JP3965756B2 - 遠心ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心ポンプの構造に係わり、特に食器洗い乾燥機を始めとする洗浄機に搭載される遠心ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遠心ポンプを洗浄ポンプとして搭載して、水(以下では洗浄水ともいう)を加圧して洗浄ノズルから噴射して、洗浄槽内に設置された被洗浄物の洗浄を行う洗浄機として、例えば食器洗い乾燥機が挙げられる。そこで以下では、従来の食器洗い乾燥機について、図7に基づいて説明する。
【0003】
食器の洗浄を行う場合には、食器を洗浄槽51の食器かご52に収納し、洗剤を投入して運転を開始する。運転が開始されると、まず洗浄ポンプ53が洗浄水を加圧する動作が安定するように、所定量の洗浄水を洗浄槽51に供給する給水工程が実行される。洗浄ポンプ53の吸込口と水面はほぼ一定の間隔を有している。続いて、洗浄ポンプ53によって加圧され且つヒータ54によって加熱された洗浄水が洗剤と共に洗浄ノズル55から噴射される本洗工程が行われる。洗浄水は洗浄ノズル55の噴射孔から鉛直方向または斜め上方向に噴射される。また洗浄ノズル55はこの噴射反力によって略水平に回転する。このように回転する洗浄ノズル55から噴射された洗浄水の衝突力・洗剤・熱等の作用によって、食器は洗浄されるものである。
【0004】
所定時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とされた汚れを含む洗浄水を排水ポンプ56によって機外に排出する排水工程に入る。引き続いて、新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗剤や残菜(食器に付着した汚れを残菜ともいう)で汚れた食器をすすぐために洗浄水を洗浄ノズル55から噴射するすすぎ工程と、前記排水工程とが連続して4回繰り返されて、洗浄工程を終了する。
【0005】
続いて、送風機57により洗浄槽51内に機外より空気を送風ダクト58から送風口59を経て洗浄槽51に送り込み、ヒータ54を断続的に運転して温風を作り、この温風で食器に付着した水滴を蒸発させる乾燥工程が行われる。この乾燥工程で洗浄槽51内の多湿な空気は排気口60より機外に排出される。なお61は、洗浄ポンプ53・ヒータ54等の運転を制御する制御装置である。また、62は送風機57に室内の空気を送り込む吸気口である。63は洗浄水の給水経路を開閉する給水弁である。64、65および66は、それぞれ洗浄ポンプ53、排水ポンプ56および送風機57の遠心羽根67、68、および69を駆動する電動機である。70は排水経路、71は残菜を回収するフィルターである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の構成の食器洗い乾燥機を始めとして、このような洗浄機における洗浄ポンプとしての遠心ポンプは、以下のような課題を有している。
【0007】
一般に遠心ポンプは、(1)空気吸入量の増大により、揚水不能になる(2)締切近傍では、わずかな空気でも、揚水不能になる(3)起動時に洗浄ポンプ内に空気が多量にあると、ポンプが正常に起動しなくなるという動作特性を有している。この動作特性は、羽根の入口部が空気でふさがれて、水流がとぎれる現象や、水の流速が小さくて、羽根の出口と入口の圧力差が大きいため、わずかな空気が羽根外に流出せずに蓄積する現象に起因するものとされている。
【0008】
したがって、このような洗浄ポンプを使用した食器洗い乾燥機においては、洗浄水を安定して加圧することができて、洗浄能力を得るためには、洗浄水に一定量以上に気泡が混入することがあってはならない。たとえば、一般の台所用洗剤が混入すれば、多量の泡が発生して、洗浄ポンプ33は必要な加圧力が得られない。そのためにも循環する洗浄水が発泡することを抑制している低発泡の洗剤を使用することが必要である。いわゆる、「専用洗剤」を使用せざるをえないものである。
【0009】
また、通常は洗浄ポンプ53の流量Qと吐出圧Hの関係を示すQH特性が単一であって、洗浄工程では洗浄ノズル55から所定の吐出圧と流量で洗浄水を噴射するものである。このため、洗浄する食器の数量や汚れの質に関わらず、洗浄ポンプ53の循環流量は一定であり、所定の洗浄水量と、洗浄ポンプ53の吸込部での水深(洗浄槽内の基準面から測った「洗浄水位」ともいう)が必要である。この洗浄水量および洗浄水位を確保するためには、給水する洗浄水の量および洗浄水位が必ず一定範囲内にあるように制御する必要があり、そのための水位検知手段は高精度で高コストなものが必要となる。
