JP3953452B2 - 非線形回路、無線通信装置及び非線形増幅方法 - Google Patents

非線形回路、無線通信装置及び非線形増幅方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置及び無線通信装置に具備される非線形回路、並びにこの非線形回路等により実施される非線形増幅方法に関する。
従来、無線通信装置に具備される増幅器や変調器等には、トランジスタやダイオード等の印加電圧又は印加電流の変化とそれにより生ずる変化とが正比例しない非線形素子が使用されている。一般に電源電圧が一定であれば、非線形素子を具備する非線形回路は、図5に示すように出力電力が高くなるに従って高歪で高効率となり、一方で出力電力が低くなるに従って低歪で低効率となる。また図5から明らかなように、出力電力が一定であれば、非線形回路は電源電圧が低くなるに従って高歪で高効率となり、一方で電源電圧が高くなるに従って低歪で低効率となる。
ここで、非線形回路を具備する無線通信装置、特に携帯電話等の移動体通信端末装置には、電力消費を抑制して通信時間及び待ち受け時間を延長することと、通信品質の改善と、が共に要求される。これは、送受信信号を高効率、かつ、低歪で増幅することが無線通信装置に要求されていることと同義である。しかし、図5から明らかなように、高効率と低歪とは、非線形回路にとって相反する特性であるため、これらの特性を同時に満足する無線通信装置を得ることは困難である。さらには、送受信信号の変調方式やその信号レベル(電力レベル)等によっても送受信信号を増幅する際に生じる歪の量が変化するため、無線通信装置では、これら非線形回路等の動作条件の変化に応じて増幅器に提供される印加電圧又は印加電流を、或いは増幅器における利得等を適応的に調節する必要がある。
そこで、従来の無線通信装置では、送受信信号を高効率、かつ、低歪で増幅するために、非線形回路で生じる歪を無線通信システムの規定値上限まで許容すると伴に、印加される電源電圧を低下させる技術が一般的に採用されている。例えば、非線形回路に提供される電源電圧の設定基準をこの非線形回路からの出力電力又はこの非線形回路への入力電力とする技術や、非線形回路へ入力される送受信信号の信号レベルを監視して、その送受信信号のピーク電力対平均電力比、その変調方式又はその変調速度に応じて印加電圧を適応的に調節する技術が知られている(特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
図6は、従来の一般的な非線形回路10の構成を示すブロック図である。この非線形回路10は、送受信信号入力端子11、増幅器12、送受信信号出力端子13、電源設定値入力端子14及び電源制御部15を具備する。
図7は、非線形回路10の送受信信号入力端子11から増幅器12にラインL701に示すスロット(ai−1,ai,ai+1,ai+2)が入力された場合において、非線形回路10の各構成部における電圧等を示すタイミング図である。図7において、ラインL702は増幅器12におけるスロット毎の出力電力の目標値(Pi−1,Pi,Pi+1,Pi+2)を、ラインL703は電源制御部15のスロット毎の印加電圧設定値(Vi−1,Vi,Vi+1,Vi+2)を、ラインL704は電源制御部15から増幅器12に実際に提供される印加電圧を、それぞれ示す。また、電源制御部15はラインL703に示す印加電圧の設定値を実際の印加電圧として増幅器12に提供することが理想であるが、電源制御部15がDC/DCコンバータ等を含んで構成される場合には、ラインL704に示すように、実際の印加電圧がその設定値の遷移に追随できないため、タイムラグの期間(Tresp,i、Tresp,i+1、Tresp,i+2)が生じる。
また、図8に、増幅器12についての出力電力と印加電圧との関係の一例を示す。一般的に増幅器12では、その出力信号こそが無線通信システムで許容される歪を満足しつつ高効率動作するための動作条件であることから、その出力電力が高くなるに従って、印加しなければならない電源電圧も高くなる傾向にある。
次いで、非線形回路10の動作について、図6、図7及び図8を適宜参照しつつ説明する。送受信信号入力端子11に入力された送受信信号は、増幅器12で増幅された後に送受信信号出力端子13に出力される。一方で、増幅器12が出力しようとする電力の情報(増幅器12の出力電力の目標値を含む)は、電源設定値入力端子14から電源制御部15に入力される。電源制御部15は、入力されてきた増幅器12の出力電力の目標値に基づき、図8に示す特性を勘案した上で、増幅器12に印加する電源電圧を調節する。ここで、増幅器12に入力される送受信信号の信号レベルはラインL701に示すスロット毎に変化するため、増幅器12の出力電力の目標値も入力される送受信信号の信号レベルの遷移に応じて逐次変化することになる。そして、この増幅器12の出力電力の遷移に応じて電源制御部15が増幅器12に印加する電源電圧を調節することになるが、電源制御部15に具備されるDC/DCコンバータの特性によって、ラインL704に示すような印加電圧変化のライムラグ期間(Tresp,i、Tresp,i+1、Tresp,i+2)が生じることになる。
