JPH1027273A - 媒体識別方法およびその装置 - Google Patents

媒体識別方法およびその装置

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JPH1027273A
JPH1027273A JP20315996A JP20315996A JPH1027273A JP H1027273 A JPH1027273 A JP H1027273A JP 20315996 A JP20315996 A JP 20315996A JP 20315996 A JP20315996 A JP 20315996A JP H1027273 A JPH1027273 A JP H1027273A
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JP
Japan
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medium
coin
vibration
identification
sensor
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JP20315996A
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English (en)
Inventor
Koji Sogo
浩二 十河
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】搬送中の媒体(硬貨など)を加振手段で加振さ
せて、媒体の振動特性に基づいて媒体を識別すること
で、導電率および外径が近似している2種類の媒体であ
っても、その表裏外面に形成された凹凸模様の差により
媒体の固有振動数が異なることを有効利用して、媒体が
仮りに汚れていても良好な識別を行なうことができ、識
別精度の向上を図ることができる媒体識別装置の提供を
目的とする。 【解決手段】媒体Aを搬送する搬送手段17,18を備
えた媒体識別装置であって、上記搬送手段17,18の
中途部に媒体Aを加振する加振手段21〜23を設け、
上記加振手段21〜23により加振された媒体Aの振動
特性に基づいて媒体を識別する識別手段を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動販売
機や現金入出金装置等に内蔵されて硬貨などの媒体を識
別するような媒体識別方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の媒体識別方法およびその
装置の一例としての硬貨識別方法およびその装置として
は例えば図8に示す如き構成のものがある。すなわち、
下側の各ローラ81…間に張架されたエンドレス状の搬
送ベルト82と、上側の各ローラ83…間に張架された
エンドレス状の搬送ベルト84とで、硬貨Aを矢印方向
へ搬送する搬送経路85を構成し、この搬送経路85に
材質センサ86および外径センサ87を配設し、材質セ
ンサ86と外径センサ87とで硬貨Aの材質および外径
を検出して、硬貨Aの金種や真偽を識別判定するもので
ある。
【0003】上述の各センサ86,87はコイルを有す
る磁気センサで構成され、所定の周波数にてコイルを発
振させて、材質検出時においては硬貨Aが材質センサ8
6配設部位を通過する時、各硬貨を構成する金属の差異
により導電率が異なるので、コイルのインピーダンス変
化、換言すれば導電率による振幅変化量を検出し、金種
毎に予め定められた範囲と比較して金種判定を実行する
ものである。また硬貨Aの外径を検出する外径センサ8
7も同様の方法にて外径を検出するが、この外径検出と
しては複数のLEDとCCDアレイとを組合わせた光学
式リニアセンサで硬貨Aの外径を検出する手段や或は画
像処理により外径を含む硬貨模様を検出して硬貨の金
種、真偽を識別する手段もある。
【0004】上述の材質、外径は識別の要素としては有
効であるが、導電率が近似する金属材料を用いた2種類
の硬貨にあっては、視覚的には模様が全く異なるが、材
質検出のみでは斯る2種類の硬貨は同種類の硬貨(同一
金種)であると誤判定される問題点があった。外径検出
の際も同様で、外径が近似する2種類の硬貨にあって
は、視覚的には模様が全く異なるが、外径検出のみでは
斯る2種類の硬貨は同種類の硬貨(同一金種)であると
誤判定される。
【0005】このため硬貨の識別判定精度の向上を図る
ために、こら材質検出、外径検出を組合わせて総合的な
識別を行なうのが一般的であるが、これら両者を組合わ
せたとしても各々の特性が互に類似する外国硬貨やゲー
ムコインなどが存在し、これらに対して完全に正貨との
区別をつけるに至っていない現状である。一方、画像処
