JP3963462B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は半導体装置及びその製造方法に係り、特に薄膜SOI構造のMOSFET及びその製造方法に関する。
薄膜SOI(Silicon−On−Insulator)素子、例えば絶縁膜上に形成したSOIトランジスタが、0.1μm世代のデバイスとして最近注目されるようになってきている。
この薄膜SOI素子は、絶縁膜によりその下の半導体基板と電気的に絶縁しているため、寄生容量が小さいという大きな利点を有する。また、同様な理由でソフトエラーに強い等の利点があることが知られている。
更に、SOI層の薄膜化によりSOI層が完全に空乏化する場合には、移動度(モビリティ)の増加による動作速度の向上や低消費電力化、さらにはスイッチング特性の改善を容易に達成することができる。また、チャネル長の微細化に伴うしきい電圧Vthの低下(いわゆる短チャネル効果)がバルクに形成したMOSFETよりも小さいことが報告されている。(非特許文献1)
また、0.1μm世代の薄膜SOI素子では、低消費電力化は必須であり、電源電圧は1V程度が予想される。これを達成するには、素子のしきい値を適正に設定することが、最も重要である。
ところが、薄膜SOI素子ではしきい値の設定が難しく、回路設計が困難となるという問題がある。これを解決するために、従来方法では、チャネル領域の不純物濃度を高くして、しきい値の調整を行っていた。しかしながら、この方法は、薄膜SOI素子の大きな特徴であるモビリティの増大を消失させてしまうという欠点があった。
一方、薄膜SOI素子において待機時の消費電力を抑える等のために、良好なsubthreshold特性は必要不可欠である。元来、SOI素子の特徴として、優れたsubthreshold特性が期待されるが、実際に素子を作製すると、subthreshold特性に劣化が見られる。
図7は、本発明者が作製したSOI素子のI−V特性である。横軸はゲート電圧、縦軸はドレイン電流である。ドレイン電流が立ち上がる領域においてハンプ(こぶ)が見られ、低ゲート電圧側でドレイン電流の増加が確認される。即ち、素子のしきい値が低下してsubthreshold特性が劣化していることが明らかである。
図8は、このsubthreshold特性の劣化を説明するための薄膜SOI素子の断面図である。213はLOCOS法により形成された素子分離領域であり、そのバーズ・ビーク領域の下に、本来のSOI層のチャネル領域215よりも膜厚の薄い領域215aが形成される。211はシリコン基板、212は埋め込みシリコン酸化膜、214はゲート電極である。
このように、領域215aが形成されると、この部分にしきい値の低い寄生トランジスタが存在するようになり、この寄生トランジスタが働くことにより、トランジスタ全体のしきい値は本来のトランジスタよりも低くなる。即ち、ゲート電圧を印加すると、まず寄生トランジスタに電流が流れ、その後に本来のトランジスタに電流が流れるために、図7
