JP3949826B2 - 音響再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リスニングポイントの自由度が高く音源の位置が認識されることのない音響を出力するための音響再生装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、車載用ステレオにおいてスピーカが車の後部に設置されている場合には、後部座席に座った人は、スピーカが近いために、音響が耳元で鳴ってステレオの音を非常にうるさく感じる場合がある。
【0003】
また、レストラン等に設置されたBGMシステムについても、スピーカの近くにいる人は、音響が直ぐ近くから出力されるために、却ってBGMが煩わしく感じられる場合がある。
【0004】
このため、BGM再生装置などの業務用音響機器の分野においては、スピーカの近くにいる人が、スピーカから流れてくる音響をうるさく感じることがないように、また、再生されてくる音響を気にすることなく会話や仕事などの作業を進めることが出来るように、音が遠方から聞こえてくるような感じを与え、かつ、音源の位置が分からないようにする音響信号の処理技術の開発が要望されている。
【0005】
ここで、音が遠方から聞こえるような感じを与えるために、従来は、初期反射音(室内の壁を一回から数回反射した後にリスナに届く音)を模擬した信号を音響信号に負荷してスピーカから出力する信号処理方法や、頭部伝達関数と呼ばれる特殊な特性を持つフィルタによって音響信号を処理する方法等が用いられている。
【0006】
しかしながら、この従来の初期反射音を模擬した信号を音響信号に負荷する方法では、音響の再生を行う部屋において実際に生じる初期反射音の影響を受けるために、所望の効果を得ることが出来ない場合が多いという問題がある。
【0007】
また、上記従来の頭部伝達関数特性を持つフィルタによって音響信号を処理する方法では、所望の効果を得ることが出来るリスニングポイントが限定されたり、このフィルタの振幅周波数特性または振幅位相特性に急峻に変化する部分が必ず存在するために、再生する音響の種類によっては不快な音質になってしまうといった問題を有している。
【0008】
一方、音源の位置が分からないようにするために、従来は、人間の聴覚の特性として左右のチャンネル間の相関を低くすると音源の位置が分かり難くなるという点に着目して、ステレオ再生において様々な特性を有するフィルタを用いることにより左右のチャネル間の信号の相関を減じる処理を行う方法が用いられている。
【0009】
しかしながら、この信号処理に用いられる様々な特性を有するフィルタにおいても、振幅周波数特性または振幅位相特性に急峻に変化する部分が必ず存在するために、再生する音響の種類によっては不快な音質になってしまうといった問題を有している。
【0010】
以上のように、従来の音響信号の処理技術では、使用上の制約が多く、所望の効果を得ることが出来るBGMシステムやカーオーディオシステムを製作することは出来なかった。
【0011】
この発明は、上記のような従来の音響信号の処理技術における問題点を解決するために為されたものである。
【0012】
すなわち、この発明は、リスニングポイントの制約を受けることなく音が遠くから聞こえるような感じを与え、かつ、音源の位置が分からないようにすることが出来るとともに不快な音質になることのない音響信号の処理技術を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、ステレオ音響信号を再生する音響再生装置において、前記ステレオ音響信号の一方のチャネルの原音響信号と他方のチャネルの原音響信号とが入力されてこの両チャネルの原音響信号を加算して加算信号を出力する第1加算回路と、この第1加算回路から加算信号が入力されてこの加算信号の所要の周波数帯域成分のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、この第1バンドパスフィルタを通過した加算信号と前記ステレオ音響信号の一方のチャネルの原音響信号が入力されて原音響信号から加算信号を減算する第1減算回路と、この第1減算回路から加算信号が減算された音響信号が入力されてこの音響信号の中間周波数帯域成分のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、この第2バンドパスフィルタに接続されてこの第2バンドパスフィルタを通過した音響信号を残響音生成処理することにより残響音を模擬した第1模擬信号を生成する第1残響音生成回路と、この第1残響音生成回路からの第1模擬信号と前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号が入力されて第1模擬信号に加算信号を加算する第2加算回路と、前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号と前記ステレオ音響信号の他方のチャネルの原音響信号が入力されて原音響信号から加算信号を減算する第2減算回路と、この第2減算回路から加算信号が減算された音響信号が入力されてこの音響信号の中間周波数帯域成分のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、この第3バンドパスフィルタに接続されてこの第3バンドパスフィルタを通過した音響信号を残響音生成処理することにより残響音を模擬した第2模擬信号を生成する第2残響音生成回路と、この第2残響音生成回路からの第2模擬信号と前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号が入力されて第2模擬信号に加算信号を加算する第3加算回路とを備えていることを特徴としている。
【0039】
この第の発明による音響再生装置は、ステレオ原信号中に含まれる特定の信号を残響音生成処理しないで再生するためのものであり、ステレオ音響信号の一方のチャネルの原音響信号を、第2バンドパスフィルタによって所要の周波数帯域部分に帯域制限し、さらに第1残響音生成回路によって残響音の模擬信号に生成する。
【0040】
また、ステレオ音響信号の他方のチャネルの原音響信号を、第3バンドパスフィルタによって所要の周波数帯域部分に帯域制限し、さらに第2残響音生成回路によって残響音の模擬信号に生成する。
【0041】
ステレオ原信号に含まれている特定の信号は、以下のようにして処理される。
すなわち、両側のチャネルにそれぞれ入力されてくる原音響信号を第1加算回路によって加算してモノラル信号に生成し、このモノラル信号を第1バンドパスフィルタに入力してその周波数を特定の周波数帯域幅に帯域制限する。
【0042】
そして、この人の音声帯域幅に帯域制限されたモノラル信号を、第1減算回路および第2減算回路に出力し、両チャネルの原音響信号から減算して、原音響信号に含まれる特定の信号成分をそれぞれ除去する。
【0043】
この原音響信号から特定の信号成分が除去された音響から生成された一方の模擬信号は、第2加算器に入力されて、ここで、第1バンドパスフィルタから入力されてくる前記モノラル信号と混合される。
また、他方の模擬信号も、同様に、第3加算器に入力されて、ここで、第1バンドパスフィルタから入力されてくる前記モノラル信号と混合される。
【0044】
上記第の発明によれば、リスニングポイントの制約を受けることなく音が遠くから聞こえるような感じを与え、かつ、音源の位置が分からないようにすることが出来るとともに不快な音質になることのない音響信号の生成処理を行うことが出来、さらに、ステレオ原信号に人の音声信号等の残響音にしたくない特定の信号が含まれている場合に、この特定の信号を残響音生成処理することなく出力することが可能になる。
【0045】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記第1バンドパスフィルタの信号の通過帯域幅が人の音声帯域幅に設定されていることを特徴としている。
【0046】
この第の発明による音響再生装置によれば、ステレオ原信号に人の音声信号が含まれていて、この音声信号を残響音生成処理すると音声が聞き取れなくなる場合に、第1バンドパスフィルタによって人の音声帯域幅に帯域制限された信号が除去されたステレオ原信号について残響音の生成処理を行ない、生成された模擬信号に人の音声帯域幅に帯域制限された信号を混合するので、残響音と残響音生成処理されていない人の音声とを共に出力することが出来る。
【0047】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの音響信号の低域側のカットオフ周波数がそれぞれ100Hz以上に設定されていることを特徴としている。
【0048】
この第の発明による音響再生装置によれば、両チャネルにおいて、ステレオ原信号がそれぞれ第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタを通過する際に、ステレオ原信号の周波数帯域の第2および第3バンドパスフィルタにあらかじめ設定されている100Hz以上の設定値以下の低域部分が、減衰される。
【0049】
したがって、自然界において障害物を通過したり回折したりして拡散してしまう周波数に相当するステレオ原信号の周波数帯域成分があらかじめ除去されて、第1および第2残響音生成回路による第1および第2模擬信号の生成が行われるので、自然界における残響音により近いステレオ音響を再生する模擬信号を生成することが出来る。
【0050】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの音響信号の高域側のカットオフ周波数がそれぞれ6KHz以上に設定されていることを特徴としている。
【0051】
