JP3949037B2 - 無停電電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電源の停電時においても定電圧定周波数の電力を負荷に給電する無停電電源装置に係り、特に出力絶縁トランスを不要とした、小形でかつ高効率の無停電電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電力系統の分野においては、無停電電源装置が多く用いられてきている。
【0003】
この無停電電源装置は、商用電源の停電時においても、定電圧定周波数の電力を負荷に給電するものである。
【0004】
そして、かかる無停電電源装置においては、下記のような点を目的として、出力絶縁トランスを設置するようにしていることが、一般的である。
【0005】
(a)インバータ装置出力のコモンモード電圧の遮断
(b)インバータ装置出力と直送電源(バイパス電源)とのポテンシャル調整
(c)インバータ装置出力電圧の所望の出力電圧への調整
(d)直流回路と負荷との絶縁
(e)インバータ装置出力のリップルのフィルタリング
図8(a)は、この種の従来の一般的な出力絶縁トランス付きの無停電電源装置の構成例を示す回路図である( 特許文献1の図1参照 )
【0006】
図8(a)に示すように、無停電電源装置は、コンバータ装置5と、インバータ装置7と、無瞬断切換スイッチ10とから構成されている。
【0007】
コンバータ装置5は、3相交流電源1からの交流出力を、入力フィルタコンデンサ3、および入力フィルタリアクトル4を介して入力とし、当該交流を直流に変換して出力する。
【0008】
インバータ装置7は、直流平滑コンデンサ6を介して得られるコンバータ装置5からの直流出力を交流に再度変換して出力する。
【0009】
無瞬断切換スイッチ10は、直送入力の交流電源(以下、直送電源と称する:通常、バイパス電源とも称される)2からの交流出力と、出力フィルタリアクトル8、出力フィルタコンデンサ9、および出力絶縁トランス18を介して得られるインバータ装置7からの交流出力とを、無瞬断で切り換える。
【0010】
ところで、無停電電源装置においては、前述した目的の中で、(a)に関しては、コモンモードフィルタを設置することにより、代替することが可能である。
【0011】
また、(c)に関しては、インバータ装置出力が直接所望電圧となるような回路設計とすることにより、代替することが可能である。
【0012】
さらに、(e)に関しては、リアクトルを用いることにより、代替することが可能である。
【0013】
また、(d)に関しては、負荷側に出力絶縁トランスが配置されているケースでは必要ない。
【0014】
したがって、本質的に必要な条件としては、(b)のインバータ装置出力と直送電源とのポテンシャル調整のみである。
【0015】
図8(a)に示すような、出力絶縁トランス付きの無停電電源装置においては、通常の制御を行なった場合、インバータ装置7の出力電圧は、入力電圧とは位相のみを合わせて制御される。
【0016】
このため、図8(b)のベクトル図に示すように、3相ベクトル自体の電位にずれが生じる。
【0017】
一方、最近では、無停電電源装置のその他の形態として、前記インバータ装置7出力側の出力絶縁トランス18を省略した、いわゆる出力絶縁トランスレスの無停電電源装置も提案されてきている。
【0018】
図9は、この種の従来の出力絶縁トランスレスの無停電電源装置の構成例を示す回路図である( 特許文献2の図1参照、特許文献3参照 )
【0019】
なお、図9において、図8(a)と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0020】
すなわち、図9に示すように、無停電電源装置は、前記図8(a)におけるインバータ装置7出力側に設置されている出力絶縁トランス18を省略した構成となっている。
【0021】
さらに、通常、インバータ装置7出力側の出力絶縁トランス18を省略する場合には、図9に示すように、3相交流電源1の1相分を出力の1相と共通に接続することによって、インバータ装置7出力のポテンシャルが入力電位と同一となるような回路を採用している。
【0022】
この場合、3相交流電源1と直送電源2とが、同一の接地系を有していれば、直送電源2とインバータ装置7出力も同一ポテンシャルとなる。
【0023】
この場合、3相交流電源1と直送電源2とが、同一の接地系を有していれば、直送電源2とインバータ装置7出力も同一ポテンシャルとなる。
なお、特許文献4には、交流入力をその中性点を中心とした直流電圧を整流して、直流中性点を設け、これを基準とした電位で出力逆変換器を配置、入力される電圧・位相を検出して出力を制御する点が記載されている。
特許文献5には、インバータを直流中性点を基準にしたハーフブリッジ形インバータを並列に接続して構成し、相互に逆相になるように制御して、電位の制御及び上下アームの電流をバランスさせる点が記載されている。
特許文献6には、中性相の電位変動・電流変動を検出して、順変換器側のハーフブリッジ回路群の共通相/中性相に接続されていない相のスイッチ群を制御する点が記載されている。
