JP3951250B2 - 車線分離ユニットとその構成部材並びに移動式車線分離装置 - Google Patents

車線分離ユニットとその構成部材並びに移動式車線分離装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、自走式や非自走式の車線分離ユニットと、当該ユニットを構成する防護壁ブロックと防護壁可動装置、及び、前記ユニットの固定装置と案内固定装置、並びに、前記ユニットを可逆変移自在に編成してなる移動式車線分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、交通渋滞を緩和、解消するため、既存道路における限られた道路幅、車線数を効率的に利用する観点から、ガードレールやガードフェンス等の可撓性防護柵や、コンクリート製防護壁ブロックのいずれかを主体とするか、或いは、その両方を備えた防護柵(以下、これらを交通バリアともいう)を、車線境界線の一方に長手方向へ編成し、それを他方へ1車線程度動かすことで可逆変移する車線分離装置が数多く提案されている。
【0003】
第1には、「可逆車線区間の車線横断方向に案内溝を形成するか、案内レールを敷設し、それに沿って交通バリアを車線境界線の一方から他方へ移動させる構造」を備えた、言わば、横断溝タイプがある(例えば、下記の特許文献1〜6参照)。
【0004】
第2には、「防護壁ブロックの多数を車線境界線上に連結し、それを移載搬送車によって引き上げながら境界線の他方へ移し換える構造」を備えた、言わば、移載搬送タイプがある(例えば、特許文献4の図10Aと図10B、下記の特許文献7〜12参照)。
【0005】
ところで、米国において、1988年頃から運用が開始された「Quick-change Movable Barrier」(QMBと略記、商品名)と称する実用化装置による渋滞解消の成功事例の実態報告と、我国への適用可能性についての報告がある(例えば、下記の非特許文献1、2参照)。
【0006】
これは、前記した移載搬送タイプのカテゴリーに属し、特許文献11(特許文献8と同じ)に示す「移動可能な車線分離装置」を基礎とする実用化装置(以下、既設装置という)であって、図42の中央部分の可逆車線区間Lpに示すように、車線境界線V1、V2の一方に防護壁ブロックBの多数を連結設置した車線分離装置Spと、その移載搬送車10とからなる。また、搬送車10の対角線上には、前記ブロックBの首部を挟み込んで転動案内するほぼS字状で、ローラーを備えた案内フレームを構成している。
【0007】
そこで、可逆車線Faを走行する搬送車10の案内フレームに、一方の境界線V1上に設置したブロックBの首部を臨ませて引き上げ、当該フレームに沿って転動案内した上で、他方の境界線V2上に降ろすことで、1車線程度の幅を可逆変移している。
【0008】
この既設装置を、本発明者なりに客観的に評価すれば、それには道路幅が十分にあり、例えば、車線数が往復5〜6車線以上ある道路で、然も、日常の渋滞列が数km以上に及ぶような道路区間や、道路の中央部分や路側部分に数km以上に亙って運用する相乗り車専用レーン(Highway Occupancy Vehicle、以下、HOVレーンという)、或いは、我国の基幹バス専用レーンを対象とするような場合であれば、装置導入メリットがあることは、従前の実績が示す通りである。
【先行技術の文献情報リスト】
【0009】
【特許文献1】
米国特許第2143433号明細書
【特許文献2】
米国特許第3391620号明細書
【特許文献3】
米国特許第4004857号明細書
【特許文献4】
米国特許第4629357号明細書
【特許文献5】
実開昭64−42312号公報
【特許文献6】
実開平6−56119号公報
【特許文献7】
米国特許第4474503号明細書
【特許文献8】
米国特許第4500225号明細書
【特許文献9】
米国特許第4653954号明細書
【特許文献10】
米国特許第4881845号明細書
【特許文献11】
特公平4−17246号公報
【特許文献12】
特公平7−886号公報
【0010】
【非特許文献1】
宮内昭征、黒崎雄吉、「米国にみる渋滞対策の知恵―高速道路の交通運用に関する訪米調査報告」、高速道路と自動車、日本国、財団法人高速道路調査会、平成8年(1996)8月1日、39巻、8号、p.39−42
【非特許文献2】
椎木謙次、「コンクリート製移動式防護柵(QMBシステム)の適用」、高速道路と自動車、日本国、財団法人高速道路調査会、平成12年(2000)4月1日、43巻、4号、p.25−28
【非特許文献3】
ホームページ、Moveable Medians Congestion relief on the move、[online]、BARRIER SYSTEMS Inc.[2002年7月19日検索]、インターネット<URL:http://www.barriersystemsinc.com/#>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の車線分離装置は、交通バリアが可逆変移する度毎に、可逆車線区間の先後両端部と通常区間との境界付近で、半車線〜1車線程度に亘って車線に食い違いが形成される。
その為、それらの境界付近での交通の錯綜を惹き起こし、可逆車線区間へ流入したり、当該区間から流出する走行車両に対する円滑な交通流を阻害する。
そこで、既設装置では、搬送車を運転する度毎に、安全に注意を払いつつ、人為的に交通コーンや可搬式防護柵等の敷設作業や位置換え作業を繰り返している。
【0012】
また、搬送車それ自体を、保管車庫から可逆車線区間の上流側や下流側まで運び込み、作業後には再び車庫まで移送する作業が繰り返される。
その際、道路を横切る搬送車への衝突を回避するため、車両の走行を一時的に停止したり、車両の侵入を一時的に規制せねばならない。
【0013】
また、既設装置は、搬送車の両側でブロックの首元部分を案内フレームに臨ませて引き上げ、他方へスライドさせて降ろすことになることから、搬送車の対角線上の前後端部や車体側面が、隣接車線に若干食み出した状態で走行する。
その為、走行する搬送車の前後部付近で、隣り合う車線を走行する車両、特に、車体幅のある走行車両にとっては、当該搬送車との接触回避の為、車線変更せざるを得ない。
それが為、既設装置の長所を生かすには、往復車線数が最低5車線以上を必要とすることになり、往復3〜4車線程度の道路や、或いは、往復2車線で平面交差点の流出入部付近を往復3車線程度とする大多数の既存道路への適用が難しい。
【0014】
また、一般道路の平面交差点をボトルネックとする、例えば、数拾m〜数百m程度の区間で発生している交通渋滞は、日本全国に止まらず、世界各国の至る所で日常的に惹き起こされており、ラッシュ時の渋滞長も長短様々である。
そのような渋滞各所に、搬送車の運転者を含む作業員を常時配置することは、当該装置の運用と維持管理に要する費用対効果や、効率性、省力化等の点で有意性が希薄である。そして、ラッシュ時間帯以外の突発的な交通渋滞に臨機応変に対処し難い。
【0015】
また、既設装置では、たかだか3m程度の車線幅を移載するに、装置全体の長さが短いもので1km強、長いもので16km程度に及ぶ可逆車線区間(上記の非特許文献1、2に開示)を、時速4〜8km程度で搬送車を運転することで可逆変移している。
ところが、一般道路の平面交差点での交通渋滞は、その渋滞長が日によって、時間帯や季節等の要因で、長短様々に変動する傾向にあるところ、装置全体を、常時、一律に変移させることは、不効率なことである。
【0016】
斯様に、従来装置は、その円滑な運用をする上で、実際上、前記のような諸課題を抱えており、様々な道路事情や渋滞状況に対してオールマイティに対処できない。
【0017】
他方、横断溝タイプの場合には、交通バリアが可撓性防護柵を主体として形成され、当該防護柵により往復車線を隔てることを主眼があり、制御を失った衝突車両が路外や対向車線へ逸走することを防止したり、或いは、衝突車両を正常な進行方向へ復元する等、交通バリアとしての本来的な機能の確保に関する配慮が希薄である。
【0018】
その点、既設装置の場合は、防護壁ブロックを長尺に編成することで、それが剛性防護柵と可撓性防護柵の特性を兼ね備えた半剛性防護柵としての有用性を果たすことが実証されている(上記の非特許文献2に記載)ものの、装置先端部や後端部付近への車両衝突に対する配慮に欠け、また、通常区間との境界付近の車線分離が、交通コーンや可搬式防護柵では車両衝突に無抵抗であることは言うまでもない。
【0019】
ところで、道路の平面線形は、直線、円、曲線の3要素が種々組み合わせ構成され、また、道路の縦断線形には、平坦地や坂道、上り下りのアップダウンがあり、また、横断方向へ傾斜した路面があり、その組み合わせは千差万別である。
【0020】
そこで、本発明では、前記した技術課題の1又は2以上を解決するに好適な移動式車線分離装置(以下、本装置という)を提供するに当たり、多様な道路事情や長短様々な渋滞状況に臨機応変に対処可能な車線分離ユニット(以下、ユニットという)を提供する。
【0021】
また、互換性を備えた単体製品として車線分離用や境界用に供する防護壁ブロック(以下、ブロックという)と、同じく前記ユニットの構成部材として単独流通に供する防護壁可動装置(以下、可動装置という)を提供する。
【0022】
また、本装置の主要部に組み込むユニットを、路面に移動不能に設置固定したり、或いは、定位置へ乗り入れて設置するユニットの固定装置と、前記ユニットを車線境界線の一方から他方へ確実に移動案内し、その移動端部の境界線上に設置固定するに好適なユニットの案内固定装置を提供する。
【0023】
そして、前記ユニットとその構成部品を、可逆車線区間の車線境界線上に組み込んで可逆変移自在に編成してなる実用性に富む数態様の本装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【車線分離ユニット】
【0024】
本発明は、可動装置K1〜K4にブロックB1〜B3の1又は2体以上を被覆固定してなるユニットU1〜U4であって、
当該ユニットに関する第1発明では、前記可動装置K3の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置Qを備えた横行台車D1に、前記ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3を組み込んでなり、当該昇降装置J1〜J3を作動することにより、前記ブロックB1〜B3を路面11から浮上したり、路面11に設置すると共に、前記可動装置K3を前記ブロックB1〜B3の内部に吊り上げたり、下方へ引き下げるように構成してなる自走式ユニットU3を提供する。
【0025】
ユニットの第2発明では、可動装置K1、K2の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置Qを備えた横行台車D1に、前記ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3と、ブロックB1〜B3を路面11に固定するクランプ装置C1、C2を組み込んでなり、前記昇降装置J1〜J3を作動することにより、前記ブロックB1〜B3を路面11から浮上したり、路面11に設置すると共に、前記可動装置K1、K2を前記ブロックB1〜B3の内部に吊り上げてクランプ固定したり、下方へ引き下げてクランプ解除するように構成してなる自走式ユニットU1、U2を提供する。
【0026】
ユニットの第3発明では、可動装置K4の構成を、車線横断方向へ移動する横行台車D2に、前記ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3を組み込んでなり、当該昇降装置J1〜J3を作動することにより、前記ブロックB1〜B3を路面11から浮上したり、路面11に設置すると共に、前記可動装置K4を前記ブロックB1〜B3の内部に吊り上げたり、下方へ引き下げ、前記自走式ユニットU1〜U3の横行移動に従属して旋回移動したり、横行移動するように構成してなる非自走式ユニットU4を提供する。
【車線分離ユニットの効果】
【0027】
そこで、前記3乃至4態様のユニットU1〜U4を臨機応変に編成することにより、多様な道路事情や長短様々な渋滞状況に対処できる、実用性に富む移動式車線分離装置が得られ、平面交差点やインターチェンジをボトルネックとする交通渋滞の緩和、解消に貢献する。
【0028】
また、前記ユニットU1〜U4に組み込んだ昇降装置J1〜J3の作動により、ブロックB1〜B3の内部に可動装置K1〜K4を路面11から浮かした状態に吊り上げることで、各ユニットU1〜U4に対する路面11への設置効果を高める。
【0029】
また、ユニットU1、U2の場合には、クランプ装置C1、C2を作動する為の駆動系を組み込む必要がなく、昇降装置J1〜J3に連動して作動するため、可動装置K1、K2を必要以上に複雑化することがなく効率良く作動し、設置時には、路面11に効果的にクランプ固定することができる。
【0030】
また、可動装置K1〜K4とブロックB1〜B3を施工現場へ運搬し、当地で簡便に組み立てて一体化することができる。
【防護壁ブロック】
【0031】
ブロックに関する第1発明は、路面11への設置面を備えた左右の側壁部13と、その間の上部位置を跨いで形成した頂壁部14又は障壁部141のいずれかを備えたブロックB1〜B3であって、その内、ブロックB1、B3は、その前後端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部12に構成したことを特徴とする。
【0032】
ブロックB2に関する第2発明は、当該ブロックB2の前後端部のいずれか一方の端部60を弧状に閉成し、その他方の端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部12に構成したことを特徴とする。
【防護壁ブロックの効果】
【0033】
このようなシンプルな構成のブロックB1〜B3とすることで、製造が容易で、量産化によるコストダウンが可能である。また、互換性を備えた車線分離用や端末用の単体製品として単独流通に供することができる。
【0034】
また、可動装置K1〜K4に連結継手19、27を設ければ、ブロックB1〜B3の端部に、それを設ける必要性がなくなり、ブロック成形コストの軽減にも寄与する。
【防護壁可動装置】
【0035】
可動装置K3に関する第1発明は、車線横断方向へ往復移動する走行装置Qを備えた横行台車D1に、ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3を組み込み、当該昇降装置J1〜J3にテーブルフレーム16を前後方向へ差し渡し、当該フレーム16に前記ブロックB1〜B3を跨がせて乗架支持するように構成したことを特徴とする。
