JP3962597B2 - プリンタエミュレート装置、プリンタエミュレート方法、記憶媒体およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、生成された出力画像データを紙等のメディアに出力するエンジン部と協働してプリンタを構成するプリンタコントローラ部の動作を検証し、プリンタの開発を支援するプリンタエミュレート装置、プリンタエミュレート方法、記憶媒体およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は従来のプリント出力の動作手順を示す図である。画像出力装置としてのプリンタは、プリンタドライバを有するホストコンピュータに接続される。プリンタは、ホストコンピュータ等の機器によって印刷元データから生成された中間出力データに適した出力画像データに変換するコントローラ部と、このコントローラ部から出力された画像データを取得し、紙等のメディアに画像を出力するエンジン部とから構成される。
【0003】
プリンタの一例として、レーザビームプリンタに画像を出力する場合、ホストコンピュータ等の機器は、プリンタのコントローラ部に適した中間出力データを生成する。この中間出力データは、一般にプリンタドライバと呼ばれるソフトウェアで生成される。中間出力データは、パラレル回線、ユニバーサルシリアルバス、イーサネット(登録商標)等のネットワーク回線を通じてプリンタのコントローラ部に入力される。
【0004】
コントローラ部は、中間出力データをエンジン部に適した出力画像データに変換し、エンジン部からの画像転送許可信号に同期してエンジン部にビデオ信号を出力する。エンジン部は、電子写真プロセスを制御・駆動し、入力されたビデオ信号を紙等のメディア上に画像として出力する。エンジン部からの画像転送許可信号の出力タイミングは、紙の搬送状態、電子写真プロセスの状態等から決定される。
【0005】
コントローラ部とエンジン部との間は、ビデオインターフェースと呼ばれる通信路で接続されている。このビデオインターフェースは、出力画像データを転送するためのビデオ信号、このビデオ信号のタイミング等を制御するコントロール信号(画像同期信号)、コントローラ部がエンジン部に指示を行うためのコマンド信号、エンジン部がコントローラ部にエンジンの状態を伝えるためのレスポンス信号等の通信を行う。
【0006】
ここで、紙の搬送状態とは、給紙中、印字中、排紙中等のエンジン内部における紙の状態を示す。電子写真プロセスの状態とは、アイドル状態、初期化状態、後処理中状態等を示す。
【0007】
エンジン部は、常に印刷可能な状態にあるわけではなく、印刷可能状態になった場合、コントローラ部に画像転送許可信号を出力する。コントローラ部およびエンジン部は、上記コントロール信号、コマンド信号、レスポンス信号を用いて密接に協調して動作している。
【0008】
レーザビームプリンタ以外のプリンタシステム、例えばインクジェットプリンタにおいても、印刷までのデータの流れは同様である。インクジェットプリンタのコントローラ部は、ホストコンピュータからの中間出力データをエンジン部に適した出力画像データに変換し、エンジン部に同期してラスタ信号として出力する。エンジン部は、インクジェットプロセスを制御・駆動し、入力されたビデオ信号を紙等のメディア上に画像として形成する。
【0009】
このように、コントローラ部およびエンジン部により構成されるプリンタの開発では、(a)正常なタイミングで動作し、所望の印刷速度が達成されていることの確認、(b)正常に画像が出力されていることの確認の2点が特に重要となっている。
【0010】
従来のプリンタの開発過程や動作検証過程では、ホストコンピュータが中間出力データを生成してコントローラ部に送信することで、実際にエンジン部を動作させて出力画像(印刷物)を得ていた。この出力時間の測定と出力画像の直接目視により、プリンタの動作の評価および検証を行う。また、このような中間出力データの生成、エンジン出力、出力時間測定および出力画像評価のプロセスは、繰り返し行われる。
【0011】
しかし、実際にプリンタを稼動させて出力画像を得る従来の手法では、コントローラ部とエンジン部の両方の開発が十分に進み、両者が動作する段階に至らなければ行うことができず、開発期間の短縮および並行開発が困難であった。また、画像の評価や印刷時間の測定を行う印刷物の量が膨大になり、多大な時間とトナーや印刷用紙等の消耗品を必要とする問題があった。
【0012】
このような問題に対し、特開平04−055935号公報では、ホストコンピュータ上のプリンタドライバが生成した中間出力データを受信し、CRT等の表示システムに画像を表示するプリンタエミュレート装置が提案されている。このプリンタエミュレート装置では、プリンタの開発過程において実際にプリンタを稼動させて出力画像を得ることなく、ホストコンピュータから中間出力データを検証することができる。
【0013】
また、コントローラ部が出力するビデオ信号を受信し、CRT等の表示装置に画像として可視化する画像処理装置が提案されている(特願2001−110529号参照)。この画像処理装置では、プリンタの開発過程によってエンジン部を用いることなく、コントローラ部が出力するビデオ信号を可視化することができ、出力画像を検証できる。
【0014】
上記2つの提案による手法を用いることで、画像を実際に出力する時間、トナーや印刷用紙等の消耗品を節約することができる。また、エンジン部を使用することなく、出力画像の検証を行うことができ、エンジン部とコントローラ部の分散・並行開発が可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の提案された装置は、中間出力データと出力画像データを確認するものであり、その機能はプリンタ開発段階において画像を確認するためだけに限定されていた。すなわち、プリンタ開発では、前述したように、「正常なタイミング・所望の印刷速度の達成」も重要視されるが、上記提案の装置では、タイミングおよび印刷速度に関して何ら効果を発揮するものではなかった。
【0016】
また、プリンタの印刷速度には、実際に画像を出力するエンジン部の能力だけでなく、コントローラ部の出力画像データ生成能力も影響する。すなわち、高速に動作するエンジン部を使用したとしても、コントローラ部が十分な速度で出力画像データを生成してビデオ信号を出力しなければならなかった。逆に、コントローラ部が高速に出力画像データを生成したとしても、エンジン部がそれに応じて動作できなければ、プリンタ全体として高速に動作させることはできなかった。
【0017】
