JP3960254B2 - 排ガス処理設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テルミット式その他の形式の灰溶融炉を備えた灰溶融設備において、焼却灰、飛灰、焼却残滓などの処理灰を灰溶融炉で溶融処理するときに排出される排ガスを無害化して煙突から放出するための排ガス処理設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の排ガス処理設備の一例を示す概略構成図である。
【0003】
この種の排ガス処理設備1としては、図4に示すように、灰溶融炉2の下流側に各種の排ガス処理装置、すなわち二次燃焼炉3、排ガス冷却装置5、廃熱ボイラ9、空気予熱器10、バグフィルター(ろ過集塵機)11および煙突を順に設置し、これらの排ガス処理装置を排ガス管15およびバイパス用の排ガス管14で連結したものが多用されている。
【0004】
そして、この排ガス処理設備1において灰溶融炉2の排ガスを大気に放出する際には、この排ガスを二次燃焼炉3で加熱した後、排ガス冷却装置5で急冷し、廃熱ボイラ9で熱回収し、空気予熱器10で冷却し、バグフィルター11で塵埃を捕集して取り除いた後、煙突から大気に放出していた。なお、排ガスを廃熱ボイラ9で熱回収する必要がない場合には、バイパス用の排ガス管14を利用して廃熱ボイラ9を迂回するバイパス運転を行っていた。
【0005】
ところが、排ガス処理設備1の排ガス処理装置は、その吸気口および排気口の高さが区々であるため、これらの排ガス処理装置間に排ガス管14、15を接続する際にエルボなどの管継手を用いて排ガス管14、15を上向きに立ち上げて配管せざるを得ないことが多い。図4では、排ガス冷却装置5と空気予熱器10との間に廃熱ボイラ9を迂回して配管されたバイパス用の排ガス管14に立上り部14aが見られるとともに、空気予熱器10とバグフィルター11との間に位置する排ガス管15に立上り部15aが見られる。そして、このような排ガス管14、15の立上り部14a、15aでは、排ガスの流れ方向が水平方向から垂直方向へ、また垂直方向から水平方向へ急激に変わることから、内壁にスケールが付着して堆積しやすいという実情がある。
【0006】
また、特にバイパス用の排ガス管14は廃熱ボイラ9を迂回して配管されるので、その長さが必然的に長くなる。その結果、排ガス管14(とりわけ、その湾曲部14b)の内壁にスケールが付着して堆積しやすくなり、酷い場合には排ガス管14が全面閉塞して排ガスの通過を阻害する危険性がある。
【0007】
したがって、排ガス処理を円滑に進めるためには、排ガス管14、15の内壁にスケールがなるべく堆積しないようにするとともに、それでも排ガス管14、15に堆積したスケールを定期的に除去するための対策を講じる必要があった。
【0008】
従来その対策として、排ガス管14、15の形状に工夫を凝らしてスケールの堆積を予防したり、排ガス処理運転の休止中に清掃用ノズルでスケールを排ガス管14、15から掻き落として除去したりしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これでは次のような不都合があった。
【0010】
第1に、灰溶融設備ではスケールの付着量が多く、排ガス管14、15の形状に工夫を凝らす程度のことでは、スケールの堆積予防にも自ずと限度がある。
【0011】
第2に、スケールを除去するたびに排ガス処理運転を休止しなければならないので、スケールを除去する頻度が増すにつれて運転効率が低下してしまう。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑み、排ガス管の内壁に堆積するスケールを著減させるとともに、スケールを除去する頻度が多くても運転効率を高く維持することにより、排ガス処理を円滑に進めることが可能な排ガス処理設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