【0036】
可動装置K1、K2の第2発明は、車線横断方向へ往復移動する走行装置Qを備えた横行台車D1に、ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3と、前記ブロックB1〜B3を路面11側に固定するクランプ装置C1、C2を組み込み、前記昇降装置J1〜J3にテーブルフレーム16を前後方向へ差し渡し、当該フレーム16に前記ブロックB1〜B3を跨がせて乗架支持するように構成したことを特徴とする。
【0037】
可動装置K4の第3発明は、車線横断方向へ移動する横行台車D2に、ブロックB1〜B3を上げ下げする昇降装置J1〜J3を組み込み、当該昇降装置J1〜J3にテーブルフレーム16を前後方向へ差し渡し、当該フレーム16に前記ブロックB1〜B3を跨がせて乗架支持するように構成したことを特徴とする。
【防護壁可動装置の効果】
【0038】
このようなシンプルな構成の可動装置K1〜K4とすることで、製造が容易で、量産化によるコストダウンが可能である。また、昇降装置J1〜J3にテーブルフレーム16を差し渡してあるので、現地へ運搬後には、ブロックB1〜B3の1又は2体以上を被覆固定することが簡便に行え、組み立て作業を省力化する。
【ユニットの固定装置とその案内固定装置】
【0039】
固定装置に関する発明は、ユニットU1〜U3の移動端部に固定基盤P1〜P3を敷設し、当該基盤P1〜P3には、前記ユニットU1、U2に組み込んだクランプ装置C1、C2が係合する被係合片42a、42bを構成したことを特徴とする。
【0040】
案内固定装置に関する第1発明は、ユニットU1〜U3の横行台車D1に、ゴム車輪部531とテーパー車輪部532を備えた車輪53を取り付け、当該ユニットU1〜U3が往復移動する車線境界線V1、V2上に固定基盤P3を敷設し、当該基盤P3には、前記車輪53を転動案内するレール部54と、前記ユニットU1、U2に組み込んだクランプ装置C1、C2が係合する被係合片42a、42bを構成したことを特徴とする。
【0041】
案内固定装置の第2発明は、自走式ユニットU1〜U3の横行台車D1に、鍔車輪部551とテーパー車輪部552を備えた車輪55を取り付け、当該ユニットU1〜U3が往復移動する車線境界線V1、V2の間に固定基盤P4を敷設し、当該基盤P4には、前記横行台車D1を車線横断方向に転動する案内レール56を形成し、当該レール56と交差する車線境界線V1、V2上に、前記ユニットU1、U2に組み込んだクランプ装置C1、C2が係合する被係合片42a、42bを構成したことを特徴とする。
【0042】
案内固定装置の第3発明は、ユニットU1〜U3の横行台車D1に駆動歯車58を取り付け、当該ユニットU1〜U3が往復移動する車線境界線V1、V2の間に固定基盤P5を敷設し、当該基盤P5には、前記歯車58と噛み合うラックレール59を車線横断方向に形成し、当該レール59と交差する車線境界線V1、V2上には、前記ユニットU1、U2に組み込んだクランプ装置C1、C2が係合する被係合片42a、42bを構成したことを特徴とする。
【ユニットの固定装置とその案内固定装置の効果】
【0043】
これらの固定基盤P1〜P5により、クランプ装置C1、C2を備えたユニットU1、U2を、その移動端部の境界線V1、V2上に物理的にクランプ固定する。
【0044】
また、固定基盤P3に乗り入れるユニットU1〜U3に対する位置決めが確実に行われ、当該ユニットU1〜U3の往復移動の繰り返しに伴う、設置位置の位置ズレを防止する。
【0045】
また、固定基盤P4、P5の場合には、特に、上り勾配や下り勾配にある坂道や、横断方向に傾斜した道路をユニットP1〜P3が往復移動する場合に、それを境界線V1、V2の一方から他方へ確実に移動案内し、また、その移動端部での確実なクランプ固定を可能とする。
【移動式車線分離装置】
【0046】
本装置に関する第1発明は、可逆車線区間L1、L4を、先頭部の擦り付け区間X1と本体部の道形区間Y1と後尾部の擦り付け区間Z1に区画形成し、当該可逆車線区間の往路側又は復路側の車線境界線V1、V2上にユニットU1〜U4の多数を連結設置し、当該ユニットU1〜U4を、可動装置K1〜K4と、当該可動装置K1〜K4に被覆固定した1又は2体以上のブロックB1〜B3とから構成し、前記道形区間Y1に組み込んだユニットU1〜U4のグループを、前記境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動し、前記擦り付け区間X1、Z1に組み込んだユニットU1〜U4のグループを、ほぼ折れ線状や段付き状や直線状のいずれかの平面線形に可逆変移するように構成したことを特徴とする。
【0047】
本装置の第2発明は、可逆車線区間L2〜L4、L6a、L6bを、先頭部の擦り付け区間X1と、それに続く本体部から末尾部にかけての区間を、道形区間Y1、Y2〜Yn、Ymと擦り付け区間Z1、Z2〜Zn、Zmを1組とする複数区間に区画形成し、当該可逆車線区間の往路側又は復路側の車線境界線V1,V2上にユニットU1〜U4の多数を連結設置し、前記可逆車線区間を多段階に可逆変移自在に構成したことを特徴とする。
【移動式車線分離装置の効果】
【0048】
これにより、往路側又は復路側のいずれか一方の混雑側の車線数を増やすことにより、交通需要の増加を吸収すると共に、他方の非混雑側の車線数を減らすことで、限られた車線数の道路の有効利用による渋滞の緩和、解消に貢献する。
【0049】
具体的には、往復3〜4車線程度の道路や、往復2車線で平面交差点の流出入部付近を往復3車線程度とする大多数の既存道路に施設することができる。
【0050】
特に、道路上流区間から可逆車線区間への走行車両の流入を円滑にし、また、当該可逆車線区間から道路下流区間への走行車両の流出を円滑にすることで、可逆車線区間と通常区間との境界付近における交通の錯綜を招くことがなく、円滑な往復交通流を確保する。
【0051】
また、本装置を多段階に可逆変移自在とすることで、渋滞長の長短変動に臨機応変に対処することで、効率的な装置の運用を可能とする。
【0052】
また、本装置の第1発明と第2発明における擦り付け区間X1の先頭部のユニットU4を、道路下流区間を往復分離する中央分離帯N1の後端部に連結するか、道路下流区間の平面交差点A1への車両流入部付近を復路側に変移した中央分離帯H1の後端部に連結するか、前記平面交差点A1への車両流入部付近を復路側に変移した車道中央線の後端部に固定した端部用の防護壁ブロックB2のいずれかに連結する。
【0053】
また、擦り付け区間Z1、Z2〜Znの後尾部のユニットU4を、道路上流区間を往復分離する中央分離帯N2の先端部に連結するか、道路上流区間の平面交差点A2からの車両流入部付近を往路側に変移した中央分離帯T2の先端部に連結するか、前記平面交差点A2からの車両流入部付近を往路側に変移した車道中央線の先端部に固定した端部用の防護壁ブロックB2のいずれかに連結する。
【0054】
これにより、本装置の先端部や後端部付近への車両衝突による本装置の逸走を防止し、装置全体が半剛性防護柵としての有用性を発揮する。
【0055】
特に、平面交差点A1への車両流入部を復路側に変移した中央分離帯H1や車線中央線の後端部に、本装置を連結した場合には、右折車線(左側通行方式の場合)又は左折車線(右側通行方式の場合)の通常時の固定長に、本装置の運用により車両待機車線長が増長自在に形成され、ラッシュ時には、増長した待機車線長の可逆車線に余剰台数の走行車両を収容する。
【0056】
その結果、直進車両と右折又は左折車両との間で引き起こされる交通の錯綜を防止し、円滑な交通流を確保することにより、平面交差点をボトルネックとする交通渋滞の緩和、解消に貢献する。
【0057】
また、本装置の第1発明と第2発明における擦り付け区間X1の先頭部のユニットU4を、インターチェンジの本線道路からの出口と入口の間を往復分離する中央分離帯Naの後端部に連結し、擦り付け区間Z1、Z2〜Znの後尾部のユニットU4を、道路上流区間の本線道路を往復分離する中央分離帯N3の先端部に連結する。
【0058】
また、擦り付け区間X1の後尾部のユニットU4を、インターチェンジの本線道路からの出口と入口の間を往復分離する中央分離帯Naの前端部に連結し、擦り付け区間Z1、Z2〜Zmの先頭部のユニットU4を、道路下流区間の本線道路を往復分離する中央分離帯N1の後端部に連結する。
【0059】
これにより、自動車専用道路のインターチェンジにおける料金所や本線出入口をボトルネックとする交通渋滞、即ち、本線道路の出入口から本線道路の上流区間や下流区間にかけて波及伝播する渋滞の緩和、解消に貢献する。
【0060】
また、本装置の第1発明と第2発明における擦り付け区間X1の最先頭部に道形区間Haを形成し、当該道形区間Haと擦り付け区間X1とからなる可逆車線区間Raの車線境界線V1、V2上にユニットU1〜U4を連結設置する。
【0061】
また、擦り付け区間Z1〜Znの最後尾部に道形区間Tbを形成し、当該道形区間Tbと擦り付け区間Z1〜Znとからなる可逆車線区間Rbの車線境界線V1、V2上にユニットU1〜U4を連結設置する。
【0062】
これにより、下流側の交差点A1と上流側の交差点A2との間を全線に亘って可逆変移自在とし、より一層円滑な交通流を確保する。
【0063】
また、本装置の第3発明では、可逆車線区間L5aを、後尾部の擦り付け区間Zaと最後尾部の道形区間Taに区画形成し、当該可逆車線区間L5aの車線境界線V1、V2上にユニットU1〜U4を連結設置し、前記擦り付け区間Zaの先頭部のユニットU4を、道路下流区間を往復分離する中央分離帯N1の後端部に連結したことを特徴とする。
【0064】
また、本装置の第4発明では、可逆車線区間L5bを、最先頭部の道形区間Haと先頭部の擦り付け区間Xaに区画形成し、当該可逆車線区間L5bの車線境界線V1、V2上にユニットU1〜U4を連結設置し、前記擦り付け区間Xaの後尾部のユニットU4を、道路上流区間を往復分離する中央分離帯N3の前端部に連結したことを特徴とする。
【0065】
これにより、前記の交差点A1、A2間を全線に亘って可逆変移した場合、それに伴って下流側の交差点A1からの車両流入部や、上流側の交差点A2への車両流入部を可逆変移することで、交差点A1、A2の直近付近での交通の錯綜を防止する。
【0066】
また、本装置の第4発明と第5発明を,防護壁ブロックBの多数を連結した車線分離装置Spの下流区間と上流区間の境界付近に形成した場合には、その可逆車線区間Lpの上流側付近や下流側付近での交通の錯綜を解消する補完的な装置としての有用性を発揮する。
【0067】
前記の場合、本装置に組み込んだユニットU1〜U3を超遅速走行すること、具体的は、本装置を1車線程度横行移動するに、早くて5〜10分間程度、遅くて30分〜1時間程度とすることにより、格別な走行規制することなく、車両の走行を許容したまま、装置全体を可逆変移することができる。
【0068】
前記した多種多様な本装置を提供することにより、永年の懸案である道路の平面交差点やインターチェンジ等をボトルネックとする交通渋滞を緩和、解消し、交通の錯綜に伴う交通事故の誘発を防止すると共に、渋滞に伴う交通公害の発生を減らし、燃料消費やトリップ時間の無駄を減らし、広義には、省エネルギーや地球温暖化の防止に貢献する。
その結果、本装置の導入と普及を促進し、装置導入後における維持管理コストの軽減にも貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0069】
【車線分離ユニットについて】
本発明のユニットU1〜U4は、防護壁ブロックB1〜B3と、4態様の防護壁可動装置K1〜K4のいずれかとからなり、当該可動装置K1〜K4のいずれかに前記ブロックB1〜B3の1又は2体以上を被覆して組み付けることで連結一体化する。
【0070】
そして、これらのユニットU1〜U4の1態様又は2態様以上を、図38〜図43に示す可逆車線区間L1〜L6a、L6bの一方の、例えば、往路側の車線境界線V1上に並べて連結することにより、一連の移動式車線分離装置S1〜S6a、S6bが編成され、それを復路側の車線境界線V2へ1車線程度横行することにより、可逆車線変移の運用に供する。
【0071】
そこで、幅員を60cm程度とし、長さを4m程度とするユニット400a〜400dの4態様と、それを構成するブロックB1〜B3とその可動装置K1〜K4、並びに、それらの関連構成と変形例を、添付図面に従って順次説明する。
【0072】
第1態様のユニットU1、即ち、400aは、図1と図3〜図11に示すように、可動装置K1にブロックB1の4体を跨設状態に被覆固定する。
そして、当該可動装置K1の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置Qを備えた横行台車D1に、4体のブロックB1を上げ下げする昇降装置J1と、左右幅方向にクランプ作動する第1のクランプ装置C1と、前後方向にクランプ作動する第2のクランプ装置C2を組み付けた構成としている。
【0073】
第2態様のユニットU2、即ち、400bは、図1の最下段に図示する第2クランプ装置C2を装備しない場合で、可動装置K2にブロックB1の4体を被覆固定するに、当該可動装置K2を、昇降装置J1と走行装置Qを備えた横行台車D1に、可動装置K2を介してユニット400bを路面11側に固定する第1クランプ装置C1を組み込んでいる。
【0074】
第3態様のユニットU3、即ち、400cは、クランプ装置C1、C2そのものを装備しない図2に示す場合であって、可動装置K3が、昇降装置J1と走行装置Qを備えた横行台車D1とから構成され、当該可動装置K3にブロックB1の4体を被覆固定している。
【0075】
第4態様のユニットU4、即ち、400dは、図2に示す可動装置K3から走行装置Qの駆動系を取り外した場合であって、可動装置K4が、昇降装置J1を備えた非自走式の横行台車D2により構成され、当該可動装置K4にブロックB1の4体を被覆固定している。このユニットU4は、第1〜第3態様の自走式ユニットU1〜U3に従属して横行移動したり、旋回移動する。
【防護壁ブロックについて】
【0076】
ブロックB1は、一体成形したプレキャストコンクリート製品であって、上面中央部を小高く突出形成した縦断面が凸字状の外観形態を呈し、その内部に縦断面が凸字状で、前後両端部を連通状態に開口形成すると共に、底部を開口したトンネル状空間部12に形成している。
【0077】
より具体的には、ブロックB1は、左右両側位置に立ち上げた側壁部13と、その間の上部位置を跨ぎ若干上方へ小高く突設した頂壁部14を備え、その左右両肩部をコーナー段部15に形成し、前記頂壁部14の天井部には、昇降装置J1の上部に差し渡したテーブルフレーム16が嵌まり込む溝部17を形成している。
