JP3963319B2 - 超純水製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス、液晶ディスプレイ、シリコンウエハ、プリント基板等の電子部品工場、あるいは医薬品製造工場で広く使用されている超純水を製造する超純水製造装置において、ユースポイントで必要な供給水圧や水量を確保し、且つ金属濃度が極めて低い超純水を製造する超純水製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、液晶ディスプレイ、シリコンウエハ、プリント基板等の電子部品製造あるいは医薬品の製造工程において使用される超純水は、イオン状物質、微粒子、有機物、溶存ガスおよび生菌等の不純物の含有量が極めて少ない高度な水質が要求されている。例えば、近年の半導体製造用超純水の要求値は、比抵抗が18.2MΩ・cm、0.05μm以上の微粒子数が1個/ml以下、TOCが1μg/l以下、金属が5ng/l以下と非常に厳しいものである。
【0003】
従来、こうした要求に対し、被処理水を前処理工程、1次純水製造装置及び2次純水製造装置(サブシステム)と順に通水することにより、超純水が製造されている。例えば特許文献1の特開平10−57956号公報には、超純水中の溶存酸素量を効率的に除去する目的で、1次純水系システムと2次純水系システムとを備えた超純水製造装置において、2次純水系システムに紫外線酸化装置、非再生型イオン交換装置及び膜式脱気装置をこの順に通水するように設置した超純水製造装置が開示されている。また、特許文献2の特開平11−77091号公報には、特にシリコンウエハー表面の自然酸化膜形成に結びつく超純水中に存在する過酸化水素を除去する目的で、一次純水を少なくとも185nm付近の波長を照射可能な紫外線酸化装置、合成炭素系粒状吸着剤を充填した酸化性物質分解装置、膜式脱気装置、非再生型イオン交換装置の順に通水して超純水を得るように設置した超純水製造装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献3の特開平11−260787号公報には、シリコン物品の表面を洗浄液及びリンス液で順次処理することを含むシリコン物品表面の清浄化方法であって、超純水をユースポイント直前で、膜内部にイオン交換機能を有する高分子鎖が保持されている多孔膜であって、膜1g当たり0.2〜10ミリ当量のイオン交換基を有し、平均孔径0.01〜1μmの多孔膜を充填したモジュールでさらに処理した水を、前記洗浄液の調製液及び/又は前記リンス液として用いる方法が開示されている。この方法は2次純水製造装置により製造された超純水を、更にイオン吸着膜モジュールに通水することにより、より清浄な表面を有するシリコン物品を得るというものである。
【0005】
いずれの装置または方法においても、1次純水製造装置で製造した1次純水を様々な装置を設置した2次純水製造装置で処理し、種々の不純物を除去することにより、超純水を製造している。このように、2次純水製造装置では、多くの装置を連ねることになるため、ユースポイントへの送水のための圧力損失が大きくなってしまうという問題がある。
【0006】
そのため、ユースポイントで必要な供給水圧と水量を確保するためには、超純水製造装置の運転にあたって、揚程の高い送水ポンプを使用する必要がある。ところが、2次純水製造装置及びユースポイントまでの付帯設備では、使用するポンプの揚程には制限がある。なぜなら、半導体デバイス、液晶ディスプレイ、シリコンウエハ、プリント基板等の電子部品製造工場用の超純水は、金属不純物の混入を特に嫌うこと及び施工性、経済性の面から、配管を始めとするシステム内の部材のほとんどに金属配管に比べ耐圧性の低い樹脂製品、例えば、PVC、PVdF、PPなどからなる材質のものを採用しているからである。非定常運転時での操作ミス、例えばバルブ締め切り運転による事故を想定すると、かなり低めの揚程を持つポンプを使用する必要があるため、なおさらである。このため、ユースポイントでの供給水圧不足、水量不足が問題となる。
【0007】
