JP3961724B2 - ポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いた不織布 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧液体流噴射等の物理的処理によって優れた分割性を有するとともに優れた加工性を有するポリオレフィン系分割型複合繊維に関するものであり、ワイパー、人工皮革、衛生材料、フィルター、電池用セパレータなどの用途に好適な不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のポリオレフィン系樹脂を構成単位として組み合わせた分割型複合繊維として、特開平8−311717号公報には、2成分のポリオレフィン系樹脂の少なくとも1成分に脂肪酸グリセライド、アルコキシ化アルキルフェノール、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルなどからなる親水成分を練り込み添加されたポリオレフィン系分割型複合繊維が提案されている。特開平11−158727号公報には、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体などの不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、不飽和カルボン酸無水物の中から選ばれる一種類以上とエチレンとからなるエチレン共重合体とこのエチレン共重合体よりも融点の高い重合体とが混在する第1成分と、このエチレン共重合体よりも融点の高い重合体からなる第2成分で構成される分割型複合繊維が提案されている。また、本出願人においても、特公平6−63129号公報にロックウェル硬度60以上、各成分の炭素数差Δn>0.9からなるポリオレフィン系樹脂の組み合わせからなるポリオレフィン系分割型複合繊維を提案し、特公平6−63130号公報に融点210〜245℃、ロックウェル硬度60以上のポリメチルペンテンコポリマーとポリプロピレンよりなる分割型複合繊維を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ポリオレフィン系分割型複合繊維には、以下の問題点がある。例えば、特開平8−311717号公報では、親水成分を練り込み添加しているため、親水性に優れた不織布は得られるが、親水成分が各成分の界面へブリードし難く、高圧液体流処理による加工前処理の水濡れ状態を維持できたとしても、分割処理に際しては高圧液体流噴射圧(衝撃力)を高めなければならず、繊維ウェブの地合が乱れてしまい、得られた不織布に斑が生じ易い。特開平11−158727号公報では、1成分がエチレン共重合体成分であるため、融点が90℃程度と低く、例えば、フィルターや電池用セパレータなど100℃以上の耐熱性が要求される分野においては、不織布が自己融着してしまい製品の品質に大きな影響を与えてしまう。また、特公平6−63129号公報および特公平6−63130号公報では、硬度を規定し、硬い樹脂を用いることによって分割させようとしているが、分割させるのに比較的高圧で液体流を噴射する必要があり、分割はされるものの、繊維ウェブの地合が乱れてしまい、得られた不織布に斑が生じ易い。したがって、比較的少ない衝撃力でも高度に分割され、かつ加工性に優れたポリオレフィン系分割型複合繊維が未だ得られていないのが実情である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、複数成分の異なるポリオレフィン系樹脂からなる分割型複合繊維であって、繊維断面において複数成分のうち(メタ)アクリル酸金属塩を含有する成分(MA含有成分)と(メタ)アクリル酸金属塩を含有しない成分(MA不含成分)が隣接し、互いに分割させた構造を採ることにより、比較的少ない衝撃力でも高度に分割され、かつ加工性に優れたポリオレフィン系分割型複合繊維を得ることを見い出し、本発明に至った。
【0005】
本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維において、MA含有成分における(メタ)アクリル酸金属塩の含有量は、1〜10重量%であることが望ましい。また、(メタ)アクリル酸金属塩は、メタクリル酸アルカリ金属塩であることが望ましい。
【0006】
また、本発明に用いられる複数成分のポリオレフィン系樹脂は、ポリメチルペンテン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の2成分からなることが望ましい。
【0007】
そして、前記ポリオレフィン系分割型複合繊維は、分割されて、繊度1dtex未満の極細繊維を形成させることにより、極細繊維独特の風合いを有し、緻密であり、地合い斑の少ない均質な不織布となす。
