JP3965304B2 - 易開封性包装体および易開封性包装体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ開封タブ付きの蓋材とを備え、前記フランジ部のヒートシール部分である前記容器本体の最内層が、開封時、前記蓋材とともに剥離する易開封性包装体および易開封性包装体の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、各種食品などの包装には、多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ蓋材とを備える包装体を用い、食品などを挿入した後、容器本体のフランジ部に蓋材をヒートシールして密封する包装体が一般的である。これらの包装体は、内容物保存の観点からは強固にヒートシールされることが好ましい。しかし、使用時のためには、容易に開封することが望ましく、この両要求を満足する包装体が求められている。
【0003】
樹脂製の容器の易開封性包装方法としては、容器のシール層と蓋材のシール層の樹脂の選択、樹脂の配合の選択、あるいはヒートシール条件の選定により、容器と蓋材とのシール強度を適度になるようにする方法が最も一般的に採用されてきた。しかし、この方法では、易開封性を満足することに主体をおくと、ヒートシール条件、内容物の付着などの影響により、シール強度が低くなる場合がある。この場合には、貯蔵時、特に流通時にシール漏れが発生することになり、結果として過剰のシール強度となるようにシールする必要があり、易開封性を満足できない。
【0004】
上記の問題を解決する方法として、多層シートから容器を成形し、前記の容器フランジ部と蓋材のヒートシール界面を強く接着し、容器最内層を蓋材とともに剥離する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、容器最内層を蓋材とともに剥離する方法は、通常開封強度が低いため、各々の包装体が個別に独立的に箱詰めされている場合は特に問題は少ないものの、包装体の輸送時、包装体同士が接触する混載した状態であると、蓋材が開封されることにより包装体内の内容物が漏れてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高い密封性および易開封性を備える易開封性包装体および易開封性包装体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するために、本発明の易開封性包装体は、多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ開封タブ付きの蓋材とを備え、前記フランジ部のヒートシール部分である前記容器本体の最内層が、開封時、前記蓋材とともに剥離する易開封性容器であって、前記フランジ部および蓋材は、前記開口部を囲むように形成される所定幅の第1シール部と、この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲むように形成され、前記第1シール部よりも幅狭の第2シール部とによりヒートシールされ、前記蓋材の開封タブに応じた位置には、前記第2シール部が前記フランジ部の外周側に張出していることを特徴とする。
【0008】
ここで、第1シール部の幅は、2〜20mm、好ましくは3〜10mmである。また、第2シール部の幅は0.5〜6mm、好ましくは1〜4mm程度である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような本発明によれば、前記フランジ部および蓋材は、前記開口部を囲むように形成される所定幅の第1シール部と、この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲むように第2シール部が形成されるので、高い密封性を確保することができる。
また、前記蓋材の開封タブに応じた位置には、前記第2シール部のシール樹脂が容器外側に溶出しており、さらに第2シール部を、第1シール部の外周側よりもさらに内周側に形成することにより、開封時の応力が第2シール部まで伝わるので、容易に開封タブ付き蓋材を開封することができる。さらに、容器のフランジ部と蓋材のヒートシールした界面にはシール樹脂により強固に接着しているので、界面より剥離することがなく、密封性を向上することができる。
そして、本発明の易開封性包装体では、前記第2シール部は、前記第1シール部よりも相対的にシール強度が高いことが好ましい。また、本発明の易開封性包装体では、前記第2シール部は、前記蓋材の開封タブに応じた位置において、シール樹脂が前記第1シール部よりもフランジ部の外周側に張出していることが好ましい。