最近、ユースポイントでの供給水圧不足や水量不足に対し、2次純水製造装置の下流側部分にもう1台ポンプ(以下、「第2ポンプ」と言う)を設置し、昇圧してユースポイントでの必要供給水圧、水量を確保することが行われている。この場合、第2ポンプの後段に多くの装置を設けると、その分圧力損失が生じ、エネルギー消費が多くなり、結果ランニングコストが高くなるため、第2ポンプの後段にはできる限り装置を設けないとすることが、当業者らの技術常識である。また、現在の超純水製造用として開発されている種々の超純水用ポンプが、金属溶出や微粒子の発生を極力抑制したものであり、万が一の微粒子の発生に備えて念のために膜分離装置のみ設置していればよく、第2ポンプを通水した後の超純水中の金属の溶出については、要求水質を満足することもあって、特段の対策は採られていないのが現状である。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−57956号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平11−77091号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開平11−260787号公報(請求項1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような第2ポンプを配置しユースポイントで必要な供給水圧や水量を十分に確保できる超純水製造装置から供給される超純水を使用する半導体デバイス等の製造工程では、使用する超純水の水質が要求水質を満足するものであっても、第2ポンプの設置を省略して供給される超純水を使用する場合に比べて、半導体デバイスの歩留まりが悪いという問題があった。
【0010】
従って、本発明の目的は、ユースポイントで必要な供給水圧や水量を確保すると共に、不純物濃度が極めて低く、且つ製品歩留まりに悪影響しない超純水を製造する超純水製造装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、(i)金属の溶出を極力低減した超純水用ポンプであっても、実際には極々微量の金属の溶出が起こっており、これが製品の歩留まりを低下させていること、(ii)従来は第2ポンプの前段に設置することが最適であると考えられていたイオン交換装置を第2ポンプより後段に設置することにより、超純水製造システム全体としては、大きな圧力損失がほとんどなく、ユースポイントで必要な供給水圧や水量を確保しつつ、且つ金属濃度の極めて低い超純水を得ると共に、従前同様の製品歩留まりを維持できること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間に非再生型イオン交換装置及び膜分離装置をこの順序で配置しそれ以外の装置を配置しない超純水製造装置を提供するものである。また、本発明は、1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間にイオン吸着膜装置を配置しそれ以外の装置を配置しない超純水製造装置を提供するものである。また、本発明は、1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間にイオン吸着膜装置及び膜分離装置を配置しそれ以外の装置を配置しないことを特徴とする超純水製造装置を提供するものである。本発明によれば、圧力損失がほとんどなく、ユースポイントで必要な供給水圧や水量を確保しつつ、且つ金属濃度の極めて低い超純水を得ると共に、第2ポンプの設置を省略して供給される超純水の場合と同様の製品歩留まりを維持できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の超純水製造装置は、1次純水を処理して超純水を製造する装置であり、いわゆる2次純水製造装置又はサブシステムと称されるものである。従って、1次純水は、原水をいわゆる前処理システム及び1次純水システムで処理して得られるものである。具体的には例えば、原水貯槽に一旦貯留した工業用水等の原水を前処理システムに通水し、原水中の懸濁物質及び有機物の一部の除去を行い、濾過水槽を経て、一次純水システムに前処理水を供給し、該前処理水を水中の不純物イオンの除去を行う脱塩装置、水中の無機イオン、有機物、微粒子等の除去を行う逆浸透膜装置、水中の溶存酸素等の溶存ガスの除去を行う真空脱気装置、残存するイオン等を除去する再生型混床式脱塩装置に、順に通水することによって得られる高純度の水である。この1次純水は、通常1次純水貯留槽へ送水される。
【0014】
本発明の超純水製造装置は、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプを使用する。通常、第1ポンプは1次純水貯留槽の後段で該貯留槽の直近に配置するが、第1ポンプからユースポイントまでには各種装置を設置するため圧力損失が生じる。このため第2ポンプを設けてユースポイントでの必要供給水圧、水量を確保する。超純水製造装置における第2ポンプの設置位置はできるだけユースポイント近くに設けることが、ポンプ容量を小さくでき設置費用やランニングコストを低減できる点で望ましい。第1ポンプ及び第2ポンプとしては、超純水製造用に使用されている公知のものを使用でき、配管の径や長さ及び超純水製造装置に配置する各種装置の種類や数を考慮して、適切な全揚程と流量を与えるものが好適である。具体的には、ステンレス材料が使用されるキャンドモーターポンプ、カスケードポンプ、渦巻きポンプ等が挙げられる。これら第1ポンプ及び第2ポンプは同一又は異なっていてもよく、市販品を使用できる。
