JP3959484B2 - 残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法並びに残留応力測定方法、及びこの残留応力測定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法並びに残留応力測定方法、及びこの残留応力測定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
素材の塑性変形又は熱応力により発生する残留応力は、試験材料の疲労強度や破壊物性などの機械的性質を低下させ、後加工を困難にする等の様々な問題点を引き起こす。特に、最近、使用が急増した薄膜素材の場合、異種素材接合部界面に発生した残留応力が、機械的物性を左右する重要な要素であるという報告があり、バルク(bulk)素材においても溶接中に発生した残留応力の重要性は既に知られている。
【0003】
公知の残留応力測定方法は2つに大別される。一つは機械的応力緩和方法(Mechanical stress relaxing)であって、穴開け法(Hole drilling)や切断法((Sawcutting)などが挙げられる。もう一つは物理的方法であって、X線回折法(X-ray diffraction)、バルクハウゼン・マグネチック・ノイズ(Barkhausen magnetic noise)法、超音波法及び中性子回折法などが挙げられる。
【0004】
機械的応力緩和方法では、拘束因子を除去して緩和する際の変形程度から残留応力を測定する。このような機械的方法は、比較試片なしで残留応力を定量的に評価することができるという利点はあるが、必ず試片を破壊しなければならないという問題点がある。また、物理的方法のうち、前記X線回折法では、原子間の間隔を測定して変形の程度に計算し、バルクハウゼン・マグネチック・ノイズ法では残留応力によって変化する磁場ノイズの一つであるバルクハウゼン・ノイズの変化を計算する。
【0005】
このような物理的方法は、非破壊的であるという利点はあるが、試験材料の微細組織の影響が大きいという欠点により、溶接部のような微細組織の急激な変化(結果値が残留応力なのか、微細組織の変化なのかを判別することが難しい)が存在する領域における適用は不可能であるという限界がある。
【0006】
このように既存の公知の残留応力測定方法は、一定の形態の試片採取による応力緩和を補償することができず、測定中にも応力除去を目的として一部素材を損傷することなく除去するなどの複雑な過程が必要であるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、機械的物性評価に有利で非破壊的な残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法を提供することにある。本発明の他の目的は、適用する荷重の範囲を制御することにより、薄膜やマイクロ素子などの微小領域から大型構造物に至るまでの広範囲な適用が可能であり、微細組織による影響を受けない残留応力測定方法を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、着座装置を多様化して、対象試験材料の大きさと種類に関係なく様々な試験材料に着座させて測定することが可能な残留応力測定方法を提供することにある。本発明の更に他の目的は、測定されたデータを分析するに際して、実験定数補正のための別途の測定が不要なので測定費用を節減し、他の測定法では測定が不可能な部分に対する測定も可能な残留応力測定方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムは、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする残留応力測定装置を用いて試験材料の残留応力データを測定する方法において、前記圧子を残留応力試験の開始が可能な位置に移動させて前記試験材料に接近させる圧子接近ステップと、前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、前記試験材料の残留応力を計算する残留応力計算ステップとを含むことを特徴とする残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法によって達成される。
【0010】
更に、前記圧子接近ステップは、前記圧子を下降させる圧子下降ステップと、前記押込み荷重が前記荷重設計値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子下降ステップを引き続き行う判断ステップとを含むことを特徴とする。更に、前記荷重設定値が0.01〜2kgfであり、前記距離設定値は0.1〜30μmであることを特徴とする。更に、前記残留応力計算ステップが、前記荷重除去ステップの前又は後に行われることを特徴とする。更に、前記それぞれの連続測定ステップ毎に、前記圧子の移動速度、最大押込み深さ、押込み荷重、前記圧子の移動距離、前記反復回数及び前記荷重除去率の少なくとも一つを変化させることが可能なことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムが、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする残留応力測定装置を用いて試験材料の残留応力を測定する方法において、前記圧子を下降させて前記圧子を押込み試験の開始が可能な位置に移動させるが、押込み荷重が荷重設定値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子を引き続き下降させる圧子接近ステップと、前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、所定の基準試片の測定式と測定した試験材料の測定式とを比較して前記試験材料の残留応力を測定するステップと、前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、を含むことを特徴とする残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法である。