このように、プリンタ全体としての速度には、コントローラ部とエンジン部が相互に影響しており、評価する際、印刷速度を制限している要因を特定することが困難であった。
【0018】
さらに、このように、プリンタの速度は、エンジン部とコントローラ部との密接な条件により決定されるので、コントローラ部の開発過程では、印刷実行時の詳細なエンジン部の状態変化情報が必要であるが、コントローラ部はエンジン部に接続されているので、状態変化情報を取得することが困難であった。このため、従来では、ロジックアナライザ等で電気信号の波形を観察して推定するか、あるいは熟練した技術者がエンジンの動作音等から経験的にエンジンの状態変化を推定していた。
【0019】
そこで、本発明は、エンジン部と協働してプリンタを構成するコントローラ部の処理タイミングおよび処理速度の検証を、エンジン部が完成していない状況でも容易に行うことができるプリンタエミュレート装置、プリンタエミュレート方法、記憶媒体およびプログラムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプリンタエミュレート装置は、画像データを記録媒体に形成するエンジン部と協働して画像形成装置を構成し、前記画像データを生成すると共にコマンド信号を出力するコントローラ部の動作を検証するプリンタエミュレート装置において、前記コントローラ部とデータ通信を行うインタフェース手段と、前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力されるコマンド信号を取得するコマンド取得手段と、前記取得したコマンド信号にしたがって、前記エンジン部の動作状態およびステイタス変化をエミュレートするエミュレート手段と、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態にしたがって、前記コントローラ部に対する画像同期信号を生成する生成手段と、前記取得したコマンド信号、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、前記ステイタス変化および前記生成された画像同期信号の少なくとも1つの情報を記録する記録手段と、前記記録された情報を図式化して表示する情報表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明のプリンタエミュレート方法は、画像データを記録媒体に形成するエンジン部と協働して画像形成装置を構成し、前記画像データを生成すると共にコマンド信号を出力するコントローラ部の動作を検証するプリンタエミュレート方法において、前記コントローラ部とデータ通信を行うインタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力されるコマンド信号を取得するコマンド取得工程と、前記取得したコマンド信号にしたがって、前記エンジン部の動作状態およびステイタス変化をエミュレートするエミュレート工程と、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態にしたがって、前記コントローラ部に対する画像同期信号を生成する生成工程と、前記取得したコマンド信号、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、前記ステイタス変化および前記生成された画像同期信号の少なくとも1つの情報を記録する記録工程と、前記記録された情報を図式化して表示する情報表示工程とを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のプリンタエミュレート装置、プリンタエミュレート方法、記憶媒体およびプログラムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態におけるプリンタエミュレート装置の構成を示す図である。プリンタエミュレート装置23は、インタフェース部(PCIボード)22を有する汎用のパーソナルコンピュータ(PC)24および表示部(CRT)25から構成されており、ビデオインタフェースケーブル26を介してプリンタコントローラ21に接続されている。プリンタコントローラ21は、パラレルインターフェース、USBインターフェースまたはネットワークを介して他のパーソナルコンピュータ等の機器(図示せず)に接続される。
【0023】
ここで、本来、プリンタコントローラ21の出力は、プリンタのエンジンコントローラに接続される。エンジンコントローラは、例えば電子写真方式のプリンタの場合、レーザドライバを駆動してプリンタコントローラにより生成されたラスタ画像データを感光体ドラムの表面に静電潜像として形成し、トナーを磁気的に付着させた後、記録用紙に現像する。
【0024】
一方、プリンタエミュレート装置を利用して、プリンタコントローラ21の検証を行う場合、ビデオインタフェース26をプリンタエミュレート装置23内のインタフェース部22に接続する。インタフェース部22は、プリンタコントローラ21の出力コマンドおよびエミュレートするエンジンの状態等に従って、同期信号(水平同期信号および垂直同期信号)を生成し、プリンタコントローラ21が出力するラスタ画像データをインタフェース部22上のメモリに保持する。保持された画像データは、汎用コンピュータ24上で動作するソフトウェアにより再構成され、CRT25に表示される。
【0025】
このように、プリンタエミュレート装置23は、プリンタエンジンの代わりにプリンタコントローラ21に接続され、プリンタコントローラのハードウェア/ソフトウェアの開発などに利用される。
【0026】
図2は汎用コンピュータ24内のインタフェース部22の構成を示すブロック図である。インタフェース部22はビデオインタフェース部400およびビデオデータ制御部200から構成される。
【0027】
ビデオデータ制御部200は、画像入力制御部203、デュアルポートメモリ制御部204、画像出力制御部205、コントローラインタフェース制御部201、拡張バスインタフェース制御部202およびフレームメモリ206を有しており、ビデオインタフェース部400を介してプリンタコントローラ21に接続されると共に、汎用コンピュータ24の拡張バス300に接続される。
【0028】
コントローラインタフェース制御部201は、プリンタコントローラ21が送出するプリンタコマンドの受信およびプリンタコマンド21に対するエンジンレスポンスの送信を司る双方向シリアル通信制御部や、プリンタコントローラ21に対するレスポンス信号や割込み信号を送出するためのポートなどを含む。
【0029】
