JP3953927B2 - 発泡合成樹脂製組立構造体及びその製造方法 - Google Patents

発泡合成樹脂製組立構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板ガラス、液晶ディスプレイ用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、ELディスプレイ用ガラス基板、サーマルヘッド用ガラス基板、カラーフィルターなどの各種のガラス基板、あるいはこれらのガラス基板を用いて製造した各種製品などの板状物品を搬送するための搬送ボックス、大型の機器等を搬送するための大型搬送容器、大型断熱容器、長尺又は大面積の緩衝用構造体又は断熱構造体などに用いられる発泡合成樹脂製組立構造体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種のガラス基板やそれらのガラス基板を用いて製造した完成パネルを搬送するためのガラス基板搬送用ボックスとして、有底の本体及び蓋体、あるいは無底の本体部と蓋体と底体との各部材からなり、これらの部材がポリオレフィン系樹脂発泡体からなる単一発泡成形体で構成され、これらの部材はいずれも内外両面の表面が壁内部よりも緻密なスキン構造に形成され、かつ本体部内面の相対向する1対の面がガラス基板支持用の溝に形成された構造のボックスが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、発泡合成樹脂製組立容器として、底板の周りに側板を取り付けて組み立てる構造を有するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、発泡樹脂製板状体からなる底板と、左右の妻板と前後の側板を展開、折り畳み自在に設けた組立箱が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第2552625号公報
【特許文献2】
特開平7−277328号公報
【特許文献3】
実開平5−40127号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルなどの表示装置は益々大面積化する傾向にあり、その製造用の大面積ガラス基板を搬送するための大型搬送用ボックスの提供が求められている。しかし従来のガラス基板搬送用ボックスは本体部が単一発泡成形体からなる構成であるため、例えば本体部の高さが1mを超えるような成形品は、現有の一般に使用されている成形機では成形スペースおよび離型スペース等が対応しきれず、成形が困難である。
【0006】
一方、発泡合成樹脂製の底板、側板及び妻板とを組み立てて容器を構成する組立式容器は、一般に使用している成形機で各板材を各個に成形できるため大型容器の製造が可能である。しかしながら、従来の組立容器において用いられる各板材どうしの接合構造は、接合させる対向面を単に接触させ、凹凸によって、あるいは連結部材を取り付けることによって対向面間のずれを防ぐ構成であるため(例えば特許文献2の図26〜41参照)、その容器の使用中に発泡体が痩せてくると接合部分に隙間を生じ、接合部分が不安定となり強度が低下したり、連結部材が抜け落ちる不具合を生じる可能性がある。また接合部分に隙間を生じることで、容器内に雨水等の液体や埃が侵入する問題がある。さらに断熱容器の用途では隙間を介して熱エネルギーの流通が生じて断熱性能が劣化する等の問題を生じる。また接合させる対向面を単に接触させる構造であるため、板材の寸法誤差を調整できず、この寸法誤差によって接合部分の歪みや隙間を生じる問題がある。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、使用中に発泡体が痩せて隙間を生じ難い連結部を有する発泡合成樹脂製組立構造体及びその製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、第1の接合部とそれに接合される第2の接合部との少なくとも一方を有する発泡合成樹脂製の複数の組立ユニットを、一方の組立ユニットの前記第1の接合部と他方の組立ユニットの前記第2の接合部とを接合した連結部を介して連結した発泡合成樹脂製組立構造体において、前記第1の接合部の非圧縮時接合長さaと、前記第2の接合部の非圧縮時接合長さbと、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時の接合長さcと、前記連結部の接合長さdとが、c≦d≦a<bまたはc≦d≦b<aまたはc≦d<a≦bの関係を有するように、前記第1の接合部と前記第2の接合部との少なくとも一方に、それらを圧縮状態で接合させた時、対向する接合部と接して圧縮される先端に向けて漸次肉厚を減じる局部圧縮部を設け、かつ前記連結部は、前記第1の接合部と、前記第2の接合部と、圧縮状態で接合された該第1の接合部と第2の接合部とを固定する固定部材とを有することを特徴とする発泡合成樹脂製組立構造体を提供する。
本発明の発泡合成樹脂製組立構造体において、前記第1の接合部の近傍に前記固定部材の一方側を係止する第1の係止部を設け、第2の接合部の近傍に前記固定部材の他方側を係止する第2の係止部を設け、これらの第1の係止部と第2の係止部の形成位置を、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時に第1の係止部と第2の係止部との間隔が前記固定部材の一方側から他方側までの固定幅と等しくなるように設定することが好ましい
また前記連結部は容器形状をなす発泡合成樹脂製組立構造体の平面部に形成してよい。
さらに前記固定部材は前記第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合部分を覆う表裏両面に設けられ、かつ該表裏両面の固定部材が連結部材で固定された構成としてよい。
【0009】
また本発明は、第1の接合部とそれに接合される第2の接合部との少なくとも一方を有する発泡合成樹脂製の複数の組立ユニットを、一方の組立ユニットの前記第1の接合部と他方の組立ユニットの前記第2の接合部とを接合した連結部を介して連結した発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法であって、前記第1の接合部の非圧縮時接合長さaと、前記第2の接合部の非圧縮時接合長さbと、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時の接合長さcと、前記連結部の接合長さdとが、c≦d≦a<bまたはc≦d≦b<aまたはc≦d<a≦bの関係を有するように、前記第1の接合部と前記第2の接合部との少なくとも一方に、それらを圧縮状態で接合させた時、対向する接合部と接して圧縮される先端に向けて漸次肉厚を減じる局部圧縮部を設けた複数の組立ユニットと、圧縮状態で接合された該第1の接合部と第2の接合部とを固定する固定部材とを用意し、該第1の接合部と第2の接合部とを組み合わせて接合し、該接合方向に向けて圧力を加えながら、前記固定部材で第1の接合部と第2の接合部とを固定して連結部を形成することを特徴とする発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法を提供する。
本発明の発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法において、前記第1の接合部の近傍に前記固定部材の一方側を係止する第1の係止部を設け、第2の接合部の近傍に前記固定部材の他方側を係止する第2の係止部を設け、これらの第1の係止部と第2の係止部の形成位置を、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時に第1の係止部と第2の係止部との間隔が前記固定部材の一方側から他方側までの固定幅と等しくなるように設定することが好ましい
また前記連結部は容器形状をなす発泡合成樹脂製組立構造体の平面部に形成してよい。
さらに前記固定部材を前記第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合部分を覆う表裏両面に設け、かつ該表裏両面の固定部材を連結部材で固定することをさらに含むことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜3は本発明の発泡合成樹脂製組立構造体の一実施形態として、搬送ボックスを示す図であり、図1は搬送ボックスの側面図、図2(a)は図1中II-II部の平面図、図2(b)は(a)中符号b部の要部拡大図、図3は斜視図である。これらの図中符号Aは発泡合成樹脂製の搬送ボックスであり、この搬送ボックスAは組立容器Bと、その上部開口を塞ぐ蓋Cとから構成されている。
