JP3954805B2 - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,磁性体のハウジング,このハウジング内に配設されるコイル,このコイルに囲繞されて前記ハウジングに固着される固定コア,前記コイルの励磁により前記固定コアに吸着される可動プランジャ,この可動プランジャを前記固定コアから離間する方向に付勢する戻しばね,及び前記可動プランジャの,ハウジング外に突出する外端部に結合されるジョイント部材を備える電磁アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる電磁アクチュエータは,例えば特開平9−92528号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のかゝる電磁アクチュエータでは,可動プランジャに対する抜け止め手段が施されていないため,被動機器との非連結状態での運搬等の取り扱い中に,可動プランジャが脱落する虞があった。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,可動プランジャの外端部外周を覆うプランジャカバーを利用して,可動プランジャの脱落を簡単に防ぐことができるようにした,前記電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,磁性体のハウジング,このハウジング内に配設されるコイル,このコイルに囲繞されて前記ハウジングに固着される固定コア,前記コイルの励磁により前記固定コアに吸着される可動プランジャ,この可動プランジャを前記固定コアから離間する方向に付勢する戻しばね,及び前記可動プランジャの,ハウジング外に突出する外端部に結合されるジョイント部材を備える電磁アクチュエータにおいて,前記ハウジングに,前記可動プランジャの外端部外周を覆うプランジャカバーを取り付け,このプランジャカバーの周壁の一部により,半径方向に弾性変形が可能であって自由状態では前記ジョイント部材に係合して該部材の外方移動を規制するストッパ腕を構成したことを第1の特徴とする。
【0006】
この第1の特徴によれば,可動プランジャのハウジング外に露出した部分はプランジャカバーで覆われ,塵埃の侵入や他物との接触から保護される。しかも,そのプランジャカバーの一部を利用して弾性を有するストッパ腕を構成し,これにより可動プランジャの抜け出しを防止するので,簡単な構造をもって,電磁アクチュエータの運搬その他の取り扱い中,可動プランジャが脱落することを防ぎ,その取り扱いがし易くなる。
【0007】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記プランジャカバーの周壁には,前記ストッパ腕の両側に隣接する一対のスリットを設けたことを第2の特徴とする。
【0008】
この第2の特徴によれば,スリットの切り込み深さによってストッパ腕の有効長さ,即ちその弾性力を決定することができる。
【0009】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記ジョイント部材の外周面に形成した円形のフランジを,前記ストッパ腕の先端に形成したフックに係合させることにより,前記ジョイント部材の外方移動を規制するようにしたことを第3の特徴とする。
【0010】
この第3の特徴によれば,可動プランジャの如何なる回動位置でも,ジョイント部材のフランジとストッパ腕のフックとの係合を常に確実に行うことができる。
【0011】
さらにまた本発明は,第3の特徴に加えて,前記フックの外端には,前記ジョイント部材のプランジャカバーへの挿入時,前記フランジにより押し退けられて前記ストッパ腕を半径方向外方へ撓ませる斜面を形成したことを第4の特徴とする。
【0012】
この第4の特徴によれば,ジョイント部材をプランジャカバー内に無造作に挿入するだけで,フランジをストッパ腕のフックに係合することができるため,組立性が極めて良好となる。
【0013】
さらにまた本発明は,第1〜第4の特徴の何れかに加えて,前記ストッパ腕を,前記プランジャカバーの直径線上で対向する2箇所に一対配設したことを第5の特徴とする。
