JP3957627B2 - 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法 - Google Patents

携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3957627B2
JP3957627B2 JP2002374058A JP2002374058A JP3957627B2 JP 3957627 B2 JP3957627 B2 JP 3957627B2 JP 2002374058 A JP2002374058 A JP 2002374058A JP 2002374058 A JP2002374058 A JP 2002374058A JP 3957627 B2 JP3957627 B2 JP 3957627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
district
mobile phone
location
outdoor
broadcast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002374058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004206366A (ja
Inventor
典子 後藤
明弘 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MX Mobiling Ltd
Original Assignee
MX Mobiling Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MX Mobiling Ltd filed Critical MX Mobiling Ltd
Priority to JP2002374058A priority Critical patent/JP3957627B2/ja
Publication of JP2004206366A publication Critical patent/JP2004206366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3957627B2 publication Critical patent/JP3957627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Alarm Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防災無線システムの放送方法に関し、特にGPS機能を備える携帯電話機の測位情報を利用した放送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の市町村防災無線システムは、図7に示すように、一つの管轄区域を複数の地区例えば、A地区20、B地区30、C地区40に分割し、分割した各地区毎に複数の屋外拡声装置21、31、41を設置して統制局の操作卓10からA地区20、B地区30、C地区40に対して放送音声信号を送信し拡声する方法が一般的である。
【0003】
しかしながら、このような市町村防災無線システムの放送方法は、次のような課題がある。
【0004】
第1の課題は、拡声放送時にその地区に在圏する住民以外は拡声放送を聞くことができない。そのため、ある地区(例えばA地区20)に対して拡声放送が行なわれたとき、A地区20の地区住民が別の地区(例えばB地区30)に出かけていた場合、放送を聞くことができない。
【0005】
第2の課題は、屋外拡声装置の拡声範囲外にいる場合も放送を聞くことができない。すなわち、A地区20、B地区30、C地区40以外に在圏している住民は放送を聞くことができない。
【0006】
したがって、地区内在住の住民が何処の地区および地区以外の統制局の管轄区域内へ移動しても、その在住地区に対する拡声放送を聞くことができる市町村防災無線システムが望まれる。
【0007】
このような要望に対し、衛星測位手段と、通信手段とを有し、現在位置情報を送信可能な移動体端末装置と、移動体端末装置から送信された位置情報を受信し、その位置情報に基づいて移動体端末装置の位置を監視するセンタ装置とを備え、移動体端末装置が発報のための少なくとも1つの発報エリアの情報を記憶し、衛星測位手段で検出された緯度経度情報に基づいて、自身が発報エリアに進入または発報エリアから脱出した場合に、その情報を現在位置情報と共に無線手段を介して発報する制御装置を備えた移動体端末装置を徘徊者等の移動体に装着し移動体の動態状況をセンタ装置で監視し、予め登録された緊急連絡先(家庭用電話機)へ公衆網を介して通報し、緊急連絡先が不応答のときインタネットを介して介護者用端末へ通報する移動体位置監視システムが、例えば特開2000−14592号公報に開示されている(第1の従来技術)。
【0008】
また、徘徊者の個人識別情報や状態情報を送信する徘徊者用送信機を徘徊者に携行させ、徘徊者用送信機柄送信される電波を屋外拡声子局および各住民宅に設置されている複数の戸別受信機で受信し、受信した個人識別情報や状態情報を同報系防災無線システムが有する統制局および徘徊者管理装置で収集管理し、最新の徘徊者位置や状況を把握する徘徊者位置検知システムが、例えば特開2001−245334号公報に開示されている(第2の従来技術)。
【0009】
また、徘徊者に無線信号送信機を携帯させ、同報システムの任意の子局に徘徊者が携帯する無線信号送信機から送信される無線信号を受信すると共に所定時間経過ごとに受信した徘徊者に関する情報を同報システムの親局に向けて送信する老人情報送受信機と、徘徊者の家族が携帯され同報システムの親局の送信信号を受信する受信機とを備え、徘徊者の家族が同報システムの子局が収集した徘徊者に関する情報を親局を介して受信する老人監視システムが、たとえば特開平5−120583号公報に開示されている(第3の従来技術)。
【0010】
本発明の目的は、GPSを連動させることで他地区や、範囲外にいる場合
でも、放送を聞き逃さないようにするための市町村防災無線システムを提供することにある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−14592号公報(段落0008、0009、0038、図1、2)
【特許文献2】
特開20001−245334号公報(段落0021、0022、0023、図1〜図5、図7、図8)