特許文献7の特許請求の範囲における請求項1には、「V結線またはデルタ結線されたトランス巻線の一つを巻線中点で接地している三相系統に連系され、直流電力を交流電力に変換して前記三相系統に供給する電力変換器の制御装置において、前記電力変換器を、3組のハーフブリッジ回路で構成し、前記3組のハーフブリッジ回路のうち、2組のハーフブリッジ回路の出力電流を所望の値に制御し、前記3組のハーフブリッジ回路のうち、残る1組のハーフブリッジ回路の出力電圧を、当該ハーフブリッジ回路の出力線と接地電位との電圧差に相当する位相と振幅に制御するようにした電力変換器の制御装置。」が記載されている。特許文献7の請求項1に対応する発明の目的は、電力変換器の制御装置、具体的には系統連系インバータの制御装置に係るものであって、絶縁トランスを用いずに、直流各部の対接地電位の変動を低減し、直流各部の浮遊容量の存在による漏れ電流の発生を低減させることであり、この点について明細書に記載されている。
しかしながら、特許文献7の発明は、常時インバータ給電方式の無停電電源装置における問題点である、出力側 ( 系統側とは異なる ) の電位安定化、ひいては負荷装置へのノイズ流出を抑制する目的について記載されていない。
特許文献1…特開平09−03488号公報
特許文献2…特開平10−295084号公報
特許文献3…特開平08−256482号公報
特許文献4…特開平06−253549号公報
特許文献5…特開平09−331684号公報
特許文献6…特開平10−191641号公報
特許文献7…特開2002−238268号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無停電電源装置においては、出力絶縁トランス18を省略するためには、入出力ラインの1線を共通電位となるように接続する必要がある。
【0025】
通常、3相交流の場合には、その中性相を共通電位とすることで、直流電圧を抑制する構成が採られている。
【0026】
ただし、この場合、3相3線の電源システムでは、中性相を得るために、入力側にΔ−Y結線のトランスを接地する必要がある。
【0027】
すなわち、出力絶縁トランス18を省略する代わりに、入力側にトランスが必要となる。
【0028】
例えば、国内の400V系のように、中性相が存在する場合には、その線を接続することになるが、配線が増えることになる。
【0029】
一般的には、中性相は接地されるため、無停電電源装置の直流中性点を接地することでも、電位の固定は可能となるものの、接地線にコモンモード電流が流れることになり、無停電電源装置が発生する他の機器へのノイズ等の影響が大きくなることが考えられる。
【0030】
さらに、入出力側のトランスを省略するために、3相交流電源の3相のうちの1相を、無停電電源装置本体の直流中性点に接続する方式も可能である。
【0031】
ただし、この場合には、入力線間電圧が倍電圧整流された電圧が、直流側に印加されることから、直流電圧は、例えば入力200V系の場合で700〜800V、400V系の場合で1400V〜1600Vと、非常に高い値となるため、これを低い値に抑制する必要がある。
【0032】
通常、無停電電源装置で使用されるスイッチング素子の電圧定格は、600〜1400Vであり、特に入力400V系に対する装置設計は、事実上不可能である。
【0033】
本発明の目的は、入力の中性点、および出力絶縁トランスが不要であり、小形かつ軽量で工事、設置が容易であり、しかも発生ノイズが小さく、直流電圧を低い値に抑制することが可能な無停電電源装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に対応する発明では、中性点を有さずかつ全ての相が接地されていない3相交流電源からの交流出力を入力とし、当該交流を直流に変換して出力するコンバータ装置と、コンバータ装置からの直流出力を交流に再度変換して出力するインバータ装置と、交流電源からの交流出力とインバータ装置からの交流出力とを無瞬断で切り換える切換装置とを備えて構成される常時インバータ給電方式の無停電電源装置であって、コンバータ装置の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御する制御手段を備えている。
【0035】
従って、請求項1に対応する発明の無停電電源装置においては、直流中性点の電位が、非接地系の3相交流電源が作るベクトルの中の一点に固定されることから、直流中性点と出力各相との間の電圧を正弦波制御することにより、3相交流電源と出力の各相を同一電位に制御することができる。
【0036】
また、請求項2に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の無停電電源装置において、制御手段としては、直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、3相交流電源の仮想中性点を一つまたは二つの線間電圧から推定し、本中性点と上記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしている。
【0037】