に示すようなハンプ特性が現れる。この現象の詳細な解析は、例えば非特許文献2に示されている。
M. Yoshimi et al., IEICE Trans., vol. E74,p. 337, 1991 IEEE, Transactions on Electron Devices, vol. 39, p. 874, 1992.
以上のように、従来の薄膜SOI素子では、回路設計のためしきい値設定の調整を行うことが不可欠であり、これを達成すべくチャネルの不純物濃度を高くしており、このため薄膜SOI素子本来の超高速性を実現することが困難であった。
また、待機時の消費電力を抑える等のために良好なsubthreshold特性を達成することが必要であるが、従来の薄膜SOI素子ではハンプ(こぶ)が見られ、素子のしきい値が低下してsubthreshold特性が劣化してしまうという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、しきい値が適正に設定可能であり、かつ高速動作が可能な薄膜SOI素子を提供することを目的とするものである。
本発明の半導体装置を製造する方法として、絶縁層上に複数の島状のp型シリコン層が素子領域として形成され、この素子領域は、p型シリコンからなるゲート電極を備えたn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタを複数個含む半導体装置の製造方法であって、前記p型シリコン層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、このゲート絶縁膜上にp型シリコンからなりゲート電極となる導電膜を形成する工程と、この導電膜上に第1のマスクパターンを形成し、この第1のマスクパターンを用いて前記導電膜に選択的にGeまたはSnを導入する工程と、前記第1のマスクパターンを除去する工程と、前記導電膜上に第2のマスクパターンを形成し、この第2のマスクパターンを用いてエッチングにより、GeまたはSnを導入した前記導電膜及びこれらを導入しない前記導電膜をそれぞれゲート電極の形状に加工する工程と、前記第2のマスクパターンを用いて前記p型シリコン層にn型不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
また、他の製造方法として、絶縁層上に形成されたp型シリコン層に、複数の記憶素子を含む記憶素子領域及び該記憶素子の動作を制御する回路を含む回路領域を形成する半導体装置の製造方法であって、前記p型シリコン層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、このゲート絶縁膜上にp型シリコンからなりゲート電極となる導電膜を形成する工程と、この導電膜の前記記憶素子領域となる部分の上に第1のマスクパターンを形成し、この第1のマスクパターンを用いて前記導電膜の前記回路領域となる部分に選択的にGeまたはSnを導入する工程と、前記第1のマスクパターンを除去する工程と、前記導電膜上に第2のマスクパターンを形成し、この第2のマスクパターンを用いてエッチングにより前記記憶素子領域及び前記回路領域の前記導電膜をゲート電極の形状に加工する工程と、前記第2のマスクパターンを用いて前記記憶素子領域及び前記回路領域の前記p型シリコン層にn型不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
かかる2つの本発明においては、前記GeまたはSnを導入する工程は、GeまたはSnを前記導電膜中のピーク濃度が1×1020cm−3以上となるようにイオン注入する工程であることが好ましい。
本発明によれば、p型シリコンからなるゲート電極を備えたn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタを複数個含み、これらの複数個のMIS型電界効果トランジスタのうち少なくとも1つのMIS型電界効果トランジスタのゲート電極にはGeまたはSnが含まれ、かつその他の前記複数個のMIS型電界効果トランジスタのゲート電極にはGeまたはSnが含まれないので、ゲート電極にGeまたはSnが含まれるn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタは、含まれないものと比べて、しきい値(Vth)を低くすることができ、これによりVthの異なる複数個のMIS型電界効果トランジスタを形成することができる。
SOI MOSFET、特に完全空乏化型SOI MOSFETでは、SOI層のチャネル領域の不純物濃度を変えてVthを所望の値に設定することが困難であるという問題があったが、p型シリコン・ゲートへのGeまたはSn導入の有無により、Vthを制御することが可能となり、完全空乏化型SOI MOSFETの回路設計上の問題を克服することができる。
