JP3948852B2 - 屈折率分布の測定装置及び屈折率分布の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、被検物に可干渉光を透過させ、透過した被検波から干渉縞を形成して被検物の位相分布を測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザプリンタやカメラなどの光学機器に使用される光学レンズの材料としてプラスチックを用いることが多くなっている。プラスチック成形レンズはガラス研磨レンズに比較して、コスト低減や非球面レンズの製作性に優れ、安価であるというメリットがある。
【0003】
しかし、その反面、ガラスレンズに比べ製造上、屈折率分布が不安定でレンズの内部に不均一性を生じることがある。レンズ内部に不均一性があると、光学特性に大きな影響を及ぼし、画質の劣化やボケといった原因につながる。従って、レンズ内部の屈折率分布を3次元的に高精度に測定し、光学レンズの均質性を評価する必要がある。
【0004】
光学レンズの屈折率を測定する方法としては、精密示差屈折計などを使用してVブロック法等により屈折角を計測して屈折率を求める方法や、トワイマン・グリーン干渉計などの干渉計を使用して干渉縞より屈折率を測定する方法などがあり、また、光学的均質性の測定方法として、フィゾー干渉計、マハツェンダ干渉計などの干渉計を使用して干渉縞像の解析より透過波面を計測し、屈折率分布から光学的均質性を求める方法が知られている。
【0005】
しかしながら、上記のいずれの方法においても、被検物は、所定形状に加工する必要があり、測定対象の光学素子を破壊しなければならない。また、透過波面より求められる屈折率分布は、光路進行方向に積算された平均値となり、3次元空間的な屈折率分布を測定し、屈折率の不均一部分を3次元空間的に特定することができない。
【0006】
そこで、本発明の出願人は、先願の特願平6−203502号において、図9に示すような、被検物を試液中に浸した状態で干渉縞を形成し、干渉縞から透過波面量を算出して屈折率分布を計測する装置を提案している。
【0007】
図9に示す装置は、マハツェンダ干渉計を用いた構成である。マハツェンダ干渉計は、可干渉光としてのレーザ光を射出する光源1と、ビームエキスパンダ3と、偏光ビームスプリッタからなる光分割器5と、参照波の光路内に置かれたミラーからなる反射装置7と、被検波を2つの光束に分割するビームスプリッタからなる反射装置9と、光重畳器11としての偏光ビームスプリッタと、結像レンズ13と、CCDなどからなる干渉縞検出器15とを備えている。
【0008】
図9において、被検物Oは屈折率が被検物とほぼ一致した試液Sの中に浸された容器状の被検物支持手段10中にあり、光束の入射口12及び出射口14には面精度の良いオプティカルフラット16,18を取り付けている。被検物Oは光軸に対して垂直な回転軸Pを持つ回転台20上に設置されており被検物支持手段10は固定された状態で被検物0が軸Pを中心に回転可能である。そして、回転台20の回転は、微小な回転角や昇降量を与えられるもので、ステッピングモータ等が用いられている。
【0009】
光源1より出射するレーザ光は、ビームエキスパンダ3によって光束径を拡大され、光分割器5によってこれを直角に屈折して参照波aとなるレーザ光束と、直進して被検物Oとしての位相物体を透過する被検波bとに分割される。参照波aと被検波bとはほぼ1:1となるようになっている。
【0010】
反射装置7は、ピエゾ素子などによる電気−変位変換素子19により支持され、位相シフト法による干渉縞解析を行うために、参照波aの光路長を波長以下のオーダで変更できるものである。
【0011】
参照波aは反射装置7で反射され、光重畳器11に達し、他方の被検波bは、被検物Oを透過して反射装置兼光分割器9で一部b2が反射され、光重畳器11に達して参照波aと重なり合うが、電気−変位変換素子19により参照波aと被検波b2との光路長には、nπ/2の位相の差ができるように調整される。
【0012】