従って、請求項2に対応する発明の無停電電源装置においては、直流中性点の電位が、非接地系の3相交流電源の仮想中性点と同電位となることから、直流中性点と出力各相との間の電圧を入力電位に合わせたベクトルで制御することにより、3相交流電源と出力の各相を同一の電位に制御することができる。
【0038】
さらに、請求項3に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の無停電電源装置において、直流中性点と3相交流電源の入力各相との間の電圧を整形するフィルタ装置を付加している。
【0039】
従って、請求項3に対応する発明の無停電電源装置においては、直流中性点と3相交流電源の入力各相との間の電圧を整形するフィルタ装置を挿入することにより、直流中性点の電位は、非接地系の3相交流電源の仮想中性点と同電位とすることができる。
よって、直流中性点と出力各相との間の電圧を入力電位に合わせたベクトルで制御することにより、3相交流電源と出力の各相を同一の電位に制御することができる。
【0040】
一方、請求項4に対応する発明では、スター結線の中点を接地しているか、V結線またはデルタ結線されたトランス巻線の一端で接地している3相交流電源からの交流出力を入力とし、当該交流を直流に変換して出力するコンバータ装置と、コンバータ装置からの直流出力を交流に再度変換して出力するインバータ装置と、交流電源からの交流出力とインバータ装置からの交流出力とを無瞬断で切り換える切換装置とを備えて構成される常時インバータ給電方式の無停電電源装置であって、コンバータ装置の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御する制御手段を備えている。
【0041】
従って、請求項4に対応する発明の無停電電源装置においては、直流中性点の電位を、接地電位に対して固定することができることから、直流中性点と出力各相との間の電圧を直送電源の対地電圧に合わせたベクトルで制御することにより、直送電源と出力の各相を同一の電位に制御することができる。
【0042】
また、請求項5に対応する発明では、上記請求項4に対応する発明の無停電電源装置において、制御手段としては、直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、3相交流電源の接地相と上記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしている。
【0043】
従って、請求項5に対応する発明の無停電電源装置においては、直流中性点の電位を、接地電位に固定することができることから、直流中性点と出力各相との間の電圧を直送電源の対地電圧に合わせたベクトルで制御することにより、直送電源と出力の各相を同一の電位に制御することができる。
【0044】
さらに、請求項6に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の無停電電源装置において、コンバータ装置の出力電圧を、直流中性点との間の相電圧で制御するようにしている。
【0045】
従って、請求項6に対応する発明の無停電電源装置においては、コンバータ装置の出力電圧を、直流中性点との間の相電圧で制御することにより、出力絶縁トランスを省略した無停電電源装置を構築することができる。
【0046】
以上により、出力絶縁トランスを不要とし、小形でかつ高効率の無停電電源装置を構築することが可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明は、3相交流電源の1相分と無停電電源装置の直流中性点とを接続する線を排除し、さらに直流中性点と3相交流電源との電位関係を固定するために、3相交流電源の入力側の1相分に対して電圧制御を導入する、またはコモンモード電流を抑制するようにすることにより、出力絶縁トランスが不要で、3相交流電源との取り合いが簡便な無停電電源装置を実現可能とするものである。
【0048】
以下、上記のような考え方に基づく本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0049】
(第1の実施の形態:請求項1、請求項2に対応)
図1は、本実施の形態による無停電電源装置の構成例を示す回路図であり、図8および図9と同一要素には同一符号を付して示している。
【0050】
図1において、中性点を有さず、かつ全ての相が接地されていない3相交流電源1は、入力フィルタコンデンサ3および入力フィルタリアクトル4からなるフィルタ回路を介して、コンバータ装置5に接続している。
【0051】
コンバータ装置5によって、昇圧、整流された直流電圧は、直流平滑コンデンサ6によって平滑化し、インバータ装置7に安定した直流を供給するようにしている。
【0052】
インバータ装置7は、コンバータ装置5からの直流電圧を交流に再変換し、出力フィルタリアクトル8および出力フィルタコンデンサ9からなるフィルタ回路を介して、正弦波電圧を出力側に発生させるようにしている。
【0053】
本無停電電源装置の停止時や故障時等には、無瞬断切換スイッチ10をオンさせ、インバータ装置7をゲートブロックすることにより、3相交流電源1からの直送運転に切り換えるようにしている。