例えば、ダイナミックRAMのメモリセル部では、リーク電流を小さくするためにVthの高いMOSFETが必要であり、GeまたはSnを導入していないp型シリコンをゲートとして用いる。一方、メモリ動作を制御する周辺回路部では、高速動作のためにVt
hの低いMOSFETが必要であり、GeまたはSnを導入したp型シリコンをゲートとして用いる。
また、p型チャネルのMIS型電界効果トランジスタのゲート電極として、GeまたはSnを導入したp型シリコンを用いれば、GeまたはSnを導入しない場合に比べてゲートのフェルミレベルがバンドギャップの中央に近づく。このため、適正なVthを得るためのチャネルへのイオン注入量を低減できる。また、n型チャネルのMIS型電界効果トランジスタのゲートと同一のゲート材料を使え、従来のn型チャネルとp型チャネルのMIS型電界効果トランジスタでゲートの導電性を変えるデュアル・ゲート(dual gate)に比べて、製造工程を簡略化できる。
また、ソース領域へGeまたはSnを導入すれば、バンドギャップを狭めることができ、これにより、n型チャネルSOI MOSFETでの基板浮遊効果の主原因となる正孔のチャネル内の蓄積を効果的に防止できる。
本発明によれば、しきい値を適正に設定することが可能であり、かつ高速動作が可能なSOI素子を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
まず、本実施形態を述べる前に、薄膜SOIトランジスタの問題点を再度述べておく。
薄膜SOIトランジスタ、特にSOI層が完全に空乏化した完全空乏化SOI MOSFETでは、SOI 層のチャネル領域の不純物濃度を変えてVthを所望の値に設定することが難しく、これが回路設計上の問題となる。Vthの解析式は、次式で与えられる。
Vth=VFB+2φB+QB/Cox…(1)
ここで、VFBはフラットバンド電圧、φBはフェルミ電位、QBは表面電位、φsは2φBとなるときの空乏層内の電荷量、Coxはゲート絶縁膜の容量である。
通常の半導体基板バルクに形成されるMOSFETでは、チャネル領域の不純物濃度を変えてQBを制御しVthを所望の値に設定できる。しかし、完全空乏化SOI MOSFETではSOI層が薄いためにQBの制御が困難になる。完全空乏化SOI MOSFETのQBの解析式は、次式で与えられる。
QB=q×NSOI×TSOI…(2)
ここで、qは素電荷量、NSOIはSOI層のチャネル領域の不純物濃度、TSOIはSOI層の厚さである。つまり、完全空乏化SOI MOSFETではSOI層が薄くTSOIが小さいために、チャネル領域の不純物濃度NSOIを変えることによりQBを所望の値に制御することが難しい。このため、SOI層のチャネル領域の不純物濃度NSOIを変えてVthを所望の値に設定することが困難になる。
しかし、LSIの回路設計においてはVthの異なるMOSFETを必要とする場合がある。例えば、ダイナミックRAMのメモリセル部ではリーク電流を小さくするためにVthの高いMOSFETが必要であり、一方メモリ動作を制御する周辺回路部では高速動作のためにVthの低いMOSFETが必要となる。つまり、特に完全空乏化SOI MOSFETでは、SOI層のチャネル領域の不純物濃度NSOIを変えてVthを所望の
値に設定することが難しく、これが回路設計上の問題となっている。
本実施形態の発明によれば、p型シリコンからなるゲート電極を備えたn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタを複数個含み、これらの複数個のMIS型電界効果トランジスタのうち少なくとも1つのMIS型電界効果トランジスタのゲート電極にはGeまたはSnが含まれ、かつその他の前記複数個のMIS型電界効果トランジスタのゲート電極にはGeまたはSnが含まれないので、ゲート電極にGeまたはSnが含まれるn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタは、含まれないものと比べて、しきい値(Vth)を低くすることができ、これによりVthの異なる複数個のMIS型電界効果トランジスタを形成することができる。
例えば、p型多結晶シリコン・ゲートへGeを導入することにより、図2のバンド図に実線で示すように、Geを導入していない場合(破線)に比べてバンドギャップが0.3eV狭まる。これにより、p型多結晶シリコン・ゲートの仕事関数が変わり、(1)に示したVthの式で、フラットバンド電圧VFBが変わる。従って、p型多結晶シリコン・ゲートへのGe導入の有無により、Vthが0.3V異なる完全空乏化SOI MOSFETを実現することができる。
