JP3951335B2 - 紙葉類の状態検知装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
この発明は,紙,紙幣,その他の薄いシート状のものの状態,たとえば,しわ,折り目等の有無とその程度,付着物の有無とその大きさ,二枚以上が重なっているかどうか,などを搬送の過程で検知する装置に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
紙葉類の状態を検知することは,バンキング装置,コピー装置,プリンタ等において,紙葉類に起因する異常を未然に防止する上で重要である。たとえば,しわの非常に多い紙幣は搬送の過程でジャムを発生しやすい。しわまたは折り目のある紙はコピーまたはプリントに適さない。動作異常を起こす可能性のある紙幣類を認識できれば,その紙葉類を回収する,搬送速度を遅くする等の制御を行なうことにより,異常の発生を未然に防止できる。
【0003】
種々のタイプの紙葉類状態検知装置が既に開発または提案されている。たとえば,紙葉類の搬送路から離れた位置に音波の送波器と受波器を配置し,送波器からパルス状音波を一定周期で搬送されつつある紙葉類に向けて送波し,紙葉類からの反射波を受波器で受波し,反射音波の有無およびその伝播時間に基づいてしわの有無を判定するものがある(たとえば,特開平5-97283 号公報)。このタイプのものは音波の送,受波器を紙葉類の搬送路から離して配置しなけらばならず,そのために装置の構造が大型化する,送,受波器の位置の調整が必要である等の問題点がある。
【0004】
また,搬送されている紙葉類が所定箇所を通過するときに発生する音をマイクロフォンで採取し,A/D変換して紙幣音響データとして取込む方法がある(たとえば,寺西ら「紙幣音データのスペクトル情報を用いた新旧識別」統計数理研究所共同研究リポート91「不規則変動現象の数理的解析手法とその理工学への応用」,第17頁,1996年12月19日統計数理研究所)。紙幣音響データからモータ音成分を除去し,その後パワースペクトル密度を計算する。得られるパワースペクトル密度が新紙幣と旧紙幣とで異なることを利用して紙幣が新しいものか疲労したものかを判別する。
【0005】
この方法によると,紙幣音響データには紙幣の通過音に加えて搬送装置のモータの音などのノイズが不可避的に含まれるので,これらのノイズを除去するための処理が必要である。また,パワースペクトル密度の演算のために高速フーリエ変換(FFT)等のかなり複雑な解析処理が必要である。
【0006】
【発明の開示】
この発明は比較的小型の構造で取付等が容易,しかもそれほど複雑な処理を必要とすることなくリアルタイムで紙葉類の状態判別が可能な装置を提供することを目的とする。
【0007】
この発明による紙葉類の状態検知装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材を通して生じる振動に関する量を紙葉類1枚分ずつ検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するセンサ,上記センサの出力信号の波形に基づいて,紙葉類の状態に関連する特徴量を算出する手段,および上記特徴量算出手段によって算出された1または複数の特徴量に基づいて,紙葉類の所与の状態を表わす指標を算出する手段を備えているものである。
【0008】
紙葉類とは紙,紙幣,その他の薄いシート状のものであって搬送可能なものをいう。
【0009】
紙葉類を取扱う装置の代表的なものには,コピー機,プリンタ,印刷機,紙幣取扱装置(現金放出機CD,自動預金支払機ATM,自動販売機,紙幣分類装置等)がある。
【0010】
紙葉類の搬送とは通常の意味での搬送のみならず,スタッカまたはトレー等の紙葉類蓄積場所からの紙葉類の繰出し,紙葉類蓄積場所への紙葉類の送込み(送出しまたは押込み),投入口からの紙葉類の取込み,排出口への紙葉類の送出し等を含む。
【0011】
搬送される紙葉類に接触する部材の代表的なものにはローラがあるが,この部材はこのローラを支持する部材も含む。紙葉類に接触する部材はローラ以外に,搬送ベルト,搬送板,その他の部材を含む。
【0012】
振動に関する量は紙幣に接触する部材またはそれに関連する部材に生じる変位または変形に起因する量,たとえば変位,速度,加速度,応力,ひずみ,振動等を含む。振動に関する量は振動センサ,変位センサ,加速度センサ,ひずみセンサ等により検出される。
【0013】
紙葉類の状態は2つに大別することができる。その一つは紙葉類そのものの状態であり,しわ(折れを含む)の有無,その程度(疲労,老朽化の程度),硬さ(しなやかさ,腰の強さ),付着物の有無と有の場合の大きさ,濡れ,破れ等がある。その二は紙葉類が搬送されている状態であり,例として重送(重なり,連れ出し)がある。