【0054】
一方、本実施の形態では、3相交流電源1が非接地系である場合に、コンバータ装置5の入力3相のうち、2相分の電流を電流検出器15で検出し、線間電圧検出器12の出力から入力電流基準を生成する電流基準発生器11からの出力との比較により、電流制御器16a、16bによって、2相分のスイッチングパターンを決定し、ゲート駆動回路17a、17cによりコンバータ装置5を駆動するようにしている。
【0055】
また、コンバータ装置5の入力3相のうち、残りの1相(第3の相)に関しては、同様に線間電圧検出器12の出力から演算される入力電圧基準に対して、直流中性点と当該相との間の電圧を相電圧検出器13で検出し、さらに電圧制御器14によってスイッチングパターンを決定し、ゲート駆動回路17bによりコンバータ装置5の当該レッグを駆動するようにしている。
【0056】
以上により、制御手段を構成している。
【0057】
次に、以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置の作用について説明する。
【0058】
図1に示す無停電電源装置においては、コンバータ装置5の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御することにより、直流中性点と電圧制御される相との電圧位相、振幅が決定されるため、直流中性点の電位が、非接地系の3相交流電源1が作る入力3相ベクトルの中のある一点に固定される。
【0059】
したがって、出力各相の電圧を直流中性点に対して入力と同じになるように制御することにより、出力の各相を3相交流電源1と同一電位に制御することができることになる。
【0060】
図2は、この場合における3相交流電源1と直流中性点との関係を示すベクトル図である。
【0061】
上述したように、本実施の形態では、入力の中性点、および出力絶縁トランスが不要であり、小形かつ軽量で工事、設置が容易であり、しかも発生ノイズが小さく、直流電圧を低い値に抑制することが可能な無停電電源装置を構築することができる。
【0062】
(変形例)
本実施の形態による無停電電源装置では、前述した第1の実施の形態による無停電電源装置において、直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、3相交流電源1の仮想中性点を一つまたは二つの線間電圧から推定し、本中性点と上記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしている。
【0063】
以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置においては、直流中性点の電位が、非接地系の3相交流電源1の仮想中性点と同電位となることから、直流中性点と出力各相との間の電圧を入力電位に合わせたベクトルで制御する、すなわち直流中性点の位置を3相交流電源1の仮想中性点にすることにより、出力の各相電圧のバランスを良くし、出力側の3相4線出力を可能にすると共に、直流電圧レベルを低く抑えることが可能となる。
【0064】
図3は、この場合における3相交流電源1と直流中性点との関係を示すベクトル図である。
【0065】
(第2の実施の形態:請求項3に対応)
図4は、本実施の形態による無停電電源装置の構成例を示す回路図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0066】
すなわち、本実施の形態による無停電電源装置は、図4に示すように、前記図1における相電圧検出器13、および電圧制御器14を省略すると共に、これらに代えて電流制御器16cを付加し、コンバータ装置5の入力3相分の電流制御を行なう構成としている。
【0067】
さらに、直流中性点と3相交流電源1の入力各相との間の電圧を整形するフィルタ装置として、アクティブコモンモードフィルタ20を付加した構成としている。
【0068】
次に、以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置の作用について説明する。
【0069】
図4に示す無停電電源装置においては、コンバータ装置5の入力3相分の電流を制御する。
【0070】
この場合、通常では、直流中性点とコンバータ装置5の入力各相間の電圧は、スイッチング成分を有し、クリーンな正弦波とはならない。
【0071】
これは、3相分の電圧の和が0とならず、3相交流電源1との間にコモンモード電圧が発生するためである。
【0072】
この点、本実施の形態では、アクティブコモンモードフィルタ20を付加していることにより、コモンモード電圧を削除することによって、直流中性点の電位を、3相交流電源1の仮想中性点と同一電位とすることができる。
【0073】
したがって、直流中性点と出力各相との間の電圧を入力電位に合わせたベクトルで制御することにより、3相交流電源1と出力の各相を同一の電位に制御することができる。
【0074】