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維は、繊維断面において複数成分のうちの少なくとも1成分は2個以上に分割されており、各成分は各々が繊維断面の構成単位となっており、各構成単位は互いに異なる成分の構成単位と隣接し、且つ全ての各構成単位はその一部を繊維表面に露出した構造からなる。図1〜図3に本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維にける断面図の一例を示す。そして、本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の重合体あるいは共重合体を挙げることができる。ポリメチルペンテンとしては、4−メチルペンテン−1と例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デカン−1、テトラデカン−1、オクタデカン−1等の炭素数2〜20、好ましくは8〜18のα−オレフィンの1種または2種との共重合体が挙げられ、通常4−メチルペンテン−1を85モル%以上含んでいればよい。特に、融点が100℃以上、より好ましくは110℃以上のポリオレフィン系樹脂を用いると、耐熱性の面で優れ都合がよい。
【0009】
そして、繊維断面において複数成分のうち(メタ)アクリル酸金属塩を含有する成分(以下、MA含有成分という)と(メタ)アクリル酸金属塩を含有しない成分(以下、MA不含成分という)が隣接し、互いに分割させた構造をなし、(メタ)アクリル酸金属塩を用いると、各成分の界面における剥離性が著しく向上し、高度な分割性が得られるのである。その理由は定かではないが、繊維製造工程中に熱が加わることによって、(メタ)アクリル酸金属塩が軟化して成分の界面に存在するようになり、隣接するMA不含成分との剥離性を向上させるためと推定される。よって、MA含有成分が隣接して存在すると、各成分の界面における親和性がよくなって、分割性が低下するため好ましくない。
【0010】
前記MA含有成分における(メタ)アクリル酸金属塩の含有量は、1〜10重量%であることが好ましい。より好ましくは、1〜6重量%であり、さらに好ましくは、2〜4重量%である。(メタ)アクリル酸金属塩の含有量が1重量%未満であると、各成分の界面における剥離性が不十分であるので分割性に劣り、10重量%を超えると、分割性は良好であるが、紡糸性に劣るだけでなく、コスト高となるからである。
【0011】
本発明で用いられる(メタ)アクリル酸金属塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エステル等の金属塩が挙げられる。また、金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等が挙げられ、なかでも、金属塩がアルカリ金属塩であると分割性が向上し、特に、カリウム塩が好適である。
【0012】
本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維の各成分の容積比率は、特に限定するものではないが、1つの成分を少なくとも2分割できるだけの量があればよく、例えば、2成分であれば2/8〜8/2、好ましくは4/6〜6/4である。各成分の容積比率が2/8、あるいは8/2の範囲外であると、紡糸性に劣るだけでなく、分割性のよい繊維断面が得られないからである。
【0013】
本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維の繊度は、分割後の極細繊維の繊度が1dtex未満となるように適宜設定すればよいが、0.5〜20dtexとすることが好ましい。繊度が0.5dtex未満であると、繊維化が困難となり、20dtexを超えると、分割後の繊度1dtex未満の極細繊維を得るのが困難となるからである。また、分割後発生する極細繊維の繊度は、1dtex未満であることが好ましい。より好ましくは、0.5dtex未満であり、さらに好ましくは、0.3dtex未満である。
【0014】
次に、本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維の製造方法について説明する。まず、前記ポリオレフィン系樹脂の少なくとも1成分の樹脂に(メタ)アクリル酸金属塩を混合する。混合する方法としては、公知の混合装置を用いればよく、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどで混合し、公知の単軸または2軸押出機等で溶融混合して、あらかじめマスターバッチ化しておくと都合がよい。このときポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線防止剤などの安定剤や酸化チタン、金属セッケン、カーボンブラック、顔料、抗菌剤、防黴剤などの添加剤を混合させてもよい。
【0015】
そして、(メタ)アクリル酸金属塩が混合されたポリオレフィン系樹脂は、公知の溶融紡糸機を用い、溶融紡糸される。分割型複合ノズルを用いて、繊維断面において複数成分のうちMA含有成分とMA不含成分が隣接し、互いに分割された構造となるように、紡糸温度200〜350℃で樹脂を押し出し、所定の繊度の紡糸フィラメントを作製する。紡糸フィラメントは、必要に応じて延伸される。延伸は、延伸温度60〜150℃、延伸倍率2倍以上で処理すると、繊維強力が向上するので好ましい。得られたフィラメントには、繊維処理剤を付着させてもよい。そして、必要に応じて、捲縮付与装置で捲縮を与え、所定の長さに切断されて本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維を得る。