理による識別手段にあっては硬貨の模様の際により金
種、真偽を良好に識別することができる利点がある反
面、硬貨が汚れた場合には正貨であっても偽貨と誤判定
される問題点があり、加えて装置それ自体が高価かつ大
型化する難点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、搬送中の媒体(硬貨など)を加振手段で加
振させて、媒体の振動特性に基づいて媒体を識別するこ
とで、導電率および外径が近似している2種類の媒体で
あっても、その表裏外面に形成された凹凸模様の差によ
り媒体の固有振動数が異なることを有効利用して、媒体
が仮りに汚れていても良好な識別を行なうことができ、
識別精度の向上を図ることができる媒体識別装置の提供
を目的とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述の加振手段を媒
体に接触すべく配置することで、媒体を加振手段にて直
接振動させ、搬送ベルト等の搬送手段を介して加振させ
る構造と比較して正確な加振を実行することができる媒
体識別装置の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、媒体の振動特性を検
出する特性検出手段を、媒体に転接するローラ(回転
体)に設けることで、振動特性検出時の摩擦抵抗の低減
と、特性検出率の向上との両立を図ることができる媒体
識別装置の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、上述の特性検出手段
をローラに対して複数個設けることで、単一の特性検出
手段を用いる構造と比較して検出周期を密と成して、振
動特性の検出精度向上を図ることができる媒体識別装置
の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、媒体に対して非接触
構造の距離検出手段にて媒体の振動特性を検出すべく構
成することで、媒体を損傷させることのない媒体識別装
置の提供を目的とする。
【0011】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、媒体の通過を検出す
る通過検出手段を設けて、媒体の通過時に加振手段を作
動させることで、必要時にのみ加振を行なって、省エネ
ルギ化を達成することができる媒体識別装置の提供を目
的とする。
【0012】この発明の請求項7記載の発明は、搬送中
の媒体を振動させ、該媒体の振動特性に基づいて媒体を
識別することで、媒体の固有振動数の差異を有効利用し
て、仮りに媒体が汚れていても良好な識別を行なうこと
ができ、識別精度の向上を図ることができる媒体識別方
法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、媒体を搬送する搬送手段を備えた媒体識別装
置であって、上記搬送手段の中途部に媒体を加振する加
振手段を設け、上記加振手段により加振された媒体の振
動特性に基づいて媒体を識別する識別手段を備えた媒体
識別装置であることを特徴とする。
【0014】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記加振手段を媒体
に接触するように配置した媒体識別装置であることを特
徴とする。
【0015】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記媒体の振動特性
を検出する特性検出手段が媒体に転接するローラに設け
られた媒体識別装置であることを特徴とする。
【0016】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の構成と併せて、上記特性検出手段は
ローラに対して複数設けられた媒体識別装置であること
を特徴とする。
【0017】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記媒体の振動特性
を検出する特性検出手段が媒体と非接触構造の距離検出
手段にて構成された媒体識別装置であることを特徴とす
る。
【0018】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記搬送手段に媒体
の通過を検出する通過検出手段を設け、媒体通過時に上
記加振手段を作動させる媒体識別装置であることを特徴
とする。
【0019】この発明の請求項7記載の発明は、搬送中
の媒体を振動させ、該媒体の振動特性に基づいて媒体を
識別する媒体識別方法であることを特徴とする。
【0020】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、媒体を搬送する搬送手段の中途部に設けられ
