JP3963584B2 - 点字本及びその製本方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点字のように、凸部によって情報を示すもの(凸状記号と称する)を有する本(点字本と称する)に関し、特に、凸状記号のみならず、絵柄や文字等を印刷した点字本、並びにその点字本を製本する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
点字を形成した用紙即ち点字用紙は製本時に重ねて加圧すると、点字がつぶれるとか、その点字に接した別の点字用紙に点字が転写して凹凸を生じさせるといったトラブルを生じるので、製本方法に制限がある。このため従来は、製本時に重ねた点字用紙をプレスすることの少ない中綴じ法を用い、しかも、プレスを必要とする三方断裁は行わないという製本方法を用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の方法で製本した点字本は、品質が悪く、高級感がないという問題があった。最近、点字を形成した点字用紙に、絵本のようにきれいな絵柄や文章を印刷した点字本が開発されている。このような点字本は、視覚障害者と視覚に障害のない人が一緒に楽しめるものであり、上製本、絵本、仮製本のような高級感をもたせたものとすることが望ましい。ところが、前記したように点字を形成した用紙は重ねてプレスすると、点字が潰れたり、別の用紙に転写して凹凸を生じさせたりするため、上製本ライン、絵本ライン、仮製本ライン(並製本ラインとも言う)では製本できない。そこで、従来は手作業による製本が行われていた。また、点字本は製本時のみならず、保管や運搬時等に積み重ねることによっても、点字を形成した用紙同志が密着し、点字がつぶれたり、他の用紙に転写したりするので、これを避ける必要があり、重ねた時の影響を小さくするため、各点字用紙の喉部の間に、足と呼ばれる幅の狭い紙を介在させ、点字用紙間に隙間を作る試みもなされている。このような足を介在させた場合にも、従来の製本ラインを使用できないので、やはり手作業による製本を行っており、一層手間がかかっていた。手作業による製本は、コスト高となるばかりでなく、見返しの貼り合わせ時等にしわが生じやすく、品質も悪いといった問題を生じる。
【0004】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、上製本ライン、絵本ライン又は仮製本ラインによって製本可能な構成の点字本を提供することを目的とする。また、本発明は、その点字本の製本方法を提供することも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の点字本は、点字等の凸状記号を有する点字用紙を、上製本ライン、絵本ライン或いは仮製本ラインで製本可能とするため、一冊の本を構成する複数枚の点字用紙のそれぞれの凸状記号形成面側に、点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材を重ねる構成としたものである。この構成の点字本は、各点字用紙の凸状記号に面する側にシート状クッション材が位置しており、このため、点字用紙とシート状クッション材を重ねた状態で強くつかんだり、プレスしたりしても、凸状記号はシート状クッション材にめり込むのみで、潰れることがなく、また、他の点字用紙に転写して凹凸を生じさせるということもない。このため、従来の上製本ライン、絵本ライン、或いは仮製本ラインで製本可能であり、高級感を持った上製本、絵本或いは仮製本形式の点字本を提供できる。更に、この点字本は輸送や保管時等に積み重ねても、凸状記号が潰れたり、他の点字用紙に転写するといったことがなく、輸送や保管が容易である。なお、本発明において点字用紙に形成する凸状記号は、通常の点字を構成する凸部と同様な高さの凸部によって形成されるものであれば任意であり、具体的には、通常の点字のほか、動物、魚、星などの絵柄においてその動物、魚、星などの輪郭若しくは全体を示すように設けられた凸部とか、印刷した地図の上に特定の場所(例えば、鉄道とか、駅等)を示すように形成された凸部などを挙げることができる。
【0006】
本発明の製本方法は、点字等の凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、該シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、丁合後の点字用紙及びシート状クッション材を上製本ライン又は絵本ラインに供給して製本することを特徴とするものである。この方法では、製本ラインにおいて、丁合後の点字用紙及びシート状クッション材を、クランプではさんで走行させるとか、三方断裁のためにプレスするとか、表紙でくるむ工程で表紙と共にプレスする工程があり、それらの工程で点字用紙は両面から強く押圧されることとなるが、その際、点字用紙に設けられている凸状記号は、対向して配置されているシート状クッション材にめり込むのみで、凸状記号が潰れるとか、他の点字用紙に転写するということがない。このため、支障なく製本可能であり、高級感を持った上製本或いは絵本形式の点字本を自動で製本することができる。