まず、請求項1に記載の本発明は、灰溶融炉(2)の下流側に、少なくとも二次燃焼炉(3)、排ガス冷却装置(5)、廃熱ボイラ(9)、空気予熱器(10)およびろ過集塵機(11)が順に排ガス管(15)によって連結されるとともに、上記排ガス冷却装置(5)と空気予熱器(10)との間に廃熱ボイラ(9)を迂回するバイバス用の排ガス管(14)が配管されて、煙道を形成する排ガス処理設備(1)であって、上記バイパス用の排ガス管(14)は、その立上がり部(14a)の上端部に湾曲部(14a)が形成されるとともに、上記立上がり部(14a)の下端には、スケール留め(6)が上記煙道から下方に膨出するように設置され、かつ当該スケール留め(6)を介して上記排ガス冷却装置(5)と廃熱ボイラ(9)との間の上記排ガス管(15)が接続されており、上記空気予熱器(10)と上記ろ過集塵機(11)との間の上記排ガス管(15)の立ち上がり部(15a)の下端には、スケール留め(7)が設置されて構成される。ここで、スケール溜めとしては、スケール溜まり箱(6、7)を例示することができる。
こうした構成を採用することにより、排ガス処理運転に伴って排ガスが排ガス管の立上り部を通過するとき、よどみ点において排ガスの流れが滞留し、スケール(S)の大部分がスケール溜めに落下して溜まるようになる。
【0017】
また、記スケール溜め(6、7)の上端部に、当該スケール溜めを前記煙道から隔離しうる仕切り板(16、17)を取り付けて仕切り板でスケール溜めを煙道から隔離した場合には、排ガス処理運転中にスケール溜めの排出口を開けても、灰溶融炉から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が低下しないので、排ガス処理運転を休止することなくスケール溜め内のスケールを排出することが可能となる。
【0018】
また、請求項に記載の本発明は、前記排ガス管(14、15)の湾曲部(14b、15b)を、それぞれ上記スケール溜め(6、7)の略真上に位置させるとともに、上記湾曲部に清掃口(14c、15c)を、開口面積が炉圧制御への影響を無視しうる大きさに形成し、かつ上記清掃口に挿入して、上記湾曲部に付着したスケールを剥離する清掃棒(25)を設けて構成される。ここで、排ガス管の湾曲部は、その内壁にスケールが付着して堆積する恐れがある限り、湾曲具合(曲率)は特に限定されない。かかる構成により、排ガス管の湾曲部にスケールが付着した場合、排ガス処理運転中に、例えば清掃棒(24、25)を清掃口から挿入し、スケールを突いて排ガス管の内壁から剥離させれば、軽いスケールについては、排ガスの流れに乗せて煙道上を下流側へ送出し、例えばバグフィルター(11)で取り除くことができ、重いスケールについては、自重で落下させて、例えばスケール溜め(6、7)に溜めることが可能となる。
【0019】
さらに、記清掃口(14c、15c)の開口面積が炉圧制御への影響を無視しうる大きさであるようにして構成されるため、排ガス処理運転中に清掃口を開けても、灰溶融炉から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が不足する事態が生じないので、排ガス処理運転を休止することなく排ガス管の湾曲部のスケールを除去することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る排ガス処理設備の一実施形態を示す概略構成図、
図2は図1に示す排ガス処理設備の排ガス管の詳細を示す拡大断面図である。
【0021】
この排ガス処理設備1では、図1に示すように、灰溶融炉2の下流側に各種の排ガス処理装置、すなわち二次燃焼炉3、排ガス冷却装置5、廃熱ボイラ9、空気予熱器10、バグフィルター11および煙突が順に設置されている。これらの灰溶融炉2、二次燃焼炉3、排ガス冷却装置5、廃熱ボイラ9、空気予熱器10、バグフィルター11および煙突は排ガス管15で連結されており、廃熱ボイラ9の入口、空気予熱器10の入口、バグフィルター11の入口および出口にはそれぞれ開閉シャッター19、開閉弁21、22、23が取り付けられている。また、排ガス冷却装置5と空気予熱器10との間にはバイパス用の排ガス管14が廃熱ボイラ9を迂回する形で配管されており、排ガス管14には開閉弁20が取り付けられている。さらに、灰溶融炉2の下方にはスラグバンカ12が設置されており、二次燃焼炉3、排ガス冷却装置5、廃熱ボイラ9、空気予熱器10およびバグフィルター11の底部にはそれぞれロータリーバルブ13が設けられている。
【0022】
