JP3963943B1 - 撮像レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】諸収差が良好に補正されており、かつ光学長が短く、しかも十分なバックフォーカスが確保されている。
【解決手段】物体側から像側に向かって、第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列されて構成される撮像レンズである。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第2レンズL2は、像側に凸面を向けた正又は負の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。また、第2レンズL2のアッベ数νが50.0〜60.0の範囲の値である。
【選択図】図1

Description

この発明は撮像レンズ、特に携帯電話機等に搭載される、CCDイメージセンサ(charge coupled device image sensor)またはCMOSイメージセンサ(complementary metal oxide semiconductor image sensor)等の固体撮像素子(solid-state image sensor)を利用した撮像装置に用いて好適な撮像レンズに関する。
上述の撮像レンズにおいては、光学長(optical length)が短い必要がある。すなわち、撮像レンズを構成するに当たって、撮像レンズの焦点距離に対する光学長の比を小さくする工夫が必要である。ここで、光学長とは、撮像レンズの物体側の入射面から結像面(固体撮像素子の受光面)までの距離として定義される長さをいう。以後、焦点距離に対する光学長の比が小さい撮像レンズを、コンパクトな撮像レンズといい、コンパクトな撮像レンズを実現することを、撮像レンズをコンパクト化するということもある。携帯電話機を例にとると、少なくともこの光学長は、携帯電話機本体の厚みより短くなければならない。
一方、撮像レンズの像側の出射面から撮像面までの距離として定義されるバックフォーカスは、可能な限り長いのが好都合である。すなわち、撮像レンズを構成するに当たって、焦点距離に対するバックフォーカスの比はできるだけ大きくする工夫が必要である。これは、撮像レンズと撮像面との間にフィルタやカバーガラス等の部品を挿入する必要があるためである。
上述した以外にも、撮像レンズには、像の歪みが視覚を通じて意識されず、かつCCDイメージセンサ等の受光面にマトリックス状に並んでいる光を検知する最小単位の素子(「画素」ともいう。)の集積密度から要請される十分な程度に小さく諸収差が補正されていることが当然に要請される。すなわち、撮像レンズは、諸収差が良好に補正されている必要がある。以下、このように諸収差が良好に補正された画像を「良好な画像」ということもある。
以下に掲げるとおり、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子を利用した、携帯電話機等の撮像装置に用いて好適な、3枚構成の撮像レンズが開示されている。
そのうち、第1のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第1〜第6の撮像レンズが開示されている(特許文献1〜6参照)。
第1の撮像レンズは、物体側から、絞り、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズが順次配列されて構成されている。第1レンズは、光軸近傍において像面側に凸面を向けた正の屈折力を持つメニスカスレンズである。第2レンズは、光軸近傍において物体側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであり、少なくともこの第2レンズの第1面は、非球面形状に形成されている。第3レンズは、光軸近傍において像面側に凸面が形成された正の屈折力を持つレンズである。また、第1の撮像レンズでは、第1レンズの像面側の第2面を凸面とし、第1レンズの第1面を凹面あるいは平面とされており、このことによって、第1の撮像レンズは、広い画角が確保されている。また、第1の撮像レンズは、収差を良好に補正することができ、容易に製造することが可能であるという特長を有している(特許文献1参照)。
第2の撮像レンズは、絞りおよび3枚のレンズよりなる簡易構成の単焦点レンズであって、物体側より順に、少なくとも1面を非球面とされた正の屈折力を有する第1レンズ、絞り、負の屈折力を有する第2レンズ、および、少なくとも1面を非球面とされた正の屈折力を有する第3レンズを配列して構成されている。第2の撮像レンズは、このように物体側から順に屈折力を、正、負、正と配分した構成とされ、第1レンズL1と第2レンズL2との間に絞りが配されており、3枚構成の撮像レンズとしては良好な光学性能を得るのに適した構成となっている。また、このような構成とすることにより、射出瞳から結像位置までの距離を長くとることができる。このことは、レンズ系の最終面から射出する各光束の主光線と光軸とのなす角度が小さくなることを意味し、テレセントリック性が良好となり、色ムラを防止し良好な光学性能を得ることができる(特許文献2参照)。
第3の撮像レンズは、物体側から、光軸近傍において物体側に凹面が形成された正の屈折力を持つ第1レンズと、絞りと、負の屈折力を持つ第2レンズと、正の屈折力を持つ第3レンズとが順次配列されて構成されている。そして、第3レンズの焦点距離f3 に対する第1レンズの焦点距離f1 の比(f1/f3)が、1.2以下、0.8以上となるように設定されている。このような構成とすることによって、この撮像レンズは、撮像素子が小さくなった場合でも、所望の光学性能を維持しながら、広画角化を図ることができる。さらに、この撮像レンズは、各収差を良好に補正することができ、短焦点化を図ることができ、しかも、光学系全体の小型化を図ることができ、容易に製造することができるという特長を有している(特許文献3参照)。
第4の撮像レンズは、物体側から順に、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの順に配置されて構成されている。第1レンズは、物体側に凸面を向けた、少なくとも1つの非球面を有するプラスチックからなる屈折力の弱いメニスカスレンズである。第2レンズは、物体側に凹面を向けた、少なくとも1つの非球面を有するプラスチックからなる屈折力の弱いメニスカスレンズである。第3レンズは、正の屈折力を有するガラスからなるレンズである。また、第1レンズと第2レンズをプラスチックレンズとしつつも、それらの屈折力を弱くして屈折力の大部分は第3レンズに分配することにより、コンパクトな3枚レンズ構成としつつ温度変化に伴うピント移動を抑制しうるように配慮されている。
第4の撮像レンズでは、第1レンズの凸面が物体側に向けられている。これは、負の歪曲収差が大きくなるのを防ぐためである。また、第1レンズの凹面と第2レンズの凹面が対向する構成とされており、球面収差、コマ収差の発生を減少させている。第3レンズには、光束を収斂させて適正なる焦点距離を得るとともに第1レンズおよび第2レンズによってオーバーとなっている像面をアンダーに補正する役割が与えられている。このような構成とすることによって、プラスチックレンズを用いて小型化および低コスト化を達成するとともに、温度変化に伴うピント移動の抑制を容易に行いうる、結像性能の良好な結像レンズが実現されている(特許文献4参照)。