この第の発明による音響再生装置によれば、両チャネルにおいて、ステレオ原信号が第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタを通過する際に、ステレオ原信号の周波数帯域の第2および第3バンドパスフィルタにあらかじめ設定されている6KHz以下の設定値以上の高域部分が、減衰される。
【0052】
したがって、自然界において障害物に吸収されてしまう周波数に相当するステレオ原信号の周波数帯域成分があらかじめ除去されて、第1および第2残響音生成回路による第1および第2模擬信号の生成が行われるので、自然界における残響音により近いステレオ音響を再生する模擬信号を生成することが出来る。
【0053】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの遷移帯域の減衰特性が−3〜−12dB/oct.の値に設定されていることを特徴としている。
【0054】
この第の発明による音響再生装置によれば、第1および第2残響音生成回路によって残響音生成処理を行う音響信号を、それぞれ遷移帯域の減衰特性が−3〜−12dB/oct.の値に設定された第2および第3バンドパスフィルタによりあらかじめ帯域制限することによって、自然界における残響音により近いステレオ音響を再生する模擬信号の生成を行うことが出来る。
【0055】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記残響音生成回路の低域及び高域側の残響時間のうち少なくとも一方が、1000Hz付近の残響時間と比べて短くなるように設定されていることを特徴としている。
【0056】
この第の発明による音響再生装置によれば、自然界において障害を通過したり回折したりして拡散してしまう周波数帯域成分や、自然界において障害物に吸収されてしまう周波数帯域成分の残響時間が、自然界において比較的障害物に反射され易い1000Hz付近の周波数帯域成分の残響時間よりも短くなって、自然界における残響音により近い音響を再生する模擬信号を生成することが出来る。
【0057】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、残響音生成回路の、300Hz以下の周波数における残響時間が、1000Hzにおける残響時間の二分の一以下に設定されていることを特徴としている。
【0058】
この第の発明による音響再生装置によれば、自然界において障害を通過したり回折したりして拡散してしまう周波数帯域成分の残響時間が、自然界において比較的障害物に反射され易い1000Hz付近の周波数帯域成分の残響時間よりも短くなって、自然界における残響音により近い音響を再生する模擬信号を生成することが出来る。
【0059】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、残響音生成回略の、4000Hz以上の周波数における残響時間が、1000Hzにおける残響時間の二分の一以下に設定されていることを特徴としている。
【0060】
この第の発明による音響再生装置によれば、自然界において障害物に吸収されてしまう周波数帯域成分の残響時間が、自然界において比較的障害物に反射され易い1000Hz付近の周波数帯域成分の残響時間よりも短くなって、自然界における残響音により近い音響を再生する模擬信号を生成することが出来る。
【0061】
の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第の発明の構成に加えて、前記第1残響音生成回路および第2残響音生成回路によって生成される残響音の残響時間が、少なくとも1000Hz付近の周波数において0.5〜2.0秒の値に設定されていることを特徴としている。
【0062】
この第の発明による音響再生装置によれば、第1および第2残響音生成回路によって生成される残響音の残響時間が、自然界における残響音の残響時間とほぼ同じ値に設定されるので、自然界における残響音により近いステレオ音響を再生する模擬信号の生成を行うことが出来る。
第10の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号を増幅して第1減算回路および第2減算回路に出力する第1可変増幅器をさらに備えている。
第11の発明による音響再生装置は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号を増幅して第2加算回路および第3加算回路に出力する第2可変増幅器をさらに備えている。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0064】
この発明の実施形態における音響再生装置は、再生された音響が遠くから聞こえる感じを与えるようにするとともに音源の位置が認識されないようにするために、山間地や渓谷などの自然環境下において、遠方から反射を繰り返しながら人間の耳に届く音を模擬するように構成されている。
【0065】
