JP3964552B2 - 圧力検知デジタイザ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は圧力検知デジタイザに関し、特に液晶表示パネルに対する局所的な圧力を検知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報機器の多様化、手書き認識技術の進歩に伴い、タブレットと呼ばれるペン入力パネルが従来から提案されている。特に表示機能を有するパネルが、このペン入力パネルと兼用されるタイプが開発されている。
【0003】
そしてこのタイプについては、従来から各種方式のタブレットと、表示パネルとを単に重ね合わせた、いわゆる「ハイブリッド方式」が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしハイブリッド方式では、例えば液晶表示パネルの上にデジタイジングシートを貼り付ける必要があり、コストの上昇を招いていた。
【0005】
そこで本発明は、液晶表示素子に対する圧力を検知することにより、タブレットとしての機能を実現する技術を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のうち請求項1にかかるものは、第1の方向に配列された複数のゲート線と、第2の方向に配列された複数のドレイン線と、前記ゲート線が活性化されて前記ドレイン線に接続される液晶を有し、前記ゲート線と前記ドレイン線の交点の各々に設けられる液晶表示セルと、前記ゲート線に接続され、前記ゲート線を線順次に活性化させる検知パルス発生回路と、前記ドレイン線に接続され、前記液晶の静電容量の変化を前記ドレイン線毎に検出する判定回路とを備えた圧力検知デジタイザである。前記ゲート線が活性化する期間はそれぞれ第1期間と、前記第1期間に続く第2期間に区分される。
そして前記判定回路は、前記ドレイン線を介して前記液晶を充電させる充電手段と、前記液晶の充電に供される電流を検出する電流検出手段と、前記充電に供される電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、前記電流電圧変換手段の出力を受けるピークホールド回路と、前記ピークホールド回路の出力を受けて該出力の変化を急峻にするハイパスフィルタと、前記ドレイン線を介して前記第1期間において前記液晶を放電させる放電手段とを有する。前記液晶の充電は、前記第2期間において行われる。
【0014】
この発明のうち請求項2にかかるものは、請求項1記載の圧力検知デジタイザであって、前記検知パルス発生回路は、前記液晶表示セルについてのブランキング期間において前記ゲート線を線順次に活性化させる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の原理.
図1は本発明にかかる圧力検知デジタイザの構成を示す概念図である。パネル201においてドレイン線D1,D2,…,Di,…,Dnとゲート線G1,G2,…,Gj,…,GLがマトリックス状に交差している。例えば、ドレイン線Diとゲート線Gjの交点近傍には液晶表示セルMijが設けられており、これはトランジスタTRと、液晶C2と、キャパシタC1とを備えている。トランジスタTRのゲート電極はゲート線Gjに、ドレインはドレイン線Diに、ソースはキャパシタC1及び液晶C2に共通して、それぞれ接続されている。キャパシタC1は、液晶C2に表示をさせる表示信号を蓄積する為に設けられている。他の交点についても同様である。
【0016】
ゲート線G1〜GLには走査回路202から線順次にパルスが与えられ、ドレイン線D1〜Dnにはホールド回路203から表示信号が与えられる。
【0017】
上記のように構成されたパネル201、走査回路202、ホールド回路203は従来から通常の液晶表示パネルにおいて備えられている構造と同様である。しかし、本発明では、更に、ドレイン線D1〜Dnに接続された圧力検知回路205と、ゲート線G1〜GLに接続された検知パルス発生回路204とを備えている。
【0018】
検知パルス発生回路204も走査回路202と同様に、線順次にゲート線G1〜GLにパルスを与える。また、検知パルス発生回路204はドレイン線D1〜Dnにおける電流、電圧の変化を検知して、判定信号E1〜Enを出力する。検知パルス発生回路204はドレイン線D1〜Dnにそれぞれ接続された判定回路Q1〜Qnを備えており、判定信号E1〜Enはそれぞれ判定回路Q1〜Qnから得られる。
【0019】
図2は本発明の原理を示す断面模式図である。同図(a)は圧力が掛かっていない場合を示し、同図(b)は圧力が掛かっている場合を示す。液晶体100は上部基板101と下部基板102に挟まれて封入されており、圧力が掛かっていない場合には厚さdで保たれている。しかし、入力用ペン300で上部基板101を押圧してこれを凹ませると、その直下では液晶体100が厚さd*まで減少し、その静電容量がd/d*倍になる。本発明ではこの静電容量の変化により招来される、液晶C2及びキャパシタC1への充放電電流、電圧の変化を検出する。
【0020】
なお、本明細書では液晶C2も接地され、キャパシタC1と並列に接続される場合を例に採って説明する。しかし液晶C2に他の固定電位が与えられても良い。また、通常の液晶表示パネルにおいてキャパシタC1が必須でないのと同様、本発明においてもキャパシタC1は必須ではない。
【0021】
実施の形態1.