ビデオデータ制御部200は、プリンタコントローラ21から出力される画像データをフレームメモリ206に蓄積し、さらに蓄積した画像データを拡張バス300を介して汎用パーソナルコンピュータ24の処理部に転送する機能を有する。
【0030】
プリンタコントローラ21は、コントローラインタフェース制御部201がプリンタコントローラ21からの画像転送要求信号(印刷実行プリンタコマンド)およびエミュレートしているエンジン状態に基づいて発する画像転送許可信号にしたがって、画像データの転送を開始する。
【0031】
画像入力制御部203は、プリンタコントローラ21が出力する画像データをデュアルポートメモリ制御部204に転送する。さらに、デュアルポートメモリ制御部204は、画像入力制御部203から転送された画像データをフレームメモリ206に書き込む。
【0032】
拡張バスインタフェース制御部202は、拡張バス300を介して画像データの転送状態を通知すると共に、転送要求にしたがってフレームメモリ206に保持された画像データを読み出し、画像出力制御部205に転送する。さらに、画像出力制御部205は、拡張バス300に画像データを出力する。
【0033】
このように、ビデオデータ制御部200は、ビデオインタフェース部400を介した画像データの蓄積制御や同期信号(水平同期信号および垂直同期信号)の生成処理の他に、ビデオインタフェース部400を介したプリンタコントローラ21との通信(プリンタコマンド処理等のシリアル通信機能)も司る。
【0034】
図3はインタフェース部22の基板を示す図である。インタフェース部22は、前述したように、ビデオインタフェース部400およびビデオデータ制御部200からなる。さらに、ビデオデータ制御部200は、ビデオインタフェースロジック、メモリコントローラ、メモリ、PCIインタフェース等からなり、ビデオインタフェース部400を介してデータの蓄積制御や同期信号(水平同期信号および垂直同期信号)の生成、プリンタコマンドの処理等を行う。
【0035】
ビデオデータ制御部200は、PCIインタフェースの拡張ボードとして、汎用コンピュータ24の拡張スロットに装着される。一方、ビデオインタフェース部400はビデオデータ制御部200に板間結合されるユニットである。
【0036】
図4はビデオインタフェース部400の内部構成を示すブロック図である。ビデオインタフェース部400は、コネクタ40、このコネクタ40に接続されたラインドライバ41、およびこのラインドライバ41に直接またはFIFO42を介して接続された板間結合用のコネクタ43を有する。ラインドライバ41は、高速のビデオ信号をケーブルを介して接続するための平衡型信号インタフェース用ドライバ/レシーバデバイスからなる。FIFO42はビデオ同期クロックにしたがって画像データを保持する。
【0037】
コネクタ40は、専用のビデオケーブルを介してプリンタコントローラ21に接続され、各種同期信号、同期信号に同期したCMYK画像データ、プリンタエンジンとのインタフェースを司るシリアルコマンド信号、レスポンス信号、各種コントロール信号等をやり取りする。
【0038】
コネクタ43は、ビデオデータ制御部200との物理的インタフェースを司る。ビデオデータ制御部200は、プリンタコントローラ21から送出されるプリントコマンド等にしたがって同期信号(水平同期信号および垂直同期信号)を生成し、プリンタコントローラ21からの同期信号にしたがって送られる画像データをFIFO42から抽出する。
【0039】
図5はプリンタエミュレート装置における画像同期信号の変化を示すタイミングチャートである。プリンタエミュレート装置23は、4色の画像データを順次並行して転送する処理を行う。この処理をスムーズに実行するため、プリンタエミュレート装置23内のフレームメモリは2ページ分の容量を有する。2ページ分のデータを連続して出力する際、各色の画像データ転送タイミングのズレを利用して1ページ目のデータ転送終了前に2ページ目の画像データ転送を開始することで、ページ間隔の短縮を行い、全体の処理時間を短縮する。
【0040】
プリンタコントローラ21から画像転送要求信号aがプリンタコマンドにより発行されると、コントローラインタフェース制御部201は汎用PC23の指示に従って画像転送許可信号bを返送する。画像転送許可信号bが返送されたプリンタコントローラ21は、所定のタイミングにしたがって画像データc〜fを転送する。
【0041】
画像入力制御部203は、転送された画像データc〜fをデュアルポートメモリ制御部204を介してフレームメモリ206に格納する。そして、1ページ目の画像データ入力4の転送が終了した時点で、拡張バスインタフェース制御部202は、拡張バス割込み信号gを発生させ、1ページ目のデータ格納が終了したことをコンピュータ24に通知する。
【0042】
一方、コンピュータ24は、拡張バス300を介して通知される拡張バス割込み信号gに基づき、ビデオデータ制御部200に格納された画像データの取得を行う。ビデオデータ制御部200からコンピュータ24へのデータ転送については、拡張バスインタフェースを使用して実行可能であるどのような方法を用いてもよい。例えば、フレームメモリ206を拡張バス上のメモリ空間にマッピングして通常のメモリリードアクセスによって読み出す方法や、ビデオデータ制御部200に拡張バス上で動作可能なバスマスタ転送機能を持たせ、予め指定されたメモリに転送させる方法を用いる方法が挙げられる。
【0043】
上記一連の動作により、1ページ目の画像データは、プリンタコントローラ21からビデオデータ制御部200を介して拡張バス300に転送され、2ページ目のデータ転送手順も1ページ目の転送と全く同じように行われる。転送された画像データは、プリンタエミュレート装置23の表示部25に表示される。
【0044】
このように、プリンタエミュレート装置23は、プリンタコントローラ21が出力する画像データを保持・表示する基本動作を行うと同時に、プリンタコントローラ21の制御とエンジン動作および同期信号のタイミングを表示部25に表示する。
【0045】
つぎに、プリンタエミュレート装置23によって実行されるソフトウェア(汎用コンピュータ24上で動作するソフトウェア)の動作を示す。図6は汎用コンピュータ24上のソフトウェアの構成を示す図である。
【0046】
汎用コンピュータ24は、オペレーティングシステム(基本OS)61、デバイスドライバ62、マネージャ63およびアプリケーション64を有する。本実施形態では、基本OSとして、米国マイクロソフト社のWindows(登録商標)2000を利用している。オペレーティングシステム61はコンピュータ24のメモリ、割込み、ハードディスクなどのリソースを管理する。