【0078】
このブロックB1の大きさは、具体的には、左右幅を60cm程度、高さを45cm程度、壁厚を10cm程度、長さを1m程度とし、1体当りの重量を250kg程度としている。
尚、前記したコーナー段部15に代えて、ブロックB1の左右両肩部を両流れ状の傾斜壁151とすることもできる。
【防護壁可動装置について】
【0079】
18は横行台車D1、D2の台車フレームであって、台車幅が40cm程度で、4m程度の長さの溝形鋼により形成され、その前後両端部に固定した連結継手19には、長孔191を穿設している。
【0080】
20、21は横行台車D1の駆動車輪と従動車輪であって、台車フレーム18底部の左右位置に間隔を隔ててそれぞれ取り付けられ、その内、駆動車輪20は台車フレーム18の前後部寄り位置に差し渡した軸受フレーム221に支持され、また、従動車輪21は台車フレーム18の中間位置に固定した車輪ホルダー222に軸受している。
【走行装置について】
【0081】
M1は正逆回転する減速機G1付きの走行用電動機(以下、走行モーターという)であって、台車フレーム18の前後両端位置に据え付けられ、減速機G1の出力軸231に嵌着したスプロケット232と、駆動車輪20の車軸201に嵌着したスプロケット202との間に伝動チェーン24(歯付きベルトでも可)を掛架している。181はチェーン24の挿通孔であって、台車フレーム18に前後位置に開口形成している。
【0082】
従って、前後の走行モーターM1を同期駆動すると、横行台車D1がほぼ平行に横行移動する。また、前後いずれか一方の駆動車輪20の回転数や回転速度を、他方より増減変更したり、或いは、若干のタイムラグを持たせる等のことにより、横行台車D1が適度に旋回しながら横行移動する。
【0083】
ところで、走行モーターM1の減速比としては、具体的には、1/1,000〜1/12,000程度の範囲内のいずれかに固定するか、或いは、混雑状況に応じた減速比に可変調整自在とすることが望ましい。前記の減速比とすると、出力軸231の1回転が0.5〜6分間程度で超低速回転する。
【0084】
具体的には、走行モーターM1が駆動し、横行台車D1を、例えば、3m強程度の車線幅を横行移動させる場合、その車輪径が10cmであれば、出力軸231と車軸201が10回転することになる。
【0085】
そこで、前記の減速比で、超低速回転とすることで、例えば、走行車両が比較的閑散とした早朝時間帯での移動を想定した場合には、1/1,000〜1/2,000程度の減速比で、5〜10分間程度の時間をかけて横行台車D1が1車線を移動する。
【0086】
また、適度の往復交通量のある時間帯、例えば、夕方の帰宅時間帯やスポーツ観戦、その他のイベント終了時間帯や行楽帰りの時間帯等の、交通渋滞が予測される前段階での移動を想定した場合には、1/3,000〜1/4,000程度の減速比で、15〜20分間程度の時間をかけて1車線を移動する。
【0087】
また、既に交通渋滞が発生しているような場合には、1/6,000〜1/12,000程度の減速比で、30分間〜1時間程度の時間をかけて1車線を移動する。
【0088】
斯様に、ユニットU1〜U3の横行台車D1を超遅速走行することにより、図38〜図43に示すように編成した本装置S1〜S6a、S6bを、格別な走行規制をすることなく、車両の走行を許容したまま、可逆変移に供することができる。
【0089】
尚、横行台車D1の車輪径が5cmであれば、20回転で1車線程度を移動することになるが、その場合の減速比が、1/500〜1/1,000程度であれば、5〜10分間程度の時間をかけて横行台車D1が1車線を移動する。
【昇降装置について】
【0090】
M2は台車フレーム18の中間位置に据え付けた減速機G2付きの昇降用電動機(以下、昇降モーターという)であって、その減速機G2には正逆回転する回転軸25を挿通している。この回転軸25の前後両端位置と、減速機G2の設置位置との中間部付近には、その前半部と後半部で逆ネジとするネジ部251を形成している。
【0091】
昇降装置J1は、天地逆y字状にリンク構成したリンク装置26の4体と、前記した昇降駆動系とから構成され、その前半部の2体と後半部の2体を、台車フレーム18の中心線上に間隔を隔てて前後対称に設置している。
リンク装置26には、長さが4m程度で溝形鋼のテーブルフレーム16を前後方向に差し渡して固定している。27はテーブルフレーム16の前後両端部に固定した連結継手であって、その中央部に長孔271を穿設している。
【0092】
ここで、図8の分解斜視図に示すリンク装置26の詳細を説明する。
28は左右に間隔を隔てて斜めに支持した主リンクであって、その上中下の3ヶ所には筒状スペーサー291〜293を挟み込んでいる。30は主リンク28を支える副リンクであって、その上端部を主リンク28の中間外側部に支軸311で斜めに支持し、その下端部にもスペーサー294を挟み込んでいる。
【0093】
32は上向きU字状に形成した下部受金具であって、その前後いずれか一方の、例えば、後部位置に副リンク30の下端部を嵌め込み、側方から挿通した支軸312により枢設している。そして、前後いずれか他方の、例えば、前部位置に穿設した長孔321部分に、主リンク28の下端部を嵌め込み、側方から挿通した支軸313によって、主リンク28の下端部を前後方向へ摺動自在に両端支持している。
33は下向きU字状に形成した上部受金具であって、主リンク28の上端部を支軸314で枢設している。34はスペーサー293の中央上部に直交状に固定した筒状ナットであって、当該ナット34に回転軸25のネジ部251が螺合される。
【0094】
そこで、リンク装置26の下部受金具32を台車フレーム18に固定し、上部受金具33をテーブルフレーム16に取り付け、また、回転軸25を前部側2体のリンク装置26のナット34と、後部側2体のリンク装置26のナット34にそれぞれ螺合して貫通することにより、ブロックB1を上げ下げする昇降装置J1が構成される。
尚、主リンク28の上端部は、テーブルフレーム16に直接連結することもでき、その場合には、図2に示すように上部受金具33は不要となる。
【0095】
而して、昇降モーターM2が駆動し、減速機G2を介して回転軸25が正逆回転すると、主リンク28の下端部が前後方向へ進退移動し、テーブルフレーム16を鉛直上方へ水平に押し上げたり、下方へ引き下げる。これにて、テーブルフレーム16と台車フレーム18との間の上下間隔を、相対的に大きくしたり、小さくする。
従って、テーブルフレーム16の上昇により、図4と図6に示すように、ブロックB1が路面11から数cm〜10cm程度の高さ引き上げられて浮上し、横行台車D1、D2の車輪20、21が接地することで移動可能となる。
【0096】
逆に、テーブルフレーム16の下降により、図3や図6に示すように、ブロックB1が引き下げられ、路面11に設置した上で、更に、台車フレーム18が引き上げられることで、テーブルフレーム16と台車フレーム18との間の上下間隔が相対的に小さくなる。
その結果、路面11に設置したブロックB1に、可動装置K1〜K4の全体が吊り上げられ、横行台車D1、D2の車輪20、21が路面11から若干浮上した状態となる。
これにより、設置したブロックB1の全重量に、可動装置K1〜K4の全重量が付加されることで、ユニットU1〜U4が路面11に安定設置される。
【第1クランプ装置について】
【0097】
次に、図11の分解斜視図に示す第1クランプ装置C1を説明する。
第1クランプ装置C1は、揺動自在に枢設した逆L字状のクランプアーム35aの左右一対と、リンクやロッドのような連結レバー36aとから構成され、図1と図5〜図7に示すように、可動装置K1、K2の前後位置の台車フレーム18とテーブルフレーム16に組み付けられる。37aは台車フレーム18に固定した軸受であって、クランプアーム35aの基端部を支軸371で枢設している。38aはテーブルフレーム16に固定した軸受であって、連結レバー36aの上端部を支軸381で枢設している。そして、連結レバー36aの下端部をクランプアーム35aの角部351に支軸382で枢設している。
352はクランプアーム35aの先端部に形成したフックである。
尚、182は台車フレーム18に形成したクランプアーム35aの挿通孔である。
【第1基盤について】
【0098】
次に、第1クランプ装置C1が係合する被クランプ用固定基盤P1(以下、第1基盤という)を、図14と図15に基づいて説明する。
第1基盤P1は、ユニットU2の往復移動端部の境界線V1、V2上の路面11に埋設するか、敷設した上で、その四隅部をアンカーボルト39で固定する。
第1基盤P1の頂部は、路面11から若干上方へ盛り上げた平坦で、角錐台状の山部401に形成し、その外周部を傾斜面402としている。41aはクランプアーム35aの先端部を案内する溝部であって、前記山部401の間の基盤P1中央部に左右幅方向へ形成している。42aは前記溝部41aの中央上部位置に差し渡したロッド、ワイヤ、帯板のような被係合片であって、当該被係合片42aにクランプアーム35aのフック352が係合することでロックされる。43は反射プレートであって、前記山部401や傾斜部402に嵌め込まれる。
従って、第1基盤P1を境界線V1、V2上に敷設することで、通常の車両走行を阻害することなく、境界標識として機能を併有する。
【0099】
而して、昇降モーターM2が駆動し、テーブルフレーム16が鉛直下方へ下降すると、図10に示すような拡翼状態にあるクランプアーム35aの角部351が、連結レバー36aにより押し下げられる。すると、軸受37aを支点として、クランプアーム35aが閉翼方向に揺動し、アーム先端部が第1基盤P1の溝部41aに案内された上で、アーム先端部のフック352が、図9に示すように被係合片42aにクランプされる。
【0100】
それを詳説すると、クランプされる直前の段階で、先に、テーブルフレーム16と一体に下降するブロックB1が路面11に据え付けられ、その内部に可動装置K1、K2の全体が吊り上げられ、横行台車D1の車輪20、21が路面11から若干浮上したところで、フック352が被係合片42aにクランプすることでロックされる。これにより、ユニットU2は、その往復移動端部の境界線V1、V2上に固定設置される。
【0101】
それとは逆に、昇降モーターM2の駆動により、テーブルフレーム16が上昇すると、図9に示すような閉翼状態にあるクランプアーム35aの角部351が、連結レバー36aにより引き上げられる。すると、軸受37aを支点として、クランプアーム35aが拡翼方向へ揺動し、アーム先端部のフック352が被係合片42aとのロック状態を解除する。そして、図10に示すように、横行台車D1の車輪20、21が接地し、ブロックB1が路面11から適宜高さ引き上げられることで、車線横断方向へ移動可能となる。
【0102】
従って、自走式ユニットU2は、図38〜図43に示す本装置S1〜S6a、S6bの道形区間Y1、Y2〜Ynに組み込まれるユニットU1〜U4のグループの先頭部と後尾部に、また、道路線形がカーブを描くような場合には、それに応じて、その中間位置に組み込まれる。例えば、道形区間Y1、Y2〜Ynの全長が、100mや200mを超えるような場合には、50mや100m程度の間隔ごとに組み込まれる。
それ以外の大多数の位置には、図2に示すユニットU3を組み込むか、或いは、当該ユニットU3とユニットU4を組み込むことにより、本装置S1〜S6a、S6bが編成される。
【0103】
これにより、本装置S1〜S6a、S6bに走行車両が衝突するような場合、装置全体が半剛性防護柵としての効能を発揮し、衝突車両の反対車線への飛び込みや逸走を防止し、衝突車両を正常な進行方向へ戻す機能を充足する。
【0104】
また、本装置S1〜S6a、S6bの可逆変移に要する稼働時間が、例えば、1日当たり往復で20〜30分間程度を必要とすると、それ以外の残り23時間半以上に亘って、装置全体を境界線V1、V2上の路面11に安定的に固定保持する。
【第2クランプ装置について】
【0105】
次に、図1の最下段に前後に間隔を隔てて図示した第2クランプ装置C2は、図5〜図7に想像線で示すように、第1クランプ装置C1の内側位置の台車フレーム18とテーブルフレーム16のフレーム中心付近に組み付けられ、前後方向に揺動することでクランプ作動する。この第2クランプ装置C2は、第1クランプ装置C1とはその取付角度を、90度程度向きを換えて取り付けることを除き、同一の構成としている。
【0106】
そこで、第2クランプ装置C2の主な構成要素に、クランプアーム35b、連結レバー36b、軸受37b、38bの各符号を付記し、その構成の説明を省略する。
【0107】
斯様に、第1クランプ装置C1と第2クランプ装置C2を、可動装置K1に組み込んだ場合には、それに応じて図16に示す被クランプ用固定基盤P2(以下、第2基盤という)を、ユニットU1が横行する移動端部の境界線V1、V2上に固定する。
【第2基盤について】
【0108】
第2基盤P2は、その前後いずれか一方の、例えば、前半部を第1基盤P1とほぼ同一の被クランプ部に形成し、その他方の後半部も前半部と同様に路面11から若干上方へ盛り上げた平坦で、円錐台状の山部403に形成している。
41bはクランプアーム35bの先端部を案内する溝部であって、前記山部403の間の基盤P2中央部に前後方向に凹設している。42bはクランプアーム35bのフック352が係合するロッドやワイヤのような被係合片であって、前記溝部41Bの中央上部位置に左右幅方向に差し渡している。
【0109】
而して、昇降モーターM2の駆動により、テーブルフレーム16が鉛直下方へ下降すると、軸受37a、37bを支点として、それぞれのクランプアーム35a、35bが閉翼方向に揺動し、一方のアーム35a先端部のフック352が第2基盤P2の被係合片42aに、また、他方のアーム35b先端部のフック352が被係合片42bに、それぞれクランプ係合する。
【0110】
その際、先に、テーブルフレーム16と一体に下降するブロックB1が路面11に据え付けられ、その内部に可動装置K1の全体が吊り上げられ、横行台車D1が路面11から若干浮上したところで、それぞれのフック352が被係合片42a、42bにクランプされることによりロックされる。
【0111】
それとは逆に、昇降モーターM2の駆動により、テーブルフレーム16が上昇すると、軸受37a、37bを支点として、一方のアーム35a先端部のフック352が被係合片42aとのクランプ状態を、また、他方のアーム35b先端部のフック352が被係合片42bとのクランプ状態を、それぞれ解除した上で、前記アーム先端部が第2基盤P2の溝部41a、41bに案内されながら拡翼方向に揺動する。
これにより、横行台車D1の車輪20、21が接地し、テーブルフレーム16と一体に押し上げられるブロックB1が、路面11から引き上げられることで、車線横断方向へ移動可能となる。