以上のように、SOI MOSFET、特に完全空乏化型SOI MOSFETでは、SOI層のチャネル領域の不純物濃度を変えてVthを所望の値に設定することが困難であるという問題があったが、p型シリコン・ゲートへのGeまたはSn導入の有無により、Vthを制御することが可能となり、SOI MOSFET(特に完全空乏化型SOI
MOSFET)の回路設計上の問題を克服することができる。
本実施形態の発明は、特にダイナミックRAMを有する半導体集積回路に有効である。例えば、ダイナミックRAMのメモリセルが複数形成されたメモリ部では、リーク電流を小さくするためにVthの高いMOSFETが必要であり、GeまたはSnを導入していないp型シリコンをゲートとして用いる。一方、メモリセルの動作を制御する回路が形成された周辺回路部では、高速動作のためにVthの低いMOSFETが必要であり、GeまたはSnを導入したp型シリコンをゲートとして用いる。

図1は、本実施形態に係る本発明のSOI MOSFETの構造を示す断面図である。nチャネルSOI MOSFETのゲートとして、Geを導入していないp型多結晶シリコン・ゲート88と、Geを導入したp型多結晶シリコン・ゲート89が形成されている。Geを導入していないゲート88を有するSOI MOSFETのVthは、Geを導入したゲート89を有するSOI MOSFETのVthに比べて、Vthを0.3V高くすることができる。従って、p型多結晶シリコン・ゲートへのGe導入の有無により、Vthが0.3V異なる完全空乏化SOI MOSFETを実現することが可能となり、SOI MOSFET(特に完全空乏化型SOI MOSFET)の回路設計上の問題を克服することができる。なお、Geの代わりにSnを用いてもかかる効果を得ることが可能である。
図4は、図1に示す薄膜SOI素子の製造方法を示す工程断面図である。図1と同一の部分には同一の符号を付して示す。まず、p型(100)シリコン基板81に周知のSIMOX技術で厚さ100nmの埋め込み酸化膜82を形成する。このとき、表面には単結晶シリコン膜(以下SOI膜と呼ぶ。)が形成される。次に、熱酸化とNHFを用いたウェットエッチングにより、SOI膜を50nmまで薄くする。この後、周知の選択酸化技術により、素子分離用の酸化膜83を形成し、隣接する素子間を電気的に分離する。
次に、nチャネル型MOSFETの形成領域にはBFイオンを加速電圧20keV、
ドーズ量5×1011cm−2でイオン注入することにより、p型SOI層84、85を形成する。一方、pチャネルMOSFETの形成領域にはAsを加速電圧40keV、ドーズ量5×1011cm−2でイオン注入することにより、n型SOI層86を形成する。
その後、ゲート酸化膜87を7nmの厚さで形成し、燐(P)をドープした多結晶シリコン88を0.3μmの厚さで堆積した後、図4(a)に示すように、レジスト膜101をマスクにしてGeを加速電圧100keV、ドーズ量3×1015cm−2でイオン注入することにより、Geを含む多結晶シリコン層102を形成する。ここで、Geの代わりにSnをイオン注入することにより、Snを含む多結晶シリコン層を形成しても良い。
次に、レジスト膜101を除去した後、図4(b)に示すようにCVD酸化膜を例えば0.3μmの厚さで堆積した後、周知のパターニング技術により、Geを含まない多結晶シリコン88、Geを含む多結晶シリコン層102、及び上記CVD酸化膜をパターニングすることにより、ゲート電極88、Geを含むゲート電極89、90、及びこれらゲート電極上にそれぞれ位置する酸化膜103、104、105を形成する。さらに、n型SOI層(pチャネル型MOSFETの形成領域)86上にレジスト膜106を形成し、Asを加速電圧30keV、ドーズ量5×1015cm−2でイオン注入しn型ソース・ドレイン領域92、93を形成する。
次に、レジスト膜106を除去した後、図4(c)に示すように、nチャネル型MOSFETの形成領域をレジスト膜107でマスクした後、BFイオンを加速電圧30keV、ドーズ量5×1015cm−2でイオン注入することにより、p型ソース・ドレイン領域91を形成し、850℃、30分のアニールを行う。この後、周知の技術で、層間絶縁膜を形成した後、コンタクトを形成し、配線の形成を行って素子を作成する。
本実施形態では、p型チャネルのMIS型電界効果トランジスタのゲート電極90として、Ge(またはSn)を導入したp型シリコンを用いているので、Ge(またはSn)を導入しない場合に比べてゲートのフェルミレベルがバンドギャップの中央に近づく。このため、適正なVthを得るためのチャネルへのイオン注入量を低減できる。また、n型チャネルのMIS型電界効果トランジスタのゲートと同一のゲート材料を使え、従来のn型チャネルとp型チャネルのMIS型電界効果トランジスタでゲートの導電性を変えるデュアル・ゲート(dual gate)に比べて、製造工程を簡略化できる。