た加振手段は媒体を加振し、識別手段は加振手段より加
振された媒体の振動特性に基づいて媒体を識別する。こ
のように、搬送中の媒体を加振手段で加振させて、媒体
の振動特性に基づいて媒体を識別するので、導電率およ
び外径が近似している2種類の媒体であっても、その表
裏外面に形成された凹凸模様の差により媒体の固有振動
数が異なることを有効利用して、媒体が仮りに汚れてい
ても良好な識別を行なうことができて、識別精度の向上
を図ることができる効果がある。
【0021】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の加振手
段は媒体と接触して、媒体を直接振動させるので、搬送
ベルト等の介在物を介して加振させる構造と比較して正
確な加振を実行することができる効果がある。
【0022】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、媒体に転接す
るローラに対して特性検出手段を設け、この特性検出手
段がローラと共に転動しながら媒体の振動特性を検出す
るので、振動特性検出時の摩擦抵抗の低減と、特性検出
率の向上とを図ることができる効果がある。
【0023】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述の特性検
出手段をローラに対して複数設けたので、該特性検出手
段を1回のみ用いる構造と比較して、複数の各特性検出
手段による振動特性検出の周期を密と成すことができ、
この結果、振動特性の検出精度の向上を図ることができ
る効果がある。
【0024】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、特性検出手段
を構成する距離検出手段は媒体と非接触状態下において
該媒体の振動特性を検出するので、特性検出に際して媒
体が損傷するのを阻止することができる効果がある。
【0025】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の通過検
出手段により媒体の通過が検出された必要時にのみ加振
手段を作動させるので、省エネルギ化を達成することが
できる効果がある。
【0026】この発明の請求項7記載の発明によれば、
搬送中の媒体を振動させて、この媒体の振動特性に基づ
いて媒体を識別する方法であるから、媒体の固有振動数
の差異を有効利用して、仮りに媒体が汚れていても良好
な識別を行なうことができて、従来の材質検出や外径検
出の方法に対して識別精度の向上を図ることができる効
果がある。
【0027】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は媒体識別方法およびその装置を示し、ま
ず、図1、図2に基づいて媒体識別装置の一例としての
硬貨識別装置の構成について説明する。
【0028】下側に位置する3つのローラ11…間にエ
ンドレス状の搬送ベルト12を張架する一方、上側に位
置する3つのローラ13…間にも同様にエンドレス状の
搬送ベルト14を張架して、媒体としての硬貨Aを高速
搬送する搬送経路15を構成している。この実施例では
上述の搬送経路15を硬貨投入口(図示せず)の近傍内
部に配置している。
【0029】上述の下側に位置する3つのローラ11…
のうちの最内奥側のローラ16との間には前述の搬送ベ
ルト12の硬貨搬送面と面一状になるように他の搬送ベ
ルト17を張架している。上述の搬送ベルト17に対し
て加振器配置スペースを隔てた内奥には金種判別された
硬貨を金種別振分け部側へ搬送する搬送ベルト18を設
けている。
【0030】また上述の搬送ベルト17,18間におけ
るベース20上には硬貨Aに接触して該硬貨Aを直接振
動させる加振手段としての合計3つの加振器21,2
2,23を取付けている。これら加振機21,22,2
3による振動周波数は数10Hz〜数KHzの範囲を採
用し、この周波数範囲で可及的均一な周波数を発生させ
る。このため加振器は振動させる周波数範囲に応じて複
数個(この実施例では3個)用いるが、1個のみ用いて
もよいことは勿論である。
【0031】さらに上述の加振機21,22,23に硬
貨搬送空間を隔てた上方には、硬貨Aの搬送に追従回転
する転接ローラ24を配設している。この転接ローラ2
4は可回動かつ上下方向に若干自由度を有する如くバネ
支持され、加振器21,22,23と主として加振器2
2と転接ローラ24下端との間の離間距離は硬貨Aの厚
みに対して若干狭く調整され、硬貨Aに対する転接時に
硬貨Aによって微量押上げられるようになっている。
【0032】上述の転接ローラ24には硬貨Aの振動特
性を検出する特性検出手段として合計8個の振動センサ
S1〜S8を等間隔かつ放射状に埋設している。この実