【0010】
本発明の易開封性包装体では、前記シール樹脂は、前記容器本体の最内層の端面を覆うように溶出していることが好ましい。
これによれば、容器のフランジ部と蓋材のヒートシールした界面をシール樹脂が覆うから、開封時の容器最内層の剥離開始をスムースに行わせることができる。
【0011】
本発明の易開封性包装体では、前記フランジ部には、前記第1シール部の内側に該第1シール部に沿って前記開口部を囲む凹部が形成されていることが好ましい。
これによれば、蓋材を剥がすときにフランジ部の最内層を切断できるので、容易に蓋材を剥離することができる。
【0012】
本発明の易開封性包装体では、前記凹部は、深さ方向に向かうにしたがって次第に幅狭になる切り込み溝であることが好ましい。
これによれば、蓋材の剥離時にかかる応力が切り込み溝の底部に集中するから、フランジ部の最内層をより小さな力で切断できるので、より容易に蓋材を剥離することができる。
【0013】
本発明の易開封性包装体では、前記凹部は、前記容器本体の最内層の厚さ寸法よりも大きな深さ寸法を有することが好ましい。
これによれば、前記凹部により、フランジ部の最内層は、容器本体内側の部分と容器本体外側の部分とに分離されているから、最内層の切断をする必要もないので、より一層容易に蓋材を剥離することができる。
【0014】
本発明の易開封性包装体では、前記第1シール部の内周側と前記凹部が、離間されて配置されていることが好ましい。
離間して配置することにより容器内部が加圧状態になった場合でも容器内部からの開封しようとする応力を第1シール部内周端に集中させることができるので、容器内部の凹部から剥離することがない。
通常、前記第1シール部は比較的マイルドな条件でのシールであるから、前記凹部にまでシール樹脂が溶出することはないが、第1シール部の溶出するシール樹脂が凹部にまで至ると、凹部から最内層の切断が困難となり、蓋材の剥離が容易にできない場合がある。
以上のような観点から、前記第1シール部の内周側と前記凹部との離間された間隔は0.5〜5.0mm程度であることが好ましい。
【0015】
本発明の易開封性包装体の製造方法は、多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ開封タブ付きの蓋材とを備え、前記フランジ部のヒートシール部分である前記容器本体の最内層が、開封時、前記蓋材とともに剥離する易開封性包装体の製造方法であって、前記フランジ部の最内層の一部を、開封時、前記蓋材とともに前記容器本体から剥離させる剥離手段を形成する剥離手段形成工程と、前記剥離手段の外側に前記開口部を囲むように所定幅の第1シール部を形成する第1ヒートシール工程と、この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲み、かつ前記第1シール部よりも幅狭の第2シール部を形成するとともに、シール樹脂を開封タブに応じた位置で容器外側に溶出させる第2ヒートシール工程とを備えることを特徴とする。
このような本発明によれば、前述と同様の作用・効果を得ることができる。
【0016】
本発明の易開封性包装体の製造方法では、前記剥離手段形成工程は、前記開口部を囲むように前記フランジ部に形成される凹部を形成することが好ましい。
これによれば、蓋材を剥がすときに多層容器の最内層を切断できるので、容易に蓋材を剥離することができる凹部を形成することができる。
【0017】
本発明の易開封性包装体の製造方法では、前記剥離手段形成工程は、前記第1ヒートシール工程および第2ヒートシール工程の前に、予め前記フランジ部の最内層を切り込むことにより前記凹部を形成することが好ましい。
【0018】
ここで、凹部は、通常、環状刃を有する押型などにより設けられ、その形状、深さは特に限定されない。最内層の一部だけ切り込まれていてもよい。また、環状の切り込み溝は、全周にわたってつけてもよいし、一部は残しておいてもよい。
これによれば、前記第1ヒートシール工程および第2ヒートシール工程の前に、予め前記フランジ部の最内層を切り込むことにより、まだシール部の形成されていないフランジ部に形成することになるので、正確に前記凹部を形成することができる。
【0019】
本発明の易開封性包装体の製造方法では、前記剥離手段形成工程は、前記第1ヒートシール工程および/または第2ヒートシール工程と同時に、前記蓋材の上から押圧部材で前記フランジ部を押圧することにより凹部を形成することが好ましい。
【0020】
ここで凹部は、具体的には、少なくとも内側の周縁部に凸状部を有するヒートシールするためのシールリングを用いて、蓋材を介して押圧することによりヒートシール部よりも内周側に環状の凹部を形成する。また、この凹部は円、三角形、四角形など各種形状を用いることができ、さらに環状にフランジ部内周に全周にわたって設けてもよいし、一部は残しておいてもよい。