図3は本発明の実施の形態1にかかる判定回路Qiの一例を示す回路図である。判定回路Qiは、リセット信号RSを入力し、ドレイン線Diに接続され、判定信号Eiを出力する。
【0022】
判定回路Qiは、リセット信号RSの論理反転を与えるインバータ400と、インバータ400の出力が与えられるNMOSトランジスタ401と、リセット信号RSが与えられるNMOSトランジスタ402と、抵抗Rと、積分器A1と、コンパレータCOMPとを備えている。トランジスタ401、抵抗R、トランジスタ402はこの順に電源Vddから接地へと直列に接続されており、トランジスタ401と抵抗Rとの接続点には積分器A1の一方の入力端Kaが、トランジスタ402と抵抗Rとの接続点には積分器A1の他方の入力端Kbが、それぞれ接続されている。
【0023】
積分器A1の入力端Kbはドレイン線Diに接続されており、積分器A1の出力端はその出力VoをコンパレータCOMPの正入力端に与えている。コンパレータCOMPの負入力端には参照電位Vrが与えられており、コンパレータCOMPの出力端から判定信号Eiが得られる。
【0024】
図4は図3に示された判定回路Qiの動作を示すタイミングチャートである。期間T2は液晶パネルがデジタイザとして機能する期間であり、実施の形態7において後述するように、表示期間と別途に設けられる。
【0025】
検知パルス発生回路204は走査回路202と同様、線順次にゲート線G1〜GLにパルスを与える(以下「ゲート線を活性化させる」という表現をも併用する)。そしてこのパルス内の初期において、リセット信号RSが正パルスを与える。かかるリセット信号RSは検知パルス発生回路204に生成させることができる。
【0026】
ゲート線Gjが活性化している期間において、リセット信号RSの正パルスによりトランジスタ402はONし、ドレイン線Diを介して液晶表示セルMijのキャパシタC1と液晶C2とが放電される。この時、トランジスタ401はOFFしているので、電源VddからキャパシタC1、液晶C2に電荷が供給されることはない。また、積分器A1の入力端Kbが接地される。
【0027】
リセット信号RSが“L”になると、トランジスタ401,402がそれぞれON,OFFし、キャパシタC1、液晶C2は放電状態から電源Vddによる充電状態に移行する。トランジスタ401とドレイン線Diとの間には抵抗Rが介在しているので、充電電流Irはこの抵抗Rにおいて電圧降下を生じ、この電圧を積分器が積分することにより、出力Voが得られる。
【0028】
今、j行目の液晶表示セルMijが押圧されていた場合を考えると、液晶C2の容量が他の液晶表示セルの液晶C2よりも増大するので、他の液晶表示セルよりも多くの電荷量で充電される。積分器A1の入力端Kbは他の行の液晶表示セルにも接続されているので、図4に示されるように電位上昇はゲート線が線順次に活性化するのに従って周期的に生じるが、ゲート線Gjが活性化している期間においては他のゲート線が活性化している期間よりも顕著となる。よって出力Voも大きくなり、参照電位Vrを適当に設定することにより、判定信号Eiを活性化させることができる。
【0029】
以上のようにして、判定信号E1〜Enのいずれが活性化したかによって押圧箇所の位置がどの列であるかを認知でき、判定信号が活性化した時刻とゲート線の活性化した時刻とを対比することにより、押圧箇所の位置がどの行であるかを認知できる。しかも、圧力検知の素子として液晶表示セルを採用するので、液晶表示パネルの上にデジタイジングシートを貼り付ける必要もなく、コストの上昇を抑制することができる。さらに、本実施の形態のように、圧力検知の為にパルスを与える線及び信号を受ける線を、表示の為のゲート線G1〜GL及びドレイン線D1〜Dnとで兼用すれば、配線の省略が可能である。勿論、圧力検知の為にパルスを与える線及び信号を受ける線を、表示の為のゲート線G1〜GL及びドレイン線D1〜Dnと別途に設けても良い。
【0030】