【特許文献3】
特開平5−120583号公報(段落0006、0007,0008、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述した第1の従来技術は、移動端末装置が常時衛星測位を行い、移動端末装置に予め発報エリアを登録しておき、使用者が発報エリアに進入または脱出した場合に自動的に通報を行うことにより、痴呆性老人等の行方不明を未然に防止するものであり、衛星測位を常時行うため、移動端末装置の電池の消耗が激しい。
【0013】
また、移動端末には、使用者の進入または脱出を監視するための特定発報エリアを予め登録しておく必要があり、しかも特定発報エリアには矩形領域、円形領域があり、エリア(領域)内への進入、エリア(領域)内からの脱出の判定処理が複雑である。
【0014】
また、センタ装置に予め使用者個々に対応して緊急連絡先を登録しておく必要があり、また、通報を受けた緊急連絡先(家庭用電話機、または介護者用端末)の家族または介護者自身が行方不明者の保護に向かわなければならず、その間の不測の事態に対応することができない。
【0015】
例えば、行方不明者の在圏位置の近くに居る人に保護を依頼できれば、家族や介護者が行方不明者の在圏位置まで出向く間に起こり得る不測の事態は未然に防ぐことができる。
【0016】
また、第2の従来技術は、防災無線システムを利用し、統制局からの電波を受信し、防災や広報情報を屋外スピーカで拡声する防災用送受信部の外に、徘徊者が携帯する徘徊者送信機が間欠発信する位置情報の電波を受信する間欠電波受信機と、間欠電波受信機が受信した位置情報を収集し、徘徊者ID、受信時間、受信電界強度を蓄積し、防災無線未使用時に防災用送受信部から統制局へ送信する制御部とを防災無線システムの屋外拡声子局に備え、また徘徊者が携帯する徘徊者送信機が間欠発信する位置情報の電波を受信する徘徊者用受信機と、徘徊者用受信機が受信した位置情報を収集し徘徊者ID、受信時間、受信電界強度を蓄積し、統制局からの要求(問合せ情報)に応答して徘徊者ID、受信時間、受信電界強度を公衆有線回線を介して統制局へ送信する制御部と、統制局から徘徊者に関する問合せ情報を受信する防災用無線受信機とを備える戸別受信機と、公衆有線回線を介して戸別受信機から徘徊者ID、受信時間、受信電界強度等の徘徊者情報を受信し蓄積する徘徊者管理装置を防災無線システムの統制局に備え、徘徊者管理装置に蓄積した情報を基に最新の受信データであり、且つ電界強度最も大きい戸別受信機を特定し、その戸別受信機の設置場所から徘徊者の位置を割り出すものであり、既設の防災無線システムの統制局および屋外拡声子局に上記各種の設備を新たに設置する必要があり、更に子別受信機を各家庭に設置する必要があり、既存の防災無線システムをそのまま使用することができない。
【0017】
また、第3の従来技術は、無線同報システムを利用し、徘徊者が携帯する無線送信機から送信される無線信号を受信すると共に、この無線信号を所定時間毎に受信した徘徊者に関する位置情報等を親局へ送信する徘徊者情報送受信機を無線同報システムの子局に備え、子局が徘徊者情報送受信機で収集した徘徊者の位置情報や状態情報を親局を介して徘徊者の家族が携帯する受信機で受信することにより、家族が徘徊者を監視するものであり、無線同報システムにおける複数の子局に徘徊者情報送受信機を新たに設置する必要がある。
【0018】
また、徘徊者を追跡するために、徘徊者が携帯する送信機は常時位置情報の電波を送信しなければならず、電池の消耗が激しい。
【0019】
本発明の目的は、GPS機能を備える携帯電話機の位置情報を利用して、所定の地区に居住登録された住民が、他の地区や何れの地区の拡声放送も届かない特定地域内に在圏する場合でも、放送内容を聴くことができる携帯電話利用による防災無線システムの放送方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法は、一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、最寄りの前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする。
【0021】
また、一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、移動先地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、最寄りの前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする。
【0022】
また、一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、前記統制局から無線電波により移動先地区内に在圏する前記住民の前記携帯電話機との間に通話回線を設定し、前記放送音声信号を送信することを特徴とする。
【0023】
また、前記通信回線を設定し、前記送信先地区以外の前記地区に移動している前記住民が携帯する前記携帯電話機が不応答のとき、前記住民が携帯する前記携帯電話機が備える留守番電話機能により送信された前記放送音声信号を蓄積することを特徴とする。
【0024】
また、一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、移動先地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記分割した複数の前記地区以外の前記管轄区域内に移動しているときは、前記統制局から無線電波により前記管轄区域内に在圏する前記住民の前記携帯電話機との間に通話回線を設定し、前記放送音声信号を送信することを特徴とする。
【0025】
また、前記携帯電話機から取得した前記住民の前記在圏位置と前記住民の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置の位置は、地図情報にマッピング表示することを特徴とする。
【0026】
また、一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局は、前記住民の個人情報を指定して前記住民が携帯する携帯電話機に現在の位置情報を要求し、取得した前記住民の在圏位置と前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置の位置とを地図上にマッピング表示して前記住民の在圏位置を特定し、オペレータが前記地図上で前記在圏位置に最近の警察署または消防署を指定し前記住民の探索を依頼すると共に、前記在圏位置に最近の前記前記屋外拡声装置に対し前記住民の探索のための放送音声信号を送信し、前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする。
