JP3953663B2 - 集積回路素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電源電圧を変換(降圧等)する電源電圧変換回路等を内蔵した微細CMOS集積回路等の集積回路素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CMOS集積回路素子は、トランジスタが微細加工に向いた構造であり、静止時の電源電流が微少であるため、高集積かつ低消費電力、そして微細化とともに電源電圧が降下するといった特徴がある。
【0003】
近年、集積回路素子は、微細化技術の進歩により、チャネル長が0.25ミクロン以下の微細なトランジスタを用いて数百万から1千万トランジスタ数を超える高集積な素子が商用化されている。このように集積回路素子が大規模化されると、良品選別に膨大なテストパターンが必要になり、その生成が困難になるばかりでなく、テストパターンによるファンクション試験では検出が困難な不良が増加する傾向がある。例えば信号線のオープンや信号線間のショート、トランジスタのリークといった不良は従来のファンクションテストで完全に検出することはできない。このようなファンクションテストで完全に検出できない領域を試験する方法として、Iddqテストが開発されてきた。
【0004】
Iddqテストとは、静止状態にあるCMOS集積回路素子に流れる微少な電源電流を測定し、その測定電流値の大小により故障を検出する手法であり、試験対象が電源に接続された全トランジスタを対象とするために非常に並列性の高い試験であり、ファンクション試験と組み合わせて用いることにより高い不良検出率を達成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、Iddqテストは、微少電流を測定する必要があるため測定速度を十分に遅くする必要があり、量産試験に適用するにはテスト時間がかかりすぎるという問題がある。ファンクションテストが数10MHzから数100MHzのテスト周波数で試験するのに対して、Iddqテストでは数100Hz〜数10kHz程度と遅いことが課題である。
【0006】
また、CMOS集積回路素子の電源電圧は、トランジスタの微細化に応じて、その信頼性を確保するため電源電圧が低電圧化されてきている。これらの低電圧化された素子を他の電源電圧の素子と混在して用いるには、信号レベルを変換するインターフェース回路が必要であり、微細化されて低電圧で動作する内部回路用と高耐圧のインターフェース回路用とに複数の電源電圧供給が必要となる。一方、機器の低コスト化や互換性の観点から微細化された素子であっても、従来と同じ電圧、すなわち単電源で動作することが要求され、集積回路素子内には電源電圧変換回路として、電源電圧の降圧回路を集積するものが考案されている。
【0007】
例えば0.25μmのCMOS集積回路素子の電源電圧は2.5V程度であるが、電子機器の主流の電源電圧は3.3Vや5Vである。ダイナミックランダムアクセスメモリは降圧回路を集積した素子の代表例である。
【0008】
しかしながら、トランジスタの微細化が進むとトランジスタのオフ電流が増加し、集積度が向上することと合わせて、0.35μm世代のCMOS集積回路素子で数μAの値バックグラウンド電流が、また1.8μm世代では数10mAの値のバックグラウンド電流が、欠陥の有無に関わらず流れると予測される。さらに、Iddqテストで検出される欠陥による数100nAから数μA以上のリーク電流も素子の微細化により微少化する傾向がある。すなわち、微細化が進んだCMOS集積回路素子では、欠陥によるリーク電流がバックグラウンド電流の変動に埋もれてしまい検出不可能になる。つまり、バックグラウンド電流のばらつきが通常の欠陥電流よりも大きくなると、電流の閾値では良否の判定が困難となりIddqテストの有効性が損なわれることになる。
【0009】
また、0.25μm以降の微細CMOS集積回路の主要な電源系の構造としては、素子内部に電源電圧の降圧回路を設けることが上述したように必要となる。
【0010】
この構造は、内部回路の電源電圧は素子外部から供給する必要がないため、トランジスタの微細化に応じて最適な内部動作電圧が設定できて互換性が高い、外部より供給する電源電圧が変動しても内部回路の電圧は降圧回路で電源電圧の変動を吸収して広い電源電圧動作マージンが達成できるなど優れた点がある。
【0011】
しかし、電源電圧の降圧回路を素子内部に集積するこの構造は、内部回路に流れる電流を外部から直接測定できないばかりか、降圧回路で消費する定常的な電流や降圧回路のフィードバックループによって大きなノイズが発生しバックグラウンド電流の増加で困難になっている内部回路の微少電流の測定をますます困難にしIddqテストはいっそう困難になる。
【0012】
本発明の第1の目的は、電源電圧変換回路を備えた集積回路素子において、Iddqテストのために内部回路に流れる電流を外部から直接測定できる集積回路素子を提供することである。
【0013】
本発明の第2の目的は、トランジスタのリーク電流による大きなバックグラウンド電流に埋もれることなく、Iddqテストのために内部回路の電流を高速に測定することが可能な集積回路素子を提供することである。
【0014】
Iddqテストのより詳細な課題に関しては、例えば文献"Iddq Testing: Issues Present and Future" IEEE DESIGN&TEST OF COMPUTER"Jerry M. Soden 他著 Vol13,No4,1996 pp.61-65に記載されている。
【0015】