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2にかかる判定回路Qiの一部を示す回路図である。図3に示された構成によって得られた出力Voを処理して判定信号Eiを得るための回路が図示されており、図3におけるコンパレータCOMPに置換されるものである。
【0031】
液晶パネルに対する外部からの圧力が弱い場合には液晶C2の静電容量の変化が小さくなり、参照電位Vrによる判定では押圧を検出できない、あるいは誤検知する場合も考えられる。
【0032】
本実施の形態では、出力Voをピークホールド回路301に与えて出力V1を得、更にこれをハイパスフィルタ302に与えて出力V2を得た上で、バッファ303に与えて整形し、判定信号Eiを得る。
【0033】
図6は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。出力Voの変化が微小であっても、そのピーク値が変化したことがピークホールド回路301によって検出され、出力V1は立ち上がる。この出力V1の立ち上がりがハイパスフィルタ302によって急峻にされて出力V2が得られる。
【0034】
以上のようにして本実施の形態では、実施の形態1においてノイズ等に対して信号レベルを大きくすることができ、誤検知を回避することができる。
【0035】
実施の形態3.
図7は。判定回路Qiは、リセット信号RSを入力し、ドレイン線Diに接続され、判定信号Eiを出力する。
【0036】
実施の形態1において図3に示された構成と比較して、トランジスタ401,402及びリセット信号RSを反転するためのインバータ400を削除し、代わりにコンパレータCOMPの正入力端と接地との間に、リセット信号RSによって制御されるトランジスタ403を追加した構成となっている。
【0037】
図8は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。本実施の形態では、液晶パネルがデジタイザとして機能する期間T2の当初に一旦ゲート線G1〜GLを全て一斉に活性化させ、i列にある液晶表示セルMi1〜MiLの全てのキャパシタC1及び液晶C2を抵抗Rを介して電源Vddによって充電しておく。この時、積分器A1の入力端Kbの電位がどのようなカーブで電位Vddに到達するかは、それまでに各液晶表示セルMi1〜MiLに与えられていた表示信号の大きさに依存するので、図では斜線でカバーしている。
【0038】
一旦ゲート線G1〜GLを全て一斉に活性化させた後は、実施の形態1と同様にして線順次にゲート線G1〜GLを活性化させる。一旦電位Vddに充電された後、液晶表示セルMi1〜MiLのキャパシタC1及び液晶C2のうちのj行の液晶表示セルMijが押圧されれば、その有するキャパシタC1及び液晶C2に蓄積される電荷量が増大するので、ゲート線Gjが活性化することにより、電源Vddから再度、充電電流Irが抵抗Rを流れる。押圧されない液晶表示セルMijは、対応するゲート線が活性化しても、既に電圧Vddで充電されているので、改めて充電電流は流れない。
【0039】
再度の充電電流Irは抵抗Rにおける電圧降下のため、積分器A1の入力端Kbの電位を低下させるので、押圧された液晶表示セルMijに対応するゲート線Gjが活性化した場合のみ出力Voが参照電位Vrを越えるように、参照電位Vrを設定することができる。
【0040】
但し、線順次にゲート線G1〜GLを活性化した直後に、リセット信号RSが正パルスを発生させてトランジスタ403がONし、コンパレータCOMPの正入力端はゲート線G1〜GLが線順次に活性化する度に接地される。よって押圧された液晶表示セルMijに対応する積分器A1の出力Voは、次のゲート線が活性化する際に強制的に電位がゼロとなり、誤検知を防いでいる。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態においても実施の形態1と同様にして、押圧された箇所を認知することができる。勿論、実施の形態2に示されたようにして出力Voの処理を行っても良い。
【0042】
実施の形態4.