【0027】
また、前記住民は、徘徊者および迷子であることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0029】
図1は本発明の携帯電話機利用による防災無線システムの基本構成を示す図、図2は本発明の操作卓における操作表示画面の一例を示す図、図3は第1の実施の形態の放送処理のフローチャート、図4は第2の実施の形態の放送処理のフローチャート、図5は第3の実施の形態の放送処理のフローチャート、図6は第4の実施の形態の放送処理のフローチャートである。
【0030】
最初に本発明の構成について説明する。
本発明の携帯電話機利用による防災無線システムは、図1に示すように、A町50に市町村防災システムが設置され、A町全体を統括している。A町は、A地区20とB地区30とC地区40の3つの地区に分割され、A地区20には複数の屋外拡声装置21が配設されている。
【0031】
同様に、B地区30には複数の屋外拡声装置31が、またC地区40には複数の屋外拡声装置41がそれぞれ配設されている。
【0032】
各地区に居住登録された住民は、個々にGPS機能を有する携帯電話機を所有し、常時携帯している。
【0033】
なお、A町内にはA地区20、B地区30、C地区40の各地区以外に、屋外拡声装置が設置されず、各地区の屋外拡声装置が拡声する放送音声が届かない地域(以下地区外エリア)が存在する。
【0034】
A地区20内に在圏する住民22、B地区30内に在圏する住民32、C地区40内に在圏する住民42、および地区外エリアに在圏する住民51は、A地区20に居住登録された住民である。住民32、42、および51はA地区20から何らかの理由でB地区30、C地区40、区域外エリアに移動している。
【0035】
A町50の市町村防災システムは、各地区の屋外拡声装置を制御する統制局の操作卓10と、操作卓10と有線接続路80で接続され、GPS衛星70からの出力信号を捕捉し緯度経度を検出して自己の現在位置を取得した携帯電話機から現在位置情報を受信し、受信した位置情報を基に各携帯電話機の在圏位置を把握し、各携帯電話機の在圏位置に最も近い屋外拡声装置を特定し、特定した屋外拡声装置のID情報を携帯電話機の位置情報と共に操作卓10へ送信する位置情報伝達装置60を備えている。
【0036】
位置情報伝達装置60は、有線接続路80を介して操作卓10との間で各種信号を授受するための有線インターフェース機能と、住民が携帯する携帯電話機との間で無線電波を介して各種制御情報および音声情報を授受する無線送受信機能と、各地区ごとに屋外拡声装置個々のID情報を記憶しておく機能と、携帯電話機から取得した位置情報を基に当該携帯電話機の在圏位置から最も近くに設置されている屋外拡声装置を特定し、特定した屋外拡声装置のID情報を記憶された複数のID情報に中から検索する機能とを少なくとも備えている。
【0037】
操作卓10には、各地区毎に全在住民の携帯電話機の電話番号が登録され、全在住民の所在を管理する機能を備えている。
【0038】
操作卓10は、地区毎に居住する全住民の氏名に対応して携帯電話機の電話番号と、特殊情報を予め登録しておく記憶機能と、A町全域の地図情報、および地区毎の地図情報を登録しておくデータベースと、携帯電話機の在圏位置およびその在圏位置に最も近い位置に設定されている屋外拡声装置の位置を地図情報上にマップして表示する機能と、各種制御情報および放送音声信号を屋外拡声装置および位置情報伝達装置60を介して携帯電話機へ送信する機能と、有線接続路80を介して位置情報伝達装置60との間で各種信号を授受するための有線インターフェース機能と、本システム全体を制御する制御機能(CPU)とを少なくとも備えている。
【0039】
操作卓10には図2に示すような初期表示画面が表示され、全在住民を管理する。初期表示画面は全在住民の個人情報を表示する個人表示領域と、全在住民を所定の分類項目毎に分類して表示するためのスイッチ群を表示する分類表示領域と、市町村防災システムを利用して住民を呼び出すための制御スイッチ群を表示する呼出制御表示領域が表示される。
【0040】
個人情報表示領域には、全在住民の氏名に対応して、携帯電話番号、在住地区名の外に、消防団加入者、一人暮らし、医者等の個人の特殊情報が表示される。
【0041】
分類表示領域には、地区選択スイッチ(A地区、B地区、C地区)、特殊情報(消防団加入、一人暮らし)選択スイッチ、在住民の在圏位置を特定するための地図情報を表示させる地図表示スイッチ等が表示される。消防団加入スイッチは災害時等の緊急時に最近の消防団員を呼び出すとき使用し、一人暮らしスイッチは、独居者の日常的な管理、定期的な管理等に使用する。
【0042】
呼出制御表示領域には、屋外拡声装置を起動するための屋外スイッチ(図示せず)、携帯電話機の在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を起動するための近隣屋外スイッチ、地区外エリアに移動した住民を呼び出すための携帯スイッチと、放送音声の放送を開始するための呼出スイッチと、放送を終了するための終話スイッチ等が表示される。
【0043】
次に図3に図1、図2を合わせて参照し、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、居住登録された地区から他の地区に出かけている住民に対しも放送内容を伝達可能にするものである。
【0044】
なお、ここではA地区20に居住登録されている住民に対して屋外拡声装置により拡声放送する場合に、A地区20に在住登録された住民の内、何らかの理由で他のB地区30、C地区40に出かけている住民に対してもA地区向けの放送内容を伝達する場合を例に説明する。
【0045】
図1によれば、A地区に居住登録されている住民22がA地区20に、A地区に居住登録されている住民32がB地区に、A地区に居住登録されている住民42はC地区にそれぞれ在圏している。
【0046】
操作卓10がA地区20に対して屋外拡声装置による拡声放送を行う場合、所定の方法で操作卓10を起動すると、図2に示す初期表示画面が操作卓上に表示される。
【0047】