施例においては振動センサS1〜S8として加速度セン
サを用いるが圧力を電気量に変換する圧電素子を上記ロ
ーラ24の円周上に配置してもよい。上述の搬送ベルト
12,14と、加振器21,22,23および転接ロー
ラ24との間には、硬貨Aの通過を検出する通過検出手
段としての光学式透過型の通過センサ25を配設してい
る。
【0033】この通過センサ25は発光要素と受光要素
とを備え、硬貨Aの搬入時に光線が遮光され、この遮光
信号により上述の加振器21,22,23を作動させる
ものである。図2は硬貨識別装置の制御回路ブロック図
を示し、上述の各振動センサS1〜S8の出力側はそれ
ぞれ増幅器26を介してA/D変換器(アナログ信号を
デジタル信号に返還する回路)27に接続されている。
【0034】CPU30は各振動センサS1〜S8に対
応する合計8個のA/D変換器27からの信号と、通過
センサ25からの信号とに基づいて、ROM28に格納
されたプログラムに従って、搬送装置29、加振器2
1,22,23、識別部31を駆動制御し、またRAM
32(記憶手段)は硬貨A(但し、正貨)の各金種毎の
固有振動数データなどの必要なデータを記憶する。
【0035】上述の搬送装置29は図1に示す各ベルト
12,14,17,18により構成され、硬貨投入口の
直内奥に設けられた投入口センサ(図示せず)の出力を
受けて各ベルト12,14,17,18を取込み方向
に、また必要に応じて偽硬貨であることの識別を受けて
各ベルト12,14,17,18を硬貨返却方向に駆動
する。また上述の識別部31は、加振器21,22,2
3により直接加振された硬貨Aの振動特性に基づいて硬
貨Aの金種を識別する識別手段であるが、CPU30そ
れ自体がこの識別手段を兼ねるように構成してもよいこ
とは勿論である。
【0036】このように構成した硬貨識別装置を用いて
硬貨Aの金種や真偽を識別する方法を、図3に示すフロ
ーチャートを参照して、以下に詳述する。第1ステップ
41で、CPU30は硬貨Aの通過を判別する。すなわ
ち通過センサ25が硬貨Aにより遮光されるとYES判
定となり、硬貨Aが搬入してこない場合にはNO判定と
なる。而してNO判定時にはリターンして硬貨Aの搬入
待ちを行ない、YES判定時には次の第2ステップ42
に移行する。
【0037】上述の第2ステップ42で、CPU30は
加振器21,22,23を作動させ、硬貨Aを直接振動
させる。なお、硬貨Aの固有振動数は図4に如くなる。
この硬貨Aの振動特性は転接ローラ24に埋設された振
動センサS1〜S8によりピックアップされるので、こ
の振動センサS1〜S8の出力信号を増幅器26で増幅
した後に、A/D変換器27でデジタル信号に変換し、
このA/D変換データをメモリとしてのRAM32の所
定エリアに格納する。
【0038】次の第3ステップ43で、CPU30はF
FT計算を実行する。ここに、FFTとはFast Fourier
Transform(高速フーリエ変換)の略で、演算の数を減
らすためにCooley-Tukeyのアルゴリズムを用いるフーリ
エ変換である。すなわちRAM32に記憶したA/D変
換データは振動センサの振幅が時系列に並んだものであ
って、ここから識別のために特徴を計算する目的でFF
Tを実行し、周波数軸に対してゲインと位相を算出す
る。
【0039】次に第4ステップ44で、CPU30は上
述のゲインとピーク周波数を検出する。つまり、FFT
によって求められたゲイン特性からピークの周波数を検
出する。要するに周波数の最小値から最大値までゲイン
をスキャンし、ある周波数でのゲインとその周辺のゲイ
ンの差が所定の値以上に開いた時、その周波数をピーク
とする。このようにしながらピークを複数番目まで検出
する。このピーク周波数が固有振動数(図4参照)とな
る。
【0040】次に第5ステップ45で、CPU30は識
別部31を駆動して、固有振動数類似度計算を実行す
る。すなわち第4ステップ44で求めた固有振動数を、
予め同装置により金種毎に測定した正貨の固有振動数
(そのデータはRAM32に記憶)と比較して、その類
似度を計算する。例えば類似度としてユークリッド距離
を用い、金種毎の基準データとの距離を計算し、所定の
スレッシュ(しきい値に相当)以下の時に当該金種であ
ると判定する一方、何れの金種(基準データ)との距離
もスレッシュを越えた場合には偽貨であると判定する。
なお、被検出硬貨の固有周波数、金種毎の基準データと
しての固有振動数、ユークリッド距離を参考のため数式
で示すと、次の[数1]の如くなる。
【0041】
【数1】
【0042】次に第6ステップ46で、CPU30は結
果出力を実行する。すなわち金種判定結果を上記コンピ
ュータ(図示せず)に返す。上位コンピュータは硬貨処
理装置全体を制御するもので、識別結果に従って金種識