【0016】
得られたポリオレフィン系分割型複合繊維は、不織布、織編物などの布帛に加工することができる。不織布の形態としては、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布等の主としてステープル繊維からなる不織布、スパンボンド不織布等の長繊維からなる不織布、湿式抄造法による湿式不織布、エアレイ不織布等の短繊維からなる不織布、あるいはこれらの積層体を用途に応じて決定するとよいが、高圧液体流噴射によるスパンレース不織布が、ポリオレフィン系分割型複合繊維を高度に分割させることができ、極細繊維独特の風合いを有し、緻密であり、地合い斑の少ない均質な不織布が得られる点で、特に好ましい。
【0017】
例えば、ポリオレフィン系分割型複合繊維を含有する不織布が、スパンレース不織布である場合、高圧液体流処理は、従来からよく知られている方法で行われ、その条件は最終的に得ようとする不織布の目付や風合いなどに応じて設定すればよい。例えば、目付30〜80g/m2のスパンレース不織布を得ようとする場合は、孔径0.05〜0.5mmのオリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられたノズルから、水圧2〜10MPa の柱状水流を両面からそれぞれ1回以上噴射するとよい。
【0018】
そして、前記不織布におけるポリオレフィン系分割型複合繊維の含有量は、少なくとも10重量%であることが好ましい。より好ましくは、少なくとも20重量%である。含有量が10重量%未満であると、不織布中の極細繊維の占める割合が少なく、極細繊維独特の風合いを有し、緻密な不織布が得られないからである。ポリオレフィン系分割型複合繊維以外に混合する他の素材としては、特に限定はされないが、コットン、パルプ、麻、レーヨンなどのセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、アクリル系繊維、あるいはポリオレフィン系繊維などから任意に一あるいは二以上選択して使用することができる。また繊維形状においても特に限定されず、単一繊維、鞘芯型複合繊維、偏心鞘芯型複合繊維、並列型複合繊維、海島型複合繊維、分割型複合繊維等の断面が円状、異形状等いずれであってもよい。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の内容について実施例を挙げて具体的に説明する。なお、繊維強伸度、得られた不織布の厚み、引張強力、破断伸度、分割率、および地合い斑は、以下のとおり測定した。
【0020】
[繊維強伸度]
JIS L 1015に準じ、測定した。
【0021】
[厚み]
厚み測定機(商品名:THICKNESS GAUGE モデル CR-60A 株式会社大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cm2 あたり20gの荷重を加えた状態で測定した。
【0022】
[引張強力、破断伸度]
JIS L 1096に準じ、幅5cm、長さ15cmの試料片をつかみ間隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用いて引張速度30cm/分で伸長し、切断時の荷重値および伸長率をそれぞれ引張強力、破断伸度とした。
【0023】
[分割率]
不織布を断面方向に束ねて、電子顕微鏡を用い、500倍で観察し、分割型複合繊維のうち、完全に分割した繊維の割合を分割率(%)とした。
【0024】
[地合い斑]
○・・・不織布の地合いに乱れが見られない
△・・・不織布の地合いがやや乱れていた
×・・・不織布の地合いが乱れ、斑が発生していた
【0025】
[実施例1]
MA不含成分としてポリメチルペンテン系共重合体(商品名:DX820、三井化学(株)製)を用い、MA含有成分としてポリプロピレン(商品名:SA03B、日本ポリケム(株)製)にメタクリル酸カリウム塩をポリプロピレン樹脂に対して3重量%混合し、分割複合型ノズルを用い、2成分の容積比率は5/5とし、MA不含成分の紡糸温度を300℃、MA含有成分の紡糸温度を270℃、引取速度600m/minで溶融紡糸を行い、図1に示すような2成分が互いに相手成分によって8分割されている放射状断面からなる6dtexの紡糸フィラメントを得た。前記紡糸フィラメントを延伸温度110℃で3倍延伸し、繊維処理剤付与後、切断して繊度2.2dtex、繊維長6mmのポリオレフィン系分割型複合繊維を得た。
【0026】
そして、得られた繊維を40重量%、繊度2.2dtex、繊維長6mmの熱接着性複合繊維(商品名:NBF(H)、大和紡績(株)製)を20重量%、および繊度1.1dtex、繊維長10mmのポリプロピレン繊維(商品名:PZ,大和紡績(株)製)40重量%を混合し、湿式抄紙して目付50g/m2の湿式不織布を得た。得られた湿式不織布の表裏面に水圧8MPaの高圧柱状水流を4回噴射して、分割型複合繊維を分割させて、繊度約0.28dtexの極細繊維を形成させるとともに繊維同士を交絡させた後、135℃で乾燥と同時に熱接着性複合繊維を熱接着させてスパンレース不織布となした。
【0027】
[実施例2]
