JP3947723B2 - 遊技機設置島システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の遊技機が設置可能であり、前記遊技機の遊技のために使用される遊技媒体を貯留する貯留領域を備える遊技機設置島と、該遊技機設置島の稼働状況を管理する管理手段と、から構成される遊技機設置島システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機設置島の内部には、該遊技機設置島に設置された複数のパチンコ機の遊技に使用される遊技媒体としてのパチンコ球を、遊技機設置島内にて循環させる循環経路の所定箇所において貯留することが可能な貯留領域(上部タンクや下部タンク等)が複数配設されている。これら貯留領域は、例えば複数のパチンコ機において同時に大当りが発生する等、一時期に大量のパチンコ球が必要となる場合等において、各パチンコ機へのパチンコ球の供給が途絶えることがないようにパチンコ球を予め確保しておくためのものであり、貯留されたパチンコ球は必要に応じて循環して使用され、貯留量が減少したときにはパチンコ球が適宜補給されるようになっている。
【0003】
このような遊技機設置島の一例として、例えば遊技機設置島の下部に配設される下部タンクや、遊技機設置島の上部に配設される上部タンクの余剰球を下部タンクに還流する還流樋等に、パチンコ球の貯留量を検出するための複数の検出センサ等を所定箇所に配設し、これら検出センサの検出状況に基づいて遊技機設置島におけるパチンコ球の貯留量を段階的に報知し、貯留状況を管理することが出来るようにしたもの等がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−231979号公報(第4−6頁、第1、3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明においては、下部タンク等の貯留領域において玉詰まり等の何らかの不具合が発生している可能性があることを早期に発見することができなかった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、貯留領域において何らかの不具合が発生している可能性があることを把握でき、貯留領域の貯留状況を正確に管理することが出来る遊技機設置島管理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明の遊技機設置島管理システムは、
複数の遊技機が設置可能であり、前記遊技機の遊技のために使用される遊技媒体を貯留する貯留領域と、該貯留領域の複数箇所に配設され、該貯留領域に貯留された遊技媒体を検出する貯留遊技媒体検出手段とを備える遊技機設置島と、
該遊技機設置島の稼働状況を管理する管理手段と、
から構成される遊技機設置島システムにおいて、
前記管理手段は、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段を個々に識別するための識別情報を設定し、
該設定された識別情報の組合せと当該組合せに対応する貯留量との対応付けが複数登録された記憶手段と、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段のうち、遊技媒体を検出した貯留遊技媒体検出手段の識別情報を特定する識別情報特定手段と、
該識別情報特定手段により特定された識別情報の組合せが前記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により登録されていると判定されたときに、前記識別情報特定手段による特定結果と前記記憶手段の記憶内容とに基づいて、前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を決定する貯留量決定手段と、
該貯留量決定手段により決定された貯留量を特定可能に報知するとともに、前記判定手段により登録されていないと判定されたときに、エラー報知を行う報知手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体を検出した貯留遊技媒体検出手段の識別情報の組合せが記憶手段に登録されていれば、識別情報特定手段による特定結果と記憶手段の記憶内容に基づいて貯留領域における遊技媒体の貯留量が決定され、該決定された貯留量が特定可能に報知されることになるため、遊技機設置島における遊技媒体の貯留状況を正確に把握して管理することが出来るばかりか、通常では起こり得ない検出状況、すなわち、貯留領域において球詰まり等の何らかの不具合が発生している可能性があることを早期に発見できるため、問題が深刻化する前に早急に対処することが出来る。