ところで、バイパス用の排ガス管14の立上り部14aの下端には、図1および図2に示すように、スケール溜めとしてスケール溜まり箱6が煙道から下方に膨出するように設置されており、スケール溜まり箱6の側面底部には排出口6aが開閉自在に形成されている。さらに、スケール溜まり箱6の上端部にはスライド式の仕切り板16がスケール溜まり箱6を煙道から隔離しうるよう挿抜自在に取り付けられている。同様に、空気予熱器10とバグフィルター11との間に位置する排ガス管15の立上り部15aの下端にはスケール溜めとしてスケール溜まり箱7が煙道から下方に膨出するように設置されており、スケール溜まり箱7の側面底部には排出口7aが開閉自在に形成されている。さらに、スケール溜まり箱7の上端部にはスライド式の仕切り板17がスケール溜まり箱7を煙道から隔離しうるよう挿抜自在に取り付けられている。
【0023】
また、排ガス管14、15の立上り部14a、15aの上端部に位置する湾曲部14b、15bにはそれぞれ、図1および図2に示すように、1個以上(図2では、2個)の円形の清掃口14c、15cが形成されており、各清掃口14c、15cの開口面積は、後述する炉圧制御への影響を無視しうる大きさに限定されている。例えば、排ガス管14、15が直径350mm(つまり、断面積が約960cm2 )の場合、清掃口14c、15cを直径50〜100mm程度(開口面積で20〜79cm2 程度)の円形とすればよい。
【0024】
排ガス処理設備1は以上のような構成を有するので、灰溶融炉2における灰溶融の際に発生した排ガスを大気に放出する際には、灰溶融炉2からの排ガスを廃熱ボイラ9で熱回収するか否かに応じて適切な排ガス処理運転を行う。
【0025】
まず、灰溶融炉2からの排ガスを廃熱ボイラ9で熱回収する場合には、排ガスを廃熱ボイラ9にも導く必要があるので、開閉シャッター19、開閉弁21、22、23を開けるとともに、開閉弁20を閉じ、さらに、仕切り板17を引き抜いてスケール溜まり箱7を煙道に連通させた状態で、煙突の上流側に設置された排風機(図示せず)を駆動して、灰溶融炉2の排ガスを排ガス管15経由で煙突側(下流側)へ負圧吸引する。このとき、灰溶融炉2における排ガスの生成速度や排ガス管15の長さなどの状況に応じた炉圧制御を行う。
【0026】
すると、この排ガスは、まず灰溶融炉2から排ガス管15を通って二次燃焼炉3に導かれ、そこで所定の温度(例えば、900℃)に達するまで加熱されて、ダイオキシンなどの有害物質が完全に分解される。次に、この排ガスは、二次燃焼炉3から排ガス管15を通って排ガス冷却装置5に導かれ、そこで所定の温度(例えば、350℃)まで急冷されて、ダイオキシンなどの有害物質の再合成が防止される。その後、この排ガスは、排ガス冷却装置5から排ガス管15を通って廃熱ボイラ9に導かれ、そこで熱回収されて間接冷却される。次に、この排ガスは、廃熱ボイラ9から排ガス管15を通って空気予熱器10に導かれ、そこで所定の温度(例えば、180℃)まで間接冷却される。次いで、この排ガスは、空気予熱器10から排ガス管15を通ってバグフィルター11に導かれ、そこで溶融飛灰などの塵埃がろ布で捕集されて取り除かれる。最後に、この排ガスは、バグフィルター11から排ガス管15を通って煙突に導かれて大気に放出される。
【0027】
このように、灰溶融炉2の排ガスは煙突から大気に放出されるまでに排ガス管15を経由するので、図2に示すように、排ガス管15の立上り部15aや湾曲部15bの内壁にスケールSが付着して堆積しようとする。
【0028】
しかし、排ガス管15の立上り部15aの下端にはスケール溜まり箱7が設置されて煙道に連通しているので、排ガスが排ガス管15の立上り部15aを通過するとき、よどみ点(立上り部15aの上下端)において排ガスの流れが滞留し、その流速がほとんどゼロとなる。その結果、スケールSの大部分がスケール溜まり箱7に落下して溜まることになり、排ガス管15の立上り部15aにおけるスケールSの付着量が大幅に減る。したがって、排ガス管15の立上り部15aにスケールSが堆積する事態を避けることができ、排ガス処理を円滑に進めることが可能となる。
【0029】