【0012】
また、本発明は、残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための押込み荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムは、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする、試験材料の残留応力を測定する測定プログラムを記録した記録媒体であって、前記インターフェースコンピュータに、前記圧子を下降させて前記圧子を押込み試験の開始が可能な位置に移動させるが、押込み荷重が荷重設定値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子を引き続き下降させる圧子接近ステップと、前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、所定の基準試片の測定式と測定した試験材料の測定式とを比較して、前記試験材料の残留応力を測定するステップと、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能な測定プログラムを記録した記録媒体によっても達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図に基づいて本発明を詳細に説明する。残留応力測定装置、残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法及び残留応力測定方法、残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法を記憶した記録媒体について順次説明する。そして、最終的には測定プログラムによる残留応力測定方法の実施例について各式を用いて詳細に説明する。
【0014】
第1に、残留応力測定装置について述べる。図1乃至図5を参照して残留応力測定装置の一実施例について述べる。図1は本発明の一実施例による残留応力測定装置の全体構成図、図2は図1に示した残留応力測定装置の本体の正断面図、図3は図2に示した本体の側断面図、図4は図2に示した本体の部分平面図、図5は図2に示した本体の下部一部、変位センサ及び荷重センサの領域を示す部分断面図である。
【0015】
図1に示すように、本発明に係る残留応力測定装置は、本体100と、本体100に連結されたインタフェースコンピュータ200とを有する。本体100は、物性を測定する試験材料に着座させて残留応力の測定を行うための機器の主要部である。インタフェースコンピュータ200には、本体100の作動を制御するとともに、本体100の測定手順によって測定されたデータを分析するためのプログラム、及び本体100からの信号値を変換する装置等が搭載されている。
【0016】
図2及び図3に示すように、本体100は、フレーム101、荷重加え装置110、ボディ102、荷重センサ123、圧子ホルダー125、圧子127、変位センサ128、水平移動装置140、コネクタ161、163を含備える。フレーム101は円筒形状を有するもので、いろいろの内蔵部品を保護し且つ外観をなす。本実施例において、フレーム101は、荷重加え装置110、ボディ102、荷重センサ123及び圧子127の一部分を含むために高強度アルミニウム軽量合金を使用するとともにその重量を減らすことにより、携帯及び運搬も容易である。
【0017】
荷重加え装置110は、残留応力測定の際に試験材料に加えられる荷重を発生するものであって、モータ111、減速機112及びボールスクリュー117からなる。モータ111としては、外部荷重及び過負荷に安定的で精密制御の可能なDCステッピングモータを採用することにより、現場から外部振動など発生可能な危険要素の影響を除去できる。減速機112は、モータ111の下方に位置し、モータ111により発生した動力で圧子127を移動させる際に、圧子127の移動速度を測定に必要なだけの低速に減速させ、小型のモータ111からの出力を増幅させる。
【0018】
カップリング113は、減速機112の下方に設けられ、減速機112とボールスクリュー117を連結し、モータ111の動力をボールスクリュー117に伝達する。ボールスクリュー117の外側にはベアリングが嵌合され、このベアリングはボールスクリュー117の回転自在に支持する。支持軸116は、ボディ102を貫通し、ボディ102が上下に移動する際にボディ102の移動を案内し、外部衝撃による揺れ又はそれ自体の揺れを防止する。ボールスクリュー117は、モータ111からの動力により回転する部分であり、この回転力を利用して圧子127に荷重を加える。即ち、ボールスクリューナット118は、ボールスクリュー117に螺合され、ボールスクリュー117が回転すると上下方向に垂直移動する。
【0019】
ボディ102は、ボールスクリューナット118に合体され、ボールスクリューナット118の垂直移動に伴って、荷重加え装置110で発生された回転力を垂直荷重に変換して、圧子127が試験材料に荷重を加えられるようにする。荷重センサ123は、ボディ102の下方に位置し、ボディ102によって加えられた荷重の変化を連続的に計測する。荷重センサ123を押込むと、押込み荷重に比例する変形が発生し、この変形に応じて、荷重センサ123に内蔵されたストレインゲージの電気抵抗が変化し、結果として流れる電流が変化するので、この電流の変化を感知して荷重を連続測定する。
【0020】
荷重センサ123の最大荷重は100kgf、荷重分解能は1.5gfとそれぞれ設計されることにより、既存のAIS2000の場合より最大荷重が少なくて精密度が更に高くなった。その理由は、AIS2000でのように引張物性を得るためには球形圧子(図示せず)を使用しなければならず、そのような圧子が試験材料の内部に一定の深さ以上押込まれなければならない。このため、更に大きい荷重が必要であるが、残留応力測定装置は押込み深さよりは装備の精密度が優先視されるので、前記のような設計を有することができる。ここで、最大荷重が増えるほど、荷重分解能も一緒に増加するので、精密な分析が難しくなり、最大荷重が低い場合には十分なデータを得ることができないので、様々な実験によって最適の荷重範囲を決定する。