【0014】
紙葉類の状態に関連する特徴量は検知すべき紙葉類の状態に応じて定められる。一つの状態の検知のために一または複数種類の特徴量を用いることができる。
【0015】
紙葉類の状態を表わす指標には多くの形態がある。その一は紙葉類の状態の度合(たとえば,しわの程度)を最小値と最大値(たとえば0と1)との間の連続的な数値によって表現することである。その二は紙葉類の状態を複数段階に表わすものである。良,否の二段階で表わすこともできるし,三段階以上に分けて表現することもできる。紙葉類の状態を複数段階に分けて表現する態様においては,この指標を用いて紙葉類の制御(搬送速度を加減する,紙葉類の搬送方向を切替える,搬送を停止する等)が可能となる。
【0016】
この発明によると,搬送される紙葉類に接触する部材またはそれに関連する(たとえば支持する)部材にセンサを取付けるだけで良いから,装置の小型化が可能となる。センサは部材に固定することができるのでその調整も容易または不要である。音を利用していないので音ノイズに強いものとなる。さらに,センサから得られる信号波形に基づいて特徴量を算出しているので,大容量のメモリや高速演算処理装置を必ずしも必要とせず,低廉化が可能である。紙葉類の状態の判別をリアルタイムで行なうことも可能であるから,紙葉類の状態に応じて迅速な制御が期待できる。
【0017】
一実施態様では,紙葉類のしわに関連する量が検知される。この場合には特徴量が,センサの出力信号波形に現われる紙葉類のしわに起因する振幅を含む。特徴量算出手段はこの振幅を算出する。
【0018】
他の実施態様では,紙葉類の硬さに関連する量が検知される。この場合には特徴量が,センサの出力信号波形に現われる最初の急激な立上りの角度を含む。特徴量算出手段はこの立上り角を算出する。
【0019】
さらに他の実施態様では,紙葉類への付着物の存在に関連する量が検知される。この場合には特徴量が,センサの出力信号波形に現われる所定レベル以上のピークの位置を含む。特徴量算出手段はこのピーク位置を算出する。
【0020】
さらに他の実施態様では,2枚以上の紙葉類の少なくとも一部が重なって搬送される重送に関連する量が検知される。この場合には特徴量が,センサの出力信号波形の立上りまたは立下りから所定期間における波形レベルを含む。特徴量算出手段はこの波形レベルを算出する。
【0021】
好ましくは紙葉類の状態検知装置は学習モードをもつ。学習モードをもつ紙葉類状態検知装置は,学習モードを設定する手段,教師信号を入力する手段,学習モードが設定されているときに,学習用紙葉類について候補特徴量を算出する手段,および算出された候補特徴量の中から,教師信号に基づいて,状態検知のために適切な特徴量を選択する手段をさらに備える。
【0022】
学習モードにおいて紙葉類の状態検知装置は学習用紙葉類について候補特徴量を算出し,学習用紙葉類に対応する教師信号に応じて,適切な特徴量を決定する。教師信号は学習用紙葉類の状態を表わす指標に対応するものである。
【0023】
学習モードで適切な特徴量が決定されると,検知モードに変り,決定された特徴量に基づいて紙葉類の状態が判別される。
【0024】
一または複数の特徴量に基づいて指標を算出するときに,算出のための係数が必要なものにおいては,選択された特徴量に関して,指標を算出するのに必要な係数を教師信号に基づいて決定する手段がさらに設けられる。
【0025】
学習モードをもつ紙葉類の状態検知装置においては,現実の情況に応じた特徴量が決定され,係数が決定される。したがって,紙葉類の状態検知装置が設けられた装置のそのときの特性,紙葉類の性質等が考慮されたものとなる。これにより装置の個体差,ばらつき,経年変化等に対応できるとともに,紙葉類の種類が変っても技術者による調整が必ずしも必要ではなくなる。さらに適切な特徴量を用いることができるので,ノイズ等に強く,精度が高いものとなる。
【0026】
好ましい実施態様においては,搬送される紙葉類が接触部材に接している期間,またはその期間の開始もしくは終了を検出する手段がさらに設けられる。特徴量算出手段は接触部材が紙葉類に接触している間におけるセンサの出力信号波形に基づいて特徴量を算出する。これにより,紙葉類に起因しない振動に関する量を排除して正確な状態判別が可能となる。
【0027】
この発明は紙葉類の特定の状態を検出する状態センサ装置も提供している。
【0028】
紙葉類のしわ状態センサ装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および上記トランスデューサの出力信号の波形に現われる紙葉類のしわに応じた変化成分に基づいて,紙葉類のしわの状態の度合を算出し,この度合を連続または複数段階に示す信号を出力する手段を備えている。
