JP3967017B2 - 乳化型化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は新規な乳化型化粧料、さらに詳しくは合成スチブンサイト、分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤及び炭素数16から22までの高級アルコールを配合することで皮膚に対して安全性が高く、良好な粘性・外観色及び使用感を有する乳化型化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水膨潤性の粘土鉱物を配合した乳化型化粧料としては特開昭56−150007号、特開昭57−228795号、特開昭59−172409号及び特開平3−83909号など公報に記載されている通り、天然由来の粘土鉱物や合成の粘土鉱物を配合した乳化型化粧料が知られている。
【0003】
天然由来の水膨潤性粘土鉱物としては、モンモリロナイト、サポナイトあるいはヘクトライトがあり、合成の水膨潤性粘土鉱物では、サポナイトあるいはヘクトライトがある。
【0004】
これらの粘土鉱物は、1価金属成分としてリチウム及びアニオン成分としてフッ素イオンを含有しており、これらの成分による皮膚への安全性の問題があり使用には十分に注意する必要がある。さらに、天然由来の粘土鉱物は外観色が白色ではなく、水に分散した際に着色しているため乳化型化粧料としての外観を損なうために使用量も制限される。
【0005】
一方、粘土鉱物を化粧料に配合した場合、例えば(1)べとつきがなく、滑らかでさわやかな感触、(2)皮膚表面でのびがよく、フィルムを形成して接着する、(3)含水性を高める、(4)エマルションやサスペンジョンの安定化、(5)ローションやシャンプーのクレンジング性能の向上、(6)油分を含んだローションのべとつきの解消、(7)水や石ケンによる洗い落とし性の向上、(8)ポリマーを含んだペーストの曵糸性の減少、(9)粉体の加圧成形性の向上、などの性質が付与されていることが知られている[「粘土ハンドブック、第2版」日本粘土学会編、技報堂出版(1987年)]。すなわち、粘土鉱物を配合することにより、化粧料の液性が変化するとともに、その使用後の質感、仕上がり感を向上することができる。
【0006】
一般的な粘土鉱物の増粘作用としては、次のような機構が考えられている。すなわち、増粘剤として使われる粘土鉱物は水を含むと層間に存在するカチオンの強い水和力によって、水中に著しく膨潤して安定なゲルを形成する。このゲル形成は十分に膨潤した薄片状粘土鉱物のアニオン性粒子表面と、カチオン性エッジ部分との静電的相互作用によるカードハウス型のネットワーク構造によるもであり、このネットワーク構造を形成させることによって粘土鉱物分散系を増粘させる。
【0007】
また、このアニオン性粒子面がマイナスの電荷を持っているためにカチオン吸着する性質があるために第4級アンモニウムイオンを吸着させることで層表面を疎水化させることで、有機溶剤を膨潤させることができ、有機溶媒系の増粘剤としても利用もできる。
【0008】
しかしながら、乳化型化粧料の場合には、多くの電解質や有機物が存在することにより、凝集が起こりやすくなったり、分散安定性が低下するとともに増粘効果が低下する傾向がある。さらに、天然由来の粘土鉱物の場合には、増粘効果や分散安定性が産出地あるいは同一産出地にあっても採取場所の違いによる粘土鉱物中の組成や不純物によって変動したりするので、化粧料への使用が限定される。
【0009】
したがって、1価金属成分としてリチウム及びアニオン成分としてフッ素イオンを含有せず、水への分散透明性が高く、かつ電解質共存下においても良好な増粘液性を示す乳化型化粧料を得ることは困難であった。
【0010】
一方、粘土鉱物と界面活性剤を組み合わせた乳化型化粧料が数多く知られている。この際の界面活性剤は、モノグリセリンの脂肪酸エステル類、酸化エチレン型界面活性剤あるいは天然系の界面活性物質などが用いられている。
【0011】
しかしながら、粘土鉱物と一種もしくは二種以上組み合わせた界面活性剤で乳化させた場合、電解質や他の有機物が存在することで乳化粒子界面が不安定化することにより乳化粒子の凝集さらには油水分離を引き起こす。そのため、粘土鉱物と界面活性剤との重量比を1/10未満にすることにより乳化型化粧料を安定化させていた。この場合、粘土鉱物がもつ増粘作用あるいは使用性といった利点を十分に発揮することができなかった。さらに、乳化型化粧料に電解質や有機物の添加にも制限があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の粘土鉱物がもつ欠点、さらに粘土鉱物と界面活性剤を組み合わせた乳化型化粧料がもつ欠点を克服し、合成スチブンサイト、分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤及び炭素数16から22までの高級アルコールを配合し、経時的に安定で、皮膚への安全性が高く、使用性に優れた乳化型化粧料を提供することを目的となされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は合成スチブンサイト、分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤及び炭素数16から22までの高級アルコールを配合し、好ましくは合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤を重量比で10/1〜1/10の範囲又は非イオン性界面活性剤と高級アルコールを重量比で10/1〜1/10の範囲で組み合わせ、さらに好ましくは合成スチブンサイトを0.05〜10wt%、一種もしくは二種以上を組み合わせた分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤を0.05〜5wt%、一種もしくは二種以上を組み合わせた炭素数16から22までの高級アルコールを0.05〜5wt%をそれぞれの範囲内で配合し、経時的に安定で、皮膚への安全性が高く、使用性に優れた乳化型化粧料を提供するものである。
【0014】
合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤との重量比で10/1の組成比を超えると経時安定性の高い乳化型化粧料を得ることができない。また、1/10未満では粘性が高くなり過ぎ、乳化型化粧料を得ることが困難になる。増粘効果、分散安定性及び使用時のざらつき感を防止する面から、好ましい配合重量比は10/1〜1/10の範囲である。
【0015】
非イオン性界面活性剤と高級アルコールとの重量比で10/1の組成比を超えると乳化型化粧料の液粘性を得ることができない。さらに、使用時にべたつき感がでてくる。また、1/10未満では粘性が高くなり、経時的に高級アルコールの結晶化が起こり経時安定性が悪い。増粘安定性及び高級アルコールの結晶化を防止する面から、好ましい配合重量比は10/1〜1/10の範囲である。
【0016】
この合成スチブンサイトが0.05%未満の配合では乳化型化粧料の増粘液を形成しない。さらに、化粧料の使用時における合成スチブンサイトのさっぱり感がでない。また、5wt%を越えると粘性が高くなり過ぎ、透明分散性が悪くなり且つ経時安定性が悪くなる。特に、乳化型化粧料の使用時にはさっぱり感とは逆にざらつき感を感じたりする。増粘効果、分散安定性及び使用時のざらつき感を防止する面から、好ましい配合量は0.05〜5wt%の範囲である。
【0017】
一種もしくは二種以上を組み合わせた分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤が0.05wt%未満では乳化することができない。また、5wt%を超えると粘性が高くなり過ぎ、経時安定性が悪くなる。特に、乳化型化粧料の使用時によるべたつき感を感じたりする。増粘効果、乳化安定性及び使用時のべたつき感を防止する面から、好ましい配合量は0.05〜5wt%の範囲である。
【0018】
一種もしくは二種以上を組み合わせた炭素数16から22までの高級アルコールが0.05wt%未満では乳化型化粧料の増粘性を得ることはできない。また、5wt%を超えると結晶性が強くなり、経時的安定性が悪くなる。増粘効果、乳化安定性及び高級アルコールの結晶化を防止する面から、好ましい配合量は0.05〜5wt%の範囲である。
【0019】
本発明に用いられる好適な合成スチブンサイトはスチブンサイト型フィロケイ酸マグネシウムナトリウムから成り、その組成は(1)式
式中、xとyはx+y<3という条件下で、
xは2以上の数であり、
yは0ないし0.1の数であり、
zは0より大で1.0までの数である、
で表される化学組成を有する。
本発明に用いられる合成スチブンサイトは、スメクタイトに属するケイ酸マグネシウム水和物という観点からは合成ヘクトライトや合成サポナイトと軌を一にしている。しかしながら、本発明に用いられる合成スチブンサイトでは層内のアルカリ金属部分がナトリウムであるのに対して、ヘクトライトでは層内のアルカリ金属部分がリチウムであること、及び層内のマグネシウムとリチウムとの合計原子数(x+y)が3であるのに対して、本発明に用いられる合成スチブンサイトでは層内のマグネシウムとナトリウムとの合計原子数(x+y)が3よりも小さいことにおいて相違することが認められる。また、合成サポナイトにおいても層内にアルミニウムがあること、及び層内のマグネシウムとアルミニウムとの合計原子数(x+y)が3であることからも本発明に用いられる合成スチブンサイトとは異なることが認められる。本発明に用いられる合成スチブンサイトは不純金属成分を含まない形で得られ、一般にハンター白色度が80%以上、90%以上の白色粉末である。
【0020】
本発明に用いられる分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤としては、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2- エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類; モノステアリン酸グリセリルヤシ油脂肪酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリル、ジパルミチン酸デカグリセリル、ジミリスチン酸デカグリセリル、ジラウリン酸デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリイソステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、トリパルミチン酸デカグリセリル、トリミリスチン酸デカグリセリル、トリラウリン酸デカグリセリル、テトラステアリン酸デカグリセリル、テトライソステアリン酸デカグリセリル、テトラオレイン酸デカグリセリル、テトラパルミチン酸デカグリセリル、テトラミリスチン酸デカグリセリル、テトララウリン酸デカグリセリル、ヘキサステアリン酸デカグリセリル、ヘキサイソステアリン酸デカグリセリル、ヘキサオレイン酸デカグリセリル、ヘキサパルミチン酸デカグリセリル、ヘキサミリスチン酸デカグリセリル、ヘキサラウリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル; モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類; ステアリン酸メチルグルコシド、ステアリン酸エチルグルコシド、ステアリン酸プロピルグルコシド、オレイン酸メチルグルコシド、パルミチン酸メチルグルコシド、ミリスチン酸メチルグルコシド、ラウリン酸メチルグルコシド、セスキステアリン酸メチルグルコシド、ジステアリン酸メチルグルコシド等の脂肪酸アルキルグルコシド; ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステルなどがあげられる。
【0021】
本発明に用いられる炭素数16から22までの高級アルコールはセチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールなどがあげられる。
【0022】
本発明の乳化型化粧料としては、皮膚用、毛髪用のいずれにも用いることができる。皮膚用化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、洗顔料、クレンジングクリーム、マッサージクリーム、パック料などとして用いることができ、毛髪用化粧料としてはシャンプー、リンス、ヘアートリートメント剤、ヘアースタイリング剤などに用いることができる。
【0023】
本発明の乳化型化粧料は、使用目的に応じて、各種成分、例えば、炭化水素類、油脂、ロウ類、各種エステル油、動物油、植物油、シリコーン油、脂肪酸、高級アルコールなどの油剤、エタノール、多価アルコールなどのアルコール類、両性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤などの両親媒性物質、酸化チタン、マイカ、酸化鉄などの顔料、カルボキビニルポリマー、キサンタンガム、ヒアルロン酸などの高分子類、色素、ビタミン類、紫外線吸収剤、ホルモン剤、香料、抗酸化剤、防腐剤、キレート剤などを適宜配合することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の乳化型化粧料は、合成スチブンサイト、分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤及び炭素数16から22までの高級アルコールを配合し、好ましくは合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤を重量比で10/1〜1/10の範囲又は非イオン性界面活性剤と高級アルコールを重量比で10/1〜1/10の範囲で組み合わせ、さらに好ましくは合成スチブンサイトを0.05〜10wt%、一種もしくは二種以上を組み合わせた分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤を0.05〜5wt%、一種もしくは二種以上を組み合わせた炭素数16から22までの高級アルコールを0.05〜5wt%をそれぞれの範囲内で配合することを特徴するものである。
【0025】
次に実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれに限定されるものではない。実施例中の物性の測定と評価は以下の方法で行った。例中、%とあるのはすべて重量%である。
【0026】
(1)組成分析
110℃で乾燥した試料についてSiO2は重量法、MgOはキレート滴定法、Na2OとLi2Oは炎光光度法で濃度測定した。また、層内のNa2O、Li2Oについては水で充分膨潤させた試料の交換性及び付着陽イオンを1N酢酸アンモニウム水溶液で留去し、水洗、110℃乾燥したものについて濃度測定した。
【0027】
(2)粘度測定
B型粘度計を用いて測定した。
【0028】
(3)使用性の評価
使用性とは、皮膚用化粧料としてののび、肌へのなじみ、塗布した後のしっとり感の項目について、専門のパネラー5名によって以下の基準で評価した。
〇:良好、△:ふつう、×:不良
頭髪用化粧料としてののび、髪への指通り、洗浄後のしっとり感の項目について、専門のパネラー5名によって以下の基準で評価した。
〇:良好、△:ふつう、×:不良
【0029】
(4)経時安定性
経時安定性は、5℃、室温、40℃の3ヶ所で1ヶ月間の保存した状態のものについて、目視で判断し、離油、離水、沈殿物など生じた場合のものを×、外観上、変化がなかったものについて〇とした。
【0030】
【実施例1】
組成分析を行い、式(1)におけるx、y、zの値は下記の値であった。
x=2.698
y=0.014
z=0.777
【0031】
