JP3963948B2 - 被検物の開放キャビティ中のターゲット面上にプローブを配置する方法、装置およびシステム - Google Patents
被検物の開放キャビティ中のターゲット面上にプローブを配置する方法、装置およびシステム Download PDFInfo
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Description
被検物の開放キャビティ中のターゲット面上にプローブを配置する方法、装置およびシステムに関するものである。この開放キャビティは例えば人体または動物の体のキャビティ、特に鼻腔とする事ができる。
発明の背景
鼻腔の粘膜は骨の上に直接に露出したほぼ固定した位置を占めているので、適当な研究対象である。鼻腔粘膜の研究に際して、例えば鼻腔粘膜に対する作用を研究しようとする化学物質を導入するために、または粘膜に対する直接の測定、例えばドップラーレーザによる粘膜中の循環の測定のために、プローブを鼻腔中の特定位置に挿入しようとする場合がある。この測定に際して、プローブは粘膜に対してきわめて正確な位置に配置されなければならない。例えばプローブが粘膜に対して圧着されてはならない。圧着の場合、圧力が防衛メカニズムを誘発して粘膜中の循環を変動させる可能性があるからである。その結果、1/10ミリメートル前後のオーダの配置精度が要求される。もちろん手の震え、視界を妨げる毛髪および鼻腔キャビティ中の暗さの故に、プローブを鼻腔粘膜上に手でこのように正確な位置に配置する事はきわめて困難である。従って従来の測定は所望程度に信頼度の高い結果を生じる事ができなかった。
発明の概要
従って本発明の目的は鼻腔キャビティ中の所定の位置にプローブの末端を高度に正確に配置する事のできる方法、装置およびシステムを提供するにある。
本発明によれば、この目的はそれぞれ請求項1、6および12に記載の特徴を有する方法、装置およびシステムによって達成される。好ましい実施態様をサブクレームに定義する。
さらに詳しくは、プローブを配置しようとする粘膜上の箇所を特定する光学技術とこの箇所にプローブをもたらすような特殊設計の装置との組合わせを使用する事により、非常に正確な、しかも高度の反復性をもって繰り返す事のできる配置法を実行できる事が発見された。
本発明を実施するために使用する事のできる適当な先行技術の光学技術はリノステレオメトリーであって、これは1985年にスエーデン、ストックホルム、Sodersjukhuset,耳鼻咽喉科、ジャン エリック ジュートによって記述された「リノステレオメトリー」と題する博士論文の中に記載されている。リノステレオメータは顕微鏡台上に搭載された顕微鏡からなる。そのレンズと接眼レンズは非常に浅い視界深さを生じるように選択される。今日、鼻腔粘膜の膨潤を測定するためにリノステレオメータが使用され、この場合、粘膜の小片が顕微鏡を通して観察され、接眼レンズ中のスケールによって膨潤度が測定される。
従ってリノステレオメータは検査されるキャビティの外部に配置され、これは利点ではあるが、プローブを配置するように光学器機を鼻腔中に導入する事が問題となる。さらに光学器機の挿入のための大きなスペースが存在せず、患者の不快感が増大し、粘膜を傷つけるおそれがあり、これは測定作業に干渉し、正確な測定が得られない。
しかし鼻腔の中にプローブを導入するこのような光学技術に関する問題点は、顕微鏡のレンズと鼻腔との間のスペースが限定され、また満足な照明条件をえるためにレンズを鼻腔に近接させる必要のある事である。他方、鼻腔中に挿入されるプローブは、その末端以外の部分を鼻腔粘膜と接触させないで末端を鼻腔キャビティの中に十分深く導入させるため、約4乃至5cmの長さの直線的剛性端部を有しなければならない。その結果、多くの場合に、リノステレオメータと鼻腔との間にこのプローブ端部を配置する十分なスペースが存在しない。
この問題点は、プローブの端部を配置手段の上に取付け、この配置手段を望ましくはリノステレオメータから成るスタンドによって支持し、プローブ端部を鼻腔中に2段階で導入する事によって解決される。第1段階において、光学軸線から一定距離に配置された枢着点回りに配置手段を枢転させる事によってプローブ末端をリノステレオメータの光学軸線上のまたは光学軸線に近い位置までもたらして鼻腔の中にある程度導入し、第2段階において、前記配置手段を光学軸線に対して平行に移動させる事により、プローブ末端がリノステレオメータによって特定された位置を占めるまで、すなわち正確な焦点面に達するまで、プローブ末端を光学軸線にそって移動させる。配置手段がスタンドによって支持されているので、プローブの手作業配置に関わる問題点、例えば手の震えが不正確さを生じる事が防止される。