第5の撮像レンズは、物体側より順に、第1レンズと、絞りと、第2レンズと、第3レンズとを具えて構成されている。第1レンズは、物体側の面を凸面形状とした正の屈折力を有するレンズである。第2レンズは、プラスチック材料よりなり、少なくとも1面を非球面形状とし、かつ近軸近傍において物体側に凹面を向けた正または負の屈折力を有するメニスカスレンズである。第3レンズは、両面を非球面形状とし、かつ光軸近傍において物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。このように構成することによって、低コスト化を図りながら、携帯用モジュールカメラのみならず、デジタルカメラにまで対応可能な高い光学性能が得られている(特許文献5参照)。
第6の撮像レンズは、物体側から順に、両凸形状の第1レンズ、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の第2レンズ、及び物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第3レンズで構成されている。特に第2レンズ及び第3レンズをメニスカスレンズとして、上述のように第2レンズの凹面を物体側に、第3レンズの凸面を物体側に向ける配置をとることによって、各収差が良好に補正され、レンズ系の全長の短縮が図られ、高い解像度が達成されている(特許文献6参照)。なお、特許文献6に開示された実施例から第3レンズは、正の屈折力を有していることが読み取れる。すなわち、第3レンズは凸面を物体側に向けたメニスカスレンズであり、物体側の曲率半径が像側の曲率半径よりも短く設定されているからである。
上述したように、第1〜第6の撮像レンズに代表される第1のカテゴリーに属する撮像レンズは、共通してその構成要素である第3レンズが正の屈折力を有している。このため、第1のカテゴリーに属する撮像レンズは、光学長に対するバックフォーカスの比を大きくすることが難しい。すなわち、第1のカテゴリーに属する撮像レンズは、バックフォーカスを十分な長さに確保すると、光学長が長くなり、コンパクト化が難しい撮像レンズである。
第2のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第7の撮像レンズが開示されている(特許文献7参照)。
第7の撮像レンズは、物体側から、絞り、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズの順に配列されて構成されるフロントシャッタ方式の単焦点レンズである。第1レンズは、少なくとも1面を非球面とされ物体側を凹面形状とされて負の屈折力を有するレンズである。第2レンズは、正の屈折力を有するレンズである。第3レンズは、少なくとも1面を非球面とされ物体側を凹面形状とされて負の屈折力を有するレンズである。このように構成することによって、デジタルカメラ等の小型サイズの撮像素子用の撮影レンズにおいて、3枚レンズ構成により、収差を良好に補正しつつコンパクト化を達成し得るフロントシャッタ方式の単焦点レンズが実現されている(特許文献7参照)。
しかしながら、第7の撮像レンズは、物体側に配置される第1レンズが負の屈折力を有するレンズであるために、十分なコンパクト化が難しい。
第3のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第8〜第11の撮像レンズが開示されている(特許文献8〜11参照)。
第8の撮像レンズは、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズ、負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズ及び正の屈折力を有する第3レンズが配列されて構成されている。また、第2レンズのアッベ数は、50未満に設定されている。このように構成することによって、受光素子の素子面に対する最大射出角を画角よりも小さくなるようにしてシェーディング(shading)を防ぐことができ、また、メガビットオーダーの高密度画素からなる固体撮像素子に対応できるように収差が補正され、更に、軽量コンパクト化が測られた撮影レンズが実現されている(特許文献8参照)。
第9の撮像レンズは、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた主たる正の屈折力を有する第1レンズ、像面側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズ、及び物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3レンズが配置されて構成されている。また、第2レンズのアッベ数は、20から40の範囲に設定されている。このように構成することによって、色収差、歪曲収差、像面湾曲等の諸収差を良好に補正しつつ小型軽量化が図られ、また、バックフォーカスが適正に確保されるとともに、撮像素子のセンサ面に対する主光線の入射角を小さくしてテレセントリック性を維持することが可能とされた撮像レンズが実現されている(特許文献9参照)。
第10の撮像レンズは、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズと、負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズおよび正の屈折力を有する第3レンズとを配列して構成されている。このように構成することによって、受光素子の素子面に対する最大射出角を画角よりも小さくなるようにしてシェーディングを防ぐことができ、また、メガビットオーダーの高密度画素からなる固体撮像素子に対応できるように収差補正が施され、更に、軽量コンパクト化が測られた撮影レンズが実現されている。また、第2レンズのアッベ数を50未満の値に設定することによって、軸上の色収差および軸外の色収差の安定が図られている(特許文献10参照)。
第11の撮像レンズは、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた主たる正の屈折力を有する第1レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の第2レンズと、補正レンズとして機能する第3レンズとが配置されて構成されている。このように構成することによって、諸収差が良好に補正されつつレンズの全長が有効に短縮化することが可能であり、高い光学性能を維持しつつ小型軽量化が可能とされた撮像レンズが実現されている。
また、第1レンズのアッベ数を40から72の範囲の値、第2レンズのアッベ数を20から40の範囲の値、第3レンズのアッベ数は40から72の範囲の値に設定することによって、軸上色収差をより良好に補正することが可能とされている(特許文献11参照)。
しかしながら、第3のカテゴリーに属する撮像レンズは、共通してその構成要素である第3レンズが正の屈折力を有している。このため、第3のカテゴリーに属する撮像レンズは、光学長に対するバックフォーカスの比を大きくすることが難しい。
また、第3のカテゴリーに属する撮像レンズは、共通してその構成要素である第1レンズも正の屈折力を有しているので、収差補正を行うために、第2レンズは負の屈折力を有するように設定されている。
そして、第2レンズのアッベ数が50より小さく設定されている。このことから、第2レンズの形状を確定するためのパラメータ(レンズ面の曲率半径等)の選択の幅が狭くなる。第2レンズの形状を確定するためのパラメータの選択の幅が狭くなった分、コンパクト化が制限される。
第4のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第12〜第16の撮像レンズが開示されている(特許文献12〜16参照)。