これによれば、前記第1ヒートシール工程および/または第2ヒートシール工程と同時に、前記蓋材の上から押圧部材で前記フランジ部を押圧することにより凹部を形成しているので、作業工程を減らすことができる。
【0021】
本発明の易開封性包装体の製造方法では、前記第1ヒートシール工程の後に、前記第2ヒートシール工程を行うことが好ましい。
これによれば、前記第1ヒートシール工程の後に、前記第2ヒートシール工程を行うことにより、第1シール部、第2シール部の順番で形成され、第1シール部に重なって第2シール部が形成されることになるから、開封時に第2シール部と連続する容器本体外側に溶出するシール樹脂に応力が集中するので、より一層容易に蓋材を開封することができる。
【0022】
本発明の易開封性包装体の製造方法では、前記第2ヒートシール工程におけるヒートシール温度が、前記第1ヒートシール工程におけるヒートシール温度より20℃以上、好ましくは30℃以上高いことが好ましい。
【0023】
ここで、前記第1ヒートシール工程におけるヒートシール温度は、例えば、ポリオレフィン系樹脂の場合130〜150℃、好ましくは135〜140℃である。また、前記第2ヒートシール工程におけるヒートシール温度は、例えば、170〜210℃、好ましくは180〜200℃である。
これによれば、第2シール部のシール強度を高めるとともに、第2シール部の樹脂と一体化してシール樹脂をフランジ部の容器本体外側に溶出させることができるので、蓋材の剥離をより容易にすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1(側面図)図2(上面図)、および図3(図1の一部分の断面図)には、本発明の一実施形態に係る易開封性包装体1が示されている。
易開封性包装体1は、多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部13周縁にフランジ部14が形成された樹脂製の容器本体10と、フランジ部14にヒートシールされて開口部13を塞ぐ開封タブ付きの円形状の蓋材20とを備えている。
ここで、蓋材20は、半円状のタブ21を備えている。蓋材20の外径は、フランジ部14の外径よりも大きい。タブ21は、開封時に把持できる程度の大きさである。
【0025】
容器本体10は、円形状の底面11と、この底面11から立ち上げて一体形成される円筒状の側面12と、上部には円形状の開口部13と、開口部13の周縁には外側に延出するリング状のフランジ部14とが一体形成されて構成されている。
【0026】
容器本体10は、詳しくは図3に示されるように、例えば容器本体10がガスバリヤー性多層容器の場合、内面側から最内層である第1層10A、第2層10B、第3層10C、第4層10D、第5層10E、第6層10F、および第7層10Gを備えている。これら各層には、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレンービニルアルコール樹脂、接着用樹脂等、種々の樹脂を採用できる。なお、容器本体10は、2層以上で構成されていればよく、3〜6層で構成されていてもよく、7層以上で構成されていてもよい。
【0027】
フランジ部14の上面には、その内周側より、切り込み溝15、ヒートシール部16が開口部13を囲むように同心円状に形成されている。
【0028】
切り込み溝15は、深さ方向に向かうにしたがって次第に幅狭になる断面V字形状であり、その深さは、容器本体10の第1層10Aの厚みと略同一である。なお、切り込み溝15の断面形状は、U字形、線形、半円弧形等にしてもよい。また、切り込み溝15の深さは、蓋材を剥がすときに容器本体10の第1層10Aを容易に切断できるものであればよく、第1層10Aの厚みの半分程度や、第1層10Aの厚みよりも大きい深さ等にしてもよい。
【0029】
ヒートシール部16は、蓋材20の裏面と溶着しており、開口部13を囲むように形成される所定幅の円環状の第1シール部16Aと、この第1シール部16Aの領域内部に第1シール部16Aに沿って開口部13を囲むように形成され、第1シール部16Aよりも幅狭の円環状の第2シール部16Bとを備えている。第1シール部16Aの内周側と切り込み溝15の間の間隔は、0.5〜5.0mm程度である。
【0030】
第2シール部16Bは、第1シール部16Aの幅方向の中心部分に沿うように形成されており、その幅は、第1シール部16Aの幅よりも狭い。ここで、第1シール部16Aの幅は、例えば、2〜20mm、好ましくは3〜10mmである。また、第2シール部16Bの幅は、0.5〜6mm、好ましくは1〜4mm程度である。