従来のダイナミックランダムアクセスメモリの電源の降圧回路に関しては、例えば米国特許明細書第5,493,234 号“Voltage Down Converter for Semiconductor Memory Device" Young N. Oh に記載されている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の集積回路素子は、第1の電源配線から第2の電源配線へ電源電圧を変換して電力を供給する電源電圧変換手段と、第2の電源配線に流れる電源電流を測定する電源電流測定回路を備えている。この構成によれば、Iddqテストのために内部回路に流れる電流を外部に取り出すことができる。しかも、電源電流測定回路が内蔵されているため、インダクタンス成分が外部の電源電流測定回路の場合よりも少なく、高速な電源電流測定が可能となる。
【0017】
また、本発明の集積回路素子は、電源電流測定回路を備え、電源電流測定回路が内部の電源配線に流れる電源電流に比例した電流値、あるいは外部のパッドより供給される参照電流に比例した電流と電源配線に流れる電流に比例した電流との差分に比例する電流値を外部に出力するように構成している。この構成によれば、第2の電源配線に接続された内部回路の電源電流を増幅して素子外部に電流の形で出力することができるため、微小な電圧で出力する場合に比べて高速処理が可能で、ノイズの影響を受けにくい。さらに、参照電流を適当に設定することにより内部回路のバックグラウンド電流を差し引いた電流値を素子外部に取り出すことができ、欠陥電流のバックグラウンド電流に対するS/N比を向上させることができる。
【0018】
また、本発明の集積回路素子は、電源電流測定回路を備え、電源電流測定回路が外部のパッドより供給される参照電流値と内部の電源配線に流れる電源電流に比例した電流値との大小関係を示す論理信号を外部に出力するように構成している。この構成によれば、第2の電源配線に接続された内部回路の電源電流を増幅した状態で参照電流の大きさと比較して論理信号として出力することができるため、微小な電圧で出力する場合に比べて高速処理が可能で、ノイズの影響を受けにくい。さらに、参照電流を適当に設定することにより内部回路のバックグラウンド電流を考慮した状態で論理信号として出力することができ、欠陥電流のバックグラウンド電流に対するS/N比を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の集積回路素子は、クロックに同期して動作する集積回路素子において、電源電流測定回路を備え、素子内部で生成される電源電流測定信号により、クロック周期を選択的に伸長し、選択されて伸長されたクロック周期内で電源電流を測定するようにしている。この構成によれば、伸長されたクロック周期内では素子を静止状態にすることができて静止電源電流を測定できる。また、選択的にクロックを伸長するために、電流測定の時間をすべてのクロックを伸長する場合にくらべて短縮できる。また、クロックの伸長信号を、集積回路内部に集積された自己診断機能(Buildin Self Test)回路により、素子内部で生成することにより、電流測定は自己診断時に実行することができ、高信頼性の集積回路素子を提供することができる。
【0021】
また、本発明の集積回路素子は、クロックに同期して動作する集積回路素子において、電源電流測定回路を備え、電源電流測定回路がクロック周期に同期して電源電流を測定し、クロック周期間の電源電流値の差分を測定値とするようにしている。この構成によれば、素子毎にばらつく内部回路のバックグラウンド電流を自動的に差し引くことができ、バックグラウンド電流の影響を受けないようにできる。また、上記の電源電流の差分値は上限値および下限値と比較することにより良否を判定することができる。
【0023】
また、本発明の集積回路素子は、第1、第2および第3のPチャネルトランジスタと、第1および第2の差動増幅回路と、基準電圧発生回路と、外部から電力が供給される第1の電源線および内部回路が接続された第2の電源線とを備え、第1の電源線と第2の電源線の間に第1および第2のPチャネルトランジスタのソース電極とドレイン電極とがそれぞれ並列に接続され、第3のPチャネルトランジスタのソース電極が第1の電源線に接続され、第1の差動増幅回路の出力端が第1のPチャネルトランジスタのゲートに接続され、第2の差動増幅回路の出力端が第2および第3のPチャネルトランジスタのゲートに接続され、第2の電源線が第1および第2の差動増幅回路の正転入力端に帰還接続され、基準電圧発生回路の基準電圧出力端が第1および第2の差動増幅回路の反転入力端に接続され、第1の差動増幅回路が遮断入力信号により第1のPチャネルトランジスタをカットオフする電圧を出力し、第1のPチャネルトランジスタをカットオフした状態で第3のPチャネルトランジスタのドレインより第2の電源線から内部回路に流れる電流に比例した電流を取り出すようにしたことを特徴とする。
【0024】
この構成では、第1のPチャネルトランジスタと第1の差動増幅回路は内部回路の電力供給用の電源降圧回路を構成し、第2のPチャネルトランジスタと第2の差動増幅回路で内部回路の静止時の電力供給用の電源降圧回路を構成し、さらに第2のPチャネルトランジスタと第3のPチャネルトランジスタでカレントミラー回路を構成している。
【0025】
内部回路に電流が流れて第2の電源線の電位が基準電圧発生回路の出力電圧(<第1の電源線への印加電圧)より降下すると、第1および第2の差動増幅回路の出力電圧は下がり、第1および第2のPチャネルトランジスタのゲートの電位はトランジスタがより強くオンする方向に変化し、第2の電源線の電位を上昇させるように働く。逆に、第2の電源線の電位が基準電圧発生回路の出力電圧より上昇すると、第1および第2の差動増幅回路の出力電圧は上がり、第1および第2のPチャネルトランジスタのゲートの電位はトランジスタがカットオフする方向に変化し、第2の電源線の電位の上昇を押さえる。結局、第2の電源線の電位は基準電圧回路の出力電圧になるように制御される。