【0007】
本発明の他の製本方法は、点字等の凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、直接若しくはシート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように貼り込みを行って、仮製本ラインに供給し、該仮製本ラインで、シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、製本することを特徴とするものである。この方法においても、製本ラインにおいて、丁合後の点字用紙及びシート状クッション材を、クランプではさんで走行させるとか、表紙でくるんだ後に三方断裁のためにプレスする工程があり、それらの工程で点字用紙は両面から強く押圧されることとなるが、その際、点字用紙に設けられている凸状記号は、対向して配置されているシート状クッション材にめり込むのみで、凸状記号が潰れるとか、他の点字用紙に転写するということがない。このため、支障なく製本可能であり、仮製本形式の点字本を自動で製本することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施の形態による点字本1を、一部を開いて示す概略端面図である。この実施の形態の点字本1は上製本であり、ハードカバーの表紙2と、表紙2の裏面に貼り付けられた見返し3と、両面若しくは片面に点字等の凸状記号4aを形成し且つ絵柄や文字を印刷した複数枚の点字用紙4と、その点字用紙4とほぼ等しい面積のシート状クッション材5等を備えている。なお、この点字本1では、見返し3の、表紙2に貼り付けた側ではない部分3aにも凸状記号4aを形成しており、従って、この部分3aも点字用紙として作用する。点字用紙4に形成された凸状記号4aは、通常の点字のみならず、点字用紙4に印刷している動物、魚、星などの絵柄の輪郭若しくは全体を示すように、点字とほぼ同じ高さに形成された凸部や、印刷している地図上の特定の場所(例えば、鉄道、駅等)を示す凸部等を含んでおり、これにより、視覚障害のある人も、絵柄や地図を凸状記号4aによって認識し、楽しむことができる。
【0009】
シート状クッション材5は、見返しの部分3aを含む各点字用紙4の凸状記号4aを形成した面に向かい合う位置に配置されている。従って、点字本1を閉じた状態において、各凸状記号4aは、必ずシート状クッション材5に接触する状態となっており、他の点字用紙4に接触することはない。ここで使用するシート状クッション材5は、凸状記号4aを強く押し付けた時に、凸状記号4aが潰れることなくめり込むことを許容するような柔らかさ及び厚みを有するものであり、例えば、厚みが0.3〜0.5mm程度の画学紙が使用される。各シート状クッション材5には、そののど部に切り離し用のミシン目5aが形成されており、購入者によって容易に切り離し可能となっている。また、このシート状クッション材5には必要に応じ、絵柄や文字が印刷されている。一方、点字用紙4に形成する凸状記号4aは、用紙にエンボス加工して形成したものでもよいし、発泡性樹脂によって形成したものでもよいし、その他の樹脂で形成したものでもよいが、UV硬化型インキをスクリーン印刷によって盛り上げ印刷して硬化させたものとすることが好ましい。UV硬化型インキを硬化させて形成した凸状記号4aは圧縮強度が大きいため潰れにくく、製本工程におけるプレス時或いは点字本1を積み重ねた時の圧力によって潰れるということが無いという利点が得られる。
【0010】
上記構成の点字本1は、後述する上製本ライン又は絵本ラインにおいて製本され、消費者に販売或いは頒布される。この製本工程及び流通過程において、点字用紙4及びシート状クッション材5が大きい圧力でプレスされることがあるが、その際、凸状記号4aは常にシート状クッション材5に押し付けられるため、潰れることがなく、また他の点字用紙4に転写して凹凸を生じさせることもない。更に、点字本1はハードカバーを持った上製本或いは絵本の形態であるので、きわめて高級感を与え、消費者の購買意欲をかきたてるものである。この点字本1の購入者は、各点字用紙4間に配置されているシート状クッション材5をミシン目5aを利用して切り離す。これにより、点字本1は多数の点字用紙4で構成された状態となり、凸状記号4aを読んだり、絵柄や文字を見て楽しむことができる。また、シート状クッション材5を切り離した後も、点字本1ののど部には、各点字用紙4の間にシート状クッション材5が残っているので、点字本1を閉じた状態でも、各点字用紙4が互いに強く押し付けられることはなく、保管中に凸状記号4aが潰れるとか、他の点字用紙4に転写するということがない。このため、長期間に渡って良い品質で保管することができる。