なお、こうしてスケール溜まり箱7に溜まったスケールSは、排ガス処理運転中に、スライド式の仕切り板17を差し込んでスケール溜まり箱7を煙道から隔離した後、排出口7aを開け、この排出口7aからスケール溜まり箱7の外へ掃き出す。このとき、スケール溜まり箱7は仕切り板17によって煙道から隔離されているので、排ガス処理運転中に排出口7aを開けても、灰溶融炉2から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が低下する心配はない。したがって、排ガス処理運転を休止しなくてもスケールSの排出を並行して実施できることとなり、たとえスケールSを排出する頻度が多くても運転効率の低下を避けることが可能となる。
【0030】
また、もし排ガス管15の立上り部15aの上端部に位置する湾曲部15bにスケールSが付着した場合は、排ガス処理運転中に、図2に示すように、清掃口15cを開け、この清掃口15cから清掃棒25を挿入し、スケールSを突いて排ガス管15の内壁から剥離させる。すると、軽いスケールSは、排ガスの流れに便乗して煙道上を下流側へ送出され、バグフィルター11で取り除かれて除去される。また、重いスケールSは、その自重で落下してスケール溜まり箱7に溜まる。このように、排ガス管15の湾曲部15bに付着したスケールSは、その重量の大小を問わず除去されるので、排ガス管15の湾曲部15bにスケールSが堆積する事態を避けて排ガス処理を円滑に進めることができる。
【0031】
ここで、各清掃口15cの開口面積は炉圧制御への影響を無視しうる大きさに限定されているため、排ガス処理運転中に清掃口15cを開けても、灰溶融炉2から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が不足する事態が生じる心配はない。したがって、排ガス処理運転を休止しなくてもスケールSの除去を並行して実施できることとなり、たとえスケールSを除去する頻度が多くても運転効率の低下を避けることが可能となる。
【0032】
次に、灰溶融炉2からの排ガスを廃熱ボイラ9で熱回収しない場合には、廃熱ボイラ9を迂回してバイパス運転を行うべく、開閉弁20、22、23を開けるとともに、開閉シャッター19および開閉弁21を閉じ、さらに、仕切り板16、17を引き抜いてスケール溜まり箱6、7を煙道に連通させた状態で、煙突の上流側に設置された排風機(図示せず)を駆動して、灰溶融炉2の排ガスを排ガス管14、15経由で煙突側(下流側)へ負圧吸引する。このとき、灰溶融炉2における排ガスの生成速度や排ガス管14、15の長さなどの状況に応じた炉圧制御を行う。
【0033】
すると、この排ガスは、まず灰溶融炉2から排ガス管15を通って二次燃焼炉3に導かれ、そこで所定の温度(例えば、900℃)に達するまで加熱されて、ダイオキシンなどの有害物質が完全に分解される。次に、この排ガスは、二次燃焼炉3から排ガス管15を通って排ガス冷却装置5に導かれ、そこで所定の温度(例えば、350℃)まで急冷されて、ダイオキシンなどの有害物質の再合成が防止される。その後、この排ガスは、排ガス冷却装置5から排ガス管15、14を通って空気予熱器10に導かれ、そこで所定の温度(例えば、180℃)まで間接冷却される。次いで、この排ガスは、空気予熱器10から排ガス管15を通ってバグフィルター11に導かれ、そこで溶融飛灰などの塵埃がろ布で捕集されて取り除かれる。最後に、この排ガスは、バグフィルター11から排ガス管15を通って煙突に導かれて大気に放出される。
【0034】
このように、灰溶融炉2の排ガスは煙突から大気に放出されるまでに排ガス管14、15を経由するので、排ガス管14、15の立上り部14a、15aや湾曲部14b、15bの内壁にスケールSが付着して堆積しようとする。
【0035】
しかし、排ガス管14、15の立上り部14a、15aの下端にはスケール溜まり箱6、7が設置されて煙道に連通しているので、排ガスが排ガス管14、15の立上り部14a、15aを通過するとき、よどみ点(立上り部14a、15aの上下端)において排ガスの流れが滞留し、その流速がほとんどゼロとなる。その結果、スケールSの大部分がスケール溜まり箱6、7に落下して溜まることになり、排ガス管14、15の立上り部14a、15aにおけるスケールSの付着量が大幅に減る。したがって、排ガス管14、15の立上り部14a、15aにスケールSが堆積する事態を避けることができ、排ガス処理を円滑に進めることが可能となる。
【0036】