図9は本発明の実施の形態4にかかる判定回路Qiの一例を示す回路図である。判定回路Qiは、リセット信号RSを入力し、ドレイン線Diに接続され、判定信号Eiを出力する。
【0043】
判定回路Qiは、リセット信号RSの論理反転を与えるインバータ407と、インバータ407の出力が与えられるNMOSトランジスタ406と、リセット信号RSが与えられるNMOSトランジスタ404,405と、参照キャパシタ501と、コンパレータCOMPとを備えている。
【0044】
トランジスタ404,406のドレインは共通してドレイン線Diに接続され、トランジスタ404のソースは接地されている。トランジスタ405のドレインには電源Vddが接続され、参照キャパシタ501はトランジスタ405に並列に接続されている。トランジスタ405,406のソースは共通してコンパレータCOMPの負入力端に接続されており、コンパレータCOMPの正入力端には参照電位Vrが与えられ、出力端からは判定信号Eiが得られる。
【0045】
図10は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。実施の形態1と同様にして、期間T2において線順次にゲート線G1〜GLが活性化し、各ゲート線が活性化した後にリセット信号RSが正パルスを呈する。
【0046】
リセット信号RSの正パルスにより、トランジスタ404,405がONし、それぞれ液晶表示セルMijのキャパシタC1と液晶C2の放電、参照キャパシタ501の放電を行う。この際、トランジスタ406はOFFしているので、ドレイン線DiとコンパレータCOMPの負入力端とは絶縁されており、コンパレータCOMPの負入力端の電位Vcは電源電位Vddとなる。
【0047】
その後、リセット信号RSが“L”となってトランジスタ406がONし、コンパレータCOMPの負入力端はドレイン線Diに接続され、参照キャパシタ501は、液晶表示セルMijにおけるキャパシタC1と液晶C2との並列接続体に対して直列に接続される。
【0048】
よって電位Vcは、リセット信号RSが正パルスを呈する間トランジスタ405が短絡することによって電源電位Vddまで急激に上昇した後、参照キャパシタ501と、上記並列接続体との容量比で決定される分圧に落ちつく。
【0049】
しかし、押圧された液晶表示セルMijにおける上記の並列接続体の容量は、他の液晶表示セルと比較して増大しているので、電位Vcはゲート線Gjが活性化する期間において、他のゲート線が活性化する期間におけるよりも大きく低下する。よって電位VcをコンパレータCOMPにて参照電位Vrと比較することにより判定信号Eiを得ることができる。
【0050】
実施の形態5.
図11は本発明の実施の形態5にかかる判定回路Qiの一部を示す回路図である。図9に示された構成によって得られた出力Vcを処理して判定信号Eiを得るための回路が図示されており、図9におけるコンパレータCOMPに置換されるものである。
【0051】
負側のピークに対するホールド回路であるバレーホールド回路304は、電位Vcを入力し、その最小値をホールドして出力V3を得る。更にこれをハイパスフィルタ305に与えて出力V4を得て、出力V4がDフリップフロップ306のクロック端(立ち下がり検知)に入力する。Dフリップフロップ306のD入力端には論理“H”に相当する電位を供給する電源、例えば電源Vddが接続されている。Dフリップフロップ306のQ出力端から得られる出力V5は、ゲート線G1〜GLが接続された入力端を有するANDゲート307の他の入力端に入力し、ANDゲート307から判定信号Eiを得る。
【0052】
図12は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。電位Vcの減少が微小であっても、その最小値(バレー値)が変化したことがバレーホールド回路304によって検出され、出力V3は立ち下がる。この出力V3の立ち下がりがハイパスフィルタ305によって急峻にされて出力V4が得られる。出力V4の立ち下がりでDフリップフロップ306は出力V5を“H”にし、ANDゲート307を開く。これにより、活性化したゲート線Gjの電位がパルスとして判定信号Eiに現れる。
【0053】
以上のようにして本実施の形態では実施の形態4において、ノイズ等に対して信号レベルを大きくすることができ、誤検知を回避することができる。
【0054】
実施の形態6.
