JP3966285B2 - 車両におけるエンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両におけるエンジンの燃料供給装置に関するものである。
近年、車両におけるエンジンの燃料供給装置として、電子制御式燃料供給装置が一般的になってきている。そして、かかる燃料供給装置として、各気筒の燃料噴射弁に燃料を分配する分配管がエンジン側方に配設され、燃料タンクからこの分配管に燃料を導く燃料供給ホースの接続部が、分配管の端部に設けられているものがある。
その一例として特許文献1がある。この特許文献1に記載の発明では、車両のパワートレン形式として、縦置きエンジンによる、いわゆるFR形式が採用されている。そして、上記分配管はエンジンに沿って車両の前後方向に配設されており、上記接続部は該分配管の後端に設けられている。
また一方で、近年の低圧燃料噴射装置では、インジェクタの開閉に伴う分配管内での燃料の脈動に基づく振動騒音が問題となっている。そして、この問題を解決するために、分配管の1つの側壁を可撓性を有する減衰壁とし、燃料の脈動をその減衰壁の弾性変位で減衰させる構造が特許文献2により開示されている。
この特許文献2によれば、上記燃料供給ホースの接続部は分配管の減衰壁以外の側壁に配設されている。具体的には、上述の脈動を緩衝する作用が最大となる、分配管の側壁の長手方向の略中央部分に上記接続部が設けられている。
実公平7−44742号公報 特開2000−329030号公報
ところで、近年、車両における安全性が高いレベルで要求されている。軽衝突時に車両前部を潰して衝撃を緩和する衝突緩和構造を採用した場合、さらには該衝突緩和構造に限らず、ダメージの大きな衝突を受けた場合においても、衝突時等における車両前部のエンジンルーム内での2次災害を確実に防止することが求められている。
車両の衝突時に万が一にもエンジンが後退変位したときは、上記特許文献1に記載の発明のように、接続部を分配管の後端に設けたのでは、上記接続部がダッシュパネルに干渉する虞がある。
また、近年は、車両の小型軽量化が注力され、車両前後の重量バランスを高めるべく、エンジンを車両前部のエンジンルームのできるだけ後側に配置したフロントミッドシップ形式がしばしば見られるが、このフロントミッドシップ形式では、特に上述の接続部がダッシュパネルに干渉し易い。
そこで、燃料供給ホースの接続部を分配管の前端に設けることが考えられるが、この場合は軽衝突時にエンジン前方に配置した機能部品が後退変位して上記接続部が機能部品と干渉する虞がある。
よって、上述した2次災害の予防を図る上では、上記接続部を分配管の側壁に設けることが好ましい。
ところで、この種の分配管は、板金成形によって形状化され、断面形状としては長方形となっており、向かい合う長辺部分が脈動減衰壁となる。また、一方の短辺部分にインジェクタを装着する分岐嵌着部が設けられ、他方の短辺部分にはその周辺のハーネスやチューブ類を支持するブラケットが設けられることが多い。そのため、燃料供給ホースの接続部を分配管の側壁に設けようとすると、脈動減衰壁に配置せざるを得ない場合もある。
しかし、上記接続部を脈動減衰壁に配置する構造において、上記特許文献2に記載の発明のように分配管の長手方向の略中央部分に上記接続部を設けると、脈動減衰壁の可撓性が抑制されて剛性が高まり、緩衝能力が低下する。さらに、該接続部自身の振動が大きくなり、接続部を取り付けている部分の強度的にも不利である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分配管の脈動減衰機能を高く維持しつつ、安全性を確保することにある。
第1の発明は、車両前部のエンジンルームに多気筒のエンジンを縦置きに配設する車両におけるエンジンの燃料供給装置が対象である。
そして、上記エンジンの各気筒の吸気通路それぞれに設けられて、車両前後方向に列状に配置された複数の燃料噴射用インジェクタと、車両前後方向に延びて配設されて、上記各インジェクタに燃料を分配するリターンレスタイプの分配管と、を備えているものとする。