別済みの硬貨Aを金種別の収納庫に送って収納し、偽貨
と判定された硬貨は硬貨返却口(硬貨投入口と同一の場
合、別々の場合の双方を含む)へ返却処理する。
【0043】次に第7ステップ47で、CPU30は上
位コンピュータからの識別終了指示の有無に基づいて識
別終了指示ありの場合には図3のフローチャートによる
一連の処理を終了する一方、識別終了指示がない場合に
は次硬貨の識別に備えて第1ステップ41にリターンす
る。
【0044】このように以上要するに上記実施例の硬貨
識別装置によれば、硬貨Aを搬送する搬送装置29の中
途部に設けられた加振器21,22,23は硬貨Aを加
振し、識別部31は加振器21,22,23より加振さ
れた硬貨Aの振動特性に基づいて硬貨Aを識別する。つ
まり、搬送中の硬貨Aを加振器21,22,23で加振
させて、硬貨Aの振動特性に基づいて硬貨Aを識別する
ので、導電率および外径が近似している2種類の硬貨A
であっても、その表裏外面に形成された凹凸模様の差に
より硬貨Aの固有振動数が異なることを有効利用して、
硬貨Aが仮りに汚れていても良好な識別を行なうことが
できて、識別精度の向上を図ることができる効果があ
る。
【0045】また、上述の加振器21,22,23は硬
貨Aと接触して、硬貨Aを直接振動させるので、搬送ベ
ルト等の介在物を介して加振させる構造と比較して正確
な加振を実行することができる効果がある。さらに、硬
貨Aに転接するローラ24に対して振動センサS1〜S
8を設け、この振動センサS1〜S8がローラ24と共
に転動しながら硬貨Aの振動特性を検出するので、振動
特性検出時の摩擦抵抗の低減と、特性検出率の向上とを
図ることができる効果がある。
【0046】しかも、上述の振動センサS1〜S8をロ
ーラ24に対して複数設けたので、該振動センサを1回
のみ用いる構造と比較して、複数の各振動センサS1〜
S8による振動特性検出の周期を密と成すことができ、
この結果、振動特性の検出精度の向上を図ることができ
る効果がある。加えて、上述の通過センサ25により硬
貨Aの通過が検出された必要時にのみ加振器21,2
2,23を作動させるので、省エネルギ化を達成するこ
とができる効果がある。
【0047】また上記実施例の硬貨識別方法によれば、
搬送中の硬貨Aを振動させて、この硬貨Aの振動特性に
基づいて硬貨Aを識別する方法であるから、硬貨Aの固
有振動数の差異を有効利用して、仮りに硬貨Aが汚れて
いても良好な識別を行なうことができて、従来の材質検
出や外径検出の方法に対して識別精度の向上を図ること
ができる効果がある。なお、上述の硬貨識別方法、装置
を材質検出および外径検出と併用するとより一層確実な
硬貨識別ができることは勿論である。
【0048】図5は硬貨識別装置の他の実施例を示し、
先の実施例においては転接ローラ24に埋設された振動
センサS1〜S8により硬貨Aの振動特性を接触構成に
て検出すべく構成したが、図5に示すこの実施例では振
動する硬貨Aに対して非接触にてその振動特性を検出す
るように距離検出手段としての光学式の距離センサ33
を設けたものである。
【0049】この距離センサ33は投光部および受光部
を有し、受光部はビーム位置を三角測量の原理にて検出
し距離を求める。すなわち、振動している硬貨Aと距離
センサ33との間の離間距離を測定することにより硬貨
振動状態を検出すべく構成したものである。
【0050】このように特性検出手段を構成する距離セ
ンサ33が硬貨Aと非接触状態下において硬貨Aの振動
特性を検出するので、特性検出に際して硬貨Aが損傷す
るのを阻止することができる効果がある。なお、その他
の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏
するので、図5において前図と同一の部分には同一符号
を付して、その詳しい説明を省略する。
【0051】図6は硬貨識別装置のさらに他の実施例を
示すフローチャートで、この実施例では硬貨Aが転接ロ
ーラ24と接触することによる衝撃信号(外乱に相当)
を検出することを排除して、安定した硬貨振動を検出す
るために、図1に示す装置において硬貨Aと接触した最
初の振動センサの出力を無視(禁止)し、2番目以降の
振動センサ出力を類似度検出に用いるように構成したも
のである。
【0052】図7は時間に対する振動センサの信号レベ
ルを示すように硬貨Aと接触した最初の振動センサの出
力波形(図7の波形α参照)は、硬貨Aの振動に加え
て、硬貨Aが転接ローラ24と衝合するノイズ成分が重
畳される一方、硬貨Aに対して2番目に接触する振動セ
ンサの出力波形(図7の波形β参照)は、転接ローラ2
4が硬貨Aに対して密着して回転するので、安定したセ
ンサ出力となる。
【0053】図6はこのような目的のために硬貨Aと接