このラインL704に示すような印加電圧の設定値の遷移に実際の印加電圧が追随でないことに起因して生じるライムラグ期間(以下、「過渡期間」と称することがある)では、当然ながら電源制御部15から増幅器12に実際に提供される印加電圧がラインL703に示す印加電圧の設定値とずれてしまうため、増幅器12の出力電力について送受信信号の歪が増大するおそれがある。しかし、増幅器12での増幅に起因して生じた送受信信号の歪は、ラインL701に示す送受信信号のスロット単位で時間平均化されるため、過渡期間が短ければ、送受信信号の歪の増大は軽微となり、非線形回路10を用いた通信品質を著しく劣化させることはない。ちなみに、この過渡期間におけるラインL704に示す電源制御部15の実際の印加電圧とラインL703に示す電源制御部15の印加電圧の設定値との差は、実際の印加電圧がその設定値より低い場合に顕在化し易い。
特開昭63−155904号公報 特開2001−244828号公報 特開2001−320288号公報
ところが、従来の非線形回路10では、電源設定値入力端子14から電源制御部15に増幅器12の出力電圧の目標値に関する新たな情報が入力されてくる毎に、ラインL703に示す電源制御部15の印加電圧の設定値が遷移することになる。電源制御部15で使用される印加電圧の設定値が頻繁に遷移すれば、即ち個々の印加電圧の設定値の有効期間が短ければ、過渡期間が多発することになるため、増幅器12の出力電力について送受信信号の歪の増大が顕在化することになり、非線形回路10を具備する無線通信装置の通信品質が著しく劣化することになる。
図9は、ラインL901に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)とラインL902に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)とが符号分割多重されて送受信信号入力端子11から増幅器12に入力された場合において、非線形回路10の各構成部における電圧等を示すタイミング図である。図9から明らかなように、チャネルA、Bにおけるスロット間の境界は、時間経過方向で一致していない。ラインL903は増幅器12の出力電力の目標値(Pi−1,j−1、Pi,j−1、Pi,j、Pi+1,j、Pi+1,j+1、Pi+2,j+1、Pi+2,j+2)を示し、ラインL904は電源制御部15から増幅器12への印加電圧の設定値(Vi−1,j−1、Vi,j−1、Vi,j、Vi+1,j、Vi+1,j+1、Vi+2,j+1、Vi+2,j+2)を示し、ラインL905は電源制御部15から増幅器12に実際に提供される印加電圧を示す。
図9では、チャネルAのスロット間の境界とチャネルBのスロット間の境界とが時間経過方向で一致していないため、ラインL905における電源制御部15から増幅器12に実際に提供される印加電圧は、単一のチャネルの場合即ちラインL704と比較すると、その変化量が大きく、かつ、過渡期間が長くなっている。その結果、増幅器12の出力電力について送受信信号の歪が増大し、非線形回路10を具備する無線通信装置の通信品質が劣化する問題が生じる。なお、図9では、2つのチャネルが符号分割多重される場合について記載したが、多重されるチャネル数がさらに増えれば、増幅器12の出力電力について送受信信号の歪が一層増大し、非線形回路10を具備する無線通信装置の通信品質が劣化する問題がより顕在化し易くなる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、スロット間の境界の到来時刻が一致しない複数のチャネルが多重された送受信信号を非線形素子によって増幅するに際して、非線形素子に提供される印加電圧又は印加電流の設定値を遷移させるタイミングを取捨選択することにより、その設定値を遷移させる回数を削減し、さらには非線形素子に実際に提供される印加電圧又は印加電流を選択された設定値により早く到達させて、送受信信号の増幅に起因する歪の発生を抑制する非線形回路、非線形増幅方法及びこの非線形回路を具備する無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明に係る非線形回路は、スロット間の境界の到来時刻が一致しない複数のチャネルが多重された入力信号を増幅する非線形素子と、前記非線形素子に提供される電圧又は電流を制御する制御手段と、複数の前記チャネルにおけるいずれかのスロット間の境界の到来時刻に同期して、前記制御手段が前記電圧又は前記電流の設定値を遷移させるタイミングを選択すると伴に、前記タイミングが選択された時刻とその次に前記タイミングが選択される時刻との間における前記設定値の最高値を予測し、予測された前記最高値を前記制御手段に通知して前記設定値を前記最高値に遷移させる選択手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、制御手段で使用される印加電圧又は印加電流の設定値が常に最高値に維持されるため、非線形素子による入力信号(送受信信号)の増幅において、歪の発生を効果的に抑制することができる。
本発明に係る非線形回路は、前記発明において、前記選択手段は、前記非線形素子に実際に提供される前記電圧又は前記電流が前記設定値に到達するまでの過渡期間において、前記設定値を遷移させる前記タイミングを選択しない構成を採る。