【0026】
内部回路が静止状態に入ったときに、遮断入力信号を第1の差動増幅回路に入力すると、その出力は第1の電源線への印加電圧に制御され、第1のPチャネルトランジスタはカットオフになり、内部回路のリーク電流等は第2のPチャネルトランジスタのみを経由して流れる。このとき、第2のPチャネルトランジスタが飽和領域にあるようにトランジスタサイズを設計しておくと、第2のトランジスタとゲート電極が共通になった第3のPチャネルトランジスタのドレインから、第2のトランジスタに流れる電流に比例した電流を取り出すことができる。電流は第2および第3のトランジスタのサイズの比に比例する。第2のPチャネルトランジスタのサイズは大きな電流を供給する必要がないため、第1のPチャネルトランジスタのサイズにくらべて十分小さくできる。また、第3のPチャネルトランジスタのサイズを第2のPチャネルトランジスタのサイズより大きくとることにより、静止時に流れる内部回路のリーク電流を増幅して出力することができる。さらに、増幅された出力電流により、電流値の良否の判定を高速に実行することができる。
【0027】
また、第2の差動増幅回路の出力をローパスフィルタを介して第2および第3のPチャネルトランジスタのゲートに接続するように構成すると、第2の差動増幅回路の出力の変動が緩やかになり、安定した電流測定値が第3のPチャネルトランジスタのドレインから得られる。
【0028】
また、第1および第2の差動増幅回路の反転入力端に対して出力電圧の異なる基準電圧発生回路からそれぞれ電圧を与えるように構成すると、静止電源電流測定時の電源電圧を通常の回路動作時よりも低く設定することができて、トランジスタのリーク電流に起因して電源電圧とともに低下する特性を有するバックグラウンド電流を低く押さえることができ、欠陥電流の検出を容易にすることができる。
【0029】
また、上記構成において、ソース電極が第1の電源線に接続された第4のPチャネルトランジスタを備え、第3および第4のPチャネルトランジスタのゲートにそれぞれゲート電圧記憶手段が接続されるとともにそれぞれアナログスイッチを介して第2の差動増幅回路の出力端に接続され、アナログスイッチを選択的に閉じることにより、第3および第4のPチャネルトランジスタの何れかのドレインよりアナログスイッチの開時において第2の電源線と内部回路間に流れていた電流に比例した電流を記憶して出力するようにしている。
【0030】
この構成によれば、例えば第3のPチャネルトランジスタのゲートに接続されたアナログスイッチを開くと、第2のPチャネルトランジスタのゲートの電位が第3のPチャネルトランジスタのゲートに伝送されてゲート電圧記憶手段に書き込れる。また、アナログスイッチを閉じると、ゲート電位はアナログスイッチを閉じる直前の値に保持され第3のPチャネルトランジスタのドレインからは、アナログスイッチを閉じる直前に第2のトランジスタに流れていた電流値が出力される。アナログスイッチを閉じるタイミングを変えることにより、時刻の異なる内部電流の値を得ることができ、電流の差分をとることができてバックグラウンド電流を差し引くことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
図1は本発明の実施の形態における集積回路素子の構成を示すブロック図である。図1において、集積回路素子1には、電源用パッド10、グラウンド用パッド6、電源電流測定出力パッド8と、その他に多数の信号用パッド12が設けられている。電源用パッド10は外部から電源電圧VDD1が印加される第1の電源配線11に接続され、電源電圧変換回路(電源電圧の降圧回路)2を介して第2の電源配線3に接続されている。第1の電源配線11の電圧VDD1は、電源電圧変換手段であるところの電源電圧変換回路2によって降圧されて第2の電源配線3に電圧VDD2を供給する。第2の電源配線3とグラウンド用パッド6に接続されたグラウンド配線(電位VSS)5との間には、集積回路素子1の主要な回路である内部回路4が接続される。
【0034】
電源電圧変換回路2は、第1の電源配線11と第2の電源配線3との間に接続された電源駆動用のPチャネルトランジスタQ1のゲート電圧を制御することにより所望の電圧に降圧する。内部回路4が動作している間は、電源電流が常に変動するため、電源駆動用のPチャネルトランジスタQ1のゲート電圧は常に変動するが、内部回路4の静止時には一定値となる。
【0035】
電源電流測定回路9は、電源駆動用のPチャネルトランジスタQ1(チャネル幅/チャネル長=W1/L1)にゲートとソース電極を共通にしてカレントミラー接続した電流測定用のPチャネルトランジスタQ2(チャネル幅/チャネル長=W2/L2)のドレインより、内部回路4に流れる電流(Iddq)に比例した電流(Iddout=(W2/W1)*Iddq)を電源電流測定出力7として電源電流測定出力パッド8に出力する。
【0036】
電源電流測定回路9のPチャネルトランジスタQ1,Q2が正常にカレントミラー動作するためには、電源駆動用のPチャネルトランジスタQ1が内部回路4の静止電源電流Iddq、電源電圧VDD2に対して飽和領域にあることが必要である。
【0037】
以上のような構成によって、内部回路4の微少な電源電流Iddqは増幅されて素子外部に電流の形で出力するため、微小な電圧で出力するより高速処理が可能で、ノイズの影響を受けにくい。また、素子外部に電流を出力する手法は、A/D変換回路を経由して論理値として出力するよりも高速ではるかに回路規模は小さく、コスト的に実用的である。