オペレータが表示画面上の分類表示領域に表示されているA地区のスイッチを押下すると(図3のステップS101)、A地区20に居住登録されている全在住民の個人リストが自動ソートされ、個人情報表示領域に表示される。
【0048】
次いでオペレータが呼出制御表示領域に表示されている屋外スイッチと近隣屋外スイッチを押下すると、位置情報要求信号が有線接続路80を介して位置情報伝達装置60へ送信され(S102)、位置情報伝達装置60は位置情報要求信号を受信すると、住民22、32、42が携帯する携帯電話機に対し、それぞれ位置情報要求信号を無線信号により送信する(S103)。
【0049】
住民22、32、42が携帯する携帯電話機は位置情報要求信号を受信すると、GPS衛星70からの出力信号を捕捉し緯度経度を検出して、自己の現在位置を取得し無線信号により位置情報伝達装置60へ送信する(S104)。
【0050】
位置情報伝達装置60は、住民22、32、42が携帯する携帯電話機の現在位置情報を受信し(S105)、住民22、32、42が現在何処の地区に在圏し、且つそれぞれの在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を判定し、判定した最寄りの屋外拡声装置のID情報を携帯電話機の位置情報と共に有線接続路80を介して操作卓10へ送信する(S106)。
【0051】
操作卓10は、位置情報伝達装置60から住民22、32、42の位置情報とそれぞれの最寄りの屋外拡声装置のID情報を受信し、受信した位置情報から住民22、32、42が何処の地区に在圏し、ID情報から最寄りの屋外拡声装置を特定し、放送音声信号の送信を開始する(S107)。
【0052】
A地区20では複数の屋外拡声装置21の中から住民22の在圏位置に最も近い屋外拡声装置21が、B地区では複数の屋外拡声装置31の中から住民32の在圏位置に最も近い屋外拡声装置31が、C地区では複数の屋外拡声装置41の中から住民42の在圏位置に最も近い屋外拡声装置41が放送音声を拡声して住民22、32、42に報知する(S108、S109、S110)。
【0053】
操作卓10は、音声放送を終了すると呼出制御の表示領域の終話スイッチを操作して終話信号を屋外拡声装置21、31、41へ送信し(S111)、終話信号を受信した屋外拡声装置21、31、41は放送音声の拡声を終了する(S112、S113、S114)。
【0054】
このように、A地区20に居住登録された住民がB地区30、C地区40へ何らかの理由で移動した場合でも、移動先の地区内において移動した住民の在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を特定して拡声放送が行なわれるので、A地区に対する放送の聞き逃しを防ぐことができる。
【0055】
次に、図4に図1、図2を合わせて参照し、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、操作卓10の表示画面に住民が携帯する携帯電話機の位置情報と、その位置情報に対する最寄りの屋外拡声装置の位置を表示した地図情報を使用して放送音声の拡声を行うものである。
【0056】
なお、ここではA地区20に居住登録されている住民に対して屋外拡声装置により拡声放送する場合に、A地区20に在住登録された住民の内、何らかの理由で他のB地区30、C地区40に出かけている住民に対してもA地区向けの放送内容を伝達する場合を例に説明する。
【0057】
操作卓10がA地区20に対して屋外拡声装置による拡声放送を行う場合、所定の方法で操作卓を起動すると、図2に示す初期表示画面が操作卓上に表示される。
【0058】
オペレータが表示画面上の分類表示領域に表示されているA地区のスイッチを押下すると共に地図表示スイッチを押下すると(図4のステップS201)、A地区20に居住登録されている全在住民の個人リストが自動ソートされ、個人情報の表示領域に表示される。
【0059】
次いでオペレータが呼出制御表示領域の屋外スイッチと近隣屋外スイッチを押下すると、位置情報要求信号が有線接続路80を介して位置情報伝達装置60へ送信され(S202)、位置情報伝達装置60は位置情報要求信号を受信すると、住民22、32、42が携帯する携帯電話機に対し、それぞれ位置情報要求信号を無線信号により送信する(S203)。
【0060】
住民22、32、42が携帯する携帯電話機は位置情報要求信号を受信すると、GPS衛星70からの出力信号を捕捉し緯度経度を検出して、自己の現在位置を取得し無線信号により位置情報伝達装置60へ現在の位置情報を送信する(S204)。
【0061】
位置情報伝達装置60は、住民22、32、42が携帯する携帯電話機の現在位置情報を受信し(S205)、住民22、32、42が現在何処の地区に在圏し、且つ在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を判定し、判定した最寄りの屋外拡声装置のID情報を携帯電話機の位置情報と共に有線接続路80を介して操作卓10へ送信する(S206)。
【0062】
操作卓10は、位置情報伝達装置60から住民22、32、42の位置情報と最寄りの屋外拡声装置のID情報を受信し、受信した位置情報から住民22、32、42が何処の地区に在圏し、ID情報から最寄りの屋外拡声装置を特定し、受信した携帯電話機の位置情報と最寄りの屋外拡声装置の位置をマッピングした地図情報を表示する(S207)。
【0063】
オペレータが呼出制御表示領域の呼出スイッチを押下すると(S208)、地図情報上に表示された最寄りの屋外拡声装置に対して放送音声信号の送信を開始する(S209)。
【0064】
A地区20では複数の屋外拡声装置21の中から住民22の在圏位置に最も近い屋外拡声装置21が、B地区では複数の屋外拡声装置31の中から住民32の在圏位置に最も近い屋外拡声装置31が、C地区では複数の屋外拡声装置41の中から住民42の在圏位置に最も近い屋外拡声装置41が放送音声信号を拡声して報知する(S210、S211、S212)。
【0065】
操作卓10は、音声放送を終了すると呼出制御表示領域の終話スイッチを操作して終話信号を屋外拡声装置21、31、41へ送信し(S213)、終話信号を受信した屋外拡声装置21、31、41は放送音声の拡声を終了する(S214、S215、S216)。
【0066】
このように、オペレータは、住民22、32、42の在圏位置と各在圏位置に最も近い屋外拡声装置を地図上で確認し制御することができる。