この構成によれば、過渡期間中に到来する前記設定値を遷移させるタイミングが選択手段によって選択されないため、ある過渡期間が終了する前に次の過渡期間が始まる状況を回避でき、過渡期間が連続的に長期間生じる状況を回避することができる。
本発明に係る非線形回路は、前記発明において、前記選択手段に前記タイミングを選択させるトリガを生成する生成手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、前記発明による効果に加えて、生成手段によるトリガの生成が選択手段におけるタイミングの選択の前提条件となるため、生成手段が非線形回路に入力されてくる送受信信号の態様に応じたトリガを生成することにより、制御手段による印加電圧又は印加電流の制御に関する設定の自由度が増し、非線形回路での送受信信号の増幅におけるその歪と効率との設定範囲を拡げることができ、非線形回路の動作を最適化することができる。
本発明に係る無線通信装置は、前記発明に係る非線形回路を具備する構成を採る。
この構成によれば、前記発明に係る非線形回路が具備されるため、無線通信における通信品質を改善することができる。
本発明に係る非線形増幅方法は、スロット間の境界の到来時刻が一致しない複数のチャネルが多重された入力信号を増幅する増幅ステップと、複数の前記チャネルにおけるいずれかのスロット間の境界の到来時刻に同期して、前記増幅ステップでの増幅に使用される電圧又は電流の設定値を遷移させるタイミングを選択する選択ステップと、前記タイミングが選択された時刻とその次に前記タイミングが選択される時刻との間における前記設定値の最高値を予測する予測ステップと、前記選択ステップで選択されたタイミングで、前記増幅ステップでの増幅に使用される電圧又は電流の設定値を、前記予測ステップで予測された最高値に遷移させる制御を行う制御ステップと、を具備するようにした。
この方法によれば、制御ステップにおいて印加電圧又は印加電流の設定値を遷移させるタイミングが選択ステップで取捨選択されるため、制御ステップで印加電圧又は印加電流の設定値を遷移させる回数を削減できることから、非線形増幅によって送受信信号に生じる歪を低減することができる。
本発明に係る非線形増幅方法は、前記発明において、前記選択ステップで前記タイミングを選択させるトリガを生成する生成ステップと、を具備するようにした。
この方法によれば、前記発明による効果に加えて、生成ステップにおけるトリガの生成が選択ステップにおけるタイミングの選択の前提条件となるため、生成ステップで非線形回路に入力されてくる送受信信号の態様に応じたトリガを生成することにより、制御ステップでの印加電圧又は印加電流の制御に関する設定の自由度が増し、非線形回路での送受信信号の増幅におけるその歪と効率との設定範囲を拡げることができ、非線形回路の動作を最適化することができる。
本発明によれば、制御手段によって非線形素子に提供される印加電圧又は印加電流について、その設定値を遷移させるタイミングが選択手段によって取捨選択されるため、制御手段がその設定値を遷移させる回数を削減できることから、非線形回路における増幅によって送受信信号に生じる歪を低減することができる。さらに、本発明によれば、前記タイミングが適宜取捨選択されるため、過渡期間の発生回数が削減され、かつ、個々の過渡期間が短縮されることから、非線形回路における増幅によって送受信信号に生じる歪を一層低減することができる。
本発明の骨子は、非線形回路を用いて送受信信号を増幅するに際して、複数のチャネルが多重されていること等に起因して送受信信号の信号レベルが短期間で変化する場合において、その送受信信号に印加される電源電圧又は電源電流の設定値を遷移させるタイミングを非線形回路に入力されてくる送受信信号の態様に応じて選択することである。
以下、本発明の実施の形態について、図を適宜参照しつつ具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る非線形回路100の構成を示すブロック図である。非線形回路100は、送受信信号入力端子101、増幅器102、送受信信号出力端子103、動作条件入力端子104、電源制御部105、タイミング信号入力端子106及び操作部110を具備する。非線形回路100は、携帯電話等の移動局や基地局等の無線通信装置に搭載されて、その送信信号乃至受信信号を増幅する。
操作部110は、動作判定部111及びタイミング選択部112を具備し、電源制御部105の動作を操作する。
送受信信号入力端子101には、スロット間の境界が時間経過方向で一致しないチャネルAとチャネルBとの符号分割多重された送受信信号が図示しない信号処理部から入力される。送受信信号入力端子101に入力された送受信信号は、増幅器102に入力される。
増幅器102は、汎用の低雑音アンプ等で構成される非線形増幅器であり、送受信信号入力端子101から入力されてくる符号分割多重された送受信信号を予め設定された利得で増幅した後に送受信信号出力端子103に出力する。なお、増幅器102は、その利得を適宜調節できるが、本実施の形態では、利得を固定したままとする。
送受信信号出力端子103には、図示しない信号処理部が接続される。送受信信号出力端子103から信号処理部に入力される増幅された送受信信号は、所定の信号処理を施された後に、無線送信されたり、データ信号に復号されたりする。