【0021】
荷重センサ123の下方には、荷重センサ123と圧子127とを連結する延長軸124がある。延長軸124は上端の内周面に雌ねじが設けられ、この雌ねじが、荷重センサ123の下端に設けられた雄ねじに結合されている。延長軸124の下端には圧子127が設けられている。圧子127は、実質的に試験材料に接触荷重を加える部分であって、例えばビッカース圧子を採用できる。延長軸124と圧子127とは、着脱式になっているので、延長軸124からの圧子127の離脱の危険性を無くし、実験誤差を除去できる。本実施例では、圧子127は四角錐形のビッカース圧子であるが、用途に応じて円錐形又は球形を採用することもできる。
【0022】
変位センサ128は、圧子127と平行に移動し、圧子127と荷重センサ123との間に位置する。変位センサ128は、本体100の内壁面に固定したマグネットと平行して移動しながら変位を測定する。センサブラケット129は、圧子127に連結された延長軸124と、変位センサ128とを締結する。圧子127が上下に移動すると、変位センサ128はマグネットに対し平行移動して押込み深さを測定するので、圧子127の押込み深さを測定することができる。変位センサ128の最大測定範囲は、圧子127の最大移動範囲であり、正確な押込み深さを測定可能にするため、均等目盛(Linear Scale)を使用したが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0023】
変位センサ128は、圧子127と変位センサ128の無理な上下移動による機器の破損を防止するために、上端と下端に極限信号発生装置が取り付けられる。圧子127と変位センサ128の安全な移動が可能な領域を設定し、各領域の限界位置に極限信号発生装置を取り付ける。この領域を超過する場合には、モータ111の回転が中断されて圧子127と変位センサ128の移動が中断される。
【0024】
荷重加え装置110及び荷重センサ123とベース133との間には、水平移動装置140が設けられる。水平移動装置140は、残留応力測定を行った後、同一試験材料に対し他の位置で次の残留応力測定を行うとき、残留応力測定装置全体を移動することなくフレーム101のみを水平移動して次の残留応力測定を行うための装置である。
【0025】
図2、図3及び図4を参照するが、特に図4を参照すると、本体100のフレーム101の下部に位置した水平移動装置140は、スライダ141、スライダベース142、ロック金具143、ロックボルト143a、及び移動ハンドル145を有する。スライダ141は、本体100のフレーム101の下部に位置し、スライダベース142はスライダ141の下部に位置する。スライダベース142には凹状のアリ溝が設けられ、スライダ141には、バチ形の凸部が設けられ、これらが摺動可能に嵌合されている。従って、スライダ141がスライダベース142に乗ってアリ溝方向に摺動して本体100を水平移動させることができる。
【0026】
ロックボルト143aは、スライダ141の溝を貫通してスライダベース142に接触している。ロック金具143は、ロックボルト143aと締結されており、回転させるとロックボルト143aが上下に移動する。ロック金具143をロックボルト143aが延長するように回転させると、ロックボルト143aが、スライダベース142を押圧してスライダ141を固定する。この状態でロック金具143をロックボルト143aが短縮されるように回転させると、ロックボルト143aは、スライダベース142の加圧を解除し、スライダ141に力を加えると水平移動可能にする。
【0027】
スライダ141の水平移動させる力は、移動ハンドル145を回転させることにより得られる。移動ハンドル145には、ブラケット145aを貫通してスライダ141のナット145cに螺合されたボルト145bが設けられている。移動ハンドル145を回転させると、移動ハンドルボルト145bも共に回転する。移動ハンドルボルト145bの回転によって、移動ハンドルナット145c、スライダ141及び、フレーム101が、ねじ山の方向に沿って移動ハンドル145方向、或いはその反対方向に移動できるようにする。移動ハンドル145には移動距離を知らせる目盛りが設けられている。本体100の末端にあるベース133は、着座装置130を本体100に連結させ、着座装置130を締結していない場合には本体100を支持する。
【0028】
本発明に係る残留応力測定装置は、本体100とは別途に着座装置130を有する。着座装置130は磁石131、磁石ブラケット131a及び2つのボルト133b、133b' を有する。磁石131とベース133は磁石ブラケット131aに2つのボルト133b、133b' によってそれぞれ結合されている。磁石131は、その着座する部分が鉄材部分の時に使用するが、曲率を有する試験材料の場合には磁石131の底部を曲率に合わせて加工して使用する。
【0029】
本実施例では、着座装置130が磁石131であると説明したが、着座する試験材料の種類に応じてチェーン又は曲率のあるU字型固定具を使用することもできる。チェーンは磁石131の使用が不可能な場合、試験材料の周りを巻いて本体100に着座させる。例えば、100kg程度の高荷重を支持するために4重チェーンを使用し、ベース133とチェーンとの間はボルト締結方式と固定金具用螺合方式を混用して締結する。U字型固定具はチューブに使用し、本体100を支持する両側のブラケットとU字型固定具とをボルトで締結して本体100を固定する。
【0030】
更に図1を参照すると、本体100のフレーム101の上端部に位置するコネクタ161、163は、本体100とインタフェースコンピュータ200との間で互いに信号をそれぞれ伝達する部分である。コネクタは、モータコネクタ161及び信号コネクタ163からなり、それぞれインタフェースコンピュータ200のモータコネクタ161' 及び信号コネクタ163' にそれぞれ連結される。
【0031】