ここで、発明の実施形態の説明に入る前に、音波の特性について説明を行う。一般に、波長が長く周波数が低い音波は、障害物の大きさがこの音波の波長よりも小さい場合には、障害物を起点にして回折したり障害物を通過してしまうという性質を有している。従って、周波数の低い音波は、その音響エネルギが周囲に拡散し易いため、反射を繰り返しながら特定の方向に伝播してゆくことは希である。
【0066】
また、波長が短く周波数が高い音波は、障害物の表面に凹凸があったり、障害物が振動しやすい場合には、その障害物によって音響エネルギが吸収されてしまい、やはり反射を繰り返しながら特定の方向に伝播してゆくことはほとんど無い。
【0067】
自然界においても、図5に示されるように、音波の低周波数帯域部分は、矢印αによって示されるように樹木,土および岩などの自然環境下にある障害物Sを通過して拡散し、また、音波の高周波数帯域部分は、矢印βによって示されるように障害物Sに吸収されてしまう。
【0068】
従って、矢印γによって示されるように、自然界において障害物Sにより反射を繰り返しながら遠くから人間の耳に届くのは、障害物Sを通過したりまた障害物Sによって吸収されたりしない中間周波数帯域部分の音波である。
【0069】
図1は、上記の様な自然界における音の伝播の特性に着目して構成されたこの発明の実施形態における音響再生装置の一例を示す回路図である。
この図1に示される音響再生装置は、入力されてくる音響信号の周波数帯域のうち低域部分と広域部分とを減衰させるバンドパスフィルタ1と、このバンドパスフィルタ1に接続されてこのバンドパスフィルタ1により帯域制限された音響信号から反射が数十回繰り返されて出来る残響音を模擬する音を再生するための信号を生成して出力するリバブレータ(残響音生成回路)2とを備えている。
【0070】
この音響再生装置は、プレーヤ等から出力されてきた音響信号aをバンドパスフィルタ1に入力させて、このバンドパスフィルタ1によって音響信号の周波数の低域部分と高域部分を減衰させる。
そして、この周波数が中域部分に帯域制限された音響信号bは、次に、リバブレータ2に入力されて、ここで、音響が繰り返し反射されて出来る残響音と同じ音を再生する模擬信号cが生成される。このとき、リバブレータ2は、生成される残響音の模擬信号cの中に直接音と初期反射音を再生する信号が含まれないように、模擬信号cの生成を行う。
【0071】
そして、このようにして生成された模擬信号cは、図示しないアンプを介してスピーカに出力される。
ここで、バンドパスフィルタ1は、音響信号の低域側のカットオフ周波数が100Hz以上に、さらに、高域側のカットオフ周波数が6KHz以上になるように設定するのが好ましい。
【0072】
さらに、バンドパスフィルタ1は、その遷移帯域の減衰特性を−3〜−12dB/oct.の値に設定するのが好ましい。
また、リバーブレータ2によって生成される残響音の残響時間も、周波数によって異なるように設定するのが好ましい。
【0073】
前述のように、自然界において、障害物Sによって反射を繰り返すのは、中間周波数帯域部分であり、低周波数帯域、高周波数帯域の部分は、中間周波数帯域部分と比べ、自然環境下での残響時間も短い。従って、リバーブレータ2によって生成される高周波数帯域の残響時間は、4000Hz以上の周波数において、リバーブレータ2の1000Hzにおける残響時間の二分の一以下に設定するのが好ましく、低周波数帯域の残響時間は、300Hz以下の周波数において、リバーブレータ2の1000Hzにおける残響時間の二分の一以下に設定するのが好ましい。
【0074】
これは、何れも、自然界において障害物により反射を繰り返しながら遠くから人間の耳に届く音を模擬するのに最も好適だからである。
上記のようにしてスピーカから流される音響は、この音響の再生のための模擬信号cが、周波数の中間周波数帯域部分に帯域制限された音響信号bをさらに残響音生成処理することによって数十回にも及ぶ反射を繰り返した残響音を模擬したものになっており、自然界において遠くから反射を繰り返しながら人間の耳に届いた音とほぼ同じ特性を有しているため、部屋や車内のどの場所にいても人が音源の近さを感じることがない。
【0075】
また、振幅周波数特性や振幅位相特性の急峻な変化もなく、リスナに不快な感情を抱かせる虞も無い。
そして、再生する音響信号がモノラルの場合に、図1の回路を複数用意してそれぞれの回路からの模擬信号cをそれぞれ異なる場所に設置されたスピーカから再生するようにし、さらに、各回路ごとにリバブレータ2における模擬信号cの出力のタイミングをずらすようにすることによって、各回路のリバブレータ2から出力される模擬信号c間の相関関係が低くなるので、これによって、スピーカの位置、すなわち音源の位置をリスナが認識することがなくなる。
【0076】
さらに、この各回路のリバブレータ2から出力される模擬信号c間の相関関係が低くなることによって、スピーカが設置された室内の何処で再生音を聞いても、同じ音質の音を聞くことができるようになる。
【0077】