【0038】
また、内部回路4の電源は、電源電圧変換回路2に集中するため電源電流測定回路9を電源電圧変換回路2の近辺に設けることによりレイアウト的に小形化できる。
【0039】
図2は図1の構成における電源電流測定回路9に参照電流入力14を設けた電源電流測定回路9Bを用いるとともに、集積回路素子1に参照電流入力パッドを付加した本発明の第2の実施の形態における集積回路素子の構成を示すブロック図である。図2において、電源電流測定回路9Bでは、カレントミラー接続されたP型トランジスタQ3,Q4により外部から入力された参照電流Irefに比例する電流(∝Iref)と内部回路4の静止電源電流Iddqに比例する電流(∝Iddq)の差分を差動接続したN型トランジスタQ5,Q6により検出し、その電流値Iddout(=k1*Iref−k2*Iddq)を電源電流測定出力7に出力するようにしている。
【0040】
ここで、参照電流Irefに適当な値を設定することにより、内部回路4のバックグラウンド電流の大半を差し引いた電流値を素子外部に取り出すことができる。参照電流Irefの値としては、その値を幾つか変化させて電源電流の測定を行い最も電源電流の絶対値が小さくなるものを採用する。
【0041】
図3は図2の構成において、電源電流測定出力パッド8の出力として参照電流Irefと内部回路4の静止電源電流Iddqに比例する電流(∝Iddq)との大小関係を示す論理信号を出力するようにした電源電流測定回路9Cを用いた、本発明の第3の実施の形態における集積回路素子の構成を示すブロック図である。この実施の形態では、参照電流Irefの値を少しずつ変化させて電源電流測定出力パッド8の論理が反転する境界の参照電流Irefの値を求めることにより、内部回路4を流れる静止電源電流Iddqの値を測定する。なお、r1,r2は各電流を電圧に変換するための抵抗である。CPは比較器である。
【0042】
この構成は、電流の測定が困難な場合に有効な電源電流測定の手法となる。
【0043】
図4は図1の構成において、複数の内部回路4および41がそれぞれ独立した電源配線に接続された本発明の第4の実施の形態における集積回路素子の構成を示すブロック図である。図4において、第1の電源配線11 は、電源電圧変換回路2および21を介してそれぞれ電源電圧がVDD2の第2の電源配線3、電源電圧がVDD3の第3の電源配線15に接続されている。第2の電源配線3には内部回路4が、第3の電源配線15には内部回路41が接続され、静止電源電流はぞれぞれIddq1,Iddq2の値で流れている。電源電流測定回路9Dは、静止電源電流Iddq1,Iddq2の差分Iddq1−Iddq2を電源電流測定出力7として電源電流測定出力パッド8より出力するようになっている。
【0044】
この構成によれば、内部回路のリーク電流つまりIddq測定時のバックグラウンド電流の主成分は、トランジスタのサブスレッショルド電流であり、内部回路4および41を構成するトランジスタの総チャネル幅(W)を揃えることにより内部回路4および41のバックグラウンド電流をほぼ等しい大きさにすることができ、微細トランジスタの集積回路素子で素子毎にばらつくバックグラウンド電流を自動的に差し引いて出力することができる。
【0045】
内部回路4および41のバックグラウンド電流をより揃えるには、静止電源測定時にそれぞれの内部回路4および41でオフするPチャネルおよびNチャネルトランジスタの総チャネル幅(W)をそれぞれ合わせる必要がある。
【0046】
図5は本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定のタイミング図である。図5において、横軸は時間であり、(a)は電源電流測定信号の波形、(b)は内部回路のクロック信号の波形、(c)は電源電流測定回路の活性化信号、(d)は内部回路を流れる電流波形、(e)は電源電流測定値の出力波形である。
【0047】
まず、電源電流測定信号の立ち上がりに同期して周期がT1のクロックはサイクル3において周期がT2に伸長される。伸長されたサイクル3において電源電流測定回路の活性化信号がT1の時刻の後、セトリング時間tsをおいてサンプリング時間tmだけ生成され、電源電流測定値が素子外部に出力される。クロック周期T1は集積回路素子が正常に機能する周期であり、周期途中には内部回路の状態が遷移するため、その遷移電流が流れるが、周期の終わりになるとすべての状態遷移は終了するため、電流は静止電源電流に近くなる。伸長されたサイクル3ではすべての状態遷移が終了する時刻T1から電源線の変動がおさまるセトリング時間tsの後に電源電流の測定に入っている。このように選択的にクロックを伸長するために電流測定の時間をすべてのクロックを伸長する場合に比べて短縮することができる。また、電源電流測定信号つまりクロックの伸長信号を集積回路素子内部で生成することにより電流測定は集積回路内部の自己診断機能(BIST)として実行することができ、高信頼性の集積回路を提供することができる。
【0048】
ここで、図5の各信号と図1から図4の回路との関係について説明する。クロック同期で動作する集積回路素子はクロック発生器を備えており、内部回路はクロックに同期して動作する。クロックはクロック発生器から内部回路に与えられる。
【0049】
電流測定信号は、集積回路素子の外部からクロック発生器に与えられる。また、BIST回路(自己診断回路)を集積回路素子に集積した場合、電流測定信号はBIST回路から予めプログラムされたタイミングで生成されてクロック発生器に与えられる。
【0050】
活性化信号は、クロック発生器から電流測定信号をトリガーとして所望の遅延とパルス幅で生成され電流測定回路に与えられる。電流測定回路では、活性化信号が活性化されている期間に測定された有意な電源電流を出力する。