【0067】
また、A地区20に居住登録された住民がB地区30、C地区40へ何らかの理由で移動した場合でも、移動先の地区内において移動した住民の在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を特定して拡声放送が行なわれるので、A地区に対する放送の聞き逃しを防ぐことができる。
【0068】
次に図5に図1、図2を合わせて参照し、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、管轄区域内で且つ何れの地区内にも在圏しない住民に対し放送内容を伝達可能にするものである。
【0069】
なお、ここではA地区20に居住登録されている住民に対して屋外拡声装置により拡声放送する場合に、A地区20に居住登録された住民の内、何らかの理由で他のB地区30、C地区40およびA地区20、B地区30、C地区40以外の地区外エリアに出かけている住民に対してもA地区20向けの放送内容を伝達する例について説明する。
【0070】
図1において、A地区20に居住する住民51がB地区30、C地区40以外の地区外エリアに移動した場合、何れの地区の屋外拡声装置からの放送音声の拡声も聞くことができない。
【0071】
なお、ここではA地区20に居住登録されている住民に対して屋外拡声装置により拡声放送する場合に、A地区20に在住登録された住民の内、何らかの理由で他のB地区30、C地区40および地区外エリアに出かけている住民に対してもA地区向けの放送内容を伝達する場合を例に説明する。
【0072】
A地区20内に在圏する住民22、B地区内に在圏する住民32、C地区内に在圏する住民42、および地区外エリアに在圏する住民51は、A地区20に居住登録されている住民である。住民32、42、および51は何らかの理由でA地区20から移動している。
【0073】
操作卓10がA地区20に対して屋外拡声装置による拡声放送を行う場合、所定の方法で操作卓を起動すると、図2に示す初期表示画面が操作卓上に表示される。
【0074】
オペレータが表示画面上の分類表示領域に表示されているA地区のスイッチを押下すると共に地図表示スイッチを押下すると(図5のステップS301)、A地区20に居住登録されている全在住民の個人リストが自動ソートされ、個人情報表示領域に表示される。
【0075】
次いでオペレータが呼出制御表示領域の屋外スイッチと近隣屋外スイッチを押下すると位置情報要求信号が有線接続路80を介して位置情報伝達装置60へ送信され(S302)、位置情報伝達装置60は位置情報要求信号を受信すると、住民22、32、42、51が携帯する携帯電話機に対し、それぞれ位置情報要求信号を無線信号により送信する(S303)。
【0076】
住民22、32、42、51が携帯する携帯電話機は位置情報要求信号を受信すると、GPS衛星70からの出力信号を捕捉し緯度経度を検出して、自己の現在位置を取得し無線信号により位置情報伝達装置60へ現在位置情報を送信する(S304)。
【0077】
位置情報伝達装置60は、住民22、32、42、51が携帯する携帯電話機の現在位置情報を受信し(S305)、住民22、32、42、51が現在何処の地区に在圏し、且つ在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を判定し、判定した最寄りの屋外拡声装置のID情報を携帯電話機の位置情報と共に操作卓10へ送信する(S306)。
【0078】
このID情報の中には、住民51は地区A、B、C以外の地区外エリアに在圏するため、ID情報の代わりに地区外エリアであることを示す所定の情報が含まれている。
【0079】
操作卓10は、位置情報伝達装置60から住民22、32、42、51の位置情報と最寄りの屋外拡声装置のID情報を受信し、受信した位置情報から住民22、32、42、51が何処の地区に在圏し、ID情報から最寄りの屋外拡声装置を特定し、受信した携帯電話機の位置情報と最寄りの屋外拡声装置の位置をマッピングした地図情報を表示する(S307)。
【0080】
このとき、住民51は地区A、B、C以外の地区外エリアに在圏するため、住民51が携帯する携帯電話機の位置情報に対する最寄りの屋外拡声装置は地図情報上にはマッピングされない。
【0081】
したがって、オペレータが呼出制御表示領域の携帯スイッチを選択後、呼出スイッチを押下すると(S308)、位置情報伝達装置60へ住民51が携帯する携帯電話機に対する携帯接続要求信号を有線接続路80を介して送信する(S309)。この携帯接続要求信号には住民51が携帯する携帯電話機の電話番号が含まれている。
【0082】
位置情報伝達装置60は、操作卓10から携帯接続要求信号を受信すると、無線信号により住民51が携帯する携帯電話機に対し発信(呼出)し(S310)、住民51が携帯する携帯電話機に着信する(S311)。
【0083】
住民51が携帯する携帯電話機が応答すると(S312)、無線信号により応答信号が位置情報伝達装置60へ送信され、位置情報伝達装置60がこの応答信号を受信して住民51が携帯する携帯電話機の応答を検出し(S313)、応答信号を操作卓10へ有線接続路80を介して送信する(S314)。なお、不応答のときは、携帯電話機が備える留守録機能を利用して放送内容を蓄積しておく。
【0084】
操作卓10は、応答信号を受信すると放送音声信号の送信を開始する(S315)。このとき、放送音声信号は、位置情報伝達装置60を介して住民51が携帯する携帯電話機および地図情報上に表示されている住民22、32、42の在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置22、32、42に対し同時に送信される。
【0085】
位置情報伝達装置60は放送音声信号を受信すると、受信した放送音声信号を無線信号により住民51が携帯する携帯電話機へ送信し、住民51は携帯する携帯電話機により放送内容を聴取する(S317)。
【0086】
A地区20では複数の屋外拡声装置21の中から住民22の在圏位置に最も近い屋外拡声装置21が、B地区では複数の屋外拡声装置31の中から住民32の在圏位置に最も近い屋外拡声装置31が、C地区では複数の屋外拡声装置41の中から住民42の在圏位置に最も近い屋外拡声装置41が放送音声を拡声して報知する(S318、S319、S320)。
【0087】
