JP3965454B2 - ピアスイヤリング - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は円弧状に湾曲した1対の部材を回転軸で開閉自在に連結して一体化し、かつ上記一方の部材に取り付けたピン部材を耳たぶに挿入して着用するピアスイヤリングに関し、特に使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちないようにするためのセーフティ機能を持ったピアスイヤリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピアスイヤリングの分野においては中折れ式と称する種類のものが市販されている。そのような中折れ式の代表的なピアスイヤリングは、実公平6−25139号公報に示されている。すなわち、図24に示すように、耳飾り本体を構成する1対の部材1,1'の一端を連結して、他端の開放端部が突き合わされる方向に軸8で開閉自在に軸着するとともに、一方の部材1の開放端部には側周に第1の係止部3を設けたピン部材2を、他方の部材1'の開放端部には上記ピン部材の進入を可能とする傾斜面からなるガイドを備えた、上記第1の係止部3に係合する突起(第2の係止部)4と、ピン部材の先端を突き当ててそれ以上の進入を禁止するストッパ(図示せず)とを形成するとともに、第1の係止部3が突起(第2の係止部)4方向に付勢される弾性をピン部材2に持たせたことを特徴とするものである。
【0003】
また、特開平7−204016号公報には同じ中折れ式のピアスイヤリングとして、イヤリング本体を1対の挟着部材を組み付けて構成し、その一端をそれぞれ軸を介して開放端部が突き合わされる方向に開閉可能に軸着し、それぞれの挟着部材の開放端部には耳当て板を設けた上、一方の開放端部には内周側に係止溝を備え、かつ所定の弾性を有するピン部材を設け、上記他方の挟着部材の開放端部の耳当て板には上記ピン部材を挿通する開口部を形成し、この開口部の下部に上記ピン部材の係止溝と係合する係止部を設けるとともに、他方の挟着部材の内周面に上記開口部を通り抜けたピン部材の先端を当接させて、ピン部材のそれ以上の進入を防止するようにしたピアスイヤリングが提案されている。
【0004】
そして、上記実公平6−25139号公報および特開平7−204016号公報に示されたいずれのピアスイヤリングも、1対の部材で構成されたピアスイヤリング本体の両部材を軸を介して連結して開閉自在とし、一方の部材の開放端部に設けたピン部材を耳たぶの孔に挿入した後、このピン部材が有する係止部(第1の係止部)へ他方の部材の開放端部に設けた抜け止め部(第2の係止部)を耳たぶの裏側から耳たぶを挟み込むようにはめ込む(係合させる)とともに、上記ピン部材の弾性力を利用して、上記1対の部材の係合状態を保持させるように構成されたピアスイヤリングである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記実公平6−25139号公報および特開平7−204016号公報に示された各ピアスイヤリングにおいては、繰り返し使用していると1対の部材を係合し保持するピン部材の弾性力が低下してしまい、使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちてしまうという問題点があった。
【0006】
しかも、上記のいずれのピアスイヤリングにおいても、ピン部材がピアスイヤリング本体と同様の金や銀、プラチナ等を主成分とした貴金属素材で作製されているため、ピン部材の弾性力が低下してしまうという事態は、上記貴金属素材そのものの宿命であって、避けることができない問題であった。
【0007】
すなわち、上記各従来例のピアスイヤリングにおいては、1対の部材を係合し保持させるために用いた上記ピン部材の弾性力が低下してしまったことにより、上記ピン部材の係止部(第1の係止部)と他方の部材の抜け止め部(第2の係止部)との係合が保持できなくなり、係合が外れ、図24に示すように、抜け止め部(第2の係止部)を備えた部材が外側(図24に示す矢印の方向)へ開いてしまい、その結果ピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちるのである。
【0008】
そこで発明者が鋭意研究した結果、1対の部材を係合し保持するピン部材の弾性力が低下し、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れてしまった場合にも、使用中、不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちることがないようにするには、1対の部材の開放端部どうしの間隔が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態(図4等参照)を保つことができるようにするとともに、第2の係止部を備えた部材が上記直後の状態以上に勝手に外側へ開かないようにすることが望ましいという点に想到し、本発明を完成したのである。
【0009】