第12の撮像レンズは、物体側より順に、第1レンズ、絞り、第2レンズ及び第3レンズが配置されて構成されている。第1レンズは、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。第2レンズは、像側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。第3レンズは、像側に凹面を向けた負の屈折力を有するレンズであって、両面が非球面とされ、レンズ中心から周辺にいくに従い負の屈折力が次第に弱まり周辺部で正の屈折力をを有するような形状のレンズである。このように構成することによって、少ないレンズ枚数で全長が短く、小型なレンズ系でありながら、近年の撮像素子に適用し得る良好な光学性能を具え、撮像素子への入射角を小さくし得る撮像レンズが実現されている(特許文献12参照)。
第13の撮像レンズは、物体側から順に、開口絞り、正の屈折力を有する両凸形状の第1レンズ、負の屈折力を有し物体側に凹面を向けた第2レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第3レンズが配置されて構成されている。このように構成することによって、従来タイプより小型でありながらも、諸収差を良好に補正した撮像レンズが実現されている(特許文献13参照)。
第14の撮像レンズは、物体側より順に、第1レンズ、絞り、第2レンズ及び第3レンズが配置されて構成されている。第1レンズは、少なくとも1面を非球面形状とし、かつ近軸近傍における形状を両凸形状とした正の屈折力を有するレンズである。第2レンズは、少なくとも1面を非球面形状とし、かつ近軸近傍において物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。第3レンズは、両面を非球面形状とし、かつ正または負の屈折力を有し、近軸近傍において物体側の面が凸面形状のプラスチック材料よりなるレンズである。このように構成することによって、少ないレンズ枚数で低コスト化を図りながら、非球面を有効に用いることにより、高性能、かつコンパクトな撮像レンズが実現されている(特許文献14参照)。
第15の撮像レンズは、物体側から順に、第1レンズ、開口絞り、第2レンズ及び第3レンズが配置されて構成されている。第1レンズは、正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けたレンズである。第2レンズは、正の屈折力を有し、像側に凸面を向けたメニスカスレンズである。第3レンズは、負の屈折力を有し、像側に凹面を向けたレンズである。このように構成することによって、従来タイプより小型でありながらも、諸収差が良好に補正された撮像レンズが実現されている(特許文献15参照)。
第16の撮像レンズは、物体側より順に、開口絞り、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、正または負の屈折力を有する第3レンズが配置されて構成されている。このように構成することによって、良好な結像性能と歪曲収差特性、十分な周辺光量、適度なバックフォ−カスが確保され、小型である撮像レンズが実現されている(特許文献16参照)。
しかしながら、第4のカテゴリーに属する上述の第12〜第16の撮像レンズは、3枚の構成レンズのうち物体側に配置される第1レンズの物体側面の光軸近傍における曲率半径r1が、撮像レンズの焦点距離(第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの3枚のレンズによって与えられる合成焦点距離)fに対して大きすぎ、撮像レンズをコンパクトに設計することが難しい。すなわち第4のカテゴリーに属する撮像レンズは、r1/fの値が大きすぎ、コンパクト化することが難しいレンズである。ここで、コンパクト化するとは、定量的に表現すると、光学長Dに対する撮像レンズの焦点距離fの比D/fが小さいことを意味する。
第5のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第17の撮像レンズが開示されている(特許文献17参照)。
第17の撮像レンズは、物体側より順に、第1レンズ、絞り、第2レンズ及び第3レンズが配置されて構成されている。第1レンズは、ガラス材料よりなり、かつ物体側の面を凸面形状とした正の屈折力を有するレンズである。第2レンズは、プラスチック材料よりなり、少なくとも1面を非球面形状とし、かつ物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。第3レンズは、プラスチック材料よりなり、両面を非球面形状とし、かつ物体側に凸面を向けた正または負の屈折力を有するメニスカスレンズである。このように構成することによって、低コスト化を図りながら、高性能、かつコンパクトな撮像レンズが実現されている(特許文献17参照)。
しかしながら、第17の撮像レンズの第1レンズの焦点距離f1の値は、撮像レンズの焦点距離fに対して大きすぎる(f1/fの値が大きすぎる)ため、コンパクト化することが難しい撮像レンズである。
第6のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第18の撮像レンズが開示されている(特許文献18参照)。
第18の撮像レンズは、物体側から、光軸近傍において物体側に凹面が形成された正の屈折力を持つ第1レンズと、絞りと、負の屈折力を持つ第2レンズと、正の屈折力を持つ第3レンズとが順次配列されて構成されている。そして、第1レンズの物体側の第1面の中心曲率半径R1の絶対値を光学系全体の焦点距離f1以上にするとともに、第2レンズの焦点距離f2 を光学系全体の焦点距離f1の0.6倍以下に設定されている。第1レンズの第1面の中心曲率半径R1を規定することにより、各収差、特に像面湾曲を効果的に補正することができるという効果が得られている。そして、撮像素子が小さくなった場合でも、所望の光学性能を維持しながら、広画角化を図ることができるとともに、短焦点化を図ることができ、しかも、光学系全体の小型化を図ることができ、容易に製造することができるという効果が得られている。(特許文献18参照)。
しかしながら、第18の撮像レンズは、第1レンズが物体側に凹面が形成された、正の屈折力を有するレンズであり、|R1|≧f1となるように設定されているので、バックフォーカスを長くすることは可能であるが、光学長Dを短くすること(D/fの値を小さくすること)が難しいレンズである。そのため、第18の撮像レンズは、コンパクト化することが難しいレンズである。また、第2レンズが負の屈折力を有しており、かつアッベ数が50よりも小さく設定されているので、色収差を小さくするための設計自由度が小さいため、それだけ、レンズをコンパクト化することが難しくなっている。
第7のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第19の撮像レンズが開示されている(特許文献19参照)。
第19の撮像レンズは、物体側から順に、第1レンズと第2レンズとを配置してなる全体として正の屈折力を有する前群と、絞りと、負の屈折力を有する第3レンズからなる後群とを具えて構成されている。第1レンズは、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する両凹レンズである。第2レンズは、物体側に強い曲率の面を向けた両凸レンズである。第3レンズは、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。このように構成することによって、カメラ用レンズにおいて、レンズ全長(光学長)の短い、安価で高性能な小型レンズが実現されている。(特許文献19参照)。
しかしながら、第19の撮像レンズは、第1レンズを負の屈折力を有するレンズとしていることにより、Fナンバーが6.7における球面収差の値が、-1 mm程度の大きさとなっており、また、像面湾曲は、球面収差の値と符号が逆で、1 mm程度の大きな値となっている。これらの収差がこれだけの大きさであると、銀塩フィルムを用いる従来のカメラでは使用可能であるが、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサを撮像素子として用いる、携帯電話機等に搭載することはできない。