【0015】
本発明において、第2ポンプの後段にはイオン交換装置を設置する。従来、超純水用第2ポンプの摺動部分からは極微量の微粒子の発生は避けられないとしても水質上問題となる金属の溶出は起こらないと思われていた。しかし、実際には金属濃度は水質基準を下回るものの、製品の歩留まりに影響するような極々微量の金属が溶出している。このため、該イオン交換装置はこの極々微量の金属を除去するために設置する。第2ポンプの後段には、通常他の装置を介在させることなく、直ちにイオン交換装置を設置する形態がほとんどである。ただし、イオン交換装置としてイオン吸着膜装置を使用する場合、第2ポンプとイオン吸着膜装置との間に膜分離装置を設置してもよい。非再生型イオン交換装置と異なり、イオン吸着膜装置からの微粒子の発生はほとんどないため、該イオン吸着膜装置をユースポイントの直近の装置としても問題はない。
【0016】
また該イオン交換装置の後段、すなわち該イオン交換装置とユースポイト間には膜分離装置を設置しそれ以外の装置を設置しないことが、ユースポイントでの必要供給水圧、水量を確保すると共に、第2ポンプ等から発生する極微量の微粒子を除去して製品の歩留まりを高めることができる点で好適である。なお、イオン交換装置としてイオン吸着膜装置を使用する場合、該イオン吸着膜装置で微粒子を除去できるため、膜分離装置の設置を省略できる。
【0017】
第2ポンプの後段に設置されるイオン交換装置としては、特に限定されないが、例えば非再生型イオン交換装置(カートリッジポリッシャーとも呼ばれる)及びイオン吸着膜装置が挙げられる。これらのイオン交換装置は1個単独又は2個以上を組合せて使用することもできるが、1個単独での使用でも極々微量の金属は十分除去できると共に、圧力損失を最小限に抑えることができる点で好ましい。
【0018】
非再生型イオン交換装置としては、特に限定されないが、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂との混床によるイオン交換装置(混床1塔式)、強塩基性陰イオン交換樹脂の単床によるイオン交換装置(単床1塔式)、強酸性陽イオン交換樹脂の単床によるイオン交換装置(単床1塔式)、強塩基性陰イオン交換樹脂の単床層を入口側、強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂との混床層を出口側に設けた複層式イオン交換装置(複層1塔式)、及びキレート樹脂の単床によるイオン交換装置(単床1塔式)が挙げられる。このうち、混床1塔式イオン交換装置を用いた場合には、混床層内のいずれの位置においても水のpHの変化がないため、効率のよいイオン交換ができるという利点が得られる。また、金属イオンの溶出量が少ないような使用条件であれば、キレート樹脂によるイオン交換装置を使うことができ、キレート樹脂によるイオン交換装置の方が好ましい場合もある。本発明における超純水製造装置が、主に遷移金属である鉄イオンの除去を目的としており、キレート交換樹脂は、捕捉機構から、アニオン交換樹脂やカチオン交換樹脂に比べ一度捕捉した遷移金属類イオンを特に離しにくいという性質を持っており、極微量の遷移金属イオンを除去するのに適しているからである。
【0019】
イオン吸着膜装置としては、特に限定されないが、アニオン吸着膜、カチオン吸着膜、キレート膜を前記非再生型イオン交換装置と同様、使用条件に応じて適宜使用したものからなる。アニオン吸着膜は、例えば、4級アミン基をアニオン交換基として持つ多孔膜や焼結多孔体が挙げられ、カチオン吸着膜は、例えば、スルホン基、りん酸基またはカルボキシル基等をカチオン交換基として持つ多孔膜や焼結多孔体が挙げられ、キレート膜は、水中の金属イオンとキレートを形成することができるエチレンジアミンなどを持つ多孔膜や焼結多孔体が挙げられる。また、膜形状としては、中空糸状、平膜状、プリーツ状、チューブ状、繊維状等が挙げられる。
【0020】