すなわち本発明の目的は、従来例の上記の問題点を解消することにあり、1対の部材を係合し保持するピン部材の弾性力が低下し、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れてしまった場合にも、1対の部材の開放端部どうしの間隔が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態を保ち、なおかつ第2の係止部を備えた部材が上記直後の状態以上に勝手に外側へ開かないようにしたピアスイヤリングを提供しようとするものである。
【0010】
ところで、上記各公報の発明とは別に、特開平10−192016号公報および特開2001−104024号公報には、互いに回動可能に連結された1対のピアス本体の一方の開放端部にほぼ真直状の針状部を、他方の開放端部に形成された凹部に向かって突設あるいは回動可能(ピアスイヤリング兼挟着式イヤリング)に取り付けるとともに、ピアス本体の両開放端部が所定間隔に閉じ、かつその状態を保持するように、板バネによる付勢力を作用させ、しかもピアス本体が所定間隔以上に開いたときには上記付勢力が作用しないようにしたピアスイヤリングが示されている。しかしながらこのピアスイヤリングにおいては、ピアス本体の両開放端部が閉じているか、開いているかのいずれかの状態にその動作が限定されている。すなわち、この場合の板バネによる付勢力では、「開」か「閉」のいずれかの状態しかあり得ないのである。したがって、「開」と「閉」、「その中間」のすくなくとも3つの状態を前提とするこの出願の発明を示唆するものではない。
【0011】
しかも、特開平10−192016号公報および特開2001−104024号公報に示されたこれらのピアスイヤリングは、ピン部材の弾性を利用して上記1対のピアス本体の係合状態を保持する、第1の係止部と第2の係止部との係合を前提とするものではない。したがって上記従来例のピアスイヤリングにおいては、『繰り返し使用していると1対の部材を係合し保持するピン部材の弾性力が低下し、第1の係止部と第2の係止部との係合状態が保持できなくなり、係合が外れ、使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちてしまう。』という課題については何も示唆していない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そして、この発明のピアスイヤリングは、従来例の上記課題を鋭意研究の結果これを解消したものであり、イヤリング本体を構成する1対の部材の一端を、それぞれ軸受部およびこの軸受部に軸着した回転部とし、他端の開放端部が突き合わされる方向に軸を介して1対の部材を開閉自在に軸着し、一方の部材の開放端部には第1の係止部を備えたピン部材を設け、他方の部材の開放端部には上記第1の係止部に係合する第2の係止部を設け、さらに軸受部と回転部とで構成される軸着部分に、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制する開放抑制手段を設けたことを特徴とするものである。上記第1の係止部は、ピン部材の外面側にV字ないしU字の溝状に形成するのが普通であるが、内面側に形成しても、また外周面全体を取り巻くように形成してもよい。上記第2の係止部としては、後述の実施の形態に示すように、第1の係止部に対応して係合できる方向や形状を備えることが望ましい。もちろん、上記他方の部材の開放端部に耳当て部を設け、この耳当て部に窓枠状の開口部を形成し、この開口部の上部もしくは下部を第2の係止部としてもよい。この発明で『第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態』とは、図4に示すような、係止部の係合が外れた直後の状態をいう。
【0013】
【0014】
この発明のピアスイヤリングは、上記開放抑制手段が、軸着部分の軸受部内奥と回転部先端との間に介在させた摺動部材からなり、上記開放抑制手段が軸着部分の軸受部と回転部との間に作用して、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制するようにしたことをも特徴とするものである。
【0015】
【0016】
この発明のピアスイヤリングは、上記開放抑制手段が、軸受部と回転部とからなる軸着部分におけるカシメ構造からなり、上記開放抑制手段が軸着部分の軸受部と回転部との間に作用して、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制するようにしたことをも特徴とするものである。
【0017】このように構成されたこの発明においては、1対の部材を係合し保持するピン部材の弾性力が低下してしまった場合において、1対の部材の第1の係止部と第2の係止部との係合が外れてしまっても、1対の部材の開放端部どうしの間隔が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態を保ち、なおかつ第2の係止部を備えた部材が上記直後の状態以上に勝手に外側へ開くことがない。したがって使用中、不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちるおそれのないセーフティ機能を持ったピアスイヤリングが提供できるようになった。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づき、本発明のピアスイヤリングの実施の形態について詳細に説明する。