【0029】
紙葉類の硬さセンサ装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および上記トランスデューサの出力信号の波形に現われる最初の急激な立上り角度に基づいて,紙葉類の硬さの度合を算出し,この度合を連続または複数段階に示す信号を出力する手段を備えている。
【0030】
紙葉類の付着物センサ装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および上記トランスデューサの出力信号の波形に現われる所定レベル以上のピークの位置に基づいて,紙葉類への付着物の存在に関する量を算出し,この量を連続または複数段階に示す信号を出力する手段を備えている。
【0031】
紙葉類の重送センサ装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および上記トランスデューサの出力信号の波形の立上りまたは立下りから所定期間におけるレベルに基づいて,2枚以上の紙葉類の少なくとも一部が重なって搬送される重送に関する量を算出し,この量を連続または複数段階に示す信号を出力する手段を備えている。
【0032】
これらのセンサ装置をまとめて規定すると,次のように表現される。紙葉類の状態センサ装置は,紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を紙葉類1枚分ずつ検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および上記トランスデューサの出力信号の波形に基づいて紙葉類の所与の状態の度合を算出し,この度合を連続または複数段階に示す信号を出力する手段を備えている。
【0033】
この発明による紙葉類の状態検知装置,センサ装置は種々の装置に応用される。
【0034】
上述した紙幣取扱装置等に設置された場合には,紙幣状態を判断することにより,ジャムを発生しそうな紙幣を事前に知り,その紙幣を回収する,その紙幣の搬送速度を遅くする等の制御によってジャムの発生等の異常を未然に防止することができる。
【0035】
また,紙葉類をその状態に応じて選別できる。たとえば,多くの紙幣の中からもはや使用に耐えない紙幣のみを取出すことができる。
【0036】
さらに,装置の監視,統計データの収集が可能となる。各装置においてどのような状態の紙葉類が使用されているのかというようなデータを収集してその解析を行なうことができる。
【0037】
【実施例】
この発明による紙葉類の状態検知装置を紙幣取扱装置(紙幣放出機CD,自動預金支払機ATMなど)における紙幣繰出し機構に適用した実施例について詳述する。
【0038】
図1は紙幣取扱装置における紙幣繰出し機構の構成を模式的に示すものである。
【0039】
多数枚の紙幣11がスタッカ12内において押圧板13に受けられかつ堆積されている。スタッカ12の上部にはピックアップローラ14が配置されている。紙幣11は押圧板13によって押上げられ,最上にある紙幣がピックアップローラ14に接している。
【0040】
スタッカ12の紙幣繰出し口付近にはフィードローラ15とゲートローラ16とが配置されている。フィードローラ15は駆動ローラである。フィードローラ15の周面には高摩擦部材18が設けられている。フィードローラ15の回転は1回転ごとにタイミング検知センサ19によって検知される。ゲートローラ16はフィードローラ15に接し,フィードローラ15の回転に伴って回転する。ゲートローラ16は軸によってフレーム17に回転自在に支持されている。これらのローラ15と16によってゲートが構成される。
【0041】
ピックアップローラ14が繰出し方向(矢印で示す方向)に回転すると,最上の1枚の紙幣がゲートの方向に送り込まれる。これと同期してフィードローラ15が回転し,1枚の紙幣は高摩擦部材18との接触によりゲートを出てガイドに沿って上方に送られる。フィードローラ15に接しているゲートローラ16は紙幣の連れ出し(または重ね送り:2枚以上の紙幣が送り出されること)を防止する。
【0042】
フィードローラ15は1枚の紙幣の繰出しごとに1回転する。紙幣がフィードローラ15とゲートローラ16との間に突入する直前のタイミングでセンサ19の出力信号はオン(たとえばハイレベル)する。この信号は1枚の紙幣が両ローラ15と16との間を通っている間,オンの状態を保ち,後述するように検出開始/終了信号として用いられる。
【0043】