図2は、図1の音響再生装置をステレオ信号の再生に適用した場合の例を示すものである。
この図2の音響再生装置は、Lチャネルがバンドパスフィルタ1Lとリバブレータ2Lによって構成され、Rチャネルがバンドパスフィルタ1Rとリバブレータ2Rによって構成されて、それぞれ、図1の音響再生装置と同様に、ステレオ音響信号aL,aRをそれぞれ中間周波数帯域部分に帯域制限し、この帯域制限された音響信号bL,bRをさらに残響音生成処理することにより生成した模擬信号cLおよびcRを出力するようになっている。
【0078】
この図2の音響再生装置は、左右のスピーカから流される音響がそれぞれ、前述したように、自然界において遠くから反射を繰り返しながら人間の耳に届いた音とほぼ同じ特性を有しているために、図1の場合と同様に、部屋や車内のどの場所にいても人が音源の近さを感じたり音源の位置を認識することが無く、さらに左右のチャネルのリバブレータ2Lと2Rにおける残響音生成処理によって、再生されてくる模擬信号cLとcRとの間の相関関係が低くなっているので、リスニングポイントが限定されることのない広がりのある音響の再生を行うことが出来る。
【0079】
図3は、この発明による音響再生装置の実施形態における他の例を示すものであって、この音響再生装置は、残響音生成処理しない直接音を残響音とともにスピーカから出力するためのものである。
【0080】
この音響再生装置は、Lチャネルが、バンドパスフィルタ11L,リバブレータ12L,可変増幅器13L,14Lおよび加算器15Lによって構成されており、同様に、Rチャネルも、バンドパスフィルタ11R,リバブレータ12R,可変増幅器13R,14Rおよび加算器15Rによって構成されている。
【0081】
このLチャネルに入力されてくる音響信号aLは、バンドパスフィルタ11Lによって中間周波数帯域部分に帯域制限され、この帯域制限された音響信号bLがさらにリバブレータ12Lによって残響音生成処理され、このリバブレータ12Lによって生成された模擬信号cLが可変増幅器13Lを介して加算器15Lに入力されるようになっている。
【0082】
そして、この加算器15Lには、バンドパスフィルタ11Lに入力される前の音響信号aLから分離された音響信号dLが可変増幅器14Lを介して入力されるようになっており、この加算器15Lにおいて、可変増幅器13Lから入力されてくる模擬信号cLと可変増幅器14Lから入力されてくる音響信号dLとが混合されて、その混合信号eLが図示しないアンプを介して左スピーカに出力されるようになっている。
【0083】
また、Rチャネルにおいても同様に、入力されてくる音響信号aRがバンドパスフィルタ11Rによって中間周波数帯域部分に帯域制限され、この帯域制限された音響信号bRがさらにリバブレータ12Rによって残響音生成処理され、このリバブレータ12Rによって生成された模擬信号cRが可変増幅器13Rを介して加算器15Rに入力されるようになっている。
【0084】
そして、この加算器15Rには、バンドパスフィルタ11Rに入力される前の音響信号aRから分離された音響信号dRが可変増幅器14Rを介して入力されるようになっており、この加算器15Rにおいて、可変増幅器13Rから入力されてくる模擬信号cRと可変増幅器14Rから入力されてくる音響信号dRとが混合されて、その混合信号eLが図示しないアンプを介して右スピーカに出力されるようになっている。
【0085】
上記の音響再生装置は、Lチャネルにおいて、可変増幅器13Lと14Lの増幅率をそれぞれ所要の値に調節することにより、加算器15Lに入力される模擬信号cLと音響信号dLのそれぞれのレベル調節を行うことによって、加算器15Lにおける両信号の混合比率が調節される。
【0086】
また、Rチャネルにおいても、可変増幅器13Rと14Rの増幅率をそれぞれ所要の値に調節することにより、加算器15Rに入力される模擬信号cRと音響信号dRのそれぞれのレベル調節を行うことによって、加算器15Rにおける両信号の混合比率が調節される。
【0087】
以上のように、上記音響再生装置は、出力される残響音の中に残響音生成処理されていない直接音を混合して出力することが出来るとともに、残響音と直接音との混合比率を調整することによって、リスナが感じる音源の近さを調節することが出来る。
【0088】
なお、上記音響再生装置は、モノラルの音響信号の再生にも適用が可能である。
【0089】
図4は、この発明による音響再生装置の実施形態におけるさらに他の例を示すものであって、この音響再生装置は、ステレオ原信号中に含まれる人の音声信号を残響音生成処理しないで再生するためのものである。
【0090】
この音響再生装置は、Lチャネルが、減算器20L,バンドパスフィルタ21L,リバブレータ22Lおよび加算器23Lによって構成されており、同様に、Rチャネルも、減算器20R,バンドパスフィルタ21R,リバブレータ22Rおよび加算器23Rによって構成されている。
【0091】