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態の薄膜SOI素子の製造方法を示す工程断面図である。図1と同一の部分には同一の符号を付して示す。
図5に示すように、図4(b)の第1の実施形態のn型ソース・ドレイン領域92、93を形成するために行うAsのイオン注入において、Geを加速電圧30keV、ドーズ量1015cm−2でイオン注入することにより、Geを含むn型ソース・ドレイン領域111、112をそれぞれ形成する。次に、周知の技術で、p型ソース・ドレイン領域を形成し、層間絶縁膜を形成した後、コンタクトを形成し、配線の形成を行って素子を作成する。
第2の実施形態による素子は、第1の実施形態と同様に、p型多結晶シリコン・ゲートへのGe導入の有無により、Vthが0.3V異なる完全空乏化SOI MOSFETを実現することができ、完全空乏化SOI MOSFETでの回路設計上の問題を克服することができた。
さらに、本実施形態によれば、ソース領域へGeを導入すれば、バンドギャップを狭め
ることができ、これにより、n型チャネルSOI MOSFETでの基板浮遊効果の主原因となる正孔のチャネル内の蓄積を効果的に防止できる。即ち、図3に示すように、ソース領域のバンドギャップが狭くなると(実線)、チャネルとソース間のエネルギー障壁は減少し、ソース内部へ流れる正孔電流は、エネルギー障壁の減少と共に、指数関数的に増大する。これにより、正孔のチャネル内の蓄積を防止することができ、Geをイオン注入しない通常の素子に対して、オフ領域のドレイン破壊電圧が、例えば1V以上も改善する。なお、Geの代わりにシリコンのバンドギャップを狭める原子であるSn(錫)を用いても良く、上記効用を奏することが可能である。
(第3の実施形態)
図6は、本実施形態の薄膜SOI素子の製造方法を示す工程断面図である。図1と同一の部分には同一の符号を付して示す。
まず、第1の実施形態の図4(a)と同様に、Geを含む多結晶シリコン層102を形成し、レジスト膜101を除去した後、周知のパターニング技術により、Geを含まない多結晶シリコン88、Geを含む多結晶シリコン層102をパターニングすることにより、ゲート電極88、Geを含むゲート電極89、90を形成する。さらに、図6(a)に示すように、n型SOI層(pチャネル型MOSFETの形成領域)86上にレジスト膜106を形成し、Pを加速電圧30keV、ドーズ量1013cm−2でイオン注入することにより、n型ソース・ドレイン領域131及び低濃度n型LDD(lightly doped drain)領域132を形成する。
次に、図6(b)に示すように、CVD酸化膜133を全面に例えば0.5μmの厚さで堆積した後、周知のパターニング技術により、Geを含まないp型多結晶シリコン・ゲート電極88を有するnチャネル型MOSFETの形成領域とpチャネル型MOSFETの形成領域をCVD酸化膜133で被覆する。さらに、CVD窒化膜を全面に例えば0.5μmの厚さで堆積した後、異方性エッチングを行い、nチャネル型MOSFETのGeを含むp型多結晶シリコン・ゲート電極89をCVD酸化膜134で被覆する。
次に、Asを加速電圧30keV、ドーズ量5×1015cm−2でイオン注入し、さらにGeを加速電圧30keV、ドーズ量1015cm−2でイオン注入することにより、Geを含むn型ソース・ドレイン領域135を形成する。この後、Geを含まないp型多結晶シリコン・ゲート電極88を有するnチャネル型MOSFETの形成領域上とpチャネル型MOSFETの形成領域上のCVD酸化膜133をエッチング除去する。さらに、周知の技術で、p型ソース・ドレイン領域を形成し、層間絶縁膜を形成した後、コンタクトを形成し、配線の形成を行って素子を作成する。
本実施形態による素子は、第1の実施形態と同様に、p型多結晶シリコン・ゲートへのGe導入の有無により、Vthが0.3V異なる完全空乏化SOI MOSFETを実現することができた。また、第2の実施形態と同様に、Geを含むp型多結晶シリコン・ゲート電極89を有するnチャネル型MOSFETでは、n型ソース・ドレイン領域にもGeを導入したことにより、Geを導入せずにソース領域を形成した素子と比べると、オフ領域のドレイン破壊電圧が1V向上した。さらに、Geを含まないp型多結晶シリコン・ゲート電極88を有するnチャネル型MOSFETでは、n型ソース・ドレイン領域131にはGeが導入されていないために接合リーク電流を低減することができた。