上述したように、本実施の形態でも、入力の中性点、および出力絶縁トランスが不要であり、小形かつ軽量で工事、設置が容易であり、しかも発生ノイズが小さく、直流電圧を低い値に抑制することが可能な無停電電源装置を構築することができる。
【0075】
(変形例)
図4に示す本実施の形態による無停電電源装置では、直流中性点と3相交流電源1の入力各相との間の電圧を整形するフィルタ装置として、アクティブコモンモードフィルタ20を採用した場合の例について説明したが、フィルタ装置としてこれ以外に、パッシブフィルタを使用して、コモンモード電流をコンバータ装置5側に返すループをつけるようにしても、前述の場合と同様な作用効果を得ることが可能である。
【0076】
(第3の実施の形態:請求項4、請求項5に対応)
図5は、本実施の形態による無停電電源装置の構成例を示す回路図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0077】
すなわち、本実施の形態による無停電電源装置は、図5に示すように、前記図1における3相交流電源1として、中性点を有さず、かつ全ての相が接地されていない非接地系の3相交流電源1に代えて、スター結線の中点を接地している接地系の3相交流電源1を備えた構成としている。
【0078】
次に、以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置の作用について説明する。
【0079】
図5に示す無停電電源装置においては、3相交流電源1が接地系の場合でも、コンバータ装置5の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相分の電圧を、入力電圧ベクトルとの関係が固定位置となるように位相、振幅を制御することにより、直流中性点の電位が、入力3相電圧ベクトルの間に入ることになる。
【0080】
この場合、無停電電源装置の直流側の電位が、接地系の3相交流電源1に対して電源周波数で変動することになるため、通常の高周波によるコモンモード電流が発生せず、無停電電源装置が発生する他の機器へのノイズの影響を軽減することができる。
【0081】
上述したように、本実施の形態では、入力の中性点、および出力絶縁トランスが不要であり、小形かつ軽量で工事、設置が容易であり、しかも発生ノイズが小さく、直流電圧を低い値に抑制することが可能な無停電電源装置を構築することができる。
【0082】
(変形例1)
本実施の形態による無停電電源装置では、前述した第1の実施の形態による無停電電源装置において、直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、3相交流電源1の接地相と上記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしている。
【0083】
以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置においては、直流中性点の電位が、接地系の3相交流電源1の接地点と同一電位になるように制御を行なうことにより、直流中性点の電位は接地電位と等しくなるため、コモンモードノイズをより一層の低減することが可能となる。
【0084】
ここで、中性点接地、3相交流電源1中の2相線間の中性点が接地されている場合には、図6および図7のベクトル図にそれぞれ示すように、電圧制御相の電位を制御することになる。
【0085】
特に、図7のケースでは、図6のケースと比較して直流電圧が高くなるが、例えば200V系の場合で600V程度、400V系の場合で1200V程度であり、それぞれ1200V、1700Vの半導体スイッチング素子(IGBT等)を使用することにより、回路設計が可能である。
【0086】
また、同一の手法により、例えばS相接地の場合でも、前述の場合と同様な作用効果を得ることが可能である。
【0087】
(変形例2)
図5に示す本実施の形態による無停電電源装置では、非接地系の3相交流電源1として、スター結線の中点を接地している3相交流電源1を採用した場合の例について説明したが、非接地系の3相交流電源1として、V結線またはデルタ結線されたトランス巻線の一端で接地している3相交流電源1を採用した場合ついても、前述の場合と同様な作用効果を得ることが可能である。
【0088】
(第4の実施の形態:請求項6に対応)
本実施の形態による無停電電源装置では、前述した第1乃至第3のうちのいずれか一つの実施の形態による無停電電源装置において、コンバータ装置5の出力電圧を、直流中性点との間の相電圧で制御するようにしている。
【0089】
以上のように構成した本実施の形態による無停電電源装置においては、コンバータ装置5の出力電圧を、直流中性点との間の相電圧で制御することにより、入力の中性点を必要とせず、なおかつ出力絶縁トランスを省略した無停電電源装置を構築することが可能となる。
【0090】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。
また、上記各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた作用効果を得ることができる。
さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明を抽出することができる。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、中性点を有さずかつ全ての相が接地されていない非接地系の3相交流電源、もしくはスター結線の中点を接地しているか、V結線またはデルタ結線されたトランス巻線の一端で接地している接地系の3相交流電源からの交流出力を入力とするコンバータ装置の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御するようにしているので、入力の中性点、および出力絶縁トランスが不要であり、小形かつ軽量で工事、設置が容易であり、しかも発生ノイズが小さく、直流電圧を低い値に抑制することが可能な無停電電源装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無停電電源装置の第1の実施の形態を示す回路図。
【図2】同第1の実施の形態の無停電電源装置における作用を説明するためのベクトル図。
【図3】同第1の実施の形態の無停電電源装置における作用を説明するためのベクトル図。
【図4】本発明による無停電電源装置の第2の実施の形態を示す回路図。
【図5】本発明による無停電電源装置の第3の実施の形態を示す回路図。
【図6】同第3の実施の形態の無停電電源装置における作用を説明するためのベクトル図。
【図7】同第3の実施の形態の無停電電源装置における作用を説明するためのベクトル図。
【図8】従来の一般的な出力絶縁トランス付きの無停電電源装置の構成例を示す回路図およびベクトル図。
【図9】従来の出力絶縁トランスレスの無停電電源装置の構成例を示す回路図。
【符号の説明】
1…3相交流電源
2…直送電源(バイパス電源)
3…入力フィルタコンデンサ
4…入力フィルタリアクトル
5…コンバータ装置
6…直流平滑コンデンサ
7…インバータ装置
8…出力フィルタリアクトル
9…出力フィルタコンデンサ
10…無瞬断切換スイッチ
11…電流基準発生器
12…線間電圧検出器
13…相電圧検出器
14…電圧制御器
15…電流検出器
16a…電流制御器
16b…電流制御器
17a…ゲート駆動回路
17b…ゲート駆動回路
17c…ゲート駆動回路。

Claims (6)

  1. 中性点を有さずかつ全ての相が接地されていない3相交流電源からの交流出力を入力とし、当該交流を直流に変換して出力するコンバータ装置と、
    前記コンバータ装置からの直流出力を交流に再度変換して出力するインバータ装置と、
    交流電源からの交流出力と前記インバータ装置からの交流出力とを無瞬断で切り換える切換装置とを備えて構成される常時インバータ給電方式の無停電電源装置であって、
    前記コンバータ装置の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御する制御手段を備えて成ることを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記請求項1に記載の無停電電源装置において、
    前記制御手段としては、前記直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、前記3相交流電源の仮想中性点を一つまたは二つの線間電圧から推定し、本中性点と前記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしたことを特徴とする無停電電源装置。
  3. 前記請求項1に記載の無停電電源装置において、
    前記直流中性点と前記3相交流電源の入力各相との間の電圧を整形するフィルタ装置を付加して成ることを特徴とする無停電電源装置。
  4. スター結線の中点を接地しているか、V結線またはデルタ結線されたトランス巻線の一端で接地している3相交流電源からの交流出力を入力とし、当該交流を直流に変換して出力するコンバータ装置と、
    前記コンバータ装置からの直流出力を交流に再度変換して出力するインバータ装置と、
    交流電源からの交流出力と前記インバータ装置からの交流出力とを無瞬断で切り換える切換装置とを備えて構成される常時インバータ給電方式の無停電電源装置であって、
    前記コンバータ装置の入力3相のうち、2相分の電流を制御すると共に、残りの1相に対しては直流中性点との間の電圧を制御する制御手段を備えて成ることを特徴とする無停電電源装置。
  5. 前記請求項4に記載の無停電電源装置において、
    前記制御手段としては、前記直流中性点との間の電圧を制御する相の電圧基準を、前記3相交流電源の接地相と前記電圧を制御する相との間の電圧を演算することで得るようにしたことを特徴とする無停電電源装置。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無停電電源装置において、
    前記コンバータ装置の出力電圧を、前記直流中性点との間の相電圧で制御するようにしたことを特徴とする無停電電源装置。
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