図1はこの発明のピアスイヤリングの一実施例を示す側面図、図2は1対の部材を分解した状態の側面図、図3は1対の部材を閉じた状態の断面図、図4は係止部の係合が外れた直後の状態の断面図、図5は1対の部材を開いた状態の斜視図、図6は1対の部材を開いた状態の平面図、図7はこの発明のピアスイヤリングの他の実施例を示す側面図、図8は1対の部材を分解した状態の側面図、図9は1対の部材を閉じた状態の断面図、図10は係止部の係合が外れた直後の状態の断面図、図11は1対の部材を開いた状態の斜視図、図12は1対の部材を開いた状態の平面図、図13はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す側面図、図14は1対の部材を開いた状態の斜視図、図15は1対の部材を開いた状態の平面図、図16はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す断面図、図17はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す要部断面図、図18はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す側面図、図19は係止部の係合が外れた直後の状態の側面図、図20は1対の部材の開放端部の係止部の他の例を示す側面図、図21はその要部拡大断面図、図22はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す分解状態の平面図、図23は組み立てた状態の平面図である。
【0019】
図1ないし図6にこの発明のピアスイヤリングの1実施例を示す。図1ないし図6において、イヤリング本体11は1対の円弧状部材1,1'で構成され、一端を軸8を介して軸着するとともに、開放端部を突き合わせる方向に回転自在に連結してある。この1対の部材1,1'は上記円弧状に限らず、1対の部材1,1'間に耳たぶを挟み込むことができる形状であれば、楕円形、矩形、ひし形、三角形当の種種の形状とすることができる。またその断面も適宜決定することができる。
【0020】
そして、従来のこのようなピアスイヤリングにおいては、これを繰り返し使用していると、1対の部材1,1'を係合し保持するピン部材2の弾性力が低下し、後述の第1の係止部3と第2の係止部4との係合状態が保持できなくなり、係合が外れ、使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちてしまうという問題があった。
【0021】
そのためこの発明においては、上記1対の部材1,1'の軸着部分において、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが、第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた直後の状態以上に開放するのを規制して、上記問題点を解消するための開放抑制手段23を採用している。この開放抑制手段23は、軸受部21内奥に取り付けたコイルバネ24と、このコイルバネ24によって回転部22側に向けて突き当てるよう付勢力を付与された球面部材25と、回転部22先端に設けた球面部材25の接触面26とからなっている。したがってコイルバネ24により付勢力を付与された球面部材25を介し、回転部22先端の凹面状の接触面26には常に加圧力が作用しており、1対の部材1,1'は第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた場合であっても、人為的にでも開こうとしない限り第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた直後の状態以上に開くことがない。図中27はコイルバネ24と球面部材25の浮き上がりを防止する押え板、28はコイルバネ24の末端を固定する止め板である。
【0022】
上記接触面26は円弧状凹面を備えており、この凹面を備えた接触面26に上記球面部材25が収まることができる。もちろん、接触面26は円弧状凹面を備えていることが望ましいが、この接触面26を全体として平面状としてもよい。また、上記接触面26を内周側に向けて後退するよう傾斜させてもよい。要は、接触面26に球面部材25を介してコイルバネ24の付勢力を確実に伝達できるような形状であればよい。また球面部材25としては、球体、半球状、きのこ状、あるいはその他接触面26に接する面がすべりやすい形状であれば、適宜の形状とすることができる。
【0023】
上記開放抑制手段23によれば、上記1対の部材1,1' の第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた場合において、上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、上記コイルバネ24の付勢力により、1対の部材1,1'の開放端部どうしの間隔が第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた直後の状態を保ち、なおかつ第2の係止部4を備えた部材1'が第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れた直後の状態(図4参照)以上には簡単に外側へ開くことがない。そのため、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを確実に規制することができる。以上のようにして、使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちるのを防止しているのである。この実施例のピアスイヤリングによれば、使用中に1対の部材1,1'の第1の係止部3と第2の係止部4との係合が外れてしまった場合にセイフティー機能が作用し、第2の係止部4を備えた部材1'が外側に開かないのであって、耳たぶに装着する際などのように、人為的に1対の部材1,1'を開く場合にはセイフティー機能は作用することなく、図5に示すように1対の部材1,1'が開き、開いた状態を維持できるのはいうまでもないことである。