【0047】
デバイスドライバ62は、本実施形態に必要なハードウェアであるインタフェース部22の基本的操作を提供するソフトウェアである。ここで、基本的操作とは、インタフェース部22上のレジスタへのアクセス、バッファメモリへのアクセス、インタフェース部22からの割込み処理等の操作である。
【0048】
マネージャ63は、内部のデバイスドライバを利用し、インタフェース部22に対してより高度な操作を提供するミドルウェアである。ここで、高度な操作とは、インタフェース部22上のバッファに格納された画像データをDIBフォーマット(デバイス非依存ビットマップ形式)で取得する機能等を行わせる操作であり、取得時に縮小・拡大・ディザ補正などを同時に処理することができる。
【0049】
アプリケーション64は、内部のミドルウェアを利用し、プリンタエミュレート装置23のオペレータに対するユーザインタフェースとなるソフトウェアである。オペレータは、アプリケーション64を通じて、プリンタエミュレーショト装置23に起動・停止・解析などの指示を出すことができる。さらに、アプリケーションは、オペレータに対してエミュレーション動作等に関する各種情報を提示する。
【0050】
図7はプリンタエミュレート装置23によって実行されるプリンタエミュレーション処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートで示されるソフトウェアは、汎用コンピュータ24内の記憶媒体に格納されており、汎用コンピュータ24内のCPU(図示せず)によって実行される。このソフトウェアは、ユーザに対するGUIを提供すると共に、インタフェース部22を制御する。
【0051】
このソフトウェアが起動すると、まず、初期化処理を行う(ステップS1)。この初期化処理では、ソフトウェアに関する変数等の初期化と共に、ビデオデータ制御部200に関するレジスタの設定等のハードウェアの初期化が行われる。そして、CRT25に初期画面を表示する(ステップS2)。
【0052】
図8は初期画面を示す図である。図において、801は画像表示領域である。画像表示領域801は、プリンタコントローラ21によって生成される画像データを表示する。ユーザは、この初期画面で表示する画像データのサイズおよび色空間を指定する。802は紙サイズを指定するためのコンボボックス領域である。このコンボボックス領域802には、予め設定された紙サイズに対応する主走査画素数、主走査開始位置、副走査ライン数および副走査開始位置が設定される。803は詳細設定用のユーザインタフェースを表示させるボタンである。このボタン803の押下によって、図示しない詳細設定ウインドウが表示される。この詳細設定ウインドウでは、予め設定したパラメータを変更することが可能である。
【0053】
初期画面上で画像サイズの変更が指示されたか否かを判別する(ステップS3)。画像サイズの変更が指示された場合、指定された画像データを表示するように、パラメータを設定する(ステップS4)。ビデオデータ制御部200は、設定されたパラメータにしたがって、有効な領域の画像データだけを画像メモリ(フレームメモリ206)に保持する。
【0054】
ステップS4でパラメータが設定された後、あるいはステップS3で画像サイズの変更が指示されなかった場合、表示色空間の変更が指示されたか否かを判別する(ステップS5)。表示色空間の変更が指示されなかった場合、そのままステップS7の処理に進む。
【0055】
一方、表示色空間の変更が指示された場合、指定された画像データを表示するようにパラメータを設定し(ステップS6)、ステップS7の処理に進む。ここで、表示色空間として、カラー、Cプレーン、Mプレーン、Yプレーン、Kプレーンの5種類を選択することが可能である。この選択は、図8のラジオボタン804によって行われる。
【0056】
プリンタコントローラ21が出力する画像データは、通常CMYK色空間で構成されるので、カラーが選択された場合、画像メモリに蓄積したCMYK画像データを取り出し、RGBデータに色変換後、画像表示領域801に表示する。C/M/Y/Kプレーンを表示する場合、画像メモリから必要な色プレーンデータだけを取り出して表示する。
【0057】
つづいて、ログ解析チャートの表示を行うか否かを判別する(ステップS7)。このステップ処理では、図8のボタン811の押下を判断する。ボタン811が押下された場合、つまり、ログ解析チャートの表示を行う場合、ログ解析チャートウインドウを生成し、チャート表示に関する条件の設定を行う(ステップS8)。一方、ステップS7でログ解析チャートの表示を行わない場合、ステップS9の処理に移行する。図9はログ解析チャートウインドウを示す図である。
【0058】
このダイアログは図8のボタン811の押下で表示される。ログ解析チャートウインドウは、プリンタコントローラ21が発行するプリンタコマンド、エミュレーションされたエンジン状態、エミュレーションされたエンジンステイタス(エンジン部が保持する各種ステイタス情報)、生成された同期信号の状態などのログデータを時間の推移と共に表示する。ログデータは、各種エミュレーション結果の状態遷移をその時間と共に記録したデータ群であり、コンピュータ24のメモリ上に記録されている。
【0059】
901はエンジン動作状態の遷移状態を示す。エンジン動作状態は、その状態に対応して異なる色で表示される。例えば、「アイドル」状態は「灰色」、「給紙中」状態は「桃色」、「印刷中」状態は「青色」、「排紙中」状態は「水色」等、エンジン動作状態に対応して表示色が設定される。これにより、ユーザはエンジン動作状態の時間的遷移を容易に把握することができる。
【0060】
902は生成された同期信号の遷移を示す。ここでは、画像データ転送許可信号の遷移状態が示されている。画像データ転送許可信号はインタフェース部22により生成される信号であり、垂直同期信号に相当する。画像データ転送許可信号は、その立ち上がりエッジに対応して汎用コンピュータ24に対し、割込みを発生させるものであり、その割込み発生時間がログデータとして記録される。
【0061】
903はプリンタコントローラ21からビデオデータ制御部200に画像データの転送が終了したことを示す信号である。ビデオデータ制御部200は、画像データの転送終了時に汎用コンピュータ24に対して割込みを発生し、コンピュータ24はこの割込みタイミングをログデータとして記録する。
【0062】