前記イオン交換装置の後段で使用することがある膜分離装置としては、特に限定されないが、超純水中の微粒子を除去することができる精密濾過膜や限外濾過膜等を備えたものが挙げられる。膜形状としては中空糸状、平膜状、プリーツ状、チューブ状、繊維状等の適宜形状に形成したものを使用でき、膜の材質としては特に限定されないが、例えばセルロース系有機重合体、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
【0021】
また、本発明において、前記第1ポンプと前記第2ポンプの間に設置される装置としては、特に制限されず従来の超純水製造装置で使用される各種不純物除去装置が挙げられる。このうち、少なくとも膜式脱気装置を備えることが好適な形態である。膜式脱気装置は、例えばシリコンウエハの表面上の自然酸化膜形成に影響する溶存酸素を低減するために設置するものである。耐圧の低い膜式脱気装置を第2ポンプの後段に設置したのでは、第2ポンプの容量を大きくできず、ユースポイントで必要な供給水圧が得られないこともある。膜式脱気装置としては、気体分離膜を備えており、気体分離膜で仕切られた一方の室に被処理水を流すと共に、他方の室を減圧にすることにより、被処理水中に含まれるガスを気体分離膜を通して他方の室に移行させて除去する形式の装置が使用できる。気体分離膜としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系、シリコーンゴム系等の高分子膜を中空糸膜状等の適宜形状に形成したものが挙げられる。
【0022】
また、本発明においては、第1ポンプと第2ポンプの間に、紫外線照射装置、非再生型イオン交換装置及び膜式脱気装置を備えることが好適な形態であり、更に、紫外線照射装置、非再生型イオン交換装置及び膜式脱気装置を、この順で配置することが、例えばシリコンウエハの表面上の自然酸化膜形成に影響する溶存酸素をより低減することができる点で更に好適な形態である。紫外線照射装置としては、185nm付近の波長を照射可能な紫外線ランプを備えたものが被処理水中の有機物を分解するのに適している点で好適である。用いる紫外線ランプとしては、特に限定されないが、低圧水銀ランプが好ましい。また、紫外線照射装置としては、流通型または浸漬型が挙げられ、このうち、流通型が処理効率の点から好ましい。また、ここで用いる非再生型イオン交換装置としては、前記非再生型イオン交換装置と同様のものを用いることができる。
【0023】
次に、本実施の形態例における超純水製造装置の具体的なフローを下記に例示する。ここで、純水槽は1次純水を貯留する1次純水貯留槽を、熱交は熱交換器を、第1Pは第1ポンプを、第2Pは第2ポンプを、CPは非再生型イオン交換装置を、IFはイオン吸着膜装置を、UFは限外濾過膜装置を、MDは膜式脱気装置を、UVは紫外線照射装置を、POUはユースポイントをそれぞれ示す。また、括弧内の装置は省略可能であることを示す。なお、下記フローでは明示しないが、一般に、超純水はPOUで使用、不使用に拘らずいずれの場合でもユースポイントから循環配管を通って1次純水貯留槽に戻り、閉ループを形成し、常時循環している。
【0024】
(1)純水槽→第1P→熱交→UV→第2P→CP→UF→POU
(2)純水槽→第1P→熱交→MD→UV→第2P→CP→UF→POU
(3)純水槽→第1P→熱交→UV→MD→第2P→CP→UF→POU
(4)純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→CP→UF→POU
(5)純水槽→第1P→熱交→UV→MD→CP→第2P→CP→UF→POU
(6)純水槽→第1P→熱交→UV→CP→MD→第2P→CP→UF→POU
(7)純水槽→第1P→熱交→UV→CP→第2P→IF→(UF)→POU
(8)純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→IF→(UF)→POU
(9)純水槽→第1P→熱交→UV→MD→CP→第2P→IF→(UF)→POU
(10)純水槽→第1P→熱交→UV→CP→MD→第2P→IF→(UF)→POU
(11)純水槽→第1P→熱交→UV→CP→第2P→(UF)→IF→POU
(12)純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→(UF)→IF→POU
(13)純水槽→第1P→熱交→UV→MD→CP→第2P→(UF)→IF→POU
(14)純水槽→第1P→熱交→UV→CP→MD→第2P→(UF)→IF→POU
(15)純水槽→第1P→・・・→UF→第2P→CP→UF→POU
(16)純水槽→第1P→・・・→UF→第2P→IF→(UF)→POU
【0025】