【0024】
図7ないし図12にこの発明のピアスイヤリングの別の実施例を示す。この実施例においては、上記1対の部材1,1'の軸着部分において、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制する開放抑制手段は、軸着部分の軸受部21内奥と回転部22先端との間に介在させた摺動部材31である。この摺動部材31は板状をなし、上端を軸受部21上面に折り曲げて、軸受部21上面に設けた固定ピン部材32を摺動部材31の端部に設けた取付孔33に通し、固定ピン部材32をその上に倒して摺動部材31を固定している。もちろん、摺動部材31の固定手段は上記構造に限定されるものではなく、例えば軸受部21上面に差し渡した固定軸に摺動部材31の端部を巻き付けたり、摺動部材31の端部に設けた固定部上に固定ピン部材等を係合したりすること等によって、摺動部材31を軸受部21上面に固定することができる。
【0025】
この摺動部材31は金合金や銀合金、プラチナ合金等の貴金属素材そのものが、あるいはその表面特性が一定のスライド抵抗を備えている。なお、回転部22の先端34は内周側に向けて後退するよう傾斜して形成されていても、ほぼ直角に形成されていてもよい。このようにしたので、使用中に上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、摺動部材31と回転部22の先端34との間に働くスライド抵抗により、図10に示すように簡単には第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上には開くことがない。そのため、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを確実に規制することができ、このようにして、使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちるのを防止しているのである。なお、上記摺動部材31は一点鎖線の円形内に示したように、軸受部21の端面に傾斜させて設けることもできる。
【0026】
図13ないし図15に、この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す。この実施例においては、軸着部分は左右対称の板状をなす軸受部42と回転部43とからなっており、かつ上記開放抑制手段は板バネからなるバネ部材41である。このバネ部材41は、軸着部分の軸受部42の内周面にその一端を固定され、他端は軸着部分の回転部43の内周面に当接している。
【0027】
したがって、上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、バネ部材41が回転部43の内周面を押え込もうとする力が作用して、上記1対の部材1,1'の開こうとする力に抗する付勢力が働き、簡単には第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上には開くことがない。そのため、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを確実に規制することができ、このようにして使用中に不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちるのを防止しているのである。なお、上記板バネに変えて他のバネ材を用いることは自由である。
【0028】
次に、図16および図17はこの発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す。図16の実施例においては、上記1対の部材1,1'の軸着部分において、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制する開放抑制手段は、軸着部分の軸受部52内奥と回転部53先端との隙間に介在させた逆V字形のバネ部材51である。この逆V字形のバネ部材51は軸着部分の軸受部52の内周面にその一端を固定され、他端は軸着部分の回転部53の先端に当接している。したがって、上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、バネ部材51による回転部53先端を押す力が作用して、上記1対の部材1,1'の開こうとする力に抗する付勢力が働き、簡単には第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上には開くことがない。
【0029】
