JP3960208B2 - 多層配線基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、層間に導体箔パターンを有する多層の絶縁層を備える多層配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば各種の小型電子機器に組込まれる実装基板にあっては、例えば2枚の多層配線基板に夫々部品を実装し、それら基板をフレキシブル配線により接続したものを、そのフレキシブル配線部分にて折曲げた形態として組込むといったことが行われる。この場合、フレキシブル配線部分は基板と別体に構成されるのが一般的であるが、これでは基板との接続作業に手間がかかる等の不都合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本出願人は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂といった結晶転移型の熱可塑性樹脂製のフィルムを用いた多層配線基板の製造方法を開発してきている。このような熱可塑性樹脂は、例えば200℃付近では軟質となるが、それより低い温度でも高い温度でも硬質となり(さらに高い温度(約400℃)では溶解する)、また、高温から温度低下する際には、200℃付近でも硬質を保つ性状を呈するものとなっている(図14参照)。
【0004】
このため、このような熱可塑性樹脂製のフィルムの表面に導体箔パターンを形成した基材を積層し、一括して約200℃で熱プレスすることにより、多層配線基板を容易に製造することができる。また、このような製造方法を用いることにより、例えば数十層もの多層のものを一括して製造できて生産性が大幅に向上すると共に、熱硬化性樹脂を用いた場合と比較して寸法精度に優れる、リサイクル性にも優れるなどの多大なメリットを得ることができるのである。
【0005】
そして、そのような結晶転移型の熱可塑性樹脂製の基材を積層し熱プレスして製造される多層配線基板は、厚みが薄い(積層枚数が少ない)場合には、柔軟性あるフレキシブル基板となり、厚みが厚い(積層枚数が多い)場合には、硬質なリジッド基板となる。そこで、硬質な基板本体部とその基板本体部に接続された柔軟性あるフレキシブル基板部とを一体的に有する多層配線基板を、そのような熱可塑性樹脂製の基材を積層し熱プレスする方法をベースとして製造することができれば、製造コスト面等での大きなメリットを得ることができると共に、広範囲における利用が期待できるのである。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、硬質な基板本体部とその基板本体部に接続された柔軟性あるフレキシブル基板部とを一体的に有する多層配線基板を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、結晶転移型の熱可塑性樹脂からなるフィルムの表面に導体箔パターンを有する基材を、多数枚積層した状態で熱プレスするようにした多層配線基板の製造方法にあって、前記導体箔パターンを形成するためにフィルムに貼付される銅箔等の導体箔は、表面が鏡面状態とされ、且つある程度の広い面積を有するべたパターンとされることにより、熱プレスの工程によって全体が一体化された後にあっても、絶縁層との密着性(接着性)が低く、容易に剥離できることに着目し、本発明を成し遂げたのである。
【0008】
即ち、請求項1の発明は、絶縁層を構成するフィルムの表面に貼付された導体箔をエッチングにてパターニングして導体箔パターンを形成する基材形成工程において、基材の一部に導体箔を鏡面状態としたべたパターンを設けることにより、絶縁層間に密着性の低い剥離部を形成しておき、多数枚の基材を積層して熱プレスする熱プレス工程の後に、剥離部により絶縁層間を剥離すると共に該剥離部により剥離された表面の薄肉部分を基板本体部から折返すことにより、前記基板本体部を地板部としたアンテナ部を形成し、前記地板部とアンテナ部との間には、前記絶縁層と同等の材質のスペーサが、前記地板部の上面及びアンテナ部の下面の双方に接着あるいは溶着されて設けられるところに特徴を有する。
【0009】
これによれば、剥離部によって絶縁層間を容易に剥離することができ、その剥離によって、積層数の少ない薄肉な部分、つまりフレキシブル基板部を一体に形成することが可能となる。また、剥離部は、導体箔パターンの形成と同時に形成することができ、剥離部自体の形成も容易となる。この結果、積層数が多く厚肉で硬質な基板本体部と、その基板本体部に接続された柔軟性あるフレキシブル基板部とを一体的に有する多層配線基板を、容易に製造することができるようになる。、この場合、表面が鏡面の導体箔であっても、広さが狭いものであれば層間の接着性を阻害することはないので、層間に置かれ表面が鏡面の導体箔の広さを狭くし、剥離困難にした部分を持つようにすることができる。
【0010】
【0011】
【0012】
