JP3954921B2 - 圧力炊飯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用および業務用の圧力炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大気圧より高い圧力で調理する圧力炊飯器として、排気口を閉塞する閉塞弁に押圧力を付与して内鍋内の圧力を調圧する調圧装置を備えたものが知られている。この調圧装置は、排気口を閉塞する閉塞弁、該閉塞弁に所定の弾性力を有するスプリングを介して押圧力を付与する押圧部、該押圧部を閉塞方向または開放方向に移動させる押圧部移動手段、および該押圧部移動手段を駆動するための正逆転可能なステッピングモータを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記圧力炊飯器では、調圧装置内、例えば、押圧部移動手段が駆動する動作領域内に異物が混入すると、押圧部移動手段の動作が妨げられる。調圧装置の動作が妨げられると排気口を開放または閉塞できず、圧力炊飯時の圧力が設定圧力に比べて高いまたは低い状態となる。設定圧力より高いまたは低い場合、ご飯が炊き上がらない、炊き上がりが悪い、もしくは味がまずくなるという問題があった。また、排気口が閉塞したままとなった場合、内鍋内の圧力が上昇し続け、内容物や蒸気などが激しく噴き出すという危険性があった。
【0004】
そこで、本発明は、調圧装置内に異物が混入したことを検知できる異物検知機能を有する圧力炊飯器を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
排気口を閉塞する閉塞弁、該閉塞弁に押圧力を付与する押圧部、該押圧部を閉塞方向または開放方向に移動させる押圧部移動手段、および該押圧部移動手段を駆動する正逆転可能なステッピングモータを有する調圧装置と、
所定の周波数を有するクロックパルスを出力するクロックパルス出力回路と、
前記押圧部を前記開放位置に移動させたとき前記押圧部移動手段が当接することによりオンされ、信号を出力するマイクロスイッチと、
前記マイクロスイッチがオンされた時点から前記ステッピングモータを正転方向または反転方向に回転駆動する間に出力された前記クロックパルスをカウントし、該カウント方法は、前記ステッピングモータを正転方向に回転駆動した場合には、カウントしたクロックパルス数を加算し、前記ステッピングモータを反転方向に回転駆動した場合には、カウントしたクロックパルス数を減算する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記カウントされたカウント値が所定数に達するまで前記ステッピングモータを正転方向に回転駆動し、次に前記マイクロスイッチがオンされるまで前記ステッピングモータを反転方向に回転駆動し、このときの前記カウント値の絶対値が許容範囲数を超えているか否かを判断する異物検知機能を有するものである。
【0006】
前記発明では、カウント値が所定数に達するまでステッピングモータを正転方向に回転駆動した後で、マイクロスイッチがオンされるまでステッピングモータを反転方向に回転駆動すると、調圧装置が正常に動作する場合、カウント値は0になる。カウント値の絶対値が許容範囲数を超えている場合、調圧装置の動作領域内に異物が混入し、調圧装置の動作が妨げられていると判断することができる。
【0007】
前記押圧部移動手段は、前記ステッピングモータの出力軸と連動して回動自在に設けられるとともに前記押圧部上方に配置されたアーム部であることが好ましい。
【0008】
前記制御手段は、
圧力炊飯時に発生した停電が瞬間的である場合、停電復帰時には前記調圧装置の停電前の状態を保持し、圧力炊飯に復帰し、
前記停電が短時間の間である場合、停電復帰時には、前記異物検知機能を実行してから前記圧力炊飯に復帰し、
前記停電が長時間の間、続いた場合、停電復帰時には前記調圧装置の停電前の状態を保持するとともに前記圧力炊飯を取り消すことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る圧力炊飯器1を示す。この圧力炊飯器1は、内鍋2、本体3および蓋体4からなる。
【0011】
前記内鍋2は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、後述する誘導加熱コイル6への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングしたり接合等したものである。
【0012】
前記本体3は、有底筒形状をなす胴体3aの内部に、前記内鍋2を収容する非導電性材料からなる保護枠5を備えている。これら胴体3aと保護枠5との間には、加熱手段である誘導加熱コイル6、内鍋用温度センサ7および制御手段であるマイコン8が配設されている。
【0013】
前記誘導加熱コイル6は、前記保護枠5の下面に配設され、高周波電流が通電されることによって、前記内鍋2を電磁誘導加熱するものである。
【0014】
前記内鍋用温度センサ7は、前記内鍋2の温度を検出するもので、前記保護枠5の底部に配設され、その先端の検出部を保護枠5に設けた貫通孔を通して内鍋2の外面に接触させ、該内鍋2の温度をマイコン8に出力するものである。