また、上記エンジンルームの後端には、車幅方向の中央部分が車両前後方向の後側に窪んだ凹部を有するダッシュパネルが配設されており、上記エンジンは、該エンジンの重心位置が上記車両の前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置すると共に、その後端部が上記凹部内に位置するように配置されている。
さらに、上記分配管は、その側壁の少なくとも1つが、可撓性によって該分配管内の燃料の脈動を減衰させる減衰壁であって、上記減衰壁以外の側壁に設けられて、上記各インジェクタに嵌着する複数の分岐嵌着部と、上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設けられた燃料供給接続部と、を有しているものとする。
上記の構成の場合、上記多気筒のエンジンが、その気筒列方向が車両の前後方向と同一となるように車両前方のエンジンルームに縦置きされる。このとき、該エンジンは、その重心位置が前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置する、いわゆるフロントミッドシップ方式で搭載されている。
そして、上記エンジンには、各気筒の吸気通路毎に設けられたインジェクタに燃料を供給する分配管が、車両前後方向に沿って配設されている。この分配管は、燃料タンクから送られてきた燃料を分配管内に導入し、該分配管から分岐する上記分岐嵌着部を通じて各インジェクタに燃料を分配するものである。そして、この分配管の前端は車両前方を、後端はダッシュパネルが位置する車両の後方を臨むことになる。
そのため、該分配管の前端部は、車両の衝突によって、仮にエンジン前方のエンジン機能部品が後退変位した場合には該エンジン機能部品と干渉する虞がある。一方、該分配管の後端部は、車両の衝突によって上記エンジンが仮に後退変位した場合には上記ダッシュパネルに干渉する虞がある。
そこで、本発明では、燃料タンクから上記分配管に燃料を供給する燃料供給ホースを接続する燃料供給接続部を、該分配管の端部ではなく、側壁の1つである上記減衰壁に設けている。
上記燃料供給接続部を上記減衰壁に設けることによって、エンジンルーム内のハーネスやチューブ類を支持するブラケットを減衰壁ではない分配管の側壁に設けることができる。これによって、上記減衰壁の可撓性が確保されて、該減衰壁の減衰機能を確保することができる。
ところで、上記分配管は、上記インジェクタに燃料を送った後、余分な燃料が燃料タンク側へと戻るための戻り通路を有さないリターンレスタイプのものである。このリターンレスタイプの分配管は、本来は、燃料ポンプやインジェクタのスプールの相手部材との衝突に起因する反射波や脈動圧によって、分配管、燃料配管及びそのクランプ等が振動し、異音を発生するという問題を有する。
そこで、上記分配管の側壁の少なくとも1つを上記脈動を減衰させる減衰壁としているが、この減衰壁は、該減衰壁の可撓性によって分配管内の脈動を減衰させるものであって、該減衰壁の長手方向の略中央付近で壁の撓みが最大、すなわち減衰効果が最大となる。よって、上記燃料供給接続部を該減衰壁の中央付近に配置することは、該減衰壁の可撓性が抑制されて剛性が高くなり、減衰効果が低下するため好ましくない。それとともに、該燃料供給接続部自身の振動が大きくなり、分配管との接合部における強度的にも不利となる。
そこで、本発明では、該減衰壁に上記燃焼供給接続部を設けるにあたって、該燃料供給接続部を上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設ける。このことによって、上述の減衰効果の低下等の問題が解消される。
したがって、上記の構成の場合、車両の衝突時にエンジンルーム内での2次災害を確実に防止することができる。また、上記減衰壁の、燃料噴射に伴う上記分配管内の脈動を減衰させる機能を低下させることもない。
それに加えて、上記ダッシュパネルに凹部を設け、その凹部に上記エンジンを配設することによって、上記エンジンは、エンジンルーム内のできる限り後方に配設される。