【0014】
この第5の特徴によれば,ストッパ腕とフランジとの安定した係合状態を常に得ることができる。
【0015】
さらにまた本発明は,第3または第4の特徴に加えて,前記戻しばねの可動端を前記フランジに支承させたことを第6の特徴とする。
【0016】
この第6の特徴によれば,ジョイント部材のフランジは,ストッパ腕と係合するのみならず,戻しばねの可動端を支承するので,異なる二つの機能を果たすことになり,電磁アクチュエータの構造の簡素化及びコンパクト化に寄与することができる。
【0017】
さらにまた本発明は,第1〜第6の特徴の何れかに加えて,前記ハウジングを,前記固定コアを支持する第1端壁と,前記可動プランジャに貫通される第2端壁と,これら第1及び第2端壁間を連結するように前記コイルの一側に配置される側壁とで構成し,前記第2端壁に嵌合して取り付けられる嵌合取り付け部を前記プランジャカバーに形成したことを第7の特徴とする。
【0018】
この第7の特徴によれば,ハウジングの第2端壁を利用して,ハウジングにプランジャカバーを簡単に取り付けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基いて説明する。
【0020】
図1は本発明に係る電磁アクチュエータの縦断平面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は図1の3矢視図,図4は図1の4矢視図,図5は図1の5−5線断面図,図6は同電磁アクチュエータのハウジングの斜視図,図7は同電磁アクチュエータのカバー組立体の一端側から見た斜視図,図8は同カバー組立体の他端側から見た斜視図,図9は同電磁アクチュエータの組立工程説明図である。
【0021】
図1〜図6に示すように,電磁アクチュエータAは,ハウジング1,ボビン2,コイル3,案内スリーブ4,固定コア5,可動プランジャ6及びカバー組立体7を主たる構成要素とする。
【0022】
図1及び図6において,ハウジング1は1枚の磁性鋼板をコ字状にプレス成形してなるもので,相対向する前後の第1及び第2端壁1a,1bと,これらを連結する側壁1cとからなっており,特に第1端壁1aの両側縁は,側壁1cの両側縁より内側に寄っていて,第1端壁1aの横幅は側壁1cの横幅よりも小さく設定されている。側壁1cには位置決め突起8及び取り付けボス9が設けられ,これらを利用して電磁アクチュエータAは,適当な支持体Sの定位置にボルト10により固着される。ハウジング1の第1端壁1aには,その中心部に小径支持孔11が穿設される。第2端壁1bには,上記小径支持孔11と同軸線上に並ぶ大径支持孔12が穿設される。取り付けボス9は,側壁1cの外側からのバーリング加工により,側壁1c内面側に突出するように形成される。したがって,取り付けボス9には,有効長が側壁1cの板厚より充分に長いねじ孔を形成でき,支持体Sへのねじ止めを強固に行うことができる。
【0023】
図2及び図3において,ボビン2は合成樹脂製であって,コイル3を巻装する円胴2cと,この円胴2cの一端に連なる厚肉フランジ2aと,円胴2cの他端に連なる薄肉フランジ2bとからなっている。円胴2cの内径は前記大径支持孔12と略同径に設定され,また両フランジ2a,2bの外面間距離は,前記ハウジング1の両端壁1a,1bの内面間距離と略等しく設定される。
【0024】
厚肉フランジ2aには,その外周縁部から軸方向外方へ延出するカプラハウジング13が一体に連設される。このカプラハウジング13はボビン2と一体成形される。したがって,ボビン2をハウジング1の両端壁1a,1b間に挿入すれば,ボビン2の厚肉フランジ2aはハウジング1の第1端壁1a内面に,薄肉フランジ2bは第2端壁1b内面にそれぞれ密着して,ボビン2の軸方向の動きが阻止される。その際,ボビン2は,カプラハウジング13が電磁アクチュエータAの使用状態に応じて第1端壁1aの一側又は他側にくるように,配置される(図3及び図4参照)。
【0025】
ところで,ハウジング1では,前述のように,第1端壁1aの横幅が側壁1cの横幅よりも小さく設定されているので,その横幅を小さくした分,第1端壁1aの一側又は他側に隣接配置されるカプラハウジング13のハウジング1からの側方張り出し量が減少することになり,電磁アクチュエータAのコンパクト化を図ることができる。