【0015】
前記蓋体4は、前記内鍋2および本体3の開口部を開放可能に閉塞するもので、蓋上板4aおよび蓋下板4bからなる。蓋体4の内鍋2側には、放熱板9、蓋ヒータ10および内蓋11が配設されている。また、この蓋体4の内部には、蓋体用温度センサ12、圧力センサ13、リリーフ弁14および調圧装置15が配設されている。
【0016】
前記蓋体用温度センサ12は、内鍋2内の温度を検出し、その検出温度をマイコン8に出力するものである。
【0017】
前記圧力センサ13は、その検出部が前記内鍋2の内部を臨むように配設されており、前記内鍋2内の圧力を検出し、その検出圧力に応じた電圧値をマイコン8に出力するものである。
【0018】
前記リリーフ弁14は、内鍋2と連通する開口14aの上方から配置され、自重により前記開口14aを閉塞する調圧ボール16からなる周知の構成を有するものである。この調圧ボール16は、金属製の球体をポリプロピレンで被覆したものである。また、前記蓋体4内部には、開口14aと蓋体4の蒸気口4cを経て蓋体4の外側と連通する蒸気排出経路17が形成されている。炊飯時には、調圧ボール16は、前記開口14aをボールの自重で閉鎖する一方、内鍋2の内圧が、例えば、0.52kg/cm2(1.5気圧)を超えると、内鍋2内の蒸気により浮き上がり、内鍋2内の蒸気を外部に排出する。これにより、内鍋2内が異常な高圧となったときに内圧を逃がすようになっている。
【0019】
前記調圧装置15は、図2〜4に示すように、閉塞弁部20、閉塞弁押圧部21、アーム部22(押圧部移動手段)およびステッピングモータ23からなる。
【0020】
前記閉塞弁部20は、閉塞弁収容部20aと閉塞弁20bとからなる。前記閉塞弁収容部20aは、内蓋11に設けられた取付け穴11aに下方から嵌合され、取付け穴11a縁部下面に係合して取り付けられている。閉塞弁収容部20aの内部には、排気口20cが形成されている。また、閉塞弁収容部20aの内部には、前記閉塞弁20bを収容するための凹所20dが形成されている。閉塞弁収容部20aの上端には、前記閉塞弁押圧部21の後述するケース部材21aを係止するための3つの係止爪20eが形成されている。
【0021】
前記閉塞弁20bは、前記閉塞弁収容部20aの凹所20d内側に、垂直方向に移動自在に配置されている。前記閉塞弁20bの外周には、スプリング21gの下端を係止するための4つの爪部20fが設けられている。また、前記閉塞弁20bの上面には、軸部20gが設けられている。
【0022】
前記閉塞弁押圧部21は、ケース部材21aと押圧部21bからなる。ケース部材21aは、下面が開口した略円筒形状を有し、その上面には、前記押圧部21b上部が挿通される挿通穴21cが形成されている。このケース部材21aは、前記閉塞弁部20上方から配置され、ケース部材21a側壁内面に設けられた係止爪21d(図2に図示)が前記閉塞弁収容部20aの係止爪20eとそれぞれ係合することにより、内蓋11上面に取り付け固定されている。前記押圧部21bは、円柱形状を有し、その下面から下方に延びる円筒形状の挿通部21eが設けられている。また、押圧部21b下部には、外側に突出する3つのガイド片21fが形成されている。前記押圧部21bは、ケース部材21aの内側に配置されており、押圧部21bの各ガイド片21fは、前記ケース部材21a側壁内面に形成されたガイド溝20hに摺動自在に設けられている。また、押圧部21bの挿通部21e内側には、前記閉塞弁20bの軸部20gが挿入されている。これにより、押圧部21bは、その上部がケース部材21aの挿通穴21cから上方に突出した状態で、垂直方向に移動自在となっている。また、押圧部21b下面と前記閉塞弁20b上面との間には、スプリング21gが設けられている。このスプリング21gは、閉塞弁20bを下方に向かって押圧し、前記排気口20cを閉塞するようになっている。
【0023】
また、前記閉塞弁押圧部21の周囲は、弾性ゴム等からなる弾性キャップ24により覆われている。この弾性キャップ24の下部に形成された折り返しつば部24aは、放熱板9と内蓋11により挟持されている。弾性キャップ24の頂部には、円板形状の肉厚部24bが一体に形成されている。また、弾性キャップ24の肩部には、複数の流通口24cが形成されている。
【0024】
前記アーム部22(押圧部移動手段)は、その中央部に環形状部22aが形成されており、この環形状部22a両側の下面には、L字形状の取付け部22bが設けられている。この取付け部22bには、押圧バー22cの両端がそれぞれ係支されている。前記押圧バー22cは、その中間部分に円板形状部22dを有する。前記環形状部22aの片側には、外方に突出する突部22eが突設されている。この突部22eは、後述するように、アーム部22が反時計回り方向に回動したときマイクロスイッチ26をオンするためのものである。また、前記アーム部22の先端部には、前記ステッピングモータ23の後述するピニオンギア23bと噛合する円弧状のラック22fが設けられている。また、前記アーム部22の支点部22gは、円板形状を有し、その中央部には、孔22hが形成されている。この支点部22gの孔22hには、モータステー25のアーム取付け部25aに固定された固定軸22iが嵌入されている。アーム部22の環形状部22aは、弾性キャップ24の上方に位置するように配置されており、アーム部22は、固定軸22iを中心にして回動自在に取り付けられている。押圧バー22cの円板形状部22dは、弾性キャップ24頂部の肉厚部24b上面に当接または取付け固定されている。