【0008】
本発明の遊技機設置島管理システムは、
前記遊技機設置島を複数備え、
前記管理手段は、前記複数の遊技機設置島それぞれの稼働状況を管理し、
前記報知手段は、前記複数の遊技機設置島ごとに前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を個別に報知することが好ましい。
このようにすれば、複数の遊技機設置島それぞれの貯留領域における遊技媒体の貯留量の状況を漏れなく把握することが出来るばかりか、集中した態様で貯留量の報知状況を管理することが出来る。
【0009】
本発明の遊技機設置島管理システムの前記報知手段は、前記複数の遊技機設置島それぞれの前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を比較可能な態様にて報知することが好ましい。
このようにすれば、複数の遊技機設置島それぞれの貯留領域における遊技媒体の貯留量を比較することが出来るため、各遊技機設置島の貯留領域における遊技媒体の貯留状況を簡単に把握することが出来る。
【0011】
本発明の遊技機設置島管理システムの前記複数の貯留遊技媒体検出手段は、前記貯留領域内の遊技媒体の貯留量が所定の下限貯留量未満であることを検出する下限貯留遊技媒体検出手段を含み、
前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが検出されたことに基づいて、前記貯留領域に遊技媒体を供給する供給手段を備え、
前記報知手段は、前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが所定時間継続して検出されたとき、前記貯留領域内の遊技媒体の貯留量が前記所定の下限貯留量未満であることが継続している旨を報知することが好ましい。
このようにすれば、下限貯留遊技媒体検出手段により所定の下限貯留量未満であることが検出されたときから所定時間経過後における貯留領域内の遊技媒体の貯留量が前記所定の下限貯留量未満であることが検出されたとき、貯留領域内の遊技媒体の貯留量が所定の下限貯留量未満であることが継続している旨が報知されることで、供給手段による貯留領域への遊技媒体の供給や遊技媒体の循環等に何らかの問題が生じている可能性があることを例えば遊技場の店員等が早期のうちに認識して対処することが出来るため、遊技機への遊技媒体の供給等が滞って遊技客に迷惑をかけたり、遊技機設置島を閉鎖することで遊技機の稼働率が著しく低下して遊技場が多大な損害を被ることを回避出来る。
【0012】
本発明の遊技機設置島管理システムの前記管理手段は、前記貯留量決定手段による決定内容に基づいて、前記貯留領域における遊技媒体の貯留量の推移状態を示す貯留量推移画像情報を生成する貯留量推移画像情報生成手段を備え、
前記報知手段は、前記貯留量推移画像情報生成手段により生成された前記貯留量推移画像情報に基づいて貯留量推移画像を表示可能な表示手段であることが好ましい。
このようにすれば、貯留量の推移状況を容易に把握することが出来るため、貯留領域への遊技媒体の供給方法の検討等を行うことが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明すると、まず図1には、本発明の実施例としての遊技機設置島1の内部構造を示す断面図が示されており、該遊技機設置島1は、その前後面に遊技機であるパチンコ機2と、該パチンコ機2において遊技に使用するパチンコ球の貸出を実施させる球貸処理機(図示略)等と、が並設される通常の遊技機設置島である。
【0014】
遊技機設置島1の略中央上部には、遊技媒体であるパチンコ球が貯留される上部貯留領域としての上部タンク3が設けられており、この上部タンク3内に貯留されたパチンコ球は、遊技機設置島1内の長手方向両端部に向かってそれぞれ下方に傾斜するように配設された供給樋4に流入するようになっている。
【0015】
これら供給樋4には、流下するパチンコ球を各パチンコ機2に供給するための支流樋5が、供給樋4における図中前後側の側板に、流下方向に向かって所定間隔おきに複数配設されており、これら支流樋5に供給されたパチンコ球は、各パチンコ機2の背面に設けられた球タンク6に供給されるようになっている。
【0016】
供給樋4の下流側端部には、例えばメンテナンス時等において供給樋4内のパチンコ球を後述する下部樋10L、10R内に流出させる球抜き管7が設けられている。なお、通常時においてはこの球抜き管7内にパチンコ球が流下しないようになっている。