そして、LチャネルとRチャネルのそれぞれの入力端子間に加算器24が接続され、この加算器24にバンドパスフィルタ25および可変増幅器26,27が接続されている。
【0092】
可変増幅器26の出力端子は、バンドパスフィルタ21Lの入力側に接続されたLチャネルの減算器20Lとバンドパスフィルタ21Rの入力側に接続されたRチャネルの減算器20Rに接続されている。可変増幅器27の出力端子は、リバブレータ22Lの出力側に接続されたLチャネルの加算器23Lとリバブレータ22Rの出力側に接続されたRチャネルの加算器23Rに接続されている。
【0093】
この音響再生装置は、図2の音響再生装置と同様に、両チャネルにおいて、中間周波数帯域部分に帯域制限された音響信号をさらに残響音生成処理して模擬信号を生成するようになっている。
【0094】
この模擬信号の生成の際、ステレオ原信号に人の音声信号が含まれている場合に、人の音声信号はモノラルなので、LチャネルとRチャネルにそれぞれ入力されてくる音響信号aLとaRを加算器24によって加算してモノラル信号fを得、このモノラル信号fをバンドパスフィルタ25に入力してその周波数を人の音声帯域幅に帯域制限する。
【0095】
そして、この人の音声帯域幅に帯域制限された音声信号gを、可変増幅器26を介してLチャネルの減算器20LとRチャネルの減算器20Rに出力し、音響信号aLとaRからそれぞれ減算して、音響信号aLとaRに含まれる人の音声信号成分をそれぞれ除去する。
【0096】
可変増幅器26の増幅率は、減算器20Lおよび20Rの出力(aL’およびaR’)中に含まれる音声信号gの成分が、もっとも小さくなるように設定される。
【0097】
バンドパスフィルタ25の通過帯域のゲインが1である場合、可変増幅器26の増幅率は、ほとんどの場合、√2または0.5で良い。√2は市販の音楽ソフト等、一般の音楽信号の再生に対応する。0.5は、バンドパスフィルタ25によって抽出される音声信号が、Lチャネル、Rチャネルのそれぞれに、完全に同位相、同一振幅で含まれている信号の再生に対応する。なお可変増幅器26の増幅率の切り替えは、リバーブレータの出力cL’およぴcR’をリスナが聴取する事で容易に行うことが出来る。
【0098】
Lチャネルにおいて、この人の音声信号成分が除去された音響信号aL’を、前記各例の場合と同様に、バンドパスフィルタ21Lとリバブレータ22Lによって帯域制限および残響音生成処理することにより模擬信号cL’を生成し、また、Rチャネルにおいて、人の音声信号成分が除去された音響信号aR’を、バンドパスフィルタ21Rとリバブレータ22Rによって帯域制限および残響音生成処理することにより模擬信号cR’を生成する。
【0099】
そして、模擬信号cL’は、加算器23Lに入力され、可変増幅器27により、模擬信号cL’とcR’に合わせてレベル調節された音声信号gと混合されて、図示しないアンプを介して左スピーカに出力される。
【0100】
また、模擬信号cR’は、加算器23Rに入力され、可変増幅器27により、模擬信号cL’とcR’に合わせてレベル調節された音声信号gと混合されて、図示しないアンプを介して右スピーカに出力される。
【0101】
以上のように、この例における音響再生装置は、ステレオ原信号に人の音声信号が含まれている場合であっても、この人の音声信号を残響音生成処理することなくスピーカに出力することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における一例を示す回路図である。
【図2】本発明の実施形態における他の例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施形態におけるさらに他の例を示す回路図である。
【図4】本発明の実施形態におけるさらに他の例を示す回路図である。
【図5】自然界における音の反射の状態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,1L,1R…バンドパスフィルタ
2,2L,2R…リバブレータ(残響音生成回路)
11L,11R…バンドパスフィルタ
12L,12R…リバブレータ(残響音生成回路)
13L,13R…可変増幅器(第1信号レベル調節回路)
14L,14R…可変増幅器(第2信号レベル調節回路)
15L,15R…加算器(加算回路)
20L…減算器(第1減算回路)
20R…減算器(第2減算回路)
21L…バンドパスフィルタ(第2バンドパスフィルタ)
21R…バンドパスフィルタ(第3バンドパスフィルタ)
22L…リバブレータ(第1残響音生成回路)
22R…リバブレータ(第2残響音生成回路)
23L…加算器(第2加算回路)
23R…加算器(第3加算回路)
24 …加算器(第1加算回路)
25 …バンドパスフィルタ(第1バンドパスフィルタ)
a,aL,aR…音響信号(原音響信号)
b,bL,bR…音響信号
c,cL,cR…模擬信号
f …モノラル信号
g …音声信号

Claims (11)