【0011】
本実施形態において組立ボックスBは、図1中の左右両側に離間配置された側部組立ユニット1,2と、これら2つの側部組立ユニット1,2の両側をつなぐように連結された2つの中央部組立ユニット3,4と、底部組立ユニット5との合計5つの組立ユニットを連結して構成されている。本実施形態において、それぞれの組立ユニット1〜5を連結している連結部6は、組立容器の平面部に設けられている。
【0012】
連結部6を構成している組立ユニット1〜5の接合端面には、その一方の端面に第1の接合部7が設けられ、他方の端面に該第1の接合部7と接合される第2の接合部8が設けられている。第1の接合部7と第2の接合部8の少なくとも一方には、それらを圧縮状態で接合させた時、対向する接合部7,8と接して圧縮される局部圧縮部7a,8aが設けられている。連結部6は、これら第1の接合部7と、第2の接合部8と、圧縮状態で接合されたこれらの接合部を固定する固定部材9とを備えて構成されている。固定部材9は、全ての連結部6に取り付けてもよいし、連結部6の一部のみに取り付けてもよい。本実施形態では側部組立ユニット1,2と中央部組立ユニット3,4とを接合する連結部6のほぼ全域と、側部組立ユニット1,2と底部組立ユニット5とを接合する連結部の一部とをカバーする固定部材9を中央部組立ユニット3,4の表裏両面に取り付けた構成になっている。
【0013】
前記第1の接合部7と第2の接合部8との形状は、前記局部圧縮部を有し、連結部6がずれ難いような結合構造であればよく、例えば図4〜6に例示するように、凹溝状の第1の接合部7と該凹溝に嵌入される凸状をなす第2の接合部8との組み合わせを用いることができ、その他に複数の凹凸の組み合わせ、二重、三重の凹凸の組み合わせ、凹又は凸の接触面に局部圧縮部となるフラップなどの弾性片を形成した構造など、各種の結合構造を用いることができる。
【0014】
連結部6のうち、固定部材9を取り付ける部分には、第1の接合部7近傍の表裏両面側に、固定部材9の一方側を係止する第1の係止溝11が設けられ、第2の接合部8近傍の表裏両面側に、固定部材9の他方側を係止する第2の係止溝12が設けられている。これら第1の係止溝11と第2の係止溝12の形成位置は、第1の接合部7と第2の接合部8との圧縮接合時に、第1の係止溝11と第2の係止溝12との最短間隔が、固定部材9の一方側から他方側までの固定幅dと等しくなるように設定されている。なお、第1,第2の係止溝11,12は、固定部材9が係止し得る他の形状、例えば突起とすることができる。
【0015】
本実施形態において固定部材9は、断面[字状またはC字状をなす薄板成形体からなっている。この固定部材9の構成材料は、合成樹脂または金属とすることができ、好ましくはABS樹脂、ポリプロピレン系樹脂などの合成樹脂を用いて作製される。固定部材9の幅方向端部には、前記第1、第2の係止溝11,12に係止した際に抜け落ちるのを防ぐために、溝の壁面に食い込む突起を設けておくことが望ましい。
【0016】
固定部材9には、複数の穴が長手方向に沿って間隔をおいて穿設され、これらの穴には表裏両面に取り付けた固定部材9どうしをつなぐ連結部材10a,10bが嵌入されている。連結部材10a,10bとしては、ボルトとナットを備える螺着係止方式の部材、あるいは一方の端部に他方の端部を強制嵌合する強制嵌合方式の部材を用いることができ、好ましくは取付作業が簡単な合成樹脂製の強制嵌合方式の連結ピンなどが用いられる。連結ピンは合成樹脂、例えばポリアセタールなどを用いて形成される。
【0017】
この組立容器Bを構成する組立ユニット1〜5のうち、側部組立ユニット2の内壁面には、板ガラス、液晶ディスプレイ用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、ELディスプレイ用ガラス基板、サーマルヘッド用ガラス基板、カラーフィルターなどの各種のガラス基板、あるいはこれらのガラス基板を用いて製造した各種製品などの板状物品Dを複数枚離間して収納するための溝13が設けられている。また組立容器Bの底には、溝13に沿って収納される板状物品Dを収納する溝付きの支承板14が設けられている。支承板14は、組立容器Bの底に設けられた凹部よりも若干大きな寸法で形成され、該凹部内に縦横のいずれか一方または両方を圧縮した状態で嵌合されている。
