JP3948696B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真用感光体に関し、詳しくは良好な膜質の電荷発生層が形成され、高品質画像を提供し得る高感度電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電子写真用感光体は、繰り返し使用により、帯電性低下、残留電位の上昇、画像特性の劣化など、様々な問題を抱えている。特に反転現像法の場合、画像上に黒点、黒斑点など異常画像がしばしば現れるのが問題である。その要因には種々あるが、下引き層と電荷輸送層の間にある電荷発生層の樹脂が電荷輸送層塗布時に溶解し、電荷輸送物質が下引き層あるいは電極(すなわち導電性支持体)表面にまで溶け込むなどして電荷発生層近傍が乱れることも、要因の一つであると思われる。
【0003】
上記現象から、下引き層がしみ込んだ電荷輸送材によりホール輸送性を帯び、下からのホール注入が引き起こされたり、あるいは電荷発生層(以下CGLと記すことがある)の溶解に伴って電荷発生材(以下CGMと記すことがある)が凝集して部分的に帯電性が低下し、黒点が生じたりするのではないかと思われる。そのため、電荷発生層は電荷輸送層塗工時に溶解あるいは膨潤しない樹脂を使用した方が好ましい。
【0004】
ところが、顔料の分散性は樹脂種によって大きく影響を受けるため塗工液安定性の面からの制限もあり、満足する電荷発生層塗工液は未だ得られていないのが現状である。また、顔料によっては電荷発生物質と電荷輸送物質が接触することにより感度が発生するものもあり、電荷発生層樹脂の多少の溶解及びそれによる電荷輸送物質の進入が必要な場合もあると想定される。
【0005】
特開平3−37669号公報に提案されている感光体では、アルコール不溶性の樹脂で下引き層(以下ULと記すことがある)を作成し、アルコール溶解性の樹脂で電荷発生層(CGL)を作成している。この目的は、電荷発生層塗工時に下引き層が乱されないためである。ただ、この公報の場合、アルコール可溶性の樹脂としてポリアミド樹脂、あるいはブチラール樹脂が単独で使用されているが、我々の検討結果ではポリアミド系樹脂単独では電荷発生物質の分散性が非常に悪く、感度が低く、また帯電性も悪いことがわかった。一方、ブチラール樹脂は電荷発生層用樹脂としては広く公知でありそれなりの特性が出るが、ポリアミドと異なりエーテル系、ハロゲン系溶媒にも溶解するため、電荷輸送層(以下CTLと記すことがある)塗工後は電荷発生層近傍が乱れてしまい、黒点等の異常画像の発生する割合も高い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、CTL塗工時のCGLの溶解による乱れが少なく、且つ電荷輸送物質が多少はCGLに進入してそれなりの感度が維持され、且つ分散性の良好な電荷発生層塗工液を使用した、高感度を有し、高品質画像を形成し得る電子写真用感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、少なくとも導電性支持体、各1層の電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体において、電荷発生層の樹脂媒体としてポリアミド系樹脂とブチラール系樹脂を用い、電荷発生材料として、チタニルフタロシアニンを用い、電荷発生層の塗工溶媒として、メタノール、ブタノール及びメチルエチルケトンを用い、電荷輸送層の塗工溶媒として塩化メチレンを用いることを特徴とする電子写真用感光体が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明を説明する。
図1は本発明の代表的電子写真用感光体の模式断面図であり、導電性支持体(電極)1上に、下引き層2と電荷発生層3と電荷輸送層4とが積層された構成をとっている。もちろん、必要に応じて他の中間層、保護層を設けることもできる。また、下引き層のない場合、あるいは導電性支持体(電極)がアルマイト加工をしたものの場合も基本的には有効である。
【0012】
一方、従来の電荷発生層の樹脂媒体として、電荷輸送層塗工液に対して溶解性の樹脂を用いた場合の電子写真用感光体(層構成は図1に示されるものと同一)においては、電荷発生層の樹脂が電荷輸送層塗工時に溶解し、電荷輸送物質が下引き層、場合により導電性支持体表面にまで溶け込むという、図2に示されるような電荷発生層近傍の乱れが発生し、感光体特性の劣化を生じる。
【0013】
本発明の電子写真用感光体は、前述したように、少なくとも導電性支持体、電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型の構成をとるが、ここで使用される導電性支持体、電荷発生材、電荷輸送材は何ら限定されるものではなく、従来公知の材料の中から適宜選択して使用することができる。これらの材料について、以下簡単に説明する。
【0014】
導電性支持体1としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化錫、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状若しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体1として用いることができる。