参照波aと被検波bは重畳され、光重畳器11から射出されて偏光子17を経て結像レンズ13に入射し、干渉縞検出器15の撮像面に干渉縞を結像する。干渉縞検出器15には干渉縞と直交する方向に配置されたリニアCCDやエリアCCD或いはアレイ状のセンサを用いる。
【0013】
干渉縞検出器15の測定結果は、干渉縞検出器15の長さ方向をx軸とし、各素子の発する強度をWとすると、透過波面W(x,y)という関数で表される。干渉縞検出器15がx軸方向に延びる1次元CCDの場合、1回の測定では、被検物をx−z面で切断した1測定断面について透過波面が測定できることになる。
【0014】
こうして得られた透過波面W(x)をフーリエ変換、極座標変換等の演算処理をすることによって、上記の測定断面について、屈折率分布N(x)を得ることができる。そして、y座標を複数箇所について同様の測定を行い、屈折率分布N(x,y)を得ることができる。
【0015】
上記の出願による屈折率分布の測定方法及び装置によれば、被検物Oを全く破壊することなく、使用する形状のままで、高精度の計測が可能であるという利点を有している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の屈折率分布の測定においては、干渉縞像から測定して得た屈折率分布の測定データと被検物の形状データを重ね合わせることが必要である。そのためには、干渉縞検出器上の干渉縞像の倍率が既知でなければならない。
しかしながら、従来は、この倍率の計算が困難で、重ね合わせに長時間を要していた。
【0017】
本発明は、このような問題の解決を図ったもので、干渉縞の倍率を簡単に得ることができる屈折率分布の測定装置を提供することを目的としている。
また、上記従来技術では、干渉縞検出器15の1次元センサの長さは一定であるのに対し、被検物の大きさは変化する。そのため、干渉縞が小さすぎたり、大き過ぎたりして、測定精度が粗くなったり、測定不能になってしまうことがあった。本発明の目的は、被検物の大きさに左右されることなく、常に、ほぼ同じ大きさの干渉縞像を結像させることができる屈折率分布測定装置を提供することを目的としている。
【0018】
また、上記の測定装置では、光源からの光量が強すぎたり、弱すぎたりすると、正確な測定ができない。そこで、適当な光量を得ることができる屈折率分布測定装置を提供することを目的としている。
【0019】
さらに、上記の測定方法によれば、フーリエ変換したり、極座標変換する等の複雑な演算処理を必要としている。本発明は、比較的簡単な演算で屈折率分布の計測が可能な方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる屈折率分布の測定装置は、被検物を透過した可干渉光によって干渉縞像を結像させる結像光学系と、上記干渉縞の結像位置に設けられた干渉縞検出器と、干渉縞検出器上の干渉縞像から被検物の1測定断面について透過波面を求め被検物の上記1測定断面について屈折率の分布を算出する演算手段と、上記結像光学系に入射する第2の光源と、第2の光源から射出する光束を平行光束とする光学素子と、上記第2の光源と上記結像素子との間に設けられ、スリットによる所定の標準パターンを有し、上記光学素子からの平行光束が照射される基準板と、を備え、上記演算手段はさらに、上記干渉縞検出器の測定方向をx’として上記透過波面の第一の透過波面W(x’,y)を求め、上記スリットを透過した光束が上記干渉縞検出器上に形成する基準パターンの像の長さから倍率Mを求め、倍率Mからx=Mx’により第二の透過波面W(x,y)を算出し、この第二の透過波面W(x,y)を用いて屈折率の分布N(x,y)を求めることを特徴としている。
【0021】