第8のカテゴリーに属する3枚構成の撮像レンズとして、次の第20の撮像レンズが開示されている(特許文献20参照)。
物体側より順に、正の屈折力を有し物体側に凸面を向けた第1レンズ、開口絞り、正の屈折力を有し像側に凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズ、負の屈折力を有し像側に凹面を向けた第3レンズを具えて構成されている。このように構成し、構成レンズ面の曲率半径、構成レンズ間の間隔等のパラメータを調整することによって、従来タイプより小型でありながらも、諸収差が良好に補正された、3枚構成の撮像レンズが実現されており、それを備えた撮像ユニット及び携帯端末の提供が可能とされている。(特許文献20参照)。
しかしながら、第20の撮像レンズは、撮像レンズの焦点距離fに対する第3レンズの焦点距離f3の比(f3/f)が、-2.0から-0.4の範囲に設定されており、第3レンズの負の屈折力が強い(焦点距離が短い)という特徴がある。このため、開放F値の小さい、諸収差が十分除去された良好な画像が得られる撮像レンズを実現するのが難しい。ちなみに、特許文献20に開示された実施例によれば、最も開放F値が小さい撮像レンズの例で3.60となっている。
以上説明した様に、第1〜第8のカテゴリーのいずれに属する撮像レンズも、撮像レンズの焦点距離fに対する光学長が短いあるいはバックフォーカスが可能な限り長いという単独の条件を満たすレンズは開示されているものの、光学長が短いという条件を満たし、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られるという3つの条件が同時に満たされた、十分な明るさを有する撮像レンズは開示されていない。
また、上述の第1〜第20の撮像レンズを組み合わせることによっても、光学長が短いという条件を満たし、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られるという3つの条件が同時に満たされた、十分な明るさを有する撮像レンズを実現することは困難である。
特開2001-075006号公報 特開2003-149548号公報 特開2002-221659号公報 特開平10-301022号公報 特開2004-302058号公報 特開2005-173319号公報 特開2003-149545号公報 特開2004-219982号公報 特開2005-004045号公報 特開2004-219982号公報 特開2005-309210号公報 特開2003-322792号公報 特開2004-004566号公報 特開2004-302060号公報 特開2005-242286号公報 特開2005-227755号公報 特開2004-302059号公報 特開2002-244030号公報 特開平10-301021号公報 特開2006-154767号公報
そこで、この発明の目的は、光学長が短く、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られ、十分な明るさを有する撮像レンズを提供することにある。ここで、光学長が短いとは、焦点距離に対する光学長の比が小さいことを意味する。バックフォーカスは可能な限り長くとは、焦点距離に対するバックフォーカスの比が可能な限り大きいことを意味する。また、低コストでかつ軽量化を図った撮像レンズを提供することにある。
上述の目的を達成するため、この発明による撮像レンズは、第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3を具え、物体側から像側に向かって、第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列されて構成される。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズである。第2レンズL2は、像側に凸面を向けた正又は負の屈折力を有するメニスカスレンズである。第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。
また、第1レンズL1の両面、第2レンズL2の両面及び第3レンズL3の両面のそれぞれを非球面とし、以下の条件を満たす。
0.90 < D/f < 1.20 (1)
0.20 < r1/f < 0.35 (2)
0.80 < f1/f < 1.00 (3)
-9.00 < f3/f < -3.20 (4)
50.0 < ν < 60.0 (5)
ただし、
f :前記第1レンズL1、前記第2レンズL2及び前記第3レンズL3の3枚のレンズによって与えられる合成焦点距離(撮像レンズの焦点距離)
D :前記第1レンズL1の物体側面から像面までの距離(空気中)
r1 :前記第1レンズL1の物体側面の光軸上における曲率半径(軸上曲率半径)
f1 :前記第1レンズL1の焦点距離
f3 :前記第3レンズL3の焦点距離
ν :第2レンズL2のアッベ数
である。ここで、Dで与えられる距離は、光学長に等しい。
また、低コストでかつ軽量化を図った撮像レンズを提供するという目的を達成するため、この発明の撮像レンズを構成する第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3を、全てプラスチック材料で形成されるレンズとするのが好適である。ここで、プラスチック材料とは、熱と圧力あるいはその両者によって塑性変形させて成型することで、レンズを形成することができる高分子物質であって、可視光に対して透明である素材をいう。
具体的には、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3を、シクロオレフィン系プラスチックを素材として形成したレンズを採用するのが良い。
また、第1レンズL1及び第2レンズL2を、シクロオレフィン系プラスチックを素材として形成したレンズを採用し、第3レンズL3を、ポリカーボネートを素材として形成したレンズを採用するのが良い。
この発明の目的は、上述したように、光学長が短く、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られる撮像レンズを提供することにある。そこで、この発明の発明者は、撮像レンズの焦点距離fに対する、光学長Dの比(D/f)、第1レンズL1の物体側面の軸上曲率半径r1の比(r1/f)、第1レンズL1の焦点距離f1の比(f1/f)、第3レンズL3の焦点距離f3の比(f3/f)及び第2レンズL2のアッベ数νについて、これらの値をどの範囲に収めれば、光学長が短く、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られる撮像レンズを構成できるかを、シミュレーション及び試作を繰り返して確かめた。その結果、上述の条件(1)〜(5)を満たすことによって、良好な画像が得られる撮像レンズを構成できることを見出した。
条件式(1)〜(5)によって発揮されるこの発明の撮像レンズに対する効果は、以下のとおりである。
条件式(1)は、撮像レンズの焦点距離fに対する光学長Dの比(D/f)がとるべき値の範囲を規定する条件式である。
D/fの値が、条件式(1)が与える下限値よりも大きければ、すなわち0.90<D/fであれば、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3のそれぞれの厚さを、レンズ加工上必要とされる十分な厚さ以上に設定することが可能である。射出成形方法によって形成されるプラスチックレンズは、その厚さが薄すぎると、プラスチック素材を鋳型に均等に行き渡るように注入することが困難となるが、0.90<D/fとなるように構成することによって、このような困難を回避できる。