【0026】
ボビン2の円胴2c及び第2端壁1bの大径支持孔12に非磁性金属製の案内スリーブ4が嵌装され,この案内スリーブ4内に固定コア5及び可動プランジャ6が配設され,可動プランジャ6は案内スリーブ4内を摺動可能である。
【0027】
固定コア5は円柱状をなしており,この一端部外周に環状溝19が,またその一端面に小軸20が形成される。さらにその他端部には,その端面に開口するテーパ孔21と,このテーパ孔21の小径端に連なる凹部22とが設けられる。この固定コア5は案内スリーブ4の一端部内周面に密合され,該スリーブ4の,前記環状溝19との対応部分を数個所かしめることにより,該スリーブ4の内周面から隆起させた数個のかしめ突起23が前記環状溝19に係止される。このようなかしめ結合を行うと,比較的軽いかしめ力をもってかしめ突起23の形成が可能であり,案内スリーブ4及び固定コア5の歪みを防ぎ,両者4,5の同軸性を確保することができる。
【0028】
また固定コア5は,その小軸20をハウジング1の第1端壁1aの小径支持孔11に挿通されて該端壁1aの内面に密着するように配置され,小軸20の外端は,かしめにより膨大部20aに形成される。こうして固定コア5はハウジング1の第1端壁1aに固着される。したがって,案内スリーブ4は固定コア5を介してハウジング1に固定されることになる。
【0029】
案内スリーブ4の他端部は,ハウジング1の第2端壁1bの大径支持孔12に嵌挿されると共に,その第2端壁1bから外方へ長く突出する。この突出により案内スリーブ4の可動プランジャ6に対する支持スパンが増加し,可動プランジャ6の傾きを極力抑えることができる。
【0030】
可動プランジャ6は,固定コア5のテーパ孔21に対応するテーパ軸部6aを内端に有する。このテーパ軸部6aの端面には,膨大頭部32aを有する小軸32が突設され,これにゴム等からなる弾性ストッパ33が装着される。この弾性ストッパ33は,可動プランジャ6の固定コア5に対する近接距離を一定に規制すべく固定コア5の前記凹部22の底面に当接するようになっており,その当接衝撃は弾性ストッパ33自体の圧縮変形により吸収される。
【0031】
可動プランジャ6の,案内スリーブ4から突出した外端にはジョイント部材24が付設される。このジョイント部材24は合成樹脂製で,円筒部24aと,その端壁24bから突出する目玉部24cとからなっており,その円筒部24aが可動プランジャ6の外端部外周面に圧入結合され,目玉部24cには被作動部材26が連結されるようになっている。また円筒部24aには,複数の横孔27と,この横孔27に臨んで先端の爪部を半径方向内向きに屈曲させた係止爪28とが一体に形成され,この係止爪28は,円筒部24aに圧入された可動プランジャ6の外端面が端壁24bに当接したとき,可動プランジャ6の外周の環状溝29に自己の弾性力をもって係合する。したがって,円筒部24a及び可動プランジャ6の圧入結合に万一緩みが生じても,ジョイント部材24の離脱を防ぐことができる。
【0032】
さらにジョイント部材24の円筒部24aの内端側外周面には,テーパ部30と,このテーパ部30の大径端から立上る円形のフランジ31(図5参照)とが形成される。このフランジ31と,ハウジング1の第2端壁1bとの間に,テーパコイルばねからなる戻しばね25が縮設され,そのばね力により可動プランジャ6は固定コア5から離間する方向に付勢される。
【0033】
而して,コイル3に通電してこれを励磁すると,ハウジング1を通して固定コア5及び可動プランジャ6に流れる磁束により,両コア5,6相互に吸引力が発生し,可動プランジャ6は図2の実線位置から戻しばね25を圧縮しつゝ固定コア5に向って前進して,被作動部材26を作動する。
【0034】
ボビン2の厚肉フランジ2aからカプラハウジング13にかけて,コイル3の両端末に接続される一対のカプラ端子34がモード結合される。また両カプラ端子34間にはノイズ防止用ダイオード38が接続され,このダイオード38を収容するための凹部39が厚肉フランジ2aの外端面に形成される。これによりダイオード38を他物との接触や塵埃等の侵入から保護することができる。