プローブ末端が鼻腔中に入る事ができるように、配置手段を枢転させる際にホルダー上のプローブがこの枢転運動面において回転させられる。
多くの人にとって、身体のキャビティの中への物体の導入は不快感を伴なう。プローブを鼻腔粘膜上のまたは鼻腔粘膜に隣接した目標位置まで直接にもたらして導入に必要な時間を最小限にする事ができるように、患者の参加なしで予備的調整を実施する事が望ましい。この予備的調整により、プローブ末端が正確な位置に直接に導入される。
また鼻腔粘膜上にプローブを配置するための前記の技術は人体または動物の身体の他のキャビティの中に、例えば手術に関連して耳の中にまたは脳の中にプローブを配置するために使用する事ができる。またこの技術はオプション物体の他のキャビティの中にプローブを配置するのに役立つ。例えば、プローブはキャビティの中に物質を導入するための管、またはキャビティ中のある物質のサンプルを採取する器具、または内視鏡のようにキャビティのある部分を拡大するための光学器機とする事ができる。
またリノステレオメトリー以外の光学技術を使用する事も考えられる。重要なのは、使用される技術によってターゲット面を選択するために開放キャビティの中を覗く事ができ、また参照点、例えば光学器機に対するこのターゲット面の位置を特定できる事である。さらに前述のように光学器機はキャビティの外部に配置されなければならない。
【図面の簡単な説明】
以下、本発明を図面に示す実施例について詳細に説明するが本発明はこれに限定されない。付図において、
第1図は人体に対して測定を実施する本発明のシステムの実施態様の概略斜視図、また
第2図は被検者の代わりに模擬物を使用しこの模擬物がシステムの予備的調整のために使用される事以外は第1図と類似の概略斜視図である。
好ましい実施態様の説明
図面の簡略化のため、第1図は被検者Fの鼻腔粘膜上の与えられた箇所にプローブを配置するためのシステムの各種部品を(光学軸線Iにそって離間配置された状態で)示す。本発明によるシステムは主として、リノステレオメータ1、配置装置2、鼻漏斗4用ホルダー3、鼻腔粘膜が固定位置を占めるように被検者Fの頭部を固定する固定装置5とを含む。
リノステレオメータ1はスエーデン、S−100 55 ストックホルム、PO Box 10306、ABMicromusから市販され、このリノステレオメータは外科用顕微鏡を含み、第1図にはこの顕微鏡のヘッドのみを示し、またこの顕微鏡は3直交方向に可動であって2直交方向が水平面に配置されるように顕微鏡台1b上に配置されている。顕微鏡台1bはフレーム1c上に配置される。この顕微鏡は好ましくは水平面において回転自在に配置され、レンズと接眼レンズとを含み、これらのレンズは浅い視野深さを生じるように選定される。プローブの配置に際して、顕微鏡を通して観察されうる高精細区域を使用してプローブのターゲット面を確定する。望ましくは、高精細区域が水平軸線の1つに対してほぼ垂直となるように顕微鏡を配向させる。接眼レンズはミリメートル・スケールを備え、このシステムの他の水平軸線に対して実質的に平行に配置される。
配置装置2はリノステレオメータ1上に直接に取付けられるように成されている。さらに詳しくは顕微鏡ヘッド1aの上側面に3個の穴6が備えられ、これらの穴6が配置装置上に同様に配置された3本のピン(図示されていない)を受ける。あるいはまた、配置装置2を直接に顕微鏡台1bのフレーム1cに固着する事もできる。さらに配置装置2を別個のスタンドに取付ける事も考えられる。また言うまでもなく、リノステレオメータに対する配置装置の位置は高精細でなければならない。いずれにせよ、配置装置は直接に、またはリノステレオメータを介してスタンドによって支承される。
配置装置2は第1上板7と第2上板8とを含み、前記の第1上板7は水平に配置されその下側面に前記のピン6を備え、また前記第2上板8は、光学軸線方向において顕微鏡ヘッドと反対側の第1上板7の縁に対して枢着手段9によって枢着される。微調整ネジ10によって、第1上板7と第2上板8との角度を調節する事ができる。
第1側板11が第2上板8の一方の縁に取付けられ、上板組立体7、8に対して実質的に90°の角度で延在する。第2側板12は、光学軸線方向において顕微鏡ヘッドと反対側の第1側板11の縁に備えられた枢着手段13によってこの第1側板11に取付けられている。微調節ネジ14によって、第1側板11と第2側板12との角度を調節する事ができる。
第1および第2側板11、12は第2上板8に固着されるのでなく可動的に連接され、第2上板8に対するこれらの側板の垂直位置を例えば調節ネジによって調節できるようにする事ができる。