なお、こうしてスケール溜まり箱6、7に溜まったスケールSは、排ガス処理運転中に、スライド式の仕切り板16、17を差し込んでスケール溜まり箱6、7を煙道から隔離した後、排出口6a、7aを開け、この排出口6a、7aからスケール溜まり箱6、7の外へ掃き出す。このとき、スケール溜まり箱6、7は仕切り板16、17によって煙道から隔離されているので、排ガス処理運転中に排出口6a、7aを開けても、灰溶融炉2から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が低下する心配はない。したがって、排ガス処理運転を休止しなくてもスケールSの排出を並行して実施できることとなり、たとえスケールSを排出する頻度が多くても運転効率の低下を避けることが可能となる。
【0037】
また、もし排ガス管14、15の立上り部14a、15aの上端部に位置する湾曲部14b、15bにスケールSが付着した場合は、排ガス処理運転中に、図2に示すように、清掃口14c、15cを開け、この清掃口14c、15cから清掃棒24、25を挿入し、スケールSを突いて排ガス管14、15の内壁から剥離させる。すると、軽いスケールSは、排ガスの流れに便乗して煙道上を下流側へ送出され、バグフィルター11で取り除かれて除去される。また、重いスケールSは、その自重で落下してスケール溜まり箱6、7に溜まる。このように、排ガス管14、15の湾曲部14b、15bに付着したスケールSは、その重量の大小を問わず除去されるので、排ガス管14、15の湾曲部14b、15bにスケールSが堆積する事態を避けて排ガス処理を円滑に進めることができる。
【0038】
ここで、各清掃口14c、15cの開口面積は炉圧制御への影響を無視しうる大きさに限定されているため、排ガス処理運転中に清掃口14c、15cを開けても、灰溶融炉2から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が不足する事態が生じる心配はない。したがって、排ガス処理運転を休止しなくてもスケールSの除去を並行して実施できることとなり、たとえスケールSを除去する頻度が多くても運転効率の低下を避けることが可能となる。
【0039】
なお、上述の実施形態においては、スケール溜まり箱6、7に溜まったスケールSを排ガス処理運転中でも排出できるように、スケール溜まり箱6、7に排出口6a、7aを形成するとともに、スケール溜まり箱6、7を煙道から隔離するための仕切り板16、17を取り付けた場合について説明したが、排ガス処理運転中の炉圧制御に悪影響を及ぼすことなくスケール溜まり箱6、7内のスケールSを排出しうる排出機構を設けることにより、こうした仕切り板16、17や排出口6a、7aを省くことも可能である。例えば、図3に示すように、二次燃焼炉3その他の排ガス処理装置と同様、スケール溜まり箱6、7の底部にロータリーバルブ13を設ければ、スケール溜まり箱6、7内のスケールSを連続的に排出することができる。また、この排出機構の他の例としては、2段ダンパー(図示せず)などが考えられる。
【0040】
また、上述の実施形態においては、側面底部に排出口6a、7aが形成されたスケール溜まり箱6、7をスケール溜めとして採用し、スケール溜まり箱6、7に溜まったスケールSを排出口6a、7aから掃き出す場合について説明したが、スケール溜まり箱6、7内に引き出しを出し入れ自在に格納しておき、この引き出しごとスケールSを排出するようにしても構わない。また、スケール溜めの形状は必ずしも箱状に限定されず、スケール溜まり箱6、7以外のスケール溜めを代用してもよい。
【0041】
さらに、上述の実施形態においては、排ガス管14、15の立上り部14a、15aの上端部に位置する湾曲部14b、15bに清掃口14c、15cを形成した場合について説明したが、スケールSが堆積する恐れのある排ガス管14、15の他の湾曲部14b、15bに清掃口14c、15cを形成することも勿論できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は2に記載の本発明によれば、排ガス処理運転に伴って排ガスが排ガス管の立上り部を通過するとき、よどみ点において排ガスの流れが滞留し、スケールの大部分がスケール溜めに落下して溜まることから、排ガス管の内壁に堆積するスケールを著減させて排ガス処理を円滑に進めることが可能な排ガス処理設備を提供することができる。
【0043】