インタフェースコンピュータ200は、測定した試験材料の押込み荷重と変位データを分析するプログラムを搭載し、現場で残留応力を計算することができる。残留応力は後述する残留応力測定を用いた残留応力決定方法によって計算される。また、インタフェースコンピュータ200に搭載されたプログラムには、測定の前に圧子127を試験材料に接近させるか、或いは測定の後に圧子127を試験材料から離すためのモータ111の手動駆動機能と、測定を開始する際に自動的に試験材料測定の開始が可能な位置に移動させるエンゲージ機能がある。これについては後述する。
【0032】
インタフェースコンピュータ200には、それぞれモータコネクタ161及び信号コネクタ163に連結されるモータコネクタ161' 及び信号コネクタ163' がある。そして、インタフェースコンピュータ200には、緊急停止ボタンや電源ボタンなどのような1又はそれ以上の制御ボタンが設けられている。
【0033】
以下、図1乃至図5を参照して本発明に係る残留応力測定装置の作動について述べる。まず、着座装置130を、本体100のベース133に結合させた後、測定する試験材料に着座させる。ロック金具143がロックされていなければ、ロックボルト143aが下方に移動するようにロック金具143を回転させ、ロックボルト143aがスライダベース142を加圧してスライダ141及び本体100などを固定させる。
【0034】
インタフェースコンピュータ200の電源ボタンを押して電源をつけると、圧子127は最大限上昇して極限信号発生地点まで上昇する。この際の速度はモータ111と減速機112における上昇可能な最高速度である。測定速度及び手動上下動作速度は、予め設定されたモータ111の回転速度を減速機112にて変速することによって得られる。モータ111の回転力は、減速機112とカップリング113を回転させてボールスクリュー117を回転させ、ボールスクリューナット118を下方に垂直移動させる。ボールスクリューナット118の垂直移動はボディ102、荷重センサ123、延長軸124、圧子127、変位センサ128を同時に下方に移動させる。
【0035】
この際、荷重センサ123と変位センサ128は、荷重と変位の変化を連続的に測定する。前記垂直荷重は圧子127を試験材料に押込ませる。変位センサ128は圧子127の押込み深さを連続的に計測する荷重センサ123と変位センサ128によって荷重及び押込み深さを一定の深さまで測定し、モータ111を反対方向に回転させて圧子127の荷重を一定の程度除去すると同時に、荷重及び押込み深さを測定して応力及び実際の接触面積を求める過程を所定の位置で連続的に施行する。
【0036】
再び前記方法で圧子127に荷重を加えて押込み深さを更に増大して荷重及び押込み深さを測定し、荷重を一定の程度除去すると同時に荷重及び押込み深さを連続的に測定して応力及び実際の接触面積を求める。このような過程を繰り返すことにより、所定の位置での応力及び変形率曲線を完成することができる。
【0037】
所定の位置で押込み測定が終わったら、水平移動装置140のロック金具143を解除し、移動ハンドル145を回してスライダ141を水平移動させた後、次の位置で前述したような同一の押込み測定を行う。他の試験材料に対して残留応力測定を行うためには、着座装置130の磁石131を取り外し、他の試験材料に残留応力測定装置全体を移動させた後、磁石131を更に他の試験材料に着座させて残留応力測定を行う。
【0038】
また、曲率を有する対象に着座させるために、磁石131を曲率加工して使用することができる。一方、試験材料が磁性体ではない場合には、図5の着座装置130の磁石ブラケット131aとベース133とを結合させるボルト133b、133b' を回転させて着座装置130を本体100から分離した後、他の着座装置130、例えばチェーン又はU字型固定具をベース133に締結し、その後同一の方法で測定する。
【0039】
第2に、残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法及び残留応力測定方法について述べる。図6乃至図8を主に参照するが、図1乃至図5を部分的に参照して本発明に係る残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法及び残留応力測定方法の一実施例を説明する。
【0040】
図6に示すように、本発明に係る残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法は、圧子移動方法選択ステップ(S10)、圧子接近ステップ(S20)、荷重加えステップ(S30)、荷重除去ステップ(S40)、測定ステップ(S50)、連続測定ステップ(S60)、圧子除去ステップ(S70)及び残留応力計算ステップ(S80)を有する。反復説明を回避するために、残留応力測定方法を説明しながら残留応力データ測定方法を説明する。圧子移動方法選択ステップ(S10)は、残留応力測定装置の圧子127の移動を手動又は自動で選択するステップである。
【0041】
図7を参照すると、まず、測定を開始する前に、圧子127を試験材料に接近させるために圧子127の移動方法を選択する(S100)。圧子127の移動を手動にするか否かを尋ね(S110)、手動であれば、圧子127の移動速度を設定する(S120)。圧子127の移動速度を設定した、アップを選択すると(S130)、圧子127を上方に移動させる(S150)。これとは逆に、ダウンを選択すると(S135)、圧子127は下方に移動する(S155)。
【0042】
圧子127の移動を手動にせず自動にするとしても(S115)、一応圧子127の移動速度を設定しなければならない(S120')。その後、移動距離を入力し(S140)、移動距離が負数であるか否かを判断し(S145)、移動距離が負数であれば、圧子127を上方に移動させ(S150)、移動距離が正数であれば、圧子を下方に移動させる(S155)。
【0043】
圧子接近ステップ(S20)は、圧子127を残留応力測定の開始が可能な位置に移動させて試験材料に接近させるステップである。図8を参照すると、圧子127を下方に移動させながら(S210)、実時間にて移動距離及び荷重を表示する(S220)。次に、圧子127の受ける荷重が0.2kgf以上であるか否かを判断し(S230)、荷重が0.2kgf以上であればはい、圧子127の下降を止め(S240)、上方に10μm移動させた後(S250)停止する(S260)。