【0011】
次に、上記構成の点字本1の製造方法を説明する。図2は製本工程全体を概略的に示すブロック線図である。符号10で示すものは、本の表紙以外の部分を上製本ラインに供給するように丁合したもの(以下本文という)を作成する工程である。この本文作成工程10ではまず、点字用紙4を形成するための広い点字用用紙の表裏に複数頁分の絵柄印刷(工程11)及び点字印刷(工程12)を行って、図3に示す印刷済用紙40とし、次いで、その印刷済用紙40を実線41で示す位置で打ち抜いて複数枚の点字用紙4Aとする(工程13)。この時の打ち抜き位置41は、最終的に形成する本の点字用紙4となる位置(二点鎖線42で示す位置)よりも3辺が少し大きいサイズに選定されている。なお、点字用紙4Aの打ち抜きの際に、各点字用紙4Aのマージン部分の異なる位置に乱丁防止用の切り込み44を形成しておくことが好ましい。また、この代わりに絵柄印刷の際に、各点字用紙4Aのマージン部分の異なる位置に乱丁防止用のマーク45を形成しておいてもよい。このような切り込み44又はマーク45を形成しておくと、点字用紙4Aを丁合機にセットするために同じ頁を重ね合わせた時に異なる頁が混入していても容易に見つけ出すことができ、乱丁を防止できる。
【0012】
図2において、点字用紙4A作成に並行して、見返し用の用紙に点字印刷を行い(工程14)、且つ打ち抜き、折り込みして(工程15)、見返し3A(図4参照)を作成し、また、クッション材用紙をミシン目加工(工程16)し、且つ断裁して(工程17)、シート状クッション材5A(図4参照)を作成する。ここで作成する見返し3A及びシート状クッション材5Aのサイズも、点字用紙4Aとほぼ同一面積とする。
【0013】
次いで、上記工程で作成した見返し3A、点字用紙4A、シート状クッション材5Aを用いて貼り込みを行い(工程18)、図4に示すような複数のユニット50A、50B、50Cを形成する。ここで、第一のユニット50Aは、見返し3A、シート状クッション材5A、点字用紙4A、シート状クッション材5A、点字用紙4Aをこの順序で、接着剤51によって貼り込んだものである。第二のユニット50Bは、シート状クッション材5A、点字用紙4A、シート状クッション材5A、点字用紙4A、シート状クッション材5A、点字用紙4Aをこの順序で、接着剤51によって貼り込んだものである。このユニット50Bは1冊の本内の頁数に応じて複数個が作られる。第三のユニット50Cは、シート状クッション材5A、点字用紙4A、シート状クッション材5A、点字用紙4A、シート状クッション材5A、見返し3Aをこの順序で、接着剤51によって貼り込んだものである。次に、上記貼り付け工程18で作成したユニット50A〜50Cを丁合機にセットし、所定の順序で重ね合わせる丁合を行い(工程19)、本文を作成する。
【0014】
なお、上記した実施の形態では、貼り込みを行って形成したユニット50A〜50Cを用いた丁合によって本文を形成しているが、この代わりに、見返し3A、点字用紙4A、シート状クッション材5Aを直接丁合して本文を作成してもよい。ただし、実施の形態で説明したように、貼り込みによって作成したユニット50A〜50Cを用いて丁合を行うと、丁合機におけるフィーダーの個数が少なくてよく、従って、丁合機の長さを短くできる利点が得られる。また、貼り込みによって作成したユニット50A〜50Cは、のど部を接着剤51で貼り合わせているので、貼り合わせ強度の大きい本を得ることができるという利点も得られる。
【0015】
次に、図2において、本文作成工程10で作成した本文を、公知の上製本ラインに供給し、その上製本ラインにおける製本工程20によって製本する。すなわち、供給された本文に対し、まず、下固め工程21において背を整えると共にその背に接着剤を塗布、乾燥して全体を一体化する。次いで、三方断裁工程22においてその本文の、背を除いた3辺を断裁し、所定サイズの本文とする。次に、背貼り工程23において本文の背にニカワ等の接着剤を塗布して背紙を貼り付け、くるみ工程24において本文の最外側に位置する見返し全面に接着剤を塗布し、上製本ラインに供給されている表紙でくるみ、見返し全面を表紙裏面に貼り付ける。その後、くるみ工程24を経た本を、プレス工程25に送り、のど部及び背をプレスして整形し、また、本の表裏全面をプレスして見返しを表紙に対して確実に貼り付ける。
