JP3949200B2 - ワイヤソーによる切断加工のための切削油、切削油組成物およびそれを用いた物品の切断方法 - Google Patents

ワイヤソーによる切断加工のための切削油、切削油組成物およびそれを用いた物品の切断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶、シリコン、半導体、アルミナ、カーボン、各種金属材料、セラミックス(ガラスを含む)等各種工業製品又はその部材の切断に使用される切削油および切削油組成物ならびにそれを用いた切断方法に関し、特に半導体産業において、半導体結晶材料インゴットからウェーハを製造する際の、あるいは通信機器、電子機器などの水晶製品(水晶発振子、水晶センサー、水晶共振子、光デバイス等)の製造において、単結晶水晶ランバートからウェーハを製造する際の、マルチワイヤソーによる切断(スライシング)加工に好適な切削油および切削油組成物ならびにそれを用いた切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータをはじめとするハイテク製品に使用される高性能デバイスチップは、ますます高集積度化が進みつつあり、これに伴いチップサイズの大型化が進行している。このチップサイズの大型化に伴い、生産性低下及びコストアップ等問題が生じており、ウェーハの周辺効果が要求されていた。
【0003】
周辺効果とは、ウェーハサイズを大型化することにより得られる。チップの歩留まり向上効果を言う。例えば、チップサイズの大型化に対しウェーハの直径をある程度大きくしないと、ウェーハ外周部に製品化できない面積ばかりが増加し、結果としてウェーハ1枚当たりのチップ歩留まりが低下してしまう。チップ歩留まりを上げるには、ウェーハ直径をある程度大きくして外周部のロス部分であった部分からもチップを取れるようにすれば良い。この発想が、ウェーハサイズ大型化の大きな要因である。
【0004】
これまで、比較的小直径、例えばφ6インチまでの半導体結晶材料のインゴットの切断には、内周刃タイプの切断装置が使用されてきた。これは、内周刃タイプは、切断時に刃の「ぶれ」が比較的少なく加工精度が良好で、生産性が優れていたことによる。しかし、前述のように、ウェーハサイズはますます大型化しており、大直径半導体結晶材料のインゴット切断に対しては、内周刃タイプでの対応が困難となってきている。つまり、内周刃タイプでは大直径インゴット切断に対しては刃のぶれが大きくなり、これが加工精度の悪化やウェーハの中央部が凸状になる「反り」発生等の問題を引き起こし、その結果、ウェーハの歩留まりが低下してしまう。このため、特にφ8インチ以上の大直径インゴットの切断には、ワイヤソーが主流になりつつある。ワイヤソーによるインゴット切断は、他の加工方法に比べ、より均一な厚さでインゴットを切断することができ、カーフロス(Curf loss:切断屑)の発生が少なくなるだけでなく、一度に多数枚のウェーハ切断が可能となる。
【0005】
一方、携帯電話・PHSをはじめとする移動体通信機器製品に使用される水晶発振子は、ますます高周波数化が進みつつあり、これに伴いウェーハ厚みは薄板化が進行している。このウェーハの厚みの減少に伴い、従来のバンドソー切断では極薄加工において問題が生じている。すなわち、ウェーハ厚みのバラツキ(TTV、Total Thickness Variation)、歩留まり低下、および生産性低下等が問題になってきている。
【0006】
これまで、比較的ウェーハの厚みの厚い、例えば0.2mmまでの単結晶水晶ランバートの切断には、バンドソー切断装置が使用されてきた。これは、バンドソーは、ウェーハを1枚1枚切断できるので「水晶ウェーハの結晶軸の確認」が容易にでき、加工精度が優れていたことによる。しかし、前述のように、ウェーハ厚みはますます薄くなってきており、単結晶水晶ランバート切断に対しては、バンドソーでの対応が困難となってきている。
【0007】
バンドソーでは単結晶水晶ランバート切断に対しては刃のぶれが大きくなり、これが加工精度の悪化、すなわち、ウェーハのTTV増大やウェーハの中央部が凸状になる「反り」発生等の問題を引き起こし、結果ウェーハの歩留まりが低下してしまう。このため、特に0.2mm以下の厚みのウェーハのスライシング加工には、ワイヤソーが主流になりつつある。ワイヤソーによる単結晶水晶ランバート切断は、他の加工方法に比べ、より均一な厚さで切断することができ、カーフロス(Curf loss:切断屑)の発生が少なくなるだけでなく、一度に多数枚のウェーハ切断が可能となる。
【0008】