本発明にかかる屈折率分布の測定方法は、被検物に可干渉光を透過させて結像光学系により干渉縞像を結像させる工程と、上記干渉縞の結像位置に設けられた画像検出器により上記干渉縞を検出する工程と、上記画像検出器で検出した上記干渉縞から被検物の1つの測定断面についての透過波面を求める工程と、上記透過波面から上記被検物の上記測定断面についての屈折率の分布を算出する演算工程と、上記画像検出器の測定方向を X ‘として上記透過波面についての第一の透過波面 W ( X ’,y)を求める工程と、所定の標準パターンを有するスリットを備えた基準板に平行光束を透過させて上記画像検出器に基準パターンの像を形成する工程と、上記基準パターンの像から倍率 M を求める工程と、上記倍率M、上記x‘を用いてx=Mx’の算出により第二の透過波面W(x,y)を算出する工程と、上記第二の透過波面W(x,y)から被検物の屈折率の分布N(x,y)を求める工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
上記演算手段の上記第二の透過波面 W (x、y)の算出は、上記倍率 M からx=Mx’により被検物の形状に関する値を用いた算出が可能な値にするとよい。
上記基準板は不透明な部材で構成し、上記スリットは透明な部材で構成するとよい。
上記スリットは複数とし、これら複数のスリットを互いに平行な位置関係で上記基準板に形成するとよい。
【0023】
上記第2の光源と異なる光源であって、被検物を透過する可干渉光を射出する第1の光源を備えるとともに、第1の光源および第2の光源と接続されている光源駆動装置を備え、光源駆動装置は、第1の光源と第2の光源の点灯を制御するようにするとよい。
上記光源駆動装置は、第1の光源と第2の光源のいずれか一方が点灯している間は他方を点灯させないように制御するとよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の屈折率分布の測定装置を示す図である。同図に示す装置の全体構成の大部分は従来例と共通しているので、相違する構成を中心に説明する。
【0025】
本発明の装置では、光源1(第1の光源)とビームエキスパンダ3との間に、透過光量変更手段21を設けている。この透過光量変更手段21は、円板状のNDフィルタで、ステッピングモータ23で回転可能に支持されている。そして、円周方向に透過率が変化するようになっており、ステッピングモータ23で回転させるとNDフィルタの透過場所が変化するので、透過光の強度を変化させることができる。ステッピングモータの回転角が決まると、透過率が決まることになる。
【0026】
図2は画像検出器が干渉縞を検出するときの出力を示す線図である。縦軸が光の強度、横軸が画素(x軸)である。図2(a)の2本の平行な点線の内、上方の点線が上限を示し、下方の線が下限を示す。画素の出力がこの上限と下限との間にあれば正確な測定が可能であるが、図2(b)のように下限を下回ったり、図2(c)のように上限を越えたりすると、正確な測定ができない。
【0027】
また、本発明の装置では、反射装置9の近傍に第2の光源25と、コリメータレンズ27と、基準板29とを配置している。基準板29は、図3(a)に示すように矩形をした不透明の板からなり、ここに2本のスリット29aがLmmの既知の間隔で平行に形成されている。
【0028】
第2の光源25が点灯されると、コリメータレンズ27で平行光束にされ、基準板29を照射する。基準板29は不透明でスリット29a部分のみが透明なので、ここを透過した光束が反射装置9を透過して結像レンズ13に入射し、スリットの透過光で形成される基準パターン像が、基準パターン像を検出する画像検出器15の1次元CCD上に結像する。
【0029】
図3(b)は干渉縞を検出する画像検出器15の出力状態を示す図で、縦軸が光の強度、横軸が画素(x軸)である。スリット29aを透過した光が結像した画素のみが大きな光量を受けるので、これらの間隔L’を測定し、M=L/L’から倍率Mを求めることができる。
【0030】
図4は、制御部分のブロック図である。干渉縞を検出する画像検出器15は、CCDカメラ駆動装置31に接続され、ステッピングモータ23はステッピングモータ駆動装置33に接続され、光源1と第2の光源25とは共に光源駆動装置35に接続されている。光源駆動装置35は、光源1と第2の光源25の双方が同時に点灯しないように制御する。符号37は回転台20をy軸方向に昇降させる被検物移動装置である。そして、これらCCDカメラ駆動装置31、ステッピングモータ駆動装置33、光源駆動装置35及び被検物移動装置37は、それぞれパーソナルコンピュータ39に接続され、パーソナルコンピュータ39にインストールされたプログラムによって、図示しないキーボードからの指示により操作される。また、各操作状況や干渉縞検出器15上に結像された干渉縞像は、ディスプレイ41に表示され、目視により確認しながら操作できるようになっている。
