JP3963155B2 - 電力供給制御装置およびこれを備える動力出力装置並びに自動車 - Google Patents

電力供給制御装置およびこれを備える動力出力装置並びに自動車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力供給制御装置およびこれを備える動力出力装置並びに自動車,電力装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電力供給制御装置としては、電車に搭載された電動機を駆動するインバータをゲートオフ(作動をオフ)するためのゲート遮断線が取り付けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、インバータの上流側に取り付けられたフィルタコンデンサの電圧が過電圧レベルに至ったときにゲート遮断線によりインバータをゲートオフすると共に電動機とインバータとに介在させた負荷接触器を開放する。これによりフィルタコンデンサが過電圧となるのを抑止している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−50410号公報(第6頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにインバータ回路などの半導体スイッチング回路にはゲート遮断線が取り付けられて必要に応じてゲートオフしている。例えば、上述のフィルタコンデンサの過電圧を防止する場合の他、突入電流を防止するために回路に電源からの電圧を印加する場合などにも作動オフしている。特に比較的高電圧を回路に印加する場合には、回路と電源とを接続するメインリレーをオンする前に回路に並列に接続されたコンデンサをプリチャージすることも行なわれている。ところで、こうした半導体スイッチング回路では、ゲート遮断線が断線したときの設定として、モータなどが暴走しないように作動しない設定とするものと、他の機器への電力供給などのために作動する設定とするものがある。ゲート遮断線の断線時の設定として作動する設定の回路と作動しない設定の回路とが含まれる回路に高電圧を印加する場合、作動する設定の回路のゲート遮断線が断線していると、その回路をゲートオフすることができず、その回路が作動するために、コンデンサのプリチャージを迅速にできない場合や、プリチャージ用の制限抵抗の過熱による破損を招く場合を生じる。
【0005】
本発明の電力供給制御装置および電力装置の制御方法は、半導体スイッチング回路に高電圧を印加する際の素子や機器の破損を防止することを目的の一つとする。また、本発明の電力供給制御装置および電力装置の制御方法は、半導体スイッチング回路に高電圧を印加する際の回路に接続された機器の暴走を防止することを目的の一つとする。本発明の動力出力装置および自動車は、起動時における機器の暴走や素子の破損を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の電力供給制御装置およびこれを備える動力出力装置並びに自動車,電力装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の電力供給制御装置は、
ゲートの遮断を司るために取り付けられた第1のゲート遮断線が断線しているときには作動しないよう設定された少なくとも一つの第1の半導体スイッチング回路と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定され前記第1の半導体スイッチング回路と並列接続された少なくとも一つの第2の半導体スイッチング回路とへの所定の高電圧の直流電源からの電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
前記直流電源からの電力を遮断可能な遮断手段と、
前記第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定する断線判定手段と、
前記遮断手段による前記直流電源からの電力の遮断の解除が指示されたとき、前記断線判定手段による判定結果に基づいて前記遮断手段による遮断の解除を制御する遮断解除時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の電力供給制御装置では、遮断手段による直流電源からの電力の遮断の解除が指示されたときには、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定された第2の半導体スイッチング回路の第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定し、この判定結果に基づいて遮断手段による遮断の解除を制御する。このため、第2の半導体スイッチング回路のゲート遮断線の状態に応じた遮断の解除を行うことができる。ここで、「遮断の解除」は電力供給の開始を意味し、「ゲートの遮断」は、スイッチング回路の作動の停止を意味する。
【0009】