【0025】
前記ステッピングモータ23は、図2中、矢印Pで示すように両方向(正転方向または反転方向)に回転駆動するものである。前記ステッピングモータ23は、モータステー25に固定されており、ステッピングモータ23の出力軸23aには、出力軸23aと一体に固定されたピニオンギア23bが設けられている。このピニオンギア23bは、前記アーム部22のラック22fと噛合するように配置されており、ステッピングモータ23が正転方向または反転方向に回転駆動すると、前記アーム部22は、図2中、矢印Qで示す時計回り方向または反時計回り方向に回転駆動されるようになっている。これにより、前記押圧部21bは、図2中、矢印Rで示す垂直方向に沿って、閉塞方向または開放方向に移動するようになっている。
【0026】
また、前記ステッピングモータ23は、図6に示す周辺回路40を介して、前記マイコン8と接続されている。ステッピングモータ23は、マイコン8のポートp1〜4からオン/オフの駆動信号が入力され、その駆動信号に応じて駆動されるようになっている。
【0027】
前記モータステー25は、図4に示すように、ねじ25bにより蓋下板4bに取り付け固定されている。また、モータステー25の中央近傍には、マイクロスイッチ26が、前記アーム部22をモータステー25に取り付けた状態でアーム部22の突部22e上方に位置するように設けられている。このマイクロスイッチ26は、前記アーム部22が反時計回り方向に回動し、前記押圧部21bが後述する開放位置(垂直方向上端)に位置するとき、アーム部22の突部22eが当接することによりオンされるように配置されている。
【0028】
また、閉塞弁20bは、スプリング21gにより下方に向かって押圧力が付与されて前記排気口20cを閉塞する。また、前記蓋体4内部には、排気口20cと蓋体4の蒸気口4cを経て蓋体4の外側と連通する蒸気排出経路18が形成されている。閉塞弁20bは、炊飯時に内鍋2の内圧が上昇すると、スプリング21gの弾性力に抗して内鍋2内の蒸気により押し上げられ、これにより、内鍋2内の蒸気が蒸気排出経路18を介して外部に排出されるようになっている。
【0029】
前記蓋体4の上面には、図5に示す操作パネル19が配設されている。この操作パネル19は、中央に配設された液晶表示方式の表示パネル30の周りに、炊飯条件を入力するための複数のスイッチ31〜35が配設されている。
【0030】
前記スイッチ31〜35は、予約炊飯メニューや発芽玄米炊飯メニューを実行し、保温機能の実行中には再加熱機能を実行したいときに押すための炊飯スイッチ31、所望の炊飯メニューや予約炊飯メニューを選択するためのメニュースイッチ32、炊飯動作および予約炊飯動作を含む全ての動作を終了させて待機状態としたいときに押すためのとりけしスイッチ33、保温機能を実行したいときに押すための保温スイッチ34、おやすみ保温機能に変更して実行したいときに押すためのおやすみ保温スイッチ35である。また、これら各スイッチ31,34,35の背部には、図示しないLEDが配設され、これら各スイッチ31,34,35を点灯または点滅表示できるようにしている。
【0031】
前記表示パネル30の中央には、24時間の時刻表示を可能とした数値表示部30a、保温時刻等の単位を表す時間表示部30b、および、炊飯動作残り時間等の単位を表す分表示部30cが設けられている。また、表示パネル30の上部には、白米炊飯メニューにおけるご飯の硬さ「ふつう」、「やわらかめ」、「かため」および「白米急速」を示すための三角形状の表示部と、「無洗米」、「カレー用」、「弁当用」、「すしめし」、「おこげ」、「炊きこみ」、「おかゆ」、「おこわ」を示すための表示部とからなるメニュー表示部30dが設けられている。また、前記数値表示部30aの上方には、再加熱中であることを示す再加熱表示部30eが設けられている。また、表示パネル30の下部には、4種類の健康米炊飯メニューである「分づき米」、「玄米」、「玄米活性」および「発芽玄米」が選択されていることを示すためのメニュー表示部30fが設けられている。
【0032】
このメニュー表示部30fの下側には、後述する圧力炊飯時における内鍋2内の圧力を段階的に表示するピクト表示部30gが設けられている。このピクト表示部30gは、前記圧力センサ13により検出された内鍋2内の圧力に応じて、両側にそれぞれ設けられた4つのピクト30hの表示数を増減するようになっている。例えば、内鍋2内の圧力が低圧の場合、中央部両側の1つのピクト30hだけを表示し、調圧装置15やリリーフ弁14などの故障により異常高圧状態となった場合、4つ全てのピクト30hを表示するようになっている。これにより、ユーザは、内鍋2内の圧力状態を判断できるので、ユーザが不用意に蓋体4を開けたりすることを防止できる。
【0033】