【0018】
実施上、側部組立ユニット1,2、中央部組立ユニット3,4、底部組立ユニット5、支承板14および蓋Cとは、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂またはスチレン改質ポリオレフィン系樹脂のビーズ発泡体による成形品とされる。スチレン改質ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られたものであり、スチレン系改質ポリオレフィン系樹脂の中でも、スチレン改質ポリエチレン樹脂が好ましく、例えばスチレン成分の割合は40〜90質量%、好ましくは50〜85質量%、さらに好ましくは55〜75質量%であり、発泡体の発泡倍率は2〜60倍、好ましくは3〜30倍程度である。スチレン改質ポリオレフィン系樹脂発泡ビーズの成形品は、同じ発泡倍率のポリプロピレン樹脂ビーズの成形品に比べて強度がある。また、ポリスチレン樹脂ビーズの成形品に比べて、こすれによる粉が出にくい長所がある。
【0019】
図4は本実施形態の組立容器Bに用いられている連結部6の接合構造の一例を説明する図である。本例示では、側部組立ユニット1の端面に第1の接合部7が凹溝状に形成され、中央部組立ユニット3の端面に第2の接合部7が凸状に形成されている。また本例示では、第1の接合部7の接合長さaと、第2の接合部8の接合長さbとが、a>bとなり、第1の接合部7の先端部に局部圧縮部7aが形成される場合を示している。この局部圧縮部7aは第1の接合部7の先端に向けて漸次肉厚を減じることによって形成されている。なお、局部圧縮部7aのテーパーは、凹溝状の第1の接合部の内壁面側と外壁面側とのいずれか一方または両方に設けることができる。
【0020】
図4(a)に示すように第1の接合部7に第2の接合部8を嵌入し、図4(b)中矢印で示すように側部組立ユニット1と中央部組立ユニット3とに圧縮方向の圧力を付与し、第1の接合部と第2の接合部とを圧縮接合した時の接合長さcと、図4(d)に示す連結部6の接合長さdとは、c≦d≦b<aの関係になっている。すなわち、図4(b)の圧縮接合時、第1の接合部7先端の局部圧縮部7aは、第2の接合部8に接して圧縮され、その圧縮状態を維持したまま、固定部材9によって離間方向への復元が阻止される。従って図4(c)に示す連結部6では、局部圧縮部7aが依然として圧縮状態を維持し、固定部材9が両方の接合部の離間方向への移動を阻止した状態で両方の接合部を固定している。
【0021】
図5は本実施形態の組立容器Bに用いられている連結部6の接合構造の別な例を説明する図である。本例示では、第1の接合部7の接合長さaと、第2の接合部8の接合長さbとが、b>aとなり、第2の接合部8の先端部に局部圧縮部8aが形成される場合を示している。この局部圧縮部8aは第2の接合部8の先端に向けて漸次肉厚を減じることによって形成されている。
【0022】
図5(a)に示すように第1の接合部7に第2の接合部8を嵌入し、図5(b)中矢印で示すように側部組立ユニット1と中央部組立ユニット3とに圧縮方向の圧力を付与し、第1の接合部と第2の接合部とを圧縮接合した時の接合長さcと、図5(d)に示す連結部6の接合長さdとは、c≦d≦a<bの関係になっている。すなわち、図5(b)の圧縮接合時、第2の接合部8先端の局部圧縮部8aは、第1の接合部7に接して圧縮され、その圧縮状態を維持したまま、固定部材9によって離間方向への復元が阻止される。従って図5(c)に示す連結部6では、局部圧縮部8aが依然として圧縮状態を維持し、固定部材9が両方の接合部の離間方向への移動を阻止した状態で両方の接合部を固定している。
【0023】
さらに別な例として、第1の接合部7の接合長さaと、第2の接合部8の接合長さbとを、a=bとし、第1の接合部7の先端部と第2の接合部8の先端部との両方に局部圧縮部7a,8aを形成し、圧縮接合時に両方の局部圧縮部7a,8aがともに圧縮を受け、それらが圧縮状態を維持した状態で固定部材9を取り付け、連結部6を形成することもできる(c≦d<a=b)。
【0024】