【0044】
こうなると、圧子127と試験材料との距離が、測定を開始し得る適当な程度にセットされる。もし荷重が0.2kgf以上でなければ「いいえ」、圧子127の荷重が0.2kgfに到達するまで圧子127を引き続き下方に移動させて圧子接近ステップを繰り返し行う。
【0045】
この際、0.2kgfと10μmの値は、それぞれ荷重設定値と距離設定値を示し、反復的な実験から得られた値であって、データ測定開始範囲が0.2kgf以上であるため、物性の測定には影響を与えない。また、本実施例では、荷重設定値と距離設定値がそれぞれ0.2kgfと10μmであるが、実験結果、エンゲージの荷重設定値は0.01〜2kgf、距離設定値は0.1〜30μm内で有効範囲を有するので、この範囲内でのエンゲージ設定は本発明の範囲に属すると言える。
【0046】
荷重加えステップ(S30)は試験材料に荷重を加えて圧子127を垂直下降させるステップである。この際、垂直下降する移動速度と垂直下降する移動距離を予め定めておく。圧子127の移動速度と移動距離は、前述した残留応力測定装置のモータ111と減速機112を制御して得ることができる。例えば、最大移動距離を300μm、反復回数を10にした場合、移動速度を0.1mm/min、1回の移動距離を30μmにすることができる。
【0047】
荷重除去ステップ(S40)は、圧子127を移動距離だけ下方に移動させた後、一定の荷重除去率だけ荷重を除去して圧子を一定の距離だけ上方に移動させるステップである。これも前記残留応力測定装置のモータ111と減速機112を制御して得ることができる。前記例において、荷重除去率が30%の場合、1回の移動距離を得るために付加した荷重の70%に該当する荷重まで圧子を上方に移動させる。
測定ステップS50は、荷重加えステップ(S30)と荷重除去ステップ(S40)を介して圧子127の垂直移動による圧子127の押込み深さと押込み荷重を測定するステップである。このステップS50は残留応力測定装置の変位センサ128と荷重センサ123によって行われる。
【0048】
連続測定ステップ(S60)は、荷重加えステップ(S30)、荷重除去ステップ(S40)及び測定ステップ(S50)を一定の回数繰り返すステップである。一方、移動速度、圧子の移動距離及び荷重除去率を各次数毎に異ならせることができる。例えば、次数が低くて付加荷重が小さい場合1回乃至3回には荷重除去率を大きくし、段々次数が大きくなると、荷重除去率を小さくすることもできる。次数が低い場合、荷重除去率を大きくするので、塑性変形様相を正確に反映することができる。
【0049】
圧子除去ステップ(S70)は圧子127を試験材料から除去するステップである。残留応力計算ステップ(S80)は、測定ステップ(S60)で測定して求めた押込み深さに対する押込み荷重曲線を用いて残留応力を計算するステップである。ここで、残留応力は後述する残留応力測定を用いた残留応力決定方法によって計算することができる。勿論、残留応力計算ステップ(S80)は圧子除去ステップ(S70)の前あるいは後に位置することができる。
【0050】
以上、図面を参照して残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法及び残留応力測定方法を説明したが、本発明はこれに制限されない。
【0051】
残留応力測定装置の水平移動装置140を用いて圧子127を同一試験材料に対して一軸方向に水平移動しながら、前述した残留応力測定方法を繰り返すことにより、同一試験材料に対して残留応力値を多数計算することもできる。この際、多数測定された残留応力値のうち小さ過ぎるか或いは大き過ぎる値を表わすデータは捨て、残りの残留応力値を平均するので、試験材料の残留応力をより正確に求めることができる。
【0052】
第3に、残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法を記憶した記録媒体、即ち、残留応力測定プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体について述べる。図9乃至図13を主に参照し、図1乃至図8を付随的に参照して本発明に係る残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法(プログラム)を記憶した記録媒体を説明する。記録媒体はコンピュータなどの演算装置で実行することができる。例えば、記録媒体は、図1に示した残留応力測定装置を制御することが可能なインタフェースを含んだコンピュータで実行し、測定装置の測定データの入力を受けて試験材料の残留応力値を測定して出力することができる。
【0053】
図9は図1の残留応力測定装置を用いた測定方法を記憶した記録媒体をコンピュータによって実行した場合の初期画面、図10は実験条件を設定するための画面、図11は図1の残留応力測定装置を用いた測定方法(プログラム)を記憶した記録媒体によって測定された押込み深さと押込み荷重曲線の画面、図12は同一試験材料又は異種試験材料に対して多数測定された押込み深さと押込み荷重曲線を重ね合わせた画面、図13は押込み深さと押込み荷重曲線を用いて誘導された残留応力分析結果を示す画面である。
【0054】
記録媒体をコンピュータによって実行した場合の初期画面は、上位メニュー、機器現在状態表示部、モータ111の手動駆動部、エンゲージボタン、グラフ窓、基準(reference)データベース作りボタン及び残留応力測定ボタンから構成される。初期画面の構成要素はマウス又はキーボードを用いてクリックし、或いはキーボードを用いて手動操作することができる。
【0055】
上位メニューには「開く」、「保存」、「基準変更」、「残留応力分析」などの基本メニューを有する。基準データベース作りボタン又は残留応力測定ボタンを選択し、簡単な情報入力窓に測定者及び試片に対する情報を入力すると、実験条件設定画面が出力される。実験条件は圧子127の種類、多重実験回数、最大変位、荷重除去率、荷重維持時間などである。下部の手動部では最終変位と測定速度を調節することができる。このような実験条件による実験条件模式図が出力されるので、実験条件による実験結果を予測して出力することができる。
【0056】
機器現在状態表示部は、現在残留応力測定装置の圧子127の荷重と変位を表示する。モータ111の手動駆動部は、測定の前に圧子127を試験材料に接近させるか、或いは残留応力測定終了の後に次の測定位置に移動させるために、圧子127を試験材料から除去する際に使用するメニューである。
図7を参照すると、圧子127の移動速度を設定した後、手動駆動部のアップボタンを押すと、圧子127が上方に移動する。一方、ダウンボタンを押すと、圧子127が下方に移動する。
【0057】
エンゲージボタンは、試験材料を測定の開始が可能な位置に移動させる際に、測定者が直接圧子127と試験材料を観察しながら圧子127を試験材料に接近させなければならないという不便さを無くすために、自動で試験材料を測定の開始が可能な位置に移動させるメニューである。図8を参照すると、まずエンゲージボタンを押すと、図6の圧子127の接近ステップ(S20)を実行して圧子127を測定可能な位置に移動させる。
【0058】
初期画面に図示されていない開始ボタンをクリックすると、記録媒体に記憶された測定方法を実行して残留応力の基準データベースを作り、或いは残留応力を測定することができる。
【0059】
まず、現在の圧子127の荷重と変位が機器の状態部に出力されることについては前述した。また、現在までの累積押込み深さ(変位)による押込み荷重曲線は、図11に示すようにグラフ窓に表示する。同一試験材料に対して水平移動して押込み深さによる押込み荷重曲線を多数求めた場合、或いは測定部位に応じて残留応力が変化してこれに対する比較が必要な場合には、同時に図12に示すように、曲線を重ね合わせて表示することもできる。
【0060】
初期画面には基準データベース変更ボタン及び残留応力分析ボタンがあり、基準データベース変更ボタンをクリックすると、装備に入力されているデータベースの中から基準値を選択して変更することができる。残留応力ボタンをクリックすると、選択された基準値による残留応力を分析し得る残留応力分析窓が画面に現われ、分析開始ボタンを押すと、残留応力値が表示される。残留応力分析の際には、基準曲線と残留応力測定曲線が現われるとともに、分析された結果が共に画面に現われる。このような内容を様々なファイル形態、例えばBMPのようなイメージファイルにして記憶することもできる。
【0061】
第4に、測定プログラムによる残留応力測定方法の実施例について述べる。図11及び図14を参照すると、残留応力を測定するためには基準試片(Stress free状態)の押込み荷重−変位曲線が必要であるが、これは測定しようとする実際試片の押込み荷重−変位曲線と比較するためである。残留応力を求めるためには下記の過程を行うべきであるが、その順序は次の通りである。
【0062】
まず、基準試片に対し前述した残留応力測定装置を用いて多重連続押込み実験を行い、ここから得られた曲線に基づいて負荷(loading)曲線のフィッティング(fitting)式、無負荷(unloading)曲線の傾き及び実際の押込み深さhcを求める。
【0063】
得られた押込み荷重−変位曲線から機械的弛緩、減/加速効果、クリープ(creep)効果のない負荷部分のみを別途に切り取ってフィッティング過程を経るが、これは実際多重押込みの場合、荷重除去時の曲線形態が歪曲されて、実際適用された荷重とは差異を示すため、より正確な値の測定のために必ず必要である。一定の硬度値を示すビッカース硬さ試験の際に加えられる荷重は、圧痕の面積に比例するが、圧子下部の複雑な弾性域/弾塑性変形によって正確に比例する関係であるとは言えないので、負荷の際に与えられた押込み深さとの関係を式1のように5次式の形態で適合化させて実験式を得る。
【0064】
【式1】
【0065】
次に、それぞれの無負荷曲線の分析を開始する際にも、前記負荷曲線の分析のように式2のような形態でフィッティングする。式2は無負荷曲線の全ての点に最も近似した曲線を計算するアルゴリズムである。
【0066】
【式2】
【0067】
ここで、hfは荷重除去後の残留最終深さである。両辺に代数を取ってフィッティングを経ると、k及びmを知ることができ、これにより無負荷曲線の傾きSを求めることができるが、その関係は式3で与えられる。
【0068】
【式3】
【0069】
弾性的な押込み荷重除去中に圧子/試片の一定の接触面積を維持すると、無負荷曲線は直線形態を持つことになり、これから接触深さhcが決定される。ところが、荷重除去中に実際圧子の形状に応じて接触面積は段々減少し、接触部周辺の弾性曲げも変化する。このような実際圧子の接触関係式は式4で与えられる。
【0070】
式3において、各無負荷曲線の中から変位の最も大きい値をhmaxとして取ってSを決定する。その後、負荷曲線をフィッティングした式とSを用いて得ることが可能な無負荷曲線の接線との交点を各無負荷部分におけるhmaxとして再設定する。これは、装備によっては曲線が理想的な形態から外れることも可能であるが、この際に発生する誤差を最小化するためである。
【0071】
【式4】
【0072】
ここで、hiは無負荷曲線の接線を延長する際の切片の深さであり、hmaxは前述した負荷曲線とSを用いて得られる無負荷曲線の接線との交点を用いて求めた各部分無負荷時の最大押込み深さである。ωは圧子の幾何学的因子(geometrical factor)、ビッカース(Vickers)圧子の場合にはその値が0.72で与えられる。このような接触深さの決定はそれぞれの部分無負荷で全て行われる。
【0073】
本例では簡単な表現のために上記のような式を使用したが、本出願人が韓国特許庁へ2001年1月12日付で特許出願した未公開の「連続押込み試験を用いた加工硬化指数及び応力係数決定方法」(出願番号10−2001−1770)、「連続押込み試験を用いた降伏強度決定方法」(出願番号10−2001−1771)、「連続押込み試験を用いた引張強度決定方法」出願番号10−2001−1772に開示されている、押込みの際に圧痕角部に試験材料が集積するか或いは一緒に入りこむパイルアップ(pile up)とシンクイン(Sink in)を考慮した接触深さの決定方法を使用することもできる。
【0074】