【0017】
遊技機設置島1の下部には、パチンコ機2より排出されたアウト球を一時貯留するアウト球タンク8が、パチンコ機2を載置する繕板13の上面に、各パチンコ機2に対応するように複数設けられている。
【0018】
また、遊技機設置島1には、後述するように、該遊技機設置島1に隣接配置される遊技機設置島1’(図5参照)から必要に応じて上部タンク3に供給されるパチンコ球を、遊技機設置島1の下部に設けられている遊技媒体貯留領域としての下部タンク9R、9Lに導くオーバーフロー樋12及びオーバーフロー管18が配設されている。
【0019】
パチンコ機2を載置する繕板13の下方には、遊技機設置島1に隣接配置される遊技機設置島1’からのパチンコ球または後述する計数装置15からのパチンコ球を貯留する下部貯留領域としての下部タンク9R、9Lがそれぞれ設けられている。下部タンク9R、9L内には、図1〜図3に示されるように、球抜き管7及びオーバーフロー管18から排出されるパチンコ球が流入する下部樋10R、10Lが、それぞれ遊技機設置島1における長手方向中央に向かって下方に傾斜するように配設されている。下部樋10R、10L内を流下するパチンコ球は、流下方向に向かって左右側の側板に複数形成された開口11(図2参照)、及びその底板における下流側端部所定箇所に形成された開口14R、14L(図3参照)を介して、下部タンク9R、9L内にパチンコ球がほぼ均等に貯留されるように落下される。
【0020】
このように、下部タンク9R、9Lの内部に貯留するパチンコ球を誘導する下部樋10R、10Lは、遊技機設置島1における長手方向中央に配設された揚送装置325に向かって下方に傾斜するように配設されているとともに、下部タンク9R、9Lの内部にパチンコ球を落下させる開口11が下部樋10R、10Lの左右側面の長手方向に向かって複数設けられていることで、下部タンク9R、9Lの内部にパチンコ球を偏りなく均等に貯留することができ、これにより下部タンク9R、9Lのパチンコ球の貯留能力が増大するため、遊技機に供給するパチンコ球が不足するなどの事態の発生を効果的に回避することが出来る。
【0021】
図1中向かって左側の遊技機設置島1の島端には、遊技者が獲得したパチンコ球を計数するための計数装置15が配設されており、この計数装置15内に投入されたパチンコ球は、計数装置15に設けられている球投入口15aから連設された排出路16を介して下部樋10Lに流入し、下部タンク9L内に排出されて貯留される。
【0022】
下部タンク9R、9L内における下部樋10R、10Lの流下方向に向かって左右側には、図2、図3に示されるように、各アウト球タンク8から排出されるパチンコ球を回収する側部樋17R、17Lが並設されている。
【0023】
各下部タンク9R、9Lと揚送装置325との間には、図1〜図4に示されるように、上面が開口する有底箱状をなすとともに、底面が遊技機設置島1の中央方向に向かって下方に傾斜する貯留タンク200R、200Lが設けられている。
【0024】
側部樋17R、17Lの下流側端部は、前記貯留タンク200R、200L内まで延設されていて、側部樋17R、17L内に回収されたパチンコ球は、下部タンク9R、9L内に貯留されることなく、直接貯留タンク200R、200L内に自然流下するようになっている。なお、側部樋17R、17Lからパチンコ球が溢れたときには下部樋10R、10Lを介して下部タンク9R、9L内に貯留される。
【0025】
ここで、図1中の遊技機設置島1における揚送装置325の左側下部の内部構成及び配置された各部位の構造を説明すると、貯留タンク200Lの下流側側板には、遊技媒体清浄装置としての清浄装置50側へパチンコ球を誘導する中継樋24Lが接続されている。
【0026】
下部タンク9Lの揚送装置325側には、下部タンク9Lに貯留されているパチンコ球を貯留タンク200Lに揚送する第2の揚送装置としてのミニリフト210Lが、前後の側部樋17L、17L(下部樋10Lの両側に配設されている)に挟まれるようにして設けられているとともに、ミニリフト210Lのさらに揚送装置325側には、ミニリフト210Lから揚送されたパチンコ球を貯留可能な下部貯留領域としての揚送タンク200aLが設けられている。
【0027】
ミニリフト210Lが駆動されることにより、下部タンク9Lにおけるミニリフト210側の側板下部に形成された流出口300Lから流出される下部タンク9L内のパチンコ球を揚送して、ミニリフト210Lの上部に設けられる排出口238(図4参照)から揚送タンク200aLに排出し、その後に貯留タンク200L内に流下するとともに、非駆動状態においては下部タンク9L内のパチンコ球を揚送して貯留タンク200Lに排出することはないので、ミニリフト210Lは下部タンク9Lからのパチンコ球の排出量を調節する役割を果たしている。
