JP3954806B2 - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対向する第1及び第2端壁間を側壁を介して一体に連結してなるコ字状の、磁性体からなるハウジングと、前記第1及び第2端壁間に配置されるボビンと、このボビンに巻装されるコイルと、このボビンに囲繞されて前記第1端壁に固着される固定コアと、前記ボビン内から前記第2端壁を貫通して延びるように配置され、前記コイルの励磁により前記固定コアに吸着される可動プランジャと、この可動プランジャを前記固定コアから離間する方向に付勢する戻しばねと、前記ボビンに連設され、前記コイルに連なるカプラ端子を備えるカプラと、前記コイルを覆って前記ハウジングに取り付けられるコイルカバーとを備える電磁アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる電磁アクチュエータは、例えば特開平9−92528号公報に開示されているように、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電磁アクチュエータでは、その使用状態に応じてカプラをハウジングの一側又は他側に選択的に配置し得ることが要求されることがある。その場合、従来の電磁アクチュエータでは、そのような要求がある場合には、カプラをハウジングの一側又は他側に配置した2種類の電磁アクチュエータを個別に製作していたので、全体として部品点数が大幅に増加してしまい、コストアップを招くことになる。
【0004】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、同一の部品を使用しながら、カプラをハウジングの一側又は他側に選択的に配置し得るようにした前記電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、相対向する第1及び第2端壁間を側壁を介して一体に連結してなるコ字状の、磁性体からなるハウジングと、前記第1及び第2端壁間に配置されるボビンと、このボビンに巻装されるコイルと、このボビンに囲繞されて前記第1端壁に固着される固定コアと、前記ボビン内から前記第2端壁を貫通して延びるように配置され、前記コイルの励磁により前記固定コアに吸着される可動プランジャと、この可動プランジャを前記固定コアから離間する方向に付勢する戻しばねと、前記ボビンに連設され、前記コイルに連なるカプラ端子を備えるカプラと、前記コイルを覆って前記ハウジングに取り付けられるコイルカバーとを備える電磁アクチュエータにおいて、前記コイルカバーを、前記ボビン及びコイルを収容するよう筒状に形成すると共に、このコイルカバーに、その軸線周りの所定位置に前記カプラを保持する位置決め手段を設け、前記カプラを前記ハウジングの一側に配置する第1使用態様と、前記ハウジングの他側に配置する第2使用態様とを選択し得るよう、前記コイルカバーに、前記ハウジングに対する二つの取り付け位置を設け、前記コイルカバーに、中空部を有する嵌合取り付け部を一体に成形して、該中空部にその一端側から前記第2端壁を嵌合すると前記カプラが前記第1使用態様となり、また該中空部にその他端側から前記第2端壁を嵌合すると前記カプラが前記第2使用態様となるようにしたことを第1の特徴とする。
【0006】
この第1の特徴によれば、ハウジングに対するコイルカバーの取り付け位置を変更するのみ、カプラをハウジングの一側に配置する第1使用態様と、他側に配置する第2使用態様とを選択することができる。したがって部品点数の増加を伴うことなく、カプラの位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータを廉価に提供することが可能となる。しかもコイルカバーの嵌合取り付け部への端壁の嵌合方向を変えるだけで、カプラの位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータを簡単に得ることができる。
【0007】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記位置決め手段として、前記カプラの根元に嵌合するカプラ保持部を前記コイルカバーに一体に成形したことを第2の特徴とする。
【0008】
この第2の特徴によれば、カプラ保持部がカプラの根元に嵌合することにより、カプラの位置決めと補強を簡単、確実に行うことができる。
【0009】
さらに本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記第1端壁を前記側壁より幅狭に形成し、この第1端壁の一側と他側に選択的に前記カプラを隣接配置したことを第の特徴とする。