その後、操作卓10は、音声放送を終了すると呼出制御の表示領域の終話スイッチを操作して終話信号を位置情報伝達装置60および屋外拡声装置21、31、41へ送信し(S321)、位置情報伝達装置60は住民51が携帯する携帯電話機へ終話信号を送信し音声放送を終了させ(S323)、また屋外拡声装置22、32、42も音声放送を終了する(S324、S325、S326)。
【0088】
このように、A地区20に居住登録された在住民51が、A地区20、B地区30、C地区40以外の地域外エリアに在圏していても、A地区20に対する放送音声の内容を自己の携帯電話機で聞くことができる。
【0089】
次に図6に図1、図2を合わせて参照し、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は、居住登録された住民(徘徊者や迷子)の行方を探索するものである。
【0090】
なお、ここではA地区に居住登録された行方不明の住民22、32、42を探索する例について説明する。行方不明の住民22、32、42はそれぞれGPS機能付き携帯電話機を携帯しているものとする。
【0091】
図1によれば、A地区に居住登録された住民22がA地区20に、A地区に居住登録された住民32がB地区に、A地区に居住登録された住民42はC地区にそれぞれ在圏している。
【0092】
操作卓10がA地区20に居住登録された徘徊者や迷子の行方を探索する場合、所定の方法で操作卓10を起動すると、図2に示す初期表示画面が操作卓上に表示される。
【0093】
オペレータが表示画面上の分類表示領域に表示されているA地区のスイッチを押下すると(図6のステップS401)、A地区20に居住登録されている全在住民の個人リストが自動ソートされ、個人情報の表示領域に表示される。
【0094】
次いでオペレータが個人リストから行方不明者を特定した後、分類表示領域の地図表示スイッチを押下すると(S402)、位置情報要求信号が有線接続路80を介して位置情報伝達装置60へ送信される(S403)。
【0095】
位置情報伝達装置60は位置情報要求信号を受信すると、住民22、32、42が携帯する携帯電話機に対し、それぞれ位置情報要求信号を無線信号により送信する(S404)。
【0096】
住民22、32、42が携帯する携帯電話機は位置情報要求信号を受信すると、GPS衛星70からの出力信号を捕捉し緯度経度を検出して、自己の現在位置を取得し無線信号により位置情報伝達装置60へ現在位置情報を送信する(S405)。
【0097】
位置情報伝達装置60は、住民22、32、42が携帯する携帯電話機の現在位置情報を受信し(S406)、住民22、32、42が現在何処の地区に在圏し、且つ在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置を判定し、判定した最寄りの屋外拡声装置のID情報を携帯電話機の位置情報と共に有線接続路80を介して操作卓10へ送信する(S407)。
【0098】
操作卓10は、位置情報伝達装置60から住民22、32、42の位置情報と最寄りの屋外拡声装置のID情報を受信し、受信した位置情報から住民22、32、42が何処の地区に在圏し、ID情報から最寄りの屋外拡声装置を特定し、受信した携帯電話機の位置情報と最寄りの屋外拡声装置の位置をマッピングした地図情報に表示する(S408)。
【0099】
オペレータは操作卓10の表示画面に表示された地図情報上で、行方不明の住民22、32、42の所在(現在位置)を把握することができる。
【0100】
ここで、オペレータが警察署(消防署)に対し行方不明者の捜索を依頼する場合には(S409)、行方不明の住民22、32、42の現在位置に最も近い警察署を指定して、所定の方法で警察署へ行方不明者の保護依頼を通報する(S410)。
【0101】
警察が行方不明者を保護した場合には、行方不明者が居住する自宅(家族)へ行方不明者を保護した旨を通報し(S411)、家族が不在の場合は留守番電話に録音する(S412)。
【0102】
また、市町村防災無線システムによる放送により、行方不明の住民22、32、42の現在位置の周囲に在圏する住民に保護を依頼する場合には(S413)、行方不明の住民22、32、42の現在位置に最も近い屋外拡声装置に対しその旨の放送を開始し(S414)、その屋外拡声装置から行方不明の住民22、32、42の保護依頼を放送させる(S416、S417、S418)。その後、操作卓10から終話信号を送信して(S419)、屋外拡声装置の放送を停止させる(S420、S421、S422)。
【0103】
一方、家族が携帯する携帯電話機へ行方不明の住民22、32、42の在圏位置を通知する場合には(S415)、ステップ401へ移行して、初期画面の個人情報の表示領域から家族の携帯電話機の電話番号を特定し、以下ステップS402からステップS408の処理を行った後、第3の実施の形態の住民51に対する放送音声の送信と同様な処理(図5のステップS308〜ステップS317)を行うことにより、家族が携帯する携帯電話機へ行方不明者の現在位置を通知する。
【0104】
このように、本発明の携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法は、徘徊者や迷子等の行方不明の住民に対する探索にも利用することができる。
【0105】
また、第2、および第3の実施の形態においては、A地区に居住登録されている住民で、B地区30、C地区40に移動している住民32、42に対し、A地区向けに放送された放送内容を通報する場合、住民32、42の現在の位置情報を取得し在圏位置を特定し、その在圏位置に最も近い場所に設置されている屋外拡声装置の位置を特定し、特定した屋外拡声装置から住民32、42へ放送内容を拡声報知したが、第3の実施の形態における地区外エリアに在圏の住民51に対する放送内容の送信と同様な処理(図5のステップS308〜ステップS317)を行うことにより、住民32、42は自身が携帯する携帯電話機でA地区向けに放送された放送内容を受信することができる。これにより、住民32、42に対するA地区向けの放送内容が、必要のないB地区、C地区の住民にまで拡声報知されることを防ぐことができる。
【0106】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1および2によれば、特定地区、例えばA地区に居住登録されている住民に対して拡声放送する場合、統制局が位置情報伝達装置からA地区住民が携帯するGPS機能を備える携帯電話機から現在の位置情報を取得すると共に携帯電話機の位置情報に対する最寄りの屋外拡声装置のID情報を取得して、最寄りの屋外拡声装置を介してA地区に対する拡声放送を行うので、居住登録されている全住民のA地区在圏および全住民に対して通報したことを確認することができる。