そのため、上記エンジンの直後にはダッシュパネルが位置することとなり、エンジンが後退変位したときに上記分配管の後端部が該ダッシュパネルと干渉し易い。しかし、上記燃料供給接続部を上記分配管の側壁である上記減衰壁の車両前後方向の中央よりも前側に配置することによって、該燃料供給接続部が上記ダッシュパネルと干渉することを防止することができる。
第2の発明は、車両前部のエンジンルームに多気筒のエンジンを縦置きに配設する車両におけるエンジンの燃料供給装置が対象である。そして、上記エンジンの各気筒の吸気通路それぞれに設けられて、車両前後方向に列状に配置された複数の燃料噴射用インジェクタと、車両前後方向に延びて配設されて、上記各インジェクタに燃料を分配するリターンレスタイプの分配管と、上記車両に固定された供給管とを備え、上記エンジンは、該エンジンの重心位置が上記車両の前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置するように配置され、上記分配管は、その側壁の少なくとも1つが、可撓性によって該分配管内の燃料の脈動を減衰させる減衰壁であって、上記減衰壁以外の側壁に設けられて、上記各インジェクタに嵌着する複数の分岐嵌着部と、上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設けられた燃料供給接続部と、を有しており、一端部が上記燃料供給接続部と接続される一方、他端部が上記供給管と接続される燃料供給ホースをさらに備え、上記燃料供給ホースの中間部は、S字状に湾曲配置されるものとする。
上記の構成の場合、上記多気筒のエンジンが、その気筒列方向が車両の前後方向と同一となるように車両前方のエンジンルームに縦置きされる。このとき、該エンジンは、その重心位置が前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置する、いわゆるフロントミッドシップ方式で搭載されている。
そして、上記エンジンには、各気筒の吸気通路毎に設けられたインジェクタに燃料を供給する分配管が、車両前後方向に沿って配設されている。この分配管は、燃料タンクから送られてきた燃料を分配管内に導入し、該分配管から分岐する上記分岐嵌着部を通じて各インジェクタに燃料を分配するものである。そして、この分配管の前端は車両前方を、後端はダッシュパネルが位置する車両の後方を臨むことになる。
そのため、該分配管の前端部は、車両の衝突によって、仮にエンジン前方のエンジン機能部品が後退変位した場合には該エンジン機能部品と干渉する虞がある。一方、該分配管の後端部は、車両の衝突によって上記エンジンが仮に後退変位した場合には上記ダッシュパネルに干渉する虞がある。
そこで、本発明では、燃料タンクから上記分配管に燃料を供給する燃料供給ホースを接続する燃料供給接続部を、該分配管の端部ではなく、側壁の1つである上記減衰壁に設けている。
上記燃料供給接続部を上記減衰壁に設けることによって、エンジンルーム内のハーネスやチューブ類を支持するブラケットを減衰壁ではない分配管の側壁に設けることができる。これによって、上記減衰壁の可撓性が確保されて、該減衰壁の減衰機能を確保することができる。
ところで、上記分配管は、上記インジェクタに燃料を送った後、余分な燃料が燃料タンク側へと戻るための戻り通路を有さないリターンレスタイプのものである。このリターンレスタイプの分配管は、本来は、燃料ポンプやインジェクタのスプールの相手部材との衝突に起因する反射波や脈動圧によって、分配管、燃料配管及びそのクランプ等が振動し、異音を発生するという問題を有する。
そこで、上記分配管の側壁の少なくとも1つを上記脈動を減衰させる減衰壁としているが、この減衰壁は、該減衰壁の可撓性によって分配管内の脈動を減衰させるものであって、該減衰壁の長手方向の略中央付近で壁の撓みが最大、すなわち減衰効果が最大となる。よって、上記燃料供給接続部を該減衰壁の中央付近に配置することは、該減衰壁の可撓性が抑制されて剛性が高くなり、減衰効果が低下するため好ましくない。それとともに、該燃料供給接続部自身の振動が大きくなり、分配管との接合部における強度的にも不利となる。