タイミング検知センサ19はフィードローラ15に設けられた金属片,突起,凹部,孔等を検出する近接スイッチ,リミットスイッチまたは光電センサにより構成される。このセンサ19は1枚の紙幣の送り出しを検出するものであるから,フィードローラ15の回転位置を検出するものでなくても,たとえば紙幣そのものを検出するものでもよい。
【0044】
紙幣はフィードローラ15とゲートローラ16との間をこれらのローラ15,16と接触しながら通過する。紙幣の状態に応じてゲートローラ16に微振動する力が加わるので,フレーム17には応力または振動が発生する。この応力または振動はセンサ10によって検知される。センサ10は応力(ひずみ)センサ,変位センサ,速度センサ,加速度センサまたは振動センサである。センサ10はフレームにぴったりと固定されている。
【0045】
図2は,センサ10からの出力信号に基づいて,繰出される紙幣の状態を検知する装置の電気的構成の概要を示している。紙幣状態検知装置は大きく分けると,センシング部20,特徴量抽出部21および状態判定部22から構成される。これらの各部はそのすべてをハードウエア回路で実現することもできるし,その一部またはすべての機能をソフトウエアによって達成することもできる。どの部分をソフトウエアで実現するのが好適かはその都度言及されるであろう。
【0046】
図3はセンシング部20の具体的構成を示している。センシング部20はセンサ10,電圧変換回路30,増幅器31およびフィルタ32を含んでおり,基本的にはセンサ10から得られる信号を後段の特徴量抽出部21における処理に適した信号に変換するものである。
【0047】
センサ10は上述したように,ゲートを紙幣が通過するときにフレーム17に発生する応力または振動を電気的な量に変換するトランスデューサであり,様々なタイプのものが使用されうる。その代表的なものには,静電容量型振動センサ,圧電式加速度センサ,ひずみゲージ等がある。静電容量型振動センサは振動を容量値に変換するものであるので,この容量値は電圧変換回路30において電圧に変換される。同じように,圧電式加速度センサの電荷量またはひずみゲージの抵抗値は電圧変換回路30によって電圧に変換される。電圧変換回路30はセンサ10の種類に応じて設計され,センサ10から得られる電圧以外の電気的な量を,処理が容易でかつノイズに強い電圧に変換するものである。
【0048】
電圧変換回路30の出力電圧は増幅器31で適当な大きさに増幅され,フィルタ32に与えられる。フィルタ32は入力信号のDC成分や高周波ノイズ成分を除去するものである。フィルタ32の出力信号は特徴量抽出部21に与えられる。
【0049】
特徴量抽出部21の構成例が図4に示されている。特徴量抽出部21は,A/D変換器40,タイミング制御部41および特徴量算出部42を含んでおり,センシング部20から与えられる信号の波形から紙幣状態判別に役立つ複数の特徴量を抽出するものである。
【0050】
A/D変換器40はセンシング部20から与えられるアナログセンシング信号をディジタルデータに変換するものである。
【0051】
タイミング制御部41は,検出開始/終了信号を受けて,連続するディジタルセンシングデータを紙幣1枚分ずつのデータに区切るものである。タイミング制御部41の入力信号a,出力信号cおよび検出開始/終了信号bがアナログ波形の形で図5に示されている。検出開始/終了信号bはセンサ19から得られ,上述したようにフィードローラ15の回転に同期して紙幣が両ローラ15と16との間を通過している間,オンレベルを保つ。入力信号aから,出力信号bがオンレベルを保っている期間の信号成分のみが切り出され,出力信号cとして特徴量算出部42に与えられる。このようにして,特徴量算出部42は紙幣1枚分ずつのセンシングデータを得ることができる。
【0052】
このようにして与えられる紙幣1枚分ずつのセンシングデータから紙幣状態判別に役立つ特徴量を算出するのが特徴量算出部42である。好ましくはタイミング制御部41および特徴量算出部42はソフトウエア,すなわちプログラムされたコンピュータまたはプロセッサによって実現されよう。
【0053】
検知すべき紙葉類の状態の種類は,この紙幣状態検知装置が応用される装置(紙幣取扱装置,コピーマシン,プリンタ等)の要請に応じて定められる。ここでは代表的に,紙葉類そのものの状態として,しわの有無とその程度,硬さ(腰の強さ,またはしなやかさ)および付着物(汚れ,粘着テープなど)の有無とその大きさを挙げておく。また紙葉類が搬送(繰出し,押込みを含む)されているときの状態として「重送(連れ出し)」を挙げる。
【0054】
紙葉類のしわと硬さについて簡単に述べておく。
【0055】