【0016】
以上の工程により、図1に示す上製本形態の点字本1が製本される。以上の工程において、丁合いした本文を両側から強く挟んだ状態で走行させるとか、三方断裁工程22において本文全体を強くプレスした状態で三方断裁するとか、プレス工程25において見返しを表紙裏面に確実に貼り付けるために本全体を強くプレスするという操作が行われるが、その際、点字用紙4の凸状記号4aはシート状クッション材5にめり込むのみで潰れることがなく、また他の点字用紙4に転写して凹凸を生じさせるということもない。かくして、点字を有する点字用紙4を含む点字本を支障なく上製本ラインを用いて自動的に製本することができ、コストダウンを図ることができ、また、得られた点字本1は上製本であるので、外観が良く、高級感を与えるという利点を有している。また、手作業で製本したものに比べて、しわ等が発生しにくく品質が良い。
【0017】
上記した製本方法では、上製本ラインを用いて製本を行っているが、この代わりに、公知の絵本ラインを用いることも可能である。絵本ラインでは、本文を表紙でくるむくるみ工程において、本文の見返しに接着剤を塗布する代わりに、表紙の裏面全体に接着剤を塗布している点が上製本ラインと異なるが、その他の工程は上製本ラインとほぼ同一である。従って、絵本ラインを用いることによっても、図1に示す構成の点字本1を支障なく製本できる。
【0018】
更に、本発明の点字本は仮製本ラインにおいても製本可能である。この場合には、次のような製本工程となる。すなわち、図2に示す工程図における貼り込み工程18で作成したブロック(図4に示すブロック50A〜50C)と同様なものを作成し、それを仮製本ラインの丁合ゾーンのフィーダーにセットし、その仮製本ラインにおいて丁合して本文を作成し、次いで、その本文に対してアジロ綴じ又は無線綴じを施し、表紙(通常、ソフトカバー)でくるみ、その後、三方断裁を行う。これにより、仮製本形式の点字本が製本される。この仮製本ラインにおいても、点字用紙4が強くプレスされることがあるが、点字用紙4の凸状記号4aはシート状クッション材にめり込むのみで潰れることがなく、また他の点字用紙4に転写して凹凸を生じさせるということもない。かくして、点字を有する点字用紙4を含む点字本を支障なく仮製本ラインを用いて自動的に製本することができ、コストダウンを図ることができる。なお、貼り込み後のブロックを仮製本ラインにセットする代わりに、点字用紙4とシート状クッション材5を直接、仮製本ラインの丁合ゾーンにセットし、仮製本ライン内で点字用紙4とシート状クッション材5が交互になるように丁合する構成としてもよい。
【0019】
なお、前記した実施の形態では、点字本1のシート状クッション材5をミシン目5aのところから切り離さない状態で販売或いは頒布し、入手した人がシート状クッション材5を切り離すものとして説明したが、場合によっては点字本1を製本した後、販売或いは頒布する前に、シート状クッション材5をミシン目5aを利用して切り離して除去し、その状態で、点字本1を販売或いは頒布してもよい。更に、上記の実施の形態では、シート状クッション材5にミシン目5aを形成して切り離し可能としているが、ミシン目を形成せず、シート状クッション材5も点字本の正規の頁とすることも可能である。この場合には、シート状クッション材5には点字は形成しないが、必要な絵柄や文章を印刷しておくこととなる。
【0020】
【実施例】
厚み0.18mmのコート紙の両面に絵柄及び文字を印刷し、更にその上にスクリーン印刷にてUV硬化型インキ(帝国インキ製造株式会社製「セリコールW」)を盛り上げ状態で印刷し、印刷後、紫外線を照射してUV硬化型インキを硬化させ、その後、A4サイズに打ち抜いて点字用紙4Aとした。また、厚み0.35mmの画学紙にミシン目加工を施し、A4サイズにカットしてシート状クッション材5Aとした。また、厚み0.18mmのコート紙によって見返し3Aを作成した。この点字用紙4A、シート状クッション材5A及び見返し3Aを、図4に示すユニット50A、50B、50Cを形成するように貼り込みを行った。そして、1個のユニット50Aと、15個のユニット50Bと、1個のユニット50Cを丁合して本文とし、この本文を上製本ラインに供給して製本を行った。その結果、図1に示す形態の点字本1を得た。その点字本1を開いて見たところ、各点字用紙4の凸状記号4aに潰れはみられず、また他の凸状記号4aが転写されたような凹凸も見られなかった。