基準試片における実験が終わると、残留応力を測定しようとする試片で実験を行うが、この際は部分荷重除去のステップを経る必要がない。これはそれぞれの試片において一定の押込み深さに対して加えられた荷重値の相対的差異が、試片内に存在する残留応力と直接的な関係があるので、標準化された押込み深さhcを既に既存の基準試片から得た以後にはhc値を得ることは不要だからである。
【0075】
残留応力を求めようとする試片において連続押込み実験を行った後、以前ステップと同様に、負荷部分のフィッティングを経る。また、ここで得られた式と基準試片から得られたフィッティング式との比較を行う。この際、測定された押込み荷重−変位曲線の形態により、存在する残留応力の符号を決定することができるが、もし基準状態より曲線の位置が上方であれば、圧縮残留応力が存在することであり、その反対の場合は引張残留応力が存在すると言える。
【0076】
それぞれの負荷曲線式が得られた後には、次の関係によって残留応力を測定するが、基準試片と実際試片との同じ押込み深さで加えられる押込み荷重の差は残留応力による影響であると考えられるので、その際の荷重差異を実際面積で割ると、残留応力値を得ることができる。本例では各無負荷曲線から求めたhmaxの押込み深さで荷重の差異を求めた。従って、計算される残留応力値は1回の実験における基準実験の際の部分無負荷回数だけ得ることができる。
【0077】
定数αが存在する理由は、試片上に存在する応力の分布状態がそれぞれ異なるため、薄膜における等方向二軸応力状態(αx=σy)又は溶接部の如く一側方向への応力のみが重視される状況(αx>>σy)を例として挙げることができる。
【0078】
残留応力による影響は同じ押込み深さに対する適用荷重の差異で現われる。この際、応力値は加えられた荷重を単位面積で割った値なので、式5で表わすことができる。
【0079】
【式5】
【0080】
ここで、LRは実際試片に加えられる押込み荷重、L0は基準試片に加えられる押込み荷重である。Acは実際接触面積であって、ビッカース硬さ試験用の圧子の幾何学的形態を考慮すると、式6のようである。
【0081】
【式6】
【0082】
基準試片から得られたそれぞれのhc値を代入して出たAc値を代入すると、実際残留応力値はある程度の範囲内で変化するが、これは押込み荷重の増加に伴って圧子下部の塑性領域が増加するためである。これにより、該当接触面積による残留応力値の平均を求めてその値を残留応力と定義する。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機械的物性評価に有利で非破壊的な残留応力データ測定方法が提供される。また、適用する荷重の範囲を制御することにより、薄膜やマイクロ素子のような微小領域から大型構造物に至るまで広範囲な適用が可能であり、微細組織による影響を受けない。
【0084】
また、本発明は、測定されたデータを分析するに際して、実験定数補正のための別途の測定が不要なので測定コストを節減し、他の測定法では測定不可能な部分に対する測定も可能であるという効果がある。また、押込み荷重−変位曲線の解析によって残留応力を非破壊的に直接評価することにより、試片の破損を防ぎ、試片による所要時間及び費用を節減することができ、試片を求め難い場合又は局部的物性評価が要求される状況においても適切に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る残留応力測定装置の全体構成図である。
【図2】図1に示した残留応力測定装置の本体の正断面図である。
【図3】図2に示した本体の側断面図である。
【図4】図2に示した本体の部分平面図である。
【図5】図2に示した本体の下部一部、変位センサ及び荷重センサの領域を示す部分断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の流れ図である。
【図7】図6の圧子移動方法選択ステップの詳細流れ図である。
【図8】図6の圧子接近ステップの詳細流れ図である。
【図9】図1の残留応力測定装置を用いた測定方法を記憶した記録媒体をコンピュータによって実行した場合の初期画面である。
【図10】実験条件を設定するための画面である。
【図11】図1の残留応力測定装置を用いた測定方法を記憶した記録媒体によって測定された押込み深さと押込み荷重曲線を示す画面である。
【図12】同一試験材料又は異種試験材料に対して多数測定された押込み深さと押込み荷重曲線の重ね合わせて示す画面である。
【図13】押込み深さ−押込み荷重曲線を用いて誘導された残留応力分析結果を示す画面図である。
【図14】残留応力測定装置から得たデータとしての押込み荷重−変位曲線を示す図である。
【符号の説明】
100 本体
101 フレーム
102 ボディ
123 荷重センサ
125 圧子ホルダー
127 圧子
128 変位センサ
110 荷重加え装置
140 水平移動装置
141 スライダ
142 スライダベース
145 移動ハンドル
200 インタフェースコンピュータ
Claims (7)
- 残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムは、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする残留応力測定装置を用いて試験材料の残留応力データを測定する方法において、
前記圧子を残留応力試験の開始が可能な位置に移動させて前記試験材料に接近させる圧子接近ステップと、
前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、
前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、
前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、
次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、
前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、