さらには、剥離部により剥離された表面の薄肉部分を基板本体部から折返すことにより、基板本体部を地板部としたアンテナ部を形成することができ、これにより、地板部を大きくとることができて周辺導体からの影響の少ないアンテナ部を基板本体部に一体に形成することができる。このとき、地板部とアンテナ部との間に、絶縁層と同等の材質のスペーサを地板部の上面及びアンテナ部の下面の双方に接着あるいは溶着することにより設けることができ、これにより、スペーサを別の材質から構成する場合と比べて、リサイクル性をより良好とすることができる。
【0013】
また、本発明では、上記した結晶転移型の熱可塑性樹脂からなるフィルムつまり絶縁層との密着性(接着性)が低く、熱プレス工程を経ても絶縁層と溶着しない性質を有する例えばポリイミドフィルム等の剥離用フィルムを用いることも可能である。このため、上記した導体箔を鏡面状態としたべたパターンに代えて、剥離用フィルムを積層される基材間に挟み込むことによっても、絶縁層間に剥離部を形成することができ、剥離された基板同士が連結されている構造を持った多層配線基板を形成することができる(請求項2の発明)。
【0014】
この場合も、剥離部により剥離された表面の薄肉部分を基板本体部から折返すことにより、基板本体部を地板部としたアンテナ部を形成することができ、これにより、地板部を大きくとることができて周辺導体からの影響の少ないアンテナ部を基板本体部に一体に形成することができる。このとき、地板部とアンテナ部との間に、絶縁層と同等の材質のスペーサを地板部の上面及びアンテナ部の下面の双方に接着あるいは溶着することにより設けることができ、これにより、スペーサを別の材質から構成する場合と比べて、リサイクル性をより良好とすることができる
ところで、本発明の方法により製造される多層配線基板は、基材に熱可塑性樹脂からなるフィルムを採用していることによって、リサイクル性が良好である利点を有するものであるが、部品が実装(はんだ付け)される表面に、必要箇所以外のはんだの付着を防止するために、一般のプリント基板等と同様にソルダレジスト(グリーンマスク)を設けるようにすると、リサイクル時に、熱可塑性樹脂材料に不純物が混入されてしまうことになるため、リサイクル性の低下を招いてしまう。
【0015】
そこで、熱プレス工程により得られた多層配線基板の導体箔パターンが露出しない面に対して、最外層の絶縁層に穴を形成することにより、部品接続用のランド部を設けるようにすることができる(請求項3の発明)。これによれば、穴によって形成されるランド部以外は、絶縁層で覆われていることになり、この絶縁層がはんだの付着を防止するいわばソルダレジストとしての機能を果たすようになる。従って、リサイクル時に不純物となるソルダレジストを設けずに済み、リサイクル性を高めることができる。
【0016】
同様の目的で、熱プレス工程により得られた多層配線基板の導体箔パターンが露出する面に対しては、導体箔パターンのうち電子部品がはんだ付けされる部分以外に、クロームめっき等のはんだ付着困難で高温に耐える表面処理を行うようにすることができる(請求項4の発明)。これによれば、表面処理によってはんだの付着を防止することができるので、リサイクル時に不純物となるソルダレジストを設けずに済み、リサイクル性を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。尚、以下に述べるいくつかの例においては、互いに共通する部分も多くあるので、図や説明の重複を避けるため、前に出てきたと同一部分については同一符号を付し、新たな図示や詳しい説明を省略することとする。
【0018】
(1)多層配線基板の製造方法の基本例
まず、図1ないし図14を参照して、多層配線基板の製造方法についての基本例1について述べる。
【0019】
図1(a)は、本製造方法により製造される多層配線基板1の構成を模式的に示している。この多層配線基板1は、図で左右に位置する矩形板状をなす2つの硬質(リジッド)な基板本体部2,3と、それら基板本体部2,3間を電気的にも接続する柔軟性あるフレキシブル基板部4とを一体的に有して構成される。
【0020】
前記各基板本体部2,3は、図9〜図13に示すように(図1では詳しい図示を省略)、樹脂材料からなる多数の絶縁層5を積層して構成されており、その表面(図では下面)及び各絶縁層5間には、導体箔例えば銅箔からなる導体箔パターン6が形成されていると共に、要所には層間の導体箔パターン6を電気的に接続する層間接続部7が設けられている。尚、実際には、絶縁層5の層数は、十数層〜数十層にもなるが、ここでは便宜上6層で図示している。そして、前記フレキシブル基板部4は、図13に示すように、図で両基板本体部2,3の上側3層分の絶縁層5と一体的に連続しており、また、図示はしないが、絶縁層5間に両基板本体部2,3の導体箔パターン6と一体的に連続して設けられた導体箔パターン(配線)を有して構成されている。
【0021】