そこで、本発明では、該減衰壁に上記燃焼供給接続部を設けるにあたって、該燃料供給接続部を上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設ける。このことによって、上述の減衰効果の低下等の問題が解消される。
したがって、上記の構成の場合、車両の衝突時にエンジンルーム内での2次災害を確実に防止することができる。また、上記減衰壁の、燃料噴射に伴う上記分配管内の脈動を減衰させる機能を低下させることもない。
それに加えて、上記燃料供給接続部には上記燃料供給ホースの一端部が接続される。この燃料供給ホースは、S字状に湾曲して配置される。そして、燃料供給ホースの他端部は供給管に接続される。この供給管は上記車両に固定されるとともに、燃料タンクへと通じる。よって、燃料タンクへと通じる供給管から燃料供給ホースを通って、燃料が上記分配管へと供給される。そして、上記供給管と燃料供給接続部とは、ゆとりを持った長さの燃料供給ホースによって接続されている。
したがって、上記エンジンが後退変位した場合であっても、上記燃料供給ホースの長さにはゆとりがあるため、上記燃料供給接続部、ホースと供給管との接続部及びホースには何ら影響がない。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記燃料供給接続部は、上記減衰壁の車両前後方向において、隣接する2つの上記分岐嵌着部の間の位置に設けられているものとする。
上記の構成の場合、上記燃料供給接続部と各分岐嵌着部とが前後方向にずれるため、上記インジェクタの開閉等による燃料の反射が上記分岐嵌着部から燃料供給接続部に直接は伝わらない。また、該燃料供給接続部からの燃料が、特定のインジェクタに集中的に供給されることもない。
したがって、燃料タンクからの上記分配管への燃料の供給を安定させるとともに、上記各気筒間の燃料噴射量のばらつきを低減することができる。
第4の発明は、第3の発明において、上記エンジンは直列4気筒であって、上記燃料供給接続部は、上記減衰壁において車両前後方向の前から1番目の第1気筒用分岐嵌着部と2番目の第2気筒用分岐嵌着部との間の位置に設けられているものとする。
上記の構成の場合、直列4気筒エンジンにおいて、上記燃料供給接続部は、上記減衰壁の長手方向の中央ではなく前端部よりではあるが、前端部ではない位置に配設される。 したがって、上記燃料供給接続部は、上記エンジン前方のエンジン機能部品が後退変位しても干渉せず、かつ上記減衰壁の減衰効果を低下させず、かつ各気筒間の燃料噴射量のばらつきを抑えることができる位置に配設される。
本発明のエンジンの燃料供給装置によれば、上記燃料供給接続部を上記分配管の端部ではなく側壁である上記減衰壁に設けられるため、安全性を確保することができる。
また、上記燃料供給接続部は、上記減衰壁であっても、その中央部ではなく中央よりも前側に配設されるため、該減衰壁の減衰機能を高く維持することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両におけるエンジンの燃料供給装置を示す。ここで、本実施形態では、説明の便宜のため、車両の前後方向を単に前後方向と、車両の上下方向を単に上下方向と略称する。
1は車両前部に位置するエンジンルーム、2は該エンジンルーム1内に縦置きに配設されたエンジン、4は該エンジン2の前方に配設されたエアクリーナ、6は該エアクリーナ4の右側に配設されたバッテリである。
上記エンジンルーム1の後端には、図1に示すように、車室(図示省略)とエンジンルーム1を区画するダッシュパネル11が設けられている。このダッシュパネル11の車幅方向中央にはエンジン配設凹部11aが後方に凹設されている。また、このエンジンルーム1内には、車幅方向に所定間隔を有して、前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム15、15が配設されている。そして、この左右のフロントサイドフレーム15、15の外側には前輪9、9用のホイールハウス18、18がエンジンルーム1内に突出して設けられている。