前記試験材料の残留応力を計算する残留応力計算ステップとを含むことを特徴とする残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法。 - 前記圧子接近ステップは、
前記圧子を下降させる圧子下降ステップと、
前記押込み荷重が前記荷重設計値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子下降ステップを引き続き行う判断ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法。 - 前記荷重設定値が0.01〜2kgfであり、前記距離設定値は0.1〜30μmであることを特徴とする請求項2記載の残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法。
- 前記残留応力計算ステップが、前記荷重除去ステップの前又は後に行われることを特徴とする請求項1記載の残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法。
- 前記それぞれの連続測定ステップ毎に、前記圧子の移動速度、最大押込み深さ、押込み荷重、前記圧子の移動距離、前記反復回数及び前記荷重除去率の少なくとも一つを変化させることが可能なことを特徴とする請求項1記載の残留応力測定装置を用いた残留応力データ測定方法。
- 残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムが、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする残留応力測定装置を用いて試験材料の残留応力を測定する方法において、
前記圧子を下降させて前記圧子を押込み試験の開始が可能な位置に移動させるが、押込み荷重が荷重設定値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子を引き続き下降させる圧子接近ステップと、
前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、
前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、
前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、
次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、
所定の基準試片の測定式と測定した試験材料の測定式とを比較して前記試験材料の残留応力を測定するステップと、
前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、
を含むことを特徴とする残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法。 - 残留応力測定装置の本体と、前記本体内に設けられ、試験材料に加えるための押込み荷重を発生させる荷重加え装置と、前記荷重加え装置によって前記試験材料に加えられる荷重の変化を連続的に計測する荷重センサと、前記荷重加え装置に連結され、前記荷重センサと共に同軸にて駆動する圧子ホルダーと、前記圧子ホルダーに一端が結合され、他端が前記試験材料に突き当たって前記荷重加え装置にて発生された荷重を前記試験材料に加える圧子と、前記圧子による押込みに従う押込み深さの変化を連続的に計測する変位センサと、前記荷重センサ及び前記変位センサからの測定値に基づいて残留応力を測定する測定プログラムを有するインターフェースコンピュータとを含み、前記圧子を試験材料に接近させて前記試験材料に荷重を加え、前記試験材料に加えられた荷重を除去し、前記荷重と押込み深さの変化を連続的に計測する毎に、前記測定プログラムは、前記インターフェースコンピュータに、前記荷重センサが連続的に計測した前記荷重と押込み深さの変化に基づく残留応力を計算させることを特徴とする、試験材料の残留応力を測定する測定プログラムを記録した記録媒体であって、
前記インターフェースコンピュータに、
前記圧子を下降させて前記圧子を押込み試験の開始が可能な位置に移動させるが、押込み荷重が荷重設定値以上であれば、前記圧子の移動を止めて前記圧子を距離設定値だけ上昇させ、前記押込み荷重が荷重設定値未満であれば、前記圧子を引き続き下降させる圧子接近ステップと、
前記圧子の試験条件である最大押込み深さ、反復回数、荷重除去率、移動速度を設定し、設定された最大押込み深さを前記反復回数で割ったものを前記圧子の1回の移動距離とし、この1回の移動距離が得られるような押込み荷重を、前記試験材料に加える荷重加えステップと、
前記1回の移動距離だけ前記圧子を垂直に移動させた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させる荷重除去ステップと、
前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップの各ステップと同時に、前記圧子の1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えられた押込み荷重に対する押込み深さを測定する測定ステップと、
次の段階の押込み荷重を前記試験材料に加えた後、設定された荷重除去率だけ前記圧子を上昇させて前記圧子の次の段階の押込み荷重に対する押込み深さを測定する、前記荷重加えステップと前記荷重除去ステップと前記測定ステップとを前記反復回数だけ順次行う連続測定ステップと、
前記最大押込み深さになるまで、前記試験材料に押込み荷重を前記反復回数だけ順次加え、この各ステップ毎に、前記1回の移動距離を得るために前記試験材料に加えた押込み荷重に対する押込み深さを測定した後、前記圧子を前記試験材料から離す圧子除去ステップと、
所定の基準試片の測定式と測定した試験材料の測定式とを比較して、前記試験材料の残留応力を測定するステップと、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能な測定プログラムを記録した記録媒体。
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