このとき、詳しくは後の製造方法の説明にて述べるが、図1(b)にも示すように、前記フレキシブル基板部4の下面部には、導体箔の下面を鏡面状態としたべたパターンからなる剥離部8が設けられている。フレキシブル基板部4は、多層配線基板1全体を均一な厚みで形成した後、前記剥離部8にてその下面側の絶縁層5を剥離し、剥離部8の下側に位置する不要部分9(ハッチングの向きを変えて示す)を切除することにより形成されるようになっている。
【0022】
さて、上記構成の多層配線基板1を製造するための製造方法について、図2ないし図14も参照して述べる。図8に示すように、この多層配線基板1は、各絶縁層5(及び導体箔パターン6)を構成する基材10を、多数枚(図では6枚)積層して熱プレスにより一体化することにより製造されるようになっており、まず、各基材10を製作する基材形成工程が実行される。
【0023】
前記基材10は、図7にも示すように、前記絶縁層5を構成する結晶転移型の熱可塑性樹脂からなるフィルム11の片面に、導体箔パターン6を形成してなり、また、要所に前記層間接続部7を構成するためのビアホール11aが形成されると共にそのビアホール11a内に導電ペースト12を充填して構成される。
【0024】
このとき、前記フィルム11は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂35〜65重量%と、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂35〜65重量%とを含んだ材料からなり(商品名「PAL−CLAD」)、厚みが例えば25〜75ミクロンの、多層配線基板1の大きさに対応した矩形状をなしている。この樹脂材料は、図14に示すように、例えば200℃付近では軟質となるが、それより低い温度でも高い温度でも硬質となり(さらに高い温度(約400℃)では溶解する)、また、高温から温度低下する際には、200℃付近でも硬質を保つ性状を呈するものとなっている。
【0025】
図2〜図7は、前記各基材10を製作する手順を示している。本例では、図2に示すように、前記フィルム11の片面(図で上面)に導体箔、例えば厚さ寸法18ミクロンの銅箔13が予め貼付けられた材料が用いられる。この場合、銅箔13の表面(図で上面)が鏡面状態とされたものが用いられる。上記材料に対して、まず、図3に示すように、フィルム11の表面(上面)の銅箔13を、エッチングにてパターニングすることにより、導体箔パターン6を形成する工程が実行される。
【0026】
このとき、前記剥離部8を有した絶縁層5を構成する所定の基材10(図8等で上から3層目を構成する基材10)に対しては、図3(b)に示すように、導体箔パターン6を形成すると共に(同時に)、図で右側のほぼ半部に位置して、剥離部8を構成するべたパターン6aを設けるようにする。尚、図3(b)では、便宜上、導体箔パターン6及びべたパターン6aをハッチングを付して示している。また、導体箔パターン6部分については、十分な細幅に形成されるため、絶縁層5との密着性を確保することができるが、表面を荒らすようにしても良い。
【0027】
この(及びべたパターン6a)の形成後、図4に示すように、フィルム11の裏面(図で下面)に、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)製の保護フィルム14が貼付される。そして、図5に示すように、保護フィルム14側からの例えば炭酸ガスレーザ(あるいはエキシマレーザ等)の照射により、フィルム11の要所に導体箔パターン6を底面とする有底のビアホール11aを形成する工程が実行される。この場合、炭酸ガスレーザの出力及び照射時間の調整により、導体箔パターン6に穴が開かないようにしている。
【0028】
次いで、図6に示すように、前記ビアホール11a内に、導電ペースト12を充填する工程が実行される。この導電ペースト12は、銅、銀、スズ等の金属粒子に、バインダ樹脂や有機溶剤を加えて混練してペースト状としたものであり、ビアホール11a内に充填される。導電ペースト12の充填後、図7に示すように、フィルム11から保護フィルム14が剥がされ、以て、基材10が構成される。
【0029】
そして、このようにして基材10が製作されると、図8及び図9に示すように、それら基材10を上下に積層して、加熱しながら加圧する熱プレス工程が実行される。基材10を積層するにあたっては、図8に示すように、各基材10が導体箔パターン6を下に(図2〜図7とは上下反転)して多数枚(図では6枚)積層されると共に、導体箔パターン6の露出側である下面側にカバーレイヤ15が配置される。このカバーレイヤ15は、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)製のフィルムからなり、弾性率が1〜1000MPaとされている。尚、本例では、基材10のうち図で最上層を構成するものは、フィルム11(ひいては最上層の絶縁層5)の厚みが他のものよりも薄いものとされている。
【0030】