図6は本発明に係る発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法の一実施形態を説明するための図である。本実施形態では、図4において例示したように凹溝状の第1の接合部7を有する側部組立ユニット1と、凸状の第2の接合部8を有する中央部組立ユニット3とを連結する場合を示している。
【0025】
本製造方法において組立容器Bを製造するには、まず接合端面に第1の接合部7または第2の接合部8を設けた各組立ユニット1〜5を、左右の側部組立ユニット1,2の間に中央部組立ユニット3,4および底部組立ユニット5を配置して組み合わせ、仮接合体とし、次いでこの仮接合体を適当な圧縮装置にセットする。ここで用いる圧縮装置としては、仮接合体を挟んで左右から適当な圧力を付与できればよく、種々の構成のものが使用される。
【0026】
仮接合体に付加する圧力は、仮成形体において規定寸法よりも0.5〜5mm、好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mm程度長く設定してある第1の係止溝11と第2の係止溝12間の最短寸法が、規定寸法と同じか、もしくは規定寸法以下となる圧力とされ、使用する局部圧縮部の圧縮抵抗などによって適宜変更し得る。図4(b)に示したように、圧縮接合した時の接合長さcは、第1の接合部7の接合長さa、および第2の接合部8の接合長さbより短くなっている。
【0027】
次に、前記圧力を付加している仮接合体の第1の係止溝11と第2の係止溝12とに固定部材9を取り付ける。さらに圧力を付加したまま、あるいは圧力付加解放後、表裏両面側に取り付けた対をなす2枚の固定部材9,9を連結部材10a,10bを用いて固定する。
【0028】
第1,第2の係止溝11,12に固定部材9を取り付けた後、圧縮を解放すると、第1の接合部7と第2の接合部8との間で主として圧縮状態を維持している局部圧縮部7aの反発力によって、第1の接合部7と第2の接合部8とが離間しようとするが、固定部材9によってその離間方向への変位が阻止される。したがって、前述の通り形成された連結部6は、局部圧縮部7aが依然として圧縮されたまま、固定部材9によって第1,第2の接合部7,8が固定されている。
【0029】
本発明の発泡合成樹脂製組立構造体は、第1の接合部と第2の接合部との間で局部圧縮部が圧縮状態を維持したまま、これら接合部を固定部材で固定した連結部を備えているので、使用中に発泡体が痩せて連結部に隙間を生じ難く、発泡体が痩せても密着性を保つことができる。したがって、本発明の発泡合成樹脂製組立構造体によれば、接合部分が不安定となり強度が低下したり、連結部材が抜け落ちる不具合を防ぐことができる。
また、局部圧縮部の圧縮状態を保つことにより、連結部の密着性が向上し、連結部から水や空気の侵入を防止できる。
さらに局部圧縮部の圧縮度合を調整することで組立ユニットの寸法誤差を調整できるので、組立ユニットの寸法誤差に起因する組立構造体の歪みや隙間発生などを防止できる。
【0030】
なお、前述した実施形態は本発明の例示に過ぎず、本発明は前述した例示に限定されることなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態ではガラス基板等を収納する搬送ボックスを5つの組立ユニットから構成したが、搬送ボックスを構成する組立ユニットの個数はこれに限定されず、5つ以外の複数個とすることができる。
また、本発明の発泡合成樹脂製組立構造体は、前記搬送ボックスの組立容器に限定されず、大型の機器等を搬送するための大型搬送容器、大型断熱容器、長尺又は大面積の緩衝用構造体又は断熱構造体などに用いることができる。また組立ユニットは板状、箱状などの他、三角形板状、五角以上の多角形板状、円形板状、楕円形板状、半球状、三角以上の多角形柱状、円柱状、円筒状などの種々の形状とすることができる。また多数の組立ユニットを連結する場合、例えば矩形の組立ユニットの長手方向側又は幅方向側を順次連結することで、道路、線路、プラットフォームのような長尺構造物に適用させることができるし、矩形板状の組立ユニットを多数縦横に連結することで、スケートリンク、体育館の床材、プール、競技場等の大面積構造物に適用させることができる。さらに円筒状の組立ユニットを連結し、または複数個周方向に連結することで円筒状になる円弧状組立ユニットを縦横に連結することで、トンネル、地下敷設配管などに適用可能な長尺の円筒状構造体を形成することができる。