図7において,(a) はしわが全く無い紙葉類を,(b) はしわがきわめて多い紙葉類をそれぞれ示している。しわの程度を特徴づけるものとして,しわの数,しわによって生じる紙葉類の厚さ(d0とd1を比較せよ)等がある。しわの程度はしわ度で表される。全くしわのないものをしわ度0とすることができる。しわが多すぎて使用に耐えないもの(たとえば,紙幣であれば,しわが多すぎて搬送障害を起こすであろうと予想されるもの)をしわ度1とすれば,しわの程度を0〜1の間の数値によって表わすことができる。
【0056】
紙葉類の硬さは,一般に,図8に示すように,紙葉類の一端を固定し,紙葉類を撓ませたときに働く元の状態に戻ろうとする力Fによって表わされる。この力Fを計測する装置も実際に存在する。
【0057】
上述した紙幣の各種の状態を表わす特徴量の種類は,特徴量算出部42において,あらかじめ定められているか,または後述する学習によって好適なものが決定される。
【0058】
特徴量のいくつかの例について図6を参照して説明する。図6は1枚の紙幣がローラ15と16の間に突入し,ローラ15と16との間を通過し,ローラ15,16から離れるまでの期間においてセンサ10から得られるセンシング信号の波形を拡大して示すものである。
【0059】
一般的にいうと,センシング信号波形は,まず低いレベルで不規則に振動している。これはローラ15,16の周表面における不規則性,その他の要因に依るものと考えられる。紙幣がローラ15と16との間に突入すると,波形は急激に立上り,大きなピークを示す。この後,紙幣の厚さ,しわの有無等に応じた振動波形が紙幣がローラ15,16間を通過し終るまで続く。紙幣がローラ15,16から離れると,センシング信号は再び元のレベルに戻る。
【0060】
特徴量には次のようなものがある。
振幅(A) :この振幅(A) は紙幣がローラ15,16間を通過しているときに現われる信号レベルの変動の大きさを表わすのでしわ度に強く関連している。センシング信号の最初のピーク(所定レベル以上の)の後に現われ,かつ所定のしきい値を超えた,または最初のピークから所定時間内の波形部分の解析によって振幅(A) を表わすデータが得られる。
【0061】
立上り角(B) :センシング波形が定常状態のレベルから立上った時点から最初のピークを示す時点までの時間TB と,最初のピーク(所定レベル以上)のレベルVB とを用いて,立上り角(B) はVB /TB で表わされる。この立上り角(B) は紙幣の硬度に強く関係している。
【0062】
実効値(C) :紙幣がローラ15,16間に突入する前,もしくはローラ15,16から離れた後,または紙幣がローラ15,16間を通過しているときにおける所定期間の波形の実効的(平均的)なレベルが実効値(C) である。この実効値(C) が予想される値から大きく外れているときには紙幣が2枚以上重なって送られている可能性があるから,実効値(C) は重送に強く関連する特徴量である。
【0063】
ピーク位置(D) :ピーク位置(D) はセンシング波形に現われる所定レベル以上の1または複数のピークのうちの最も高いピークの位置(時間軸上の位置)である。紙幣の硬度にも依るが,紙幣がローラ15,16間に突入したときに現われる最初のピークの位置はほぼ定まった範囲(時間軸上の範囲)内にある。この範囲外の位置にピーク位置(D) が存在することは,紙幣に何かが付着している可能性がある。ピーク位置(D) は付着物に強く関係する特徴量である。
【0064】
特徴量算出部42は上述したような特徴量を紙幣1枚ごとに算出し,その結果を状態判定部22に与える。
【0065】
状態判定部22は与えられた複数の特徴量に基づいて,検知すべき状態のそれぞれについて,その状態の度合値を所定の評価関数を用いて算出する。
【0066】
一つの状態iに関してその状態の度合値Yi を算出する方法が図9にブロック図で示されている。すなわち,この評価関数では次の処理が行なわれる。
(1) 算出された各特徴量Xj ごとに重み付け係数Wijを掛ける。
(2) 重み付けされた各特徴量の値の総和をとる。
(3) 定数Ci を加える。
【0067】
この演算を数式で表わすと次のようになる。ここでYi は度合値,Wijは重み,Xj は特徴量,Ci は定数である。
【0068】
【数1】
【0069】
重みWijおよび定数Ci はあらかじめ設定しておくこともできるし,後述する学習によって取得することもできる。重みおよび定数は零(0) の場合もあるのはいうまでもない。
【0070】
状態判定部22は算出された状態ごとの度合値とそのまま出力するか(連続出力),または1もしくは複数レベルのしきい値を用いて弁別し,状態を二段階もしくは多段階に表わす信号として出力する。後者の出力信号は紙幣の搬送の制御に有効である。たとえば,紙幣の状態に応じて,紙幣を回収する,搬送速度を低下させるなどの制御が可能となる。