滑り部品16の形の第1配置手段が、リノステレオメータの光学軸線に対して本質的に平行な第1軸線にそって可動となるように第2側板12の中に滑動自在に取付けられている。レバー17が第2側板12と滑り部品16とに固着されて、滑り部品16はこのレバー17によって簡便に移動する事ができる。顕微鏡ヘッドと反対側方向の滑り部品16の末端位置は、この滑り部品16の中のグルーブ19の中を可動の末端位置ネジ18と、第2側板12上に備えられたストッパ部品(図示されていない)とによって決定される。
前記末端位置ネジ18と反対側の滑り部品16の末端に、アーム20の形の第2配置手段が枢着されている。このアーム20は、滑り部品に対して本質的に平行な位置から滑り部品に対して本質的に垂直な位置まで、第1軸線に対して垂直な第2軸線回りに枢転する事ができる。前記の垂直な位置は、滑り部品16上に備えられアーム20のそれ以上の枢転を防止するストッパ部品21によって確定される。アーム20の枢転半径は調節ネジ22によって調節可能であり、この調節ネジ22は他のネジ22’に当接し、このネジ22’が滑り部品16の中にネジ込まれてアーム20の枢着点を成す。この枢着点がアームの縦方向にスリット中において移動させられ調節ネジ22によって固定される。この枢着点は光学軸線から一定距離に配置される。
プローブ取付け部材23が滑り部品16と反対側のアーム20の末端に、本質的に垂直の軸線回りに回転自在に取付けられている。この取付け部材23は凹部24を備え、第2図に図示のようにこの凹部24の中にプローブが嵌着される。さらに取付け部材23はレバー25を備え、このレバーによってアーム20の枢転面の中を簡便に回転する事ができる。
さらにアーム20上には、レバー25を固定するための部品26が備えられている。この固定部品26はアーム20の縦方向に対して横方向に延在し、取付けレバー25を固定するための凹部27を備え、この凹部27の中に取付けレバー25が固定される。このレバー固定部品26のアーム20に対して横方向の位置は調節ネジ28によって調節され、プローブ取付け部材23の角度位置の微調整を実施する事ができる。
配置装置2は滑り部品16に対して平行な整列軸線Iを有する。この配置装置2がリノステレオメータ上に取付けられる時、整列軸線Iがリノステレオメータの光学軸線と本質的に一致しなければならない。
さらに固定装置5はスタンド30を含み、このスタンドの上に、各患者について個別設計されらアクリル副木が固着される。このアクリル副木31によって、被検者、またはさらに詳しくは被検者の頭部、従ってその鼻腔粘膜が空間中において、または座標系において特定位置に固定される。好ましくは患者がリノステレオメータのフレーム1cに対して繰り返し同一位置に配置されるように、固定装置5はリノステレオメータのフレーム1cに対して連接部品32によって固着される。
ホルダー3は好ましくは固定装置5の上に固着され、枢着アーム35を備え、この枢着アーム35上に鼻漏斗4が取付けられ、この漏斗は通常の耳鏡または鼻鏡とする事ができる。枢着アーム35は、枢転部品が相互に自由に回転するように可転性とし、または枢転部品が相互に固定されるように調節ネジ40によって固定する事ができる。
第1図に図示のシステムは下記のように作動する。プローブを患者の鼻腔粘膜上にまたはこれに隣接して配置しようとする場合、まず患者がそれぞれの設計のアクリル副木31を噛む事によって、患者Fの頭部が固定装置5によって空間的にまたは座標系において固定される。次に鼻腔を少し拡張しまた毛髪と粘膜を押しのけるため、鼻漏斗を鼻腔の中に導入し、次にプローブを漏斗の中に挿入する。
次の段階において、検査を実施する人がリノステレオメータを通して観察し、ターゲット面が正確な焦点面に配置されるようにリノステレオメータを動かし枢転させる事によって鼻腔粘膜上のターゲット面を選定する。ターゲット面が選定されると、顕微鏡台1b上のリノステレオメータの位置と同様に、鼻腔漏斗4の位置が調節ネジ40によって固定される。さらに接眼レンズの中のスケール上のターゲット面の位置を記録する。好ましくはリノステレオメータは、ターゲット面がミリメートルスケールの中心に、すなわち光学軸線上に配置されるように配向される。しかしある種の用途においては、ターゲット面を光学軸線から短距離離間して配置する事が必要または適当な場合がある。