一方、D/fの値が、条件式(1)が与える上限値よりも小さければ、すなわち、D/f<1.20であれば、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3のそれぞれの外形の大きさを、コンパクト性を損なわない範囲に止めることが可能である。
撮像レンズによって形成される画像は、その画像の中心部分から周辺部分に近づくにつれて、光量が一般に減少する。画像の中心部の明るさに対する画像の周辺部の明るさの比を周辺光量比といい、周辺光量比をできるだけ大きくなるように(画像の中心部から周辺部にわたって、できるだけ均等な明るさとなるように)、撮像レンズを形成することが重要である。周辺光量比が大きくなるように設計すると、一般に、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3のそれぞれの外形の大きさが大きくなる。しかしながら、D/f<1.20であれば、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3のそれぞれの外形の大きさを、撮像レンズのコンパクト性が損なわれるほど大きくしなくとも、周辺光量比を十分に大きくすることが可能である。ここで、撮像レンズのコンパクト性とは、撮像レンズの焦点距離に対するレンズの外形の大きさが実用上障害とならない程度に小さいことを意味する。
条件式(2)は、撮像レンズの焦点距離fに対する第1レンズL1の物体側面の光軸上における曲率半径(軸上曲率半径)r1の比(r1/f)がとるべき値の範囲を規定する条件式である。
r1/fの値が、条件式(2)が与える下限値よりも大きければ、すなわち0.20<r1/fであれば、撮像レンズのバックフォーカスを、光学長を十分短く設定した上で、この撮像レンズと撮像面との間にカバーガラスあるいはフィルタ等の光学部品を挿入するに十分な程度に確保することが可能となる。また、0.20<r1/fであれば、撮像レンズの球面収差を小さくすることが可能であり、かつ第1レンズL1の加工も容易である。
一方、r1/fの値が、条件式(2)が与える上限値よりも小さければ、すなわち、r1/f<0.35であれば、撮像レンズのバックフォーカスを短くすることが容易であり、コンパクト化が容易に実現される。また、球面収差及び非点収差が大きくなりすぎることもない。その上、第1レンズL1の前側主点位置(物体側主点位置)を物体に近い位置に配置し易いので、像面に入射する光線の入射角を小さく設定すること、すなわち、光線を像面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。
主光線が撮像面に対して垂直方向から大きく外れて斜めに入射すると、撮像面に配置されている画素への入射光量が減少するシェーディングが発生し、撮像面の周辺部で画像が暗くなるという問題が生じる。しかしながら、r1/fの値が、条件式(2)が与える上限値よりも小さければ、光線を像面に対して垂直に近い角度で入射させることができるので、シェーディングの発生を防止することが可能となる。
条件式(3)は、第1レンズL1の屈折力を規定する条件式、すなわち、撮像レンズの焦点距離fに対する第1レンズL1の焦点距離f1の比(f1/f)がとるべき値の範囲を規定する条件式である。
f1/fの値が、条件式(3)が与える下限値よりも大きければ、すなわち0.80<f1/fであれば、第1レンズL1の正の屈折力が大きくなりすぎることがなく、第1レンズL1で発生する高次の球面収差やコマ収差の発生を小さくすることが可能となる。
一方、f1/fの値が、条件式(3)が与える上限値よりも小さければ、すなわちf1/f<1.00であれば、諸収差の発生を小さく抑えることが可能となり、良好な画像を得ることが容易となる。
条件式(4)は、第3レンズL3の屈折力を規定する条件式、すなわち、撮像レンズの焦点距離fに対する第3レンズL3の焦点距離f3の比(f3/f)がとるべき値の範囲を規定する条件式である。f3/fの値が、条件式(4)で与えられる範囲、すなわち、-9.00<f3/f<-3.20を満たす範囲に収まっていれば、諸収差が十分に補正された上、かつ開口F値が十分小さい明るい撮像レンズが実現できる。
条件式(5)は、第2レンズL2のアッベ数νがとるべき値の範囲を規定する条件式である。
第1レンズL1が正の屈折力を有するレンズであって、このレンズによって結像機能が果たされる。一方、第2レンズL2及び第3レンズL3は、第1レンズL1で発生する収差の補正をすることが主たる役割である。このため、第2レンズL2と第3レンズL3との合成焦点距離から決まる合成屈折力が負となるように設定される。従って、撮像レンズとしての設計自由度を大きくするためには、第2レンズL2の屈折力を、弱い負の値から正の値に至る広い範囲に設定できることが好ましい。このためには、第2レンズL2のアッベ数を大きく設定することが必要である。
この発明の発明者は、シミュレーション及び試作を繰り返して、第2レンズL2のアッベ数νが50.0より大きければ、すなわち、50.0<νであれば、第2レンズL2の屈折力を、弱い負の値から正の値に至る広い範囲に設定できることが可能であることを確かめた。すなわち、50.0<νであれば、第2レンズL2及び第3レンズL3によって、第1レンズL1で発生する収差を十分に補正することが可能であることを確かめた。
一方、条件式(5)において、第2レンズL2のアッベ数νが60.0より小さい、すなわち、ν<60.0と規定されている理由は、アッベ数が60.0より小さい範囲であれば、現実的に入手可能であるプラスチックレンズ材料が存在することによる。
よって、上述の条件式(1)〜(5)の五つの条件を満足するレンズ構成とすることにより、十分な明るさを有し、光学長が短く、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られる撮像レンズを実現することが可能である。
この発明の撮像レンズを構成する第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3を、全てプラスチック材料で形成されるレンズとすることによって、低コストでかつ軽量化を実現することが可能である。シクロオレフィン系プラスチックのアッベ数は56.2であるので、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3を、シクロオレフィン系プラスチックを素材として形成することが可能である。
第2レンズL2のアッベ数をアッベ数は56.2と大きな値に設定することによって、第2レンズL2の屈折力を正の値にも負の値にも設定することが可能となる。このように、第2レンズL2の屈折力を広い値の範囲にわたって設定可能であるというように、設計自由度を広く確保できるので、色収差を効果的に低減することができる。
第2レンズL2の屈折力を負の値に設定した場合は、第3レンズL3の屈折力は、第2レンズL2の屈折力を正の値に設定した場合よりも小さく(焦点距離の絶対値が大きく)できるので、第3レンズL3のアッベ数は、小さくてもよいこととなる。すなわち、アッベ数が30.0という小さな値をもつポリカーボネートを素材として、第3レンズL3を形成することが可能となる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態例につき説明する。なお、これらの図は、この発明が理解できる程度に構成要素の形状、大きさ及び配置関係を概略的に示してあるにすぎず、また、以下に説明する数値的条件及びその他の条件は単なる好適例であり、この発明はこの発明の実施の形態にのみ何等限定されるものではない。