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の点字本は、各点字用紙の凸状記号形成面側に、点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材を重ねる構成としたものであるので、製本工程において点字用紙全面を強く押圧することがあっても、凸状記号はシート状クッション材にめり込むのみで、潰れることがなく、また、他の点字用紙に転写して凹凸を生じさせるということもない。このため、従来の上製本ライン、絵本ライン或いは仮製本ラインで製本可能であり、従来の手作業によるものに比べてコストダウンを図ることができる。また、この点字本は輸送や保管時に積み重ねても、点字が潰れたり、他の点字用紙に写るといったことがなく、輸送や保管が容易であるという効果も有している。
【0022】
本発明の一つの製本方法は、点字等の凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、該シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、丁合後の点字用紙及びシート状クッション材を上製本ライン又は絵本ラインに供給して製本する構成であるので、製本工程内の三方断裁工程やプレス工程において強くプレスされても、点字用紙に設けられている凸状記号はシート状クッション材にめり込むのみで、潰れるとか、他の点字用紙に凸状記号を転写して凹凸を生じさせるということがなく、従って、支障なく製本可能であり、高級感を持った上製本或いは絵本形式の点字本を自動で且つ手作業に比べて低コストで製本することができるという効果を有している。
【0023】
また、本発明の他の製本方法は、点字等の凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、直接若しくはシート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように貼り込みを行って、仮製本ラインに供給し、該仮製本ラインで、シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、製本する構成であるので、製本工程内で点字用紙が両面から強く押圧されても、点字用紙に設けられている凸状記号は、対向して配置されているシート状クッション材にめり込むのみで、凸状記号が潰れるとか、他の点字用紙に転写するということがなく、従って、支障なく製本可能であり、仮製本形式の点字本を自動で且つ低コストで製本することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による点字本を、一部を開いて示す概略端面図
【図2】図1に示す本の製本工程を示すブロック線図
【図3】絵柄印刷及び点字印刷を行った用紙の打ち抜き位置を示す概略平面図
【図4】貼り込み工程によって形成したユニットを示す概略端面図
【符号の説明】
1 点字本
2 表紙
3、3A 見返し
4、4A 点字用紙
4a 凸状記号
5、5A シート状クッション材
50A、50B、50C ユニット

Claims (5)

  1. 凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙の凸状記号形成面側に重ねて配置され、前記点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを一緒に製本してなる点字本。
  2. 前記シート状クッション材は、のど部に切り離し用ミシン目を有していることを特徴とする請求項1記載の点字本。
  3. 前記凸状記号が、UV硬化型インキを盛り上げ印刷して硬化させたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の点字本。
  4. 凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、該シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、丁合後の点字用紙及びシート状クッション材を上製本ライン又は絵本ラインに供給して製本することを特徴とする点字本の製本方法。
  5. 凸状記号を形成した複数枚の点字用紙と、該点字用紙とほぼ等しい面積のシート状クッション材とを用意し、前記点字用紙とシート状クッション材を、直接若しくはシート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように貼り込みを行って、仮製本ラインに供給し、該仮製本ラインで、シート状クッション材が各点字用紙の凸状記号形成面側に重なるように丁合し、製本することを特徴とする点字本の製本方法。
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