各種材料のインゴットの切断には、切削油に研磨材砥粒を分散させた切削油組成物が使用されている。切削油は、切断時の潤滑及び冷却のほか、切断されたウェーハの形状や表面粗さ等を向上させる目的で用いられている。従来、ワイヤソーや内周刃等による切断で使用されてきた切削油組成物は、その主成分が鉱物油であることにより、切断後のウェーハに付着した切削油組成物等は当然水では洗い落としきれず、有機系溶剤(灯油、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、塩化メチレン等)やフロン等に代表されるハロゲン化合物等の薬剤を使用しなければならなかった。これら薬剤を使用したウェーハの洗浄においては、付着した切削油等はほぼ完全に除去でき、かつ洗浄作業が容易となる等の長所があるが、以下のような問題点も指摘されていた。
【0009】
まず、前述の洗浄薬剤は消防法により危険物の指定を受けているものが多く、工場の敷地内及び建屋内における収容に対しては量的制限が設けられている。このため、ワイヤソーを増設することでウェーハの生産量及び生産性の向上を図ろうとしても、洗浄において必要となる薬剤はある一定量を超えると工場内に収容できなくなるため、おのずとその生産量は決定されてしまい、ワイヤソーの設置台数に制約を与えていた。すなわち、工場内に収容できる薬剤の量がウェーハの生産量を決定していた。このため、洗浄に使用する薬剤の量を低減できるプロセスが求められていた。
【0010】
また、前述の有機系溶剤やハロゲン化合物は、発ガン性物質でもあるのみならず、オゾン層破壊に代表される大気汚染や水質汚染等、環境破壊の問題を引き起こす汚染源物質として最近使用が禁止され、より完全な代替製品を開発することが地球規模で急務となっている。
【0011】
さらに、前述の従来タイプの切削油組成物は、切断に使用後、一般に産業廃棄物として焼却処理されるが、この際有毒ガス等を発生するため大気汚染の一因となっており、その代替品の開発が待たれていた。
【0012】
一方、前述の従来タイプの切削油組成物を使用してシリコンインゴットを切断すると、切断速度の上昇とともにウェーハの中央部が凸状になる「反り」が発生しやすくなる。例えば、ワイヤソーにおいて、φ6インチのシリコン単結晶インゴットを、切断速度1mm/min以上で切断すると反りが20μmを越えることがあった。このような大きな反りは、次工程以降、シリコンウェーハを製造加工していく際の障害になるのみならず、結果として、その歩留りを低下させる原因にもなっていた。
【0013】
また、前述の切削用組成物を使用して単結晶水晶ランバートを切断する場合にも、切断速度の上昇とともにウェーハのTTV増大や中央部が凸状になる「反り」が発生しやすくなる。例えば、ワイヤソーにおいて、55mm角の単結晶水晶ランバートを切断速度300mm/min以上で切断するとウェーハのTTVが20μmを越え、反りが10μmを越えることがあった。このような大きなTTV、反りは、次工程以降、単結晶水晶ウェーハを研磨、ラッピング、ポリッシング加工していく際の障害になるのみならず、結果として、そのウェーハの歩留まりを低下させる原因にもなっていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、水晶、シリコン、半導体、アルミナ、カーボン、金属およびセラミックス(ガラスを含む)などの各種物品をワイヤソーにより切断する場合の前述の課題を解決して、水可洗性、安全性、ウェーハ厚みのバラツキ(TTV)および反り発生が防止できるとともに、高い浸透性と潤滑性および砥粒の分散性に優れた切削油および切削油組成物ならびにそれを用いた切断方法を提供する点にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、(a)鉱物油100重量部、(b)ベントナイト1〜5重量部、(c)脂肪酸アミン塩および脂肪酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の潤滑剤1〜10重量部、(d)スルフォネート系アニオン界面活性剤1〜20重量部および(e)グリコール誘導体1〜5重量部、とを含有することを特徴とするワイヤソーによる切断加工のための切削油に関する。
【0016】
本発明の第二は、請求項1記載の切削油に砥粒を分散させたことを特徴とする切削油組成物に関する。
【0017】
本発明の第三は、請求項2記載の切削油組成物を用い、水晶、シリコン、半導体、アルミナ、カーボン、金属およびセラミックス(ガラスを含む)よりなる群から選ばれた物品をワイヤソーにより切断することを特徴とする物品の切断方法に関する。
【0018】
〔脂肪酸アミン塩を用いる場合の製法〕