前記マイコン8は、前記温度センサ7,12や圧力センサ13等からの入力に応じ、記憶されたプログラムに従って予熱工程、炊飯工程、むらし工程、及び保温工程の各工程を順次実行して炊飯動作を行うものである。マイコン8は、この炊飯動作時の前記炊飯工程およびむらし工程において、前記圧力センサ13からの入力に応じ、記憶されたプログラムに従って調圧制御(圧力炊飯)を行う。図7に、この制御時に使用されるマイコン8に記憶されているデータテーブル50を示す。このデータテーブル50は、圧力センサ13の検出圧力値、圧力センサ13の出力する電圧値、およびこの電圧値に対応するAD値を含む。AD値は、16進数(HEX)表示されている。
【0034】
次に、マイコン8が前記ステッピングモータ23を駆動する駆動方法を説明する。本実施形態において、マイコン8は、ステッピングモータ23を1−2相励磁方式により駆動するようになっている。1−2相励磁方式とは、1相励磁と2相励磁を交互に行う励磁方式であり、図8(a),(b)に、マイコン8が出力する1−2相励磁方式における駆動信号の波形図を示す。マイコン8は、マイコン8内部または外部に設けられたクロックパルス出力回路42(図6に図示)と接続されており、このクロックパルス出力回路42から所定の周波数を有するクロックパルスa(本実施形態において、クロックパルスaの周波数は330ppsに設定されている。)が入力されるようになっている。そして、マイコン8がマイコン8の各ポートp1〜4からそれぞれ出力する駆動信号は、入力された前記クロックパルスaをカウントし、このクロックパルスaを基準にして出力されている。すなわち、マイコン8は、図8(a),(b)に示すように、クロックパルスa×2の周期で、各ポートp1〜4からオン信号を順次、出力する。このオン信号を出力する時間は、クロックパルスa×3をカウントするまでの時間として設定されている。本実施形態において、クロックパルスa×3をカウントするまでの時間は、3ms×3=9msである。
【0035】
マイコン8が、図8(a)に示すように、前記ポートp1,2,3,4の順番でオン信号を出力すると、ステッピングモータ23は正転方向に回転駆動するようになっている。また、前記ポートp4,3,2,1の順番でオン信号を出力すると、ステッピングモータ23は反転方向に回転駆動するようになっている。
【0036】
また、ステッピングモータ23を逆回転させる場合、すなわち正転方向から反転方向または反転方向から正転方向に回転駆動する向きを変更する場合、所定時間T1の間(クロックパルスa×5をカウントするまでの時間)、ステッピングモータ23にオフ信号を出力するようになっている。これにより、ステッピングモータ23の回転方向を逆向きに変更したとき、ステッピングモータ23が滑ることを防止し、ステッピングモータ23を精度よく制御できる。
【0037】
また、ステッピングモータ23の回転駆動開始時またはステッピングモータ23の回転方向を逆向きに変更する場合、図8(b)に示すように、所定時間T2の間、クロックパルス出力回路42から通常より低い周波数を有するクロックパルスa’を出力するようにしてもよい。前記所定時間T2は、本実施形態において、クロックパルスa’×7をカウントするまでの時間として設定されている。これにより、ステッピングモータ23の回転速度が、前述した場合に比べて遅くなり、大きいトルクが得られる。また、クロックパルスa’の周波数を任意に変更可能にすることにより、ステッピングモータ23の回転速度を任意に設定できるようにしてもよい。また、このスロースタートする所定時間T2を任意に設定できるようにしてもよい。
【0038】
また、マイコン8は、前記マイクロスイッチ26がオンされた時点から、ステッピングモータ23を回転駆動する間に出力されたクロックパルスaのクロックパルス数をカウントするようになっている。このカウント方法は、ステッピングモータ23を正転方向に回転駆動した場合には、回転駆動する間にカウントしたクロックパルスaのクロックパルス数を加算する。また、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動したときには、反転方向に回転駆動する間にカウントしたクロックパルスaのクロックパルス数を減算する。マイコン8は、カウントされたカウント値Yを参照することによりステッピングモータ23のモータ位置の位置検出を行うようになっている。すなわち、モータ位置がゼロ点に位置するか、またはゼロ点からどれだけ離れているかなどを検出することができる。
【0039】
また、マイコン8は、ステッピングモータ23の動作範囲を設定しており、ステッピングモータ23は、ゼロ点からMAX点までの間を動作するようになっている。マイコン8が前記ゼロ点を設定する方法は、図9のフローチャートに示すように、まず、ステップS1において、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動し、ステップS2において、タイマをスタートする。次に、ステップS3において、前記タイマが、タイムアップしたか否かを判断し、タイムアップしていないと判断した場合(NOの場合)、ステップS4において、マイクロスイッチ26がオンされたか否かを判断する。ステップS3において、タイマがタイムアップしたと判断した場合(YESの場合)、ステップS7において、エラー表示を行う。
【0040】