【0051】
つぎに、クロック伸長を行うクロック伸長手段の構成および動作について、図12および図13を参照しながら説明する。クロックの伸長は、例えば図12に示すように、クロック発生回路121において、クロックの出力端に2入力AND論理によるストローブ回路122を設けることにより実現される。この回路によると、ストローブ信号を0固定にしている期間、クロックパルスは0固定となる。ストローブ信号は、電源電流測定信号をトリガーとして遅延とパルス幅で生成される。クロック信号の0の期間にストローブ信号を遷移させることにより、クロックはクロックサイクルの整数倍に伸長される。図13(a)はストローブ回路122へのクロック入力を示し、同図(b)はストローブ回路122へ入力されるストローブ信号を示し、同図(c)はストローブ回路122からのクロック出力を示している。
【0052】
なお、LSIテスタにより電源電流を測定する場合は、内部信号によりクロックを伸長する必要はない。なぜならクロックはLSIテスタから供給され、必要なサイクルはLSIテスタ側で伸長することができるからである。
【0053】
つぎに、図6と図7を用いて、本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定の良否判定について説明する。図6は従来のIddqtテストにおける良否判定の説明図である。同図(a)は内部回路のクロック波形で、4サイクル分が示されている。同図(b)はそれに対応した内部回路の電源電流波形である。同図(b)において、各サイクルの途中では大きな遷移電流が流れるが、サイクルの終わり近くで電流は一定値の静止電源電流Iddqが流れている。各サイクルでIddqの値が変動するのは、内部回路を構成するノードの電位が異なるためである。例えば配線の短絡やゲート酸化膜等の不良は、これらの欠陥によって電流が流れるような論理状態に回路がセットされないと、不良として検出されない。同図(c)は各サイクル毎に得られたIddq値を表したもので、パス/フェイル判定値Iddqjを超えるIddq値を不良としている。この例では、サイクル3にパス/フェイル判定値Iddqjを超えるIddq値があり、このサンプルは不良品である。このようにバックグラウンド電流が小さいときは良否判定は比較的容易である。
【0054】
図7は微細CMOS集積回路素子における電流測定の良否判定の説明図である。図7において、(a)は内部回路のクロック波形で4サイクル分が示されている。同図(b),(c),(d)はそれぞれサンプルA,B,Cの内部回路の電源電流波形である。サンプルAは良品であるが大きなバックグラウンド電流のサンプル、サンプルBはバックグラウンド電流は比較的少ないがサイクル3に異常なIddq値があり不良のサンプル、サンプルCは標準的なバックグラウンド電流の良品サンプルである。
【0055】
微細CMOS集積回路素子においては、バックグラウンド電流が欠陥電流にくらべて十分に大きいために、図6のように単純にパス/フェイル判定値Iddqjで良否判定はできない。
【0056】
図7(e)は各サイクル毎に得られたIddq値を表したものでサイクル3のサンプルBのIddq値が不良と検出されるようにパス/フェイル判定値Iddqjを設定すると、すべてのサンプルが不良となる。
【0057】
図7(f)は各サンプル毎に隣接サイクル間でのIddq値の差分を表したものであり、本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定によれば、上限値にIddquと下限値Iddqlの範囲内にIddq値の差分があれば良品とすることにより、サイクル3−サイクル2、サイクル4−サイクル3においてサンプルBがそれぞれ上限値Iddquと下限値Iddqlを超え、不良として検出される。これはサイクル毎のバックグラウンド電流のばらつきが欠陥電流に比べて小さい程不良の検出感度が高くなる。また、Iddq値の差分は隣接サイクル間に限定されるものではなく、任意のサイクル間で同様の効果が得られる。さらに、バックグラウンド電流のサイクル毎のばらつきが大きいときは、同等なバックグラウンド電流値のサイクル間の差分をとることで有効に欠陥電流を検出することができる。
【0058】
図8は本発明の第5の実施の形態における集積回路素子の回路構成を示す概略図であり、図9は図8における第1の差動増幅回路83の具体構成を示す回路図である。
【0059】
この集積回路素子は、図8に示すように、第1,第2および第3のPチャネルトランジスタ85,90,92と、第1および第2の差動増幅回路83,88と、基準電圧発生回路97と、外部から電力が供給される第1の電源線91および内部回路94が接続された第2の電源線95とを備えている。そして、第1の電源線91と第2の電源線95の間に電源供給用の第1および第2のPチャネルトランジスタ85,90のソース電極とドレイン電極とがそれぞれ並列に接続され、電流測定用の第3のPチャネルトランジスタ92のソース電極が第1の電源線91に接続され、第1の差動増幅回路83の出力端が第1のPチャネルトランジスタ85のゲートに接続され、第2の差動増幅回路88の出力端が第2および第3のPチャネルトランジスタ90,92のゲートに接続され、第2の電源線95が第1および第2の差動増幅回路83,88の正転入力端82,86に帰還され、基準電圧発生回路97の基準電圧出力端97Aが第1および第2の差動増幅回路83,88の反転入力端81,87に接続され、第1の差動増幅回路83が遮断入力信号96により第1のPチャネルトランジスタ85をカットオフする電圧を出力し、第1のPチャネルトランジスタ85をカットオフした状態で第3のPチャネルトランジスタ92のドレインより第2の電源線95から内部回路94に流れる電流に比例した電流を取り出すようにしている。