【0028】
揚送タンク200aLは、特に図4に示されるように、上流側の側板がミニリフト210Lと密着するようにして設けられているとともに、前後の側板には、揚送タンク200aL内のパチンコ球を貯留タンク200L内に流出させるための通孔201が設けられている。これにより、下部タンク9Lからミニリフト210Lにより揚送されたパチンコ球は揚送タンク200aLへ排出され、通孔201を通過して貯留タンク200L内に流出した後、貯留タンク200Lの底壁に設けられたガイド板211により下流側の側板に形成された連通口23Lに向けて案内され、連通口23Lから流出して案内樋28L、中継樋24Lを経由して清浄装置50内に案内されるようになっている。
【0029】
清浄装置50の清浄能力を超える量のパチンコ球が清浄装置50に向けて流出され、清浄装置50内にパチンコ球が流入しきれなくなった場合、案内樋28L、中継樋24L、貯留タンク200L内に滞留することになる。その状態でミニリフト210Lが駆動してパチンコ球が揚送タンク200aL内に排出されると、通孔201から揚送タンク200aL内へパチンコ球が流出することはないので、揚送タンク200aL内にパチンコ球が貯留されていく。
【0030】
揚送タンク200aL内には、上限貯留量検出センサ202L、及び下限貯留量検出センサ203Lが設けられており、パチンコ球の貯留量が上限貯留量検出センサ202Lの位置まで貯留され、すなわち、上限貯留量に達するとミニリフト210Lの揚送が停止されるようになっている。また、パチンコ球の貯留量が下限貯留量検出センサ203Lの位置を下回る、すなわち、下限貯留量未満となった場合にはミニリフト210Lが駆動して下部タンク9Lからのパチンコ球の揚送を開始するようになっている。
【0031】
以上、遊技機設置島1内部における揚送装置325の図中左側に配設された貯留タンク200L、ミニリフト210L、揚送タンク200aLの構造及び構成について説明してきたが、遊技機設置島1内部における揚送装置325の図中右側に配設された貯留タンク200R、ミニリフト210R、揚送タンク200aRの構造は、前記貯留タンク200L、ミニリフト210L、揚送タンク200aLと同様のため、詳細な説明は省略するものとする。
【0032】
但し、貯留タンク200Rと揚送装置325との間には、後述する清浄装置50が配設されている点が遊技機設置島1内部における揚送装置325の図中左側の配置構成とは異なっているが、下部タンク9R、9Lからミニリフト210R、210Lにより揚送された後、揚送タンク200aR、200aL、貯留タンク200R、200L及び中継樋24L、24R、案内樋28L、28Rを通って清浄装置50に流入するという点で、パチンコ球の循環経路は同一の構成であると言える。
【0033】
揚送装置325は、図1に示されるように、揚送装置の外形を構成する上下方向を向く箱体内に、パチンコ球を収容可能な複数のバケットが所定間隔おきに取付けられたタイミングベルトが、上下に設けられた駆動歯車と従動回転体とに掛け渡されており、該駆動歯車を回転駆動させてタイミングベルトを回転させることによりバケットが縦方向に循環駆動するように構成されている、いわゆる従来公知のバケット式の揚送装置が適用されている。
【0034】
このようにタイミングベルトが循環回転することにより、箱体の下部に設けられた流入口を介して、清浄装置50にて清浄された後に排出樋26を介して排出されたパチンコ球が流入し、上昇するバケットに収容されて揚送され、箱体上部に設けられた流出口328を介して上部タンク3内に流出するようになっている。
【0035】
このように構成される揚送装置325によって、清浄装置50により清浄されたパチンコ球を遊技機設置島1の上部の上部タンク3まで揚送する場合、清浄されたパチンコ球は前記バケット内に収容された状態で揚送されるので、例えばスクリューコンベア式やスプロケット式等の他の揚送装置のように、揚送されるパチンコ球が揚送中に他の部材等に接触することがない。よって、清浄されたパチンコ球を汚すことなく、また、接触により帯電させることなく揚送出来ることが好ましいが、本発明の遊技機設置島1にあっては、本実施例のようなバケット式の揚送装置325に限らず、前述したようなスクリューコンベア式やスプロケット式の揚送装置を適用してもよい。
【0036】