【0010】
また、洗浄工程で所定の洗浄性能を得るためには、所定の洗浄水量を食器とともに所定の温度まで加熱することが必要となる。このためにヒータ34の加熱能力(容量ともいう)は大きいものが必要となる。しかも、ヒータによる加熱には長時間を必要とするものであり、洗浄運転での使用水量と消費電力量と運転時間のかかるものである。
【0011】
また、上述の洗浄工程や乾燥工程を実行するためには、洗浄ポンプ33に加えて、排水ポンプ36や送風機37を必要としている。このように洗浄乾燥のための機構部を駆動するモータが3個必要であるので、部品点数が多くて構造が複雑である。しかもこれらの機構部が、このような従来の洗浄機の全体容積に占める割合が大きい。すなわち、食器を収納するための容積が小さいものであり、収納できる食器の大きさが限定されるものである。
【0012】
本発明は、以上のような従来の洗浄機における洗浄ポンプが有している課題を解決するもので、特に、シンプルな遠心羽根とケーシングで、水や空気および気泡を含んだ水を循環できる遠心ポンプを提供することを目的としているものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の遠心ポンプは、第一の遠心羽根を配したランナーと、前記ランナーを内装する吸込口と吐出口を有するケーシングと、前記ランナーを駆動する電動機を備え、前記第一の遠心羽根の羽根形状は、その内側部を所定の回転方向に対して出口角度を略90度以下に設定した後向き羽根形状部と、外側部には出口角度を略90度以上に設定した前向き羽根形状部を有するとともに、前記第一の遠心羽根間にそれぞれ、所定の回転方向に対して入口角度を略90度以上、かつ出口角度を略90度以上に設定した略曲線の前向き羽根形状を有し、かつ前記第一の遠心羽根の羽根長さより短い第二の遠心羽根を複数枚配設し、前記第一の遠心羽根間に設けた複数枚の前記第二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して進んだ位置の第二の遠心羽根の入口角度を、その他の位置の第二の遠心羽根の入口角度より大きく設定したものである。
【0014】
この発明によれば、シンプルな羽根構成でもって、液体および気体を加圧できるとともに、気泡を含んだ水をも加圧、循環できる遠心ポンプを提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、第一の遠心羽根を配したランナーと、前記ランナーを内装する吸込口と吐出口を有するケーシングと、前記ランナーを駆動する電動機を備え、前記第一の遠心羽根の羽根形状は、その内側部を所定の回転方向に対して出口角度を略90度以下に設定した後向き羽根形状部と、外側部には出口角度を略90度以上に設定した前向き羽根形状部を有するとともに、前記第一の遠心羽根間にそれぞれ、所定の回転方向に対して入口角度を略90度以上、かつ出口角度を略90度以上に設定した略曲線の前向き羽根形状を有し、かつ前記第一の遠心羽根の羽根長さより短い第二の遠心羽根を複数枚配設し、前記第一の遠心羽根間に設けた複数枚の前記第二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して進んだ位置の第二の遠心羽根の入口角度を、その他の位置の第二の遠心羽根の入口角度より大きく設定したものである。
【0016】
この発明の構成によれば、液体の加圧はおもに第一の遠心羽根の後向き羽根形状部で行うものであり、遠心羽根の回転による負荷トルクを小さくして効率よく加圧するために、出口角度を略90度以下に設定したいわゆるタ−ボ羽根形状を用いている。気体の加圧は、多大な風量と風速を得るために入口角度および出口角度を略90度以上に設定した、いわゆるシロッコファン形状を持つ、第一の遠心羽根の前向き羽根形状部や第二の遠心羽根を回転することで行われる。
【0017】
さらに、流出する流体の絶対速度が大であるため水や空気、さらには気泡の混じった水やポンプ内に多量の空気が入った状態においてもケーシング内に滞留しようとする水や空気を迅速に排出することができため、揚水不能に陥ることもないし、極度の性能低下をおさえることができる。
【0018】
また特に、空気を送風する時には、第二の遠心羽根に加えて、第一の遠心羽根も同様に回転し、この第一の遠心羽根が空気の流入を滑らかにする入口案内羽根としてインデューサ機能を果たすので、同直径の一般のシロッコファンより大風量を実現できる。