鉱物油に、スルフォネート系アニオン界面活性剤を添加混合し、これに脂肪酸を加え、50〜60℃に加温後、アミンそれ自体を徐々に添加する。中和反応後、グリコール誘導体を添加し、40℃以下に冷却し、必要に応じてメタノールなどの保潤剤を少量(例えば0.3wt%)添加する。ついで、ベントナイトのようなレオロジー添加剤を撹拌しながら添加分散する(約30〜40分)。
【0019】
〔脂肪酸のアルカリ金属塩を用いる場合の製法〕
鉱物油に、スルフォネート系アニオン界面活性剤を添加混合し、これに脂肪酸を加え、50〜60℃に加温後、アルカリ金属水酸化物水溶液を加えて、ケン化反応させた後、グリコール誘導体を添加し、40℃以下に冷却し、これに、ベントナイトのようなレオロジー添加剤を撹拌しながら添加し、均一に分散させる(30〜40分間)。
前記アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度は20〜40wt%、好ましくは30〜40wt%である。
【0020】
後述の有機ベントナイトは、従来化学活性剤である水を系に加えた後、界面活性剤を添加する必要があるとされており、その理由は、界面活性剤が、有機ベントナイトの活性化および分散化に干渉しないようにするためであった。
これに対して、本発明の添加順序は、脂肪酸アミン塩を用いる場合でも脂肪酸アルカリ金属塩を用いる場合でも、いずれも界面活性剤も水も共に存在している系に有機ベントナイトを加えるものである。
【0021】
本発明の切削油組成物は、一般的に下記の主原料と各種補助剤との組合せにより構成されるが、これら主原料および各種補助剤について以下に説明する。
【0022】
ベントナイトは架橋性の沈降防止剤であって、砥粒の分散性を向上させるためのレオロジー添加剤である。ベントナイトのなかでもとくにモンモリナイトの結晶層間に主として介在する水や交換性カチオンが、有機極性化合物や有機カチオンで置換された粘土有機複合体である有機ベントナイトは、強い親油性を示し、膨潤してゲルを形成する性質があるので好ましい材料である。有機ベントナイトつまり有機粘土複合体は、有機イオンの炭化水素数が大きくなると無極性溶媒に強い親和性をもつようになり、大きな膨潤性・チキソトロピー性を示す。このようなレオロジー添加剤の具体例としては、ベントンSD−1、ベントンSD−2、ベントン34またはベントン38(いずれもRHEOX社製の商品名)である。特に、好ましいのは、ベントンSD−1である。
【0023】
脂肪酸アミン塩又は脂肪酸アルカリ金属塩は、この切削油組成物の潤滑成分であると同時に、摩擦係数低減剤(潤滑性向上剤)、防錆剤としても作用する。通常、脂肪酸としては不飽和脂肪酸の含有量90重量%以上のものを用いることが好ましく、この不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、デセン酸、エルシン酸、リノール酸、リノレン酸などの高級脂肪酸を挙げることができる。とりわけオレイン酸が好ましく、例えばオレイン酸と樹脂酸との混合物の形で使用することができる。脂肪酸の使用量は1〜10重量部、好ましくは3〜5重量部である。
【0024】
前記脂肪酸をそのアミン塩またはアルカリ金属塩に変性するためには、前述のように本発明の切削油を製造する工程中において脂肪酸とアミン化合物それ自体またはアルカリ金属水酸化物水溶液を加えて反応を実施する。この反応における脂肪酸の使用量は前述のとおりであるが、アミンまたは前記水酸化物の使用量は1〜5重量部である。この工程中においては極く少量の水が水溶液の形で加えられたり、前記塩の形成反応により極く少量の水が生成されるが、この水分はとくにベントナイトとして有機ベントナイトを用いる場合には、ベントナイト薄片間に必要とされる水素結合や架橋反応を促進させるうえで、大切な役割を果しており、通常全量に対し、0.1〜2.0重量%の割合で存在している。
【0025】
前記アミン化合物としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどをあげることができ、アルカリ金属の水酸化物としてはNaOH、KOHなどを挙げることができる。
【0026】
本発明において、さらに潤滑性を高めるために他の潤滑成分、例えば炭素数12以上の不飽和、飽和脂肪酸のグリセリン部分エステル、あるいはトリメチロールプロパンやペンタエリスリトールとの部分エステルを50重量部以下、好ましくは20〜40重量部を添加することもできる。
【0027】