【0010】
この第の特徴によれば、ハウジングにおいて、第1端壁を側壁より幅狭に設定した分、第1端壁一側又は他側に隣接して配置されるカプラハウジングのハウジングからの側方張り出し量が減少することになり、電磁アクチュエータAのコンパクト化を図ることができる。
【0011】
さらにまた本発明は、第1〜の特徴の何れかに加えて、前記ハウジングの支持体へのねじ止めに使用する取り付けボスを前記側壁に、その内面側に突出するように形成する一方、この取り付けボスの突出端部を受容し得る逃げ孔を前記コイルカバーの相対向する両側壁に設けたことを第の特徴とする。
【0012】
この第の特徴によれば、前記第1及び第2使用態様時でも、取り付けボスに干渉されることなく、コイルカバーをハウジングに取り付けることができる。しかも取り付けボスには、有効長がハウジングの板厚より充分に長いねじ孔を形成でき、支持体へのねじ止めを強固に行うことができる。
【0013】
さらにまた本発明は、第1〜の特徴の何れかに加えて、前記コイルカバーに、前記可動プランジャの外端部外周を覆うプランジャカバーと、前記可動プランジャの外端部に連結したョイント部材の円形フランジに係合して該ジョイント部材の外方移動を規制するストッパ腕とを一体に成形したことを第の特徴とする。
【0014】
この第の特徴によれば、前記第1及び第2使用態様の何れのときでも、可動プランジャのハウジング外に露出した部分をコイルカバーと一体のプランジャカバーで覆い、塵埃の侵入や他物との接触から保護することができると共に、プランジャカバーと一体のストッパ腕により可動プランジャの抜け出しを防止することができ、したがって簡単な構造をもって、電磁アクチュエータの運搬その他の取り扱い中、可動プランジャが脱落することを防ぎ、その取り扱いがし易くなる。またその際、ストッパ腕に係合するジョイント部材のフランジを円形とすることにより、可動プランジャの如何なる回動位置でも、該フランジとストッパ腕との係合を常に確実に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の実施例に基いて説明する。
【0016】
図1は本発明に係る電磁アクチュエータの縦断平面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3矢視図、図4は図1の4矢視図、図5は図1の5−5線断面図、図6は同電磁アクチュエータのハウジングの斜視図、図7は同電磁アクチュエータのカバー組立体の一端側から見た斜視図、図8は同カバー組立体の他端側から見た斜視図、図9は同電磁アクチュエータの組立工程説明図である。
【0017】
図1〜図6に示すように、電磁アクチュエータAは、ハウジング1、ボビン2、コイル3、案内スリーブ4、固定コア5、可動プランジャ6及びカバー組立体7を主たる構成要素とする。
【0018】
図1及び図6において、ハウジング1は1枚の磁性鋼板をコ字状にプレス成形してなるもので、相対向する前後の第1及び第2端壁1a,1bと、これらを連結する側壁1cとからなっており、特に第1端壁1aの両側縁は、側壁1cの両側縁より内側に寄っていて、第1端壁1aの横幅は側壁1cの横幅よりも小さく設定されている。側壁1cには位置決め突起8及び取り付けボス9が設けられ、これらを利用して電磁アクチュエータAは、適当な支持体Sの定位置にボルト10により固着される。ハウジング1の第1端壁1aには、その中心部に小径支持孔11が穿設される。第2端壁1bには、上記小径支持孔11と同軸線上に並ぶ大径支持孔12が穿設される。取り付けボス9は、側壁1cの外側からのバーリング加工により、側壁1c内面側に突出するように形成される。したがって、取り付けボス9には、有効長が側壁1cの板厚より充分に長いねじ孔を形成でき、支持体Sへのねじ止めを強固に行うことができる。
【0019】
図2及び図3において、ボビン2は合成樹脂製であって、コイル3を巻装する円胴2cと、この円胴2cの一端に連なる厚肉フランジ2aと、円胴2cの他端に連なる薄肉フランジ2bとからなっている。円胴2cの内径は前記大径支持孔12と略同径に設定され、また両フランジ2a,2bの外面間距離は、前記ハウジング1の両端壁1a,1bの内面間距離と略等しく設定される。
【0020】