【0060】
上記の構成において、第1のPチャネルトランジスタ85と第1の差動増幅回路83は内部回路94の電力供給用の第1の電源降圧回路を構成し、第2のPチャネルトランジスタ90と第2の差動増幅回路88で内部回路94の静止時の電力供給用の第2の電源降圧回路を構成し、第2のPチャネルトランジスタ90と第3のPチャネルトランジスタ92でカレントミラー回路を構成している。
【0061】
内部回路94に電流が流れて第2の電源線95の電位が基準電圧発生回路97の出力電圧(<第1の電源線91に供給される電圧)より降下すると、第1および第2の差動増幅回路83,88の出力電圧が下がり、第1および第2のPチャネルトランジスタ85,90のゲートの電位はトランジスタのインピーダンスが小さくなる方向に変化し、第2の電源線95の電位を上昇させるように働く。逆に、第2の電源線95の電位が基準電圧発生回路97の出力電圧より上昇すると、第1および第2の差動増幅回路83,88の出力電圧が上がり、第1および第2のPチャネルトランジスタ85,90のゲートの電位はトランジスタがカットオフする方向に変化し、第2の電源線95の電位の上昇を押さえる。結局第2の電源線95の電位は基準電圧発生回路97の出力電圧になるように制御される。98はグラウンドである。
【0062】
内部回路94が状態遷移する間は遮断入力信号96は第1の電源線91の電位に保つ。この状態では第1の差動増幅回路83は通常の動作を行う。内部回路94が静止状態になった時、遮断入力信号96をグラウンド電位にすると、図9に示すように、第1の差動入力増幅回路83を構成する電流源トランジスタN3はアナログスイッチTG2によりバイアス電圧99から切り離され、アナログスイッチTG1によりゲートがグラウンド電位となりカットオフされる。また、プルアップトランジスタP3がオンして出力84は強制的に第1の電源線91の電圧なる。このため、第1のPチャネルトランジスタ85はカットオフになり、内部回路94に静止時に流れる電源電流等は第2のPチャネルトランジスタ90のみを経由して流れる。
【0063】
図9において、PチャネルトランジスタP1,P2およびNチャネルトランジスタN1,N2は差動増幅回路の本体部を構成しており、NチャネルトランジスタN1,N2のゲートに正転入力82と反転入力81とがそれぞれ加えられている。
【0064】
電力供給用の第1の電源降圧回路は電源の過渡応答性を高速にするため第2の電源線95に大きなノイズを発生する。一方、静止電源電流を供給する第2の電源降圧回路は高速な過渡応答性が不要なため、第2の電源線95に発生するノイズを小さく押さえることができる。つまり、静止電源測定時はノイズの大きな電力供給用の第1の電源降圧回路を停止し低ノイズな第2の電源降圧回路のみを活性化する。
【0065】
第2のPチャネルトランジスタ90は常に飽和領域にあるようにトランジスタサイズが設計され、ゲート電極が共通になった第3のPチャネルトランジスタ92のドレインより第2のPチャネルトランジスタ90に流れる電流に比例した電流出力93を取り出すことができる。このとき第3のPチャネルトランジスタ92は第2の電源線95の電圧程度にバイアスしておく必要がある。
【0066】
上記の第2のPチャネルトランジスタ90と第3のPチャネルトランジスタ92は、電源電流の精度を向上させるため同一のチャネル長Lにし、電流ゲインを得るため第3のPチャネルトランジスタ92のチャネル幅Wを第2のPチャネルトランジスタ90のN倍(Nは任意の数値)に設定している。電流出力93は第2および第3のPチャネルトランジスタ90,92のチャネル幅Wの比に比例し、内部回路94の静止電源電流がIddqの時、電流出力93はN*Iddqの値が得られる。第2のPチャネルトランジスタ90のサイズは大きな過渡電流を供給する必要がないため、第1のPチャネルトランジスタ85のサイズに比べて十分小さくできる。例えば第2のPチャネルトランジスタ90のサイズは第1のPチャネルトランジスタ85のサイズの100分の1程度のサイズに設定することができる。したがって、第3のPチャネルトランジスタ92のサイズを第2のPチャネルトランジスタ90のサイズより大きくとることができ、静止時に流れる内部回路94のリーク電流を増幅して出力することができる。増幅された電流出力93により、電流値の良否の判定を高速に実行することができる。第2のPチャネルトランジスタ90のサイズを小さくできることが第3のPチャネルトランジスタ92の電流増幅ゲインを大きくとれることに貢献している。
【0067】
図10は図8の構成を改良した本発明の第6の実施の形態における集積回路素子の回路構成を示す概略図である。この集積回路素子では、第2の差動増幅回路88の出力端をローパスフィルタ100を介して第2および第3のPチャネルトランジスタ90,92のゲートに接続する構成により、第2の差動増幅回路88の出力の変動がより緩やかになり安定した電流出力93が得られる。その他の効果は図8のものと同様である。
【0068】
図11は本発明の第7の実施の形態における集積回路素子の回路の構成を示す概略図である。図11において、第2のPチャネルトランジスタ90と第3のPチャネルトランジスタ103、第2のPチャネルトランジスタ90と第4のPチャネルトランジスタ104は、各々カレントミラー構成のトランジスタペアであり、第3および第4のPチャネルトランジスタ103,104のゲートはそれぞれ容量からなるゲート電圧記憶手段102,105が接続されるとともに、それぞれローパスフィルタ100およびアナログスイッチ101A,101Bを介して第2の差動増幅回路88の出力端に接続されている。
【0069】