904はエミュレートする動作状態の中で特定の状態を表す信号である。ここでは、排紙完了タイミングを示す。905a〜905dはプリンタコントローラ21が送出したプリンタコマンドと、それに対応するエンジンステイタスに関連する情報の遷移を示す。これらの信号は、プリンタコマンドインタフェースを介して受信したプリンタコマンドの受信時間と、これに対応するエンジンステイタスの変化に関連する情報を示す。
【0063】
905a〜905cは印刷予約コマンドに対応するエンジン内部ステイタスの変化として、エンジンに対する印刷予約状況を示す。このコマンドが発行されると、プリンタエンジン内部のステイタス領域にその予約IDが予約情報として登録される。登録された予約情報は、対応するID番号の印刷処理が完了すると、状態が変化する。905dは印刷実行コマンドの様子として、予約された印刷ジョブに対する印刷実行のタイミングを示す。
【0064】
プリンタコマンドに関するこれらの信号は、受信したプリンタコマンドの時間と、そのコマンド内容のログ情報とから生成される。また、コマンドに対応するステイタスの変化も同様に時間と共に記録されている。
【0065】
915は更新ボタンである。この更新ボタン915の押下時、記録された各種ログデータを用いて、最新のタイミングチャートを描画する。手動で更新する場合、ユーザはエミュレート動作の状態を判断し、任意のタイミングで最新データに基づくチャートを描画させる。これにより、コンピュータ24の処理負荷を考慮して、エミュレーション動作に影響を与えることなく、チャート描画を処理することが可能になる。
【0066】
914は自動更新ボタンである。このチェックボックスがチェックされている場合、このタイミングチャートの描画を所定の時間間隔で自動更新する。自動更新ボタンが設定されると、所定の時間で割り込みを発生するタイマが起動し、このタイマ割込みの発生時にログ解析チャートの描画処理を実行する。自動更新が設定されている場合、ユーザは各種信号の変化を時間の推移と共に、リアルタイムに観察することが可能になる。
【0067】
911は所定の条件発生時にタイミングチャートの再描画を行うためのチェックボックスである。該当する信号に変化があった場合、タイミングチャートを再描画する。図9の場合、C_TOP/PAGE_END/PAPER_OUT/印刷実行の各信号に対して再描画条件を設定する事が可能である。複数の信号を選択した場合、何れかの信号の変化に従ってタイムチャートを自動更新する。所定の条件に基づくタイミングチャート描画を指定した場合、コンピュータ24の処理負荷を考慮し、必要な場合にのみ自動的にチャートの描画を行う。
【0068】
これらの描画条件はステップS8で登録され、後述するステップS11で描画条件が判定される。具体的には、前述したタイマのカウントアップ時や、特定の条件発生時に描画判定フラグが設定される。ユーザは所定の条件で描画されるログ解析チャートを観察することで、プリンタコントローラ21が生成するプリンタコマンド信号に対応して動作するエンジンの動作状態や各種内部状況の因果関係を、その時間的な関係と共に容易に把握できる。
【0069】
ステップS8で画像サイズ、表示色空間、ログ解析チャートの表示条件などの設定が終了すると、実際の画像取り込みおよびエミュレーション動作を開始することが可能になる。
【0070】
開始ボタン805の押下を検出したか否かを判別し(ステップS9)、開始ボタン805の押下を検出しない場合、ステップS3に戻ってそれ以降の同様の処理を繰り返す。一方、ステップS9で開始ボタン805の押下を検出した場合、アプリケーションソフトウェアにより、マネージャレイヤのソフトウェアを介してビデオデータ制御部200に画像データ取得動作の開始を設定し、ビデオデータ制御部200の処理開始レジスタが設定されると同時に、本ソフトウェアに対し、図10、図14の割込み処理を有効化する(ステップS10)。
【0071】
これらの割込み処理は、(1)ビデオデータ制御部200が画像データの1ページ蓄積終了、(2)プリンタコントローラ21が出力するコマンド信号の受信、をソフトウェアに通知するためのものである。以下、これらの割込み処理をそれぞれページエンド割込み処理、コマンド受信割込み処理と称し、その処理手順を図10、図14に示す。また、割込み処理には、インタフェース部22からのハードウェア割込みの他に、一定時間の経過後に割込み処理を実行するソフトウェア割込み処理があり、これをタイマ割込みと称する。
【0072】
ステップS10で割込み処理が有効化されると、停止ボタン806が押下されるまで割込み処理を待ち続ける。この間、ステップS8で指示したログ解析チャートの描画条件に達したか否かを判別し(ステップS11)、ログ解析チャートの描画条件に達しない場合、そのままステップS13の処理に進み、一方、ログ解析チャートの描画条件に達した場合、後述する図16のログデータのチャート描画処理を行う(ステップS12)。
【0073】
この後、停止ボタン806が押下されたか否かを判別し(ステップS13)、停止ボタン806が押下されない場合、ステップS11の処理に戻り、一方、停止ボタン806が押下された場合、レジスタを設定し(ステップS14)、ステップS3の処理に戻る。
【0074】
図10はステップS12で有効化されるページエンド割込み処理手順を示すフローチャートである。まず、ビデオデータ制御部200に蓄積された画像データをコンピュータ24に転送し、表示部25に表示するために最適なサイズに縮小変換して表示する(ステップS21)。このとき、指定された画像表示モードにしたがって色変換処理を行う。この処理により、ページエンド割込み処理が発生する度に、プリンタエンジンが接続された場合の紙への出力と同様、プリンタコントローラ21がラスタライズする画像データを表示部25にリアルタイムに表示することができる。
【0075】
アプリケーションソフトウェア64がエミュレートするエンジンの状態を更新するエンジン状態更新処理を行い(ステップS22)、後述する図12のタイマ処理を行った後(ステップS23)、後述する図13のコントロール信号処理を行う(ステップS24)。
【0076】
最後に、ページエンド割込みの発生時刻をログ情報として記録し(ステップS25)、本処理を終了する。尚、ログ情報の記録の有無は、予め後述する図17のユーザインタフェースとしての設定ダイアログで指定されているものとする。この設定ダイアログでは、項目毎に記録の有無を設定することが可能である。ここで、ログの記録が指定されている場合にのみログ情報を記録する。ログ記録に関する判断は、以後、他の情報に関する全てのログ記録処理においても同様である。ログ記録の有無を設定可能にすることで、ログ記録処理に要するコンピュータ24の処理負荷を必要最低限に減らすことができる。