【0112】
斯様に、ブロックB1の全重量に可動装置K1の全重量が付加されて吊り上げられ、クランプ装置C1、C2が閉翼してクランプ係合することにより、図1に示すユニットU1が路面11に固定支持される。
【0113】
そこで、ユニットU1は、主に、図41や図42に示す本装置S4、S5a、S5bにおける最先頭部の道形区間Haの先端部や、最後尾部の道形区間Ta、Tbの末端部に組み込まれることで可逆変移したり、その往復移動端部の境界線V1、V2上にクランプ固定される。
【0114】
また、可逆車線区間L4、L5a、L5bの区間本体部の道形区間Y1、Y2〜Ynの先端部や後端部には、ユニットU2(400b)が、それ以外の中間位置には、図2に示すユニットU3(400c)、又は、それとユニットU4(400d)を組み込むことにより、本装置S4、S5a、S5bが編成される。
【0115】
これにより、図41や図42に示す本装置S4、S5a、S5bが、衝突車両に対する半剛性防護柵としての有用性を発揮すると共に、反対車線への飛び込みを防止し、衝突車両を正常な進行方向へ戻す機能を充足すると共に、最先頭部や最後尾部のユニットU1(400a)への正面衝突による衝撃を緩和し、不測方向への逸走防止に優れる。
この場合も本装置S4、S5a、S5bの稼働時間帯を除き、装置全体を境界線V1、V2上に安定的に固定保持するに優れる。
【車線分離ユニットのその他の構成について】
【0116】
図1と図2において、441〜444はブロックB1に明けた通孔、161はテーブルフレーム16に穿設した通孔であって、その内、頂壁部14の中心部に設けた通孔441には、図3〜図5に示すような縦格子状で、長さが4m程度で鋼管製の可撓性防護柵、即ち、ガードフェンス45の支柱451を嵌め込んで固定する。
このフェンス45を4体のブロックB1に差し渡して取り付けることで、剛性防護壁を主体とする交通バリアが構成される。
【0117】
また、テーブルフレーム16にブロックB1の溝部17を嵌め込んだ上で、頂壁部14の前後位置に設けた通孔442と、テーブルフレーム16の通孔161にボルト・ナット461を貫挿固定する。通孔443は、側壁部13の前後方向に貫通形成され、当該通孔443には長尺な連結ロッド47や、それに代わるピアノ線やワイヤのような連結部材が挿通される。48は隣り合うブロックB1の間に介装したシート状パッキンである。
従って、連結ロッド47は、テーブルフレーム16に跨設したブロックB1の4体と、その間に介装したパッキン48を挿通し、その前後両端部をナット471で締め付けることで、ブロックB1の4体を連結一体化する。
【0118】
131は側壁部13の前後両端位置の外側面に形成した窪みであって、隣り合うブロックB1の窪み131に継手板49を嵌め込み、当該窪み131に設けた通孔444にボルト(図示せず)を螺合するか、或いは、窪み131から突出した埋設ボルト(図示せず)に、継手板49を嵌め込んだ上で、ナット(図示せず)により締め付け固定する。
尚、ブロックB1の複数を連結一体化するに、連結ロッド47と継手板49のいずれか一方により対処することもできる。
【0119】
50は側壁部13の底面に固定した硬質ゴム製の弾性パッドであって、適度な緩衝性を有し、路面11との設置性を高めたり、降雨時の排水性に対処する。
51は蛇腹状に成形した連結カバーであって、ブロックB1と同形の縦断面が凸字状の外観形態を呈し、左右両側位置の側部カバー部511と、その間の上部を覆う頂部カバー部512と、その左右両肩部の段部カバー部513とからなり、その外周縁部をブロックB1の端縁部にビス固定する。
これにより、隣り合うユニットU1〜U4の連結部を伸縮自在、屈折自在に被覆し、連結状態を滑らかで体裁良く仕上げると共に、当該連結部への異物の挟み込みを防止する。
【0120】
52は点滅したり、回転する警告灯であって、ガードフェンス45の上部に取り付けられ、図38〜図43のように編成した本装置S1〜S6a、S6bの可逆変移の開始や、それが稼働中であること、また、本装置S1〜S6a、S6bがリバーシブルであること等を運転者に報知する。
【0121】
図12と図13において、462はユニットU1〜U4を連結するボルト・ナットであって、それぞれの台車フレーム18から張り出した連結継手19を連結するか、或いは、テーブルフレーム16から張り出した連結継手27と前記連結継手19に、1本の連結ボルト463を差し込んで連結する。
【車輪と固定基盤のその他の実施形態について】
【0122】
ところで、図17に示す横行台車D1の車輪53は、本体中央部を硬質ゴム車輪部531とし、その前後両側位置を円錐台状のテーパー車輪部532に形成している。
この車輪53は、ユニットU1〜U3の横行台車D1の車輪20、21に代えて取り付けられ、それに応じて、横行台車D1の往復移動端部には、図19に示すように、境界線V1、V2に沿って縦長矩形の被クランプ用固定基盤P3(以下、第3基盤という)を敷設する。
【0123】
図19において、54は車輪53を転動案内するレール部であって、第3基盤P3の前後位置と中間部に左右方向に凹設され、レール部54の片方の内側部をラッパ状に拡開した広口部541に形成し、反対側の外側部を閉じている。
第3基盤P3の前部寄りと後部寄りの位置には、第2基盤P2の場合と同様に、盛り上げ形成した山部403に、被係合ロッド42a、42bと溝部41a、41bを備えた被クランプ部57が形成され、また、当該基盤P3の全体を路面11から若干上方へ浮き出た状態にすることにより、レール部54の溝底部と路面11を略面一状態にしている。
【0124】
従って、図17に示す車輪53を備えた横行台車D1が、境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動し、第3基盤P3の広口部541にゴム車輪部531が臨み、テーパー車輪部532が広口部541を経てレール部54の案内縁542を転動する。
それにより、第3基盤P3へ乗り入れるユニットU1〜U3の位置決めが確実に行われ、ユニットU1〜U3の往復移動の繰り返しに伴う設置位置の位置ズレを防止したり、修正する。特に、それがユニットU1、U2の場合には、定位置でのクランプ固定の確実性を担保する。
【0125】
また、図18に示す車輪55は、本体中央部を円盤状の鍔車輪部551に形成し、その前後両側位置を円錐台状のテーパー車輪部552に形成している。この車輪55は、ユニットU1〜U3の横行台車D1の駆動車輪20に代えて取り付けられ、それに応じて、図20に示すように、境界線V1、V2の間に、ユニットU1〜U3の被クランプ用固定基盤P4(以下、第4基盤という)を幅方向に差し渡して敷設する。
【0126】
図20において、56は車線横断方向に形成した案内レールであって、当該レール56に前記車輪55の鍔車輪部551が嵌まり込み、テーパー車輪部552が案内レール56の案内縁561を転動することで、ユニットU1〜U3が境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動する。
【0127】
図21と図22には、横行台車D1の駆動車輪20を歯車58とする場合を示し、当該歯車58は、本体中央部の歯部581と、その前後両側位置に形成したテーパー車輪部582とからなる。それに応じて、図23に示すように、境界線V1、V2の間には、ユニットU1〜U3の被クランプ用固定基盤P5(以下、第5基盤という)を幅方向に差し渡して敷設する。
【0128】
この第5基盤P5には、ピンラック591を備えたラックレール59が車線横断方向に形成され、当該基盤P5の左右両端部には、前記と同様な被クランプ部57を備えている。
尚、駆動歯車58は、路面11を往復転動する駆動車輪20と同軸201上に組み込むこともできる。
従って、路面11に敷設したピンラック591に、横行台車D1の駆動歯車58を噛み合わせ、回転駆動することにより、ユニットU1〜U3が境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動する。
【0129】
この第5基盤P5と第4基盤P4における案内レール56やラックレール59は、ユニットU1〜U3を、上り坂や下り坂のような坂道、アップダウンのある道路、上り勾配や下り勾配の道路橋、更には、横断方向に傾斜勾配がある道路等に構成する場合を想定しており、それによりスロープ部分を繰り返し往復移動するユニットU1〜U3が、下方へ向かって位置ズレを惹き起こすことなく、定位置での確実な往復走行を担保する。
【0130】
勿論、坂道以外であっても、本装置S1〜S6a、S6bに組み込むユニットU1〜U3に対する定位置での可逆移動を可能とする。
それが、ユニットU1、U2の場合には、前記基盤P4、P5の左右両端部に形成した被クランプ部57に対するクランプ固定の確実性をも担保する。
【0131】
尚、本明細書の当初に開示した横断溝タイプに対する弊害として、溝部へのゴミ類や異物類による目詰まりを弊害として指摘する見解があるが、本装置に対する保守管理や維持管理を定期的に行う際に、第1基盤P1〜第5基盤P5の溝部を圧搾空気や真空ポンプにより清掃する等のことで簡便に解決できる。
【端部用防護壁ブロックについて】
【0132】
ところで、図27に示すブロックB2は、前記したブロックB1の前後端部のいずれか一方、例えば、前端を弧状に形成した端壁部60に閉成し、更に、頂壁部14の前部位置の上方に半弧状の障壁部141を一体的に成形している。
このブロックB2は、図41と図42に示す本装置S4、S6a、S6bの最先頭部や最後尾部のユニットU1の先端位置や後端位置に組み付けられる。また、その単体製品を、図38〜図40に示す中央分離帯H1、H2の先頭部や中央分離帯T1、T2の末尾部における境界ブロックとすることもできる。
【その他の変形例について】
【0133】
前記の場合、テーブルフレーム16を上げ下げするリンク装置26を、主リンク28の下端部に直交配設したナット34に、前半部と後半部を逆ネジとする回転軸25を螺合し、当該回転軸25を正逆回転する駆動機構とする場合について説明した。
それに代えて、昇降モーターM2とラック・ピニオン機構のリニアヘッド(符号G2に相当)を組み合わせ、当該リニアヘッドに前記回転軸25に代わるリニアガイド(符号25に相当)を貫通し、当該リニアガイドを前後方向へ直線的に進退移動させることにより、リンク装置26に支持したテーブルフレーム16を上げ下げすることもできる。
その場合、ナット34に代えて、スペーサー293の上部にリニアガイドの軸受(符号34に相当)を突設し、当該軸受にリニアガイドを連結し、それによりリンク装置26を作動させることになる。
【0134】
前記の場合、主リンク28と副リンク30を、スペーサー291〜294により左右に間隔を隔てた2体で1組に構成したが、それらを断面U字状に一体成形したプレス成形品とすることもできる。
【0135】
前記の場合、台車フレーム18とテーブルフレーム16の長さをそれぞれ4m程度とすることで、可動装置K1〜K4のモジュールを現地へ汎用トラックで運搬することを考慮したが、それよりロングボディの大型トラックでの運搬が確保できれば、それらの長さを5m〜8m程度としたり、10m程度とすることもできる。
【0136】
前記の場合、ブロックB1の長さを1m程度としたが、その長さを2m程度としたり、逆に、60cm程度の長さの一体成形品とすることもできる。
【台車フレームの変形例について】
【0137】
前記の場合、台車フレーム18を幅員が40cm程度の溝形鋼とする場合について説明したが、図24や図25に示すような台車フレーム61,62とすることもできる。
図24に示す台車フレーム61は、溝形鋼の本体フレーム611と、当該本体フレーム611の前後位置と中間位置に、車輪20、21のホルダーフレーム612、613を直交状に交差して張り出し固定し、その先端部には車輪20、21を軸受支持している。
【0138】
図25に示す台車フレーム62は、H形鋼やI形鋼の本体フレーム621に、ホルダーフレーム612、613を直交状に交差して張り出している。
【0139】
図1、図2及び図26において、132はブロックB1の側壁部13に形成した切欠き部であって、当該切欠き部132に前記ホルダーフレーム612、613の先端部を、図26に示すように臨ませることにより、横行台車D1、D2の車輪20、21の左右の軸間距離を長くし、台車走行時の安定性を一段と高める。
【0140】
図1や図2に示すブロックB1の幅を、30〜40cm程度の幅とする場合には、当該ブロックB1の切欠き部132に、前記台車フレーム61、62のホルダーフレーム612、613の左右両端部を昇降自在に構成することにより、分離帯の幅員を相対的に狭めると共に、横行台車D1、D2の左右の軸間距離を長くし、台車走行時の安定性を確保する。
【0141】
図3において、63は駆動車輪20に掛架したクローラベルトであって、ユニットU1〜U3の横行台車D1をクローラ台車とすることで、台車横行時における路面11との接地性を高め、路面11の凹凸変形に対処するに有益である。
【0142】
また、図3に想像線で示すブロックB3は、ブロックB1の頂壁部14の上方を山形状に嵩上げした障壁部142に一体形成している。これにより、ブロックB3を横幅60cm程度で、高さが80cm程度の一体成形品とし、1体当りのブロックB3の重さを450〜500kg程度の重量とし、路面11への設置時の安定性と障壁機能を一段と高めるようにしている。
【0143】
勿論、その折衷的な組み合わせとして、相対的に高さの低いブロックB1と、壁高タイプのブロックB3を交互に組み付けたり、或いは、高低のブロックB1、B2とガードフェンス45を組み合わせてユニット化することもできる。
【0144】
また、前記の場合では、ブロックB1にガードフェンス45を取り付けたが、それ以外にガードレール、ガードパイプ、ガードケーブル、或いは、防眩フェンス等を取り付けることもできる。
【車線分離ユニットの他の実施形態について】
【0145】
ところで、前記したユニットU1〜U4を適材適所に組み込むことにより、本装置S1〜S6a、S6bが編成されるが、その可逆車線区間L1〜L6aL6bの長短、擦り付け区間の長短や、その車線幅の広狭、更には、道路の平面線形に沿う道形区間の曲がり具合等によっては、前記したユニット400a〜400d以外に、長短様々なユニット300a、200a〜200c、100が、図38〜図43に示す本装置S1〜S6a、S6bの道形区間Y1、Y2〜Ynや擦り付け区間X1、Z1、Z2〜Znに組み込まれる。
【0146】
そこで、それらのユニットの実施形態を、順次、添付図面に従って説明する。