【0015】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体1として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化錫、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0016】
更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体1として良好に用いることができる。
【0017】
電荷発生層3は、顔料をバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
【0018】
電荷発生層3に使用される電荷発生材、すなわち顔料としては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられる。ただし、電荷発生層の凝集による黒点が発生しやすいフタロシアニン系顔料を用いた場合に、本発明は特に有効である。
【0019】
電荷輸送層4は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0020】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0021】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−ガルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラジン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、又は2種以上混合して用いられる。
【0022】
本発明の電子写真用感光体には、前述したように、導電性支持体1と電荷発生層3との間に下引き層2を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、モアレ防止、残留電位の低減等のために金属酸化物を加えることが好ましい。この場合の下引き層は、例えば金属酸化物を各種の樹脂、例えば熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂とともに塗布乾燥して形成される。下引き層形成法としては、通常の塗布法、浸漬塗工法、スプレー法などが採用される。
【0023】
この場合の金属酸化物としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化珪素、酸化亜鉛などである。バインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、アルコール可溶性ポリアミド樹脂、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどの接着性の良いバインダー樹脂、あるいはアルキド樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などが使用される。
【0024】
本発明は、少なくとも導電性支持体、電荷発生層、電荷輸送層を有する積層型電子写真用感光体において、電荷発生層の樹脂媒体として電荷輸送層の塗工溶液に実質的に難溶性の樹脂と電荷輸送層の塗工溶液に実質的に溶解性の樹脂が存在することを特徴とする感光体である。この範囲である限り、各層塗工の溶媒種に限定はない。
【0025】
一般に、電荷発生層塗工用の溶媒としては、例えばイソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が用いられ、また電荷輸送層塗工用の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0026】
ここでは従来盛んに使用されているジクロロメタンなどのハロゲン系あるいはテトラヒドロフランなどの環状エーテル系溶媒を電荷輸送層塗工に使用する場合に関して述べる。その場合、電荷輸送層塗工溶液に実質的に溶解しない樹脂としては、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、あるいは熱硬化性樹脂がある。代表的にはポリアミド系樹脂である。
【0027】
一方、ハロゲン系あるいは環状エーテル系溶媒に可溶な樹脂としては、アセタール系樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルホルマール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル等がある。代表的にはアセタール樹脂である。
【0028】
また、電荷輸送層の結着樹脂としては、通常の環状エーテル系やハロゲン系の溶媒に溶解するポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが用いられる。
【0029】
なお、本発明において、電荷輸送層4中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用できる。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用される。
【0030】