【0077】
図11はステップS22におけるエンジン状態更新処理手順を示すフローチャートである。まず、ページエンド割込み処理によってエンジン状態が遷移したか否かを判別する(ステップS31)。エンジン状態が遷移した場合、エンジン状態を時刻と共にコンピュータ24に記録し(ステップS32)、新たなエンジン状態をCRT25の領域808に表示する(ステップS33)。この後、本処理を終了する。一方、ステップS31でエンジン状態が遷移しなかった場合、そのまま本処理を終了する。
【0078】
このエンジン状態更新処理では、エンジン状態の遷移と共に、エンジンステイタス情報の更新処理も行う。エンジンステイタス情報とは、エンジンが有する各種内部パラメータ情報を示すものであり、印刷動作の予約状況やエラー情報などを保持する。
【0079】
図12はステップS23におけるタイマ処理手順を示すフローチャートである。まず、タイマ割込みの設定が必要であるか否かを判別する(ステップS41)。タイマ割込みの設定が必要である場合、例えば「後処理中」のように、時間によってエンジン状態が遷移する可能性がある場合、エンジン状態の遷移に必要な時間に対応したタイマ割込みをセットする(ステップS42)。一方、タイマ割込みの設定が必要でない場合、そのまま処理を終了する。
【0080】
図13はステップS24におけるコントロール信号(画像同期信号等)処理手順を示すフローチャートである。まず、受信したコマンドまたはエンジン状態の遷移に伴って、コントロール信号を出力する必要があるか否かを判別する(ステップS51)。
【0081】
受信したコマンドまたはエンジン状態の遷移に伴って、コントロール信号を出力する必要がある場合、このコントロール信号をマネージャ63を介して出力する(ステップS52)。そして、コントロール信号の出力があった場合、その時刻と内容をログ情報として記録し(ステップS53)、本処理を終了する。一方、ステップS51でコントロール信号を出力する必要がなかった場合、そのまま本処理を終了する。
【0082】
図14はコマンド受信割込み処理手順を示すフローチャートである。コンピュータ24は受信したコマンド信号をビデオデータ制御部200から読み込み、受信時刻と共に記録する(ステップS61)。そして、受信したコマンド信号を解析し(ステップS62)、アプリケーション64が保持しているエンジンの状態を解析し(ステップS63)、新たなエンジンの動作状態および返信するコマンド信号を決定する。ここで、エンジンの動作状態とは、「アイドル」、「初期化」、「給紙中」等のエンジンの状態であり、本実施形態では、アプリケーション64の内部でエンジンの状態をエミュレートしている。
【0083】
尚、開始ボタン805の押下直後のエンジンの動作状態は「アイドル」状態である。例えば、エンジンの動作状態が「アイドル状態」において、「印刷準備開始」を表すコマンド信号を受信した場合、返信するレスポンス信号を「正常実行」、次のエンジンの動作状態を「初期化」と決定する。
【0084】
また、エンジンの動作状態が「給紙中」において、印刷実行コマンドを受信した場合、エンジンの動作状態を「印刷中」に遷移し、「画像転送許可信号」を出力するように動作する。
【0085】
マネージャ63を介してビデオデータ制御部200からレスポンス信号を返信する(ステップS64)。返信したレスポンス信号は、ステップS61で受信したコマンド信号と対応付けて記録する(ステップS65)。そして、受信したコマンド信号およびレスポンス信号を、例えば「印刷準備開始→正常実行」のように、操作者に分かり易いように対応付けてCRT25の領域807に表示する(ステップS66)。
【0086】
この後、ステップS22、S23、S24と同様、エンジン状態更新処理、タイマ処理およびコントロール信号処理を行う(ステップS67、S68、S69)。この動作例として、エンジン状態が「アイドル」から「初期化」に遷移した場合、所定の時間のタイマ割込みをセットするように動作する。
【0087】
図15はステップS10で有効化されるタイマ割込み処理手順を示すフローチャートである。アプリケーション64が保持しているエンジン状態、および割込みを発生させたタイマによる新たなエンジンの動作状態を解析する(ステップS71)。そして、ステップS22〜S24と同様の処理を実行する(ステップS72、S73、S74)。この動作例として、エンジン状態が「排紙中」において、所定の時間の経過を通知するタイマ割込みが発生した場合、エンジンの動作状態を「後処理中」に変更するように動作する。
【0088】
図16はステップS12におけるログ解析チャートの描画処理手順を示すフローチャートである。まず、実際に表示する項目を判断し(ステップS81)、この判断結果に従って、ログ情報として格納された各種情報を取得する(ステップS82)。表示項目の設定は、図17の設定ダイアログで予め設定されている。図17は設定ダイアログを示す図である。この設定ダイアログでは、項目毎に表示の有無を設定可能である。そして、エンジン動作状態/印刷予約に関するエンジンステイタス/プリンタコマンド/同期信号等の中から表示する項目が予め指定される。
【0089】
必要な項目のみを設定することで、ログ解析チャートの表示がコンピュータ24のエミュレーション動作に与える影響を抑えることができる。取得したログデータを用いてタイムチャートを描画する(ステップS83)。このタイムチャートは、所定の時間分解能を基準に表示される。更新処理のための設定項目入力を判断し、指定された条件を保存する(ステップS84)。
【0090】
更新ボタン915が押下されたか否かを判別する(ステップS85)。更新ボタン915が押下されない場合、そのまま終了し、一方、更新ボタン915が押下されると、ステップS82の処理に戻り、最新のログデータを再取得し、再び描画処理を実行する。
【0091】
最後に、ユーザが停止ボタン806を押下すると、ステップS13でYESとなり、アプリケーションソフトウェアは、マネージャソフトウェアおよびドライバソフトウェアを介して割込み処理の発生を禁止すると共に、ビデオデータ制御部200に対し、プリンタコマンドに対するプリンタエミュレーション処理の停止を命じる。
【0092】
このように、本実施形態では、プリンタコントローラの制御に対応するエンジンの動作状況を容易に把握することができる。さらに、ログ解析チャートの更新条件や表示項目を設定することで、コンピュータ24の処理負荷やテスト目的に応じて好適な条件でプリンタエミュレート装置を利用することができる。
【0093】