なお、上記第1乃至第3の実施形態では、イオン注入により多結晶シリコン・ゲートにGeを導入したが、固相拡散によってGeを導入してもよい。また上記第2及び第3の実施形態に示した製造工程では、As、Ge、BFイオンのイオン注入によりn型ソース・ドレイン領域92、93、111、112、及びp型ソース・ドレイン領域91を形成する際、Geを含むゲート電極89、90、含まないゲート電極88に上記イオンが入ら
ないようにするため、CVD酸化膜105をマスク材として用いた。このマスク材として、CVD酸化膜105の代わりに金属シリサイド膜を用いても良い。金属シリサイド膜を用いれば、ゲート抵抗の低減にもなり、高速な半導体素子を実現できる。
なお、本発明は上述した実施形態の方法に限定されるものではない。例えば、酸素イオンをシリコン基板にイオン注入するSIMOX法でSOI層を形成したが、シリコン酸化層の上の多結晶シリコン膜をレーザ・ビーム・アニール技術で単結晶化させSOI層を形成してもよい。また、シリコン基板同志をシリコン酸化膜を介してお互いに貼り合わせることによりSOI層を形成しても良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
本発明の第1の実施形態に係る薄膜SOI素子の構造を示す断面図。 Geを導入した場合(実線)とGeを導入しない場合(破線)のバンド図。 ソースにGeを導入した場合(実線)とソースにGeを導入しない場合(破線)のチャネル方向のバンド図。 図1の薄膜SOI素子を製造する方法を示す工程断面図。 本発明の第2の実施形態に係る薄膜SOI素子を製造する方法を示す工程断面図。 本発明の第3の実施形態に係る薄膜SOI素子を製造する方法を示す工程断面図。 従来の薄膜SOI素子の電気的特性を示す特性図。 従来の薄膜SOI素子の構造を示す断面図。
符号の説明
88・・・Geを導入していないp型多結晶シリコン・ゲート
89・・・Geを導入したp型多結晶シリコン・ゲート

Claims (3)

  1. 絶縁層上に複数の島状のp型シリコン層が素子領域として形成され、この素子領域は、p型シリコンからなるゲート電極を備えたn型チャネルのMIS型電界効果トランジスタを複数個含む半導体装置の製造方法であって、
    前記p型シリコン層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    このゲート絶縁膜上にp型シリコンからなりゲート電極となる導電膜を形成する工程と、
    この導電膜上に第1のマスクパターンを形成し、この第1のマスクパターンを用いて前記導電膜に選択的にGeまたはSnを導入する工程と、
    前記第1のマスクパターンを除去する工程と、
    前記導電膜上に第2のマスクパターンを形成し、この第2のマスクパターンを用いてエッチングにより、GeまたはSnを導入した前記導電膜及びこれらを導入しない前記導電膜をそれぞれゲート電極の形状に加工する工程と、
    前記第2のマスクパターンを用いて前記p型シリコン層にn型不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 絶縁層上に形成されたp型シリコン層に、複数の記憶素子を含む記憶素子領域及び該記憶素子の動作を制御する回路を含む回路領域を形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記p型シリコン層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    このゲート絶縁膜上にp型シリコンからなりゲート電極となる導電膜を形成する工程と、
    この導電膜の前記記憶素子領域となる部分の上に第1のマスクパターンを形成し、この第1のマスクパターンを用いて前記導電膜の前記回路領域となる部分に選択的にGeまたはSnを導入する工程と、
    前記第1のマスクパターンを除去する工程と、
    前記導電膜上に第2のマスクパターンを形成し、この第2のマスクパターンを用いてエッチングにより前記記憶素子領域及び前記回路領域の前記導電膜をゲート電極の形状に加工する工程と、
    前記第2のマスクパターンを用いて前記記憶素子領域及び前記回路領域の前記p型シリコン層にn型不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記GeまたはSnを導入する工程は、GeまたはSnを前記導電膜中のピーク濃度が1×1020cm-3以上となるようにイオン注入する工程であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
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