また、前記下部タンク9R、9Lの下端側に設けられているミニリフト210R、210Lは、長さや幅等の規模は異なるものの、上記揚送装置325とほぼ同様に構成されているため、ここでの詳細な説明は省略するものとする。
【0037】
前記ミニリフト210R、210Lの排出口238から排出されたパチンコ球を貯留する揚送タンク200aR、200aLが、ミニリフト210R、210Lの排出口238と清浄装置50の案内樋28R、28Lとの間に配設されるとともに、清浄装置50へパチンコ球を流出させる通孔201を有することで、ミニリフト210R、210Lによるパチンコ球の揚送状態に影響されることなく、清浄装置50に安定的にパチンコ球が供給されるようになる。
【0038】
案内樋28R、28L内に流入したパチンコ球は、後述する遊技媒体清浄装置としての清浄装置50内に流入して清浄された後に排出樋26から流出し、遊技機設置島1内の略中央部に設けられた揚送装置325を介して揚送され、再び上部タンク3内に貯留される。このようにして、パチンコ機2の遊技のために使用されるパチンコ球は遊技機設置島1内を循環するようになっている。
【0039】
このように、遊技機設置島1内に配設される供給樋4、支流樋5、下部樋10R、10L、オーバーフロー樋12、オーバーフロー管18、側部樋17R、17L、中継樋24R、24L、案内樋28R、28L、排出樋26や、上部タンク3、下部タンク9L、9R、貯留タンク200R、200L、揚送タンク200aL、200aR、及びパチンコ機2や後述する清浄装置50、そして揚送装置235、ミニリフト210L、210R等は、遊技機設置島1内においてパチンコ機2に補給するパチンコ球を循環させるための循環経路を構成している。
【0040】
上部タンク3は、図5(a)に示されるように、遊技場内に並設される他の遊技機設置島1’(図中左右側に隣接配置される遊技機設置島1’)の上部タンク3’と、球送受用樋400、401を介して連通されており、これら球送受用樋400、401を介してパチンコ球の送受を行えるように構成されている。具体的には、図5に示されるように、上部タンク3には、図中右側に配置される遊技機設置島1’の上部タンク3’とでパチンコ球の送受を行うための球送受用樋400、401と、図中左側に配置される遊技機設置島1’の上部タンク3’とでパチンコ球の送受を行うための球送受用樋400、401とがそれぞれ接続されており、各送受用樋との接続部には連通口が形成されている。
【0041】
球送受用樋400、401は、所定の遊技機設置島における上部タンクの上部位置から、当該遊技機設置島に隣接する他の遊技機設置島における上部タンクの下部に向けて下方に向けて傾斜するように、各上部タンク間に横架されており、各上部タンクの下部に接続された球送受用樋400、401の連通口、すなわち、球送受用樋400、401の傾斜下位部が接続される連通口には、該連通口を開閉自在とする球受用シャッタ402が設けられており、他の上部タンク3、3’からのパチンコ球の受入れを可、または不可とすることが出来るようになっている。また、各上部タンクの上部に接続された球送受用樋400、401の連通口、すなわち、球送受用樋400、401の傾斜上位部が接続される連通口にはシャッタは設けられておらず、上部タンク3、3’における貯留量が当該上部の連通口に達した場合に該連通口からパチンコ球が流出するようになっている。なお、他の遊技機設置島1’は遊技機設置島1と同様に構成されている。
【0042】
上部タンク3内には、図1及び図5(b)に示されるように、揚送装置325にて揚送されて流出口328を介して流出されるパチンコ球のみが貯留室3a内に貯留されるようになっており、この貯留室3aにおける壁部所定箇所に前記球送受用樋400、401の傾斜上位部に連通する連通口が設けられている。よって、貯留室3aの貯留量が所定貯留量以上となったときには、オーバーフローしたパチンコ球が前記球送受用樋400、401に流出されることになる。
【0043】
また、前記球送受用樋400、401の傾斜下位部に連通する連通口は前記貯留室3aとは別箇所に設けられており、他の遊技機設置島1’の上部タンク3’から球送受用樋400、401を流下して供給されるパチンコ球は、球受用シャッタ402が連通口から退避して連通口が開放されているときには貯留室3a内に貯留されることなく、そのまま受入れられて前記オーバーフロー樋12に流出され、また、球受用シャッタ402により連通口が閉塞されているときには受入れ不可とされて球送受用樋400、401内にて停留されるようになっている。なお、オーバーフロー樋12は、特に詳細な図示はしないが、該オーバーフロー樋12に流入したパチンコ球が、揚送装置325を挟んで前記計数装置15が配置された側と反対側に優先的に流出するように構成されている。なお、これら上部タンク3、3’間におけるパチンコ球の送受状況等の詳細は後述することとする。