【0019】
また水を吐出する時、第一の遠心羽根から出た流体は第二の遠心羽根の整流効果により効率よく流出することができ、ポンプ効率としては一般のタ−ボポンプと同等以上である。
【0020】
また、特に水等の非圧縮性を加圧するときの羽根の通路損失を低減し、より効率の高いポンプを実現することができるものである。
【0021】
本発明の請求項2記載の発明は、第一の遠心羽根の後向き羽根形状部と前向き羽根形状部を略曲線の滑らかな形状で結んだものであり、屈曲点における急激な流れの変化を低減することにより、渦流れの発生を防ぎ、羽根間通路損失の低減によるポンプ性能の向上を図ることができる。
【0022】
請求項の発明は、二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して遅れた位置第二の遠心羽根の内径を、その他の第二の遠心羽根の内径より大きく設定したものであり、羽根間通路内を流体がよりスムーズに流れ、高効率かつ低騒音のポンプを実現できる。
【0023】
【実施例】
以下、この発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
(実施例1)
図1および図2において、1は、中心部に後向き羽根形状部2とその外側に延設された前向き羽根形状部3を有する第一の遠心羽根4と、前向きの羽根形状を有する第二の遠心羽根5とを有するランナー、6は流体の吸込口7と吐出口8を有したケーシングである。第一の遠心羽根4の羽根形状は、ランナー1の外周から中心に向かって、まず、回転方向と逆方向に凸部を有するよう湾曲した前向き羽根形状部3が形成された後、回転方向側に突出するよう湾曲する後ろ向き羽根形状部2が形成されている。9はこれらの遠心羽根を駆動する電動機であり、ケーシング6は、ランナー1を内装する容器本体6aと、ケーシング6内部の電動機9の出力軸部分で流体をシールする軸封部材6bを有す6cとで形成してある。第一の遠心羽根4と第二の遠心羽根5は電動機9の出力軸に固定されており、2個の遠心羽根は同一に回転する。これらを主な要素として、液体や気体を加圧する遠心ポンプ10として構成されている。
【0025】
また、図3に示すように、回転方向を時計方向とすると、第一の遠心羽根4の後向き羽根形状部2は入口角度α1、出口角度β1を略90度以下に設定したいわゆるタ−ボ羽根形状を用いている。また前向き羽根形状部3の入口角度α2、出口角度β2は略90度以上に設定したいわゆるシロッコファン形状を持つ。一方、第二の遠心羽根5の入口角度α3および出口角度β3は略90度以上に設定したシロッコファン形状を持つ。基本的な特性として、第二の遠心羽根5は回転方向を時計方向とすると、遠心羽根の回転時の周速度が同一でも、出口の速度三角形の関係により流体の絶対速度が大きく、気体に対して大きい吸込力が得られる。したがって、単純に第一の遠心羽根4に比べて、外径が大きくて周速度が大きいこと以上に吸込力がある。
【0026】
一方、第一の遠心羽根4の後向き羽根形状部2は、回転方向を時計方向とすると、出口角度β1は90度以下であるので、遠心羽根の回転時の周速が同一でも、流体の絶対速度は小さく、速度水頭を低損失で圧力水頭に変換できるものであり、液体加圧力が効率よく得られるという特徴を有する。
【0027】
次にこの遠心ポンプ10の動作を説明する。まず電動機9によって、第一の遠心羽根4と第二の遠心羽根5を有するランナー1を時計方向に回転させる。吸込口7からケーシング6に案内された水は、それぞれの遠心羽根で加圧し、吐出口8より吐出される。また、空気の加圧においても同様に、電動機9によって第一の遠心羽根4と第二の遠心羽根5を時計方向に回転させる。すると、主として第二の遠心羽根5で加圧して、送風機としても使用できる。特に空気を送風する時には、第一の遠心羽根1の前向き羽根形状部3や第二の遠心羽根5に加えて、第一の遠心羽根1も同様に回転するが、この第一の遠心羽根1の後向き羽根形状部2が空気の流入を滑らかにする入口案内羽根としてインデューサ機能を果たすので、同直径の一般のシロッコファンより大風量を実現できる。
【0028】
そこで、気体を含んだ液体として、例えば気泡を含んだ水が遠心ポンプ10に供給されたときや、起動時にケーシング6の内部に空気が多量に存在する場合など、従来の遠心ポンプではこれらの流体を循環できないような条件下での動作を説明する。
【0029】