【0031】
また、第2シール部16Bは、蓋材20のタブ21に対応する位置に外側に突起状に張り出した張出シール部17を有している。張出シール部17は、図2に示されるように、平面略三角形状、断面矢印形状であり、張出シール部17の樹脂は、第2シール部16Bの樹脂と連続している。張出シール部17の矢印の頭部側の部分は、タブ21の裏面にまで延び、また、第2シール部16Bの深さよりも下側のフランジ部14の最内層である第1層10A端面を覆うことにより構成されている。
ここで、張出シール部17の平面形状としては、例えば、半円状、台形、矩形状等とすることができる。また、張出シール部17は、一つに限らず、複数形成してもよい。
【0032】
ここで、蓋材20の開封時にヒートシール部の容器本体10の第1層10Aが、蓋材20と共に剥離される。そのため、第1層10Aと第2層10Bの剥離強度は、15N/15mm以下がよく、好ましくは3〜15N/15mmである。この剥離強度が15N/15mmを越えると、第1層10Aと第2層10Bの間で剥離しにくくなり、易開封性を確保できなくなる。
また、蓋材20と第1層10Aのヒートシール部剥離強度は、、第1層10Aと第2層10Bとの剥離強度より大きいことが必要であり,通常20N/15mm以上、好ましくは25N/15mm以上である。この剥離強度が20N/15mm未満であると、第1層10Aと第2層10Bとの間での易開封性が確保できなくなることがある。
【0033】
以上のように構成された易開封性包装体1は、以下のようにして製造される。
まず、予めTダイ押出、カレンダー加工等により成形した多層(本実施形態の場合7層)からなる樹脂シートを、容器外形状に形成されたキャビティ内にプラグで予備伸張し、その後、圧空あるいは真空成形により容器とするプラグアシスト成形により、容器本体10を製造する(容器成形工程)。
【0034】
その後、環状刃を有する押型をフランジ部14上面の内周側に押圧することにより切り込み溝15を形成する。ここで、環状刃としては、金属製の刃や、加熱機能を備える加熱刃等が挙げられる(剥離手段形成工程)。
【0035】
フランジ部14上面に切り込み溝15を形成した後、容器本体10に内容物を入れ、ヒートシール装置を用いてフィルム状の蓋材20をフランジ部14に溶着する。この際溶着する部分が、ヒートシール部16となる。
なお、使用するヒートシール装置は汎用される装置であり、容器本体10を受けるシールバケットと、フィルム状の蓋材20を送る蓋材送り装置と、上下に移動し、蓋材20と容器本体10のフランジ部14とをシールするためのシールリングとを備えたものである(図示省略)。
【0036】
まず、第1シール部16Aの形状に対応するシールリングを蓋材20を介してフランジ部14の上面に押圧する。ここで、第1シール部16Aの幅は、例えば、2〜20mm、好ましくは3〜10mmである。この際、第1シール部16Aの内周側と切り込み溝15の間の間隔が、0.5〜5.0mmになるように第1シール部16Aを形成する(第1ヒートシール工程)。
【0037】
次に、外側に突起状に張り出した張出シール部17を有する第2シール部16Bの形状に対応するシールリングを蓋材20を介してフランジ部14の上面に押圧して、第2シール部16Bを第1シール部16Aの中心部分に形成し、その幅は、第1シール部16Aの幅よりも狭く形成する。この際、第2シール部16Bの幅は、例えば、3mm程度である(第2ヒートシール工程)。
【0038】
ここで、第2ヒートシール工程におけるヒートシール温度は、第1ヒートシール工程におけるヒートシール温度より20℃以上高くしている。また、第1ヒートシール工程におけるヒートシール温度は、例えば、ポリオレフィン系樹脂を用いた場合130〜150℃、好ましくは、135〜140℃である。また、第2ヒートシール工程におけるヒートシール温度は、例えば、170〜210℃、好ましくは180〜200℃である。次いで、所定の形状に蓋材シートが打ち抜かれる。以上の工程により、易開封性包装体1が完成する。
【0039】
易開封性包装体1の開封に当たっては、まず、タブ21を把持して蓋材20を引き剥がす。この際、フランジ部14の第1層10Aが、蓋材20側に接着したまま、第1層10Aと第2層10Bの界面で剥離する。剥離した際、切り込み溝15より外周側の第1層10Aは蓋材20側に接着した状態になっている。
さらに、タブ21から伝わる応力は、張出シール部17に集中するため、容易に開封することができる。
なお、本実施形態で得られた易開封性包装体1は、デザート類、電子レンジ用食品、レトルト用食品等の食品用包装体として好適に利用することができる。