上記エンジン2は、図1に示すように、上記左右のフロンサイドフレーム15、15との間に配設される。このとき、該エンジン2の後端部は上記ダッシュパネル11のエンジン配設凹部11aに位置するとともに、該エンジン2の重心は前輪9、9の車軸Xよりも後方に位置する。このように、エンジン2の重心を前輪9、9の車軸Xよりも後方であって、さらに車両前部のエンジンルーム1内の可能な限り後方に配置することによって、フロントミッドシップ形式を実現している。また、上記エンジンルーム1は比較的小さく、上記エンジン2のすぐ前方には、上記エアクリーナ4やバッテリ6等のエンジン機能部品が位置する。
また、このエンジン2は、その長手方向に4つの気筒21、21、…が並設された直列4気筒エンジンであって、その気筒列が車両前後方向を向くようにエンジンルーム1内に縦置きにされている。このエンジン2の左側壁には吸気マニホールド22が配設され、この吸気マニホールド22は各気筒21、21、…に吸気を導入するエンジン2の4つの吸気通路(図示省略)に通じている。また、この各吸気通路には、吸気通路内に燃料を噴射するため、エンジン2の外方からインジェクタ23が挿設されている。そして、この各インジェクタ23は、気筒列に沿って列状に配置されている。
そして、燃料タンク(図示省略)から燃料供給ホース12を介して供給される燃料を上記インジェクタ23、23、…に分配する分配管8が、気筒列方向と略平行にエンジン2の側方に配設されている。
上記分配管8は、図2、3に示すように、断面形状が略長方形の筒状の板金プレス成形品である。この分配管8は、長方形の短辺を形成する、幅の狭い下壁81a及び上壁81cと、長方形の長辺を形成する、幅の広い左側壁81b及び右側壁81dと、端壁81e、81eから構成されている。
上記下壁81aには、前方から順に分岐嵌着部82a、82b、82c、82dが上記インジェクタ23、23、…に対応する所定の間隔をあけて設けられている。それとともに、第1分岐嵌着部82aと第2分岐嵌着部82bとの間、および第3分岐嵌着部82cと第4分岐嵌着部82dとの間には、該分配管8をエンジン2に取り付けるための取付ブラケット83、83が配設されている。
上記左側壁81bには、上記燃料供給ホース12を該分配管8に接続する燃料供給接続部84が設けられている。具体的に、この燃料供給接続部84は、前後方向には第1分岐嵌着部82aと第2分岐嵌着部82bとの間に対応する位置に、高さ方向にはその高さ方向中央から上方にオフセットした位置に設けられている。
上記右側壁81dには、上記エンジンルーム1内のハーネス14やチューブ類を支持するための支持ブラケット85、85が、該右側壁81dから上壁81c側に突出するように設けられている。
そして、この分配管8は、図1に示すように、上記分岐嵌着部82a〜82dがインジェクタ23、23、…に嵌着するとともに、上記取付ブラケット83、83によってエンジン2に取り付けられる。該分配管8は、エンジン2の左上方位置に気筒列と略平行に配設され、その前方にはエアクリーナ4やバッテリ6等のエンジン機能部品が位置し、その後方にはダッシュパネル11が位置することになる。さらに、エンジンルーム1内のハーネス14が上記支持ブラケット85、85に支持されており、このハーネス14は、該分配管8の上壁81cのすぐ上方に延設されている。
また、上記分配管8は、燃料が燃料タンクに戻るための戻り管が設けられていないリターンレスタイプである。そのため、上記各インジェクタ23の開閉に伴って衝撃エネルギが発生し、該分配管8内における燃料の脈動圧力が問題となる。
そこで、上記分配管8においては、幅が広い上記左側壁81bと右側壁81dが可撓性を有する減衰壁としての役割を果たす。すなわち、上記各インジェクタ23の開閉時に発生した燃料の反射を上記左側壁81b又は右側壁81dがその可撓性によって吸収し、燃料の脈動を緩衝する。