動作条件入力端子104は複数設置され、そのいずれかの端子にチャネルAの信号レベルを示す情報とチャネルBの信号レベルを示す情報とがそれぞれ入力される。そして、これらのチャネル別の信号レベルを示す情報は、電源制御部105及び動作判定部111にそれぞれ入力される。
電源制御部105は、図示しない電源部から常時電力を提供されており、動作条件入力端子104から入力されてくるチャネルAの信号レベルを示す情報とチャネルBの信号レベルを示す情報とに基づいて、これらのチャネルの送受信信号を符号分割多重した場合における送受信信号の信号レベルを算出する。また、電源制御部105は、この算出された信号レベルを増幅器102に印加する電源電圧の設定値として使用して、その設定値を使用した印加電圧を増幅器102に提供する。また、電源制御部105は、増幅器102に提供する印加電圧について、算出された前記信号レベルと異なる設定値を使用するようにタイミング選択部112から通知されたときには、その通知に従ってタイミング選択部112から通知された設定値を使用した印加電圧を増幅器102に提供する。なお、電源制御部105においても、印加電圧の設定値が遷移した場合には、従来の増幅器12と同様に過渡期間が発生する。
タイミング信号入力端子106は複数設置され、その一の端子には、チャネルAの送受信信号についてスロット間の境界が到来したことを示すタイミング信号Aが入力され、また他の端子には、チャネルBの送受信信号についてスロット間の境界が到来したことを示すタイミング信号Bが入力される。また、タイミング信号入力端子106の各端子に入力されたタイミング信号A、Bは、それぞれタイミング選択部112に入力される。なお、タイミング信号A及びタイミング信号Bと、送受信信号入力端子101から増幅器102に入力されるチャネルA及びチャネルBの符号分割多重された送受信信号と、動作条件入力端子104から電源制御部105及び動作判定部111に入力されるチャネルAの送受信信号の信号レベルを示す情報及びチャネルBの送受信信号の信号レベルを示す情報と、はそれぞれ連動している。従って、タイミング信号A及びタイミング信号Bを観察することにより、操作部110は、増幅器102及び電源制御部105に入力されている送受信信号等の態様を把握することができる。
動作判定部111は、動作条件入力端子104から入力されてくるチャネル別の信号レベルを示す情報を時系列で蓄積して観察し、そのチャネル別の信号レベルの周期を判定する。また、動作判定部111は、判定したチャネル別の信号レベルの周期に基づいて、動作条件入力端子104から入力されているチャネルA又はチャネルBのいずれか一方の信号レベルが遷移した後の信号レベルを予測する。そして、動作判定部111は、その予測された遷移後の信号レベルで符号分割多重された送受信信号の信号レベルを算出し、この算出された遷移後の送受信信号の信号レベルを随時タイミング選択部112に入力する。
タイミング選択部112は、タイミング信号入力端子106から入力されてくるタイミング信号A及びタイミング信号Bを時系列に蓄積して観察することにより、各チャネルの送受信信号を符号分割多重した場合における送受信信号の信号レベルが遷移するタイミングを予測する。また、タイミング選択部112は、この予測された遷移するタイミングと、動作判定部111から入力されてくる遷移後の送受信信号の信号レベルと、に基づいて、タイミング信号Aが入力された直後の符号分割多重された送受信信号の信号レベルと、タイミング信号Aの次に入力されてくるタイミング信号Bが入力された直後の符号分割多重された送受信信号の信号レベルと、を算出する。そして、タイミング選択部112は、タイミング信号Aとタイミング信号Bとの入力間隔、並びにタイミング信号Aが入力された後の信号レベルとタイミング信号Bが入力された後の信号レベルを勘案して、送受信信号の信号レベルを調節するためにより適切な方のタイミング信号A又はタイミング信号Bを選択する。さらに、タイミング選択部112は、選択されなかった方のタイミング信号がタイミング信号入力端子106から入力されてきた時に、その後に入力されてくる選択された方のタイミング信号が入力された後の送受信信号の信号レベルの設定値を使用するように、電源制御部105に通知する。
次いで、非線形回路100の動作について、図2を参照しつつ具体的に説明する。図2は、ラインL201に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)とラインL202に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)とが符号分割多重された後に送受信信号入力端子101から増幅器102に入力された場合において、非線形回路100の各構成部における電圧の設定値や実際の印加電圧を示すタイミング図である。
ラインL201に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)は、図9に示すラインL901のスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)と同一であり、同様にラインL202に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)は、ラインL902に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)と同一である。従って、図2では、図9に示す送受信信号を非線形回路100で増幅する場合において、非線形回路100の各構成部における印加電圧の設定値等を示すことになる。