こうした本発明の電力供給制御装置において、前記遮断解除時制御手段は、前記断線判定手段により前記第2のゲート遮断線が断線していないと判定されたときには前記第1のゲート遮断線と前記第2のゲート遮断線により前記第1の半導体スイッチング回路と前記第2の半導体スイッチング回路のゲートをオフとした状態で前記遮断手段による遮断を解除し、前記断線判定手段により前記第2のゲート遮断線が断線していると判定されたときには前記遮断手段による遮断の解除を禁止する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第2のゲート遮断線が断線していないときには第1の半導体スイッチング回路に接続された機器の予期しない作動を防止しながら遮断手段による遮断を解除することができ、第2のゲート遮断線が断線しているときに遮断手段による遮断の解除が行われるのを防止することができる。
【0010】
また、本発明の電力供給制御装置において、前記第1の半導体スイッチング回路および前記第2の半導体スイッチング回路に並列接続されたコンデンサと、前記遮断手段により前記直流電源からの電力が遮断された状態のときに前記直流電源からの電力を用いて前記コンデンサを充電可能な充電手段と、を備え、前記遮断解除時制御手段は、前記遮断手段による遮断を解除する際には、前記充電手段により前記コンデンサを充電した後に前記遮断手段による遮断を解除する手段であるものとすることもできる。こうすれば、遮断解除時に回路に過大な電流が流れるのを抑止することができ、過大な電流が流れることにより生じる不都合、例えば素子の破損などを防止することができる。
【0011】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前述のいずれかの態様の本発明の電力供給制御装置と、
前記駆動軸に動力を出力可能で前記第1の半導体スイッチング回路を駆動回路として駆動する電動機と、
前記第2の半導体スイッチング回路を前記直流電源からの直流電力を該直流電源より低電圧の直流電力に変換する電圧変換回路として機能させて駆動する低電圧機器と、
を備え、
前記直流電源は充放電可能な蓄電手段である
ことを要旨とする。
【0012】
この本発明の動力出力装置では、上述のいずれかの態様の本発明の電力供給制御装置を備えるから、本発明の電力供給制御装置が奏する効果、例えば、第2の半導体スイッチング回路のゲート遮断線の状態に応じた遮断の解除を行うことができる効果や第1の半導体スイッチング回路に接続された機器の予期しない作動を防止しながら遮断手段による遮断を解除することができる効果、遮断解除時に回路に過大な電流が流れるのを抑止することができる効果、過大な電流が流れることにより生じる不都合(例えば素子の破損など)を防止することができる効果などと同様な効果を奏することができる。この結果、電源投入時における第1の半導体スイッチング回路を駆動回路として駆動する電動機の予期しない駆動を防止することができると共に組み込まれた素子の破損を防止することができる。この本発明の動力出力装置は、駆動軸が機械的に車軸に接続されて走行する自動車に搭載されるものとすることもできる。
【0013】
こうした本発明の動力出力装置において、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記蓄電手段の充放電を伴って前記電力動力入出力手段を駆動する駆動回路として機能する前記電動機の駆動回路とは異なる前記第1の半導体スイッチング回路と、を備えるものとすることもできる。この場合、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機であるものとすることもできる。
【0014】
本発明の電力装置の制御方法は、
直流電源からの電力を遮断可能な遮断手段と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第1のゲート遮断線が断線しているときには作動しないよう設定された少なくとも一つの第1の半導体スイッチング回路と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定され前記第1の半導体スイッチング回路と並列接続された少なくとも一つの第2の半導体スイッチング回路と、前記第1の半導体スイッチング回路および前記第2の半導体スイッチング回路に並列接続されたコンデンサと、を備える電力装置における前記遮断手段による遮断を解除する際の制御方法であって、
(a)前記第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定し、
(b)前記第2のゲート遮断線が断線していないと判定されたときには前記第1のゲート遮断線と前記第2のゲート遮断線により前記第1の半導体スイッチング回路と前記第2の半導体スイッチング回路のゲートをオフとして前記直流電源からの電力を用いて前記コンデンサを充電した後に前記遮断手段による遮断を解除し、前記第2のゲート遮断線が断線していると判定されたときには前記遮断手段による遮断の解除を禁止する
ことを要旨とする。
【0015】