さらに、切り板でスケール溜めを煙道から隔離しておくと、排ガス処理運転中にスケール溜めの排出口を開けても、灰溶融炉から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が低下しないので、排ガス処理運転を休止することなくスケール溜め内のスケールを排出できることから、スケールを排出する頻度が多くても運転効率を低下させることなく排ガス処理を円滑に進めることができる。
【0044】
また、請求項に記載の本発明によれば、排ガス管の湾曲部にスケールが付着した場合、排ガス処理運転中に、例えば清掃棒を清掃口から挿入し、スケールを突いて排ガス管の内壁から剥離させれば、軽いスケールについては、排ガスの流れに乗せて煙道上を下流側へ送出し、例えばバグフィルターで取り除くことができ、重いスケールについては、自重で落下させて、例えばスケール溜めに溜めることができるので、たとえ排ガス管の湾曲部にスケールが付着しても、そのスケールを容易に除去して排ガス処理を円滑に進めることが可能となる。
【0045】
さらに、ガス処理運転中に清掃口を開けても、灰溶融炉から煙道を経由して吸引される排ガスの吸引力が不足する事態が生じないので、排ガス処理運転を休止することなく排ガス管の湾曲部のスケールを除去できることから、スケールを除去する頻度が多くても運転効率を低下させることなく排ガス処理を円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガス処理設備の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す排ガス処理設備の排ガス管の詳細を示す拡大断面図である。
【図3】本発明に係る排ガス処理設備の別の実施形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の排ガス処理設備の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1……排ガス処理設備
2……灰溶融炉
3……二次燃焼炉(排ガス処理装置)
5……排ガス冷却装置(排ガス処理装置)
6、7……スケール溜まり箱(スケール溜め)
9……廃熱ボイラ(排ガス処理装置)
10……空気予熱器(排ガス処理装置)
11……バグフィルター(排ガス処理装置)
14、15……排ガス管
14a、15a……立上り部
14b、15b……湾曲部
14c、15c……清掃口
16、17……仕切り板
24、25……清掃棒
S……スケール

Claims (2)

  1. 灰溶融炉(2)の下流側に、少なくとも二次燃焼炉(3)、排ガス冷却装置(5)、廃熱ボイラ(9)、空気予熱器(10)およびろ過集塵機(11)が順に排ガス管(15)によって連結されるとともに、上記排ガス冷却装置(5)と空気予熱器(10)との間に廃熱ボイラ(9)を迂回するバイバス用の排ガス管(14)が配管されて、煙道を形成する排ガス処理設備(1)であって、
    上記バイパス用の排ガス管(14)は、その立上がり部(14a)の上端部に湾曲部(14a)が形成されるとともに、上記立上がり部(14a)の下端には、スケール留め(6)が上記煙道から下方に膨出するように設置され、かつ当該スケール留め(6)を介して上記排ガス冷却装置(5)と廃熱ボイラ(9)との間の上記排ガス管(15)が接続されており、
    上記空気予熱器(10)と上記ろ過集塵機(11)との間の上記排ガス管(15)の立上がり部(15a)の下端には、スケール留め(7)が設置されていることを特徴とする排ガス処理設備。
  2. 前記排ガス管(14、15)の湾曲部(14b、15b)を、それぞれ上記スケール溜め(6、7)の略真上に位置させるとともに、上記湾曲部に清掃口(14c、15c)を、開口面積が炉圧制御への影響を無視しうる大きさに形成し、かつ上記清掃口に挿入して、上記湾曲部に付着したスケールを剥離する清掃棒(25)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理設備。
JP2003119540A 2003-04-24 2003-04-24 排ガス処理設備 Expired - Lifetime JP3960254B2 (ja)

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