この段階において、光学軸線が固定され、またターゲット面のリノステレオメータに対する位置、またはこのリノステレオメータが座標原点として作用する座標系の中におけるターゲット面の位置が確定されている。そこで患者はアクリル副木31を放し、鼻を漏斗4から離す事ができる。そこでアクリル副木を固定装置から離脱させ、その代わりにターゲット面模擬物50を配置する事ができる(第2図)。この模擬物はT型部品51と、補助ターゲット面54とを含み、前記のT型部品51はそのT型本体53の中にグルーブ52を形成され、また前記の補助ターゲット面54は目標点56を備えT型部品51の面に対して垂直に延在しまたTの横棒55にそって可動である。Tの横棒55上の補助ターゲット面54の位置がリノステレオメータの光学軸線I上に配置されるように調節され、またターゲット面模擬物のグルーブ52中の取付け点は、補助ターゲット面54がリノステレオメータの正確な焦点面に配置されまた目標点56がリノステレオメータのスケールの中心に配置されるように調節される。この調節が終了した時、補助ターゲット面54は、患者がアクリル副木31によって固定されていた時に鼻腔粘膜の占めていた空間位置を占める。しかし補助ターゲット面は必要不可欠ではなく、下記のようにプローブの末端が正確な位置に達する時点をリノステレオメータを通して観察する事によっても調節を実施する事ができる。
次の段階において、第2図に図示のようにプローブ60をプローブ取付け部材23に対して嵌着させる。その際に、アーム20が滑り部品16に対してほぼ平行となる位置まで枢転させられ、また枢着点22’はアーム20の枢転半径が最大限とならないような位置までアーム20にそって一定距離調節される。プローブ60は直線的な剛性端部61を含み、この端部61がホース62に対して接続される。端部61の末端63は傾斜面に対して当接されるように少し傾斜面を備えなければならない。プローブ60が嵌着された後に、アーム20が滑り部品16の上で枢転させられる。この枢転の際に、取付けレバー25が可動であって、プローブ取付け部材23をアーム20の上で回転させる。またアーム20のこの枢転に際して、アーム20が滑り部品16のストッパ部品21に当接するまでアーム20の枢転半径が増大する。この位置において、プローブの末端は鼻漏斗4の中にある程度進入している。次に、取付けレバー25が固定部品26上に固定される。プローブ末端63が本質的に光学軸線上に配置されるように、滑り部品16に対して垂直なプローブ取付け部材23の位置がアーム20上の調節ネジ22によって調節され、またプローブ末端63が接眼レンズのスケール上の記録箇所に配置されまたプローブの端部の他の部分が光学軸線に対して本質的に平行となるように、プローブ取付け部材23の角度位置が固定部品26上の調節ネジ28によって微調整される。
このように光学軸線に対するプローブ末端の位置が確定された後に、滑り部品16がレバー17によって補助ターゲット面54の方向に移動させられる。プローブ末端63が補助ターゲット面54に近接すると、このプローブ末端はリノステレオメータを通して観察される。その際に必要ならば光学軸線に対するプローブ末端63の位置を調節ネジ22と28によって微調整する事ができる。そこでプローブ末端63がレバー17によって補助ターゲット面56の目標点56に当接させられる。プローブ末端がこの位置を占めた時の滑り部品16の位置は、グルーブ19中の末端位置ネジ18がストッパ(図示されていない)に当接して固定されるようにこのネジ18を移動させる事によって記録される。そこで配置装置2は、プローブ末端63を患者の鼻腔粘膜の正確な位置に直接にもたらす事ができるように予設定されている。
次に滑り部品16がレバー17によって引き出され、アーム20が逆枢転させられ、取付けレバー25が解除されて、プローブ60を鼻漏斗4の外部に移動させ光学軸線から離脱させる。鼻漏斗ホルダー3が可転性に成され、ターゲット面模擬物50の代わりに患者のアクリル副木31が配置され、そこで鼻粘膜上のターゲット面が最初にリノステレオメータの調節された時の位置に再び固定されるように、患者は副木を新たに噛み込まなければならない。そこで鼻漏斗4が再び患者の鼻腔の中に導入され、光学軸線が鼻漏斗の中心にくるように配置される。
そこでアーム20を滑り部品16のストッパ部品21に当接するまで枢転させ、取付けレバー25をストッパ部品26上に固着し、次に滑り部品16を末端位置18によって確定される末端位置までレバー17によってもたらす事によって、プローブ末端63を鼻腔粘膜上の正確な位置に簡便に配置する事ができる。
鼻の測定中に鼻腔粘膜の膨潤度が変動する場合、側板組立体11、12上の微調整ネジ14によって、光学軸線に対して垂直なプローブ末端63の位置を調節する事ができる。
配置装置が使用される際に、好ましくは第2上板9が垂直面において第1上板8に対してある程度傾斜させられ、従って光学軸線上に直接に配置されるのはプローブの末端63のみとなり、プローブの剛性端部の残余の部分は垂直面において光学軸線に対して軽度に傾斜させられる。このようにして、プローブ末端はプローブの他の部分によって隠蔽されない。