この本発明の電力装置の制御方法は、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定された第2の半導体スイッチング回路の第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定し、第2のゲート遮断線が断線していないと判定されたときには第1のゲート遮断線と第2のゲート遮断線により第1の半導体スイッチング回路と第2の半導体スイッチング回路のゲートをオフとして直流電源からの電力を用いてコンデンサを充電した後に遮断手段による遮断を解除し、第2のゲート遮断線が断線していると判定されたときには遮断手段による遮断の解除を禁止するから、第2のゲート遮断線が断線していないときには第1の半導体スイッチング回路に接続された機器の予期しない作動を防止しながら遮断手段による遮断を解除することができ、第2のゲート遮断線が断線しているときに遮断手段による遮断の解除が行われるのを防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である電力供給制御装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフトがキャリアに接続されると共に駆動輪26a,26bに連結された駆動軸がリングギヤに接続された遊星歯車機構24と、遊星歯車機構24のサンギヤに接続された発電可能なモータMG1と、このモータMG1に高圧バッテリ40からの高圧直流電力を三相交流電力に変換して供給するインバータ42と、駆動軸に動力を出力可能なモータMG2と、このモータMG2に高圧バッテリ40からの高圧直流電力を三相交流電力に変換して供給するインバータ44と、高圧バッテリ40からの高圧直流電力を低圧直流電力に変換して補機52に供給したり低圧バッテリ50を充電するDC/DCコンバータ46と、高圧バッテリ40を遮断可能なプラス側接点60aとマイナス側接点60bとからなるシステムメインリレー60と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
【0017】
エンジン22はガソリンや軽油などを燃料とする通常の内燃機関であり、電子制御ユニット70と通信線により接続された図示しないエンジン用電子制御ユニットによって運転制御されている。モータMG1,MG2は例えば周知のPM型同期発電電動機として構成されており、電子制御ユニット70と通信線により接続された図示しないモータ用電子制御ユニットによってインバータ42およびインバータ44のスイッチング素子のスイッチングを制御することにより駆動制御されている。これらの構成については、本発明の中核をなさないから、これ以上の詳細な説明については省略する。
【0018】
インバータ42,44は、主として6個の半導体スイッチング素子を有する周知のインバータ回路として構成されている。インバータ42,44は、その作動をオフするゲート遮断線42a,44aにより電子制御ユニット70に接続されており、このゲート遮断線42a,44aが断線したときにはモータMG1,MG2が暴走しないように、インバータ42,44が作動しないよう回路が構成されている。
【0019】
DC/DCコンバータ46は、複数の半導体スイッチング素子を有する周知の直流直流コンバータとして構成されている。DC/DCコンバータ46は、その作動をオフするゲート遮断線46aにより電子制御ユニット70に接続されており、このゲート遮断線46aが断線したときでも補機52に電力の供給を行なうことができるように、DC/DCコンバータ46が作動するよう回路が構成されている。ゲート遮断線46aを中心とするDC/DCコンバータ46と電子制御ユニット70の電気回路の一部の一例を図2に示す。ゲート遮断線46aは、図示するように、DC/DCコンバータ46側では基準電圧VBに接続された抵抗R1とトランジスタTR1を介して接地された抵抗R2との接点に接続されたモニタ端子M1に接続されており、電子制御ユニット70側では抵抗R3を介してモニタ端子M2に接続されている。抵抗R3のモニタ端子M2側は、抵抗R4を介して接地されていると共にこの抵抗R4に並列となるようトランジスタTR2を介して接地されている。そして、実施例のDC/DCコンバータ46は、作動するときにはトランジスタTR1をオフとすると共に作動を停止するときにはトランジスタTR1をオンとするものとし、モニタ端子M1の電位が基準電圧VBより低く設定された比較電位Vr1より高いときには作動が許可されると共にモニタ端子M1の電位が比較電位Vr1より低いときには作動が禁止されるよう設定されている。ここで、比較電位Vr1は、トランジスタTR1がオフでトランジスタTR2がオンの状態のときのモニタ端子M1の電位Vm1やトランジスタTR1がオンでトランジスタTR2がオフの状態のときのモニタ端子M1の電位Vm2,ゲート遮断線46aが断線している状態でトランジスタTR1をオンとしたときのモニタ端子M1の電位Vm3のいずれの電位より高い電位となるよう設定されている。このため、電子制御ユニット70側でトランジスタTR2をオンすることによりDC/DCコンバータ46の作動を禁止し、トランジスタTR2をオフすることによりDC/DCコンバータ46の作動を許可することができる。また、電子制御ユニット70側で、トランジスタTR2をオフした状態でモニタ端子M2の電位をモニタすることによりDC/DCコンバータ46が作動中である否かを判定することができる。更に、ゲート遮断線46aが断線しても、DC/DCコンバータ46は作動することができる。
【0020】