水洗浄性向上剤であるスルフォネート系アニオン界面活性剤(分散剤や防錆剤として作用する)は、アルキルサルフェート、アルキルベンゼンスルフォネート、スルホコハク酸ジアルキルエステルなどをはじめ、各種のスルフォネート系アニオン界面活性剤が使用できるが、とりわけ石油系オレフィンサルフェート(スルフォン酸塩)(1957年3月20日 槙書店発行、小田良平外1名著「界面活性剤の合成と其応用」p42〜43)、石油系高級アルコール硫酸エステル塩(同書p31〜32)、石油スルフォン酸塩(同p64〜65)などで代表される石油スルフォン酸のアルカリ金属塩が好ましく、とくに平均分子量400以上の石油スルフォン酸のナトリウム塩が好ましい。その使用量は一般に1〜20重量部、好ましくは5〜20重量部、とくに好ましくは10〜15重量部である。
【0028】
また、必要に応じ他の水洗浄性向上補助剤を併用することができる。その例としては非イオン界面活性剤や他のアニオン界面活性剤を挙げることができる。非イオン活性剤としては例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのようなポリオキシエチレンアルキルフェノール、その他のエチレンオキサイド系非イオン界面活性剤などを挙げることができる。
【0029】
グリコール誘導体は、切削油の水可洗性、すなわち、切削油の親水性を補足するための補助剤(カップリング剤)として作用する。グリコール誘導体の例としては、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコールが挙げられるが、とりわけジプロピレングリコールが好ましい。その使用量は1〜20重量部であるが、通常1〜5重量部で充分目的を達成することができる。
【0030】
前記鉱物油としては、とくに制限はないがナフテン系鉱物油単独、イソパラフィン系鉱物油単独あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。とくに臭気、皮膚刺激性、溶解性の点からいうとイソパラフィン系鉱物油が好ましい。
【0031】
前記各成分のほか、必要に応じて切削油に用いられている各種添加剤、例えばシリコーン系やアルコール系の消泡剤、メタノールなどの保潤剤などを使用することができる。
【0032】
インゴットなどの物品を効率よく切断するため、またワイヤーの断線やウェーハなどの物品のやけ等を防止するため、各種の砥粒(研磨材)が併用できる。
【0033】
切削油に混合・分散される砥粒の種類については研磨材であれば特に制限されないが、SiC〔商品名:GC、C、(株)フジミインコーポレーテッド製〕、アルミナ〔商品名:PWA、WA、A、(株)フジミインコーポレーテッド製〕、FO〔商品名:(株)フジミインコーポレーテッド製〕等が好ましい。
【0034】
SiCの内、商品名GCは高い純度を有する緑色炭化ケイ素、商品名Cは黒色炭化ケイ素で、いずれも2000℃以上の電気抵抗炉でケイ石とコークスを熱反応して得られるα型の炭化ケイ素研磨材である。
【0035】
アルミナの内、商品名PWAはアルミナ純度99.2%以上の高純度アルミナの板状結晶で構成されている。商品名WAは、溶融アルミナを粉砕し整粒したものである。αタイプのコランダム結晶で構成されており、アルミナ純度99.2%以上である。商品名Aは、ボーキサイトを電溶炉にて2000℃の高温で溶融させて得られるアルミナ純度90%以上のコランダム結晶と、数%のチタンで構成されている。商品名FOは、アルミナ質の精密ラッピング材である。
【0036】
これらのSiC及びアルミナの平均粒子径は1〜60μm、好ましくは8〜25μmであり、1μm未満であると切断効率が極端に低く実用的でないばかりか、ワイヤーの断線やウェーハにやけが発生する等の問題を生じる。逆に60μmを超えると、切断されたウェーハは、後工程のラッピングで修正しきれないほど表面粗さが大きくなりすぎてしまう。
【0037】
さらに、これら研磨材砥粒の切削油組成物中の含有量は、通常切削油1kgに対して0.25〜2kg、好ましくは0.5〜1.5kgである。この量があまりに少ないと切断効率が低くなり、逆に、あまりに多いとスラリー粘度が過大となって取り扱いが困難となる。
【0038】
本発明の切削油組成物は、半導体結晶材料のインゴットの切断用に特に有効であるが、水晶、シリコン、アルミナ、カーボン、各種金属材料、セラミックス(ガラスを含む)等の切断にも広く使用することができる。
【0039】
また、この切削油組成物が用いられる切断装置としては、ワイヤソー、これを多重化したマルチワイヤソーの場合にとくに顕著な効果を発揮するが、バンドソーやアルチバンドソー、更には、外周刃や内周刃の切断装置にも転用が可能である。
【0040】