【0071】
次に学習機能をもつ紙幣状態検知装置について説明する。この装置の電気的構成が図10に示されている。この図において既に説明したものと同一物には同一符号を付し重複説明を避ける。
【0072】
先に説明した装置と比較すると,モード切替スイッチ81,学習部82および操作部83が追加されている。
【0073】
操作部83は操作パネルまたは入力装置であり,モード設定スイッチ(またはモード切替スイッチ)と教師信号の入力装置を備えている。モード設定スイッチによって紙幣状態の検知モードまたは学習モードが設定される。教師信号は2値(たとえば,しわ度=0,しわ度=1),多値(たとえば,しわなし,ややしわがある,しわが多いなど)または連続値を用いて入力されよう。教師信号は学習部82に与えられる。
【0074】
モード切替スイッチ81は特徴量抽出部21A に設けられ,操作部83で設定されたモードに応じてセンシングデータの行先を制御する。検知モードが設定されているときには,タイミング制御部41から得られたセンシングデータを特徴量算出部42に与え,学習モードが設定されているときにはセンシングデータを学習部82に与える。
【0075】
学習部82は,学習モードにおいて,与えられたセンシングデータに基づいてあらかじめ定められた候補特徴量(状態検知で用いられた特徴量を含む)を算出する。算出された候補特徴量において,教師信号を参照して,状態検知に用いるべき特徴量か否か(追加すべきか,削除すべきか)を判定する。また,状態判定で用いられる重みおよび定数を決定(修正)する。状態検知に用いいるべきものと決定された特徴量は特徴量算出部42に,係数(重みおよび定数)は状態判定部22にそれぞれ与えられる。
【0076】
モード切替スイッチ81および学習部82はプログラムされたコンピュータまたはプロセッサにより実現されよう。
【0077】
学習部82の構成例が図11に示されている。上述したように,学習モードが設定されているときに,センシングデータが学習部82に与えられる。このセンシングデータは学習用紙幣に関するものである。
【0078】
候補特徴量算出部91は紙幣1枚ごとに与えられるセンシングデータからその紙幣に関する候補特徴量を算出する。算出された候補特徴量は記憶部92に記憶される。
【0079】
教師信号はスタッカ12から繰出される各学習用紙幣のそれぞれに対して操作部83から記憶部92に与えられる。したがって,1枚の紙幣について候補特徴量と教師信号が対応して記憶部92に記憶されることになる。
【0080】
スタッカ12から紙幣が繰出される毎に候補特徴量が算出される。したがって,記憶部92には複数枚の紙幣についての候補特徴量と教師信号が蓄えられることになる。同じ状態の複数枚の紙幣について繰返して上記動作を行なう場合には,同じ状態の複数枚の紙幣を一群として,この一群に対して一つの教師信号を与えるようにしてもよい。
【0081】
候補特徴量には上述した検知動作で用いられた特徴量(振幅,立上り角,実効値およびピーク位置)が含まれる。これに加えて,候補特徴量の他の例には次のものがある。
【0082】
図12を参照して,候補特徴量の他の例には,センシング信号波形において,その最大値(最大レベル),最小値(最小レベル),ピークトゥピーク(最大値と最小値との差),極小値数(負のピーク(谷)の数),あるしきい値レベルを越えている時間,越えた回数などである。
【0083】
このようにして,複数の同一紙幣状態,または異なる紙幣状態についての学習データ(複数の候補特徴量と教師信号との対)が得られると,特徴量決定部93において,所与の紙幣状態の判別に適した特徴量が候補特徴量の中から選択される。すなわち,状態検知に用いられていた特徴量から削除すべき特徴量があるか,追加すべき特徴量があるかどうかが決定される。最適な特徴量の選択は,後述するように,たとえば偏Λ統計量に基づいてF分布検定により行なわれる。決定された特徴量の種類は特徴量算出部42に与えられる。
【0084】
特徴量が決定されると次に,係数決定部94において,決定された特徴量に関して,評価関数で用いられる重みWおよび定数Cが決定される。たとえば,この決定処理では線形判別関数が用いられる。決定された係数(重みおよび定数)は状態判定部22に与えられる。
【0085】
学習後の紙幣状態検知動作において,特徴量算出部42では学習により決定された特徴量が用いられ,状態判定部22では学習により決定された係数が用いられる。
【0086】
検知すべき状態の種類ごとに上記の学習が行なわれるのはいうまでもない。
【0087】