図2において、チャネルA、Bそれぞれのスロット間の境界は、時間経過方向で一致していない。また、図2において、ラインL203では、タイミング信号入力端子106からタイミング選択部112に入力されるチャネルAのスロット間の境界が到来したことを通知するタイミング信号Aを示し、ラインL204では、同チャネルBのスロット間の境界が到来したことを通知するタイミング信号Bを示す。
ラインL205には、増幅器102の出力電力の目標値を示す。ラインL205では、ラインL201に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)とラインL202に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)との重畳態様によって増幅器102の出力電力の目標値が異なることから、増幅器102の出力電力の目標値をそれぞれ「Pk−1、Pk、Pk+1、Pk+2、Pk+3、Pk+4、Pk+5」と表記する。
ラインL206には、電源制御部105が増幅器102に提供する印加電圧の設定値を示す。ラインL206でも、ラインL201に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)とラインL202に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)との重畳態様によって電源制御部105の印加電圧の設定値が異なることから、電源制御部105の印加電圧の設定値をそれぞれ「Vk−1、Vk、Vk+1、Vk+2、Vk+3、Vk+4、Vk+5」と表記する。なお、ラインL206における印加電力の設定値Vk、Vk+2及びVk+5は、それぞれ点線で示されている。また、印加電力の設定値Vk、Vk+2及びVk+5は、図9のラインL904における印加電力の設定値Vi,j−1、Vi+1,j及びVi+2,j+2とそれぞれ同一である。
ラインL207には、電源制御部105から増幅器102に実際に提供される印加電圧が示されている。またラインL207には、過渡期間Tresp,k、Tresp,k+2、Tresp,k+4が示されており、さらに図9のラインL904における印加電圧が点線で示されている。また、ラインL207では、図9のラインL904で示される過渡期間を基準として、それより短縮された期間が「Tshort,k、Tshort,k+2、Tshort,k+4」と表記されている。
ここで、図2のラインL201におけるスロットai+1の区間を例に、図9を適宜参照しつつ、非線形回路100の各構成部の動作について説明する。
チャネルAの送受信信号のスロットがスロットaiからスロットai+1に遷移する時刻において、動作条件入力端子104から電源制御部105及び動作判定部111にスロットai+1の信号レベルを示す情報が入力され、同時にタイミング信号入力端子106からタイミング選択部112にタイミング信号Ai+1が入力される。
電源制御部105では、動作条件入力端子104からスロットai+1の信号レベルを示す情報が入力されると、増幅器102に提供する印加電圧の設定値Vk+2が算出される。
一方で、動作判定部111では、動作条件入力端子104からスロットai+1の信号レベルを示す情報が入力されると、それまでに蓄積されたチャネルAのスロット毎の信号レベルとチャネルBのスロット毎の信号レベルとを参照して、次に到来するはずのスロットbj+1の信号レベルを予測し、この予測値に基づいてスロットai+1とスロットbj+1とを符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルを算出する。そして、動作判定部111は、この算出したスロットai+1とスロットbj+1とを符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルを直ちにタイミング選択部112に入力する。なお、スロットbj+1の信号レベルの予測値やスロットai+1とスロットbj+1とを符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルの計算値等は、動作判定部111以外の構成部で生成されたり、予め設定されたりして、動作条件入力端子104から動作判定部111に入力されてもよい。