高圧バッテリ40の正負の両出力端子に接続された電力ライン間にはコンデンサ62が取り付けられている。また、この電力ラインには、高圧バッテリ40からの電力供給を遮断するためのシステムメインリレー60と、このシステムメインリレー60に並列にシステムメインリレー60をオフした状態でコンデンサ62を充電することができるようにプリチャージ用リレー64とが設けられており、プリチャージ用リレー64には、大電流が流れないように制限抵抗66が直列に接続されている。
【0021】
電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。電子制御ユニット70には、コンデンサ62の端子間に取り付けられた電圧センサ63からのコンデンサ62の端子間電圧Vやイグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット70からは、システムメインリレー60への駆動信号やプリチャージ用リレー64への駆動信号,異常ランプ90への点灯信号などが出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユニット70は、インバータ42,44やDC/DCコンバータ46とゲート遮断線42a,44a,46aにより接続されており、インバータ42,44やDC/DCコンバータ46をこのゲート遮断線42a,44a,46aによりゲートオフ(動作のオフ)を行なうことができる。また、図2の回路から解るように、電子制御ユニット70は、トランジスタTR2をオンとした後にオフとした状態のモニタ端子M2の電位をモニタすることによりゲート遮断線46aが断線しているか否かを判定することができる。実施例では、ゲート遮断線46aが断線していない状態でトランジスタTR1をオンオフしたときの抵抗R3と抵抗R4との接点における電位より低い比較電位Vr2を設定し、トランジスタTR2をオンとした後にオフとした状態のモニタ端子M2の電位がこの比較電位Vr2より高いときにはゲート遮断線46aは断線していないと判定し、モニタ端子M2の電位がこの比較電位Vr2より低いときにはゲート遮断線46aは断線していると判定するものとした。これは、ゲート遮断線46aが断線していると、トランジスタTR2をオンとした後にオフとしたときにはモニタ端子M2はグランドレベルになることに基づく。なお、トランジスタTR2を一旦オンするのは、ゲート遮断線46aが断線しているときでもモニタ端子M2が高い電位に保持されている場合があり、こうした場合でもより適正にゲート遮断線46aの断線チェックを行なうためである。また、電子制御ユニット70は、前述したように、エンジン用電子制御ユニットやモータ用電子制御ユニットと通信ポートを介して接続されており、エンジン用電子制御ユニットやモータ用電子制御ユニットと各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0022】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にイグニッションスイッチ80がオンされたときの動作について説明する。図3は、イグニッションスイッチ80がオンされたときに電子制御ユニット70により実行される電力供給開始処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0023】
電力供給開始処理ルーチンが実行されると、まず、電子制御ユニット70のCPU72は、DC/DCコンバータ46に接続されたゲート遮断線46aが断線チェックを行なう(ステップS100)。ゲート遮断線46aの断線チェックは、トランジスタTR2をオンした後にオフした状態のモニタ端子M2の電位をモニタすることにより行なうことができる。即ちモニタ端子M2の電位が比較電位Vr2より高いときには断線していないと判定し、モニタ端子M2の電位が比較電位Vr2より低いときには断線していると判定するのである。ゲート遮断線46aが断線していると判定されたときには、異常ランプ90を点灯して(ステップS200)、電力の供給は行なわずにこの処理を終了する。ゲート遮断線46aが断線しているときには(ステップS110)、DC/DCコンバータ46は作動可能な状態となるから、プリチャージ用リレー64をオンとしてコンデンサ62を充電しようとしても、DC/DCコンバータ46の作動によりコンデンサ62を充電することができない場合が生じる。この場合、予期しない大電流がプリチャージ用リレー64に流れてこれを固着することが生じ得る。実施例では、こうした不都合を回避するために、異常ランプ90を点灯して電力供給を実行せずに処理を終了するのである。
【0024】