【0031】
本発明の装置では、結像レンズ13が可変焦点レンズになっている。特に、実施例ではズームレンズとし、干渉縞を検出する画像検出器15の位置を変更することなく干渉縞像を結像できるようにしている。
【0032】
次ぎに、測定方法について、説明する。測定の順序は、図5のフローチャートに示す順序で進める。すなわち、光量調節→倍率の取得→透過波面測定→屈折率分布の算出→多項式近似のようになる。ただし、光量調節と倍率の取得との順序は入れ替え可能である。
【0033】
まず、被検物Oを回転台20上に置き光源1を点灯して干渉縞像を画像検出器15の1次元CCD上に結像させる。そして、図6のフローチャートにしたがって、次のようにして光量の調節をする。
【0034】
まず、干渉縞を検出する画像検出器15の画素から強度の最大値を得る(S101)。そして、その最大値が予め設定されている上限(図2(a)の上の点線)より下にあるか上にあるかを判断する(S103)。
【0035】
上限より上にある場合は透過光量変更手段21のNDフィルターに光量を下げる余裕があるか否かを判断する(S105)。下げる余裕があれば、ステッピングモータ駆動装置33に指示を出し、透過光量変更手段21を回転させ、透過光量が上限より下がるようにする(S107)。次ぎに、S101に戻り、最大値を求め、ふたたび上限と比較するが、上限より下にあるはずなので、こんどは下限と比較する(S109)。下限より上であれば測定を開始する。
【0036】
上記S109で、下限より下である場合は、透過光量変更手段21のNDフィルターに光量を上げる余裕があるか否かを判断する(S111)。上げる余裕があれば、ステッピングモータ駆動装置33に指示を出し、透過光量変更手段21を回転させ、透過光量が下限より上がるようにする(S113)。もし、既に上限を越えていて透過光量を下げた後であれば、ここでは、前回の回転量より少なくする。これによって、最大値が上限と下限の中間に収まるようになる。
【0037】
最大値が上限より上で、しかも透過光量を低下させる余裕がない場合、及び、最大値が下限より下で、しかも透過光量を上げる余裕がない場合には、測定不能を表示する(S115)。以上で光量の調整が完了する。以上の操作はパーソナルコンピュータ39が自動的に行うようになっている。
【0038】
次ぎに、干渉縞を検出する画像検出器15上の干渉縞像の大きさが適当な大きさになるように結像レンズ13’を操作する。これは、手動で行う。干渉縞像が変動したことで最大値が変化する場合もあり、その場合、上記の光量調整を再度行う。
【0039】
次ぎに、光源駆動装置35を介して光源1を消灯し、第2の光源25を点灯し、基準板29のスリット像を干渉縞検出器15上に結像させる。そして、L’を測定し倍率Mを算出する。これは1次元CCDの出力からパーソナルコンピュータ39が算出可能である。
【0040】
干渉縞像は、被検物Oをx−z面で切断した1測定断面について干渉縞検出器15上に結像される。そして、各画素の出力から透過波面としてW(x’,yi)が測定される。これはy座標がiにおける透過波面である。x’は、画素上での座標なので、これに倍率Mを掛けて被検物上のx座標とし、W(x,yi)を得る。
【0041】
パーソナルコンピュータ39は、被検物移動装置37に指示を出し、被検物Oを上昇あるいは下降させ、y0,y1,y2……について複数回の透過波面測定を行い、W(x,y0)、W(x,y1)、W(x,y2)……を得る。
【0042】
被検物の厚みをd(x,y)とし、2次元の屈折率分布をn(x,y)とすると、次式
【数1】
で与えられる。ここで、d(x,y)は被検物の形状データの設計値、又は他の測定装置による形状測定によって求めた被検物の形状データ等から得る。