そのため、タイミング選択部112には、タイミング信号Ai+1と、スロットai+1及びスロットbj+1を符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルと、がそれぞれ入力されてくることになる。タイミング選択部112は、タイミング信号入力端子106から入力されてくるタイミング信号A、B及びそれらの入力時刻と、動作判定部111から入力されてくる送受信信号の信号レベルと、を時系列に蓄積し、この蓄積されたタイミング信号A、Bの時刻を参照することによって、次に入力されてくるはずのタイミング信号Bj+1の入力時刻を予測する。そして、タイミング選択部112は、タイミング信号Ai+1が入力された直後におけるスロットai+1及びスロットbjを符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルと、タイミング信号Bj+1が入力された直後におけるスロットai+1及びスロットbj+1を符号分割多重した場合の送受信信号の信号レベルと、を比較して、さらにタイミング信号Ai+1が入力されてからタイミング信号Bj+1が入力されてくるまでの期間と、タイミング信号Bj+1が入力されてからタイミング信号Ai+2が入力されてくるまでの期間と、を比較して、信号レベルがより高い方の(最高値の)、かつ、より長い期間の方のタイミング信号Bj+1からタイミング信号Ai+2までの期間を適切な期間として選択する。続いて、タイミング選択部112は、選択された期間における送受信信号の信号レベルの設定値を使用するように電源制御部105に通知する。なお、本実施の形態では、信号レベルの高い方の期間がより長い期間となっているが、例えば信号レベルが高く、かつ、より短い期間と、信号レベルが低く、かつ、より長い区間と、が比較される場合には、信号レベルが高く、かつ、より短い期間が適切な期間として選択される。信号レベルが高く、かつ、より短い期間を適切な期間として選択すれば、増幅器102における送受信信号の増幅において、その増幅効率は低下するものの、歪の発生が軽減されるからである。
印加電圧の設定値Vk+3を使用するように通知された電源制御部105は、その通知に従って印加電圧の設定値Vk+2を排して、チャネルAでスロットaiとスロットai+1との境界が到来した直後から印加電圧の設定値Vk+3を使用する。従って、過渡期間Tresp,k+2において、電源制御部105から増幅器102に実際に提供される印加電圧は低下することなく上昇し続けるため、増幅器102での送受信信号の増幅による歪は抑制される。さらに、電源制御部105から増幅器102に提供される実際の印加電圧は、その設定値であるVk+3に短期間で到達することができる。即ち、非線形回路100を用いれば、従来の非線形回路10を用いた場合と比較して、図2のラインL207におけるTshort,k+2の期間だけ早く電源制御部105による印加電圧を設定値Vk+3に到達させることができる。
このように、本実施の形態に係る非線形回路100によれば、スロット間の境界の到来時刻が一致しないチャネルA及びチャネルBを符号分割多重した送受信信号を非線形素子である増幅器102で増幅する場合であっても、増幅器102に提供される印加電圧の設定値を遷移させる回数を削減しつつ、より適切な印加電圧の設定値を選択することにより、増幅器102での増幅に依拠する送受信信号の歪の発生を抑制することができると伴に、選択された印加電圧の設定値に実際の印加電圧をより短期間に到達させることができる。従って、本実施の形態に係る非線形回路100を具備する無線通信装置であれば、劣悪な通信環境下であっても、より良い通信品質を維持することができる。
なお、本実施の形態に係る非線形回路100について、次のように変形したり、応用したりしてもよい。
本実施の形態に係る非線形回路100では、増幅器102において送受信信号の電圧を増幅する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば増幅器102にトランジスタ等の非線形回路素子を使用して、送受信信号の電流を増幅してもよい。また、増幅器102において、送受信信号の電圧と電流とを共に増幅してもよい。
また、本実施の形態に係る非線形回路100では、増幅器102に入力される送受信信号の信号レベルが各チャネルのスロットの重畳態様に依拠して遷移する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば送受信信号で多重されているチャネル数が増減すること、或いは送受信信号のピーク電力対平均電力比の変化、その変調方式の変更又はその変調速度の変化に依拠して送受信信号の信号レベルが遷移する場合でもよい。このような場合でも、非線形回路100であれば、上述の作用及び効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、チャネルAでスロットaiとスロットai+1との境界が到来した直後からタイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値Vk+3を使用するように通知する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばタイミング信号A又はタイミング信号Bのいずれか一方が入力されてきたときにだけタイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値を遷移させ、他方のタイミング信号が入力されてきたときには、印加電圧の設定値を遷移させないようにしてもよい。具体的には、図2において、タイミング信号Aiが入力されてきた時に、タイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値Vkを使用するように通知し、かつ、タイミング信号Bjが入力されてきた時には、タイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値Vkを引き続き使用するように通知してもよい。