上記燃料供給ホース12は、その一端部が上記燃料供給接続部84に接続され、他端部が車体側に固定された燃料供給管13に接続されている。また、その中間部分はS字状に湾曲して配置されており、上記燃料供給接続部84と燃料供給管13との間は、長さにゆとりを持った上記燃料供給ホース12によって連結されている。上記燃料供給管13は車両後方の燃料タンク(図示省略)へとつながっており、この燃料タンクから上記分配管8に燃料が供給される。
ところで、車両が衝突した際に、上記エンジンルーム1内において上記エンジン2前方のエアクリーナ4やバッテリ6等のエンジン機能部品が後退変位したときには、該エンジン機能部品がエンジン2前端部と干渉する虞がある。あるいは、エンジン2自身が後退変位したときには、該エンジン2の後端部後方のダッシュパネル11と干渉する虞がある。該エンジン2にはその側方に上記分配管8が併設されており、該分配管8の両端壁81e、81eはエンジン2の前端部又は後端部近傍に位置している。そのため、かかる場合には、上記分配管8の前端壁81e又は後端壁81eも、上記エンジン機能部品又はダッシュパネル11と干渉する虞がある。
上記分配管8は、燃料供給接続部84を該分配管8の端壁81eではなく、側壁である左側壁81b上に設けているため、車両の衝突によってエンジン2の端部がエアクリーナ4等のエンジン機能部品又はダッシュパネル11と干渉したとしても、上記燃料供給接続部84には何ら影響がない。これによって、車両衝突時における燃料系に起因する2次災害の発生を確実に防止することができる。
また、上記の構成においては、上記燃料供給接続部84が上記分配管8の脈動減衰機能を有する左側壁81b(以下、「減衰壁81b」という。)に配設されている。この減衰壁81bは壁の可撓性によって燃料の脈動を吸収しており、その減衰機能を低下させないためには、該減衰壁81bに部材又は部品等を配設しないことが好ましい。しかし、上記燃料供給接続部84を上記減衰壁81bであっても、その長手方向の中央よりも前側に配設することによって該減衰壁81bの減衰機能の低下を防止している。すなわち、上記減衰壁81bの減衰機能は、その壁の中心付近で最大となり、端壁81e、81e、に近づくほど壁が拘束されて、その可撓性が弱くなっている。したがって、上記燃料供給接続部84を減衰壁81bの中心付近から長手方向にオフセットさせ、前端側に配置することによって、該減衰壁81bの可撓性を抑制せず、減衰機能を低下させることはない。
さらに、上記減衰壁81bの高さ方向についても、燃料供給接続部84を中心からオフセットさせ、上方側に配置することによって、該減衰壁81bの減衰機能の低下をさらに防止している。
そして、上記燃料供給接続部84を左側壁81bに配置したことによって、上記上壁81cは部品が配置されない。このため、ハーネス14等を上記支持ブラケット85、85を用いて支持することができ、上記分配管8上方の空間を有効に活用してハーネス14等を配置することができる。
また、上記燃料供給接続部84は、上記分配管の第1分岐嵌着部82aと第2分岐嵌着部82bとの間に配設されているため、上記インジェクタ23からの燃料の反射が上記燃料供給ホース12に直接入ることを防止するとともに、上記燃料供給ホース12から分配管8に供給された燃料が特定の分岐嵌着部、例えば第1分岐嵌着部82aに集中的に分配されることを防止することができる。したがって、上記供給ホース12から分配管8へ安定して燃料を供給できるとともに、各インジェクタ23への燃料供給量のばらつきを抑えることができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記の実施形態では4気筒のエンジン2が対象であったが、4気筒でなくとも、多気筒であって、複数のインジェクタ23に燃料を分配する分配管がエンジンの気筒列方向と略平行に配設されるエンジンであればよい。
また、上記の実施形態においては、分配管8の断面形状は略長方形であったが、減衰壁を有していれば、断面形状は三角形であっても、楕円形であってもよい。