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施の形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0094】
例えば、上記実施形態では、プリンタとしてレーザビームプリンタを対象にした場合を示したが、本発明はこれに限定されず、バブルジェット(登録商標)方式のプリンタ等、他の様々なプリンタコントローラの開発に利用することが可能である。その場合、ビデオインタフェース部を各プリンタのビデオインタフェース方式に合わせて変更することで、様々なプリンタコントローラの開発に利用できる。
【0095】
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記録媒体から、システムまたは装置のコンピュータ(CPUやMPU)がプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードおよびこれを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0096】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0097】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0098】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0099】
また、このときのプログラムコードは、MPUネイティブなコードであってもよいし、所定のインタプリタ言語で記述されたもので、ランタイム時にMPUネイティブなコードに変換されるようなものでもよいし、所定様式で記述されたスクリプトデータであって、オペレーティングシステム等により解釈・実行されるようなものであってもよい。
【0100】
さらに、上記実施形態では、装置の制御部に汎用のコンピュータを利用したが、専用のハードウェアを制御部に利用してもよい。
【0101】
また、各種ログデータの表示方法は、上記実施形態に示すようなタイムチャート描画に限らず、信号の因果関係と時間的推移が認識できるようなチャート形式であれば、どのようなものでもよい。
【0102】
さらに、上記実施形態では、ビデオデータ制御部200が保持する画像データをリアルタイムにコンピュータ24が処理して表示しながら、各種エミュレーション動作およびログデータの可視化処理を行う場合を示したが、コンピュータ24の処理性能が低い場合、エミュレーションのタイミング精度を高めたい場合、画像データの表示処理を省略してもよい。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジン部と協働してプリンタを構成するコントローラ部の処理タイミングおよび処理速度の検証を、エンジン部が完成していない状況でも容易に行うことができる。すなわち、コントローラ部が生成するプリンタコマンド信号と、コマンドに対応して動作するエンジン部の動作状況とを、その因果関係と共に容易に把握することが可能であり、エンジン部の特性に合わせたコントローラ部の最適化設計をより効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるプリンタエミュレート装置の構成を示す図である。
【図2】汎用コンピュータ24内のインタフェース部22の構成を示すブロック図である。
【図3】インタフェース部22の基板を示す図である。
【図4】ビデオインタフェース部400の内部構成を示すブロック図である。
【図5】プリンタエミュレート装置における画像同期信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図6】汎用コンピュータ24上のソフトウェアの構成を示す図である。
【図7】プリンタエミュレート装置23によって実行されるプリンタエミュレーション処理手順を示すフローチャートである。
【図8】初期画面を示す図である。
【図9】ログ解析チャートウインドウを示す図である。
【図10】ステップS12で有効化されるページエンド割込み処理手順を示すフローチャートである。
【図11】ステップS22におけるエンジン状態更新処理手順を示すフローチャートである。
【図12】ステップS23におけるタイマ処理手順を示すフローチャートである。
【図13】ステップS24におけるコントロール信号(画像同期信号等)処理手順を示すフローチャートである。
【図14】コマンド受信割込み処理手順を示すフローチャートである。
【図15】ステップS10で有効化されるタイマ割込み処理手順を示すフローチャートである。
【図16】ステップS12におけるログ解析チャートの描画処理手順を示すフローチャートである。
【図17】設定ダイアログを示す図である。
【図18】従来のプリント出力の動作手順を示す図である。
【符号の説明】
21 プリンタコントローラ
22 インタフェース部
23 プリンタエミュレート装置
25 表示部(CRT)
200 ビデオデータ制御部
400 ビデオインタフェース部
Claims (22)
- 画像データを記録媒体に形成するエンジン部と協働して画像形成装置を構成し、前記画像データを生成すると共にコマンド信号を出力するコントローラ部の動作を検証するプリンタエミュレート装置において、
前記コントローラ部とデータ通信を行うインタフェース手段と、
前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力されるコマンド信号を取得するコマンド取得手段と、
前記取得したコマンド信号にしたがって、前記エンジン部の動作状態およびステイタス変化をエミュレートするエミュレート手段と、
前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態にしたがって、前記コントローラ部に対する画像同期信号を生成する生成手段と、
前記取得したコマンド信号、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、前記ステイタス変化および前記生成された画像同期信号の少なくとも1つの情報を記録する記録手段と、
前記記録された情報を図式化して表示する情報表示手段とを備えたことを特徴とするプリンタエミュレート装置。 - 前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、ステイタス変化および前記取得したコマンド信号の少なくとも1つにしたがって、前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部にレスポンス信号を送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力される画像データを取得する画像取得手段と、