図32に示す自走式ユニット300a(U3)は、走行装置Qを備えた3m長の横行台車D1に、3体のリンク装置26を前後に間隔を隔てて取り付け、当該リンク装置26に差し渡した3m長のテーブルフレーム16に3体程度のブロックB1を被覆固定し、前記リンク装置26によりブロックB1を昇降自在に構成している。
それ以外の諸構成は、ユニットU3と同様であるので、同一の符号を付して、その説明を省略するが、以下の各実施例の場合もほぼ同様の趣旨である。
【0147】
図34に示す自走式ユニット200a(U3)は、2体のブロックB1を2体のリンク装置26により昇降自在に支持している。この場合、設置した2体のリンク装置26を、前記の場合とは逆向きに設置している。
【0148】
図28と図29に示す非自走式ユニット200b(U4)は、2m長の横行台車D2の前後位置に2体のリンク装置26を向かい合わせて設置し、そのテーブルフレーム16に2体のブロックB1を被覆固定し、また、台車フレーム18の前部側と後部側の底部中央位置又は左右位置に1又は2体のキャスター車輪64を取り付けており、台車フレーム18の底部左右位置に取り付けた従動車輪21を中心として旋回自在としている。
これは、ユニットU1〜U3に追随して従動する個所で、主に、車線変更を緩やかにする擦り付け区間や道形区間に組み込まれ、比較的短いスパンで旋回自在とすることで、平面線形や前後間隔を調整するに有用である。
【0149】
図33に示す非自走式ユニット200c(U4)は、2体のブロックB1を2体のリンク装置26により昇降自在に支持している。この場合、台車フレーム18の前後位置の底部に、左右一対の従動車輪21を支持している。
【0150】
図30と図31に示す非自走式ユニット100(U4)は、1体のブロックB1を、1m長の横行台車D2の前後位置に設置した一対のリンク装置26により昇降自在に支持し、台車フレーム18の中央底部の左右位置に従動車輪21を軸受している。
これも、主に、ユニットU1〜U3に追随して従動する擦り付け区間や道形区間に組み込まれ、平面線形を調整するに有用である。
【0151】
ところで、図35に示す自走式ユニット400e(U3)は、テーブルフレーム16に被覆固定した4体のブロックB1の内、前部側の2体を台車フレーム18の前部側に対向設置した一対のリンク装置26で、また、後部側の2体を台車フレーム18の後部側に対向設置した一対のリンク装置26でそれぞれ支持し、リンク装置26の中間部に設置した減速機G2付き昇降モーターM2や、ラック・ピニオン機構のリニヤボックスを備えた昇降モーターM2のいずれかにより作動するようにしている。
【0152】
勿論、このユニット400eが、本装置S1〜S6a、S6bの道形区間Y1、Y2〜Yn、Ymの先端部や後端部やその中間部、或いは、最先頭部や最後尾部に組み込まれる場合には、可動装置K1、K2の前部側と後部側にクランプ装置C1、C2が組み付けられ、本装置S1〜S6a、S6bの移動時以外には、境界線V1、V2上に安定的に設置固定される。これは、ユニットU1〜U3が数m以上のロングサイズとする場合や、ブロックB1〜B3の自重が、1体当たり数百kgを超えるような場合を想定している。
【昇降装置のその他の実施形態について】
【0153】
図3に示す自走式ユニット400f(U3)は、テーブルフレーム16に被覆固定したブロックB1の4体を、図37に示す昇降装置J2、即ち、X字状のリンク装置65により昇降自在に支持している。
リンク装置65は、図37に示すように、一方の主リンク66と他方の副リンク67をX字状にクロス連結し、副リンク67の上端部にローラ68を支軸681により自由転自在に支持し、当該ローラ68がテーブルフレーム16の溝内を転動するようにしている。
勿論、このユニット400fの場合も、その組み込まれる位置により、クランプ装置C1、C2が可動装置K1、K2に組み付けられ、その用に供される。
【0154】
ところで、前記の場合は、昇降装置J1、J2を逆y字状やX字状のリンク装置26、65とその駆動系により構成したが、それに代わる昇降装置J3を、図50に示す電動ジャッキ71とすることもできる。
【0155】
図50において、72はケーシングであって、その側壁部に昇降モーターM3を固定している。73は雌ネジを形成した外筒であって、前記ケーシング72に昇降自在に嵌め込んでいる。74は雄ネジを形成したスクリュウシャフトであって、前記外筒73に螺合され、当該シャフト74の下端部の軸部751に従動用傘歯車75を軸着し、その底部にベアリング76を嵌め込んでいる。77は昇降モーターM3の出力軸771に固定した駆動用傘歯車であって、前記従動用傘歯車75と噛み合い係合している。78は外筒73の上端部に固定した天盤である。そこで、ケーシング72の基盤721を、横行台車D1、D2の台車フレーム18に固定し、天盤78にテーブルフレーム16に嵌め込んで固定する。
斯様な実施形態の電動ジャッキ71を、前記したユニットU1〜U4のリンク装置26、65に代えて組み込むこともできる。
【0156】
図47に示す自走式ユニット400g(U3)では、走行装置Qを備えた4m長の横行台車D1に、前後2体の電動ジャッキ71を前後に間隔を隔てて設置し、当該ジャッキ71にテーブルフレーム16を差し渡し、当該可動装置K3のテーブルフレーム16に4体のブロックB1、B3を被覆固定している。
【0157】
また、図48に示す自走式ユニット300b(U3)は、3体のブロックB1、B3を前後2体の電動ジャッキ71で昇降自在に構成している。
【0158】
また、図49に示す非自走式ユニット200d(U4)は、2体のブロックB1、B3を1体の電動ジャッキ71で昇降するようにしている。
このユニット400g、300bの場合も、その組み込まれる位置により、クランプ装置C1、C2が可動装置K1、K2に組み付けられる。
【移動式車線分離装置について】
【0159】
先ず、平面交差点をボトルネックとする交通渋滞を緩和、解消するに好適な移動式車線分離装置S1〜S5a、S5b(以下、第1装置〜第5装置という)の概要を、左側通行方式を採用する図38〜図41に示す各場合について説明する。
【0160】
それには、往復3車線以上の道路幅を確保することができることが前提であるが、それが往復2車線の道路の場合には、対象とする平面交差点から道路上流側にかけての区間の車線数や、下流側にかけての車線数のいずれか一方又は両方を、それぞれ往復3車線に区画形成するか、或いは、3車線に拡幅工事することが必要となる。
【0161】
図38と図39の場合は、同図の右側方の道路上流区間を往復4車線とし、同図の左側方の道路下流側にかけての区間を1車線増設して往復5車線としている。
そこで、以下の説明では、走行車両が、道路上流側から下流側へ向かって左側通行する場合を中心に説明する。
【第1装置について】
【0162】
図38において、A1は対象とする道路下流側の平面交差点であって、その多くは、信号により制御される信号交差点でもある。H1は交差点A1への車両流入部の直前付近の往路側と復路側を分離する先頭部の中央分離帯(以下、先頭分離帯という)であって、道路中央から半車線〜1車線程度の幅を復路側に変移して固設している。
【0163】
先頭分離帯H1の往路側には、図中に矢視するように、右折車線F1、直進車線F2、直進・左折車線F3が区画形成され、その内、右折車線F1の長さ、即ち、右折車両の待機車線長は、混雑時以外の通常時における右折需要量を、その範囲内に納めるに十分な長さの待機車線長を固定的に確保することが望ましく、例えば、短くて10〜20m程度、長くて40〜50m程度の固定車線長としている。
【0164】
N2は道路上流区間を往復分離する中央分離帯(以下、上流分離帯という)であって、先頭分離帯H1と上流分離帯N2との間を可逆車線区間L1に形成し、その往路側と復路側には、1車線程度の間隔を隔ててほぼ平行な車線境界線V1、V2を形成している。
【0165】
その内、一方の境界線V1の先頭部を、先頭分離帯H1の後端部に向けて斜めに擦り付けることで、他方の境界線V2の先端部に合流形成し、また、境界線V1、V2の後尾部を、上流分離帯N2の前端部に向けて斜めに擦り付けることで、境界線V1、V2の後端部を合流形成し、これにて境界線V1、V2の先後両端部を先端合流部Vaと後端合流部Vbとし、両境界線V1、V2の間を可逆車線Faとしている。
【0166】
可逆車線区間L1は、先頭部の擦り付け区間X1と本体部の道形区間Y1と後尾部の擦り付け区間Z1の3区間とからなり、境界線V1、V2上の一方には、前記したユニットU2〜U4を適材適所に配置し、連鎖状に並べて連結設置する。
【0167】
具体的には、図44に示す場合には、擦り付け区間X1の境界線V1上に、先頭部の先頭ユニット400d(U4)と、それに続く中間部の1又は2以上の中間ユニット400c(U3)と、後尾部の後尾ユニット400c(U3)を、折れ線状で屈折自在に連結してなる車線分離装置、即ち、先頭部の擦り付け装置X1Sが編成される。
その内、先頭ユニット400d(U4)の先端部を、先頭分離帯H1の後端部に連結するか、或いは、その後端部に固定したブロックB1、B3のいずれかに連結する。
【0168】
また、図45に示す場合は、擦り付け装置X1Sを、図28と図29に示すユニット200b(U4)又は図33に示すユニット200c(U4)のいずれかと、図34に示すユニット200a(U3)の複数を屈折自在に連結して編成している。
【0169】
また、図46の場合は、図30と図31に示すユニット100(U4)と、図32に示すユニット300a(U3)を屈折自在に交互に連結し、平面視して段付き状に擦り付けて編成している。
【0170】
そして、道形区間Y1の境界線V1上には、先頭ユニット400b(U2)と多数の中間ユニット400c(U3)と後尾ユニットU2を道路線形に沿って道形に連結してなる車線分離装置、即ち、本体部の道形装置Y1Sが編成される。
その内、先頭ユニット400b(U2)の先端部には、擦り付け装置X1Sの後尾ユニット400c(U3)の後端部を屈折自在に連結している。
【0171】
その際、道形装置Y1Sの先後両端部には、クランプ装置C1を備えたユニット400b(U2)を組み込むことで、確実な往復移動を保持することが望ましい。その場合、ユニットU2の往復移動端部の境界線V1、V2上に、第1基盤P1や第3基盤P3のいずれかを敷設するか、或いは、境界線V1、V2の間に第4基盤P4や第5基盤P5のいずれかを敷設固定する。
【0172】
尚、前記の場合には、道形装置Y1Sを直線状の線形に図示しているが、多くの場合、道路線形は、直線部と曲線部の要素が混在して道形に組み合わせ構成されている。
それを踏まえた場合、道形装置Y1Sの中間部には、ユニットU3と、曲線区間での確実な往復移動と境界線V1、V2上でのクランプ固定に優れるユニット400b(U2)と、その線形調整用に旋回性に富むユニット400d(U4)が組み込まれる。
【0173】
また、擦り付け区間Z1の境界線V1上には、図44や図45に示す場合と先後逆の順序で、先頭ユニットU3と1又は2以上の中間ユニットU3と後尾ユニットU4を屈折自在に連結してなる車線分離装置、即ち、後尾部の擦り付け装置Z1Sが編成される。
その内、擦り付け装置Z1Sの先頭ユニットU3の先端部を、道形装置Y1Sの後尾ユニットU2の先端部に屈折自在に連結し、また、擦り付け装置Z1Sの後尾ユニットU4の後端部を、上流分離帯N2の前端部に固定するか、或いは、その前端部に固定したブロックB1、B3のいずれかに連結する。
これにより、第1装置S1は、先頭部の擦り付け装置X1Sと本体部の道形装置Y1Sと後尾部の擦り付け装置Z1Sとから可逆変移自在に構成される。
【0174】
そこで、第1装置S1を境界線V1、V2の一方から他方へ可逆変移するに、先ず、往路側の境界線V1上に設置した各ユニットU2〜U4の昇降モーターM2を駆動し、回転軸25を回転することで、各ユニットU2〜U4のブロックB1を路面11から押し上げて浮上する。
【0175】
次いで、道形装置Y1Sに組み込まれた各ユニットU2〜U3の走行モーターM1を同期駆動することで、それぞれの横行台車D1をほぼ平行に移動する。
その際、ユニットU2、U3の間にユニットU4を組み込んである場合には、当該ユニットU4を適度に旋回させながら従動させ、これにて道形装置Y1Sの全体を復路側の境界線V2に向けて横行移動する。
【0176】
それに合わせて、擦り付け装置X1S、Z1Sに組み込まれた各ユニットU3の走行モーターM1を順次連動し、それが図44と図45に示す場合には、ユニットU3の前後いずれか一方の走行モーターM1の回転数や回転速度を、他方より増減変更したり、或いは、駆動車輪20の回転に若干のタイムラグを持たせて制御する。
それにより、それぞれの横行台車D1が境界線V1、V2の一方から他方へ走行するに連れ、適度に旋回しながら横行移動する。
【0177】
また、図46に示す場合には、各段のユニット300a(U3)がほぼ平行に横行移動するに伴い、ユニット100(U4)を従動旋回させ、ユニットU3の駆動力を得てほぼ平行移動する。
【0178】
斯様に、第1装置S1における道形装置Y1は、往路側の境界線V1から復路側の境界線V2へほぼ平行移動することで可逆変移し、それに連れて、当初、図38や図44〜図46に実線で示すように、折れ線状や段付き状に連結した擦り付け装置X1Sは、復路側の境界線V2上でほぼ直線状の線形に変移し、また、後尾部の擦り付け装置Z1Sは、図38に想像線で示すように、境界線V2上で折れ線状の線形に擦り付けられる。
【0179】
その段階で、走行モーターM1の駆動を停止した上で、第1装置S1のユニットU2〜U4の昇降モーターM2を駆動して回転軸25を逆回転すると、当該ユニットU2〜U4のブロックB1、B3を境界線V2上の路面11に押し下げて設置し、ブロックB1、B3の内部に可動装置K2〜K4を吊り上げて収納支持する。
【0180】
その際、道形装置Y1Sの先後両端部と、その中間部に必要に応じて組み込んだユニットU2は、その移動端部に敷設した基盤P1、P3の被係合片42aにクランプ固定される。
【0181】
また、第4基盤P4や第5基盤P5を敷設した場合には、当該ユニットU2に対する確実な定位置移動を確保した上で、その移動端部でクランプ固定される。
【0182】
前記とは逆に、交通需要量が往復反転する時間帯となる前に、各ユニットU2〜U4の昇降モーターM2を駆動することで、ユニットU2のクランクアーム35aと基盤P1〜P5の被係合片42aとのクランプを解除し、各ユニットU2〜U4のブロックB1、B3を路面11から浮上する。
【0183】
次いで、道形装置Y1Sに組み込まれた各ユニットU2〜U3の走行モーターM1を駆動し、その出力軸231を逆回転することで、それぞれの横行台車D1を往路側の境界線V1へ向けてほぼ平行に横行移動する。それに合わせて、擦り付け装置X1S、Z1Sに組み込まれた各ユニットU3の走行モーターM1を順次連動制御することにより、それぞれの横行台車D1が適度に旋回しながら横行移動する。