図13は本発明の実施の形態6にかかる判定回路Qiの一例を示す回路図である。判定回路Qiは、リセット信号RS及びゲート信号Za,Zb,Zcを入力し、ドレイン線Diに接続され、判定信号Eiを出力する。
【0055】
判定回路Qiは、NMOSトランジスタ405,408,409,410と、参照キャパシタ501と、コンパレータCOMPと、を備えている。トランジスタ405のゲートにはリセット信号RSが与えられ、ソースは参照キャパシタ501の一端と共に接地され、ドレインは参照キャパシタ501の他端に接続されている。そしてトランジスタ408はドレイン線Diと参照キャパシタ501の他端との間に接続され、ゲート信号Zbが与えられる。トランジスタ409は電源Vddと参照キャパシタ501の他端との間に接続され、ゲート信号Zaが与えられる。トランジスタ410はコンパレータCOMPの負入力端と参照キャパシタ501の他端との間に接続され、ゲート信号Zcが与えられる。コンパレータCOMPの正入力端には参照電位Vrが与えられ、出力端からは判定信号Eiが得られる。
【0056】
図14は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。実施の形態1と同様にして、期間T2において線順次にゲート線G1〜GLが活性化し、各ゲート線が活性化した後にリセット信号RSが正パルスを呈する。参照キャパシタ501の他端の電位をVcとし、コンパレータCOMPの負入力端の電位をVaとして表している。
【0057】
ゲート信号Za,Zb,Zcは各々のゲート線が活性化する範囲内で排他的に活性化する。ゲート信号Zaはリセット信号RSが正パルスを呈した後、一定期間活性化する。ゲート信号Zbはリセット信号RSが正パルスを呈する第1の期間と、ゲート信号Zaが活性化を停止した後の一定期間である第2の期間の前半である一部とにおいて活性化する。第2のゲート信号Zcは、第2の期間の後半の一部に活性化する。
【0058】
あるゲート線が活性化している間、第1の期間では対応する液晶C1,キャパシタC2がトランジスタ405,408によって放電され、参照キャパシタ501は放電され、電位Vcは接地電位にまで低下する。その後ゲート信号Zaが正パルスを呈して活性化している間はゲート信号Zb,Zcは活性化していないので、トランジスタ405,408,410は全てOFFしており、トランジスタ409がONしている。これにより、参照キャパシタ501はトランジスタ409を介して電源Vddによって充電され、電位Vcは電源Vddへと上昇する。
【0059】
その後、ゲート信号Zbが活性化すると、ゲート信号Za,Zcは活性化していないので、トランジスタ405,409,410は全てOFFし、トランジスタ408がONする。これにより、参照キャパシタ501が蓄積していた電荷はドレイン線を介してキャパシタC1と、液晶C2との並列接続体へと移動する。
【0060】
この電荷の移動は電位Vcの低下をもたらすが、実施の形態4において説明されたように、参照キャパシタ501と、上記並列接続体との容量比で決定される分圧に落ちつく。
【0061】
しかし、押圧された液晶表示セルMijにおける上記の並列接続体の容量は、他の液晶表示セルと比較して増大しているので、電位Vcはゲート線Gjが活性化する期間において、他のゲート線が活性化する期間におけるよりも大きく低下する。
【0062】
その後、ゲート信号Zcが活性化することによりトランジスタ410のみがONし、電位Vcは電位VaとなってコンパレータCOMPに伝達され、参照電位Vrと比較することにより判定信号Eiを得ることができる。図14に示されたタイミングチャートでは、トランジスタ410がONすることでコンパレータCOMPの負入力端の寄生容量を充電するため、電位Vcはわずかに減少することが示されている。またこの寄生容量の充電のため、電位Vaはトランジスタ410がONし始める際(即ちゲート信号Zcが立ち上がる際)にいくらか上昇し、時間経過と共に寄生容量が放電されて電位Vaが減少していく様子も示されている。しかし、押圧された液晶表示セルMijにおける容量の増大により、電位Vaは更に減少するので、参照電位Vrを適当に設定して、押圧の存否を判定信号Eiに反映させることが可能である。
【0063】
また、コンパレータCOMPの負入力端の寄生容量を無視できるならば、トランジスタ410を省略し、ゲート信号Zcをも用いず、ゲート信号Zaをゲート信号Zbと排他的に活性化しても良い。この場合には第1の期間と第2の期間とは連続することになる。
【0064】
勿論、本実施の形態においてコンパレータCOMPの代わりに、実施の形態5で示された処理を電位Vaに対して施してもよい。
【0065】
実施の形態7.