本発明の切削油組成物は、ワイヤソーによる半導体結晶材料等のインゴットなどの物品の切断において、あるいはワイヤソーによる単結晶水晶ランバートなどの切断において、インゴットの切断部、ランバートの切断部又はワイヤー部に供給することにより所期の効果を発揮する。
【0041】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0042】
実施例1、比較例1、2
(切削油の調製)
配合割合は表1記載の量を用いて、以下の手順により切削油を調製した。
精製鉱物油(ISO粘度番手8及び56混合ナフテン系基油)にベントナイトを添加して十分保潤・分散させる。さらに、石油スルフォネートNa塩を添加しアルカリ性とすることにより、前記ベントナイトの分散状態を更に均一化する。次に、高級脂肪酸であるオレイン酸及び樹脂酸を添加し、ついでこれにアミン化合物それ自体をまたは苛性カリウムの水溶液を加えて反応させ、脂肪酸アミン塩又は脂肪酸カリ塩を形成させる。この反応が十分に進行した後、前記カップリング剤であるジプロピレングリコールを添加し、充分混合する。なお、さらに洗浄性向上剤であるポリエチレングリコール及び防錆剤であるノニフェニルエーテル、消泡剤であるシリコーン化合物および/または高級アルコールなどを添加することもできる。
【0043】
【表1】
Figure 0003949200
表中の数字は重量部を示す。
*1:商品名:ベントンSD−1で示される有機ベントナイト
*2:商品名:SNS 62(シェルジャパン)
*3:商品名:ロックロジン WW
*4:TIPA(トリイソプロパノールアミン)
*5:例;商品名:ノニポール110
*6:商品名:パラオール850で示されるイソパラフイン系基油
*7:水可洗性:○は水洗が可能、×は水洗不可能
*8:沈降性:○はスラリー中の砥粒が沈降しにくい。×はスラリー中の
砥粒が沈降しやすい。
【0044】
実施例1は、本発明の水溶性切削油であり、従来型の切削油に較べ、水可洗性及び沈降性が優れている。比較例1は従来型の水可洗性切削油で、水可洗性は優れているが、沈降性は劣る。比較例2も従来型の非水可洗性切削油で有機ベントナイトを含むと言われているものであるが、沈降性は優れているものの水可洗性は劣る。
【0045】
(前記切削油を用いた切削試験)
本発明の実施例1、比較例1〜2に示された切削油に対し、各砥粒を表2に示す割合で混合、分散させ、シリコン、アルミナ、カーボンの各インゴットの切断を行った。この場合の各種切削性能試験条件を表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0003949200
1):サイズは直径8”、長さ150mm
2):サイズは直径8”、長さ100mm
3):サイズは直径65mm、長さ100mm
4):サイズは23mm×28mm×85mm(角柱)
5):基本的構造は図1に示す。なお、図1では切削油組成物の供給ノズルは略されているが、供給ノズルは図2の形態で使用した。供給ノズル部は円筒の底部にスリットが設けられ、そこから切削油組成物が供給される方式である。切断状態の1部拡大断面図は図3に示されており、一度に多数のウェーハに切断する。
【0047】
前記表2における切断試験1にしたがって、実施例1、比較例1、2の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表2参照)を用いて試験を行った結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0003949200
【0049】
前記表3に示すとおり、実施例1の切削油に研磨材砥粒GCを分散させた切削油組成物を使用し、シリコンインゴットの切断試験を行った場合、ウェーハのTTV(Total Thickness Variation)は、25μm以下、切断されたウェーハのWarp(反り)は10μm以下であった。これに対し、比較例1は実施例1と同等であったが、比較例2の切削油組成物で切断した場合の反りは15μm以下であり、実施例1の切削油組成物の方が優れていた。なお、TTVはウェーハ面の最高高さと最低部との差を示すものであり、Warp(うねり)はウェーハ裏面における基準面からウェーハ中心面の最大変位と最小変位の差を表わすものである。
【0050】
前記表2における切断試験2にしたがって実施例1、比較例1、2の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表2参照)を用いて試験を行った結果を表4に示す。
【0051】
【表4】
Figure 0003949200
【0052】