【0040】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)フランジ部14および蓋材20は、開口部13を囲むように形成される第1シール部16Aと、この第1シール部16Aの領域内部に第1シール部に沿って開口部13を囲むように第2シール部16Bが2段階で形成されるので、高い密封性を確保することができる。また、蓋材20のタブ21に応じた位置には、第2シール部16Bのシール樹脂が容器本体10外側に溶出していることにより、第2シール部16Bは、第1シール部16Aの外周側よりもさらに内周側に形成されているから、開封時の応力が第2シール部16Bまで伝わるので、容易に蓋材20を開封することができる。さらに、タブ21に応じた位置以外にはシール樹脂が溶出していないから、界面より剥離することがなく、密封性を向上することができる。
【0041】
(2)第2シール部16Bより溶出しているシール樹脂は、容器本体10のフランジ部14の第1層10Aの端面を覆うように溶出し、さらに容器本体10のフランジ部14と蓋材20がヒートシールされた界面をシール樹脂が覆うようにすることにより、開封性をより向上させることができる。
【0042】
(3)フランジ部14の上面側には深さ方向に向かうにしたがって次第に幅狭になる切り込み溝15が形成され、蓋材の剥離時にかかる応力が切り込み溝15の底部に集中するようにしているから、フランジ部14の第1層10Aをより小さな力で切断でき、より容易に蓋材20を剥離することができる。
【0043】
(4)第1シール部16Aの内周側と切り込み溝15が、離間されて配置されているので、容器内が加圧状態になっても、蓋材20を剥離しようとする応力が、第1シール部16Aの内周端に集中し、切り込み溝15へ作用する力を小さくすることができるので、内圧に耐えることができる。また、第1シール部16Aのシール条件は比較的マイルドであるから、第1シール部16Aの溶出するシール樹脂が切り込み溝15にまで至って、切り込み溝15から第1層10Aの切断が困難となり、蓋材20の剥離が容易にできなくなるような問題もない。
【0044】
(5)第2シール部16Bのシール強度を高めるとともに、第2シール部16Bの樹脂と一体化してシール樹脂をフランジ部14の容器本体10外側に溶出させたので、蓋材20の剥離をより容易にすることができる。
(6)第1ヒートシール工程および第2ヒートシール工程の前に、予めフランジ部14の第1層10Aを切り込むことにより、まだ第1、第2シール部16A、16Bが形成されていないので、正確に切り込み溝15を形成することができる。
【0045】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前記実施形態では、剥離手段形成工程において、第1ヒートシール工程とは別に行っていたが、これに限られず、第1ヒートシール工程または第2ヒートシール工程のヒートシールを行うのと同時に、フランジ部14の第1シール部よりも内周側に環状の凹部を形成するようにしてもよい。具体的には、内側の周縁部に凸状部を有するヒートシールするためのシールリングを用いて、蓋材を介して押圧することによりヒートシール部よりも内周側に環状の凹部を形成する。また、この凹部は円、三角形、四角形など種々の形状を用いることができ、さらに環状にフランジ部内周に全周にわたって設けてもよいし、一部は残しておいてもよい。
【0046】
また、前記実施形態において、第1シール部16Aは,フランジ部14外端部までシールされていなかった。このようにすれば、タブ21以外の部分の開封性が低下するので好ましいが、この構造に限られず、図4に示すように,フランジ部14の外端部までシールしてもよい。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造としてもよい。
【0047】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例、比較例における開封強度、内圧強度は、次のように測定した。
(1)開封強度
蓋部材のシールされた容器の開封部部分を、カッターナイフで15mm幅に切り出し、治具にセットし、引張試験機(インストロン1123型、インストロンジャパン(株)製)のつかみ具に取り付ける。この状態で300mm/分の速度、剥離角度130度で引っ張ることにより測定した。
(2)内圧強度
蓋部材で密閉された容器に空気を注入して容器が破裂する圧力を求めることにより測定した(封かん試験)。
【0048】
[実施例]
(樹脂積層体)
容器本体10の成形に使用するシートの原料樹脂として、以下の樹脂を使用し、共押出成形により7層の樹脂積層体を成形した。