本発明の実施形態に係る車両におけるエンジンの燃料供給装置の平面図を示したものである。 インジェクタを嵌着した分配管の正面図を示したものである。 インジェクタを嵌着した分配管の側面図を示したものである。
符号の説明
1 エンジンルーム
11 ダッシュパネル
11a エンジン配設凹部(凹部)
12 燃料供給ホース
13 燃料供給管(供給管)
2 エンジン
21 気筒
23 インジェクタ
8 分配管
81b 左側壁(減衰壁)
81d 右側壁(減衰壁)
82a 第1気筒用分岐嵌着部
82b 第2気筒用分岐嵌着部
84 燃料供給接続部
X 前輪の車軸

Claims (4)

  1. 車両前部のエンジンルームに多気筒のエンジンを縦置きに配設する車両におけるエンジンの燃料供給装置であって、
    上記エンジンの各気筒の吸気通路それぞれに設けられて、車両前後方向に列状に配置された複数の燃料噴射用インジェクタと、
    車両前後方向に延びて配設されて、上記各インジェクタに燃料を分配するリターンレスタイプの分配管と、を備え、
    上記エンジンルームの後端には、車幅方向の中央部分が車両前後方向の後側に窪んだ凹部を有するダッシュパネルが配設されており、
    上記エンジンは、該エンジンの重心位置が上記車両の前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置すると共に、その後端部が上記凹部内に位置するように配置され、
    上記分配管は、
    その側壁の少なくとも1つが、可撓性によって該分配管内の燃料の脈動を減衰させる減衰壁であって、
    上記減衰壁以外の側壁に設けられて、上記各インジェクタに嵌着する複数の分岐嵌着部と、上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設けられた燃料供給接続部と、を有することを特徴とする車両におけるエンジンの燃料供給装置。
  2. 車両前部のエンジンルームに多気筒のエンジンを縦置きに配設する車両におけるエンジンの燃料供給装置であって、
    上記エンジンの各気筒の吸気通路それぞれに設けられて、車両前後方向に列状に配置された複数の燃料噴射用インジェクタと、
    車両前後方向に延びて配設されて、上記各インジェクタに燃料を分配するリターンレスタイプの分配管と、
    上記車両に固定された供給管とを備え、
    上記エンジンは、該エンジンの重心位置が上記車両の前輪の車軸中心位置よりも車両後方に位置するように配置され、
    上記分配管は、
    その側壁の少なくとも1つが、可撓性によって該分配管内の燃料の脈動を減衰させる減衰壁であって、
    上記減衰壁以外の側壁に設けられて、上記各インジェクタに嵌着する複数の分岐嵌着部と、上記減衰壁の車両前後方向の中央と前端との間の位置に設けられた燃料供給接続部と、を有しており、
    一端部が上記燃料供給接続部と接続される一方、他端部が上記供給管と接続される燃料供給ホースをさらに備え、
    上記燃料供給ホースの中間部は、S字状に湾曲配置されることを特徴とする車両におけるエンジンの燃料供給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両におけるエンジンの燃料供給装置において、
    上記燃料供給接続部は、上記減衰壁の車両前後方向において、隣接する2つの上記分岐嵌着部の間の位置に設けられることを特徴とする車両におけるエンジンの燃料供給装置。
  4. 請求項3に記載の車両におけるエンジンの燃料供給装置において、
    上記エンジンは直列4気筒であって、
    上記燃料供給接続部は、上記減衰壁において車両前後方向の前から1番目の第1気筒用分岐嵌着部と2番目の第2気筒用分岐嵌着部との間の位置に設けられることを特徴とする車両におけるエンジンの燃料供給装置。
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