前記表4に示すとおり、実施例1の切削油に研磨材砥粒Cを分散させた切削油組成物を使用し、シリコンインゴットの切断試験を行った場合も、切断試験1による場合の結果と同様、本発明の切削油組成物は、従来の水可洗性切削油組成物(比較例1)とは同等結果が得られ、非水可洗性切削油組成物(比較例2)よりは優れた切断結果を得ることができた。
【0053】
前記表2における切断試験3にしたがって実施例1、比較例1、2の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表2参照)を用いて試験を行った結果を表5に示す。
【0054】
【表5】
Figure 0003949200
【0055】
前記表5に示すとおり、実施例1の切削油に研磨材砥粒GCを分散させた切削油組成物を使用し、焼結密度100のアルミナインゴットの切断試験を行った場合も、切断試験1及び2の結果と同様、本発明の切削油組成物は、従来の水可洗性切削油組成物(比較例1)とは同等の結果が得られ、非水可洗性切削油組成物(比較例2)よりは優れた切断結果を得ることができた。
【0056】
前記表2における切断試験4にしたがって実施例1、比較例1、2の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表2参照)を用いて試験を行った結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
Figure 0003949200
【0058】
表6に示すとおり、実施例1の切削油に研磨材砥粒GCを分散させた切削油組成物を使用しカーボンインゴットの切断試験を行った場合、本発明の切削油組成物は、従来の水可洗性切削油組成物(比較例1)及び非水可洗性切削油組成物(比較例2)と同等の優れた切断結果を得ることができた。
【0059】
つぎに切削油組成物として、もう1つの重要な条件である分散安定性、水可洗性および付着性の試験を、下記の条件で行った。
【0060】
1.沈降性試験方法
切削油中における砥粒の分散安定性及び沈降性を以下の沈降性試験方法により評価した。
200mlのビーカーに、実施例1、比較例1または2の切削油150gと所定の砥粒150gをそれぞれ計り取る。これを、室温で5分間ディゾルバーで撹拌しスラリーを調製する。このスラリーを、共栓付きメスシリンダーに100ml計り取る。1、3、24時間後のスラリー表面への油の分離量を目視で観察する。
【0061】
2.水可洗性評価試験方法
加工後のウェーハに付着した切削油組成物の洗浄性を評価するため、以下の試験を実施した。
200mlのビーカーに、実施例1、比較例1または2の切削油150gと所定の砥粒150gをそれぞれ計り取る。これを、40℃で30分間加熱撹拌し、スラリーを調製する。室温に放置後、油温が35℃の時にすばやく洗浄した冷間圧延鋼板(SPCC)を浸漬し、1分後静かに引き上げ24時間油切りする。24時間後、試験片のスラリー付着量を測定する。
次に、1000mlのトールビーカーに温水(30℃)を500ml計り取る。これに前述の油付試験片を浸漬し前後に軽く浸透しながら、90秒間洗浄脱脂する。それぞれの時間洗浄した試験片をドライヤーで乾燥後、スラリーの付着量を測定し、以下の式より脱脂率を計算する。
【数1】
DR(%)=100×(W0−W1)/W0
・DR:脱脂率(%) Degreasing Ratio
・W0 :洗浄前付着量(g)
・W1 :洗浄後付着量(g)
【0062】
3.付着性評価試験方法
ワイヤーへのスラリーの付着性を以下の方法で評価した。
200mlのビーカーに加工油150gと所定の砥粒150gを計量後、室温で5分間ディゾルバーで撹拌しスラリーを調製する。これに洗浄した銅片を浸漬し、1分後静かに引き上げ油切りする。10分後の試験片のスラリー付着量を測定し、以下の式より付着量を計算する。
また、銅片(45×120×2.0tmm)は、所定の方法で研磨・洗浄したものを再度使用する。
【数2】
FT=(m1−m0)/S (g/m2
・FT:付着量 (g/m2
・m0:乾燥銅片重量 (g)
・m1:油付着銅片重量(g)
・S :銅片表面積(g/m2
【0063】
沈降性試験、水可洗性評価試験及び付着性評価試験の各試験結果を、表7に示す。
【0064】
【表7】
Figure 0003949200
【0065】
以上の試験結果より、本発明の切削油組成物は、沈降性、水可洗性及び付着性に関し、比較例1の切削油組成物に較べてはるかに優れた結果を示した。
【0066】
実施例2、比較例3、4
(切削油の調製)
配合割合は表8記載の量を用いて、以下の手順により切削油を調製した。