【0107】
また、A地区内に設置されている全屋外拡声装置から拡声放送するのではなく、住民の在圏位置に最近の屋外拡声装置から放送するため、何らかの理由で住民の在圏位置が片寄って居る場合には、不要な屋外拡声装置からの拡声放送を避けることができる。
【0108】
また、A地区に居住登録した住民がA地区以外の地区内へ移動して居ても、携帯電話機の位置情報に対する最寄りの屋外拡声装置から放送するので、移動先の地区内に設置されている複数の屋外拡声装置の内、在圏位置に最近の屋外拡声装置からA地区向けの放送を聞くことができる。
【0109】
請求項3によれば、A地区に居住登録した住民が他の地区以外の統制局の管轄区域内へ移動して居ている場合には、位置情報伝達装置を介して無線信号による通話回線によりA地区向けの放送内容を送信するので、管轄区域内へ移動している住民でもA地区向けの放送内容を聴くことができる。また、不応答のときは留守番電話サービスへ登録してこくことができる。
【0110】
請求項4によれば、管轄区域内へ移動している住民の携帯電話機が不応答のときは携帯電話機が備える留守番電話機能により、放送内容を蓄積しておくことができる。
【0111】
請求項5によれば、A地区に居住登録した住民がA地区以外の地区内へ移動して居るとき、A地区向けの放送を移動先の屋外拡声装置から拡声するのではなく、位置情報伝達装置を介して無線信号による通話回線によりA地区向けの放送内容を送信するので、移動先地区の住民は不要なA地区向けの放送を聞かなくて済む。
【0112】
請求項6によれば、住民の在圏位置およびその在圏位置に対する最寄りの屋外拡声装置の位置を操作卓に表示される地図情報上から把握することができる。
【0113】
請求項7、8によれば、住民が携帯する携帯電話機の位置情報を取得することにより、行方不明の住民の所在を把握することができ、警察への捜索依頼、屋外拡声装置の拡声放送による行方不明の住民が所在する地区住民に対する保護依頼、行方不明の住民の在圏位置を家族が携帯する携帯電話機へ通知することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯電話機利用による防災無線システムの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の操作卓における操作表示画面の一例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の放送処理のフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態の放送処理のフローチャートである。
【図5】第3の実施の形態の放送処理のフローチャートである。
【図6】第4の実施の形態の放送処理のフローチャートである。
【図7】従来の防災無線システムの基本構成を示す図である。
【符号の説明】
10 操作卓
20 A地区
21 屋外拡声装置
22 住民
30 B地区
31 屋外拡声装置
32 住民
40 C地区
41 屋外拡声装置
42 住民
50 A町
51 住民
60 位置情報伝達装置
70 GPS衛星
80 有線接続路

Claims (8)

  1. 一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、最寄りの前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  2. 一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、移動先地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、最寄りの前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  3. 一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、前記統制局から無線電波により移動先地区内に在圏する前記住民の前記携帯電話機との間に通話回線を設定し、前記放送音声信号を送信することを特徴とする携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  4. 前記通信回線を設定し、前記送信先地区以外の前記地区に移動している前記住民が携帯する前記携帯電話機が不応答のとき、前記住民が携帯する前記携帯電話機が備える留守番電話機能により送信された前記放送音声信号を蓄積することを特徴とする請求項3記載の携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  5. 一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局から任意の前記地区に対して前記放送音声信号を送信するとき、前記統制局は、送信先の前記地区に居住登録されている全住民の前記携帯電話機から在圏位置情報を取得し、全住民が送信先の前記地区に在圏するとき、前記送信先の前記地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記送信先地区以外の前記地区に移動しているときは、移動先地区内に設置されている複数の前記屋外拡声装置の内、取得した前記携帯電話機の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置を指定して前記放送音声信号を送信し、前記住民が前記分割した複数の前記地区以外の前記管轄区域内に移動しているときは、前記統制局から無線電波により前記管轄区域内に在圏する前記住民の前記携帯電話機との間に通話回線を設定し、前記放送音声信号を送信することを特徴とする携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  6. 前記携帯電話機から取得した前記住民の前記在圏位置と前記住民の前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置の位置は、地図情報にマッピング表示することを特徴とする請求項1乃至5記載の携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  7. 一つの管轄区域を複数の地区に分割し、分割した前記地区毎に複数の屋外拡声装置を設置して統制局から送信される放送音声信号を拡声する市町村防災無線システムの放送方法であって、前記地区内に在住し居住登録した住民がGPS機能を備える携帯電話機を携帯し、前記統制局は、前記住民の個人情報を指定して前記住民が携帯する携帯電話機に現在の位置情報を要求し、取得した前記住民の在圏位置と前記在圏位置に対する最寄りの前記屋外拡声装置の位置とを地図上にマッピング表示して前記住民の在圏位置を特定し、オペレータが前記地図上で前記在圏位置に最近の警察署または消防署を指定し前記住民の探索を依頼すると共に、前記在圏位置に最近の前記前記屋外拡声装置に対し前記住民の探索のための放送音声信号を送信し、前記屋外拡声装置へ放送音声の拡声を指示することを特徴とする携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