まず、予めケーシング6の内部に空気が多量に存在する場合を想定する。この時には、電動機9によって、第一の遠心羽根4と第二の遠心羽根5を時計方向に回転させる。電動機9の回転開始直後には、第一の遠心羽根4内に、多量の空気が存在したままで、第二の遠心羽根5がケーシング6内の水を攪拌するのみであって、遠心ポンプ10は液体を吐出しない。
【0030】
ところが、第二の遠心羽根5から流出する流体の絶対速度が大である第二の遠心羽根5の吸込力によって、ケーシング6内部の、特に第一の遠心羽根4の回転領域において滞留する気泡および空気をその外側へと排出する動作が短時間でなされる。この動作により、第一の遠心羽根4の回転領域から空気がなくなって、第一の遠心羽根4の周囲が水で満たされて、水を加圧することができる。これによって、ケーシング6内に存在した空気が押し出されて、第二の遠心羽根5を経て、吐出口8から吐水する状態となる。
【0031】
また、運転途中に、再び多量の気泡が混入しても、同様の動作によって、安定して揚水できる状態を維持するものである。このようにして、気泡を含んだ水を加圧したり、循環させることができるものである。
【0032】
特に、ケーシング6内に多量の空気が存在して水が少ない場合に、上記のような動作にて、ポンプとしての加圧能力を運転直後より得られるという自給効果は、本発明の遠心ポンプに特有のものである。
【0033】
また水を吐出する時、第一の遠心羽根から出た流体は第二の遠心羽根の整流効果により効率よく流出することができ、ポンプ効率としては一般のタ−ボポンプと同等以上である。
【0034】
このように本発明によれば水や空気、それに気泡混じりの水といったあらゆる状態の流体を加圧、循環することができる遠心ポンプを提供することができるものである。なお、電動機の大きさは、それぞれの負荷トルクを駆動できるだけの出力が得られるものであればよい。また、洗浄機用の遠心ポンプとしては、以下のような効果を発揮する。
【0035】
第一に、発泡度の高い洗剤が使用可能となる。第二に、洗浄水位が何らかの要因で変動して、低水位および少水量になっても、洗浄ポンプとしての機能を発揮する。つまり、食器洗浄機として使用水量の削減による節水や、ヒ−トアップ時間の短縮による省エネ、省資源を実現できる食器洗浄機を提供することができる。第三に、洗浄水を食器に吐出する洗浄ノズルから食器乾燥に用いる乾燥風を噴射する乾燥ファンをしても利用することができるため、従来別個に用いていた乾燥ファンユニットをなくし、機構部の小型化、低コスト化を実現できる。
【0036】
(実施例2)
基本的な構成については実施例1を同一であるので、実施例2において特徴的な構成について述べる。図4において、ランナー1の後向き羽根形状部2と前向き羽根形状部3を略曲線の滑らかな形状11で結んでいる。さらに、第一の遠心羽根4間に配設された複数枚の第二の遠心羽根5、12のうち、所定の回転方向に対して遅れた位置第二の遠心羽根12の内径は、その他の第二の遠心羽根5の内径より大きく設定した構成としている。
【0037】
基本的な動作は、前記実施例1と同様であるので、特徴的な動作を中心に述べる。
【0038】
まず、ランナー1の吸込口7より入った空気あるいは水の一部は、後向き羽根形状部2に沿って羽根間の通路を加圧されながら、次に前向き羽根形状部3と第二の遠心羽根5の間を通過してさらに流速を高め、最後には吐出口8より排出される。このとき、後向き羽根形状部2と前向き羽根形状部3を略曲線の滑らかな形状11で結んでいるため、羽根に沿って流れる流体はより円滑に流れていくため、剥離による渦流れの発生、通路損失の増大を引き起こすことはない。
【0039】
さらに、第二の遠心羽根12の内径を他の第二の遠心羽根5に対して大きくして、上記略曲線形状部11と第二の遠心羽根12との羽根間面積を十分確保しているので、流体を第一の遠心羽根4から第二の遠心羽根12に、より円滑に流すことができる。そして送風時においては低騒音なファンとしても有効に作用するものである。
【0040】
よって本実施例では、この屈曲点における急激な流れの変化を低減し、さらに第一の遠心羽根と第二の遠心羽根との羽根間における流路面積を十分に確保することにより、渦流れの発生や羽根間通路損失の低減によるポンプ性能の向上や低騒音化を図ったポンプを提供することができる。
【0041】
また、洗浄機用の遠心ポンプとしては、以下のような効果を発揮する。第一に、発泡度の高い洗剤が使用可能となる。第二に、洗浄水位が何らかの要因で変動して、低水位および少水量になっても、洗浄ポンプとしての機能を発揮する。第三に、洗浄水を食器に吐出する洗浄ノズルから食器乾燥に用いる乾燥風を噴射する低騒音乾燥ファンをしても利用することができるため、従来別個に用いていた乾燥ファンユニットをなくし、機構部の小型化、低コスト化を実現できる。
【0042】
(実施例3)
基本的な構成については実施例1を同一であるので、実施例3において特徴的な構成について述べる。図5において、第一の遠心羽根4間に配設された複数枚の第二の遠心羽根5、20のうち、所定の回転方向に対して進んだ位置第二の遠心羽根20の入口角度を、その他の第二の遠心羽根5の入口角度α3より大きく設定し、緩い傾きの構成としている。
【0043】
基本的な動作は、前記実施例1と同様であるので、特徴的な動作を中心に述べる。
【0044】
一般的に、後ろ向き羽根を持つ遠心ランナーは、羽根出口外周部における流体のうち、流体にエネルギ−を与える側の羽根近辺の流れの絶対速度ベクトルの角度(流体の流出角度)に対して、そうでない側の後ろ向き羽根の付近まで絶対速度ベクトルの角度が大きくなっていくことは、流体の速度三角形を考えると明らかである。
【0045】
送風機の場合には流れる流体は圧縮性流体の空気が主であるから、羽根の所定の回転方向に対して進んだ位置に空気が集まるため、羽根付近で得られる絶対速度ベクトルの角度に第二の遠心羽根の入口角度を合わせればよい。
【0046】
しかしながら、非圧縮性流体である水等を加圧するときは、第二の遠心羽根の入口部に対しては、所定の回転方向に対してより進んだ位置にあればあるほど流体の絶対速度ベクトルの角度はより大きくなるので、第二の遠心羽根の入口角度もそれに合わせなければならない。
【0047】
そこで本実施例の構成は、所定の回転方向に対して進んだ位置で、かつ第一の遠心羽根4に相対する第二の遠心羽根20に流れてくる流体の流線方向に水平になるように入口角度α4を設定することにより、第二の遠心羽根20に対する流路抵抗を低減し、整流効果を最大にすることができる。
【0048】
よって本発明によれば、特に水等の非圧縮性を加圧するときの羽根の通路損失を低減し、より効率の高いポンプを実現することができるものである。また、洗浄機用の遠心ポンプとしては、以下のような効果を発揮する。
【0049】
第一に、発泡度の高い洗剤が使用可能となる。第二に、洗浄水位が何らかの要因で変動して、低水位および少水量になっても、洗浄ポンプとしての機能を発揮する。第三に、洗浄水を食器に吐出する洗浄ノズルから食器乾燥に用いる乾燥風を噴射する乾燥ファンをしても利用することができるため、従来別個に用いていた乾燥ファンユニットをなくし、機構部の小型化、低コスト化を実現できる。
【0050】
(実施例4)
基本的な構成については実施例1を同一であるので、実施例4において特徴的な構成について述べる。図6において、第一の遠心羽根4と、第一の遠心羽根4より所定の回転方向に対して進んだ、相対する位置にある第二の遠心羽根5との羽根間距離21は、第二の遠心羽根5間距離23あるいは第二の遠心羽根5より所定の回転方向に対して進んだ、相対する位置にある第一の遠心羽根4との羽根間距離22より大きく設定した構成としている。
【0051】
特に大流量の水を送水するポンプ構成の場合(例えばランナー回転数を高回転化する、ランナー外径を径大化する等)、非圧縮性流体である水においても、羽根間を流れる水は加えられる遠心力のため羽根の回転方向に対して進んだ側に偏って流れる(これは送風時についても言えることだが)。
【0052】
また本実施例の構成によると、当然のことながら他の羽根間距離22,23(第一の遠心羽根と、第一の遠心羽根より所定の回転方向に対して遅れた、相対する位置にある第二の遠心羽根5との羽根間、あるいは第二の遠心羽根5間)は、他の実施例に示す羽根間距離より狭くなるが、これは上記に説明したように、遠心ランナーにおいては羽根間の流体は必ずその遠心力によって片方の羽根側に流体が偏りながら噴出していくものであり、より回転方向に対して進んだ側では負圧による旋回流等の二次流れが発生する。
【0053】
ところが本実施例の構成では、この羽根間領域において第二の羽根の羽根間距離を狭めているので、かえって二次流れを整流する効果が高く、効率向上を実現できる。
【0054】
以上のように本実施例は、回転方向に対して進んだ側の第一の遠心羽根と第二の遠心羽根の間の羽根間通路面積を、その他の通路面積より大きくすることにより、第二の遠心羽根における有効通路面積の確保と整流効果の増大や性能向上、低騒音化を実現するポンプを提供することができる。
【0055】