イソパラフィン系溶剤にベントナイトを添加して十分保潤・分散させる。さらに、石油スルフォネートNa塩を添加しアルカリ性とすることにより、前記ベントナイトの分散状態を更に均一化する。次に、高級脂肪酸であるオレイン酸及び樹脂酸を添加し、ついでこれにアミン化合物それ自体をまたは苛性カリウムの水溶液を加えて反応させ、脂肪酸アミン塩又は脂肪酸カリ塩を形成させる。この反応が十分に進行した後、前記カップリング剤であるジプロピレングリコールを添加し、充分混合する。なお、さらに洗浄性向上剤であるポリエチレングリコール及び防錆剤であるノニフェニルエーテル、シリコーン系消泡剤あるいは高級アルコール系消泡剤を添加することもできる。
【0067】
【表8】
Figure 0003949200
表中の数字は重量部を示す。
*1:商品名:ベントンSD−1で示される有機ベントナイト
*2:商品名:SNS 62(シェルジャパン)
*3:商品名:ロックロジン WW
*4:TIPA(トリイソプロパノールアミン)
*5:例;商品名:ノニポール110
*6:商品名:パラオール850で示されるイソパラフイン系基油
*7:水可洗性:○は水洗が可能、×は水洗不可能
*8:沈降性:○はスラリー中の砥粒が沈降しにくい。×はスラリー中の
砥粒が沈降しやすい。
*9:商品名:パラオール250で示されるイソパラフィン系基油
【0068】
実施例2は、本発明の水溶性切削油であり、従来型の切削油に較べ、水可洗性及び沈降性が優れている。比較例3は従来型の水可洗性切削油で、水可洗性は優れているが、沈降性は劣る。比較例4も従来型の非水可洗性切削油で有機ベントナイトを含むと言われているものであるが、沈降性は優れているものの水可洗性は劣る。
【0069】
(前記切削油を用いた切削試験)
本発明の実施例2、比較例3〜4に示された切削油に対し、各砥粒を表9に示す割合で混合、分散させ、単結晶水晶ランバートおよびガラス(BK−7)の切断を行った。この場合の各種性能試験条件を表9に示す。
【0070】
【表9】
Figure 0003949200
11):サイズは55mm×30mm×180mm(角柱)
12):サイズは55mm×30mm×180mm(角柱)
13):サイズはφ65mm×100mm(円柱)
14):基本的構造は図1に示す。なお、図1では切削油組成物の供給ノズルは略されているが、供給ノズルは図2の形態で使用した。供給ノズル部は円筒の底部にスリットが設けられ、そこから切削油組成物が供給される方式である。切断状態の1部拡大断面図は図3に示されており、一度に多数のウェーハに切断する。
【0071】
前記表9における切断試験5にしたがって、実施例2、比較例3、4の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表9参照)を用いて試験を行った結果を表10に示す。
【0072】
【表10】
Figure 0003949200
なお、WcmはJIS B0610に規定されたろ波最大うねりを表わし、ろ波最大うねりとは、ろ波うねり曲線から基準長さだけ抜き取った部分の最大波高をマイクロメートル単位(μm)で表わしたものである。
【0073】
前記表10に示すとおり、実施例2の切削油に研磨材砥粒GCを分散させた切削油組成物を使用し、単結晶水晶ランバートの切断試験を行った場合、ウェーハのTTV(Total Thickness Variation)は、4μm以下、切断されたウェーハのWcmは5μm以下であった。これに対し、比較例3は実施例2と同等であったが、比較例4の切削油組成物で切断した場合のTTVは5μm以上であり、実施例2の切削油組成物の方が優れていた。
なお、TTVはウェーハ面の最高高さと最低部との差を示すものである。
【0074】
前記表9における切断試験6にしたがって実施例2、比較例3、4の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表9参照)を用いて試験を行った結果を表11に示す。
【0075】
【表11】
Figure 0003949200
【0076】
前記表11に示すとおり、実施例2の切削油に研磨材砥粒Cを分散させた切削油組成物を使用し、単結晶水晶ランバートの切断試験を行った場合も、切断試験5による場合の結果と同様、本発明の切削油組成物は、従来の水可洗性切削油組成物(比較例3)とは同等結果が得られ、非水可洗性切削油組成物(比較例4)より優れた切断結果を得ることができた。
【0077】
前記表9における切断試験7にしたがって実施例2、比較例3、4の各切削油組成物(切削油:砥粒の割合は表9参照)を用いて試験を行った結果を表12に示す。
【0078】
【表12】
Figure 0003949200
【0079】