厚肉フランジ2aには、その外周縁部から軸方向外方へ延出するカプラハウジング13が一体に連設される。このカプラハウジング13はボビン2と一体成形される。したがって、ボビン2をハウジング1の両端壁1a,1b間に挿入すれば、ボビン2の厚肉フランジ2aはハウジング1の第1端壁1a内面に、薄肉フランジ2bは第2端壁1b内面にそれぞれ密着して、ボビン2の軸方向の動きが阻止される。その際、ボビン2は、カプラハウジング13が電磁アクチュエータAの使用状態に応じて第1端壁1aの一側又は他側にくるように、配置される(図3及び図4参照)。
【0021】
ところで、ハウジング1では、前述のように、第1端壁1aの横幅が側壁1cの横幅よりも小さく設定されているので、その横幅を小さくした分、第1端壁1aの一側又は他側に隣接配置されるカプラハウジング13のハウジング1からの側方張り出し量が減少することになり、電磁アクチュエータAのコンパクト化を図ることができる。
【0022】
ボビン2の円胴2c及び第2端壁1bの大径支持孔12に非磁性金属製の案内スリーブ4が嵌装され、この案内スリーブ4内に固定コア5及び可動プランジャ6が配設され、可動プランジャ6は案内スリーブ4内を摺動可能である。
【0023】
固定コア5は円柱状をなしており、この一端部外周に環状溝19が、またその一端面に小軸20が形成される。さらにその他端部には、その端面に開口するテーパ孔21と、このテーパ孔21の小径端に連なる凹部22とが設けられる。この固定コア5は案内スリーブ4の一端部内周面に密合され、該スリーブ4の、前記環状溝19との対応部分を数個所かしめることにより、該スリーブ4の内周面から隆起させた数個のかしめ突起23が前記環状溝19に係止される。このようなかしめ結合を行うと、比較的軽いかしめ力をもってかしめ突起23の形成が可能であり、案内スリーブ4及び固定コア5の歪みを防ぎ、両者4,5の同軸性を確保することができる。
【0024】
また固定コア5は、その小軸20をハウジング1の第1端壁1aの小径支持孔11に挿通されて該端壁1aの内面に密着するように配置され、小軸20の外端は、かしめにより膨大部20aに形成される。こうして固定コア5はハウジング1の第1端壁1aに固着される。したがって、案内スリーブ4は固定コア5を介してハウジング1に固定されることになる。
【0025】
案内スリーブ4の他端部は、ハウジング1の第2端壁1bの大径支持孔12に嵌挿されると共に、その第2端壁1bから外方へ長く突出する。この突出により案内スリーブ4の可動プランジャ6に対する支持スパンが増加し、可動プランジャ6の傾きを極力抑えることができる。
【0026】
可動プランジャ6は、固定コア5のテーパ孔21に対応するテーパ軸部6aを内端に有する。このテーパ軸部6aの端面には、膨大頭部32aを有する小軸32が突設され、これにゴム等からなる弾性ストッパ33が装着される。この弾性ストッパ33は、可動プランジャ6の固定コア5に対する近接距離を一定に規制すべく固定コア5の前記凹部22の底面に当接するようになっており、その当接衝撃は弾性ストッパ33自体の圧縮変形により吸収される。
【0027】
可動プランジャ6の、案内スリーブ4から突出した外端にはジョイント部材24が付設される。このジョイント部材24は合成樹脂製で、円筒部24aと、その端壁24bから突出する目玉部24cとからなっており、その円筒部24aが可動プランジャ6の外端部外周面に圧入結合され、目玉部24cには被作動部材26が連結されるようになっている。また円筒部24aには、複数の横孔27と、この横孔27に臨んで先端の爪部を半径方向内向きに屈曲させた係止爪28とが一体に形成され、この係止爪28は、円筒部24aに圧入された可動プランジャ6の外端面が端壁24bに当接したとき、可動プランジャ6の外周の環状溝29に自己の弾性力をもって係合する。したがって、円筒部24a及び可動プランジャ6の圧入結合に万一緩みが生じても、ジョイント部材24の離脱を防ぐことができる。
【0028】
さらにジョイント部材24の円筒部24aの内端側外周面には、テーパ部30と、このテーパ部30の大径端から立上る円形のフランジ31(図5参照)とが形成される。このフランジ31と、ハウジング1の第2端壁1bとの間に、テーパコイルばねからなる戻しばね25が縮設され、そのばね力により可動プランジャ6は固定コア5から離間する方向に付勢される。
【0029】
而して、コイル3に通電してこれを励磁すると、ハウジング1を通して固定コア5及び可動プランジャ6に流れる磁束により、両コア5,6相互に吸引力が発生し、可動プランジャ6は図2の実線位置から戻しばね25を圧縮しつゝ固定コア5に向って前進して、被作動部材26を作動する。
【0030】