【0035】
上記カプラハウジング13及び一対のカプラ端子38によりカプラ35が構成されるもので,これに図示しない電源側カプラが接続される。
【0036】
このカプラ35は,ボビン2の,前記ジョイント部材24と反対側の端部,即ち厚肉フランジ2aに連設される。こうすることにより,カプラ35及びジョイント部材24間の距離を大きく設定することが可能となり,前記電源側カプラのリード線とジョイント部材24との干渉を確実に防ぐことができる。
【0037】
ハウジング1には,コイル3と,可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分とを覆う合成樹脂製のカバー組立体7が取付けられる。このカバー組立体7について,図2,図7及び図8により説明する。
【0038】
カバー組立体7は,コイル3をその外周面全体を覆うコイルカバー7aと,可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分を覆うプランジャカバー7bと,これらカバー7a,7bを一体に結合する共通の嵌合取り付け部7cとから構成される。
【0039】
コイルカバー7aは,横断面が長方形の角筒状をなしていて,コイル3の外周を覆いながらハウジング1の第1,第2両端壁1a,1b間に配置される。その際,コイルカバー7aの長方形断面の長辺側がハウジング1の側壁1cと平行に配置される。このコイルカバー7aの長辺側の相対向する側壁内面には,前記ボビン2の両フランジ2a,2bの外周面の一部が係合する断面円弧状の位置決め溝40が形成される。
【0040】
またコイルカバー7aには,プランジャカバー7bと反対側において,長方形断面の短辺側一側縁に前記カプラハウジング13の根元に嵌合する断面コ字状のカプラ保持部41が一体に形成される。
【0041】
さらにコイルカバー7aには,長辺側の両側壁にそれぞれ一対の逃げ孔42が穿設される。これら逃げ孔42は,長辺側の各側壁がハウジング1の側壁1c内面に重ねられたとき,該側壁1cの取り付けボス9の突出端部を受け入れ可能に配置される。したがって,カプラ保持部41の位置をハウジング1の第1端壁1aの左側及び右側に何れにも選択し得るように,コイルカバー7aの長辺側の両側壁は,何れも取り付けボス9に干渉されることなくハウジング1の側壁1c内面に重ねることが可能である。かくして,ハウジング1に対するコイルカバー7aの取り付け位置を変更するのみ,カプラ35をハウジング1の一側に配置する第1使用態様と,他側に配置する第2使用態様とを選択することができ,したがって部品点数の増加を伴うことなく,カプラ35の位置を異にする二タイプの電磁アクチュエータAを廉価に提供することが可能となる。
【0042】
また各逃げ孔42及び前記嵌合取り付け部7cは,それらの軸線が互いに平行となるように配置される。こうすることにより,合成樹脂製のカバー組立体7の成形時,嵌合取り付け部7c及び各逃げ孔42に対する成形金型の抜き方向を同一として,その成形を容易に行うことができる。
【0043】
一方,プランジャカバー7bは円筒状をなしていて,可動プランジャ6のハウジング1外に露出した部分を覆うように配置される。嵌合取り付け部7cは,ハウジング1の第2端壁1bの断面形状に対応した,両端開放の中空部43を有しており,その中空部43に上記第2端壁1bが嵌装される。
【0044】
プランジャカバー7bには,ジョイント部材24の前記フランジ31と係合して可動プランジャ6の案内スリーブ4からの離脱を阻止するストッパ腕45が該カバー7bの周壁の一部によって構成される。その際,プランジャカバー7bには,ストッパ腕45の両側に隣接する一対のスリット46がプランジャカバー7bの外端側から切り込まれる。これにより各ストッパ腕45は,プランジャカバー7bの半径方向の弾性が付与される。またスリット46の切り込み深さがストッパ腕45の有効長さを決定する。
【0045】
ストッパ腕45は,プランジャカバー7bに直径線上で対向する二箇所に設けられ,それらの先端には,各ストッパ腕45の自由状態で前記フランジ31の外端面に係合し得る内向きのフック47が一体に形成される。またそのフック47の外端には斜面47aが形成される。この斜面47aは,前記ジョイント部材24のプランジャカバー7bへの挿入時,前記フランジ31により押し退けられてストッパ腕45を半径方向外方へ撓ませるようになっている。
【0046】
而して,電磁アクチュエータAの組み立てに当たっては,図9(A)に示すように,カバー組立体7のコイルカバー7a内に,コイル3付きのボビン2を挿入すると共に,カプラハウジング13の根元をカプラ保持部41に嵌合する。その際,ボビン2の両フランジ2a,2bがコイルカバー7a内壁の位置決め溝40に係合することにより,ボビン2及びコイルカバー7aの同心状態が得られる。またカプラ保持部41がカプラハウジング13の根元に嵌合することにより,カプラ35の位置決めと補強を簡単,確実に行うことができる。
【0047】
次いで図9の(B)に示すように,カバー組立体7の嵌合取り付け部7cにハウジング1の第2端壁1bを嵌合する。その際,第2端壁1bを嵌合取り付け部7cの両開口部の何れ側から嵌合するかによって,カプラハウジング13を図2に示すようにハウジング1の上側(実線位置)又は下側(鎖線位置)に配置する。
【0048】
続いて,図9(C)に示すように,固定コア5にかしめ結合した案内スリーブ4をハウジング1の大径支持孔12及びボビン2の円胴2cへと挿入すると共に,固定コア5の小軸20をハウジング1の小径支持孔11に嵌挿する。そして図9(D)に示すように,小軸20の外端をかしめて膨大部20aとなす。こうして固定コア5及び案内スリーブ4はハウジング1に固着される。その結果,ボビン2の第1,第2両端壁1a,1b間からの離脱,並びにカバー組立体7の嵌合取り付け部7cの第2端壁1bからの離脱が阻止される。したがって,嵌合取り付け部7cの第2端壁1bからの離脱防止のための特別な固着部材は不要であるから,構造の簡素化と組立性の向上を図ることができる。
【0049】
最後に,図2に示すように,戻しばね25及びジョイント部材24を装着した可動プランジャ6を案内スリーブ4に挿入する。この場合,ジョイント部材24がプランジャカバー7b内に押し込まれるとき,そのフランジ31がプランジャカバー7bの一対のストッパ腕45の斜面47aを滑ることにより,ストッパ腕45を撓ませながらフック47を外方へ排除するので,フランジ31はフック47の前をスムーズに通過することができる。その通過後,可動プランジャ6から押し込み力を解放すれば,戻しばね25の戻し力をもって可動プランジャ6は後退するが,ジョイント部材24のフランジ31の外端面が両ストッパ腕45のフック47に係合することにより,可動プランジャ6の案内スリーブ4からの抜け出しが阻止される。
【0050】
かくして,コイル3及びプランジャ6は,一体のカバー組立体7を構成するコイルカバー7a及びプランジャカバー7bによってそれぞれ覆われ,塵埃の侵入や他物との接触から保護される。しかも,そのプランジャカバー7bを利用して可動プランジャ6の案内スリーブ4からの抜け出しを簡単に防ぐことができる。したがって,電磁アクチュエータAの運搬その他の取り扱い中,可動プランジャ6が脱落することはなく,その取り扱いがし易くなる。
【0051】
また組立時,ジョイント部材24をプランジャカバー7b内に無造作に挿入するだけで,フランジ31を両ストッパ腕45のフック47に係合することができる。しかも,フランジ31は円形であるため,可動プランジャ6の如何なる回動位置でも,ジョイント部材24のフランジ31とストッパ腕45のフック47との係合を常に確実に行うことができ,組立性が極めて良好となる。また,電磁アクチュエータAの分解時には,両ストッパ腕45を,その弾性力に抗して外方へ撓ませるだけで,各フック47をジョイント部材24のフランジ31から離脱させ,可動プランジャ6を案内スリーブ4から引き出すことができ,メンテナンス性も良好である。
【0052】
さらに両ストッパ腕45のフック47は,フランジ31の直径線状で対向する両側部に係合するから,フランジ31との安定した係合状態を常に得ることができる。
【0053】
さらにまたジョイント部材24のフランジ31は,その内側面で戻しばね25の可動端を支承し,外側面でストッパ腕45のフック47と係合するという,異なる二つの機能を果たすので,電磁アクチュエータAの構造の簡素化及びコンパクト化に寄与することができる。
【0054】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱することなく,種々の設計変更が可能である。例えば,固定コア及び案内スリーブを,かしめに代えて,溶接,ろう付け等により結合することもできる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,磁性体のハウジング,このハウジング内に配設されるコイル,このコイルに囲繞されて前記ハウジングに固着される固定コア,前記コイルの励磁により前記固定コアに吸着される可動プランジャ,この可動プランジャを前記固定コアから離間する方向に付勢する戻しばね,及び前記可動プランジャの,ハウジング外に突出する外端部に結合されるジョイント部材を備える電磁アクチュエータにおいて,前記ハウジングに,前記可動プランジャの外端部外周を覆うプランジャカバーを取り付け,このプランジャカバーの周壁の一部により,半径方向に弾性変形が可能であって自由状態では前記ジョイント部材に係合して該部材の外方移動を規制するストッパ腕を構成したので,可動プランジャのハウジング外に露出した部分をプランジャカバーにより塵埃の侵入や他物との接触から保護することができ,しかも,そのプランジャカバーの一部を利用して弾性を有するストッパ腕を構成し,これにより可動プランジャの抜け出しを防止するので,簡単な構造をもって,電磁アクチュエータの運搬その他の取り扱い中,可動プランジャが脱落することを防ぎ,その取り扱いが容易になる。
【0056】
また本発明の第2の特徴によれば,第1の特徴に加えて,前記プランジャカバーの周壁には,前記ストッパ腕の両側に隣接する一対のスリットを設けたので,スリットの切り込み深さによってストッパ腕の有効長さ,即ちその弾性力を決定することができる。
【0057】
さらに本発明の第3の特徴によれば,第1又は第2の特徴に加えて,前記ジョイント部材の外周面に形成した円形のフランジを,前記ストッパ腕の先端に形成したフックに係合させることにより,前記ジョイント部材の外方移動を規制するようにしたので,可動プランジャの如何なる回動位置でも,ジョイント部材のフランジとストッパ腕のフックとの係合を常に確実に行うことができる。
【0058】
さらにまた本発明の第4の特徴によれば,第3の特徴に加えて,前記フックの外端には,前記ジョイント部材のプランジャカバーへの挿入時,前記フランジにより押し退けられて前記ストッパ腕を半径方向外方へ撓ませる斜面を形成したので,ジョイント部材をプランジャカバー内に無造作に挿入するだけで,フランジをストッパ腕のフックに係合することができるため,組立性が極めて良好となる。
【0059】
さらにまた本発明の第5の特徴によれば,第1〜第4の特徴の何れかに加えて,前記ストッパ腕を,前記プランジャカバーの直径線上で対向する2箇所に一対配設したので,ストッパ腕とフランジとの安定した係合状態を常に得ることができる。
【0060】
さらにまた本発明の第6の特徴によれば,第3または第4の特徴に加えて,前記戻しばねの可動端を前記フランジに支承させたので,ジョイント部材のフランジは,ストッパ腕と係合するのみならず,戻しばねの可動端を支承するという,異なる二つの機能を果たすことになり,電磁アクチュエータの構造の簡素化及びコンパクト化に寄与することができる。
【0061】
さらにまた本発明の第7の特徴によれば,第1〜第6の特徴の何れかに加えて,前記ハウジングを,前記固定コアを支持する第1端壁と,前記可動プランジャに貫通される第2端壁と,これら第1及び第2端壁間を連結するように前記コイルの一側に配置される側壁とで構成し,前記第2端壁に嵌合して取り付けられる嵌合取り付け部を前記プランジャカバーに形成したので,ハウジングの第2端壁を利用して,ハウジングにプランジャカバーを簡単に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁アクチュエータの縦断平面図。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】図1の3矢視図。
【図4】図1の4矢視図。
【図5】図1の5−5線断面図。
【図6】同電磁アクチュエータのハウジングの斜視図。
【図7】同電磁アクチュエータのカバー組立体の一端側から見た斜視図。
【図8】同カバー組立体の他端側から見た斜視図。
【図9】同電磁アクチュエータの組立工程説明図。
【符号の説明】
A・・・・・電磁アクチュエータ
1・・・・・ハウジング
1a・・・・第1端壁
1b・・・・第2端壁
1c・・・・側壁
3・・・・・コイル
5・・・・・固定コア
6・・・・・可動プランジャ
7b・・・・プランジャカバー
24・・・・ジョイント部材
25・・・・戻しばね
31・・・・フランジ
45・・・・ストッパ腕
46・・・・スリット
47・・・・フック
47a・・・斜面

Claims (7)

  1. 磁性体のハウジング(1),このハウジング(1)内に配設されるコイル(3),このコイル(3)に囲繞されて前記ハウジング(1)に固着される固定コア(5),前記コイル(3)の励磁により前記固定コア(5)に吸着される可動プランジャ(6),この可動プランジャ(6)を前記固定コア(5)から離間する方向に付勢する戻しばね(25),及び前記可動プランジャ(6)の,ハウジング(1)外に突出する外端部に結合されるジョイント部材(24)を備える電磁アクチュエータにおいて,
    前記ハウジング(1)に,前記可動プランジャ(6)の外端部外周を覆うプランジャカバー(7b)を取り付け,このプランジャカバー(7b)の周壁の一部により,半径方向に弾性変形が可能であって自由状態では前記ジョイント部材(24)に係合して該部材(24)の外方移動を規制するストッパ腕(45)を構成したことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記プランジャカバー(7b)の周壁には,前記ストッパ腕(45)の両側に隣接する一対のスリット(46)を設けたことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1又は2記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記ジョイント部材(24)の外周面に形成したフランジ(31)を,前記ストッパ腕(45)の先端に形成したフック(47)に係合させることにより,前記ジョイント部材(24)の外方移動を規制するようにしたことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  4. 請求項3記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記フック(47)の外端には,前記ジョイント部材(24)のプランジャカバー(7b)への挿入時,前記フランジ(31)により押し退けられて前記ストッパ腕(45)を半径方向外方へ撓ませる斜面(47a)を形成しことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記ストッパ腕(45)を,前記プランジャカバー(7b)の直径線上で対向する2箇所に一対配設したことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  6. 請求項3または4に記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記戻しバネ(25)の可動端を前記フランジ(31)に支承させたことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の電磁アクチュエータにおいて,
    前記ハウジング(1)を,前記固定コア(5)を支持する第1端壁(1a)と,前記可動プランジャ(6)に貫通される第2端壁(1b)と,これら第1及び第2端壁(1a,1b)間を連結するように前記コイル(3)の一側に配置される側壁(1c)とで構成し,前記第2端壁(1b)に嵌合して取り付けられる嵌合取り付け部(7c)を前記プランジャカバー(7b)に形成したことを特徴とする,電磁アクチュエータ。
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