このようにすれば、タイミング選択部112は、タイミング信号A又はタイミング信号Bを区別するだけでよいため、操作部110の構成及び動作を簡素化できると伴に、増幅器102に実際に印加される電源電圧を短期間にその設定値に到達させ安定化させることができる。しかしながら、図2において、タイミング信号Ai+1が入力されてきた時に、タイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値Vk+2を使用するように通知し、かつ、タイミング信号Bj+1が入力されてきた時には、タイミング選択部112が電源制御部105に印加電圧の設定値Vk+2を引き続き使用するように通知した場合には、タイミング信号Ai+1からタイミング信号Ai+2までの期間における印加電圧の設定値が低い状態で維持されるため、増幅器102での送受信信号の増幅による歪が増大する問題がある。従って、このような問題に対処するため、印加電圧の設定値に下限を設ける等の手段を講じることが好ましい。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る非線形回路300の構成を示すブロック図である。非線形回路300は、実施の形態1における非線形回路100にトリガ生成部311を新たに付加したものである。従って、非線形回路300の構成要素の殆どは、非線形回路100の構成要素と同様の機能を発揮するため、このような同様の機能を発揮する構成要素については、重複を避けるため、説明を省略する。
トリガ生成部311は、タイミング信号入力端子106からタイミング信号A及びタイミング信号Bを入力されたときに、予め設定されたタイミングでタイミング選択部112にトリガを入力する。
また、タイミング選択部112は、トリガ生成部311からトリガが入力されてくることを条件として、実施の形態1で説明した動作と同様の動作を行い、電源制御部105に印加電圧の設定値やその設定値を遷移させるタイミングを通知する。
次いで、本実施の形態に係る非線形回路300の動作、特にトリガ生成部311及びタイミング選択部112の動作について、図4を参照しつつ、具体的に説明する。
図4は、ラインL401に示すチャネルAのスロット(ai−1、ai、ai+1、ai+2)とラインL402に示すチャネルBのスロット(bj−1、bj、bj+1、bj+2)とが符号分割多重された後に非線形回路300の送受信信号入力端子101から増幅器102に入力された場合において、非線形回路300の各構成部における電圧の設定値や実際の印加電圧等を示すタイミング図である。
図4は図2と対応しており、ラインL401はラインL201と、ラインL402はラインL202と、ラインL403はラインL203と、ラインL404はラインL204と、ラインL406はラインL205と、同一である。また、図4と図2とでは、図4のラインL405に対応するものが図2には記載されていないこと、図4のラインL407の印加電圧の設定値V’k+3が図2のラインL206では設定値Vk+3であること、図4のラインL408では図2のラインL206における過渡期間Tresp,k+2が生じていないこと、で相違する。また、図4のラインL405では、トリガ生成部311からタイミング選択部112に入力されるトリガを示す。
ラインL403とラインL405とを対比すれば明らかなように、トリガ生成部311は、タイミング信号Aが2回入力される毎に1回トリガをタイミング選択部112に入力するように設定されている。トリガ生成部311からトリガを入力されたタイミング選択部112は、実施の形態1における動作と同様に、次の動作を行う。即ち、タイミング選択部112は、タイミング信号入力端子106から入力されてくるタイミング信号A及びタイミング信号Bを時系列に蓄積して観察することにより、各チャネルの送受信信号を符号分割多重した場合における送受信信号の信号レベルが遷移するタイミングを予測する。また、タイミング選択部112は、この予測された遷移するタイミングと、動作判定部111から入力されてくる遷移後の送受信信号の信号レベルと、に基づいて、タイミング信号Aが入力された直後の符号分割多重された送受信信号の信号レベルと、タイミング信号Aの次に入力されてくるタイミング信号Bが入力された直後の符号分割多重された送受信信号の信号レベルと、を算出する。そして、タイミング選択部112は、タイミング信号Aとタイミング信号Bとの入力間隔、並びにタイミング信号Aが入力された後の信号レベルとタイミング信号Bが入力された後の信号レベルを勘案して、送受信信号の信号レベルを調節するためにより適切な方のタイミング信号A又はタイミング信号Bを選択する。さらに、タイミング選択部112は、選択されなかった方のタイミング信号がタイミング信号入力端子106から入力されてきた時に、その後に入力されてくる選択された方のタイミング信号が入力された後の送受信信号の信号レベルの設定値とするように、電源制御部105に通知する。