紙幣状態の一つとしてしわ度を求めるための学習方法の一例について説明する。しわ度=0の紙幣(図7(a) 参照)をn0 枚,しわ度=1の紙幣(図7(b) 参照)をn1 枚用意し,スタッカ12に入れ,これらの紙幣を1枚ずつ繰出して,p個の候補特徴量xij…,xp が候補特徴量算出部91において算出されたものとする。これらの算出された候補特徴量が図13(a) および(b) にまとめられている。
【0088】
特徴量決定部93において次のようにして,候補特徴量の中から状態検知に用いる特徴量が決定される。
【0089】
q個の特徴量(変量)x* がしわ度の算出に用いられていたとする。ここで,変量x* に含まれていない,ある候補特徴量xj を追加すべきか否かについては,偏Λ統計量Λ(xj|x*)を用いて,
【数2】
が成立すればxj を追加し,そうでなければ追加しない。ここでFinは,F分布表に従う値である。
【0090】
一方,変量x* に含まれているある特徴量xk を削除するか否かについては,
【数3】
であればxk を削除し,そうでなければ削除しない。Fout もFinと同様にF分布表に従う値である。
【0091】
以上の操作を各候補特徴量(特徴量)について実行することにより,最終的にしわ度の算出に有効な特徴量が決定される。
【0092】
このようにしてq個の特徴量が決定されると,次に係数決定部94において係数決定の処理が行なわれる。決定されたq個の特徴量が図14(a) および(b) に示されている。
【0093】
しわ度を算出するための評価関数(線形判別関数)は次式で与えられる。
z=A(a1x1+…aqxq)+C …(4)
【0094】
決定すべき係数を,
a=(a1,a2,…,aq)
とし,以下の算出式により係数が求められる。
a=S-1(μ(0)−μ(1)) …(5)
ただし,
μ(0)=(μ1 (0),μ2 (0),…,μq (0)) …(6)
μ(1)=(μ1 (1),μ2 (1),…,μq (1)) …(7)
である。Sは分散共分散行列である。
【0095】
求めた係数を用いて以下の連立方程式より定数項AおよびCを決定する。
0=A(a1μ1 (0)+a2μ2 (0)+…+aqμq (0))+C …(8)
1=A(a1μ1 (1)+a2μ2 (1)+…+aqμq (1))+C …(9)
【0096】
重みW1 ,W2 ,…Wq はそれぞれAa1 ,Aa2 ,…,Aaq で表わされる。
【0097】
このようにして重みWと定数Cとが決定される。
【0098】
図15は上述した学習処理をフローチャートの形でまとめたものであり,コンピュータまたはプロセッサが行なう処理手順を示すものといえる。
【0099】
センサ19からの検出開始/終了信号がオンの状態のときのセンシング信号を取込む(ステップ101 〜103 )。取込んだセンシング信号に基づいて候補特徴量を算出し,記憶する(ステップ104 )。学習すべきすべての紙幣について上記の処理を繰返し,学習データ(候補特徴量と教師信号)を記憶する(ステップ105 )。
【0100】
上述したように,蓄積した学習データに基づいて有効な特徴量を決定し(ステップ106 ),さらに決定した特徴量に関して係数(重み,定数)を決定する(ステップ107 )。
【0101】
学習の目的および効果は次の点にある。
【0102】
この紙幣状態検知装置が設置される紙幣取扱装置ごとに若干のばらつき,または特性の差があるときに(たとえばセンサ10を取付けるフレームの寸法誤差,ローラ15,16等の誤差),これに基づいて紙幣状態検知結果に差が生じるのを防止する。
【0103】
紙幣取扱装置の経年変化に対応して,常に正確な紙幣状態検知が行なえるようにする。
【0104】
取扱われる紙幣の種類(国によっても紙幣が異なる)が変ったときに,その都度技術者が特徴量や係数を調整する必要がない。
【0105】
紙幣状態判別に最も有効な特徴量を用いることができるので,ノイズに強く,精度のよい状態検知が可能となる。
【0106】
上記実施例では紙幣取扱装置における状態検知装置について詳述したが,紙葉類の状態検知装置はすべての種類の紙葉類を取扱う装置,たとえばコピーマシン,プリンタ,ファクシミリ等にも適用可能であるのはいうまでもない。
【0107】
また,紙葉類の繰出し箇所のみならず,紙葉類を搬送する搬送路,紙葉類を放出する放出口,紙葉類を受入れる受入口,紙葉類を収納する収納箇所等においても,紙葉類の状態検知が行なわれるのはいうまでもない。紙葉類の検知すべき状態としては上述した例の外に,汚れ,折れ,破れ,濡れ等がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣取扱装置における紙幣繰出し機構の構成を模式的に示す。
【図2】紙幣の状態検知装置の電気的構成を機能的に示すブロック図である。