ボビン2の厚肉フランジ2aからカプラハウジング13にかけて、コイル3の両端末に接続される一対のカプラ端子34がモード結合される。また両カプラ端子34間にはノイズ防止用ダイオード38が接続され、このダイオード38を収容するための凹部39が厚肉フランジ2aの外端面に形成される。これによりダイオード38を他物との接触や塵埃等の侵入から保護することができる。
【0031】
上記カプラハウジング13及び一対のカプラ端子38によりカプラ35が構成されるもので、これに図示しない電源側カプラが接続される。
【0032】
このカプラ35は、ボビン2の、前記ジョイント部材24と反対側の端部、即ち厚肉フランジ2aに連設される。こうすることにより、カプラ35及びジョイント部材24間の距離を大きく設定することが可能となり、前記電源側カプラのリード線とジョイント部材24との干渉を確実に防ぐことができる。
【0033】
ハウジング1には、コイル3と、可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分とを覆う合成樹脂製のカバー組立体7が取付けられる。このカバー組立体7について、図2、図7及び図8により説明する。
【0034】
カバー組立体7は、コイル3をその外周面全体を覆うコイルカバー7aと、可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分を覆うプランジャカバー7bと、これらカバー7a,7bを一体に結合する共通の嵌合取り付け部7cとから構成される。
【0035】
コイルカバー7aは、横断面が長方形の角筒状をなしていて、コイル3の外周を覆いながらハウジング1の第1、第2両端壁1a,1b間に配置される。その際、コイルカバー7aの長方形断面の長辺側がハウジング1の側壁1cと平行に配置される。このコイルカバー7aの長辺側の相対向する側壁内面には、前記ボビン2の両フランジ2a,2bの外周面の一部が嵌合する断面円弧状の位置決め溝40が形成される。
【0036】
またコイルカバー7aには、プランジャカバー7bと反対側において、長方形断面の短辺側一側縁に前記カプラハウジング13の根元に嵌合する断面コ字状のカプラ保持部41が一体に形成される。
【0037】
さらにコイルカバー7aには、長辺側の両側壁にそれぞれ一対の逃げ孔42が穿設される。これら逃げ孔42は、長辺側の各側壁がハウジング1の側壁1c内面に重ねられたとき、該側壁1cの取り付けボス9の突出端部を受け入れ可能に配置される。したがって、カプラ保持部41の位置をハウジング1の第1端壁1aの左側及び右側に何れにも選択し得るように、コイルカバー7aの長辺側の両側壁は、何れも取り付けボス9に干渉されることなくハウジング1の側壁1c内面に重ねることが可能である。かくして、ハウジング1に対するコイルカバー7aの取り付け位置を変更するのみ、カプラ35をハウジング1の一側に配置する第1使用態様と、他側に配置する第2使用態様とを選択することができ、したがって部品点数の増加を伴うことなく、カプラ35の位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータAを廉価に提供することが可能となる。
【0038】
また各逃げ孔42及び前記嵌合取り付け部7cは、それらの軸線が互いに平行となるように配置される。こうすることにより、合成樹脂製のカバー組立体7の成形時、嵌合取り付け部7c及び各逃げ孔42に対する成形金型の抜き方向を同一として、その成形を容易に行うことができる。
【0039】
一方、プランジャカバー7bは円筒状をなしていて、可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分を覆うように配置される。嵌合取り付け部7cは、ハウジング1の第2端壁1bの断面形状に対応した、両端開放の中空部43を有しており、その中空部43に上記第2端壁1bが嵌装される。その際、ハウジング1の第1端壁1aは、コイルカバー7aの、嵌合取り付け部7cとは反対側の端面に当接するようになっており、したがって第2端壁1bと協働してコイルカバー7aを挟持することができる。
【0040】
プランジャカバー7bには、ジョイント部材24の前記フランジ31と係合して可動プランジャ6の案内スリーブ4からの離脱を阻止するストッパ腕45が該カバー7bの周壁の一部によって構成される。その際、プランジャカバー7bには、ストッパ腕45の両側に隣接する一対のスリット46がプランジャカバー7bの外端側から切り込まれる。これにより各ストッパ腕45は、プランジャカバー7bの半径方向の弾性が付与される。またスリット46の切り込み深さがストッパ腕45の有効長さを決定する。
【0041】