【0044】
また、上部タンク3内には、上限貯留量検出センサ204及び下限貯留量検出センサ205が設けられており、パチンコ球の貯留量が貯留室3a内における上限貯留量検出センサ204の位置まで貯留され、すなわち、上限貯留量に達するとミニリフト210Lの揚送が停止されるようになっている。また、パチンコ球の貯留量が下限貯留量検出センサ204の位置を下回る、すなわち、下限貯留量未満となった場合にはミニリフト210Lが駆動して下部タンク9Lからのパチンコ球の揚送を開始し、下部タンク9Lに貯留されたパチンコ球を循環使用するようになっている。
【0045】
次に、図6に基づいて、本発明実施例としての遊技媒体を清浄する清浄装置としての清浄装置50の構成及び作用を簡単に説明する。
【0046】
本実施例における清浄装置50は、装置本体の上部に水平方向に設けられるとともに、上面に清浄シートSが交換可能に敷設された揺動板52を、揺動モータ59により水平方向に揺動(偏心回転)させることにより、清浄シートS上に載置されたパチンコ球と清浄シートSとを摺接させて、パチンコ球の表面に付着した汚れを清浄するように構成されている。
【0047】
具体的には、前記揺動板52は、清浄装置本体内部に設けられた揺動モータ59の駆動軸60に偏心して固着された偏心部材64に、ベアリング66を介して摺動自在に連係されており、駆動軸60が回転することで、偏心部材64が駆動軸60周りに偏心回転し、この偏心回転作用により揺動板52全体が、水平方向に偏心回転するようになっている。この揺動板52の偏心回転により、その上面に敷設された清浄シートSと、その上部に載置されるパチンコ球とが摺接して清浄されることになる。
【0048】
この揺動板52の上方には前記中継樋28L、28Rが設けられており、これら中継樋28L、28R間に形成された落下口80からパチンコ球が落下して清浄シートS上に流入するようになっている。また、特に図示しないが、揺動板52の周囲はパチンコ球の落下を防止する落下防止部材が設けられており、この落下防止部材にて囲まれた領域が清浄領域とされているとともに、落下防止部材の一部は切り欠かれており、清浄されたパチンコ球を排出樋26に排出するための排出部が形成されている。
【0049】
このように中継樋28L、28Rを流下して落下口80から落下して、清浄領域の略中心位置に流入したパチンコ球は、揺動板52が水平方向に高速で偏心回転することにより、シート部材S上のパチンコ球が自転してその表面がシート部材Sに擦りつけられて清浄されることになるとともに、パチンコ球は揺動板59の揺動作用により清浄されつつ、かつ、流入してくる後続球の球圧作用により清浄領域内を周回しながら外周方向に移動し、前記排出部から排出樋26に排出されるようになっている。
【0050】
なお、上記清浄シートSは、図中に示される巻取モータ104が定期的に駆動することにより、適宜新規な清浄シートSに交換されるようになっている。また、清浄部材としてのシート部材Sは、パチンコ球の表面に付着された汚れを除去し得るものであれば材質は上記のような布製の不織布に限定されるものではなく、例えば織布や、紙等の他の素材からなるシート部材を使用することも可能である。
【0051】
さらに、本実施例における清浄装置50は、清浄シートSが敷設された揺動板52が偏心回転することで、その偏心回転作用にてパチンコ球の表面に付着された汚れが清浄されるように構成されていたが、本発明においては、このような清浄装置50に限定されるものではなく、いわゆる従来公知の清浄装置、例えば、パチンコ球を移送しながら清浄シートに擦り付けて清浄する清浄装置や、粒状のペレットを混入してペレットとパチンコ球とを摺接させることで清浄する清浄装置等、種々の清浄装置を適用可能である。
【0052】
次に、本実施例における遊技機設置島1(1’)の構成を、図7及び図8に基づいて説明する。
【0053】
遊技機設置島1には、内部に配置される各種装置(揚送装置325や清浄装置50等)や、各貯留領域(下部タンク9L、9Rや上部タンク3等)内に配設される各種センサが接続されており、各貯留領域内におけるパチンコ球の貯留状況に応じて各種装置の駆動制御を行うことで、パチンコ球を遊技機設置島1内あるいは他の遊技機設置島1’との間で循環させるようになっている。
【0054】