【0184】
それにより、図44〜図46に実線で示すように、先頭部の擦り付け装置X1Sは折れ線状や段付き状の線形に変移して擦り付けられ、また、後尾部の擦り付け装置Z1Sは、図38に実線で示すように、往路側の境界線V1上で折れ線状に擦り付けられる。
その段階で、走行モーターM1の駆動を停止し、各ユニットU2〜U4の昇降モーターM2を駆動して回転軸25を逆回転することで、当該ユニットU2〜U4のブロックB1、B3を境界線V2上に引き下げて設置する。
その際、道形装置Y1Sに組み込んだユニットU2は、その移動端部に敷設した基盤P1〜P5の被係合片42aに再びクランプ固定され、また、各ユニットU2〜U4の可動装置K2〜K4をブロックB1,B3の内部に吊り上げて収納支持する。
【0185】
尚、図38において、T1は交差点A1からの車両流入部の直後付近を往復分離する下流区間の後尾分離帯であって、道路中央から半車線から1車線程度の幅を往路側に変移して固定され、その下流区間に第1装置S1と同様な装置を前後対称的に構成している。
【0186】
これにより、対象交差点A1をボトルネックとする上流区間のみならず、下流区間の交通渋滞の緩和、解消効果を飛躍的に高める。
特に、交通渋滞が往復反転し、復路側の交通需要量が増加した場合における交差点A1廻りの渋滞の緩和、解消にも対処できる。
【第2装置について】
【0187】
図39に示す第2装置S2は、先頭分離帯H1と上流分離帯N2の間の可逆車線区間L2を2段階又はそれ以上の多段階とすることで、対象交差点A1での右折車両の待機車線長を多段階に増減変更自在とする場合を示している。
同図において、R1は第1段の可逆車線区間であって、区間先頭部から後方の上流側へ向かって順次、先頭部の擦り付け区間X1、第1段の道形区間Y1、中間部の擦り付け区間Z1とからなる。R2は第2段の可逆車線区間であって、擦り付け区間Z1を先頭に第2段の道形区間Y2、後尾部の擦り付け区間Z2とからなり、それを繰り返すことにより第3段以降、適宜段の可逆車線区間Rnが形成される。
【0188】
従って、第2装置S2は、その可逆車線区間L2を、先頭部の擦り付け区間X1と、それに続く本体部から末尾部にかけての区間を、道形区間Y1、Y2〜Ynと擦り付け区間Z1、Z2〜Znを1組とする複数区間に区画形成し、当該可逆車線区間L2の一方の境界線V1,V2上にユニットU2〜U4を連結し、当該ユニットU2〜U4を、可動装置K1〜K4と、当該可動装置K1〜K4に被覆固定した1又は2体以上のブロックB1〜B3とから構成している。
【0189】
そこで、第1段の可逆車線区間R1に組み込まれたユニットU2〜U4のグループ、即ち、第1段の車線分離装置R1Sと、第2段の可逆車線区間R2に組み込まれたユニットU2〜U4のグループ、即ち、第2段の車線分離装置R2Sと、更には、第3段以降適宜段の可逆車線区間Rnに組み込まれたユニットU2〜U4のクループ、即ち、第n段の車線分離装置RnSを、順次、一方の境界線V1から他方の境界線V2へ多段階に可逆変移することにより、渋滞長の長短変動に臨機応変に対処し、装置の効率的な運用に貢献する。
この場合も、対象交差点A1の下流区間に、図39に示すように、第1装置S1や第2装置S2を先後対称的に装置化することが望ましい。
【第3装置について】
【0190】
図40において、T2は道路上流側の平面交差点A2からの車両流入部の直後付近を分離する後尾部の中央分離帯(以下、後尾分離帯という)である。
そこで、第3装置S3は、先頭分離帯H1と後尾分離帯T2の間の可逆車線区間L3を、第2装置S2の場合と同様に、2段階又はそれ以上の多段階に形成し、平面交差点A1での右折車両の待機車線長を後尾分離帯T2まで延長し、且つ、多段階に増減変更自在とすることにより、渋滞長の長短変動に臨機応変に対処している。
H2は交差点A2への車両流入部の直前付近を分離する先頭部の中央分離帯(以下、先頭分離帯ともいう)である。
この場合も、後尾分離帯T1の下流区間や先頭分離帯H2の上流区間を、第1装置S1〜第3装置S3のいずれかにより装置化することが望ましい。
【0191】
尚、第1装置S1〜第3装置S3の場合には、先頭分離帯H1、H2や後尾分離帯T1、T2により往復車線を固定的に分離しているが、それに代えて車道中央線(図示せず)により車線分離した構成とすることもできる。この場合、先頭部の車道中央線の後端境界部に、また、後尾部の車道中央線の先端境界部に、それぞれ端部用ブロックB2を固設し、当該ブロックB2に第1装置S1や第2装置S2の先端部が連結される。また、第3装置S3の場合には、その先端部と後端部がブロックB2に連結される。それにより、第1装置S1〜第3装置S3の端末部分が体裁良く仕上げられる。
【第4装置について】
【0192】
図41は、図38〜図40に示す先頭分離帯H1や後尾分離帯T2を可逆変移自在とする場合であって、そこで、可逆車線区間L4を下流側の交差点A1と上流側の交差点A2との間の全長に亘って構成している。
同図において、Raは最先頭部の可逆車線区間であって、下流側の交差点A1への車両流入部の直前付近の道形区間Haと擦り付け区間X1とからなり、その内、道形区間Haの一方の境界線V2上には、下流側の最先頭部から順次、先頭ユニットU1、中間ユニットU3、後尾ユニットU2を連結してなる車線分離装置、即ち、最先頭部の道形装置HaSが編成され、その内、後尾ユニットU2の後端部を、図44〜図46に示す擦り付け装置X1Sにおける先頭ユニットU4(U3でも可)と屈折自在に連結している。
そして、当該道形装置HaSにおける先頭ユニットU1や後尾ユニットU2の往復移動端部の境界線V1、V2上や、境界線V1、V2の間には、第1基盤P1〜第5基盤P5のいずれかを敷設固定する。
【0193】
Rbは最後尾部の可逆車線区間であって、擦り付け区間Z1と、上流側の交差点A2からの車両流入部の直後付近の道形区間Tbとからなり、その内、道形区間Tbの一方の境界線V1上には、下流側から順次、先頭ユニットU2、中間ユニットU3、後尾ユニットU1を連結してなる車線分離装置、即ち、最後尾部の道形装置TbSが編成され、その内、先頭ユニットU2の先端部を、擦り付け装置Z1Sにおける後尾ユニットU3、U4の後端部に屈折自在に連結している。
そして、当該道形装置TbSにおける先頭ユニットU2や後尾ユニットU1の往復移動端部や境界線V1、V2の間には、前記の場合と同様に第1基盤P1〜第5基盤P5のいずれかを敷設固定する。
【0194】
斯様に、第4装置S4では、その移動時の最先又は最後に、最先頭部の可逆車線区間Raの車線分離装置RaSと、最後尾部の可逆車線区間Rbの車線分離装置RbSを、境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動することで、両交差点A1、A2の間を全線に亘って可逆変移し、走行車両に対するより一層円滑な交通流を確保している。
【0195】
尚、図41では、最先頭部の道形区間Haと最後尾部の道形区間Tbとの間を、1段の可逆車線区間R1に構成しているが、図40に示す第3装置S3の場合と同様に、多段階の可逆車線区間R1、R2〜Rnに構成し、それにより、右折車両の待機車線長を多段階に増減変更自在とし、渋滞長の長短変動に臨機応変に対処することもできる。
【0196】
また、第4装置S4の場合には、最先頭部の道形区間Haと最後尾部の道形区間Tbの両方を可逆変移自在に構成したが、そのいずれか一方を可逆変移させ、他方を図40に示す先頭分離帯H1や後尾分離帯T2のいずれかとすることもできる。
【第5装置について】
【0197】
図41において、N1は道路下流区間を往復分離する中央分離帯(以下、下流分離帯という)、L5aは下流側の交差点A1からの車両流入部の直後付近の可逆車線区間であって、擦り付け区間Zaと後尾部の道形区間Taとからなる。
その内、擦り付け区間Zaには、下流分離帯N1から一方の境界線V1に向けて、図44や図45に示すように、先頭ユニットU4と中間ユニットU3と後尾ユニットU3を屈折自在に連結してなる車線分離装置、即ち、下流区間の擦り付け装置ZaSが、また、道形区間Taの境界線V1上には、先頭ユニットU2と中間ユニットU3と後尾ユニットU1を連結してなる車線分離装置、即ち、下流区間の道形装置TaSが組み込まれる。
そして、当該道形装置TaSにおける先頭ユニットU2と後尾ユニットU1の往復移動端部や境界線V1、V2の間には、第1基盤P〜第5基盤P5のいずれかを敷設する。
これにて、下流側の交差点A1からの車両流入部の直後付近に第5装置S5aが構成される。
【0198】
次に、N3は道路上流区間を往復分離する中央分離帯(以下、上流分離帯という)、L5bは上流側の交差点A2への車両流入部の直前付近の可逆車線区間であって、先頭部の道形区間Haと擦り付け区間Xaとからなる。
その内、道形区間Haの境界線V2上には、下流側から順次、先頭ユニットU1と中間ユニットU3と後尾ユニットU2を連結してなる車線分離装置、即ち、上流区間の道形装置HaSが、また、擦り付け区間Xaには、境界線V2の他方から上流分離帯N3に向けて、先頭ユニットU1と中間ユニットU3と後尾ユニットU4を屈折自在に連結してなる車線分離装置、即ち、上流区間の擦り付け装置XaSが組み込まれる。
そして、当該道形装置HaSにおける先頭ユニットU1と後尾ユニットU2の往復移動端部や境界線V1、V2の間には、第1基盤P1や第5基盤P5のいずれかを敷設する。
これにて、上流側の交差点A2への車両流入部付近の直前付近に第5装置S5bが構成される。
【0199】
そこで、第4装置S4における最先頭部の可逆車線区間Raの車線分離装置RaSと、最後尾部の可逆車線装置Rbの車線分離装置RbSを、境界線V1、V2の一方から他方へ横行移動する際に、それと相前後して交差点A1、A2の下流区間と上流区間に設けた第5装置S5a、S5bを可逆変移する。
それにより、図41に示す交差点A1、A2を含む下流分離帯N1と上流分離帯N3の間を全線に亘って可逆変移し、走行車両に対するより一層円滑な交通流を確保する。
【0200】
ところで、図42の中央部分に示す既設装置では、その可逆車線区間Lpに構成した車線分離装置Spを、一方の境界線V1から他方の境界線V2上へ一律に可逆変移する。
その為、可逆変移する度毎に、可逆車線区間Lpの先後両端部と通常区間との境界付近で、半車線〜1車線程度に亘って車線に食い違いが形成される。
【0201】
そこで、図42に示すように、既設装置Spの上流区間と下流区間に、前記した第5装置S5a、S5bを構成し、既設装置Spを搬送車10により可逆変移するに当たり、その最初と最後に第5装置S5a、S5bを可逆変移する。
それにより、図42に示す下流分離帯N1と上流分離帯N3の間を全線に亘って可逆変移し、走行車両に対する円滑な交通流を確保する。
従って、第5装置S5a、S5bは、既設装置Spによる可逆車線区間Lpの上流側や下流側と、通常区間との境界付近における交通の錯綜を解消する補完的な装置としての有用性を備えている。
【0202】
69はワイヤ、チェーン、ガードパイプ等の連結部材であって、既設装置Spにおける先後両端部のブロックBと、道形装置TaSにおける後尾ユニットU1や、道形装置HaSにおける先頭ユニットU1を連結している。これにより、既設装置Spの先頭部や後尾部への車両衝突による既設装置Spの不測方向への逸走を防止する。
【第6装置について】
【0203】
次に、インターチェンジをボトルネックとする交通渋滞を緩和、解消するに好適な移動式車線分離装置(以下、第6装置S6a、S6bという)を、図43の上段部と中段部と下端部に示す概要平面図に基づいて説明する。
【0204】
図43の中段部において、E1、W1はインターチェンジ付近の往路側道路の出口と入口、E2、W2は復路側道路の出口と入口であって、その間の中間部には道路を往復分離する中央分離帯Na(以下、中間分離帯という)を設置している。
また、図43の中段部の右側半分から下段部に示す道路上流側の可逆車線区間L6bは、道路上流区間を往復分離する中央分離帯N3(以下、上流分離帯という)と前記中間分離帯Naとの間に構成され、また、図43の中段部の左側半分から上段部に示す道路下流側の可逆車線区間L6aは、前記中間分離帯Naと道路下流区間を往復分離する中央分離帯N1(以下、下流分離帯という)との間に構成される。
【0205】
そこで、中間分離帯Naから上流側の可逆車線区間L6bの境界線V1、V2のいずれか一方には、図39に示す第3装置S3や図40に示す第4装置S4の場合と同様に、2段階又はそれ以上の多段階とする上流側の第6装置S6bが編成される。
【0206】
また、中間分離帯Naから下流側の可逆車線区間L6aの境界線V1、V2のいずれか一方には、前記第6装置S6bと先後対称的な下流側の第6装置S6aが、2段階又はそれ以上の多段階に編成している。
これにより、本線道路からの流出車両や本線道路への流入車両と、本線通過車両との間で交通の錯綜を惹き起こすことなくなり、インターチェンジをボトルネックとする交通渋滞の緩和、解消に臨機応変に対処することができる。
【0207】
前記の場合、下流分離帯N1の後尾部と上流分離帯N3の先頭部を、図示するように平面楔状に擦り付け形成することで、境界付近での走行車両の円滑な車線変更を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【0208】
【図1】 自走式ユニットを示す分解斜視図であって、横行台車に昇降装置と走行装置とクランプ装置を組み込んでなる可動装置と、可動装置に被装される4体のブロックと、ユニット連結部のカバーを示している。
【図2】 クランプ装置のない自走式ユニットを示す分解斜視図である。
【図3】 防護柵を取り付けたユニットの縦断正面図であって、ブロックを路面に設置し、可動装置の全体を路面から若干浮上して引き上げた状態を示している。
【図4】 ブロックを路面から浮上し、横行台車を移動可能とした状態を示す正面図である。
【図5】 クランプ装置を備えたユニットの縦断側面図であって、ブロックが路面に設置した状態を示している。
【図6】 ブロックが路面から浮上した状態を示している。
【図7】 ユニットの横断平面図である。
【図8】 リンク装置の分解斜視図である。
【図9】 ユニットのクランプ状態を示す縦断正面図であって、被係合片とのクランプ状態を示している。
【図10】 被係合片との非クランプ状態を示している。
【図11】 クランプ装置の分解斜視図である。
【図12】 隣り合うユニットの連結部を示す横断平面図である。
【図13】 連結部の縦断側面図である。
【図14】 被係合片を備えた第1基盤を示す斜視図であって、クランプ装置を備えたユニットの往復移動端部の境界線上に敷設され、当該ユニットを境界線上にクランプ固定する。