前記の操作モード以外のモードとして、患者の参加なしで予設定を実施する事ができる。この場合、まず模擬物のターゲット面がリノステレオメータの正確な焦点面に配置されるように前記ターゲット面に対してリノステレオメータを調節する。(頭部固定装置5は取りのけられて使用されない)。次にプローブ60をアーム20のプローブ取付け部材23上に固着する。鼻漏斗4が邪魔にならないので、アーム20を滑り部品16に対して垂直な位置まで枢転させる事ができる。取付けレバー25が固定装置26上に固定され、アーム20が滑り部品16によって光学軸線に対して平行に動かされると、プローブ60の末端63が補助ターゲット面54に当接させられる。プローブ末端63が補助ターゲット面54に近接する際に、この末端63はリノステレオメータを通して観察され、その位置を調節ネジ28、22によって微調整する事ができる。プローブ末端63が目標位置を占めた時、滑り部品16の位置がネジ18によって記録される。そこで予設定操作が終了する。プローブ末端を患者の粘膜上に配置する時、ターゲット面模造物50の代わりにアクリル副木を配置し、患者がこれを噛み込む。鼻漏斗4を患者の鼻腔の中に導入し固定する。患者の粘膜のターゲット面が正確な焦点面に観察されるようにリノステレオメータを調節する。リノステレオメータのレンズが調節されるのでなければ、ターゲット面はリノステレオメータに対して補助ターゲット面によって最初に占められていたのと同一位置に配置される。配置装置2はリノステレオメータに対して固着されているのであるから、そこでアーム20を枢転させ、固定装置27上に取付けレバー25を固定し、滑り部品16を調節ネジ18によって確定される位置まで移動させる事によってプローブ末端63がターゲット面上に配置される。
本発明は前記の説明のみに限定されるものでなく、その主旨の範囲内において任意に変更実施できる。例えば、配置装置2は予設定される必要はなく、その場合にプローブ末端は直接に配置装置によって鼻腔粘膜上に配置される。
Claims (9)
- 被検物の鼻腔キャビティ中のターゲット面上にプローブ(60)の末端(63)を配置する装置において、前記装置は、ターゲット面の位置を特定するように成された光学器機(1)と共に使用され、前記装置はスタンドによって支承されまた前記装置はその使用中に光学器機の光学軸線と本質的に一致する整列軸線を有し、装置の並列軸線にそって平行な第1軸線にそって可動の第1配置手段(16)と、前記第1配置手段(16)に対して連接されまたプローブ取付け部材(23)を備えた第2配置手段(20)とを含み、前記第2配置手段(20)は前記第1軸線に対して垂直な第2軸線回りに前記第1配置手段(16)に対して枢転自在であって、前記取付け部材(23)が本質的に整列軸線上の位置までもたらされる事を特徴とする装置。
- 前記第2配置手段(20、23)は第1軸線に対して垂直方向に可動である事を特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記プローブ取付け部材(23)は前記第2配置手段上に回転自在に取付けられている事を特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の装置。
- プローブ末端(63)が光学器機によって特定されたターゲット面位置に配置された時の第1および第2配置手段の調節を記録する手段(18、19;22、27、28)を備え、従ってプローブ末端がこれらの記録された調節によってターゲット面位置にもたらされる事を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。
- 第2配置手段上の取付け部材(23)の位置を記録する手段(27、28)を備える事を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の装置。
- 光学器機によって支承されている事を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の装置。
- 被検物の鼻腔キャビティ内部のターゲット面上にプローブの末端を配置するシステムにおいて、与えられた位置に被検物を固定するための装置(5)と、ターゲット面の位置を確定するための光学器機(1)と、請求項6乃至10のいずれかに記載されまた前記光学器機の光学軸線と一致する整列軸線を有するように前記光学器機に取付けられた装置とを含む事を特徴とするシステム。
- 前記光学器機は顕微鏡(1a)を含み、前記顕微鏡は3直交方向に移動自在にフレーム(1c)上に搭載され、ターゲット面が前記顕微鏡の正確な焦点面に配置されるように顕微鏡を移動させる事によってターゲット面の位置が特定される事を特徴とする請求項7に記載のシステム。
- 固定装置(5)上に取付けられる補助ターゲット面(54)を備える事を特徴とする請求項7または8のいずれかに記載のシステム。
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