トリガ生成部311からトリガTkがタイミング選択部112に入力されることにより、チャネルAでスロットai−1とスロットaとの境界が到来した直後からラインL407の印加電圧の設定値はVk+1となる。続いて、チャネルAでスロットaiとスロットai+1との境界が到来した時にはトリガ生成部311ではトリガが生成されないため、ラインL407の印加電圧の設定値はV’k+3=Vk+1のまま維持される。続いて、チャネルAでスロットai+1とスロットai+2との境界が到来した直後にはトリガ生成部311ではトリガTk+4が生成されるため、ラインL407の印加電圧の設定値はVk+4に遷移される。そして、本実施の形態では、ラインL408において、図2のラインL206における過渡期間Tresp,k+2が生じておらず、電源制御部105における印加電圧の設定値の遷移回数が削減されたことが判る。
このように、本実施の形態に係る非線形回路300によれば、トリガ生成部311におけるトリガの生成が電源制御部105での印加電圧の設定値の遷移の前提条件となるため、トリガ生成部311によるトリガの生成タイミングを調整することにより、増幅器102に実際に提供される印加電圧について過渡期間の発生数を削減できる。その結果、増幅器102での増幅に起因する送受信信号の歪の発生を一層抑制することができる。
また、本実施の形態に係る非線形回路300によれば、トリガ生成部311が具備されるため、タイミング選択部112や電源制御部105について設計や設定の自由度が増し、非線形回路300での送受信信号の増幅に関して、歪と効率とを一層広範囲に設定できるようになる。
ちなみに、トリガ生成部311をOR回路やAND回路等の論理積回路を組み合わせて構成すれば、種々のトリガを生成できるようになることから、トリガ生成部311の動作をさらに詳細に条件付けすることができる。
本発明に係る非線形回路、無線通信装置及び非線形増幅方法は、制御手段によって非線形素子に提供される印加電圧又は印加電流について、その設定値を遷移させるタイミングが選択手段によって取捨選択されるため、制御手段がその設定値を遷移させる回数を削減できることから、非線形回路における増幅によって送受信信号に生じる歪を低減することができるという効果を有し、無線通信システムにおける移動局や基地局等として有用である。
本発明の実施の形態1に係る非線形回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る非線形回路の動作を説明するタイミング図 本発明の実施の形態2に係る非線形回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る非線形回路の動作を説明するタイミング図 従来の一般的な非線形回路で生じる歪やその効率を示す図 従来の一般的な非線形回路の構成を示すブロック図 従来の一般的な非線形回路の動作を説明するタイミング図 従来の一般的な非線形増幅器における電源電圧と出力電力との関係を示す図 従来の一般的な非線形回路の動作を説明するタイミング図
符号の説明
100、300 非線形回路
101 送受信信号入力端子
102 増幅器
103 送受信信号出力端子
104 動作条件入力端子
105 電源制御部
106 タイミング信号入力端子
110 操作部
111 動作判定部
112 タイミング選択部
311 トリガ生成部

Claims (6)

  1. スロット間の境界の到来時刻が一致しない複数のチャネルが多重された入力信号を増幅する非線形素子と、
    前記非線形素子に提供される電圧又は電流を制御する制御手段と、
    複数の前記チャネルにおけるいずれかのスロット間の境界の到来時刻に同期して、前記制御手段が前記電圧又は前記電流の設定値を遷移させるタイミングを選択すると伴に、前記タイミングが選択された時刻とその次に前記タイミングが選択される時刻との間における前記設定値の最高値を予測し、予測された前記最高値を前記制御手段に通知して前記設定値を前記最高値に遷移させる選択手段と、
    を具備することを特徴とする非線形回路。
  2. 前記選択手段は、前記非線形素子に実際に提供される前記電圧又は前記電流が前記設定値に到達するまでの過渡期間において、前記設定値を遷移させる前記タイミングを選択しないことを特徴とする請求項1記載の非線形回路。
  3. 前記選択手段に前記タイミングを選択させるトリガを生成する生成手段と、を具備することを特徴とする請求項1記載の非線形回路。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の非線形回路を具備することを特徴とする無線通信装置。
  5. スロット間の境界の到来時刻が一致しない複数のチャネルが多重された入力信号を増幅する増幅ステップと、
    複数の前記チャネルにおけるいずれかのスロット間の境界の到来時刻に同期して、前記増幅ステップでの増幅に使用される電圧又は電流の設定値を遷移させるタイミングを選択する選択ステップと、
    前記タイミングが選択された時刻とその次に前記タイミングが選択される時刻との間における前記設定値の最高値を予測する予測ステップと、
    前記選択ステップで選択されたタイミングで、前記増幅ステップでの増幅に使用される電圧又は電流の設定値を、前記予測ステップで予測された最高値に遷移させる制御を行う制御ステップと、
    を具備することを特徴とする非線形増幅方法。
  6. 前記選択ステップで前記タイミングを選択させるトリガを生成する生成ステップと、を具備することを特徴とする請求項5記載の非線形増幅方法。
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