前記表12に示すとおり、実施例2の切削油に研磨材砥粒GCを分散させた切削油組成物を使用し、ガラス(BK−7)の切断試験を行った場合も、切断試験5及び6の結果と同様、本発明の切削油組成物は、従来の水可洗性切削油組成物(比較例3)及び非水可洗性切削油組成物(比較例4)と同等の切断結果を得ることができた。
【0080】
つぎに切削油組成物として、もう1つの重要な条件である分散安定性、水可洗性および付着性の試験を、下記の条件で行った。
【0081】
1.沈降性試験方法
切削油中における砥粒の分散安定性及び沈降性を以下の沈降性試験方法により評価した。
200mlのビーカーに、実施例2、比較例3または4の切削油200gと所定のGC♯1000の砥粒300gをそれぞれ計り取る。これを、室温で5分間ディゾルバーで撹拌しスラリーを調製する。このスラリーを、共栓付きメスシリンダーに100ml計り取る。1、3、24時間後のスラリー表面への油の分離量を目視で観察する。
【0082】
2.水可洗性評価試験方法
加工後のウェーハに付着した切削油組成物の洗浄性を評価するため、以下の試験を実施した。
200mlのビーカーに、実施例2、比較例3または4の切削油200gと所定のGC♯1000の砥粒300gをそれぞれ計り取る。これを、40℃で30分間加熱撹拌し、スラリーを調製する。室温に放置後、油温が35℃の時にすばやく洗浄した冷間圧延鋼板(SPCC)を浸漬し、1分後静かに引き上げ24時間油切りする。24時間後、試験片のスラリー付着量を測定する。
次に、1000mlのトールビーカーに温水(30℃)を500ml計り取る。これに前述の油付試験片を浸漬し前後に軽く浸透しながら、90秒間洗浄脱脂する。それぞれの時間洗浄した試験片をドライヤーで乾燥後、スラリーの付着量を測定し、前述の数1の式より脱脂率を計算する。
【0083】
3.付着性評価試験方法
ワイヤーへのスラリーの付着性を以下の方法で評価した。
200mlのビーカーに、実施例2、比較例3または4の加工油200gと所定のGC♯1000の砥粒300gを計量後、室温で5分間ディゾルバーで撹拌しスラリーを調製する。これに洗浄した銅片を浸漬し、1分後静かに引き上げ油切りする。10分後の試験片のスラリー付着量を測定し、前述の数2の式より付着量を計算する。
また、銅片(45×120×2.0tmm)は、所定の方法で研磨・洗浄したものを再度使用する。
【0084】
沈降性試験、水可洗性評価試験及び付着性評価試験の各試験結果を、表14に示す。
【0085】
【表13】
Figure 0003949200
【0086】
以上の試験結果より、本発明の切削油組成物は、沈降性、水可洗性及び付着性に関し、比較例3の切削油組成物に較べてはるかに優れた結果を示した。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、切断後のウェーハに大きな反りを発生させることなく大直径の単結晶シリコン、単結晶水晶、アルミナおよびカーボンなどの各インゴットのワイヤソーによる高速切断を達成でき、切断後のウェーハの洗浄においては有機系溶剤ではなく水洗浄により付着したスラリーを除去し得ると同時に、組成物中の砥粒の沈降安定性についても優れた効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例で用いる切断装置の1例を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例および比較例で用いる切断装置への切削油組成物の供給手段の1例を示す概略図である。
【図3】本発明の方法によりウェーハが切断されてゆく状況を示す概念図である。
【符号の説明】
1 ワイヤー
2 ワイヤーガイドローラ
3 ワイヤーガイドローラ
4 押圧部材
5 切削油組成物(スラリー)供給ノズル部
6 砥粒
7 インゴット

Claims (3)

  1. (a)鉱物油100重量部、(b)ベントナイト1〜5重量部、(c)脂肪酸アミン塩および脂肪酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の潤滑剤1〜10重量部、(d)スルフォネート系アニオン界面活性剤1〜20重量部および(e)グリコール誘導体1〜5重量部、とを含有することを特徴とするワイヤソーによる切断加工のための切削油。
  2. 請求項1記載の切削油に砥粒を分散させたことを特徴とする切削油組成物。
  3. 請求項2記載の切削油組成物を用い、水晶、シリコン、半導体、アルミナ、カーボン、金属およびセラミックス(ガラスを含む)よりなる群から選ばれた物品をワイヤソーにより切断することを特徴とする物品の切断方法。
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