ストッパ腕45は、プランジャカバー7bに直径線上で対向する二箇所に設けられ、それらの先端には、各ストッパ腕45の自由状態で前記フランジ31の外端面に係合し得る内向きのフック47が一体に形成される。またそのフック47の外端には斜面47aが形成される。この斜面47aは、前記ジョイント部材24のプランジャカバー7bへの挿入時、前記フランジ31により押し退けられてストッパ腕45を半径方向外方へ撓ませるようになっている。
【0042】
而して、電磁アクチュエータAの組み立てに当たっては、図9(A)に示すように、カバー組立体7のコイルカバー7a内に、コイル3付きのボビン2を挿入すると共に、カプラハウジング13の根元をカプラ保持部41に嵌合する。その際、ボビン2の両フランジ2a,2bがコイルカバー7a内壁の位置決め溝40に嵌合することにより、ボビン2及びコイルカバー7aの同心嵌合状態が得られる。またカプラ保持部41がカプラハウジング13の根元に嵌合することにより、カプラ35の位置決めと補強を簡単、確実に行うことができる。その際、カプラ保持部41の先端面をカプラハウジング13に突き当てることによりボビン2及びコイルカバー7aは相互に位置決めされ、厚肉フランジ2a及びコイルカバー7aの外端面同士が面一となり、薄肉フランジ2bの外端面と嵌合取り付け部7cの内面とが面一となる。
【0043】
したがって、次いで図9の(B)に示すように、ハウジング1の第1端壁1aをコイルカバー7a及び厚肉フランジ2aの外端面に滑らせながら、第2端壁1bをカバー組立体7の嵌合取り付け部7cの中空部43に嵌合すれば、両端壁1a,1b間にコイルカバー7a及びボビン2をスムーズに挟入することができる。その際、第2端壁1bを嵌合取り付け部7cの両開口部の何れ側から嵌合するかによって、カプラハウジング13を図2に示すようにハウジング1の上側(実線位置)又は下側(鎖線位置)に配置する。
【0044】
続いて、図9(C)に示すように、固定コア5にかしめ結合した案内スリーブ4をハウジング1の大径支持孔12及びボビン2の円胴2cへと挿入すると共に、固定コア5の小軸20をハウジング1の小径支持孔11に嵌挿する。そして図9(D)に示すように、小軸20の外端をかしめて膨大部20aとなす。こうして固定コア5及び案内スリーブ4はハウジング1に固着される。その結果、ボビン2の第1、第2両端壁1a,1b間からの離脱、並びにカバー組立体7の嵌合取り付け部7cの第2端壁1bからの離脱が阻止される。したがって、嵌合取り付け部7cの第2端壁1bからの離脱防止のための特別な固着部材は不要であるから、構造の簡素化と組立性の向上を図ることができる。
【0045】
最後に、図2に示すように、戻しばね25及びジョイント部材24を装着した可動プランジャ6を案内スリーブ4に挿入する。この場合、ジョイント部材24がプランジャカバー7b内に押し込まれるとき、そのフランジ31がプランジャカバー7bの一対のストッパ腕45の斜面47aを滑ることにより、ストッパ腕45を撓ませながらフック47を外方へ排除するので、フランジ31はフック47の前をスムーズに通過することができる。その通過後、可動プランジャ6から押し込み力を解放すれば、戻しばね25の戻し力をもって可動プランジャ6は後退するが、ジョイント部材24のフランジ31の外端面が両ストッパ腕45のフック47に係合することにより、可動プランジャ6の案内スリーブ4からの抜け出しが阻止される。
【0046】
かくして、コイル3及びプランジャ6は、一体のカバー組立体7を構成するコイルカバー7a及びプランジャカバー7bによってそれぞれ覆われ、塵埃の侵入や他物との接触から保護される。しかも、そのプランジャカバー7bを利用して可動プランジャ6の案内スリーブ4からの抜け出しを簡単に防ぐことができる。したがって、電磁アクチュエータAの運搬その他の取り扱い中、可動プランジャ6が脱落することはなく、その取り扱いがし易くなる。
【0047】
また組立時、ジョイント部材24をプランジャカバー7b内に無造作に挿入するだけで、フランジ31を両ストッパ腕45のフック47に係合することができる。しかも、フランジ31は円形であるため、可動プランジャ6の如何なる回動位置でも、ジョイント部材24のフランジ31とストッパ腕45のフック47との係合を常に確実に行うことができ、組立性が極めて良好となる。また、電磁アクチュエータAの分解時には、両ストッパ腕45を、その弾性力に抗して外方へ撓ませるだけで、各フック47をジョイント部材24のフランジ31から離脱させ、可動プランジャ6を案内スリーブ4から引き出すことができ、メンテナンス性も良好である。
【0048】