次いで、図9に示すように、その積層物を一括して熱プレスする工程が実行される。この熱プレス工程では、上記積層物が図示しない真空加圧プレス機にセットされ、例えば200〜350℃に加熱されながら、0.1〜10Mpaの圧力で上下方向に加圧される。このとき、上記各基材10を構成するフィルム11は、図14に示すような温度に対する弾性率変化を生ずるので、この熱プレスの工程により、各フィルム11が熱により一旦軟化した状態で加圧されることによって相互に融着し、その後結晶化(硬化)して一体化するようになる。熱プレス工程後、前記カバーレイヤ15は取外される。
【0031】
これにて、導体箔パターン6が埋込まれると共に、ビアホール11a内の導電ペースト12が硬化して層間接続部7が形成された多層の絶縁層5を有する多層配線基板1(未だ全体が均一の厚みでフレキシブル基板部4が形成されていないもの)が形成されるのである。このとき、上記した表面(図9で下面)が鏡面状態とされた銅箔13からなりある程度の広い面積を有するべたパターン6aは、熱プレスの工程によって全体が一体化された後にあっても、接触する(下面側の)絶縁層5との間の密着性(接着性)が低く、容易に剥離できる剥離部8とされ、この剥離部8が絶縁層5間(図で3層目と4層目との間)に埋込まれた形態とされるのである。
【0032】
この後、前記剥離部8により絶縁層5間を剥離して多層配線基板1の不要部分9を切除しフレキシブル基板部4を形成する工程と、多層配線基板1の表面(例えば両面)に電子部品(表面実装部品)16を実装(はんだ付け)する工程とが実行される。これら工程はどちらが先でも良いが、本例では、部品実装工程を先に実行するようにしている。
【0033】
電子部品16を実装するにあたっては、図10に示すように、多層配線基板1の導体箔パターン6が露出しない側の面(図で上面)に対して、最外層の絶縁層5の所定位置に例えばレーザ等により穴5aを形成することにより、導体箔パターン6のうちその穴5aの底面を構成する部分から部品接続用のランド部17を設けることが行われる。
【0034】
表面に導体箔パターン6が露出する面では、はんだが流れては困る部分には導体箔パターンを存在させなくし、ソルダレジストを使用しなくても良い構造にできる。これにより、プリント基板からの樹脂のリサイクル性を上げる事ができる。しかし、この方法では、表面の導体箔はランド形成が中心になり、表面の導体箔での配線が困難になり、層数を増やす必要がでる。これに対しては、はんだが流れては困る部分にクローム鍍金などのはんだ付着困難で高温に耐える表面処理を行うことで解決できる。この表面処理は、多層基板から樹脂を溶かしてリサイクルするときに、樹脂に混入することがないため、樹脂のリサイクルを阻害することがない。
【0035】
しかる後、多層配線基板1に対する電子部品16の実装(はんだ付け)が行われる。この実装は、図11に示すように、多層配線基板1の上面のランド部17及び下面のランド(導体箔パターン6)にはんだペースト18(後にはんだ接合部18となる)を印刷により塗布し、電子部品16を位置合せ状態で搭載(仮止め)し、リフロー炉を通してリフロー加熱することにより行われる。これにて、多層配線基板1の表面に、各電子部品16がはんだ接合部18によりはんだ付けされるようになるのである。
【0036】
尚、上記リフロー加熱の工程では、多層配線基板1は300℃前後に加熱されるが、図14に示すように、この温度では、各絶縁層5が軟化するようなことはなく、結晶状態が保たれる。また、図示はしないが、多層配線基板1には、例えば図で前後の辺部に、リフロー作業時等における支持用のミミ部が一体に形成されているが、リフロー加熱後に、そのミミ部を切り落として除去することも行われる。
【0037】
そして、この後、多層配線基板1から不要部分9を切除する工程が実行される。この工程では、まず、図12に示すように、多層配線基板1の下面から、絶縁層5間に埋め込まれている剥離部8(べたパターン6a)の図で左右の縁辺部(左側のみ図示)まで切込溝19を形成することが行われる。この切込溝19は、例えば炭酸ガスレーザ(あるいはエキシマレーザ等)の照射により形成され、このとき、炭酸ガスレーザの出力及び照射時間の調整により、剥離部8(べたパターン6a)に穴が開かないようにしている。
【0038】
このように切込溝19を形成することにより、密着性の低い剥離部8により、その下面側の絶縁層5との間を容易に剥離することができ、図13に示すように、不要部分9を容易に除去することができるのである。このとき、上述したような材質からなるフィルム11を積層し、熱プレスして製造される多層配線基板は、厚みが薄い(積層枚数が少ない)場合には、柔軟性あるフレキシブル基板となり、厚みが厚い(積層枚数が多い)場合には、硬質なリジッド基板となる。従って、図1に示すように、2つの硬質な基板本体部2,3をフレキシブル基板部4で接続した多層配線基板1が一体的に形成されるのである。
【0039】