  8. 前記住民は、徘徊者および迷子であることを特徴とする請求項7記載の携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法。
JP2002374058A 2002-12-25 2002-12-25 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法 Expired - Fee Related JP3957627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002374058A JP3957627B2 (ja) 2002-12-25 2002-12-25 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002374058A JP3957627B2 (ja) 2002-12-25 2002-12-25 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004206366A JP2004206366A (ja) 2004-07-22
JP3957627B2 true JP3957627B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=32812187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002374058A Expired - Fee Related JP3957627B2 (ja) 2002-12-25 2002-12-25 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3957627B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5909917B2 (ja) * 2011-08-08 2016-04-27 日本電気株式会社 親局設備、同報無線システムおよび同報無線通信方法
JP6114925B2 (ja) * 2014-03-10 2017-04-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 通信システム
CN112837519B (zh) * 2019-11-22 2022-12-30 杭州海康威视数字技术股份有限公司 报警处理方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004206366A (ja) 2004-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023178445A (ja) 情報処理システムおよび情報処理方法
JP3088378B2 (ja) 位置情報通報システム
KR20180066700A (ko) 무선 디지털 마을방송 시스템
KR101476778B1 (ko) 마을 방송 시스템
KR20070024322A (ko) 이통 통신사의 비상착신 서비스 서버 및 그 서비스 방법
JP2007074449A (ja) 通信装置の位置情報を利用する通信システム
JP2006005550A (ja) 緊急通報システム、緊急通報用移動端末、緊急通報用報知機能付端末、及び緊急通報用中継センタ
JP3957627B2 (ja) 携帯電話機利用による防災無線システムの放送方法
KR20050098557A (ko) 보호 대상체의 위치 자동 알림 서비스 방법
US20010029176A1 (en) Portable cellular phone system, method for controlling same and storage medium storing control program for conrtolling same
JP4273068B2 (ja) 緊急時の通知システム及び通知方法
JP3806642B2 (ja) 携帯通信機器及び通信方法
JP2009171484A (ja) 通信システム、報知情報処理装置および通信装置
JP2919388B2 (ja) 無線電話機
JP6369973B2 (ja) 情報通信システム及び情報通信方法
WO2015136884A1 (ja) 移動通信システムおよび制御装置および通信方法
JP3610829B2 (ja) ドアホンシステム
JP7374707B2 (ja) 情報処理システムおよび情報処理方法
JP2011135220A (ja) インターホンシステム
JP7427415B2 (ja) 情報処理システムおよび情報処理方法
JP2016005237A (ja) 情報通信システム及び情報通信方法
JP2000101526A (ja) 市町村防災無線システム
JP2019075727A (ja) 一時的呼出し無効機能付インターホン親機
CN112188320B (zh) 一种信息处理方法、装置和电子设备
JP2022131092A (ja) 無線放送システム、及び無線放送方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040423

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061205

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20070126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees