JP3954350B2 - 旋回座用転がり軸受の転動体軌道面の加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば医療機器としてのCTスキャン装置に使用される旋回座用転がり軸受およびその転動体軌道面の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療機器としてのCTスキャン装置に使用される旋回座用転がり軸受の軌道輪は、転がり軸受としては比較的大径のものが用いられる。このような軌道輪における転動体の軌道面は、必要な硬度を得るために焼入れ加工を行う必要がある。
【0003】
そして、このような大径の軌道輪の軌道面に焼入れ加工を行うためには、高周波移動焼入れといった方法が採用されている。
【0004】
図7は、軌道輪としての外輪部材1の内周面に形成した外輪軌道面3に対して高周波移動焼入れを施す場合の説明図である。ここに示した高周波移動焼入れ装置5では、シール部6を介して高周波加熱コイル7と冷却用ノズル8を外輪軌道面3に対して配置している。
【0005】
そして、高周波加熱コイル7に通電することで外輪軌道面3を加熱し、同時に外輪部材1を軸心回りに回転させ(図の矢印方向)、冷却用ノズル8から冷却水9を噴出させて、加熱された外輪軌道面3を順次急速に冷却することで、外輪軌道面3に対して焼入れ加工を施す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の旋回座用転がり軸受では、その軌道輪の軌道面3に対して上記のような高周波移動焼入れといった方法が採用されるが、これは、軌道輪を軸心回りに回転させて順次、軌道面3に焼入れ加工を施すものである。
【0007】
ところで、外輪部材1を軸心回りに一回転させると、外輪軌道面3に重複して焼入れがされる箇所が生じてしまう。そうなるとそこの部分だけ材料の組成が変わって歪が大きくなり、焼割れが発生する。
【0008】
そこで高周波移動焼入れの際に外輪部材1が一回転する前に停止させることで重複して焼入れがされる箇所がないようにするようにしている。
【0009】
しかし、このようにすると今度は焼入れ加工されないソフトゾーン10(非焼入れ部)が残り、転動体がこのソフトゾーン10を繰り返し通過すると、疲労剥離が発生して製品の寿命が低下したり、軌道面3が徐々に摩耗して転動体の転動が円滑に行われずに異音の発生原因となる。そして、このような異音は、医療機器であるCTスキャン装置では特に好ましくない。
【0010】
そこで本発明は、上記課題を解決し得る旋回座用転がり軸受およびその転動体軌道面の加工方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明における旋回座用転がり軸受の転動体軌道面の加工方法は、固定輪に複数個の転動体を介して回転輪が軸心回りに回転自在に支持される旋回座用転がり軸受における、前記固定輪および回転輪のいずれか一方の軌道輪である内輪の断面凹状の転動体軌道面に硬化層を形成するための加工方法であって、前記転動体軌道面の軸方向幅より狭い軸方向幅を有し断面ほぼ矩形状であって内周が前記内輪よりも大径である環状の高周波コイルを、前記転動体軌道面に間隔を開けて対向するよう配置し、この高周波コイルに通電して転動体軌道面全体を同時に加熱し、その後急激に冷却することで軌道表面からの深さ 0.1mm の範囲での残留圧縮応力の値が250 Mpa 以上となる硬化層を形成する。
【0012】
また、本発明における他の旋回座用転がり軸受の転動体軌道面の加工方法は、固定輪に複数個の転動体を介して回転輪が軸心回りに回転自在に支持される旋回座用転がり軸受における、前記固定輪および回転輪のいずれか一方の軌道輪である外輪の断面凹状の転動体軌道面に硬化層を形成するために、前記転動体軌道面の軸方向幅より狭い軸方向幅を有し断面ほぼ矩形状であって外周が前記外輪よりも小径である環状の高周波コイルを、前記転動体軌道面に間隔を開けて対向するよう配置し、この高周波コイルに通電して転動体軌道面全体を同時に加熱し、その後急激に冷却することで軌道表面からの深さ0.1mmの範囲での残留圧縮応力の値が250Mpa以上となる硬化層を形成する。
【0013】
このように、固定輪および回転輪の転動体軌道面に高周波一発同時焼入れ加工を施すことにより、軌道面にソフトゾーンが形成されることがなく、転動体の繰り返し通過にも充分に耐えて摩耗を防止することができ、転動体の転動が円滑に行われるので、使用に伴なう異音の発生を防止することができる。特に、軌道表面からの深さ0. 1mmの範囲での残留圧縮応力の値が250Mpa以上となる硬化層を形成したことにより、繰り返し疲労に対する強度が増し、長寿命な軸受が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る旋回座用転がり軸受およびその転動体軌道面の加工方法を説明する。
【0015】
図1は旋回座用転がり軸受を医療機器であるCTスキャン装置に使用した使用状態を示す全体概略断面図、図2は旋回座用転がり軸受の一部拡大断面図、図3は外輪部材の軌道面に高周波一発同時焼入れ加工を行う際の全体概略図、図4は図3の一部拡大断面図、図5は内輪部材の軌道面に高周波一発同時焼入れ加工を行う際の一部拡大断面図である。
【0016】
まず、図1に基づいてCTスキャン装置15の全体概略構成を説明すると、これは、外枠16,17の中心部を開放したハウジング18内に、支持枠19が設けられ、この支持枠19の中心穴20の外周壁面に、旋回座用転がり軸受21の環状の外輪部材1が嵌着され、この外輪部材1に複数個の玉22(転動体)を介して環状の内輪部材23が軸心24回りに回転自在に支持されている。
【0017】
この内輪部材23の一側面に大径プーリー25が固定され、内輪部材23の他側面に検査装置27を支持するための回転体28が取付けられ、前記ハウジング18底面に駆動モータ29が設置され、この駆動モータ29の回転軸30に小径プーリー26が取付けられ、この小径プーリー26と前記大径プーリー25とにタイミングベルト31が掛巻されている。
【0018】
前記検査装置27として、回転体28の径方向一側に設置されたエックス線照射装置32と、この回転体28にエックス線照射装置32の対向位置、すなわち径方向他側に設置された検出器33とを備えている。
【0019】
図2に示すように、前記旋回座用転がり軸受21の外輪部材1の周方向途中位置に、この外輪部材1を支持枠19に固定するための取付けボルトを挿通するボルト孔34が形成され、前記内輪部材23の周方向途中位置に、この内輪部材23に大径プーリー25を固定するための取付けボルトを挿通するボルト孔35が形成されている。
【0020】
また前記玉22は、環状の保持器36のポケット37に装着されて、旋回座転がり軸受21の円周方向等配位置に配置され、前記外輪部材1と内輪部材23の間の環状軸受空間38を、その両側で密封して、環状軸受空間38内の潤滑剤が外部へ漏れるのを防止するための密封部材39が設けられている。
【0021】
上記構成のCTスキャン装置15では、駆動モータ29を駆動して小径プーリー26をその軸心24a回りに回転させると、この回転動作がタイミングベルト31を介して大径プーリー25がその軸心24回りに回転し、この大径プーリー25の回転動作が旋回座用転がり軸受21の内輪部材23を介して回転体28に伝わって、エックス線照射装置32および検出器33が回転体28の回転に伴なって回転し、ハウジング18の他側外枠16の開口から搬送された被検出物(人体)を検査する。
【0022】
ここで、旋回座用転がり軸受21の外輪部材1および内輪部材23における玉22の軌道面3,4の加工装置および加工方法を説明する。なお、前記外輪部材1の外径寸法は、本発明の実施形態では750mm〜1300mmの間で選択するとともに、内輪部材23の内径寸法は600mm〜1100mmの間で選択した。
【0023】
図3および図4に示すように、前記外輪部材1における軌道面3(玉の外輪軌道面)の外輪加工装置40は、外輪部材1よりも小径の環状の外輪用高周波コイル41と、外輪部材1よりも小径の環状の外輪用冷却ノズル42と、外輪部材1を載置するための環状の外輪用支持台43とを備えており、前記外輪冷却ノズル42の外径面全域には、冷却水9を噴出するための噴出孔44が形成されている。
【0024】
図5に示すように、前記内輪部材23における軌道面4(玉の内輪軌道面)の内輪加工装置45は、内輪部材23よりも大径の環状の内輪用高周波コイル46と、内輪部材23よりも大径の環状の内輪用冷却ノズル47と、内輪部材23を載置するための環状の内輪用支持台48とを備えており、前記内輪冷却用ノズル8の内周面全域には、冷却水9を噴出するための噴出孔44が形成されている。
【0025】
次に外輪部材1の加工方法を説明すると、これは、図3に示すように、外輪部材1を外輪用支持台43に載置し、外輪部材1の円弧状の軌道面3に沿うようにその近傍に、外輪用高周波コイル41を数ミリメートルのギャップをもって対向配置し、この外輪用高周波コイル41に通電して軌道面3全体を同時に誘導加熱する同時焼入れ(高周波一発同時焼入れ)を施すものである。
【0026】
そして軌道面3全体が所定の温度まで加熱されたところで、図4に示すように、外輪用支持台43を、外輪部材1の軌道面3が外輪用冷却ノズル42の噴出孔44に対向する位置まで下降させる。そして、外輪用冷却ノズル42の噴出孔44から冷却水9を噴出させ、加熱した軌道面3を急激に冷却することでこの軌道面3に硬化層49を軌道面3の全周に同時に形成する。
【0027】
そして、研磨後の硬化層49は、軌道面3表面からの深さ0.1mmの範囲での残留圧縮応力の値が250Mpa以上となるよう、外輪用高周波コイル41に数十kHzの電流を流す。
【0028】
ここで、内輪部材23の加工方法を説明すると、これは、図5に示すように、内輪部材23を内輪用支持台48に載置し、内輪部材23の円弧状の軌道面4に沿うように、その近傍に内輪用高周波コイル46を対向配置し、この内輪用高周波コイル46に通電して軌道面4全体を同時に加熱する同時焼入れ(高周波一発同時焼入れ)を施すものである。
【0029】
そして軌道面3全体が所定の温度まで加熱されたところで、内輪用支持台48を、内輪部材23の軌道面4が内輪用冷却ノズル47の噴出孔44に対向する位置まで下降させる。そして、内輪用冷却ノズル47の噴出孔44から冷却水9を噴出させ、加熱した軌道面4を急激に冷却することでこの軌道面4に硬化層50を同時に形成する。
【0030】
そして研磨後の硬化層50は、軌道面4表面からの深さ0.1mmの範囲での残留圧縮応力の値が250Mpa以上となるよう、内輪用高周波コイル46に電圧を印加する。
【0031】
上記のようにして加工した、外輪部材1および内輪部材23の軌道面3,4の研磨後の残留圧縮応力(MPa)の値を、下記(表1)に示す。
【0032】
【表1】
上記(表1)から、高周波移動焼入れ(従来品)に比べて高周波一発同時焼入れ(本願発明品)の方が軌道面3,4の残留圧縮応力が大きいため、製品が応力的に長寿命となることが推測され、このことは実験によっても確かめられた。
【0033】
また、高周波一発同時焼入れ後の磁粉探傷検査によっても、軌道面3,4に焼き割れが発生していることはなかった。
【0034】
加えて本願発明は、軌道面3,4全周を、外輪用高周波コイル41あるいは内輪用高周波コイル46を用いて同時に加熱するため、従来生じていた、焼入れ加工されないソフトゾーン10(非焼入れ部)が軌道面3,4に残るといったことがないため、従来ソフトゾーン10で発生していた疲労剥離が防止でき、寿命が延びるとともに玉22の繰り返し通過による摩耗を防止することができ、玉22の転動が円滑が円滑に行われるので、使用に伴なう異音の発生を防止することができることもわかった。
【0035】
従って、本発明の実施形態のように、高周波一発同時焼入れ加工を軌道面3,4に施した外輪部材1および内輪部材23を用いた旋回座用転がり軸受は、使用音が静音であり、特にCTスキャン装置15などに医療機器に対して好適である。さらに、本発明の実施形態によれば、軌道面3,4全周を同時に加熱するので、高周波移動焼入れ加工に比べて加工時間の大幅な短縮を図り得る。
【0036】
また従来の高周波移動焼入れ加工では、環状の外輪部材あるいは内輪部材の軌道面を順次移動加熱するので、外輪用高周波コイルあるいは内輪用高周波コイルに大きな電流を流すと外輪部材あるいは内輪部材に局部的な歪を生じて真円度が低下してしまうので、大きな電流を流すことができず、これにより、軌道面の比較的浅い部分にしか硬化層を形成することができなかった。
【0037】
しかし、本発明の実施形態に示した高周波一発同時焼入れ加工では、軌道面3,4を同時に加熱するので、外輪用高周波コイル41あるいは内輪用高周波コイル46に比較的大きな電流を流しても歪の発生が少なく、外輪部材1あるいは内輪部材23の真円度の低下が抑えられる。
【0038】
これにより、従来に比べて硬化層49,50を厚くすることができるとともに、軌道面3,4を所定の真円度にするための研磨時間を短縮することができ、製品の生産性を向上させることができる。
【0039】
図6は旋回座用転がり軸受21の別例を示し、これは、外輪部材1,2が軸心24方向に2列で連結され、各外輪部材1,2の内周面を外輪軌道面3とする玉22を介して、これら玉22の内輪軌道面4を有する単列の内輪部材23が軸心24回りに回転自在に設けられ、前記各列の玉22は環状の保持器36によって円周方向等配位置に保持され、外輪部材1,2と内輪部材23との間の環状軸受空間38を、その両側で密封するための密封部材39が設けられている。
【0040】
なお、各外輪部材1,2には円周方向途中位置に、この外輪部材1,2を支持枠19に固定するための取付けボルトを挿通するボルト孔34が形成され、前記内輪部材23の周方向途中位置に、この内輪部材23に大径プーリー25を固定するための取付けボルトを挿通するボルト孔35が形成されている。
【0041】
このような構成の旋回座用転がり軸受21の外輪部材1,2あるいは内輪部材23の軌道面3,4を加工する際には、上記実施形態と同様に高周波一発同時焼入れ加工を施すものである。
【0042】
特に、内輪部材23の軌道面4に対しては、二個の内輪用高周波コイル46を同時に用いて各内輪部材23の軌道面4を加熱するか、それぞれの軌道面4を加熱するのに一個の内輪用高周波コイル46を用いて別工程で加熱・冷却するようにして高周波一発同時焼入れ加工を施すようにする。他の構成および作用効果は、上記実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明の転動体軌道面の加工方法によれば、固定輪および回転輪の転動体軌道面の全周に硬化層が形成され、この硬化層は軌道面表面からの深さ0.1mmの範囲での残留圧縮応力の値を250Mpa以上としているので、軌道面として充分な硬度が得られる。また、軌道面にソフトゾーンが生じることがなく、剥離強度が増し寿命が延びるとともに転動体の繰り返し通過による摩耗を防止することができ、転動体の転動が円滑に行われるので、使用に伴なう異音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す旋回座用転がり軸受を医療機器であるCTスキャン装置に使用した使用状態を示す断面図である。
【図2】 同じく旋回座用転がり軸受の一部拡大断面図である。
【図3】 同じく旋回座用転がり軸受の外輪部材の軌道面に高周波一発同時焼入れ加工を行う際の全体概略図である。
【図4】 同じく部分拡大断面図である。
【図5】 同じく旋回座用転がり軸受の内輪部材の軌道面に高周波一発同時焼入れ加工を行う際の拡大断面図である。
【図6】 別の実施形態を示す旋回座用転がり軸受の一部拡大断面図である。
【図7】 従来の旋回座用転がり軸受の軌道面を高周波移動焼入れ加工する加工装置および加工方法を示す一部拡大である。
【符号の説明】
1 外輪部材
3 軌道面(外輪軌道面)
4 軌道面(内輪軌道面)
15 CTスキャン装置
21 旋回座用転がり軸受
23 内輪部材
40 外輪加工装置
41 外輪用高周波コイル
42 外輪用冷却ノズル
43 外輪用支持台
49 硬化層
Claims (2)
- 固定輪に複数個の転動体を介して回転輪が軸心回りに回転自在に支持される旋回座用転がり軸受における、前記固定輪および回転輪のいずれか一方の軌道輪である内輪の断面凹状の転動体軌道面に硬化層を形成するための加工方法であって、
前記転動体軌道面の軸方向幅より狭い軸方向幅を有し断面ほぼ矩形状であって内周が前記内輪よりも大径である環状の高周波コイルを、前記転動体軌道面に間隔を開けて対向するよう配置し、
この高周波コイルに通電して転動体軌道面全体を同時に加熱し、その後急激に冷却することで軌道表面からの深さ0.1mmの範囲での残留圧縮応力の値が250Mpa以上となる硬化層を形成することを特徴とする旋回座用転がり軸受の内輪の転動体軌道面の加工方法。 - 固定輪に複数個の転動体を介して回転輪が軸心回りに回転自在に支持される旋回座用転がり軸受における、前記固定輪および回転輪のいずれか一方の軌道輪である外輪の断面凹状の転動体軌道面に硬化層を形成するための加工方法であって、
前記転動体軌道面の軸方向幅より狭い軸方向幅を有し断面ほぼ矩形状であって外周が前記外輪よりも小径である環状の高周波コイルを、前記転動体軌道面に間隔を開けて対向するよう配置し、
この高周波コイルに通電して転動体軌道面全体を同時に加熱し、その後急激に冷却することで軌道表面からの深さ 0.1mm の範囲での残留圧縮応力の値が250 Mpa 以上となる硬化層を形成することを特徴とする旋回座用転がり軸受の外輪の転動体軌道面の加工方法。
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