【図3】センシング部の具体的構成例を示すブロック図である。
【図4】特徴量抽出部の詳細構成を機能的に示すブロック図である。
【図5】図4のブロック図における入,出力信号の波形を示す波形図である。
【図6】特徴量の例を示す
【図7】紙幣のしわ度を示すもので,(a) はしわ度=0のもの,(b) はしわ度=1のものである。
【図8】紙幣の強さを説明するためのものである。
【図9】状態判定部における演算方法をブロック図で表現したものである。
【図10】学習機能をもつ状態検出装置を示すブロック図である。
【図11】学習部の詳細構成を機能的に示すブロック図である。
【図12】候補特徴量の例を示す。
【図13】算出された特徴量を示す。
【図14】決定された特徴量を示す。
【図15】学習処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 センサ
11 紙幣
16 ゲートローラ
17 フレーム
20 センシング部
21 特徴量抽出部
22 状態判定部
81 モード切替スイッチ
82 学習部
83 操作部
Claims (10)
- 紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材を通して生じる振動に関する量を紙葉類1枚分ずつ検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するセンサ,
上記センサの出力信号の波形に基づいて,紙葉類そのものの状態に関連する特徴量を算出する手段,および
上記特徴量算出手段によって算出された1または複数の特徴量に基づいて,紙葉類そのものの所与の状態を表わす指標を算出する手段,
を備えた紙葉類の状態検知装置。 - 紙葉類そのものの状態を表わす指標が紙葉類のしわに関連する量であり,上記特徴量が,上記センサの出力信号波形に現われる紙葉類のしわに起因する振幅を含んでおり,上記特徴量算出手段が上記振幅を算出するものである,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 紙葉類そのものの状態を表わす指標が紙葉類の硬さに関連する量であり,上記特徴量が,上記センサの出力信号波形に現われる最初の急激な立上りの角度を含んでおり,上記特徴量算出手段が上記立上り角を算出するものである,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 紙葉類そのものの状態を表わす指標が紙葉類への付着物の存在に関連する量であり,上記特徴量が,上記センサの出力信号波形に現われる所定レベル以上のピークの位置を含んでおり,上記特徴量算出手段が上記ピーク位置を算出するものである,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 紙葉類そのものの状態を表わす指標が紙葉類の所与の状態の程度である,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 紙葉類そのものの状態を表わす指標が紙葉類の所与の状態を複数段階に示すものである,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 搬送される紙葉類が上記接触部材に接している期間,またはその期間の開始もしくは終了を検出する手段がさらに設けられ,上記特徴量算出手段は上記接触部材が紙葉類に接触している間における上記センサの出力信号波形に基づいて特徴量を算出するものである,請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 学習モードを設定する手段,
教師信号を入力する手段,
学習モードが設定されているときに,学習用紙葉類について候補特徴量を算出する手段,および
算出された候補特徴量の中から,教師信号に基づいて,状態検知のために適切な特徴量を選択する手段,
を備えた請求項1に記載の紙葉類の状態検知装置。 - 選択された特徴量に関して,指標を算出するのに必要な係数を教師信号に基づいて決定する手段をさらに備えた請求項8に記載の紙葉類の状態検知装置。
- 紙葉類が搬送される過程で,搬送される紙葉類に接触する部材,
この接触部材またはその支持部材に生じる振動に関する量を紙葉類1枚分ずつ検出し,検出した振動に関する量を表わす信号を出力するトランスデューサ,および
上記トランスデューサの出力信号の波形に基づいて紙葉類そのものの所与の状態の度合を算出し,この度合を連続または複数段階に示す信号を出力する手段,
を備えた紙葉類の状態センサ装置。
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