このような製造方法によれば、結晶転移型の熱可塑性樹脂からなるフィルム11の表面に導体箔パターン6を有する基材10を、多数枚積層した状態で一括して熱プレスするようにした製造方法にあって、フィルム11に貼付された鏡面状態の銅箔13から、導体箔パターン6と同時にべたパターン6aを設けることにより、熱プレス工程後にあっても絶縁層5との密着性(接着性)が低く、剥離容易な剥離部8を形成し、熱プレス工程の後に、剥離部8により絶縁層5間を剥離して不要部分9を切除するようにした。
【0040】
これにより、硬質な基板本体部2,3とその基板本体部2,3に接続された柔軟性あるフレキシブル基板部4とを一体的に有する多層配線基板1を、容易に製造することができるようになった。また、このような製造方法本来の、例えば数十層もの多層のものを一括して製造できて生産性が大幅に向上すると共に、熱硬化性樹脂を用いた場合と比較して寸法精度に優れる、リサイクル性にも優れるといったメリットを得ることができることは勿論である。
【0041】
しかも、特に本例では、多層配線基板1の導体箔パターン6が露出しない上面においては、最上層の絶縁層5がはんだの付着を防止するいわばソルダレジストとしての機能を果たすようになる。これと共に、導体箔パターン6が露出する多層配線基板1の下面においては、クロームめっき等の表面処理によって不要部へのはんだの付着を防止することができる。従って、リサイクル時に不純物となるソルダレジスト(グリーンマスク)を設けずに済ませることができ、リサイクル性を高めることができるものである。
【0042】
図15及び図16は、多層配線基板の製造方法の基本例2を示しており、上記基本例1と異なるところは次の点にある。即ち、上記基本例1では、多層配線基板1から不要部分9を切除するために、熱プレス工程の後に、切込溝19を形成するようにしたが、このでは、図15に示すように、基材形成工程において、図で下側3層を構成する基材21に関しては、その所要位置に不要部分9を削除するための切込み22(上下に貫通する溝)を予め形成するようにしている。
【0043】
この切込み22の形成は、例えばビアホール11aの形成の工程(図5参照)と同時に行うことが可能である。この切込み22は、図で前後の辺部に設けられるミミ部21aを除いて形成され、これにて基材21は、切込み22により分断されることなくミミ部21aでつながった状態とされる。
【0044】
このような基材21を積層することにより、下側3層分の基材21の各切込み22が上下に重なり(連なり)、熱プレス工程を経ることによって溝はつぶれ、図16に示すように、前記切込溝19の如き、多層配線基板1の下面から剥離部8の縁辺部まで延びる3層分の深さの不連続部23となる。また、多層配線基板1の図で前後の辺部には、ミミ部21aの積層によりリフロー用のミミ部24が設けられている。不連続部の両側の樹脂は接続しているが容易に切離し可能で、不要部分9を除去するにあたっての支障はない。
【0045】
熱プレス工程後、上記と同様に、電子部品16の実装工程が行われ、その後、ミミ部24を切り落として除去する工程が実行され、引続き、剥離部8により、不要部分9を切除する工程が実行され、もって、2つの硬質な基板本体部2,3をフレキシブル基板部4で接続した多層配線基板1が一体的に形成されるのである。
【0046】
このような基本例2によれば、上記基本例1と同様の作用、効果を得ることができる。そして、これに加えて、基材21に予め切込み22を形成しておくことによって、上記基本例1の切込溝19の形成工程に比べて、不連続部23(切込み22)の形成が容易且つ確実となって、不要部分9の切除作業の確実化、容易化を図ることができる。
【0047】
(2)基本例3〜基本例5
次に、図17及び図18を参照して、多層配線基板の製造方法の基本例3について述べる。図18は、本例における多層配線基板31を概略的に示しており、この多層配線基板31は、図で左側に位置する硬質(リジッド)な基板本体部32と、その右側に位置する柔軟性あるフレキシブル基板部33とを一体的に有している。
【0048】
このとき、前記フレキシブル基板部33は、前記基板本体部32の図で上部から連続して右方に延びる第1の基板部33aと、その第1の基板部33aからさらに右方に延びる第2の基板部33bとが、中央の屈曲部33cにより繋がった形態に構成されている。また、前記第1の基板部33aの下面部には、導体箔の下面を鏡面状態としたべたパターンからなる剥離部34が設けられる。
【0049】
尚、詳しく図示はしないが、前記基板本体部32は、結晶転移型の熱可塑性樹脂からなる多層の絶縁層5を有すると共に、それらの層間及び表面(下面)に銅箔をエッチングして形成される導体箔パターン6を有し、更に層間接続部7を有して構成される。また、フレキシブル基板部33(第1の基板部33a及び第2の基板部33b)についても、前記基板本体部32のほぼ半分の厚み(層数)の絶縁層5及び導体箔パターン6並びに層間接続部7を有して構成される。この場合、基板本体部32のほぼ上半部と第1の基板部33aとは、絶縁層5及び導体箔パターン6が一体的に連続している。
【0050】