触した最初の振動センサ(先頭センサ)の出力を禁止
し、2番目の振動センサ(次センサ)以降の出力を類似
度検出に用いるフローチャートである。すなわち、図6
に示すフローチャートの第1ステップ51で、CPU3
0は通過センサ25からの信号に基づいて硬貨Aの通過
か否かを判定し、YES判定時には次の第2ステップ5
2に移行する。
【0054】この第2ステップ52で、CPU30は全
ての振動センサS1〜S8の信号を増幅およびA/D変
換した後にRAM32の所定エリアに格納する。次に第
3ステップ53で、CPU30はA/D変換後の振動セ
ンサS1〜S8のレベルを検出する。
【0055】次に第4ステップ54で、CPU30は検
出されたレベル(信号増幅)が所定出力を最初に越えた
センサを、硬貨Aと最初に接触した振動センサであると
認定して、この先頭センサの出力使用を禁止すると共
に、次センサ以降の出力を類似度検出に用いるようにす
る。この図6の第4ステップ54から図3の第3ステッ
プS43へ移行して、以下各ステップ43〜47での処
理を実行することにより、先の実施例と同様に硬貨Aの
金種、真偽の識別を行なうことができ、しかも安定した
硬貨振動の検出により誤検出をなくすことができる効果
がある。
【0056】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の媒体は、実施例の硬貨Aに対応
し、以下同様に、搬送手段は、搬送装置29に対応し、
加振手段は、加振器21,22,23に対応し、識別手
段は、識別部31に対応し、特性検出手段は、振動セン
サS1〜S8および距離センサ33に対応し、ローラ
は、転接ローラ24に対応し、距離検出手段は、距離セ
ンサ33に対応し、通過検出手段は、通過センサ25に
対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限
定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の媒体識別方法に用いる媒体識別装置
の側面図。
【図2】 媒体識別装置の制御回路ブロック図。
【図3】 媒体識別方法を示すフローチャート。
【図4】 硬貨の固有振動数の一例を示す説明図。
【図5】 媒体識別装置の他の実施例を示す側面図。
【図6】 媒体識別方法の他の実施例を示すフローチャ
ート。
【図7】 振動センサの信号レベルの変化を示す説明
図。
【図8】 従来の媒体識別装置を示す側面図。
【符号の説明】
A…硬貨 S1〜S8…振動センサ 21〜23…加振器 24…転接ローラ 25…通過センサ 29…搬送装置 31…識別部 33…距離センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体を搬送する搬送手段を備えた媒体識別
    装置であって、上記搬送手段の中途部に媒体を加振する
    加振手段を設け、上記加振手段により加振された媒体の
    振動特性に基づいて媒体を識別する識別手段を備えた媒
    体識別装置。
  2. 【請求項2】上記加振手段を媒体に接触するように配置
    した請求項1記載の媒体識別装置。
  3. 【請求項3】上記媒体の振動特性を検出する特性検出手
    段が媒体に転接するローラに設けられた請求項1記載の
    媒体識別装置。
  4. 【請求項4】上記特性検出手段はローラに対して複数設
    けられた請求項3記載の媒体識別装置。
  5. 【請求項5】上記媒体の振動特性を検出する特性検出手
    段が媒体と非接触構造の距離検出手段にて構成された請
    求項1記載の媒体識別装置。
  6. 【請求項6】上記搬送手段に媒体の通過を検出する通過
    検出手段を設け、媒体通過時に上記加振手段を作動させ
    る請求項1記載の媒体識別装置。
  7. 【請求項7】搬送中の媒体を振動させ、該媒体の振動特
    性に基づいて媒体を識別する媒体識別方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004026485A (ja) * 2001-08-21 2004-01-29 Canon Inc 信号出力装置、シート材の種類判別装置、画像形成装置、及びシート材の種類判別方法
US7082832B2 (en) 2003-01-06 2006-08-01 Canon Kabushiki Kaisha Sheet material identifying device and image forming apparatus having sheet material identifying device

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