さらに両ストッパ腕45のフック47は、フランジ31の直径線状で対向する両側部に係合するから、フランジ31との安定した係合状態を常に得ることができる。
【0049】
さらにまたジョイント部材24のフランジ31は、その内側面で戻しばね25の可動端を支承し、外側面でストッパ腕45のフック47と係合するという、異なる二つの機能を果たすので、電磁アクチュエータAの構造の簡素化及びコンパクト化に寄与することができる。
【0050】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱することなく、種々の設計変更が可能である。例えば、固定コア及び案内スリーブを、かしめに代えて、溶接、ろう付け等により結合することもできる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば、イルカバーを、ボビン及びコイルを収容するよう筒状に形成すると共に、このコイルカバーに、その軸線周りの所定位置にカプラを保持する位置決め手段を設け、カプラをハウジングの一側に配置する第1使用態様と、ハウジングの他側に配置する第2使用態様とを選択し得るよう、コイルカバーに、ハウジングに対する二つの取り付け位置を設けたので、ハウジングに対するコイルカバーの取り付け位置を変更するのみ、カプラをハウジングの一側に配置する第1使用態様と、他側に配置する第2使用態様とを選択することができる。したがって部品点数の増加を伴うことなく、カプラの位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータを廉価に提供することが可能となる。その上、前記コイルカバーに、中空部を有する嵌合取り付け部を一体に成形し、前記中空部にその一端側から前記第2端壁を嵌合すると前記カプラが前記第1使用態様となり、また同中空部にその他端側から前記第2端壁を嵌合すると前記カプラが前記第2使用態様となるようにしたので、コイルカバーの嵌合取り付け部への端壁の嵌合方向を変えるだけで、カプラの位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータを簡単に得ることができる。
【0052】
また本発明の第2の特徴によれば、第1の特徴に加えて、前記位置決め手段として、前記カプラの根元に嵌合するカプラ保持部を前記コイルカバーに一体に成形したので、カプラ保持部がカプラの根元に嵌合することにより、カプラの位置決めと補強を簡単、確実に行うことができる
【0053】
さらにまた本発明の第の特徴によれば、第1又は第2の特徴加えて、前記第1端壁を前記側壁より幅狭に形成し、この第1端壁の一側と他側に選択的に前記カプラを隣接配置したので、ハウジングにおいて、第1端壁を側壁より幅狭に設定した分、第1端壁一側又は他側に隣接して配置されるカプラハウジングのハウジングからの側方張り出し量が減少することになり、電磁アクチュエータAのコンパクト化を図ることができる。
【0054】
さらにまた本発明の第の特徴によれば、第1〜の特徴の何れかに加えて、前記ハウジングの支持体へのねじ止めに使用する取り付けボスを前記側壁に、その内面側に突出するように形成する一方、この取り付けボスの突出端部を受容し得る逃げ孔を前記コイルカバーの相対向する両側壁に設けたので、前記第1及び第2使用態様時でも、取り付けボスに干渉されることなく、コイルカバーをハウジングに取り付けることができる。しかも取り付けボスには、有効長がハウジングの板厚より充分に長いねじ孔を形成でき、支持体へのねじ止めを強固に行うことができる。
【0055】
さらにまた本発明の第の特徴によれば、第1〜の特徴の何れかに加えて、前記コイルカバーに、前記可動プランジャの外端部外周を覆うプランジャカバーと、前記可動プランジャの外端部に連結したョイント部材の円形フランジに係合して該ジョイント部材の外方移動を規制するストッパ腕とを一体に成形したので、前記第1及び第2使用態様の何れのときでも、可動プランジャのハウジング外に露出した部分をコイルカバーと一体のプランジャカバーで覆い、塵埃の侵入や他物との接触から保護することができると共に、プランジャカバーと一体のストッパ腕により可動プランジャの抜け出しを防止することができ、したがって簡単な構造をもって、電磁アクチュエータの運搬その他の取り扱い中、可動プランジャが脱落することを防ぎ、その取り扱いがし易くなる。またその際、ストッパ腕に係合するジョイント部材のフランジを円形とすることにより、可動プランジャの如何なる回動位置でも、該フランジとストッパ腕との係合を常に確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁アクチュエータの縦断平面図。