上記構成の多層配線基板31を製造するにあたっては、上記基本例1と同様に、まず、基材10を形成する基材形成工程が実行される。この基材形成工程は、上記例と同様に、PEEK樹脂及びPEI樹脂からなるフィルム11の表面に貼付された銅箔13をエッチングにてパターニングすることにより、導体箔パターン6を形成し、さらにビアホール11aを形成して導電ペースト12を充填することにより行われる。このとき、剥離部34を有した絶縁層5を構成する所定の基材10に対しては、導体箔パターン6を形成すると同時に、図17で右側部の右端部を除く位置に、剥離部34を構成するべたパターン6aを設けるようにする。
【0051】
次に、基材10を上下に積層して、一括して加熱しながら加圧する熱プレス工程が実行される。これにて、導体箔パターン6が埋込まれると共に、ビアホール11a内の導電ペースト12が硬化して層間接続部7が形成された多層の絶縁層5を有する多層配線基板31(未だ全体が均一の厚みでフレキシブル基板部33が形成されていないもの)が形成されるのである。このとき、図17に示すように、べたパターン6aから、接触する下面側の絶縁層5との間の密着性(接着性)が低く容易に剥離できる剥離部34が構成され、この剥離部34が絶縁層5間に埋込まれた形態とされるのである。
【0052】
この後、図17に示すように、多層配線基板31に対し、例えば炭酸ガスレーザの照射により、その下面から絶縁層5間に埋め込まれている剥離部34の図で左縁辺部まで切込溝35を形成することが行われる。そして、密着性の低い剥離部34により、その下面側の絶縁層5との間を剥離し、剥離した下側部分(右端で上側部分とつながっている)を、上側に開くように広げることにより、図18に示すような、基板本体部32の右側にフレキシブル基板部33を一体的に有した多層配線基板31が形成されるのである。
【0053】
このような基本例3によれば、上記基本例1などと同様に、フィルム11に貼付された鏡面状態の銅箔13から導体箔パターン6と同時にべたパターン6aを設けて、絶縁層5との密着性(接着性)が低い剥離部34を形成し、熱プレス工程の後に、剥離部34により絶縁層5間を剥離することにより、硬質な基板本体部32とその基板本体部32に接続された柔軟性あるフレキシブル基板部34とを一体的に有する多層配線基板31を、容易に製造することができるなどの優れた効果を得ることができる。
【0054】
そして、特に本例では、上記基本例1とは異なる利用形態として、剥離部34により剥離された両側部分を開くように広げることにより、屈曲部33cにて繋がった形態のフレキシブル基板部33を形成するようにしたので、絶縁層5を取除くことなく基材10を有効に利用することができ、面積の大きなフレキシブル基板部33を形成することが可能となるものである。
【0055】
図19は、多層配線基板の製造方法の基本例4を示すものであり、上記基本例3と異なるところは、導体箔13を鏡面状態としたべたパターン6aからなる剥離部34に代えて、フィルム11と溶着せず、つまり絶縁層5との密着性(接着性)の低いポリイミドフィルムを、積層される基材10間に挟み込むことによって、絶縁層5間に剥離部36を形成するようにした点にある。この場合、基材形成工程において、所定の基材10の表面にポリイミドフィルムを貼付することにより、剥離部36を設けることができる。
【0056】
これによっても、上記基本例3と同様に、所定の基材10にポリイミドフィルムを貼付しておくことにより、絶縁層5間に剥離部36を形成することができ、熱プレス工程の後に、剥離部36により剥離された両側部分を開くように広げることにより、屈曲部33cにて繋がった形態のフレキシブル基板部33を有した多層配線基板31を容易に形成することができ、絶縁層5を取除くことなく基材10を有効に利用することができ、面積の大きなフレキシブル基板部33を形成することが可能となる。
【0057】
図20は、多層配線基板の製造方法の基本例5を示すものであり、多層配線基板41における剥離前の様子、つまり未だ全体が均一の厚みでフレキシブル基板部が形成されていない状態を示している。この多層配線基板41においても、図で左側に位置する硬質な基板本体部42の右側に柔軟性あるフレキシブル基板部43を一体的に有して構成されるのであるが、ここでは、フレキシブル基板部43を形成するために、導体箔13を鏡面状態としたべたパターン6aからなる2つの剥離部44,45が設けられるようになっている。
【0058】
そのうち上側の剥離部44は、多層の絶縁層5の厚み方向のほぼ3分の1の深さ位置に、多層配線基板41(基材10)の図でほぼ右半部にその右端部を除くように設けられている。また、下側の剥離部45は、多層の絶縁層5の厚み方向のほぼ3分の2の深さ位置に、多層配線基板41(基材10)の図でほぼ右半部に、右端がの右端縁部に一致すると共に、左端が剥離のために形成される切込溝46からやや右側に位置するように設けられている。これにて、図でほぼ右半部に位置する絶縁層5は、2つの剥離部44,45により、厚み方向にほぼ3等分されるようになっている。
【0059】