アナログスイッチ101A,101Bは制御信号110,111により開閉される。例えば第3のPチャネルトランジスタ103のゲートに接続されたアナログスイッチ101Aを開くと、第2のPチャネルトランジスタ90のゲートの電位が第3のPチャネルトランジスタ103のゲートに伝送されてコンデンサで構成されたゲート電圧記憶手段102に書き込れる。アナログスイッチ101Aを閉じると、ゲート電位はアナログスイッチ101Aを閉じる直前の値に保持され、第3のPチャネルトランジスタ103のドレインからは、アナログスイッチ101Aを閉じる直前に第3のPチャネルトランジスタ103に流れていた電流出力(I2)109が出力される。同様にして、第4のPチャネルトランジスタ104の方にも電流出力(I1)108が出力される。アナログスイッチ101A,101Bを閉じるタイミングを変えることにより、異なる任意の2つの時刻の内部電流の値を同時刻に得ることができる。電流差分回路106により任意の2つの時刻間つまり任意のクロックサイクル間の電流の差分I0(=I1−I2)をとることができて、図7に説明したようにクロック間に発生するバックグラウンド電流を差し引くことができる。
【0070】
図8、図10および図11では第1および第2の差動増幅回路83,88の反転入力端に同じ基準電圧を与えているが、各々異なる出力電圧を有する基準電圧発生回路を接続する構成とすることにより、静止電源電流測定時の電源電圧を通常の回路動作時よりも低く設定することができる。静止電源測定時は回路の状態遷移は終了しているため電源電圧をある程度低下させても回路の動作に問題はない。静止電源電流測定時の電源電圧を通常の回路動作時より低く設定するとトランジスタのリーク電流に起因するバックグラウンド電流は電源電圧とともに低下するため、欠陥電流の検出を容易にすることができる。
【0071】
なお、上記各実施の形態は、外部から加えられる電源電圧を降圧して内部回路の電源電圧として用いるものについて説明したが、電源駆動用のPチャネルトランジスタで降圧を行わない場合にもこの発明を適用でき、同じような効果が得られる。
【0072】
【発明の効果】
請求項記載の集積回路素子によれば、Iddqテストのために内部回路に流れる電流を外部に取り出すことができる。しかも、電源電流測定回路が内蔵されているため、インダクタンス成分が外部の電源電流測定回路の場合よりも少なく、高速な電源電流測定が可能となる。
【0073】
また、請求項記載の集積回路素子によれば、第2の電源配線に接続された内部回路の電源電流を増幅して素子外部に電流の形で出力することができるため、微小な電圧で出力する場合に比べて高速処理が可能で、ノイズの影響を受けにくい。さらに、参照電流を適当に設定することにより内部回路のバックグラウンド電流を差し引いた電流値を素子外部に取り出すことができ、欠陥電流のバックグラウンド電流に対するS/N比を向上させることができる。
【0074】
また、請求項記載の集積回路素子によれば、第2の電源配線に接続された内部回路の電源電流を増幅した状態で参照電流の大きさと比較して論理信号として出力することができるため、微小な電圧で出力する場合に比べて高速処理が可能で、ノイズの影響を受けにくい。さらに、参照電流を適当に設定することにより内部回路のバックグラウンド電流を考慮した状態で論理信号として出力することができ、欠陥電流のバックグラウンド電流に対するS/N比を向上させることができる。
【0080】
請求項記載の集積回路素子によれば、静止時に流れる内部回路のリーク電流を増幅して出力することができる。さらに、増幅された出力電流により、電流値の良否の判定を高速に実行することができる。
【0081】
請求項記載の集積回路素子によれば、第2の差動増幅回路の出力の変動が緩やかになり、安定した電流測定値を第3のPチャネルトランジスタのドレインから得ることができる。
【0082】
請求項記載の集積回路素子によれば、静止電源電流測定時の電源電圧を通常の回路動作時よりも低く設定することができて、トランジスタのリーク電流に起因して電源電圧とともに低下する特性を有するバックグラウンド電流を低く押さえることができ、欠陥電流の検出を容易にすることができる。
【0083】
請求項記載の集積回路素子によれば、アナログスイッチを閉じるタイミングを変えることにより、時刻の異なる内部電流の値を得ることができ、電流の差分をとるようにすれば、バックグラウンド電流を差し引くことができ、バックグラウンド電流の影響を排除できる。
【0084】
請求項記載の集積回路素子によれば、電流の差分をとることができ、バックグラウンド電流を差し引くことができ、バックグラウンド電流の影響を排除できる。
【0086】
以上のように、本発明によれば、トランジスタのリーク電流による大きなバックグラウンド電流が存在しても、わずかな回路を付加するのみで、欠陥電流のバックグラウンド電流に対するS/N比を改善することができ、しかも欠陥電流を高速に検出することができて、高信頼性な集積回路素子を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における第1の集積回路素子の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における第2の集積回路素子の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における第3の集積回路素子の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態における第4の集積回路素子の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定のタイミング図である。