ステップS4において、オンされたと判断した場合(YESの場合)、ステップS5において、ステッピングモータ23をオフする。このとき、反時計回り方向に回動したアーム部22は、図2に示すように、マイクロスイッチ26をオンした状態であり、押圧部21bは、開放位置(垂直方向上端)に位置する。また、ステップS6において、マイコン8は、ステッピングモータ23の現在のモータ位置をゼロ点(原点)として設定する。一方、ステップS4において、マイクロスイッチ26がオンされていないと判断した場合、ステップS3にリターンする。
【0041】
マイコン8が、前記MAX点を設定する方法は、ステッピングモータ23がゼロ点に位置する状態から、ステッピングモータ23を正転方向に回転駆動し、所定数(正の第1所定数)のクロックパルスaが出力されるまでステッピングモータ23を回転駆動したときのステッピングモータ23のモータ位置をMAX点として設定する。本実施形態において、前記所定数は、210(HEX)に設定されている。このとき、前記カウントされたカウント値は、210(HEX)である。また、アーム部22は、図2中、時計回り方向に回動し、弾性キャップ24の肉厚部24bが図2の一点鎖線で示す位置まで押し下げられ、押圧部21bは、閉塞位置(垂直方向下端)に位置する。
【0042】
そして、マイコン8は、カウント値Yが、前記ゼロ点に対応する0(HEX)または前記MAX点に対応する210(HEX)になった場合、ステッピングモータ23をオフするようになっている。これにより、ステッピングモータ23は、ゼロ点からMAX点までの間を動作して、押圧部21が、前記垂直方向上端から下端の間に位置決めされるようになっている。
【0043】
次に、前記圧力炊飯器1のマイコン8による動作について説明する。
【0044】
まず、使用者は、希望するカップ数の米と、その米を炊飯するのに要する分量の水を内鍋2内に収容させ、この内鍋2を本体3にセットした後、希望する炊飯後のご飯の硬さや、炊き上がり時間等を前記表示パネル30の各スイッチ31〜35を操作して設定し、炊飯スイッチ31を押す。
【0045】
そうすると、マイコン8は、図10のフローチャートに示すように、炊飯フローを開始する。ステップS10において、誘導加熱コイル6に通電を開始し、内鍋2の温度が約50℃程度となるように温度調節して予熱を加える(予熱工程)。
【0046】
そして、所定時間が経過すると、マイコン8は、ステップS11において、誘導加熱コイル6に対して100%(フルパワー)の電力で通電し、中パッパ工程を実行する(炊飯工程)。また、ステップS12において、内鍋用温度センサ7により内鍋2内の温度が100℃になったと判断すると、誘導加熱コイル6に対する通電量を制御して電力制御工程(炊飯工程)を実行する。また、ステップS13において、再び誘導加熱コイル6に対して60〜70%の電力で通電し、内鍋2内の温度を100℃以上に上げて炊き上げ工程(炊飯工程)を実行する。
【0047】
マイコン8は、周知の方法によってドライアップを検出すると、ステップS14において、蓋体4に配設した蓋ヒータ10に通電を開始し、所定時間、蒸らしおよび露とばし(むらし工程)を行う。そして、マイコン8は、ステップS15において、周知の圧力炊飯器と同様に、保温処理に移行する(保温工程)。
【0048】
また、マイコン8は、前記予熱工程の開始時に、モータ原点復帰動作を行う。このとき、マイコン8は、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動させ、ステッピングモータ23をゼロ点に位置させる。マイコン8は、モータ原点復帰動作が完了すると、ステッピングモータ23をオフする。
【0049】
そして、マイコン8は、前記モータ原点復帰動作が完了した後、図11のフローチャートに示すように、異物検知機能を実行する。まず、ステップS20において、カウント値Yを0にリセットする。ステップS21において、タイマをリセットしてスタートする。ステップS22において、前記タイマが、タイムアップしたか否かを判断する。タイマがタイムアップしたと判断した場合(YESの場合)、ステップS29において、配線において断線が生じたことを報知するためエラー表示を行う。一方、タイムアップしていないと判断した場合(NOの場合)、ステップS23において、クロックパルスa×1をカウントする間、ステッピングモータ23を正転方向に回転駆動するように各ポートp1〜4からオン信号を出力(印加)する。
【0050】
次に、ステップS24において、カウント値Yが210(HEX)以上であるか否かを判断し、カウント値Yが210(HEX)に達していない場合(NOの場合)、ステップS22に戻り、カウント値Yが210(HEX)(所定数)に達するまでステッピングモータ23を正転方向に回転駆動する。そして、ステップS25において、カウント値Yが210(HEX)になった場合(YESの場合)、ステップS25に進む。
【0051】