この合成スチブンサイトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。
【0032】
(製法)
精製水50%に所定量の合成スチブンサイトをあらかじめ70℃に加温しておいた精製水に添加し30分間分散後、10〜11の成分及び残りの精製水を添加し、80℃まで温める。別に、5〜9の成分を80℃まで加温溶解した合成スチブンサイトの分散液を添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0033】
【実施例2】
組成分析を行い、式(1)におけるx、y、zの値は下記の値であった。
x=2.670
y=0.010
z=0.650
【0034】
この合成スチブンサイトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。製法は実施例1と同じ手順で行った。
【0035】
【実施例3】
組成分析を行い、式(1)におけるx、y、zの値は下記の値であった。
x=2.809
y=0.047
z=0.430
【0036】
この合成スチブンサイトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。製法は実施例1と同じ手順で行った。
【0037】
【比較例1】
クニミネ化工業社製合成サポナイト(商品名:スメクトンSA)を用いた。組成は下記の値である。
Al=0.444
Mg=2.558
Ca=0.001
Na=0.668(この場合は、y=0.04、z=0.664)
【0038】
この合成サポナイトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。製法は実施例1と同じ手順で行った。
【0039】
【比較例2】
Laporte Industries社製合成ヘクトライト(商品名:ラポナイトXLG)を用いた。組成は下記の値である。
Mg=2.935
Li=0.064(この場合はyにあたる。)
Na=0.455(この場合はzにあたる。)
【0040】
この合成ヘクトライトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。製法は実施例1と同じ手順で行った。
【0041】
【比較例3】
クニミネ化工業社製天然産モンモリロナイト(商品名:クニピア−F)を用いた。組成は下記の値である。
Al=2.529
Mg=0.524
Ca=0.030
Na=0.565(この場合は、y=0.01、z=0.564)
【0042】
この天然産モンモリロナイトを表1に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、粘性、使用性、経時安定性を表1に示す。製法は実施例1と同じ手順で行った。
【0043】
【0044】
次に、実施例1の合成スチブンサイトを使用し、合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコールとの組成について説明する。なお、成分の配合割合は重量%である。
【0045】
【実施例4、5、6、7】
実施例1の合成スチブンサイトを用いて、合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤との重量比変化を表2に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、使用性及び経時安定性を表2に示す。
【0046】
(製法)
精製水50%に所定量の合成スチブンサイトをあらかじめ70℃に加温しておいた精製水に添加し30分間分散後、10〜11の成分及び残りの精製水を添加し、80℃まで温める。別に、2〜9の成分を80℃まで加温溶解した合成スチブンサイトの分散液を添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0047】
【比較例4、5】
実施例1の合成スチブンサイトを用いて、合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤との重量比変化を表2に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、使用性及び経時安定性を表2に示す。製法は実施例4〜7と同じ手順で行った。
【0048】
【0049】
【実施例8、9、10、11】
実施例2の合成スチブンサイトを用いて、非イオン性界面活性剤と高級アルコールとの重量比変化を表3に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、使用性及び経時安定性を表3に示す。
【0050】
(製法)
精製水50%に所定量の合成スチブンサイトをあらかじめ70℃に加温しておいた精製水に添加し30分間分散後、10〜11の成分及び残りの精製水を添加し、80℃まで温める。別に、2〜9の成分を80℃まで加温溶解した合成スチブンサイトの分散液を添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0051】
【比較例6,7】
実施例1の合成スチブンサイトを用いて、非イオン性界面活性剤と高級アルコールとの重量比変化を表3に示した配合組成の乳化型化粧料とした。得られた乳化型化粧料の組成、使用性及び経時安定性を表3に示す。製法は実施例8〜11と同じ手順で行った。
【0052】
【0053】
【実施例12、13、14】
実施例1の合成スチブンサイト及び実施例7の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、各種スキンクリームを調製した。スキンクリームの組成、使用性及び経時安定性を表4に示す。
【0054】
(製法)
精製水50%に所定量の合成スチブンサイトをあらかじめ70℃に加温しておいた精製水に添加し30分間分散後、13〜14の成分及び残りの精製水を添加し、80℃まで温める。別に、3〜12の成分を80℃まで加温溶解した合成スチブンサイトの分散液を添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0055】
【比較例9】
比較例3の天然産モンモリロナイト及び実施例7の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、スキンクリームを調製した。スキンクリームの組成、使用性及び経時安定性を表4に示す。製法は実施例12〜14と同じ手順で行った。
【0056】
【0057】
【実施例15、16、17】
実施例2の合成スチブンサイト及び実施例11の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、乳液状ファンデーションを調製した。乳液状ファンデーションの組成、使用性及び経時安定性を表5に示す。
【0058】
(製法)
所定量の合成スチブンサイトと14〜16の成分を混合し粉砕する。精製水50%に混合した合成スチブンサイトと14〜16の成分を加え分散させた後、70℃に加温し、10〜13の成分及び残りの精製水を添加する(水相)。別に、3〜9の成分を80℃まで加温する(油相)。水相に油相を撹拌しながら添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0059】
【比較例9】
比較例1の合成サポナイト及び実施例7の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、乳液状ファンデーションを調製した。乳液状ファンデーションの組成、使用性及び経時安定性を表5に示す。製法は実施例15〜17と同じ手順で行った。
【0060】
【0061】
【実施例13、14】
実施例1の合成スチブンサイト及び実施例10の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、各種ヘアリンスを調製した。ヘアリンスの組成、使用性及び経時安定性を表6に示す。
【0062】
(製法)
精製水50%に所定量の合成スチブンサイトをあらかじめ70℃に加温しておいた精製水に添加し30分間分散後、10〜11の成分及び残りの精製水を添加する。別に、4〜9の成分を80℃まで加温した合成スチブンサイトの分散液を添加し、撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら30℃まで冷却し調製した。
【0063】
【比較例10、11】
比較例1、2の粘土鉱物及び実施例10の合成スチブンサイト、非イオン性界面活性剤、高級アルコール組成比を用いて、ヘアリンスを調製した。ヘアリンスの組成、使用性及び経時安定性を表6に示す。製法は実施例13〜14と同じ手順で行った。
【0064】
以下余白

Claims (6)

  1. (1)式 式中、xとyはx+y<3という条件下で、xは2以上の数であり、yは0ないし0.1の数であり、zは0より大で1.0までの数である、で表される化学組成を有する合成スチブンサイト、分子内に水酸基を2つ以上有する非イオン性界面活性剤及び炭素数16から22までの高級アルコールを配合することを特徴とする乳化型化粧料。
  2. 請求項1記載の合成スチブンサイトと非イオン性界面活性剤の配合比が重量比で10/1〜1/10の範囲であることを特徴とする請求項1記載の乳化型化粧料。
  3. 非イオン性界面活性剤と高級アルコールの配合比が重量比で10/1〜1/10の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の乳化型化粧料。
  4. 請求項1記載の合成スチブンサイトの配合量が0.05〜5wt%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の乳化型化粧料。
  5. 非イオン性界面活性剤を一種もしくは二種以上を組み合わせ、かつ、0.05〜5wt%配合することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の乳化型化粧料。
  6. 高級アルコールを一種もしくは二種以上を組み合わせ、かつ、0.05〜5wt%配合することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか記載の乳化型化粧料。
JP29878898A 1998-10-20 1998-10-20 乳化型化粧料 Expired - Lifetime JP3967017B2 (ja)

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