図1は、この発明による撮像レンズの構成図である。図1において定義されている面番号や面間隔等の記号は、図2及び図6において共通して用いるものとする。
物体側から数えて第1、第2及び第3番目に配置されるレンズを、それぞれ、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3として、L1、L2及びL3で示す。結像面となる受光面を構成する固体撮像素子を10で表し、固体撮像素子とレンズ系とを隔てるカバーガラスを12で表し、及び開口絞りをSで示す。開口絞Sを構成する面はr3とr4とである。また、誤解の生じない範囲で、ri(i=1, 2, 3, …,11)を、光軸上における曲率半径(軸上曲率半径)の値を意味する変数として用いるほか、レンズやカバーガラスあるいは撮像面を識別する記号(例えばr1を第1レンズの物体側の面の意味に用いる等)としても用いる。
図1に示すri(i=1, 2, 3, …,11)及びdi(i=1, 2, 3, …,10)等のパラメータは、以下に示す表1及び表2に具体的数値として与えてある。添え字iは、物体側から像側に向かって順に、各レンズの面番号あるいはレンズの厚みもしくはレンズ面間隔等に対応させて付したものである。
すなわち、
ri は i番目の面の軸上曲率半径、
di は i番目の面からi+1番目の面までの距離、
Ni は i番目の面とi+1番目の面から成るレンズの素材の屈折率及び
νi は i番目の面とi+1番目の面から成るレンズの素材のアッベ数
をそれぞれに示す。
図1においては、絞りの開口部を矩形で示してある。これは、レンズ面から絞り面までの距離を定義するために、絞り面と光軸との交点が明確に示されなければならないためである。また、実施例1及び実施例2の撮像レンズのそれぞれの断面図である、図2及び図6においては、上記の図1とは逆に、絞りの開口部を開けて、開口部の端を始点とした2本の直線で光を遮断する絞りの本体を示してある。これは、主光線等の光線を記入するために、絞りの実態を反映させて、絞りの開口部を開けて示す必要があるためである。
光学長Dは、d1乃至d7までを加算して更にバックフォーカスbfを加えた値である。バックフォーカスbfは、光軸上での第3レンズL3の像側の面から撮像面までの距離である。ただし、バックフォーカスbfは、第3レンズL3と撮像面との間に挿入されるカバーガラス12を取り外して計測するものとする。すなわち、カバーガラスを挿入した状態と挿入しない状態とで、第3レンズL3の像側の面から撮像面までの光学的距離(光路長:optical path length)を等しくするためには、幾何学的な距離(経路長:geometric length)を変えなければならない。すなわち、カバーガラスの屈折率が1より高いため、カバーガラスの存在する空間の光路長が経路長に比べて長くなるからである。どの程度長くなるかは、挿入するカバーガラスの屈折率と厚みで決まる。そこで、カバーガラスが存在するか否かにはかかわらない撮像レンズ固有の値としてバックフォーカスbfを定義するために、カバーガラスを取り外して計測される値を用いることとした。
非球面データは、表1及び表2のそれぞれの欄に面番号とともに示した。開口絞りSの面r3及びr4、またカバーガラスの両面r9及びr10は、平面であるので、曲率半径∞と表示している。また、光軸上曲率半径の値ri(i=1, 2, 3, …,14)は、物体側に凸である場合を正の値、像側に凸である場合を負の値として示してある。
この発明で使用される非球面は、次の式で与えられる。
Z = ch2/[1+ {1−(1+k)c2h2}+1/2]+A0h4+B0h6+C0h8+D0h10
ただし、
Z : 面頂点に対する接平面からの深さ
c: 面の近軸的曲率
h : 光軸からの高さ
k : 円錐定数
A0: 4次の非球面係数
B0: 6次の非球面係数
C0: 8次の非球面係数
D0: 10次の非球面係数
表1及び表2において、非球面係数を示す数値は指数表示で与えてあり、例えば「e−1」は、「10の−1乗」を意味する。また、表1及び表2の下に、レンズの明るさの指標である開放Fナンバー(開放F値と呼ばれることもある。)をFno、撮像レンズの焦点距離f、第1レンズL1の焦点距離f1、第2レンズL2の焦点距離f2及び第3レンズL3の焦点距離f3を示してある。撮像レンズの焦点距離fは、1.0 mmに規格化してある。また、開放Fナンバーとは、開口絞りの直径を、設計上の最大の大きさとした場合のFナンバーを意味する。
以下、図2〜図9を参照してそれぞれ実施例1及び2の撮像レンズについて説明する。図2及び図6は、第1及び第2実施例のレンズ構成の概略図を示した。
図3及び図7に示す歪曲収差曲線は、光軸からの距離(縦軸に像面内での光軸からの最大距離を100として百分率表示してある。)に対して、収差(横軸に正接条件の不満足量を百分率表示してある。)を示している。
図4及び図8に示す非点収差曲線は、歪曲収差曲線と同様に、光軸からの距離に対して、収差(mm単位)を横軸にとって示し、メリジオナル面とサジタル面とにおける収差(mm単位)を表示した。
図5及び図9に示す色・球面収差曲線は、C線(波長656.3nmの光)、d線(波長587.6 nmの光)、e線(波長546.1 nmの光)、F線(波長486.1 nmの光)及びg線(波長435.8 nmの光)に対する収差値を示してある。屈折率は、d線(587.6 nmの光)における屈折率である。図5及び図9では、縦軸の入射高hに対して、収差(mm単位)を横軸にとって示した。縦軸の入射高hは、Fナンバーに換算して示してある。例えば、Fnoが2.93の実施例1のレンズに対しては、縦軸の入射高h=100%が、F=2.93に対応し、Fnoが3.20の実施例2のレンズに対しては、縦軸の入射高h=100%が、F=3.20に対応する。
Figure 0003963943
Figure 0003963943
以下に、実施例1及び2の撮像レンズの特徴を示す。実施例1において、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3の素材に、シクロオレフィン系プラスチックであるゼオネックスE48R(ゼオネックスは日本ゼオン株式会社の登録商標で、E48Rは商品番号である。)を用いた。実施例2においては、第1レンズL1の素材にゼオネックスE48Rを、第2レンズL2の素材にシクロオレフィン系プラスチックであるゼオネックス330R(330Rは日本ゼオン株式会社の商品番号である。)を、第3レンズL3の素材にポリカーボネートを用いた。
ゼオネックスE48Rのd線に対する屈折率は1.53000、アッベ数は56.0であり、ゼオネックス330Rのd線に対する屈折率は1.50900、アッベ数は56.4である。また、ポリカーボネートのd線に対する屈折率は1.58300であり、アッベ数は30.0である。
また、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3のそれぞれの両面を非球面とした。すなわち、非球面の数は、6面である。
第3レンズL3と固体撮像素子10との間には、カバーガラス12が挿入されている。カバーガラス12の素材は、d線に対する屈折率が1.51680、アッベ数が64.1である光学ガラスBK7(HOYA株式会社(HOYA Corporation)製)である。これらフィルタの存在も前提として、以下に説明する諸収差を計算してある。
(A)光学長Dは、図2に示すようにD=1.142 mmである。
(B)第1レンズL1の物体側面の光軸上における曲率半径r1は、表1に示すように、r1=0.316 mmである。
(C)第1レンズL1の焦点距離f1は、表1に示すようにf1=0.89 mm である。
(D)第3レンズL3の焦点距離f3は、表1に示すようにf3=-3.28 mm である。