そして、ステップS25において、前記タイマが、タイムアップしたか否かを判断する。タイマがタイムアップしたと判断した場合(YESの場合)、ステップS29において、配線において断線が生じたことを報知するためエラー表示を行う。また、タイムアップしていないと判断した場合(NOの場合)、ステップS26において、クロックパルスa×1をカウントする間、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動するように各ポートp1〜4からオン信号を出力(印加)する。次に、ステップS27において、マイクロスイッチ26がオンされたか否かを判断する。マイクロスイッチ26がオンされていないと判断した場合、ステップS25にリターンし、マイクロスイッチ26がオンされる(ステップS27において、YESの場合)まで、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動する。
【0052】
そして、ステップS28において、カウント値Yの絶対値が許容範囲数(本実施形態においては、許容範囲数は30(HEX)に設定されている。)を超えているか否かを判断する。ステップS28において、許容範囲数を超えていない場合(−30<カウント値Y<30)、そのままエンドする。カウント値Yの絶対値が許容範囲数を超えているとき(ステップS28において、YESの場合)、ステップS30において、異物が調圧装置15内に混入していることを報知するためエラー表示を行う。
【0053】
例えば、図12(a)に示すように、調圧装置15のアーム部22の閉塞方向または下方に異物52が混入している場合、前記異物検知機能を実行すると、まず、アーム部22は、カウント値Yが所定数である210(HEX)になるまで時計回り方向に回動される。このとき、時計回り方向に回動したアーム部22は、図12(b)に示すように、前記異物52により回動動作が妨げられる。そして、アーム部22が図12(b)に示すように異物52に引っ掛かった位置から図12(a)に示すようにマイクロスイッチ26をオンする位置まで反時計回り方向に回動される。このとき、カウント値Yは、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動する間にカウントされたクロックパルスのクロックパルス数だけ減算される。従って、マイクロスイッチ26がオンされたとき、カウント値Yの絶対値は、例えば、50(HEX)となる。これにより、マイコン8は、調圧装置15内に異物52が混入していると判断し、そのことをユーザに報知する。ユーザは、異物52を取り除くことにより、調圧装置15のアーム部22の回動動作が妨げられて排気口20cが開放または閉塞できないということを回避でき、後述する調圧制御が適切に行われる。
【0054】
また、図13に示すように、アーム部22の開放方向または上方に異物52がある場合、アーム部22を反時計回り方向に回動すると、アーム部22が異物52に当接して引っ掛かった状態となる。従って、所定時間内にマイクロスイッチ26がオンされないので、これにより、マイコン8は、アーム部22の開放方向または上方に異物52があることを検知する異物検知機能を備えてもよい。
【0055】
また、マイコン8は、前記異物検知機能を複数回実行して検出結果の信頼性を向上させてもよい。例えば、異物検知機能を3回実行し、一回目で異物を検出しなかった場合でも、残りの2回で異物を検出した場合、異物があると判断する。
【0056】
マイコン8は、前記中パッパ工程、電力制御工程、炊き上げ工程およびむらし工程時に、図14,15のフローチャートに示すように、調圧制御を行う。まず、マイコン8は、ステップS40において、圧力上限値Aおよび圧力下限値Bを設定する。この圧力上限値Aおよび圧力下限値Bは、図16に示すマイコン8に記憶されたデータテーブル51に基づいて設定される。このデータテーブル51は、ふつう、かため、やわらかめ、急速、および玄米の各炊飯メニューにおける、中パッパ、電力制御、炊き上げおよびむらしの各工程毎に設定された圧力上限値Aおよび圧力下限値B(AD値)を有する。マイコン8は、このデータテーブル51に基づいて、例えば、ふつう炊飯メニューの中パッパ工程が実行されているとき、圧力上限値Aおよび圧力下限値Bは、それぞれ42および3E(HEX)と設定する。
【0057】
次に、マイコン8は、ステップS41において、図7に示すデータテーブル50に基づいて圧力センサ13が出力する電圧値に対応するAD値Cを取り込む。このAD値Cは、内鍋2内の現在の圧力値を表す。そして、ステップS42において、圧力センサ13の現在値Cが圧力下限値B以下であるか否かを判断する。現在値Cが圧力下限値B以下である場合、ステップS43において、ステッピングモータ23のモータ位置が、前記MAX点に位置するか否かを判断する(位置検出)。このとき、マイコン8は、前述したように、ステッピングモータ23の回転方向に応じて加算または減算されたカウント値Yを参照することにより判断する。すなわち、カウント値Yが210(HEX)であるか否かを判断する。MAX点でない場合、ステップS44において、ステッピングモータ23を正転方向に回転駆動し、MAX点である場合、ステップS46において、ステッピングモータ23をオフする。
【0058】
そして、ステップS45において、従来の圧力炊飯器と同様に、各工程における終了条件を満たしている場合、調圧制御を終了して次の工程に移行する。ここで、調圧制御を終了しない場合、ステップS41にリターンする。
【0059】