上記では液晶パネルがデジタイザとして機能する期間T2について特に制限していなかったが、実施の形態3に示された態様以外では、液晶パネルが表示を行う期間T1と交互に期間T2を設けることができる。
【0066】
図15は本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。期間T2は液晶パネルの表示期間T1の複数の間に設けられるブランキング期間を利用することができる。表示期間T1においても、ブランキング期間を利用してデジタイザとして機能する期間T2においても、ゲート線G1〜GLには線順次にパルスが与えられる。但し、このような線順次のゲート線の活性化は期間T1,T2のそれぞれにおいて走査回路202及び検知パルス発生回路204が担当する。
【0067】
このようにブランキング期間を利用して圧力検知を行えば、液晶を圧力検知素子として採用しても、その表示を妨げることがない。
【0068】
なお、実施の形態3に示された態様では液晶パネルがデジタイザとして機能する期間T2を表示期間T1とは全く別途に設けることが望ましい。実施の形態3において説明されるように、全ての液晶表示セルに対して一旦一斉に充電を行う必要があるからであり、その後に液晶表示セルに表示機能を発揮させては、一斉に充電させた効果が阻害されるからである。
【0069】
【発明の効果】
この発明のうち請求項1にかかる圧力検知デジタイザによれば、表示の為にマトリックス状に設けられた液晶の静電容量の変化を検出するので、押圧されて静電容量が増大した液晶の位置を検知し、以てタブレットとしても機能する。よって液晶表示パネルと別途にデジタイジングシートを設ける必要がなく、コストの上昇を抑制できる。
【0070】
しかも、押圧されて静電容量が増大した液晶に充電される電流が、押圧されていない液晶に充電される電流と比較して大きいことを検出するので、押圧された液晶の位置を検知することができる。
【0071】
更に、線順次に活性化するゲート線に対応して第1方向の液晶表示セルが順次に充電されて行く際に生じる、充電電流のピークに変動が生じた際に、この変動したピークに応じてハイパスフィルタがパルスを生成する。従って、押圧の存否の判定がノイズに強く、誤動作しにくくなる。
【0075】
この発明のうち請求項2にかかる圧力検知デジタイザによれば、ブランキング期間を利用して圧力検知を行うので、液晶を圧力検知素子として採用しても、その表示を妨げることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる圧力検知デジタイザの構成を示す概念図である。
【図2】 本発明の原理を示す断面模式図である。
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる判定回路を示す回路図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2にかかる回路を示す回路図である。
【図6】 本発明の実施の形態2の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態3にかかる判定回路を示す回路図である。
【図8】 本発明の実施の形態3の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態4にかかる判定回路を示す回路図である。
【図10】 本発明の実施の形態4の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】 本発明の実施の形態5にかかる回路を示す回路図である。
【図12】 本発明の実施の形態5の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】 本発明の実施の形態6にかかる判定回路を示す回路図である。
【図14】 本発明の実施の形態6の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】 本発明の実施の形態7の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
204 検知パルス発生回路、205 圧力検知回路、301 ピークホールド回路、302,305 ハイパスフィルタ、501 参照キャパシタ、A1 積分器、C1 キャパシタ、C2 液晶、COMP コンパレータ、D1〜Dn ドレイン線、G1〜GL ゲート線、Mij 液晶表示セル、Q1〜Qn 出力判定回路、Vr 参照電位。
Claims (2)
- 第1の方向に配列された複数のゲート線と、
第2の方向に配列された複数のドレイン線と、
前記ゲート線が活性化されて前記ドレイン線に接続される液晶を有し、前記ゲート線と前記ドレイン線の交点の各々に設けられる液晶表示セルと、
前記ゲート線に接続され、前記ゲート線を線順次に活性化させる検知パルス発生回路と、
前記ドレイン線に接続され、前記液晶の静電容量の変化を前記ドレイン線毎に検出する判定回路と
を備え、
前記ゲート線が活性化する期間はそれぞれ第1期間と、前記第1期間に続く第2期間に区分され、
前記判定回路は
前記ドレイン線を介して前記液晶を充電させる充電手段と、
前記液晶の充電に供される電流を検出する電流検出手段と、
前記充電に供される電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、
前記電流電圧変換手段の出力を受けるピークホールド回路と、
前記ピークホールド回路の出力を受けて該出力の変化を急峻にするハイパスフィルタと、
前記ドレイン線を介して前記第1期間において前記液晶を放電させる放電手段と
を有し、
前記液晶の充電は、前記第2期間において行われる圧力検知デジタイザ。 - 前記検知パルス発生回路は、前記液晶表示セルについてのブランキング期間において前記ゲート線を線順次に活性化させる、請求項1記載の圧力検知デジタイザ。
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