(E)第2レンズL2のアッベ数νは、表1に示すように、ν(=ν5)=56.0である(表1では、第2レンズL2のアッベ数νをν5と表記している。)。
よって、
(1) D/f=1.142/1.00=1.142
(2) r1/f=0.316/1.00=0.316
(3) f1/f=0.89/1.00=0.89
(4) f3/f=-3.28/1.00=-3.28
(5) ν(=ν5)=56.0
となるので、実施例1のレンズ系は、以下の条件式(1)〜(5)のいずれをも満たしている。
0.90 < D/f < 1.20 (1)
0.20 < r1/f < 0.35 (2)
0.80 < f1/f < 1.00 (3)
-9.00 < f3/f < -3.20 (4)
50.0 < ν < 60.0 (5)
開口絞りSは、図2及び表1に示すとおり、第1レンズL1の第2面(像側の面)の後方の位置に設けられている。また、開口数(Fナンバー)は、2.93である。ちなみに、Fナンバーが3.60である場合に比べて、(3.60/2.93)2=1.5096であるから、明るさが約1.5倍となる。すなわち、50%程度明るい撮像レンズが実現されている。
図2に実施例1の撮像レンズの断面図を示す。図2に示すように、実施例1の撮像レンズは、物体側から像側に向かって、第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列されて構成されている。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第2レンズL2は、像側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。図2において、第3レンズL3は、光軸近傍では、物体側に凸面を向けたメニスカス形状であるが、光軸から離れるにしたがって、像側に凸面を向けたメニスカス形状に変わっている。この変化は、表1に示す非球面係数によって与えられている。
また、図2に示すように、実施例1の撮像レンズは、焦点距離1.00 mmに対するバックフォーカスは0.293 mmと、十分な長さに確保できている。
図3に示す歪曲収差曲線1-1、図4に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線1-2及びサジタル面に対する収差曲線1-3)、図5に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線1-4、F線に対する収差曲線1-5、e線に対する収差曲線1-6、d線に対する収差曲線1-7及びC線に対する収差曲線1-8)について、それぞれグラフによって示してある。
図3及び図4の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図3及び図4中で、100%、80%、70%及び60%は、それぞれ、0.660 mm、0.528 mm、0.462 mm及び0.396 mm に対応している。また、図5の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大がF2.93に対応する。図5の横軸は、収差の大きさを示している。
歪曲収差は、像高100%(像高0.660 mm)位置において収差の絶対値が2.2621%と最大になっており、像高0.660 mm以下の範囲で収差の絶対値が2.2621%以内に収まっている。
非点収差は、像高100%(像高0.660 mm)位置においてメリジオナル面における収差の絶対値が0.0349 mmと最大になっており、また、像高0.660 mm以下の範囲で収差の絶対値が0.0349 mm以内に収まっている。
色・球面収差は、入射高hの100% においてg線に対する収差曲線1-4の絶対値が0.0307 mmと最大になっており、収差の絶対値が0.0307 mm以内に収まっている。
(A)光学長Dは、図6に示すようにD=1.108 mmである。
(B)第1レンズL1の物体側面の光軸上における曲率半径r1は、表2に示すように、r1=0.283mmである。
(C)第1レンズL1の焦点距離f1は、表2に示すようにf1=0.82 mm である。
(D)第3レンズL3の焦点距離f3は、表2に示すようにf3=-8.62 mm である。
(E)第2レンズL2のアッベ数νは、表2に示すように、ν(=ν5)=56.4である(表2では、第2レンズL2のアッベ数νをν5と表記している。)。
よって、
(1) D/f=1.108/1.00=1.108
(2) r1/f=0.283/1.00=0.283
(3) f1/f=0.82/1.00=0.82
(4) f3/f=-8.62/1.00=-8.62
(5) ν(=ν5)=56.4
となるので、実施例2のレンズ系は、以下の条件式(1)〜(5)のいずれをも満たしている。
0.90 < D/f < 1.20 (1)
0.20 < r1/f < 0.35 (2)
0.80 < f1/f < 1.00 (3)
-9.00 < f3/f < -3.20 (4)
50.0 < ν < 60.0 (5)
開口絞りSは、図6及び表2に示すとおり、第1レンズL1の第2面(像側の面)の後方の位置に設けられている。また、開口数(Fナンバー)は、3.20である。ちなみに、Fナンバーが3.60である場合に比べて、(3.60/3.20)2=1.2656であるから、明るさが約1.3倍となる。すなわち、30%程度明るい撮像レンズが実現されている。
図6に実施例2の撮像レンズの断面図を示す。図6に示すように、実施例2の撮像レンズは、物体側から像側に向かって、第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列されて構成されている。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第2レンズL2は、像側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。図6において、第3レンズL3は、光軸近傍では、物体側に凸面を向けたメニスカス形状であるが、光軸から離れるにしたがって、像側に凸面を向けたメニスカス形状に変わっている。この変化は、表2に示す非球面係数によって与えられている。
また、図6に示すように、実施例2の撮像レンズは、焦点距離1.00 mmに対するバックフォーカスは0.292 mmと、十分な長さに確保できている。
図7に示す歪曲収差曲線2-1、図8に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線2-2及びサジタル面に対する収差曲線2-3)、図9に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線2-4、F線に対する収差曲線2-5、e線に対する収差曲線2-6、d線に対する収差曲線2-7及びC線に対する収差曲線2-8)について、それぞれグラフによって示してある。
図7及び図8の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図7及び図8中で、100%、80%、70%及び60%は、それぞれ、0.669 mm、0.535 mm、0.468 mm及び0.401 mm に対応している。また、図9の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大がF3.20に対応する。図9の横軸は、収差の大きさを示している。
歪曲収差は、像高60%(像高0.401 mm)位置において収差の絶対値が1.2025%と最大になっており、像高0.669 mm以下の範囲で収差の絶対値が1.2025%以内に収まっている。