具体的には、各遊技機設置島1内には、通信ケーブルKを介して全ての遊技機設置島におけるパチンコ機2や各種装置の稼働状況や、後述するように各貯留タンクにおける貯留状況を管理する管理手段としての管理コンピュータ430に接続される島コントローラ421が配置されており、この島コントローラ421は、通信ケーブルKを介して他の遊技設置島1’の島コントローラ421と接続され、各島コントローラ421間で信号及びデータの送受を行うことが出来るようになっている。
【0055】
管理コンピュータ430は、図8に示されるように、各遊技機設置島1、1’における島コントローラ421に接続され、各島コントローラ421を制御する演算処理装置(CPU)432や、後述するように各下部タンク9L、9Rに配設して使用する貯留量検出センサの数量等を設定するためのプログラム等の当該管理コンピュータ430における制御プログラム等が記憶された記憶手段433等が設けられた制御部431と、表示器434(出力装置)と、入力器435(入力装置)と、から主に構成されている。
【0056】
島コントローラ421には、当該遊技機設置島1に配設されたパチンコ機2と、上部タンク3の貯留室3a内における上限貯留量を検出するための上限貯留量検出センサ204と、上部タンク3の貯留室3a内における下限貯留量を検出するための下限貯留量検出センサ205と、下部タンク9L内の貯留量を検出するための複数の貯留量検出センサ410a〜410f(貯留遊技媒体検出手段)と、下部タンク9R内の貯留量を検出するための複数の貯留量検出センサ411a〜411e(貯留遊技媒体検出手段)と、ミニリフト210Lの回転状況を検出する回転検出センサ412L及び揚送タンク200aL内における上限貯留量を検出するための上限貯留量検出センサ202L、下限貯留量を検出するための下限貯留量検出センサ203Lが接続されるミニリフトコントローラ413Lと、ミニリフト210Rの回転状況を検出する回転検出センサ412R及び揚送タンク200aR内における上限貯留量を検出するための上限貯留量検出センサ202R、下限貯留量を検出するための下限貯留量検出センサ203Rが接続されるミニリフトコントローラ413Rと、前記球受用シャッタ402の開閉制御を行う球送受コントローラ414と、揚送装置325及び清浄装置50の駆動制御を行うリフトコントローラ415と、遊技機設置島1内の各種装置の駆動状況及び各貯留領域の貯留状況等を確認するための表示装置417と、全ての貯留量検出センサ410a〜410fによりパチンコ球が検出されていることに基づいて、計数装置15が配置されている側の下部タンク9Lが満タン状況であることを報知する計数装置満タンランプ418と、が接続されている。
【0057】
リフトコントローラ415には、揚送装置325の流出口328に設けられ、貯留室3aが満タンで流出口328にて球詰まりが発生しているか否かを検出するための球詰まりセンサ416と、上部タンク3の本体外面所定箇所に設けられ、揚送装置325の稼働状況を示す揚送ランプ419と、同じく上部タンク3の本体外面所定箇所に設けられ、清浄装置50の稼働状況を示す清浄ランプ420と、が接続されている。
【0058】
また、清浄装置50には、案内樋24Lに設けられる流入球検出センサ120、案内樋24Rに設けられる流入球検出センサ121、排出樋26に設けられる排出球検出センサ122が接続されている(図6参照)。
【0059】
次に、このように構成される本実施例の遊技機設置島1における各種装置の制御内容及びパチンコ球の循環状況を説明する。
【0060】
通常時においては、図9(a)に示されるように、島コントローラ421は、リフトコントローラ415を介して揚送装置325を継続的に駆動させる。また、リフトコントローラ415は、案内樋24L、24Rに設けられる流入球検出センサ120、121のいずれか一方の検出センサからの検出信号の入力が所定時間継続すると、駆動モータ59を駆動させて清浄装置50による清浄を開始し、所定時間過後、または排出球検出センサ122からの検出信号の入力が所定時間継続した場合、すなわち、排出樋26にて球詰まりが発生した場合において駆動を停止させる。
【0061】
このように通常状態においては、側部樋17R、17Lに回収されるパチンコ球が下部タンク9R、9L内に貯留されているパチンコ球よりも優先して清浄装置50内に流入して清浄された後に揚送装置325により揚送されるようになっている。すなわち、パチンコ機2にて遊技に使用されて排出されたパチンコ球が優先的に清浄され、清浄された後に揚送装置325により揚送され、上部タンク3内に貯留され、再び供給樋4、支流樋5を介して各パチンコ機2の球タンク6に供給されるようになっている。
【0062】