【図2】 図1の2−2線断面図。
【図3】 図1の3矢視図。
【図4】 図1の4矢視図。
【図5】 図1の5−5線断面図。
【図6】 同電磁アクチュエータのハウジングの斜視図。
【図7】 同電磁アクチュエータのカバー組立体の一端側から見た斜視図。
【図8】 同カバー組立体の他端側から見た斜視図。
【図9】 同電磁アクチュエータの組立工程説明図。
【符号の説明】
A・・・・・電磁アクチュエータ
1・・・・・ハウジング
1a・・・・第1端壁
1b・・・・第2端壁
1c・・・・側壁
2・・・・・ボビン
3・・・・・コイル
5・・・・・固定コア
6・・・・・可動プランジャ
7・・・・・カバー組立体
7a・・・・コイルカバー
7b・・・・プランジャカバー
7c・・・・嵌合取り付け部
24・・・・ジョイント部材
25・・・・戻しばね
31・・・・フランジ
34・・・・カプラ端子
35・・・・カプラ
41・・・・位置決め手段(カプラ保持部)
42・・・・逃げ孔
43・・・・中空部
45・・・・ストッパ腕

Claims (5)

  1. 相対向する第1及び第2端壁(1a,1b)間を側壁(1c)を介して一体に連結してなるコ字状の、磁性体からなるハウジング(1)と、前記第1及び第2端壁(1a,1b)間に配置されるボビン(2)と、このボビン(2)に巻装されるコイル(3)と、このボビン(2)に囲繞されて前記第1端壁(1a)に固着される固定コア(5)と、前記ボビン(2)内から前記第2端壁(1b)を貫通して延びるように配置され、前記コイル(3)の励磁により前記固定コア(5)に吸着される可動プランジャ(6)と、この可動プランジャ(6)を前記固定コア(5)から離間する方向に付勢する戻しばね(25)と、前記ボビン(2)に連設され、前記コイル(3)に連なるカプラ端子(34)を備えるカプラ(35)と、前記コイル(3)を覆って前記ハウジング(1)に取り付けられるコイルカバー(7a)とを備える電磁アクチュエータにおいて、
    前記コイルカバー(7a)を、前記ボビン(2)及びコイル(3)を収容するよう筒状に形成すると共に、このコイルカバー(7a)に、その軸線周りの所定位置に前記カプラ(35)を保持する位置決め手段(41)を設け、前記カプラ(35)を前記ハウジング(1)の一側に配置する第1使用態様と、前記ハウジング(1)の他側に配置する第2使用態様とを選択し得るよう、前記コイルカバー(7a)に、前記ハウジング(1)に対する二つの取り付け位置を設け、前記コイルカバー(7a)に、中空部(43)を有する嵌合取り付け部(7c)を一体に成形して、該中空部(43)にその一端側から前記第2端壁(1b)を嵌合すると前記カプラ(35)が前記第1使用態様となり、また該中空部(43)にその他端側から前記第2端壁(1b)を嵌合すると前記カプラ(35)が前記第2使用態様となるようにしたことを特徴とする、電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記位置決め手段として、前記カプラ(35)の根元に嵌合するカプラ保持部(41)を前記コイルカバー(7a)に一体に成形したことを特徴とする、電磁アクチュエータ
  3. 請求項1又は2記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記第1端壁(1a)を前記側壁(1c)より幅狭に形成し、この第1端壁(1a)の一側と他側に選択的に前記カプラ(35)を隣接配置したことを特徴とする、電磁アクチュエータ。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記ハウジング(1)の支持体(S)へのねじ止めに使用する取り付けボス(9)を前記側壁(1c)に、その内面側に突出するように形成する一方、この取り付けボス(9)の突出端部を受容し得る逃げ孔(42)を前記コイルカバー(7a)の相対向する両側壁に設けたことを特徴とする、電磁アクチュエータ。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記コイルカバー(7a)に、前記可動プランジャ(6)の外端部外周を覆うプランジャカバー(7b)と、前記可動プランジャ(6)の外端部に連結したョイント部材(24)の円形フランジ(31)に係合して該ジョイント部材(24)の外方移動を規制するストッパ腕(45)とを一体に成形したことを特徴とする、電磁アクチュエータ。
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