上記(1)〜(6)に係る形態は第2ポンプとユースポイント間に非再生型イオン交換装置と限外濾過膜装置をこの順で設置したものである。この形態例の場合、第2ポンプを設置すると共に、該ポンプの後段に設置する装置を極力少なくしているため、比較的小さな容量のポンプであっても低下した供給水圧を高めてユースポイントに供給することができる。また、第2ポンプから発生する極々微量の金属イオンを非再生型イオン交換装置で除去すると共に、極微量の微粒子を限外濾過膜装置で除去して製品の歩留まりを高めることができる。上記(7)〜(10)に係る形態は、主に上記(1)〜(6)に係る形態の非再生型イオン交換装置に代えて、イオン吸着膜装置を設置したものである。本形態例によれば前記形態例と同様の効果を奏する他、イオン吸着膜装置は微粒子除去能を有することから、該装置の後段にある限外濾過膜装置の設置を省略することができる。また、限外濾過膜装置を前段に、イオン吸着膜装置をその後段に設置する形態であっても上記(7)〜(10)に係る形態と同様の効果を奏する(上記(11)〜(14))。
【0026】
また、本発明において、第2ポンプの直前に膜分離装置を設置してもよい。具体的には上記(15)及び(16)に係る形態がその例示であって、第2ポンプの前段に限外濾過膜装置を設置するものである。例えば半導体製造工程における超純水製造装置では各種装置群を配設した超純水供給サイトとユースポイントは数十m〜数百m離れていることが多い。このような場合、既設の第1ポンプのみで送水する超純水製造装置では、超純水供給サイトの最終装置は限外濾過膜装置などの膜分離装置であり、該膜分離装置から流出した直後の超純水を保証水質としている。しかし、数十m〜数百mもの配管による圧力損失や汚染粒子の混入に対処するため、将来ユースポイント直前で保証水質とすることも考えられる。この場合、既設の超純水供給サイトにある膜分離装置の後段であって、距離的に離れたユースポイント直前で第2ポンプ、イオン交換装置、必要に応じて膜分離装置をこの順で設置することが、比較的小さな容量のポンプで低下した水圧を高め且つ不純物濃度が極めて低い超純水をユースポイントに確実に供給することができる点で好適である。なお、第2ポンプの前段及び後段に膜分離装置を用いる場合、両装置は同一又は異なっていてもよい。
【0027】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単なる例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
上記(2)の形態(純水槽→第1P→熱交→MD→UV→第2P→CP→UF→POU)の超純水製造装置を使用して超純水を製造した。この超純水をPOUでシリコンウエハの洗浄に使用すると共に、所定の箇所からサンプリングを行ない鉄イオンの定量分析を行った。その結果を表1に示す。なお、超純水はPOUで使用、不使用に拘らずいずれの場合でもユースポイントから循環配管を通って1次純水貯留槽に戻り閉ループを形成し、常時循環させた。なお、超純水製造装置を構成する第1ポンプ、第2ポンプ及びイオン交換装置の仕様、サンプリング場所及び金属イオンの定量分析方法等は下記の通りである。
【0028】
・第1ポンプ、第2ポンプ;「ノンシールポンプSGM」(日機装社製)
・イオン交換装置;容器内に、H形の強酸性陽イオン交換樹脂とOH形の強塩基性陰イオン交換樹脂との混合樹脂「ESG−2」(オルガノ社製)を充填した非再生型イオン交換装置
・イオン交換装置通水条件;SV50
・サンプリング場所;第2ポンプ入口、第2ポンプ出口、限外濾過膜装置出口の3箇所
【0029】
(金属イオンの定量分析方法)
特開2001-153854号公報の実施例1記載のイオン吸着膜法を用いた。また、このイオン吸着膜はT.Hori et al.,J.Membr.Sci.,132(1997)203-211に記載の方法により作製した。すなわち濃縮用のカチオン吸着膜(膜1g当たりのイオン交換基:1.6ミリ当量、モジュールとしてのイオン交換基1.5ミリ当量、平均孔径0.1μm)を超純水製造装置の所定の場所から分岐して設置し、超純水中の鉄イオン濃度を測定した。通水期間は1日間、通水速度は100ml/分で約144L通水した。超純水中の鉄イオンをカチオン吸着膜に捕捉した後、捕捉した鉄イオンは高純度硝酸「TAMAPURE AA−100」(多摩化学社製)を稀釈した1N硝酸50mlを用いて溶離し、溶離液中の金属量をICP−MSにて測定した。濃縮率は144/0.05=2880倍であるから、溶離液中の金属量(ng)を濃縮倍率で除した値が超純水中の鉄イオン濃度となる。
【0030】
比較例1