また、洗浄機用の遠心ポンプとしては、以下のような効果を発揮する。第一に、発泡度の高い洗剤が使用可能となる。第二に、洗浄水位が何らかの要因で変動して、低水位および少水量になっても、洗浄ポンプとしての機能を発揮する。第三に、洗浄水を食器に吐出する洗浄ノズルから食器乾燥に用いる乾燥風を噴射する大風量乾燥ファンをしても利用することができるため、従来別個に用いていた乾燥ファンユニットをなくし、機構部の小型化、低コスト化を実現できる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第一の遠心羽根を配したランナーと、前記ランナーを内装する吸込口と吐出口を有するケーシングと、前記ランナーを駆動する電動機を備え、前記第一の遠心羽根の羽根形状は、その内側部を所定の回転方向に対して出口角度を略90度以下に設定した後向き羽根形状部と、外側部には出口角度を略90度以上に設定した前向き羽根形状部を有するとともに、前記第一の遠心羽根間にそれぞれ、所定の回転方向に対して入口角度を略90度以上、かつ出口角度を略90度以上に設定した略曲線の前向き羽根形状を有し、かつ前記第一の遠心羽根の羽根長さより短い第二の遠心羽根を複数枚配設し、前記第一の遠心羽根間に設けた複数枚の前記第二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して進んだ位置の第二の遠心羽根の入口角度を、その他の位置の第二の遠心羽根の入口角度より大きく設定したから、水や空気、さらには気泡の混じった水といったあらゆる状態の流体を加圧、循環することができる、自給効果が高いポンプを提供することができるとともに、水等の非圧縮性を加圧するときの羽根の通路損失を低減し、効率の高いポンプを実現することができる。
【0057】
請求項2記載の発明によれば、第一の遠心羽根の後向き羽根形状部と前向き羽根形状部を略曲線の滑らかな形状で結んだから、屈曲点における流れを円滑にすることができる。この結果、渦流れの発生を防ぎ、羽根間通路損失を低減した低騒音かつ高性能なポンプを提供することができる。また気泡を含んだ水やケーシング内に滞留しようとする空気を短時間で排出することができる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、第二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して遅れた位置第二の遠心羽根の内径を、その他の第二の遠心羽根の内径より大きく設定したから、羽根間通路内を流体がよりスムーズに流れ、高性能かつ低騒音なポンプを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における遠心ポンプの構成を示す図
【図2】 同実施例の遠心ポンプの要部を示す図
【図3】 同実施例のランナーの部分拡大図
【図4】 本発明の実施例2の遠心ポンプの要部を示す図
【図5】 本発明の実施例3の遠心ポンプの要部を示す図
【図6】 本発明の実施例4の遠心ポンプの要部を示す図
【図7】 従来の食器洗い乾燥機を示す図
【符号の説明】
1 ランナー
2 後向き羽根形状部
3 前向き羽根形状部
4 第一の遠心羽根
5 第二の遠心羽根
6 ケーシング
7 吸込口
8 吐出口
9 電動機
10 遠心ポンプ

Claims (3)

  1. 一の遠心羽根を配したランナーと、前記ランナーを内装する吸込口と吐出口を有するケーシングと、前記ランナーを駆動する電動機を備え、前記第一の遠心羽根の羽根形状は、その内側部を所定の回転方向に対して出口角度を略90度以下に設定した後向き羽根形状部と、外側部には出口角度を略90度以上に設定した前向き羽根形状部を有するとともに、前記第一の遠心羽根間にそれぞれ、所定の回転方向に対して入口角度を略90度以上、かつ出口角度を略90度以上に設定した略曲線の前向き羽根形状を有し、かつ前記第一の遠心羽根の羽根長さより短い第二の遠心羽根を複数枚配設し、前記第一の遠心羽根間に設けた複数枚の前記第二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して進んだ位置の第二の遠心羽根の入口角度を、その他の位置の第二の遠心羽根の入口角度より大きく設定した遠心ポンプ。
  2. 第一の遠心羽根の後向き羽根形状部と前向き羽根形状部を略曲線の滑らかな形状で結んだ請求項1記載の遠心ポンプ。
  3. 二の遠心羽根のうち、所定の回転方向に対して遅れた位置第二の遠心羽根の内径、その他の第二の遠心羽根の内径より大きく設定した請求項1または2記載の遠心ポンプ。
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