また図17の実施例においては、上記1対の部材1,1'の軸着部分において、一方の部材1の開放端部と他方の部材1'の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制する開放抑制手段は、軸着部分の軸受部62と回転部63とを回転可能に軸着する軸64に巻き付けたバネ部材61である。このバネ部材61は、両端をそれぞれ軸受部62と回転部63との内周側に固定され、両者を牽引する方向に付勢している。したがって、上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、バネ部材61による軸受部62と回転部63とを牽引する力が作用して、上記1対の部材1,1'の開こうとする力に抗する付勢力が働き、簡単には第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上には開くことがない。
【0030】
図18および図19は1対の部材の開放端部の係止部の他の例を示すものである。すなわち、上記一方の円弧状部材71の開放端部には、その側周上にV字ないしU字の溝状の第1の係止部73を設けたピン部材72がロー付けによって突設されている。ピン部材72は直線状であり、他方の円弧状部材71'の開放端部に下向きに設けた耳当て部材75の取付孔の内側下端に第2の係止部74が設けられている。そして、軸76を備えた軸着部分には、1対の部材にそれぞれN極およびS極を備えた磁石77,78が取り付けられている。これらの磁石77,78の配置は、図18のように係止部73,74の係合が外れた直後の状態(図17参照)において、互いのN極およびS極どうしが引き合うようにしておくことが必要である。
【0031】
図20および図21は1対の部材の開放端部の係止部の他の例を示すものである。すなわち、上記一方の円弧状部材81の開放端部には、その内周上にV字ないしU字の溝状の第1の係止部83を設けたピン部材82がロー付けによって突設されている。ピン部材82はほぼ直線状であり、他方の円弧状部材81'の開放端部に下向きに設けた耳当て部材85の取付孔の内側下端に第2の係止部84が設けられている。そして、耳当て部材85の裏側の円弧状部材81'内周が、上記ピン部材82の先端を突き当ててそれ以上の進入を防止するストッパとして機能する。その際、ピン部材82先端は耳当て部材85を過ぎたあたりで外向きに傾斜してストッパとしての機能を向上させている。
【0032】
図22および図23は、この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す。この実施例においては、軸着部分は左右対称の板状をなす軸受部92と回転部93とで構成され、かつ上記開放抑制手段は、軸着部分の軸受部92と回転部93とを加締めることによって達成することができる。この軸着部分の軸受部92と回転部93とを加締めることによって、上記1対の部材1,1'に開こうとする力が作用しても、加締めによる軸受部92と回転部93との自由回転を阻止する力が作用して、上記1対の部材1,1'の開こうとする力に対抗する力が働き、簡単には第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上には開くことがない。
もちろん、上記開放抑制手段を軸受部92と回転部93との間に配置されたワッシャ91とすることもでき、この場合には、たとえばワッシャを耐磨耗性部材とすることが望ましい。
【0033】
【発明の効果】
このように構成されたこの発明においては、使用中に1対の部材の第1の係止部と第2の係止部との係合が外れてしまったときにも、1対の部材の開放端部どうしの間隔が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態を保ち、なおかつ第2の係止部を備えた部材が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上に外側へ開くことがない。したがって使用中、不用意にピアスイヤリングが耳たぶから抜け落ちることがない、セイフティー機能をもったピアスイヤリングを提供できるようになった。
【0034】
さらにこの発明によれば、使用中に1対の部材の第1の係止部と第2の係止部との係合が外れてしまっても、上記1対の部材の開放端部どうしの間隔が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態を保ち、なおかつ第2の係止部を備えた部材が第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた直後の状態以上に外側へ開くことがないから、通常の装着状態と同様の装着状態を維持することができ、さらに見た目には何ら違和感のない装着状態を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のピアスイヤリングの一実施例を示す側面図である。
【図2】1対の部材を分解した状態の側面図である。
【図3】1対の部材を閉じた状態の断面図である。
【図4】係止部の係合が外れた直後の状態の断面図である。
【図5】1対の部材を開いた状態の斜視図である。
【図6】1対の部材を開いた状態の平面図である。
【図7】この発明のピアスイヤリングの他の実施例を示す側面図である。
【図8】1対の部材を分解した状態の側面図である。
【図9】1対の部材を閉じた状態の断面図である。
【図10】係止部の係合が外れた直後の状態の断面図である。
【図11】1対の部材を開いた状態の斜視図である。