前述したように、ステッピングモータ23が正転方向に回転駆動することにより、アーム部22が回動し、閉塞弁押圧部21の押圧部21bが閉塞方向に向かって押し下げられる。押圧部21bは、下面に取り付けられた所定の弾性力を有するスプリング21gを介して閉塞弁20bを下方に押圧する。このとき、閉塞弁20bは、押し縮められたスプリング21gにより押圧力が付与され、排気口20cを閉鎖する。その結果、内鍋2内が密閉されるとともに圧力下限値B以上になるまで加圧される。
【0060】
一方、ステップS42において、圧力センサ13の現在値Cが圧力下限値B以上である場合(NOの場合)、ステップS47において、圧力センサ13の現在値Cが圧力上限値A以上であるか否かを判断する。圧力センサ13の現在値Cが圧力上限値A以上でない場合(NOの場合)、ステップS48において、ステッピングモータ23をオフし、ステップS45に進む。これにより、閉塞弁20bは、スプリング21gにより押圧力が付与された状態で維持される。その結果、内鍋2内の圧力が圧力下限値B以上かつ圧力上限値A以下に維持される。
【0061】
ステップS47において、圧力センサ13の現在値Cが圧力上限値A以上である場合(YESの場合)、図15に示すステップS49において、マイクロスイッチ26がオンされたか否かを判断し、オンされていない場合、ステップS50に進む。ステップS50において、ステッピングモータ23のモータ位置が、前記ゼロ点に位置するか否かを判断する(位置検出)。このとき、マイコン8は、前述したように、ステッピングモータ23の回転方向に応じて加算または減算されたカウント値Yを参照することにより判断する。すなわち、カウント値Yが0(HEX)であるか否かを判断する。ゼロ点でない場合、ステップS51において、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動してステップS45(図14に図示)に進む。
【0062】
すなわち、ステッピングモータ23が反転方向に回転駆動することにより、アーム部22が反時計回り方向に回動し、閉塞弁押圧部21の押圧部21bがスプリング21gにより上方に押圧され、開放方向に移動する。このとき、閉塞弁20bは、スプリング21gにより付与されていた押圧力が低減するので、高圧状態の内鍋2内の蒸気により上方に押圧される。その結果、排気口20cが開放され、内鍋2内の圧力が圧力上限値A以下になるまで減圧(解放)される。
【0063】
ステップS50において、モータ位置がゼロ点である場合、ステップS53において、ステッピングモータ23をオフしてステップS45に進む。また、ステップS49において、マイクロスイッチ26がオンされた場合、ステップS52において、ステッピングモータ23の現在位置をゼロ点に再設定する。このとき、カウント値Yを0(HEX)にリセットする。そして、ステップS53において、ステッピングモータ23をオフし、ステップS45に進む。これにより、ステッピングモータ23において生じる滑りを起因として、ゼロ点がずれた場合でも、あらたにゼロ点を設定することにより正確な制御が行える。
【0064】
このように、マイコン8が調圧装置15を調圧制御することにより、内鍋2内の圧力が、圧力下限値B以上かつ圧力上限値A以下に適切に調圧される。このように、炊飯時に圧力をかけることにより、粘り・甘味が増加したおいしいご飯を炊き上げることができる。
【0065】
マイコン8は、前記保温工程に移行したときに、炊飯終了を報知するとともに、図17のフローチャートに示すように、ステッピングモータ23をゼロ点に復帰させる。まず、ステップS60において、ステッピングモータ23を反転方向に回転駆動し、ステップS61において、タイマをスタートする。次に、ステップS62において、前記タイマが、タイムアップしたか否かを判断し、タイムアップしていないと判断した場合(NOの場合)、ステップS63において、マイクロスイッチ26がオンされたか否かを判断する。ステップS62において、タイマがタイムアップしたと判断した場合(YESの場合)、ステップS65において、エラー表示を行う。
【0066】
ステップS63において、オンされたと判断した場合(YESの場合)、ステップS64において、ステッピングモータ23をオフする。このとき、反時計回り方向に回動したアーム部22は、図2に示すように、マイクロスイッチ26をオンした状態に位置する。一方、ステップS63において、マイクロスイッチ26がオンされていないと判断した場合、ステップS62にリターンする。これにより、内蓋11を取り付ける際に、アーム部22が押圧部21bを押圧することなくスムーズに取付操作が行える。また、取り消しモードに移行したときも、同様にステッピングモータ23をゼロ点に復帰させることが好ましい。
【0067】
前記圧力炊飯器1の変形例として、圧力炊飯時に停電が発生して、その停電が瞬間的(0〜1.5秒間)である場合、前記マイコン8が、停電復帰時において調圧装置15の停電前の状態を保持し、停電前の圧力炊飯に復帰するようにしてもよい。また、停電が短時間(1.5秒から10分)の間である場合、停電復帰時には、調圧装置15の前記異物検知機能を実行してから圧力炊飯に復帰する。また、停電が長時間(10分以上)の間、続いた場合、停電復帰時には調圧装置15の停電前の状態を保持するが、圧力炊飯を取り消し取り消しモードに移行する。