また、搬送ボックスとして用いた場合、組立容器外面の適当な位置に把持部となる突起又は凹部を設けてもよい。さらに連結部外面の少なくとも一部を合成樹脂製のカバーで覆い、汚れや水滴の付着を防いでもよい。
さらにまた、第1,第2の接合部の接触部分に弾性反発力を有するシール材、とりわけ揮発性成分が実質的に含まれないシール材、テープ状の発泡体などを固定し、組立ユニットの寸法誤差を調整してもよい。
また、前記実施形態では第1、第2の接合部の近傍に第1,第2の係止溝を設けた構成としたが、係止突起としてもよいし、組立ユニット外面に形成する凹凸の境界を係止溝に代えて用いる構成としてもよい。
【0031】
【実施例】
発泡倍率15倍のスチレン改質ポリエチレン発泡樹脂(積水化成品工業株式会社製、商品名ピオセランPOOP−15D)を成形し、図4(a)に示すように凹溝状の第1の接合部を有する板状の組立ユニットと、凸状の第2の接合部を有する板状の組立ユニットとを作製した。それぞれの組立ユニットは、長さが1000mm、幅が100mm、板厚が35mmとし、図4中の寸法aが15mm、bが13mm、第1の接合部の凹部内底幅が15mm、第2の接合部の突出端面幅が15mm、テーパー状の局部圧縮部長さが5mmである。また第1,第2の接合部近傍の表裏両面に、溝幅50mmの第1,第2の係止溝を形成した。
固定部材として板厚3mmのABS樹脂からなる断面[字状の固定部材(長さ1000mm、幅54mm、折曲部の幅10mm)を用意した。
【0032】
2つの組立ユニットの第1の接合部と第2の接合部とを組み合わせ、組立ユニットを圧縮装置にセットした。圧縮装置により組立ユニットに荷重を加え、歪み量(mm)を測定した。荷重と歪み量との関係は次の通りであった。
【0033】
(第1回目)
荷重(kg) 歪み量(mm)
270 2.35
330 3.39
420 5.14
(第2回目)
荷重(kg) 歪み量(mm)
250 2.30
450 5.99
550 6.68
【0034】
荷重200kg、歪み量2mmで圧縮しながら、第1,第2の接合部近傍の表裏両面にある第1,第2の係止溝にそれぞれ固定部材を取り付けた。その後、圧縮を解放し、圧縮装置から連結済みの組立ユニットを取り出した。
形成された連結部は十分な機械強度を有しており、この連結部を組立容器に採用することで、ガラス基板搬送ボックスとして実用上問題ない強度を有する搬送ボックスを製造できることが判った。
【0035】
【発明の効果】
本発明の発泡合成樹脂製組立構造体は、第1の接合部と第2の接合部との間で圧縮部が圧縮状態を維持したまま、これら接合部を固定部材で固定した連結部を備えているので、使用中に発泡体が痩せて連結部に隙間を生じ難く、発泡体が痩せても密着性を保つことができる。
また、圧縮部の圧縮状態を保つことにより、連結部の密着性が向上し、連結部から水や空気の侵入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発泡合成樹脂製組立構造体の一実施形態である搬送ボックスの側面図である。
【図2】 同じ搬送ボックスの組立容器の平面図である。
【図3】 同じ搬送ボックスの斜視図である。
【図4】 連結部の構造の一例を示す要部拡大図である。
【図5】 連結部の構造の別な例を示す要部拡大図である。
【図6】 本発明の発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法を説明するための要部組立斜視図である。
【符号の説明】
A 搬送ボックス(発泡合成樹脂製組立構造体)
B 組立容器(発泡合成樹脂製組立構造体)
C 蓋
1,2 側部組立ユニット(組立ユニット)
3,4 中央部組立ユニット(組立ユニット)
5 底部組立ユニット(組立ユニット)
6 連結部
7 第1の接合部
7a,8a 局部圧縮部
8 第2の接合部
9 固定部材
10a,10b 連結部材
11 第1の係止溝(第1の係止部)
12 第2の係止溝(第2の係止部)

Claims (8)

  1. 第1の接合部とそれに接合される第2の接合部との少なくとも一方を有する発泡合成樹脂製の複数の組立ユニットを、一方の組立ユニットの前記第1の接合部と他方の組立ユニットの前記第2の接合部とを接合した連結部を介して連結した発泡合成樹脂製組立構造体において、