  1. ステレオ音響信号を再生する音響再生装置において、
    前記ステレオ音響信号の一方のチャネルの原音響信号と他方のチャネルの原音響信号とが入力されてこの両チャネルの原音響信号を加算して加算信号を出力する第1加算回路と、
    この第1加算回路から加算信号が入力されてこの加算信号の所要の周波数帯域成分のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、
    この第1バンドパスフィルタを通過した加算信号と前記ステレオ音響信号の一方のチャネルの原音響信号が入力されて原音響信号から加算信号を減算する第1減算回路と、
    この第1減算回路から加算信号が減算された音響信号が入力されてこの音響信号の中間周波数帯域成分のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、
    この第2バンドパスフィルタに接続されてこの第2バンドパスフィルタを通過した音響信号を残響音生成処理することにより残響音を模擬した第1模擬信号を生成する第1残響音生成回路と、
    この第1残響音生成回路からの第1模擬信号と前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号が入力されて第1模擬信号に加算信号を加算する第2加算回路と、
    前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号と前記ステレオ音響信号の他方のチャネルの原音響信号が入力されて原音響信号から加算信号を減算する第2減算回路と、
    この第2減算回路から加算信号が減算された音響信号が入力されてこの音響信号の中間周波数帯域成分のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、
    この第3バンドパスフィルタに接続されてこの第3バンドパスフィルタを通過した音響信号を残響音生成処理することにより残響音を模擬した第2模擬信号を生成する第2残響音生成回路と、
    この第2残響音生成回路からの第2模擬信号と前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号が入力されて第2模擬信号に加算信号を加算する第3加算回路と、
    を備えていることを特徴とする音響再生装置。
  2. 前記第1バンドパスフィルタの信号の通過帯域幅が人の音声帯域幅に設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  3. 前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの音響信号の低域側のカットオフ周波数がそれぞれ100Hz以上に設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  4. 前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの音響信号の高域側のカットオフ周波数がそれぞれ6KHz以下に設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  5. 前記第2バンドパスフィルタおよび第3バンドパスフィルタの遷移帯域の減衰特性がそれぞれ−3〜−12dB/oct.の値に設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  6. 前記残響音生成回路の低域及または高域側の残響時間のうち少なくとも一方が、1000Hz付近の残響時間と比べて短くなるように設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  7. 前記残響音生成回路の、300Hz以下の周波数における残響時間が、1000Hzにおける残響時間の二分の一以下である請求項に記載の音響再生装置。
  8. 前記残響音生成回路の、4000Hz以上の周波数における残響時間が、1000Hzにおける残響時間の二分の一以下である請求項に記載の音響再生装置。
  9. 前記第1残響音生成回路および第2残響音生成回路によって生成される残響音の残響時間が、少なくとも1000Hz付近の周波数帯域において0.5〜2.0秒の値に設定されている請求項に記載の音響再生装置。
  10. 前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号を増幅して第1減算回路および第2減算回路に出力する第1可変増幅器をさらに備えている請求項1に記載の音響再生装置。
  11. 前記第1バンドパスフィルタを通過した加算信号を増幅して第2加算回路および第3加算回路に出力する第2可変増幅器をさらに備えている請求項1に記載の音響再生装置。
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