屈折率分布を何次まで多項式近似するかは、必要に応じて決定することになるが、ここでは、4次まで多項式近似する場合を一例として挙げる。
【0043】
屈折率分布の多項式近似を次ぎのように定義する。
【数2】
【0044】
式(1)から各yの値におけるn(x,yi)を求め、これらから多項式近似された屈折率分布N’(x,yi)を求める。
【数3】
【0045】
図7はn(x,yi)とN’(x,yi)とを図示したものである。図7(a)はy=y1、(b)はy=y2の例である。図中の細かい折曲部を多数有する細い線は、測定データW(x,yi)から得た屈折率分布n(x,yi)で、太い緩やかな曲線が多項式近似した屈折率分布N’(x,yi)を示す。
【0046】
上記の式における各係数a’(i),b’(i),c’(i)……は、最小自乗法による多項式近似により求めることができる。
図8はこうして求めたa’(i),b’(i)を縦軸にa’又はb’をとり、横軸にyをとって表示したものである。これらの図に示すように、a’(i),b’(i)もyの関数として表すことができ、次のように多項式近似できる。
【0047】
【数4】
【0048】
上記の各係数a0,a1,a2……、b0,b10,b2……も、最小自乗法により求めることができ、結局、a(y)、b(y)……を得ることができ、これらを式(2)に代入すれば、多項式近似された屈折率分布N(x,y)を求めることができる。
【0049】
以上の計算は、パーソナルコンピュータ39にプログラムをインストールしておくことによって、行うことが可能である。また、この計算方法は、フーリエ変換と極座標変換とを組み合わせた計算方法よりも簡単なので、短時間で測定できることになる。
【0050】
なお、上記実施例はマハツェンダ干渉計を用いたが、他の干渉計でも同様に測定が可能であり、さらに、参照波を用いずに被検波を2つに分割して横ずらしを与えるシアリング干渉計でも測定が可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の屈折率分布測定装置は、結像光学系に入射する第2の光源と、該第2の光源と上記光学系との間に設けられた基準板とを設けたので、干渉縞の倍率を容易に求めることができ、測定データと被検物の形状データとの重ね合わせが簡単にできるようになった。
【0052】
また、光源と第2の光源との双方を制御する光源駆動装置を設け、2つの光源が同時に点灯しないように制御すると、双方の光源が点灯することによる測定ミスを防止することができる。
【0053】
光学系をズームレンズにすると、干渉縞像の大きさを自由に変化させることができ、測定が容易になる。
透過光量変更手段を設ければ、光源の光量を変更して適正な光量で測定でき、測定精度を向上することができる。
測定データを多項式近似で処理すれば、演算処理が簡単になり、測定時間を短縮できる。また、多項式近似で係数で表すことができれば、複雑な屈折率分布を数個の数で表すことができ、測定した屈折率分布を用いた光学シミュレーション等への入力が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布測定装置の構成を示す図である。
【図2】干渉縞検出器の出力状態を示す線図である。
【図3】(a)は基準板の図、(b)は基準板を結像させたときの干渉縞検出器の出力状態を示す図である。
【図4】図1の装置の制御部分のブロック図である。
【図5】図1の装置の測定順序を示すフローチャートである。
【図6】光量調整を行うフローチャートである。
【図7】n(x,y)とN’(x,y)との関係を示す線図である。
【図8】a(y),b(y)の求め方を説明する線図である。
【図9】従来の屈折率分布測定装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
10 被検物保持装置
13’ 結像光学系
15 干渉縞検出器
21 透過光量変更手段
25 第2の光源
29 基準板
35 光源駆動装置
37 移動装置
39 演算手段
Claims (11)
- 被検物を透過した可干渉光によって干渉縞像を結像させる結像光学系と、