[1]第1層10A(最内層)
[1-1]原料樹脂:高密度ポリエチレン(HDPE−445M 出光石油化学(株)製)
[1-2]層の厚み:80μm
【0049】
[2]第2層10B
[2-1]原料樹脂:ポリプロピレン(E−105GM 出光石油化学(株)製)80重量部、低密度ポリエチレン(LDPE−fz−038三菱商事(株)製)20重量部
[2-2]層の厚み:180μm
【0050】
[3]第3層10C(基材層)
[3-1]原料樹脂:ポリプロピレン(E−105GM 出光石油化学(株)製)
[3-2]層の厚み:350μm
【0051】
[4]第4層10D
[4-1]原料樹脂:変性ポリオレフィン接着性樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
[4-2]層の厚み:10μm
【0052】
[5] 第5層10E
[5-1]原料樹脂:エチレンービニルアルコール樹脂(エバール、クラレ(株)製)
[5-2]層の厚み:70μm
【0053】
[6] 第6層10F
[6-1]原料樹脂:変性ポリオレフィン接着性樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
[6-2]層の厚み:10μm
【0054】
[7] 第7層10G(容器外面層)
[7-1]原料樹脂:ポリプロピレン(E−105GM 出光石油化学(株)製)
[7-2]層の厚み:200μm
【0055】
(易開封性包装体)
上記原料を用いて成形された樹脂積層体を用い、プラグアシスト圧空成形により直径90mm、高さ35mmの容器を得た。得られた容器のフランジ部14の内周側に切欠溝15を形成し、容器本体10を得た。
続いて、容器本体10を20個に、LLDPEおよびPETからなる厚さ100μmの蓋材20をLLDPEがシーラント(容器本体10と溶着する)側として、ヒートシールを行い、易開封性包装体1を得た。以下のような条件で実施例、比較例を行い、開封強度、内圧強度の評価を行った。
【0056】
【表1】
【0057】
なお、第1シール部16Aの内周端と切り込み溝15の間は、1.5mmとした。第2シール部16Bの張出シール部17を三角形状として、シールした。
開封強度、内圧強度の測定を行った結果、タブ21の開封強度は、11.5N/15mmであり、内圧強度は、120kPaであった。タブ21以外の部分の開封は困難であった。
【0058】
[比較例]
実施例との条件の相違点は、比較例では張出シール部17を設けなかったことと第1シール部16Aおよび第2シール部16Bのシール温度を同じにし190℃としたことである。
この比較例では、フランジ部14外周側全周にシール樹脂が溶出し、タブ21以外の部分の開封が可能となり、輸送・流通時にタブ21以外の部分からの容器の破袋が生じた。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、前記フランジ部および蓋材は、前記開口を囲むように形成される所定幅の第1シール部と、この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲むように第2シール部が形成されているので、高い密封性を確保することができる。
また、前記蓋材の開封タブに応じた位置には、前記第2シール部のシール樹脂が容器外側に溶出しており、第2シール部は、第1シール部の外周側よりもさらに内周側に形成されているから、開封時の応力が第2シール部まで伝わるので、容易に開封タブ付き蓋材を開封することができる。さらに、タブに応じた位置以外にはシール樹脂が溶出していないから、界面より剥離しにくく、密封性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る易開封性包装体を示す断面図である。
【図2】図1の実施形態における易開封性包装体を示す平面図である。
【図3】図1の実施形態における易開封性包装体のタブの部分を示す断面図である。
【図4】易開封性包装体のシール部分の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 易開封性包装体
10 容器本体
11 底面
12 側面
13 開口部
14 フランジ部
15 切り込み溝
16 ヒートシール部
16A 第1シール部
16B 第2シール部
17 張出シール部
20 蓋材
21 タブ
Claims (14)
- 多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ開封タブ付きの蓋材とを備え、前記フランジ部のヒートシール部分である前記容器本体の最内層が、開封時、前記蓋材とともに剥離する易開封性包装体であって、