    前記第1の接合部の非圧縮時接合長さaと、前記第2の接合部の非圧縮時接合長さbと、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時の接合長さcと、前記連結部の接合長さdとが、c≦d≦a<bまたはc≦d≦b<aまたはc≦d<a≦bの関係を有するように、前記第1の接合部と前記第2の接合部との少なくとも一方に、それらを圧縮状態で接合させた時、対向する接合部と接して圧縮される先端に向けて漸次肉厚を減じる局部圧縮部を設け、かつ前記連結部は、前記第1の接合部と、前記第2の接合部と、圧縮状態で接合された該第1の接合部と第2の接合部とを固定する固定部材とを有することを特徴とする発泡合成樹脂製組立構造体。
  2. 前記第1の接合部の近傍に前記固定部材の一方側を係止する第1の係止部を設け、第2の接合部の近傍に前記固定部材の他方側を係止する第2の係止部を設け、これらの第1の係止部と第2の係止部の形成位置を、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時に第1の係止部と第2の係止部との間隔が前記固定部材の一方側から他方側までの固定幅と等しくなるように設定した請求項1記載の発泡合成樹脂製組立構造体。
  3. 前記連結部が容器形状をなす発泡合成樹脂製組立構造体の平面部に形成された請求項1又は2に記載の発泡合成樹脂製組立構造体。
  4. 前記固定部材が前記第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合部分を覆う表裏両面に設けられ、かつ該表裏両面の固定部材が連結部材で固定された請求項1〜のいずれかに記載の発泡合成樹脂製組立構造体。
  5. 第1の接合部とそれに接合される第2の接合部との少なくとも一方を有する発泡合成樹脂製の複数の組立ユニットを、一方の組立ユニットの前記第1の接合部と他方の組立ユニットの前記第2の接合部とを接合した連結部を介して連結した発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法であって、
    前記第1の接合部の非圧縮時接合長さaと、前記第2の接合部の非圧縮時接合長さbと、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時の接合長さcと、前記連結部の接合長さdとが、c≦d≦a<bまたはc≦d≦b<aまたはc≦d<a≦bの関係を有するように、前記第1の接合部と前記第2の接合部との少なくとも一方に、それらを圧縮状態で接合させた時、対向する接合部と接して圧縮される先端に向けて漸次肉厚を減じる局部圧縮部を設けた複数の組立ユニットと、圧縮状態で接合された該第1の接合部と第2の接合部とを固定する固定部材とを用意し、該第1の接合部と第2の接合部とを組み合わせて接合し、該接合方向に向けて圧力を加えながら、前記固定部材で第1の接合部と第2の接合部とを固定して連結部を形成することを特徴とする発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法。
  6. 前記第1の接合部の近傍に前記固定部材の一方側を係止する第1の係止部を設け、第2の接合部の近傍に前記固定部材の他方側を係止する第2の係止部を設け、これらの第1の係止部と第2の係止部の形成位置を、第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合時に第1の係止部と第2の係止部との間隔が前記固定部材の一方側から他方側までの固定幅と等しくなるように設定した請求項記載の発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法。
  7. 前記連結部が容器形状をなす発泡合成樹脂製組立構造体の平面部に形成された請求項5又は6に記載の発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法。
  8. 前記固定部材を前記第1の接合部と第2の接合部との圧縮接合部分を覆う表裏両面に設け、かつ該表裏両面の固定部材を連結部材で固定することをさらに含む請求項のいずれかに記載の発泡合成樹脂製組立構造体の製造方法。
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