前記取得した画像データを保持する画像メモリと、
前記画像メモリに保持された画像データを表示する画像表示手段と、
前記生成された画像同期信号にしたがって、前記画像メモリによる前記画像データの保持動作、および前記画像表示手段による前記画像データの表示動作を同期させる同期手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載のプリンタエミュレート装置。 - 前記情報表示手段は、前記記録された情報をタイムチャート形式で図式化することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記記録手段が前記エンジン部の動作状態を記録する場合、前記情報表示手段は、前記エンジン部の動作状態を、各状態に対応する複数の色で表現することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記情報表示手段は、前記記録手段によって記録された情報を任意のタイミングで更新することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記情報表示手段は、前記記録手段によって記録された情報を自動的に最新の情報に更新することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記情報表示手段は、前記記録手段によって記録された情報を特定の条件で自動的に最新の情報に更新することを特徴とする請求項7記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記情報表示手段によって表示される情報を選択する表示選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプリンタエミュレート装置。
- 前記記録手段によって記録される情報を選択する記録選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプリンタエミュレート装置。
- 画像データを記録媒体に形成するエンジン部と協働して画像形成装置を構成し、前記画像データを生成すると共にコマンド信号を出力するコントローラ部の動作を検証するプリンタエミュレート方法において、
前記コントローラ部とデータ通信を行うインタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力されるコマンド信号を取得するコマンド取得工程と、
前記取得したコマンド信号にしたがって、前記エンジン部の動作状態およびステイタス変化をエミュレートするエミュレート工程と、
前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態にしたがって、前記コントローラ部に対する画像同期信号を生成する生成工程と、
前記取得したコマンド信号、前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、前記ステイタス変化および前記生成された画像同期信号の少なくとも1つの情報を記録する記録工程と、
前記記録された情報を図式化して表示する情報表示工程とを有することを特徴とするプリンタエミュレート方法。 - 前記エミュレートした前記エンジン部の動作状態、ステイタス変化および前記取得したコマンド信号の少なくとも1つにしたがって、前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部にレスポンス信号を送信する送信工程を有することを特徴とする請求項11記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記インタフェース手段を介して前記コントローラ部から出力される画像データを取得する画像取得工程と、
前記取得した画像データを画像メモリに保持する保持工程と、
前記画像メモリに保持された画像データを表示する画像表示工程と、
前記生成された画像同期信号にしたがって、前記画像メモリによる前記画像データの保持動作、および前記画像表示工程における前記画像データの表示動作を同期させる同期工程とを有することを特徴とする請求項11または12記載のプリンタエミュレート方法。 - 前記情報表示工程では、前記記録された情報をタイムチャート形式で図式化することを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記記録工程で前記エンジン部の動作状態を記録する場合、前記情報表示工程では、前記エンジン部の動作状態を、各状態に対応する複数の色で表現することを特徴とする請求項11乃至14のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記情報表示工程では、前記記録工程で記録された情報を任意のタイミングで更新することを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記情報表示工程では、前記記録工程で記録された情報を自動的に最新の情報に更新することを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記情報表示工程では、前記記録工程で記録された情報を特定の条件で自動的に最新の情報に更新することを特徴とする請求項17記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記情報表示工程で表示される情報を選択する表示選択工程を有することを特徴とする請求項11記載のプリンタエミュレート方法。
- 前記記録工程で記録される情報を選択する記録選択工程を有することを特徴とする請求項11記載のプリンタエミュレート方法。
- 請求項11乃至20のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法を実現するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを保持する記憶媒体。
- 請求項11乃至20のいずれかに記載のプリンタエミュレート方法を実現するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するプログラム。
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