非点収差は、像高100%(像高0.669 mm)位置においてメリジオナル面における収差の絶対値が0.0247 mmと最大になっており、また、像高0.669 mm以下の範囲で収差の絶対値が0.0247 mm以内に収まっている。
色・球面収差は、入射高hの50% においてg線に対する収差曲線2-4の絶対値が0.0243 mmと最大になっており、収差の絶対値が0.0243 mm以内に収まっている。
実施例2の撮像レンズは、歪曲収差、非点収差及び色・球面収差のいずれの収差も、実施例1の撮像レンズよりも小さく収められている。これは、第2レンズL2のアッベ数が大きいため、第2レンズL2の屈折力を負の値に設定することが可能となり、正の値に設定した場合よりも第3レンズL3の屈折力(負の屈折力)の絶対値を小さく設定することが可能となったことによる。
すなわち、第2レンズL2のアッベ数が大きいため、第2レンズL2の屈折力の範囲を広い範囲で変化させることが可能となり、第1レンズL1で発生した諸収差を補正する役割を、第2レンズL2と第3レンズL3とに分配する自由度が広くなっている。そのため、収差補正がより一層効果的に行えるようになったことを意味している。
実施例1及び実施例2のいずれの撮像レンズにおいても、CCDまたはCMOSを撮像素子として用いる小型カメラに搭載するレンズに必要とされる性能が確保されていることが、試作を通じて明らかとなった。
以上説明したように、撮像レンズの各構成レンズが条件式(1)〜(4)を満たすように設計することで、この発明が解決しようとする課題が解決する。すなわち、諸収差が良好に補正され、かつ撮像レンズの焦点距離に対する光学長が短く、しかも十分なバックフォーカスが確保された撮像レンズが得られる。
なお、上述した実施例において、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3には、ゼオネックスE48Rあるいはポリカーボネートというプラスチック素材を用いたが、これ以外のプラスチック材料はもとより、プラスチック素材でなくとも、例えば、モールドガラス等でも、実施例等で説明した諸条件を満たす素材であれば利用できる。
因みに、携帯電話機等において、第3レンズL3と撮像面r11との間には、赤外線カットフィルタ等としての役割を果たすカバーガラス12が挿入されるが、現状の技術ではこの第3レンズL3と撮像面r11との間隔を0.95 mm以上確保されていれば、カバーガラス12を挿入することができる。また、現状の携帯電話機等に撮像レンズを搭載するには、その光学長は5 mm以内であることが望ましいとされている。
この発明の実施例1に開示した撮像レンズによれば、撮像レンズの焦点距離を1.00 mmに規格化した上で、光学長Dは、D=1.142 mmとなっているので、光学長5 mmであれば、撮像レンズの焦点距離は、4.3783 mmに対応する。また、撮像レンズの焦点距離を1.00 mmに規格化した上で、バックフォーカスbfは、bf=0.293 mmとなっているので、撮像レンズの焦点距離が4.3783 mmである場合は、1.2828 mmとなり、第3レンズL3と撮像面r11との間隔を0.95 mm以上確保できることを意味している。
また、この発明の実施例2に開示した撮像レンズによれば、撮像レンズの焦点距離を1.00 mmに規格化した上で、光学長Dは、D=1.108 mmとなっているので、光学長5 mmであれば、撮像レンズの焦点距離は、4.5126 mmに対応する。また、撮像レンズの焦点距離を1.00 mmに規格化した上で、バックフォーカスbfは、bf=0.292 mmとなっているので、撮像レンズの焦点距離が4.5126 mmである場合は、1.3177 mmとなり、第3レンズL3と撮像面r11との間隔を0.95 mm以上確保できることを意味している。
実施例1において、第2レンズL2のアッベ数ν5を56.0とし、実施例2において、第2レンズL2のアッベ数ν5を56.4としたが、アッベ数を50.0より大きく設定すれば、光学長が短く、かつバックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られる撮像レンズを構成できる。
以上、説明したように、この発明の撮像レンズによれば、諸収差が良好に補正され、光学長が短いにもかかわらず、良好な画像が得られ、バックフォーカスも十分に確保できる。従って、この発明の撮像レンズは、携帯電話機、携帯型コンピュータ、携帯テレビ電話機、携帯情報端末(PDA:personal digital assistants)、パーソナルコンピュータ等への画像入力装置、デジタルカメラ、監視用カメラ、検査装置に内蔵するカメラ用レンズ、画像認識機能を具えた玩具に内蔵するカメラ用レンズ、自動車に搭載されるカメラ用レンズ、監視、検査あるいは防犯機器等に内蔵するカメラ用レンズとして適用しても好適である。
この発明の撮像レンズの断面図である。 実施例1の撮像レンズの断面図である。 実施例1の撮像レンズの歪曲収差図である。 実施例1の撮像レンズの非点収差図である。 実施例1の撮像レンズの色・球面収差図である。 実施例2の撮像レンズの断面図である。 実施例2の撮像レンズの歪曲収差図である。 実施例2の撮像レンズの非点収差図である。 実施例2の撮像レンズの色・球面収差図である。
符号の説明
10:固体撮像素子
12:カバーガラス
S:開口絞り
L1:第1レンズ
L2:第2レンズ
L3:第3レンズ
ri:i番目の面の軸上曲率半径
di:i番目の面からi+1番目の面までの距離

Claims (3)

  1. 第1レンズL1、開口絞りS、第2レンズL2及び第3レンズL3を具え、
    物体側から像側に向かって、前記第1レンズL1、前記開口絞りS、前記第2レンズL2及び前記第3レンズL3の順に配列されて構成され、
    前記第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカスレンズであり、
    前記第2レンズL2は、像側に凸面を向けた正又は負の屈折力を有するメニスカスレンズであり、
    前記第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズであって、
    前記第1レンズL1の両面が非球面及び前記第2レンズL2の両面が非球面、かつ前記第3レンズL3の両面が非球面であり、
    以下の条件を満たすことを特徴とする撮像レンズ。
    0.90 < D/f < 1.20 (1)
    0.20 < r1/f < 0.35 (2)
    0.80 < f1/f < 1.00 (3)
    -9.00 < f3/f < -3.20 (4)
    50.0 < ν < 60.0 (5)
    ただし、
    f :前記第1レンズL1、前記第2レンズL2及び前記第3レンズL3の3枚のレンズによって与えられる合成焦点距離(撮像レンズの焦点距離)
    D :前記第1レンズL1の物体側面から像面までの距離(空気中)
    r1 :前記第1レンズL1の物体側面の光軸上における曲率半径(軸上曲率半径)
    f1 :前記第1レンズL1の焦点距離
    f3 :前記第3レンズL3の焦点距離
    ν:前記第2レンズL2のアッベ数
  2. 請求項1に記載の撮像レンズであって、前記第1レンズL1、前記第2レンズL2及び前記第3レンズL3が、シクロオレフィン系プラスチックを素材として形成したレンズであることを特徴とする撮像レンズ。
  3. 請求項1に記載の撮像レンズであって、前記第1レンズL1及び前記第2レンズL2が、シクロオレフィン系プラスチックを素材として形成したレンズであり、前記第3レンズL3がポリカーボネートを素材として形成したレンズであることを特徴とする撮像レンズ。
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