一方、ゲート遮断線46aが断線していないと判定されると(ステップS110)、ゲート遮断線42a,44a,46aによりインバータ42,44,DC/DCコンバータ46をゲートオフ(作動の停止)し(ステップS120)、プリチャージ用リレー64をオンとしてコンデンサ62を充電する(ステップS130)。そして、所定時間経過するまでに電圧センサ63により検出されるコンデンサ62の端子間電圧Vが閾値Vrefより大きくなるのを待つ(ステップS140,S150)。ここで、閾値Vrefは、システムメインリレー60をオンとしたときに突入電流が流れない電圧より高く高圧バッテリ40の電圧より低い電圧として設定されるものであり、回路構成や高圧バッテリ40の電圧によって定めることができる。また、所定時間は、コンデンサ62が充電されない状態でプリチャージ用リレー64を長時間に亘ってオンとしているのを回避するために設定するものであり、通常の状態でプリチャージ用リレー64をオンとしたときにコンデンサ62の端子間電圧Vが閾値Vrefに至るまでに要する時間より長い時間として定めることができる。コンデンサ62の端子間電圧Vが所定時間経過しても閾値Vref以下のときには、何らかの異常が発生したとしてプリチャージ用リレー64をオフとして異常ランプ90を点灯し(ステップS200)、本ルーチンを終了する。
【0025】
コンデンサ62の端子間電圧Vが所定時間経過する前に閾値Vrefより大きくなると、システムメインリレー60をオンとして電力の供給を行ない(ステップS160)、プリチャージ用リレー64をオフとすると共に(ステップS170)、ゲート遮断線42a,44a,46aによるインバータ42,44,DC/DCコンバータ46のゲートオフ(作動の停止)を解除して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。
【0026】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、イグニッションスイッチ80がオンとされたときにはDC/DCコンバータ46をゲートオフするゲート遮断線46aの断線チェックを行なうことにより、より適正にシステムへの電力供給を行なうことができる。即ち、ゲート遮断線46aが断線しているときにプリチャージ用リレー64をオンとすることにより生じ得るプリチャージ用リレー64の固着などの不都合を回避することができる。また、ゲート遮断線46aが断線していないときでもプリチャージ用リレー64をオンとしてから所定時間経過してもコンデンサ62の端子間電圧Vが閾値Vref以下のときにはプリチャージ用リレー64をオフとして電力供給を行なわないから、ゲート遮断線46aの断線以外の異常の際にも対処することができる。
【0027】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフトに接続された遊星歯車機構24と、遊星歯車機構24に接続された2つのモータMG1,MG2と、このモータMG1,MG2に高圧バッテリ40からの高圧直流電力を三相交流電力に変換して供給する2つのインバータ42,44と、高圧バッテリ40からの高圧直流電力を低圧直流電力に変換するDC/DCコンバータ46とを備えるものとしたが、ゲート遮断線の断線時には作動する設定とされた半導体スイッチング回路(実施例におけるインバータ42,44)と作動しない設定とされた半導体スイッチング回路(実施例におけるDC/DCコンバータ46)とを備える回路を備えるものであれば、如何なる構成としてもよい。例えば、図4の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、遊星歯車機構24とモータMG1に代えて、エンジン22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ123aと駆動軸に接続されたアウターロータ123bとを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機123を備え、インバータ42から三相交流電力をこの対ロータ電動機123に供給するものとしてもよい。また、実施例や変形例のように、エンジン22からの動力を電力の入出力を伴って駆動軸に出力する構成に限られず、エンジン22からの動力により発電する発電機と発電機により得られる電力により駆動軸に出力する電動機とを備えるいわゆるシリーズハイブリッド自動車に適用するものとしてもよいし、こうしたハイブリッド自動車以外の電気自動車に適用するものとしてもよい。更に、自動車以外の機器などに用いられる動力出力装置に適用するものとしてもよい。
【0028】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である電力供給制御装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 ゲート遮断線46aを中心とするDC/DCコンバータ46と電子制御ユニット70の電気回路の一部の一例を示す回路図である。
【図3】 イグニッションスイッチ80がオンされたときに電子制御ユニット70により実行される電力供給開始処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図4】 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 遊星歯車機構、26a,26b 駆動輪、40 高圧バッテリ、42,44 インバータ、42a,44a,46a ゲート遮断線、46 DC/DCコンバータ、50 低圧バッテリ、52 補機、60 システムメインリレー、60a プラス側接点、60b マイナス側接点、62 コンデンサ、63 電圧センサ、64 プリチャージ用リレー、66 制限抵抗、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 異常ランプ、123a インナーロータ、123b アウターロータ、123 対ロータ電動機。