前記フランジ部および蓋材は、前記開口部を囲むように形成される所定幅の第1シール部と、この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲むように形成され、前記第1シール部よりも幅狭の第2シール部とによりヒートシールされ、
前記蓋材の開封タブに応じた位置には、前記第2シール部が前記フランジ部の外周側に張出していることを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項1に記載の易開封性包装体において、
前記第2シール部は、前記第1シール部よりも相対的にシール強度が高いことを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項1または請求項2に記載の易開封性包装体において、
前記第2シール部は、前記蓋材の開封タブに応じた位置において、シール樹脂が前記第1シール部よりもフランジ部の外周側に張出していることを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の易開封性包装体において、
前記第2シール部のシール樹脂が、前記容器本体の最内層の端面を覆うように溶出していることを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の易開封性包装体において、
前記フランジ部には、前記第1シール部の内側に該第1シール部に沿って前記開口部を囲む凹部が形成されていることを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項5に記載の易開封性包装体において、
前記凹部は、深さ方向に向かうにしたがって次第に幅狭になる切り込み溝であることを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項5または請求項6に記載の易開封性包装体において、
前記凹部は、前記容器本体の最内層の厚さ寸法よりも大きな深さ寸法を有することを特徴とする易開封性包装体。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載の易開封性包装体において、
前記第1シール部の内周側と前記凹部が、離間されて配置されていることを特徴とする易開封性包装体。 - 多層シートを成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器本体と、前記フランジ部にヒートシールされて前記開口部を塞ぐ開封タブ付きの蓋材とを備え、前記フランジ部のヒートシール部分である前記容器本体の最内層が、開封時、前記蓋材とともに剥離する易開封性包装体の製造方法であって、
前記フランジ部の最内層の一部を、開封時、前記蓋材とともに前記容器本体から剥離させる剥離手段を形成する剥離手段形成工程と、
前記剥離手段の外側に前記開口部を囲むように所定幅の第1シール部を形成する第1ヒートシール工程と、
この第1シール部の領域内部に該第1シール部に沿って前記開口部を囲み、かつ前記第1シール部よりも幅狭の第2シール部を形成するとともに、シール樹脂を開封タブに応じた位置の前記第2シール部を前記フランジ部の外周側に張出させる第2ヒートシール工程とを備えることを特徴とする易開封性包装体の製造方法。 - 請求項9に記載の易開封性包装体の製造方法において、
前記剥離手段形成工程は、前記開口部を囲むように前記フランジ部に形成される凹部を形成することを特徴とする易開封性包装体の製造方法。 - 請求項10に記載の易開封性包装体の製造方法において、
前記剥離手段形成工程は、前記第1ヒートシール工程および第2ヒートシール工程の前に、予め前記フランジ部の最内層を切り込むことにより前記凹部を形成することを特徴とする易開封性包装体の製造方法。 - 請求項10に記載の易開封性包装体の製造方法において、
前記剥離手段形成工程は、前記第1ヒートシール工程および/または第2ヒートシール工程と同時に、前記蓋材の上から押圧部材で前記フランジ部を押圧することにより凹部を形成することを特徴とする易開封性包装体の製造方法。 - 請求項9から請求項12のいずれかに記載の易開封性包装体の製造方法において、
前記第1ヒートシール工程の後に、前記第2ヒートシール工程を行うことを特徴とする易開封性包装体の製造方法。 - 請求項9から請求項13のいずれかに記載の易開封性包装体の製造方法において、
前記第2ヒートシール工程におけるヒートシール温度が、前記第1ヒートシール工程におけるヒートシール温度より20℃以上高いことを特徴とする易開封性包装体の製造方法。
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