【図15】 第1基盤の横断側面図である。
【図16】 第2基盤を示す斜視図であって、第1と第2のクランプ装置の両方又はそのいずれか一方を備えたユニットを、その移動端部の境界線上にクランプ固定する。
【図17】 横行台車の車輪の実施形態と第3基盤を示す図である。
【図18】 他の車輪の実施形態と第4基盤を示す図である。
【図19】 レール部と被クランプ部を備えた第3基盤を示す斜視図であって、ユニットの移動端部の境界線上に敷設され、図17に示す車輪を備えたユニットの往復移動に伴う位置ズレを修正し、また、クランプ固定の確実性を担保する。
【図20】 案内レールと被クランプ部を備えた第4基盤を示す斜視図であって、境界線の一方と他方の間の車線横断方向に敷設され、図18に示す車輪を備えたユニットの往復移動とクランプ固定の確実性を担保する。
【図21】 横行台車に組み込んだ走行用駆動歯車と、ピンラックを備えた第5基盤の縦断面を示す側面図である。
【図22】 図21の縦断正面図である。
【図23】 ラックレールと被クランプ部を備えた第5基盤を示す斜視図であって、図21と図22に示す駆動歯車と、クランプ装置を備えたユニットの往復移動と、その確実なクランプ固定を担保する。
【図24】 台車フレームの変形例を示す斜視図である。
【図25】 台車フレームの他の変形例を示す斜視図である。
【図26】 図25に示す台車フレームの左右両端部を、ブロックの側壁部に形成した切欠き部に臨ませた状態を示す縦断正面図である。
【図27】 端部用のブロックを示す斜視図である。
【図28】 可動装置に2体のブロックを被装し、旋回性を考慮した非自走式ユニットを示す縦断側面図であって、ブロックを路面に設置し、その内部に可動装置を吊り上げた状態を示している。
【図29】 ブロックを路面から浮上した状態を示している。
【図30】 可動装置に1体のブロックを被装し、旋回性を備えた非自走式ユニットを示す縦断側面図であって、ブロックを路面に設置し、その内部に可動装置を吊り上げた状態を示している。
【図31】 ブロックを路面から浮上した状態を示している。
【図32】 図32〜図35は、ユニットの他の実施形態を示す縦断側面図であって、その内、図32には、3体のブロックを3体のリンク装置で昇降する自走式ユニットを示している。
【図33】 2体のブロックを、対向させた2体で一対のリンク装置で昇降する非自走式ユニットを示している。
【図34】 図33とは逆向きにした2体で一対のリンク装置で、2体のブロックを昇降する自走式ユニットを示している。
【図35】 前半部と後半部に対向させた2体で1対のリンク装置で、4体のブロックを上げ下げする自走式ユニットを示している。
【図36】 4体のブロックを4体のX字状のリンク装置で昇降する自走式ユニットの概要を示す縦断側面図であって、必要に応じてクランプ装置が組み込まれる。
【図37】 図36の要部を示す縦断側面図である。
【図38】 図38〜図42は、平面交差点をボトルネックとする交通渋滞を解消するために、可逆車線区間の一方の車線境界線上に、自走式又は非自走式のユニットの多数を長手方向へ編成した全体概要を示す平面図であって、その内、図38には、本装置を、対象とする平面交差点への車両流入部付近で右折変移した中央分離帯と、道路上流区間の中央分離帯との間の可逆車線区間に組み込み、右折車両の待機車線長を長短変更自在とする場合を示している。
【図39】 本装置を組み込む可逆車線区間を、2段階又はそれ以上の多段階とすることで、右折車両の待機車線長を長短変更自在とする場合を示している。
【図40】 道路下流側の平面交差点への車両流入部付近で復路側へ右折変移した中央分離帯と、上流側の平面交差点からの車両流入部付近で往路側へ変移した中央分離帯との間を、多段階に可逆変移する場合を示している。
【図41】 図38〜図40に示す下流側の交差点への車両流入部付近の中央分離帯や、上流側の交差点からの車両流入部付近の中央分離帯を可逆変移自在とすることで、両交差点間に組み込んだ本装置を可逆変移自在に構成し、それに併せて下流側交差点からの車両流入部付近と上流側交差点への車両流入部付近を可逆変移自在としている。
【図42】 既設装置を補完するため、その下流側と上流側の境界部分を本装置により可逆変移自在とする場合を示している。
【図43】 インターチェンジをボトルネックとする交通渋滞を緩和、解消するために、本線道路からの出口と入口の間を基準に、道路上流側にかけての区間と、道路下流側にかけての区間を多段階に可逆変移する場合を示す平面図である。
【図44】 図44〜図46は、先頭部の擦り付け区間に組み込んだユニットのグループを示す拡大平面図であって、その内、図44には、4体のブロックを被着したユニットの複数を折れ線状に擦り付け変移したり、直線状に可逆変移した場合を示している。
【図45】 2体のブロックを被着したユニットの複数を折れ線状に擦り付け変移したり、直線状に可逆変移した場合を示している。
【図46】 3体のブロックを被着した自走式ユニットと、1体のブロックを被着した非自走式ユニットを交互に組み込み、階段状の平面形態にズラして可逆変移したり、直線状に可逆変移した場合を示している。
【図47】 図47〜図49は、電動ジャッキを組み込んでなるユニットの概要を示す縦断側面図であって、その内、図47には、4体のブロックを2体の電動ジャッキで昇降させる自走式ユニットを示している。
【図48】 3体のブロックを2体の電動ジャッキで昇降させる自走式ユニットを示している。
【図49】 2体のブロックを1体の電動ジャッキで昇降させ、旋回性を備えた非自走式ユニットを示している。
【図50】 昇降装置を電動ジャッキとする場合の要部を示す一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
【0209】
K1〜K4 防護壁可動装置
B1〜B3、B 防護壁ブロック
U1〜U3 自走式の車線分離ユニット
U4 非自走式の車線分離ユニット
J1〜J3 昇降装置
C1、C2 クランプ装置
D1、D2 横行台車
M1 走行用電動機
M2 昇降用電動機
G1、G2 減速機
Q 走行装置
P1〜P5 固定基盤
V1、V2 車線境界線
L1〜L6a、L6b、Ra、Rb 可逆車線区間
S1〜S6a、S6b 移動式車線分離装置
400a〜400d、400e〜400g、300a、300b、200a〜200d、100 ユニット
X1、Xa 擦り付け区間
Y1、Y2〜Yn、Ym、Ha、Ta、Tb 道形区間
Z1、Z2〜Zn、Zm、Za 擦り付け区間
N1、N2、H1、T2、Na、N3 中央分離帯
A1、A2 平面交差点
Sp 車線分離装置
11 路面
12 空間部
13 側壁部
131 窪み
132 切欠き部
14 頂壁部
141 障壁部
15 コーナー段部
151 傾斜壁
16 テーブルフレーム
17 溝部
18 台車フレーム
19、27 連結継手
26、65 リンク装置
28、66 主リンク
30、67 副リンク
32 下部受金具
33 上部受金具
35a、35b クランプアーム
36a、36b 連結レバー
41a、41b 溝部
42a、42b 被係合片
443 通孔
47 連結部材
49 継手板
50 弾性パッド
51 連結部カバー
511 側部カバー部
512 頂部カバー部
53、55 車輪
531 ゴム車輪部
532、552 テーパー車輪部
54 レール部
551 鍔車輪部
56 案内レール
58 駆動歯車
59 ラックレール
61、62 本体フレーム
612、613 ホルダーフレーム
71 電動ジャッキ

Claims (55)

  1. 防護壁可動装置に防護壁ブロックの1又は2体以上を被覆固定してなる車線分離ユニットであって、
    前記可動装置の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込んでなり、
    当該昇降装置を作動することにより、前記ブロックを路面から浮上したり、路面に設置すると共に、前記可動装置を前記ブロックの内部に吊り上げたり、下方へ引き下げるように構成した
    ことを特徴とする自走式の車線分離ユニット。
  2. 防護壁可動装置に防護壁ブロックの1又は2体以上を被覆固定してなる車線分離ユニットであって、
    前記可動装置の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置と、ブロックを路面に固定するクランプ装置を組み込んでなり、
    前記昇降装置を作動することにより、前記ブロックを路面から浮上したり、路面に設置すると共に、前記可動装置を前記ブロックの内部に吊り上げてクランプ固定したり、下方へ引き下げてクランプ解除するように構成した
    ことを特徴とする自走式の車線分離ユニット。
  3. 防護壁可動装置に防護壁ブロックの1又は2以上を被覆固定してなる車線分離ユニットであって、
    前記可動装置の構成を、車線横断方向へ移動する横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込んでなり、
    当該昇降装置を作動することにより、前記ブロックを路面から浮上したり、路面に設置すると共に、前記可動装置を前記ブロックの内部に吊り上げたり、下方へ引き下げ、
    請求項1又は2に記載の車線分離ユニットのいずれか一方又は両方の横行移動に従属して旋回移動したり、横行移動するように構成した
    ことを特徴とする非自走式の車線分離ユニット。
  4. 請求項1、2又は3に記載の昇降装置にテーブルフレームを差し渡し、当該フレームに防護壁ブロックを被覆固定してなる車線分離ユニット。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載の防護壁ブロックが、路面への設置面を備えた左右の側壁部と、その間の上部位置を跨いで形成した頂壁部又は障壁部を備えたコンクリート製の一体成形品であって、
    当該ブロックには、その前後端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部を形成し、
    当該空間部に、前記ブロックを昇降したり、横行移動する防護壁可動装置を収容してなる車線分離ユニット。
  6. 請求項4に記載の昇降装置が、テーブルフレームと横行台車との間に組み込んでなる折畳み自在なリンク装置である車線分離ユニット。
  7. 請求項4に記載の昇降装置が、テーブルフレームと横行台車との間に組み込んでなる電動ジャッキである車線分離ユニット。
  8. 請求項6に記載のリンク装置を、主リンクと副リンクとにより天地逆y字状、X字状のいずれかにリンク構成し、
    当該リンク装置の下端部を前後方向へ押し込んだり、引き込むことにより、テーブルフレームを介して防護壁ブロックを上げ下げしてなる車線分離ユニット。
  9. 請求項8に記載の主リンクと副リンクの下端部を、請求項1乃至3に記載の横行台車に固定する下部受金具の前後位置に枢設し、
    前記リンクのいずれか一方の下端部を前後方向へ摺動することにより、前記主リンクの先端部に枢設したテーブルフレームを、押し上げたり、引き下げてなる車線分離ユニット。
  10. 請求項8に記載の主リンクと副リンクの下端部を、請求項1乃至3に記載の横行台車に固定する下部受金具の前後位置に枢設し、
    前記主リンクの下端部を前後方向へ摺動案内することにより、その先端部に枢設したテーブルフレームを介して防護壁ブロックを押し上げたり、引き下げると共に、前記副リンクの上端部をテーブルフレームの前後方向へ転動案内したり、摺動案内してなる車線分離ユニット。
  11. 請求項2に記載のクランプ装置を、昇降装置の作動により、路面に設けた被係合片と係脱自在に構成してなる車線分離ユニット。
  12. 請求項2又は11に記載のクランプ装置を、横行台車に枢設したクランプアームと、請求項4、6乃至10に記載のテーブルフレームに枢設した連結レバーとでリンク構成し、
    昇降装置を作動することにより、前記連結レバーを介してクランプアームを開閉自在に構成してなる車線分離ユニット。
  13. 請求項1又は2に記載の横行台車を超遅速走行してなる車線分離ユニット。
  14. 請求行13に記載の横行台車に組み込んだ走行用電動機の減速比を、1/500程度〜1/12,000程度としてなる車線分離ユニット。
  15. 請求項5に記載の側壁部に通孔を貫通形成し、
    前後に突き合わせた2体以上の防護壁ブロックを、前記通孔に貫挿した連結部材により連結一体化してなる車線分離ユニット。
  16. 請求項5に記載の側壁部の前後両端外側面に窪みを形成し、
    当該窪みに継手板を嵌め込んで、前後に隣り合う防護壁ブロックを連結固定してなる車線分離ユニット。
  17. 請求項5に記載の側壁部の底面に弾性パッドを固定してなる車線分離ユニット。
  18. 請求項1、2又は3に記載の横行台車の台車フレームを、本体フレームと、当該本体フレームから左右に張り出したホルダーフレームとからフレーム構成し、
    当該ホルダーフレームの左右両端部を防護壁ブロックの側壁部に形成した切欠き部に臨ませてなる車線分離ユニット。
  19. 請求項1、2、3又は4に記載の車線分離ユニットの前後両端部に連結部を形成し、
    当該連結部が、横行台車の台車フレームと昇降装置のテーブルフレームのいずれか一方又は両方に形成した連結継手としてなる車線分離ユニット。
  20. 請求項19に記載の連結部を、少なくとも左右両側位置の側部カバー部と、その間の上部を覆う頂部カバー部とからなる連結部カバーで覆い、
    当該カバーの前後外周縁部を防護壁ブロックの端縁部に固定してなる車線分離ユニット。
  21. 路面への設置面を備えた左右の側壁部と、その間の上部位置を跨いで形成した頂壁部又は障壁部を備えた防護壁ブロックであって、
    当該ブロックには、その前後端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部を形成し、
    当該空間部に、前記ブロックを上げ下げしたり、横行移動する防護壁可動装置を収容するように構成した
    ことを特徴とする防護壁ブロック。
  22. 路面への設置面を備えた左右の側壁部と、その間の上部位置を跨いで形成した頂壁部又は障壁部を備えた防護壁ブロックであって、
    当該ブロックには、その前後端部のいずれか一方の端部を閉成し、その他方の端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部を形成し、
    当該空間部に、前記ブロックを上げ下げしたり、横行移動する防護壁可動装置を収容するように構成した
    ことを特徴とする端部用の防護壁ブロック。
  23. 請求項21又は22に記載の頂壁部又は障壁部の天井部に、昇降装置に差し渡したテーブルフレームが嵌まり込む溝部を形成してなる防護壁ブロック。