そして、熱プレス工程を経た多層配線基板41に対し、その下面から上側の剥離部44の左縁辺部まで切込溝46が形成され、図示は省略するが、剥離部44,45により剥離された部分をそれぞれ開くように広げることにより、基板本体部42の右側に、2つの屈曲部にて繋がった形態の3つの部分からなるフレキシブル基板部43が形成されるのである。これにより、フレキシブル基板部43の面積をより一層大きくすることが可能となる。
【0060】
尚、剥離部を3段に形成することにより、4つの部分が繋がったフレキシブル基板部を形成することができるなど、剥離部の数をさらに増やすことも可能である。また、上記した基本例3〜5では、熱プレスの工程後に、切込溝35,46を形成するようにしたが、上記した基本例2のように、基材10の段階で、剥離のための切込みを形成しておくこともできる。
【0061】
(3)実施例及び参考例
図21及び図22は、本発明の一実施例を示している。この実施例において製造される多層配線基板51は、図22に示すように、硬質な基板本体部から構成される地板部52に、柔軟性あるフレキシブル基板部から構成されるアンテナ部(電波放射部)53を一体に有して構成される。この多層配線基板51は、例えば自動車のキーレスエントリシステムの通信機に用いられるようになっている。
【0063】
前記アンテナ部53は、多層配線基板51の図で右側の表面の薄肉部分(フレキシブル基板部)を、剥離部54(図21参照)により基板本体部から剥離して上面側に折返すことにより形成されるようになっている。図示はしないが、アンテナ部53には、導体箔パターン6からコイル状(渦巻状)のアンテナが形成されている。また、アンテナ部53が折返された残りの基板本体部が、地板部52とされる。
【0064】
このとき、折返されたアンテナ部53と、地板部52の上面との間には、合成樹脂製のスペーサ55が設けられる。本実施例では、このスペーサ55は、絶縁層5と同等の材質、すなわち結晶転移型の熱可塑性樹脂、具体的にはPEEK樹脂とPEI樹脂との混合物から構成されている。このスペーサ55は、地板部52の上面及びアンテナ部53の下面の双方に対し、溶着あるいは接着されるようになっている。
【0065】
上記した多層配線基板51を製造するにあたっては、まず、基材形成工程において、剥離部54を有した所定の基材10に対しては、導体箔パターン6を形成すると同時に、図で右端部の位置に剥離部54を構成するべたパターン6aを設けるようにする。このとき、本実施例では、両面が鏡面状態とされた銅箔13が用いられており、貼付されている基材10(フィルム11)側からもべたパターン6aが容易に剥離でき、除去することができるようになっているのである。
【0066】
次に、基材10を上下に積層して、一括して加熱しながら加圧する熱プレス工程が実行される。これにて、図21に示すように、アンテナ部53を構成する右側の表面の薄肉部分の下面に密着性の低い剥離部54が絶縁層5間に埋込まれた形態の多層配線基板51が形成される。この後、図22に示すように、図で右側表面の薄肉部分を剥離部54により剥離し、基板本体部(地板部52)から上方左側に折返し、スペーサ55を挟むことにより、地板部52の上面にアンテナ部53を一体に有した多層配線基板51が得られる。尚、この後、剥離部54を構成していたべたパターン6aが剥離されて除去されるのである。
【0066】
このような実施例によれば、地板部52の上面にアンテナ部53を一体に有した多層配線基板51を容易に製造することができ、このとき、地板部52を大きくとることができて周辺導体からの影響の少ないアンテナ部53を一体に形成することができるものである。また、本実施例では、スペーサ55を絶縁層5と同等の材質から構成したので、別の材質から構成する場合と比べて、リサイクル性をより良好とすることができるものである。
【0067】
図23は、参考例を示しており、上記実施例と異なるところは、絶縁層5と同等の材質のスペーサに代えて、高誘電率の樹脂材料からなるスペーサ56を設けた点にある。これによれば、上記実施例に比べてリサイクル性は低下するものの、電波放射性能が向上し、アンテナ部53の小型化などを図ることができる。
【0068】
尚、上記実施例及び参考例では、導体箔13を鏡面状態としたべたパターン6aから剥離部54を構成するようにしたが、上記基本例4のように、フィルム11と溶着せず、つまり絶縁層5との密着性(接着性)の低いポリイミドフィルムを、積層される基材10間に挟み込むことによって、絶縁層5間に剥離部を形成するようにしても良い。
【0069】
(4)その他の実施例
本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下に述べるような様々な拡張、変更が可能である。即ち、上記実施例では、上面あるいは両面が鏡面状態とされた銅箔13を採用したが、フィルム11に貼付されている側の面が鏡面状態とされたものを使用することもでき、この場合、その銅箔とフィルム(絶縁層)との間が剥離部とされるようになる。
【0070】