【0068】
なお、本実施形態では、調圧装置15のマイクロスイッチ26を、押圧部21bが開放位置(垂直方向上端)に位置するときオンされるように配置したが、押圧部21bが閉塞位置(垂直方向下端)に位置するときオンされるように配置してもよい。
【0069】
また、ステッピングモータ23の駆動方法は、2相励磁方式であってもよい。また、本実施形態の異物検知機能においては、ステッピングモータ23を正転方向または反転方向に回転駆動する間にカウントされたクロックパルスのクロックパルス数を比較して異物検知を行ったが、ステッピングモータ23を正転方向または反転方向に回転駆動するのに要した時間を比較して異物検知を行うようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の炊飯器では、制御手段は異物検知機能を有するので、調圧装置の動作を阻害する異物を検知できる。ユーザが異物を取り除くことにより、閉塞弁の正常な動作を回復し、常においしいご飯を炊き上げることが実現できる。また、排気口が閉塞したままで内鍋内の圧力が上昇し続け、内容物や蒸気などの激しく噴出すという危険性を回避できるという効果をも奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る圧力炊飯器の概略図である。
【図2】 (a)は、図1の調圧装置の拡大図である。(b)は、(a)の上面図である。
【図3】 図1の調圧装置の分解斜視図である。
【図4】 図1の蓋体の斜視図である。
【図5】 図1の操作パネルの正面図である。
【図6】 図1の圧力炊飯器のステッピングモータの駆動回路図である。
【図7】 図1のマイコンに記憶されているデータテーブルである。
【図8】 (a),(b)は、マイコンから出力されるステッピングモータを駆動するための駆動信号の波形図である。
【図9】 圧力炊飯器のゼロ点設定制御を示すフローチャートである。
【図10】 圧力炊飯器の炊飯制御を示すフローチャートである。
【図11】 本発明に係る圧力炊飯器の異物検知処理を示すフローチャートである。
【図12】 (a),(b)は、調圧装置内に異物が存在する状態を示した拡大図である。
【図13】 調圧装置内に異物が存在する状態を示した拡大図である。
【図14】 本発明に係る圧力炊飯器の調圧制御を示すフローチャートである。
【図15】 本発明に係る圧力炊飯器の調圧制御を示すフローチャートである。
【図16】 調圧制御時に用いられるデータテーブルである。
【図17】 圧力炊飯器のゼロ点復帰処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…圧力炊飯器
2…内鍋
3…本体
4…蓋体
6…誘導加熱コイル(加熱手段)
8…マイコン(制御手段)
13…圧力センサ(圧力検出手段)
15…調圧装置
20b…閉塞弁
20c…排気口
21b…押圧部
21g…スプリング
22…アーム部(押圧部移動手段)
22g…支点部
23…ステッピングモータ
26…マイクロスイッチ
42…クロックパルス出力回路
Claims (3)
- 排気口を閉塞する閉塞弁、該閉塞弁に押圧力を付与する押圧部、該押圧部を閉塞方向または開放方向に移動させる押圧部移動手段、および該押圧部移動手段を駆動する正逆転可能なステッピングモータを有する調圧装置と、
所定の周波数を有するクロックパルスを出力するクロックパルス出力回路と、
前記押圧部を前記開放位置に移動させたとき前記押圧部移動手段が当接することによりオンされ、信号を出力するマイクロスイッチと、
前記マイクロスイッチがオンされた時点から前記ステッピングモータを正転方向または反転方向に回転駆動する間に出力された前記クロックパルスをカウントし、該カウント方法は、前記ステッピングモータを正転方向に回転駆動した場合には、カウントしたクロックパルス数を加算し、前記ステッピングモータを反転方向に回転駆動した場合には、カウントしたクロックパルス数を減算する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記カウントされたカウント値が所定数に達するまで前記ステッピングモータを正転方向に回転駆動し、次に前記マイクロスイッチがオンされるまで前記ステッピングモータを反転方向に回転駆動し、このときの前記カウント値の絶対値が許容範囲数を超えているか否かを判断する異物検知機能を有することを特徴とする圧力炊飯器。 - 前記押圧部移動手段は、前記ステッピングモータの出力軸と連動して回動自在に設けられるとともに前記押圧部上方に配置されたアーム部であることを特徴とする請求項1に記載の圧力炊飯器。
- 前記制御手段は、
圧力炊飯時に発生した停電が瞬間的である場合、停電復帰時には前記調圧装置の停電前の状態を保持し、圧力炊飯に復帰し、
前記停電が短時間の間である場合、停電復帰時には、前記異物検知機能を実行してから前記圧力炊飯に復帰し、
前記停電が長時間の間、続いた場合、停電復帰時には前記調圧装置の停電前の状態を保持するとともに前記圧力炊飯を取り消すことを特徴とする請求項1または2に記載の圧力炊飯器。
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