  24. 請求項21又は22に記載の頂壁部の左右両肩部又は障壁部の左右両裾部を、コーナー段部に形成するか、両流れ状の傾斜壁のいずれかに形成してなる防護壁ブロック。
  25. 車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、防護壁ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込み、
    当該昇降装置にテーブルフレームを前後方向へ差し渡し、
    当該フレームに前記ブロックを跨がせて乗架支持するように構成した
    ことを特徴とする防護壁可動装置。
  26. 車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、防護壁ブロックを上げ下げする昇降装置と、前記ブロックを路面に固定するクランプ装置を組み込み、
    前記昇降装置にテーブルフレームを前後方向へ差し渡し、
    当該フレームに前記ブロックを跨がせて乗架支持するように構成した
    ことを特徴とする防護壁可動装置。
  27. 車線横断方向へ移動する横行台車に、防護壁ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込み、
    当該昇降装置にテーブルフレームを前後方向へ差し渡し、
    当該フレームに前記ブロックを跨がせて乗架支持するように構成した
    ことを特徴とする防護壁可動装置。
  28. 請求項25、26又は27に記載の昇降装置を、テーブルフレームと横行台車との間に組み込んでなる折畳み自在なリンク装置とするか、或いは、電動ジャッキのいずれかとしてなる防護壁可動装置。
  29. 請求項26に記載のクランプ装置を、横行台車に枢設したクランプアームとテーブルフレームに枢設した連結レバーとからリンク構成し、
    昇降装置を作動することにより、前記連結レバーを介してクランプアームを開閉自在に構成してなる防護壁可動装置。
  30. 請求項1又は2に記載の車線分離ユニットの移動端部に、被係合片を備えた固定基盤を構成したことを特徴とする車線分離ユニットの固定装置。
  31. 請求項30に記載の固定基盤を、車線分離ユニットの往復移動端部の車線境界線上に構成してなる車線分離ユニットの固定装置。
  32. 請求項1又は2に記載の横行台車に、ゴム車輪部とテーパー車輪部を備えた車輪を取り付け、
    請求項1又は2に記載の車線分離ユニットが往復移動する車線境界線上に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記車輪を転動案内するレール部と、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成した
    ことを特徴とする車線分離ユニットの案内固定装置。
  33. 請求項1又は2に記載の横行台車に、鍔車輪部とテーパー車輪部を備えた車輪を取り付け、
    請求項1又は2に記載の車線分離ユニットが往復移動する一方と他方の車線境界線の間に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記横行台車を車線横断方向へ転動案内する案内レールを形成し、
    当該案内レールと交差する車線境界線上に、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成した
    ことを特徴とする車線分離ユニットの案内固定装置。
  34. 請求項1又は2に記載の横行台車に駆動歯車を取り付け、
    請求項1又は2に記載の車線分離ユニットが往復移動する車線境界線の間に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記歯車と噛み合うラックレールを車線横断方向に形成し、
    当該レールと交差する車線境界線上には、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成した
    ことを特徴とする車線分離ユニットの案内固定装置。
  35. 請求項32、33又は34に記載の被係合片がロッドであって、固定基盤に形成した溝部に差し渡してなる車線分離ユニットの案内固定装置。
  36. 可逆車線区間を、先頭部の擦り付け区間と、本体部の道形区間と、後尾部の擦り付け区間に区画形成し、
    当該可逆車線区間の往路側又は復路側の車線境界線上に、車線分離ユニットの多数を連結し、
    当該ユニットを、防護壁可動装置と、当該可動装置に被覆固定した1又は2体以上の防護壁ブロックとから構成し、
    前記道形区間に組み込んだ前記ユニットのグループを、前記境界線の一方から他方へ横行移動し、
    前記擦り付け区間に組み込んだ前記ユニットのグループを、ほぼ折れ線状や階段状や直線状のいずれかの平面線形に可逆変移するように構成した
    ことを特徴とする移動式車線分離装置。
  37. 可逆車線区間を、先頭部の擦り付け区間と、それに続く本体部から末尾部にかけての区間を、道形区間と擦り付け区間を1組とする複数区間に区画形成し、
    当該可逆車線区間の往路側又は復路側の車線境界線上に車線分離ユニットの多数を連結し、
    当該ユニットを、防護壁可動装置と、当該可動装置に被覆固定した1又は2体以上の防護壁ブロックとから形成し、
    前記可逆車線区間を多段階に可逆変移自在に構成した
    ことを特徴とする移動式車線分離装置。
  38. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の先頭部のユニットを、道路下流区間を往復分離する中央分離帯の後端部に連結するか、
    又は、道路下流区間の平面交差点への車両流入部付近を復路側に変移した中央分離帯の後端部に連結するか、
    或いは、前記平面交差点への車両流入部付近を復路側に変移した車道中央線の後端部に固定した端部用の防護壁ブロックのいずれかに連結してなる移動式車線分離装置。
  39. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の後尾部のユニットを、道路上流区間を往復分離する中央分離帯の先端部に連結するか、
    又は、道路上流区間の平面交差点からの車両流入部付近を往路側に変移した中央分離帯の先端部に連結するか、
    或いは、前記平面交差点からの車両流入部付近を往路側に変移した車道中央線の先端部に固定した防護壁ブロックのいずれかに連結してなる移動式車線分離装置。
  40. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の先頭部のユニットを、インターチェンジの本線道路からの出口と入口の間を往復分離する中央分離帯の後端部に連結し、
    擦り付け区間の後尾部のユニットを、道路上流区間の本線道路を往復分離する中央分離帯の先端部に連結してなる移動式車線分離装置。
  41. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の後尾部のユニットを、インターチェンジの本線道路からの出口と入口の間を往復分離する中央分離帯の前端部に連結し、
    擦り付け区間の先頭部のユニットを、道路下流区間の本線道路を往復分離する中央分離帯の後端部に連結してなる移動式車線分離装置。
  42. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の最先頭部に道形区間を形成し、
    当該道形区間と擦り付け区間とからなる可逆車線区間の車線境界線上に車線分離ユニットを連結してなる移動式車線分離装置。
  43. 請求項36又は37に記載の擦り付け区間の最後尾部に道形区間を形成し、
    当該道形区間と擦り付け区間とからなる可逆車線区間の車線境界線上に車線分離ユニットを連結してなる移動式車線分離装置。
  44. 可逆車線区間を、後尾部の擦り付け区間と最後尾部の道形区間に区画形成し、
    当該可逆車線区間の車線境界線上に車線分離ユニットを連結し、
    当該ユニットを、防護壁可動装置と、当該可動装置に被覆固定した1又は2体以上の防護壁ブロックとから形成し、
    前記擦り付け区間の先頭部のユニットを、道路下流区間を往復分離する中央分離帯の後端部に連結し、
    前記道形区間に組み込んだユニットのグループを、前記境界線の一方から他方へ横行移動し、
    前記擦り付け区間に組み込んだユニットのグループを、ほぼ折れ線状や直線状のいずれかの平面線形に可逆変移するように構成した
    ことを特徴とする移動式車線分離装置。
  45. 可逆車線区間を、最先頭部の道形区間と先頭部の擦り付け区間に区画形成し、
    当該可逆車線区間の車線境界線上に車線分離ユニットを連結し、
    当該ユニットを、防護壁可動装置と、当該可動装置に被覆固定した1又は2体以上の防護壁ブロックとから形成し、
    前記擦り付け区間の後尾部のユニットを、道路上流区間を往復分離する中央分離帯の前端部に連結し、
    前記道形区間に組み込んだユニットのグループを、前記境界線の一方から他方へ横行移動し、
    前記擦り付け区間に組み込んだユニットのグループを、ほぼ折れ線状や階段状や直線状のいずれかの平面線形に可逆変移するように構成した
    ことを特徴とする移動式車線分離装置。
  46. 請求項44に記載の可逆車線区間を、平面交差点から道路下流区間への車両流入部の直後付近に形成するか、
    或いは、防護壁ブロックの多数を連結した車線分離装置の下流区間の境界付近に形成し、
    請求項45に記載の可逆車線区間を、道路上流区間から平面交差点への車両流入部の直前付近に形成するか、
    或いは、防護壁ブロックの多数を連結した車線分離装置の上流区間の境界付近に形成してなる移動式車線分離装置。
  47. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の道形区間の先頭部と後尾部に、請求項1に記載のクランプ装置を備えた車線分離ユニットを組み込み、
    当該ユニットが往復移動する車線境界線上に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記クランプ装置が係合する被係合片を構成してなる移動式車線分離装置。
  48. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の道形区間の先頭部と後尾部に、請求項1又は2に記載の横行台車を備えた車線分離ユニットを組み込み、
    当該ユニットが往復移動する一方と他方の車線境界線上に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記横行台車を案内するレール部と、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成してなる移動式車線分離装置。
  49. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の道形区間の先頭部と後尾部に、請求項1又は2に記載の横行台車を備えた車線分離ユニットを組み込み、
    前記横行台車に、ゴム車輪部とテーパー車輪部を備えた車輪を取り付け、
    前記ユニットが横行移動する一方と他方の車線境界線上に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記車輪を転動案内するレール部と、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成してなる移動式車線分離装置。
  50. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の道形区間の先頭部と後尾部に、請求項1又は2に記載の横行台車を備えた車線分離ユニットを組み込み、
    前記横行台車に、鍔車輪部とテーパー車輪部を備えた車輪を取り付け、
    前記ユニットが横行移動する一方と他方の車線境界線の間に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記横行台車を車線横断方向へ転動する案内レールを形成し、
    当該レールと交差する車線境界線上に、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成してなる移動式車線分離装置。
  51. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の道形区間の先頭部と後尾部に、請求項1又は2に記載の横行台車を備えた車線分離ユニットを組み込み、
    前記横行台車に駆動歯車を取り付け、
    前記ユニットが横行移動する一方と他方の車線境界線の間に固定基盤を敷設し、
    当該基盤には、前記歯車と噛み合うラックレールを車線横断方向に形成し、
    当該レールと交差する車線境界線上には、前記ユニットに組み込んだクランプ装置が係合する被係合片を構成してなる移動式車線分離装置。
  52. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の防護壁可動装置の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込み、
    前記横行台車を超遅速走行してなる移動式車線分離装置。
  53. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の防護壁可動装置の構成を、車線横断方向へ往復移動する走行装置を備えた横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置と、ブロックを路面に固定するクランプ装置を組み込み、
    前記横行台車を超遅速走行してなる移動式車線分離装置。
  54. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の防護壁可動装置の構成を、車線横断方向へ移動する横行台車に、前記ブロックを上げ下げする昇降装置を組み込んでなる移動式車線分離装置。
  55. 請求項36、37、42、43、44又は45に記載の防護壁ブロックが、路面への設置面を備えた左右の側壁部と、その間の上部位置を跨いで形成した頂壁部又は障壁部を備えたコンクリート製の一体成形品であって、
    当該ブロックには、その前後端部を連通状態に開口し、且つ、底部を開口した空間部を構成してなる移動式車線分離装置。
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