【図6】本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定の良否判定についての説明図である。
【図7】本発明の実施の形態における集積回路素子の電流測定の良否判定についての説明図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態における集積回路素子の回路構成を示す概略図である。
【図9】図8の集積回路素子における第1の差動増幅回路の具体構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態における集積回路素子の回路構成を示す概略図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態における集積回路素子の回路構成を示す概略図である。
【図12】クロック伸長手段の具体構成を示す回路図である。
【図13】クロック伸長手段の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 集積回路素子
2 電源電圧変換回路
3 第2の電源配線
4 内部回路
5 グラウンド配線
6 グラウンド用パッド
7 電源電流測定出力
8 電源電流測定出力パッド
9,9B,9C,9D 電源電流測定回路
10 電源用パッド
11 第1の電源配線
12 信号用パッド
81 反転入力端
82 正転入力端
83 第1の差動増幅回路
84 出力
85 第1のPチャネルトランジスタ
86 反転入力端
87 正転入力端
88 第1の差動増幅回路
89 出力
90 第9のPチャネルトランジスタ
91 第1の電源線
92 第3のPチャネルトランジスタ
93 電流出力
94 内部回路
95 第2の電源線
96 遮断入力信号
97 基準電圧発生回路
98 グラウンド
99 バイアス電圧
100 ローパスフィルタ
101A,101B アナログスイッチ
102 ゲート電圧記憶手段
103 第3のPチャネルトランジスタ
104 第4のPチャネルトランジスタ
105 ゲート電圧記憶手段
106 電流差分回路
107 電流出力
108 電流出力
109 電流出力
110,111 制御信号

Claims (5)

  1. 第1の電源配線から第2の電源配線へ電源電圧を変換して電力を供給する電源電圧変換手段と、前記第2の電源配線に流れる電源電流を測定する電源電流測定回路とを備え、
    前記電源電流測定回路の出力として、第2の電源配線に流れる電源電流に比例した電流値、
    または外部のパッドより供給される参照電流に比例した電流と前記第2の電源配線に流れる電流に比例した電流との差分に比例する電流値、
    または前記外部のパッドより供給される参照電流値と内部の電源配線に流れる電源電流に比例した電流値との大小関係を示す論理信号を、
    外部信号あるいは内部信号として出力することを特徴とする集積回路素子であって、
    第1、第2および第3のPチャネルトランジスタと、第1および第2の差動増幅回路と、基準電圧発生回路と、外部から電力が供給される第1の電源配線および内部回路が接続された第2の電源配線とを備え、
    前記第1および第2のPチャネルトランジスタと、第1および第2の差動増幅回路と、前記基準電圧発生回路とが前記電源電圧変換手段を構成し、前記第3のPチャネルトランジスタが前記電源電流測定回路を構成し、
    前記第1の電源配線と前記第2の電源配線の間に前記第1および第2のPチャネルトランジスタのソース電極とドレイン電極とがそれぞれ並列に接続され、前記第3のPチャネルトランジスタのソース電極が前記第1の電源配線に接続され、前記第1の差動増幅回路の出力端が前記第1のPチャネルトランジスタのゲートに接続され、前記第2の差動増幅回路の出力端が前記第2および第3のPチャネルトランジスタのゲートに接続され、前記第2の電源配線が前記第1および第2の差動増幅回路の正転入力端に帰還接続され、前記基準電圧発生回路の基準電圧出力端が前記第1および第2の差動増幅回路の反転入力端に接続され、前記第1の差動増幅回路が遮断入力信号により前記第1のPチャネルトランジスタをカットオフする電圧を出力し、前記第1のPチャネルトランジスタをカットオフした状態で前記第3のPチャネルトランジスタのドレインより前記第2の電源配線から前記内部回路に流れる電流に比例した電流を取り出すようにしたことを特徴とする集積回路素子。
  2. 第2の差動増幅回路の出力端をローパスフィルタを介して第2および第3のPチャネルトランジスタのゲートに接続したことを特徴とする請求項記載の集積回路素子。
  3. 第1および第2の差動増幅回路の反転入力端に対して出力電圧の異なる基準電圧発生回路からそれぞれ電圧を与えるようにしたことを特徴とする請求項記載の集積回路素子。
  4. ソース電極が第1の電源配線に接続された第4のPチャネルトランジスタを備え、前記第3および第4のPチャネルトランジスタのゲートにそれぞれゲート電圧記憶手段が接続されるとともにそれぞれアナログスイッチを介して前記第2の差動増幅回路の出力端に接続され、前記アナログスイッチを選択的に閉じることにより、前記第3および第4のPチャネルトランジスタの何れかのドレインより前記アナログスイッチの開時において前記第2の電源線と内部回路間に流れていた電流に比例した電流を記憶して出力するようにしたことを特徴とする請求項記載の集積回路素子。
  5. 第3および第4のPチャネルトランジスタのドレイン電流の差分をとる電流差分回路を設けることにより内部回路に流れる電流の時系列的な差分を取り出すようにしたことを特徴とする請求項記載の集積回路素子。
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