上記(2)の形態に代えて、純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→UF→POUの超純水製造装置を用いた以外は、実施例1と同様の方法で行った。すなわち、比較例1は実施例1の第2ポンプとその後段にある非再生型イオン交換装置を入れ替え、非再生型イオン交換装置を第2ポンプ前段に設置したものである。その結果を表1に示す。
【0031】
実施例2
上記(2)の形態に代えて、上記(4)の形態(純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→CP→UF→POU)の超純水製造装置を用いた以外は、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表1に示す。
【0032】
比較例2
上記(4)の形態に代えて、純水槽→第1P→熱交→MD→UV→CP→第2P→UF→POUの超純水製造装置を用いた以外は、実施例2と同様の方法で行った。すなわち、比較例2は実施例2の第2ポンプの後段にある非再生型イオン交換装置を省略したものである。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003963319
【0034】
実施例1及び実施例2において、第2ポンプからの鉄イオンの溶出が認められたが、後段の非再生型イオン交換装置及び限外濾過膜装置を通過することにより、0.1ng/l以下まで減少した。また、実施例1及び実施例2においてはシリコンウエハの歩留まりが問題とされることはなかった。これに対して比較例1及び比較例2は第2ポンプからの鉄イオンの溶出が同様に認められたが、当該鉄イオンは除去されることなく、そのままユースポイントへ供給された。また、比較例1及び比較例2においてはシリコンウエハの歩留まりが低い傾向であったため問題とされた。なお、実施例及び比較例では金属イオンの定量方法として、上記方法以外に、サンプリングした超純水を減容濃縮した後、ICP−MS分析するボトルサンプリング法でも行なったが、比較例1、2の第2ポンプ出口及び実施例1、2及び比較例1、2の限外濾過膜装置出口の値はいずれも測定限界の1.0ng/l以下であり、第2ポンプの後段に設置した非再生型イオン交換装置の効果が確認できなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の超純水製造装置によれば、昇圧するために使用する第2ポンプの後段に、イオン交換装置を配置することにより、第2ポンプでわずかに溶出する金属イオンを除去することができ、ユースポイントでの適切な供給水圧、水量を確保しつつ、金属イオン濃度が0.1ng/l以下と極めて低い、製品歩留まりに悪影響しない超純水を製造できる。

Claims (7)

  1. 1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間に非再生型イオン交換装置及び膜分離装置をこの順序で配置しそれ以外の装置を配置しないことを特徴とする超純水製造装置。
  2. 1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間にイオン吸着膜装置を配置しそれ以外の装置を配置しないことを特徴とする超純水製造装置。
  3. 1次純水を処理して超純水を製造する超純水製造装置において、1次純水を送水する第1ポンプと、該第1ポンプの後段に配置されるユースポイントでの供給水圧を高める第2ポンプとを備え、該第2ポンプ入口の超純水中の鉄イオン濃度が3.0ng/l以下であり、該第2ポンプと該ユースポイント間にイオン吸着膜装置及び膜分離装置を配置しそれ以外の装置を配置しないことを特徴とする超純水製造装置。
  4. 前記第1ポンプと前記第2ポンプの間に膜式脱気装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の超純水製造装置。
  5. 前記第1ポンプと前記第2ポンプの間に、紫外線照射装置、非再生型イオン交換装置及び膜式脱気装置を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の超純水製造装置。
  6. 紫外線照射装置、非再生型イオン交換装置及び膜式脱気装置を、この順で配置することを特徴とする請求項5記載の超純水製造装置。
  7. 前記第2ポンプの直前に膜分離装置を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の超純水製造装置。
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