本発明の電子写真用感光体には、感光層保護の目的で、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層に使用される材料としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例により制約を受けるものではない。なお、部はすべて重量部である。
【0032】
(実施例1)
15cm硬質ガラスポットに、容積の1/2量の1cmアルミナ焼結ボールと、酸化チタン(商品名CR−EL、石原産業社製)の微粉500grと、固形分濃度50重量%のオイルフリーアルキド樹脂(ベッコライトM6401−50、大日本インキ化学社製)150grと、固形分濃度60重量%のブチルメラミン樹脂(スーパーベッカミンG821−60、大日本インキ化学社製)80grを、メチルエチルケトン300grで希釈し、100時間、80RPMでミリングした。更に、メチルエチルケトン300grを加えて3時間ミリングした。この液を塗工して130℃で乾燥させ、アルミ板上に下引き層(膜厚およそ3.5μm)を作成した。
【0033】
<電荷発生層塗工液>
50ccガラスサンプル瓶に2ミリジルコニアボールを添加し、チタニルフタロシアニン(X線回折スペクトルで2θ=27.2°に主ピークを有するもの)を0.2部、5重量%のポリアミド樹脂(東レ社製、商品名CM8000)含有溶液(溶媒はメタノール/ブタノール=5/5)4部、及びメタノール5.1部を振動ミリング機で2時間振動させ、更にメタノール12部を追加して、更に30分追加振動させ、分散液(A)を作成した。
【0034】
この(A)液に対して、これに2重量%ブチラール樹脂(積水化学工業杜製、商品名BM−S)含有のメチルエチルケトン溶液5部を添加し、1時間振動を追加した。これによりチタニルフタロシアニン/ポリアミド樹脂/ブチラール樹脂=2/2/1の重量比率の分散液を作成した。この液を使用して、下引き層上に電荷発生層を作成した(膜厚約0.5μm)。
【0035】
<電荷輸送層塗工液>
以下の組成の塗工液を電荷発生層上に塗布乾燥して、電荷輸送層を作成した。
ポリカーボネート(ポリカZ) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化1】
塩化メチレン 80部
電荷輸送層膜厚約26μm。
【0036】
(実施例2〜3)
電荷発生層の組成及び塗工液溶媒組成が表1に示されるものである他は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0037】
(比較例1及び2)
電荷発生層の組成、塗工液溶媒組成が表1に示されるものである他は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0038】
【表1】
【0039】
次に、こうして得られた積層型電子写真用感光体の780nmでの感度を調べるため、この感光体にリコー社製の静電特性評価機を用いて、暗所で約−5.2kVのコロナ放電を20秒間行って帯電させ、電位Vm(V)を測定し、更に20秒間暗所にて放置したのち、表面電位Vo(V)を測定した。ついで、780nm単色光で照射し、−800ボルトからの電位が1/5になるまでの露光量E1/5(μJ/cm2)を算出した。更に、光照射30秒後の残留電位を測定した。また、−800Vの電位で5.6μアンペア(サンプル面積30cm2)の流れる設定で、15分か疲労をかけた。その結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
なお、実施例1の感光体をアルミドラム上に作成し、反転現像方式の複写機(リコー社製イマジオMF200)で画像作成したところ、良好な画像が得られた。従来の電荷発生層がブチラール単独の樹脂の場合(比較例2)、電荷輸送層塗布時にCGLが膨潤し部分的にCGMが凝集し、そのため微小黒点が発生することや、電荷輸送物質が下引き層側に進入することにより、黒斑点模様が発生することがある。また、ポリアミド樹脂単独の場合(比較例1)は、全く分散性が悪い。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、積層型電子写真用感光体において、電荷発生層の樹脂媒体として、電荷輸送層塗工液に対して難溶性の樹脂と溶解性の樹脂を適当な比率に混合することにより、感光体の電荷発生層の膜質及び感度が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用感光体の模式断面図である。
【図2】電荷発生層の樹脂媒体として、電荷輸送層塗工液に対して溶解性の樹脂を用いた場合の感光体の状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体(電極)
2 下引き層
3 電荷発生層
4 電荷輸送層
Claims (1)
- 少なくとも導電性支持体、各1層の電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体において、電荷発生層の樹脂媒体としてポリアミド系樹脂とブチラール系樹脂を用い、電荷発生材料として、チタニルフタロシアニンを用い、電荷発生層の塗工溶媒として、メタノール、ブタノール及びメチルエチルケトンを用い、電荷輸送層の塗工溶媒として塩化メチレンを用いることを特徴とする電子写真用感光体。
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