上記干渉縞の結像位置に設けられた画像検出器と、
上記画像検出器上の干渉縞像から被検物の1測定断面について透過波面を求め被検物の上記1測定断面について屈折率の分布を算出する演算手段と、
上記結像光学系に入射する第2の光源と、
上記第2の光源から射出する光束を平行光束とする光学素子と、
上記第2の光源と上記結像素子との間に設けられ、スリットによる所定の標準パターンを有し、上記光学素子からの平行光束が照射される基準板と、を備え、
上記演算手段はさらに、上記画像検出器の測定方向をx’として上記透過波面の第一の透過波面W(x’,y)を求め、上記スリットを透過した光束が上記画像検出器上に形成する基準パターンの像の長さから倍率Mを求め、倍率Mからx=Mx’により第二の透過波面W(x,y)を算出し、この第二の透過波面W(x,y)を用いて屈折率の分布N(x,y)を求めることを特徴とする屈折率の測定装置。 - 上記演算手段の上記第二の透過波面 W (x、y)の算出は、上記倍率 M からx=Mx’により被検物の形状に関する値を用いた算出が可能な値であることを特徴とする請求項1記載の屈折率分布の測定装置。
- 上記基準板は不透明な部材で構成され、上記スリットは透明な部材で構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の屈折率分布の測定装置。
- 上記スリットは複数であり、これら複数のスリットは互いに平行な位置関係で上記基準板に形成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の屈折率分布の測定装置。
- 上記第2の光源と異なる光源であって、上記被検物を透過する上記可干渉光を射出する第1の光源を有し、
上記第1の光源および第2の光源と接続されている光源駆動装置を有し、
上記光源駆動装置は、上記第1の光源と第2の光源の点灯を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の屈折率分布の測定装置。 - 上記光源駆動装置は、上記第1の光源と第2の光源のいずれか一方が点灯している間は他方を点灯させないように制御することを特徴とする請求項5記載の屈折率分布の測定装置。
- 被検物に可干渉光を透過させて結像光学系により干渉縞像を結像させる工程と、
上記干渉縞の結像位置に設けられた画像検出器により上記干渉縞を検出する工程と、
上記画像検出器で検出した上記干渉縞から被検物の1つの測定断面についての透過波面を求める工程と、
上記透過波面から上記被検物の上記測定断面についての屈折率の分布を算出する演算工程と、
上記画像検出器の測定方向を X ‘として上記透過波面についての第一の透過波面 W ( X ’,y)を求める工程と、
所定の標準パターンを有するスリットを備えた基準板に平行光束を透過させて上記画像検出器に基準パターンの像を形成する工程と、
上記基準パターンの像から倍率 M を求める工程と、
上記倍率M、上記x‘を用いてx=Mx’の算出により第二の透過波面W(x,y)を算出する工程と、
上記第二の透過波面W(x,y)から被検物の屈折率の分布N(x,y)を求める工程とを有する屈折率分布の測定方法。 - 上記x=Mx’の算出において、被検物の形状に関する値を用いる算出工程を有する請求項7記載の屈折率分布の測定方法。
- 上記被検物に上記第 2 の光源とは異なる第 1 の光源からの光束を透過させ て可干渉光を射出させる工程と、
上記第 1 の光源及び上記第 2 の光源の駆動制御を行う工程を有する請求項7または8のいずれかに記載の屈折率の測定方法。 - 上記駆動制御は、上記第 1 の光源及び上記第 2 の光源のいずれか一方が点灯している間は他方の光源を点灯しない制御を行う請求項9記載の屈折率の測定方法。
- 上記駆動制御は、上記干渉縞を結像させる工程においては上記第 1 の光源を点灯させ、上記倍率Mを求める工程においては上記第 2 の光源を点灯させる駆動制御を行う請求項10記載の屈折率の測定方法。
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