Claims (9)

  1. ゲートの遮断を司るために取り付けられた第1のゲート遮断線が断線しているときには作動しないよう設定された少なくとも一つの第1の半導体スイッチング回路と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定され前記第1の半導体スイッチング回路と並列接続された少なくとも一つの第2の半導体スイッチング回路とへの所定の高電圧の直流電源からの電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
    前記直流電源からの電力を遮断可能な遮断手段と、
    前記第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定する断線判定手段と、
    前記遮断手段による前記直流電源からの電力の遮断の解除が指示されたとき、前記断線判定手段による判定結果に基づいて前記遮断手段による遮断の解除を制御する遮断解除時制御手段と、
    を備える電力供給制御装置。
  2. 前記遮断解除時制御手段は、前記断線判定手段により前記第2のゲート遮断線が断線していないと判定されたときには前記第1のゲート遮断線と前記第2のゲート遮断線により前記第1の半導体スイッチング回路と前記第2の半導体スイッチング回路のゲートをオフとした状態で前記遮断手段による遮断を解除し、前記断線判定手段により前記第2のゲート遮断線が断線していると判定されたときには前記遮断手段による遮断の解除を禁止する手段である請求項1記載の電力供給制御装置。
  3. 請求項1または2記載の電力供給制御装置であって、
    前記第1の半導体スイッチング回路および前記第2の半導体スイッチング回路に並列接続されたコンデンサと、
    前記遮断手段により前記直流電源からの電力が遮断された状態のときに前記直流電源からの電力を用いて前記コンデンサを充電可能な充電手段と、
    を備え、
    前記遮断解除時制御手段は、前記遮断手段による遮断を解除する際には、前記充電手段により前記コンデンサを充電した後に前記遮断手段による遮断を解除する手段である
    電力供給制御装置。
  4. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    請求項1ないし3いずれか記載の電力供給制御装置と、
    前記駆動軸に動力を出力可能で前記第1の半導体スイッチング回路を駆動回路として駆動する電動機と、
    前記第2の半導体スイッチング回路を前記直流電源からの直流電力を該直流電源より低電圧の直流電力に変換する電圧変換回路として機能させて駆動する低電圧機器と、
    を備え、
    前記直流電源は充放電可能な蓄電手段である
    動力出力装置。
  5. 請求項4記載の動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
    前記蓄電手段の充放電を伴って前記電力動力入出力手段を駆動する駆動回路として機能する前記電動機の駆動回路とは異なる他の前記第1の半導体スイッチング回路と、
    を備える動力出力装置。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項5記載の動力出力装置。
  7. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機である請求項5記載の動力出力装置。
  8. 請求項4ないし7いずれか記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されて走行する自動車。
  9. 直流電源からの電力を遮断可能な遮断手段と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第1のゲート遮断線が断線しているときには作動しないよう設定された少なくとも一つの第1の半導体スイッチング回路と、ゲートの遮断を司るために取り付けられた第2のゲート遮断線が断線しているときには作動するよう設定され前記第1の半導体スイッチング回路と並列接続された少なくとも一つの第2の半導体スイッチング回路と、前記第1の半導体スイッチング回路および前記第2の半導体スイッチング回路に並列接続されたコンデンサと、を備える電力装置における前記遮断手段による遮断を解除する際の制御方法であって、
    (a)前記第2のゲート遮断線が断線しているか否かを判定し、
    (b)前記第2のゲート遮断線が断線していないと判定されたときには前記第1のゲート遮断線と前記第2のゲート遮断線により前記第1の半導体スイッチング回路と前記第2の半導体スイッチング回路のゲートをオフとして前記直流電源からの電力を用いて前記コンデンサを充電した後に前記遮断手段による遮断を解除し、前記第2のゲート遮断線が断線していると判定されたときには前記遮断手段による遮断の解除を禁止する
    制御方法。
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