【図12】1対の部材を開いた状態の平面図である。
【図13】この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す側面図である。
【図14】1対の部材を開いた状態の斜視図である。
【図15】1対の部材を開いた状態の平面図である。
【図16】この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す断面図である。
【図17】この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す要部断面図である。
【図18】この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す側面図である。
【図19】係止部の係合が外れた直後の状態の側面図である。
【図20】1対の部材の開放端部の係止部の他の例を示す側面図である。
【図21】その要部拡大断面図である。
【図22】この発明のピアスイヤリングのさらに別の実施例を示す分解状態の平面図である。
【図23】組み立てた状態の平面図である。
【図24】従来例のピアスイヤリングの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1' 部材
2 ピン部材
3 第1の係止部
4 第2の係止部
8 軸
11 イヤリング本体
21 軸受部
22 回転部
23 開放抑制手段
24 コイルバネ
25 球面部材
26 接触面
27 押え板
28 止め板
31 摺動部材
32 固定ピン部材
33 取付孔
34 先端
41 バネ部材
42 軸受部
43 回転部
51 バネ部材
52 軸受部
53 回転部
61 バネ部材
62 軸受部
63 回転部
64 軸
71,71' 円弧状部材
72 ピン部材
73 第1の係止部
74 第2の係止部
75 耳当て部材
76 軸
77,78 磁石
81,81' 円弧状部材
82 ピン部材
83 第1の係止部
84 第2の係止部
85 耳当て部材
91 ワッシャ
92 軸受部
93 回転部

Claims (3)

  1. イヤリング本体を構成する1対の部材の一端を、それぞれ軸受部およびこの軸受部に軸着した回転部とし、他端の開放端部が突き合わされる方向に軸を介して1対の部材を開閉自在に軸着し、一方の部材の開放端部には第1の係止部を備えたピン部材を設け、他方の部材の開放端部には上記第1の係止部に係合する第2の係止部を設け、さらに軸受部と回転部とで構成される軸着部分に、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開くのを規制する開放抑制手段を設けたことを特徴とするピアスイヤリングにおいて、前記開放抑制手段が、軸受部と回転部とからなる軸着部分の一方に設けた、他方の側に向けて突き当たるよう付勢力を付与した球面部材と、他方に設けた球面部材の接触面とからなり、上記開放抑制手段が軸着部分の軸受部と回転部との間に作用して、一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制するようにしたことを特徴とするピアスイヤリング。
  2. イヤリング本体を構成する1対の部材の一端を、それぞれ軸受部およびこの軸受部に軸着した回転部とし、他端の開放端部が突き合わされる方向に軸を介して1対の部材を開閉自在に軸着し、一方の部材の開放端部には第1の係止部を備えたピン部材を設け、他方の部材の開放端部には上記第1の係止部に係合する第2の係止部を設け、さらに軸受部と回転部とで構成される軸着部分に、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開くのを規制する開放抑制手段を設けたことを特徴とするピアスイヤリングにおいて、前記開放抑制手段が、軸着部分の軸受部内奥と回転部先端との間に介在させた摺動部材からなり、上記開放抑制手段が軸着部分の軸受部と回転部との間に作用して、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制するようにしたことを特徴とするピアスイヤリング。
  3. イヤリング本体を構成する1対の部材の一端を、それぞれ軸受部およびこの軸受部に軸着した回転部とし、他端の開放端部が突き合わされる方向に軸を介して1対の部材を開閉自在に軸着し、一方の部材の開放端部には第1の係止部を備えたピン部材を設け、他方の部材の開放端部には上記第1の係止部に係合する第2の係止部を設け、さらに軸受部と回転部とで構成される軸着部分に、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが、第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開くのを規制する開放抑制手段を設けたことを特徴とするピアスイヤリングにおいて、前記開放抑制手段が、軸受部と回転部とからなる軸着部分におけるカシメ構造からなり、上記開放抑制手段が軸着部分の軸受部と回転部との間に作用して、上記一方の部材の開放端部と他方の部材の開放端部とが第1の係止部と第2の係止部との係合が外れた状態以上に開放するのを規制するようにしたことを特徴とするピアスイヤリング。
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