また、上記基本例1、2では、多層配線基板1の片面は導体箔パターンが露出しない構成としたが、例えば図8、図9などで最上層を構成する基材を上下反転するなどの方法により、多層配線基板の両面に導体箔パターンが露出する構成としてもよく、この場合、多層配線基板の両面の導体箔パターンのはんだを付着させたくない部分に、クロームめっき等の表面処理を行うことができる。
【0071】
【0072】
そして、上記実施例では絶縁層5(基材10のフィルム11)を構成する結晶転移型の熱可塑性樹脂として、PEEK樹脂とPEI樹脂とを混合したものを採用したが、PEEK樹脂単体、あるいはPEI樹脂単体、さらにはそれらにフィラーを添加したもの等を採用することも可能である。銅箔13以外の導体箔を採用することもでき、保護フィルムやカバーレイヤなどの材質についても変更が可能である。ポリイミドフィルムの代わりに、絶縁層や導体箔と溶着しない他のフィルムを使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層配線基板の製造方法の基本例1を示すもので、多層配線基板の形状(a)及び不要部分を切除する前の様子(b)を概略的に示す縦断正面図
【図2】 フィルムの表面に銅箔が貼付された材料の縦断正面図
【図3】 導体箔パターン及びべたパターンを形成した様子を示す縦断正面図(a)及び平面図(b)
【図4】 フィルムに保護フィルムを貼付した様子を示す縦断正面図
【図5】 ビアホールを形成した様子を示す縦断正面図
【図6】 はんだペーストを印刷塗布した様子を示す縦断正面図
【図7】 保護フィルムを剥がした様子を示す基材の縦断正面図
【図8】 基材を積層する様子を示す縦断正面図
【図9】 積層された各基材が一体化した様子を示す縦断正面図
【図10】 部品接続用のランド部を形成した様子を示す縦断正面図
【図11】 電子部品を実装した様子を示す縦断正面図
【図12】 切込溝を形成した様子を示す縦断正面図(a)及び底面図(b)
【図13】 不要部分を切除した様子を示す縦断正面図(a)及び底面図(b)
【図14】 結晶転移型の熱可塑性樹脂の温度変化と弾性率との関係を示す図
【図15】 多層配線基板の製造方法の基本例2を示すもので、基材の縦断正面図(a)及び平面図(b)
【図16】 図12相当図
【図17】 多層配線基板の製造方法の基本例3を示すもので、多層配線基板の剥離前の様子を概略的に示す縦断正面図
【図18】 多層配線基板の形状を概略的に示す縦断正面図
【図19】 多層配線基板の製造方法の基本例4を示す図17相当図
【図20】 多層配線基板の製造方法の基本例5を示す図17相当図
【図21】 本発明の実施例を示すもので、多層配線基板の剥離前の様子を概略的に示す縦断正面図
【図22】 多層配線基板の形状を概略的に示す縦断正面図
【図23】 参考例を示す図22相当図
【符号の説明】
図面中、1,31,41,51は多層配線基板、2,3,32,42は基板本体部、4,33,43はフレキシブル基板部、5は絶縁層、5aは穴、6は導体箔パターン、6aはべたパターン、8,34,36,44,45,54は剥離部、9は不要部分、10,21は基材、11はフィルム、13は銅箔(導体箔)、16は電子部品、17はランド部、22は切込み、33cは屈曲部、52は地板部(基板本体部)、53はアンテナ部(フレキシブル基板部)、55,56はスペーサを示す。

Claims (4)

  1. 層間に導体箔パターンを有する多層の絶縁層を備える多層配線基板であって、
    前記導体箔の一部の表面を鏡面状態とすることにより密着性の低い剥離部を形成し、前記剥離部により絶縁層間を剥離すると共に該剥離部により剥離された表面の薄肉部分を基板本体部から折返すことにより、前記基板本体部を地板部としたアンテナ部を形成し、
    前記地板部とアンテナ部との間には、前記絶縁層と同等の材質のスペーサが、前記地板部の上面及びアンテナ部の下面の双方に接着あるいは溶着されて設けられることを特徴とする多層配線基板。
  2. 層間に導体箔パターンを有する多層の絶縁層を備える多層配線基板であって、
    前記絶縁層間の一部に剥離用フィルムを挿入しておき、前記剥離用フィルムにより絶縁層間を剥離すると共に該剥離用フィルムにより剥離された表面の薄肉部分を基板本体部から折返すことにより、前記基板本体部を地板部としたアンテナ部を形成し、
    前記地板部とアンテナ部との間には、前記絶縁層と同等の材質のスペーサが、前記地板部の上面及びアンテナ部の下面の双方に接着あるいは溶着されて設けられることを特徴とする多層配線基板。
  3. 表裏どちらかか両方に導体箔パターンが無い多層配線基板で、表面に導体箔パターンが無い面の絶縁層に穴を形成することにより導体が表面に露出する部分を設けることを特徴とする請求項1又は2記載の多層配線基板。
  4. 表面導体箔パターンの一部をはんだ付着困難で高温に耐える表面処理を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多層配線基板。
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