メタクリル酸カリウム塩の添加量を6重量%とした以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0028】
[実施例3]
ポリメチルペンテン系共重合体にメタクリル酸カリウム塩の混合量を3重量%とし、ポリプロピレンにはメタクリル酸カリウム塩を混合しなかった以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0029】
[実施例4]
(メタ)アクリル酸金属塩として、メタクリル酸ナトリウム塩を用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0030】
[実施例5]
MA不含成分をポリエチレン(商品名HE482、日本ポリケム(株)製)とした以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0031】
[比較例1]
2成分にメタクリル酸カリウム塩を添加しなかった以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0032】
[比較例2]
高圧柱状水流の水圧を13MPaとした以外は、比較例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0033】
[比較例3]
メタクリル酸カリウム塩の代わりに、炭素数18のオレイン酸モノグリセライドを用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
【0034】
[比較例4]
両成分にメタクリル酸カリウム塩の混合量を3重量%とした以外は、実施例1と同様の方法でポリオレフィン系分割型複合繊維およびこれを用いたスパンレース不織布を得た。
実施例1〜5の物性を表1に、比較例1〜4の物性を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
実施例1〜5の分割型複合繊維を用いたスパンレース不織布は、特に地合いが乱れることなく、容易に分割させることができ、極細繊維独特の風合いを有し、地合い斑の少ない均質な不織布であった。一方、比較例1、3、4では、分割性が不十分で、極細繊維独特の風合いが得られなかった。比較例2では、分割性を高めるため、高圧で水流噴射したため、地合い斑が生じた。
【0038】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維は、繊維断面において(メタ)アクリル酸金属塩を含有する成分(MA含有成分)と(メタ)アクリル酸金属塩を含有しない成分(MA不含成分)が隣接し、互いに分割させた構造を採ることにより、比較的少ない衝撃力でも高度に分割し、かつ優れた加工性を有する。そして、本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維を分割させて、繊度1dtex未満の極細繊維を形成させることにより、極細繊維独特の風合いを有し、緻密であり、地合い斑の少ない均質な不織布が得られる。本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維は、ワイパー、人工皮革、衛生材料、フィルター、電池用セパレータなどの用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維における繊維断面の一例を示す。
【図2】本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維における繊維断面の別の一例を示す。
【図3】本発明のポリオレフィン系分割型複合繊維における繊維断面の別の一例を示す。
【符号の説明】
1.MA含有成分
2.MA不含成分
Claims (5)
- 複数成分の異なるポリオレフィン系樹脂からなる分割型複合繊維であって、繊維断面において複数成分のうち(メタ)アクリル酸金属塩を含有する成分(MA含有成分)と(メタ)アクリル酸金属塩を含有しない成分(MA不含成分)が隣接し、互いに分割されていることを特徴とするポリオレフィン系分割型複合繊維。
- MA含有成分における(メタ)アクリル酸金属塩の含有量が、1〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系分割型複合繊維。
- MA含有成分における(メタ)アクリル酸金属塩が、メタクリル酸アルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン系分割型複合繊維。
- 複数成分のポリオレフィン系樹脂が、ポリメチルペンテン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の2成分からなることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系分割型複合繊維。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン系分割型複合繊維が分割されて、繊度1dtex未満の極細繊維を形成していることを特徴とする不織布。
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