そして、例えば上部タンク3の上限貯留量検出センサ204及び下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力が途絶えたとき、すなわち、上部タンク3の貯留量が下限貯留量未満となった場合、島コントローラ421は、前記貯留量検出センサ410a〜410fによる検出状況に基づいて下部タンク9Lの貯留量を判定し、該下部タンク9Lの貯留量が下限貯留量(下限貯留量検出手段としての貯留量検出センサ410aからの検出信号のみ入力がある状態)未満でないと判定した場合には、供給手段としてのミニリフトコントローラ413Lに対してパチンコ球の補給要求を行うとともに、この補給要求を受けてミニリフトコントローラ413Lは、上限貯留量検出センサ202L及び下限貯留量検出センサ203Lからの出力状況に応じてミニリフト210Lを駆動する。これにより、図9(b)に示されるように、計数装置15側に配置される下部タンク9Lに貯留されているパチンコ球が下部タンク9Rよりも優先的に揚送されて清浄装置50に供給され、揚送装置325により上部タンク3まで揚送され、上部タンク3にパチンコ球が補給されることになる。
【0063】
ミニリフトコントローラ413Lは、島コントローラ421からの補給要求がなされている間において、上限貯留量検出センサ202L及び下限貯留量検出センサ203Lからの出力状況に応じてミニリフト210Lの駆動、駆動停止を繰り返す。具体的には、上限貯留量検出センサ202L及び下限貯留量検出センサ203Lからの検出信号の入力があるときは駆動を停止し、下限貯留量検出センサ203Lのみからの検出信号の入力があるときには駆動させる。
【0064】
この状態において、または前記島コントローラ421からの補給要求がなされたときにおいて例えば全ての貯留量検出センサ410a〜410fからの検出信号の入力がないと判定したとき、すなわち、下部タンク9Lの貯留量が前記下限貯留量未満であると判定したとき、島コントローラ421は、図9(c)に示されるように、供給手段としてのミニリフトコントローラ413Rを介して、上限貯留量検出センサ202R及び下限貯留量検出センサ203Rからの出力状況に応じて反対側のミニリフト210Rを駆動させる。これにより、計数装置15側と反対側に配置される下部タンク9Rに貯留されているパチンコ球が揚送されて清浄装置50に供給され、揚送装置325により上部タンク3まで揚送され、上部タンク3にパチンコ球が補給されることになる。
【0065】
さらに、この状態において、または島コントローラ421からの補給要求がなされたときにおいて全ての貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411eからの検出信号の入力がないと判定したとき、すなわち、下部タンク9L、9Rそれぞれの貯留量が下限貯留量未満であると判定したときは、島コントローラ421は、隣接する他の遊技機設置島1’の島コントローラに対してパチンコ球の補給を要求する補給信号を送出し、この補給信号に対して他のいずれかの遊技機設置島1’から補給要求を受け入れる旨の信号を受信したときには、補給が可能な遊技機設置島1’と連通する球受用樋400、401に対応する供給手段としての球受用シャッタ402を球送受コントローラ414を介して開放させる。
【0066】
これにより、隣接する他の遊技機設置島1’の上部タンク3’から適宜パチンコ球が供給され、供給されたパチンコ球は、図中点線矢印で示されるように右側のオーバーフロー樋12に優先的に流入し、さらにオーバーフロー管18、下部樋10Rを介して下部タンク9R内に供給されることになるため、ミニリフト210Rにより下部タンク9Rに貯留されているパチンコ球が揚送されて清浄装置50に供給され、揚送装置325により上部タンク3まで揚送され、上部タンク3にパチンコ球が補給されることになる。なお、右側のオーバーフロー樋12が満杯状態のときには、他の遊技機設置島1’の上部タンク3’から供給されるパチンコ球は、図中2点鎖線矢印で示されるように左側のオーバーフロー樋12内に流入し、オーバーフロー管18を介して下部タンク9Lに貯留される。
【0067】
以上説明したように、他の遊技機設置島1’から供給されたパチンコ球は、揚送装置325を挟んで前記計数装置15が配置された側と反対側の下部タンク9Lに優先的に貯留されるように構成されており、通常時においては、揚送装置325及び清浄装置50が適宜駆動することにより、パチンコ機2から排出されるパチンコ球のみが優先的に循環して使用され、例えば複数台のパチンコ機2にて大当り等が発生し、貯留室3aに貯留されている貯留球のみではパチンコ機2への補給が間に合わなくなる場合等においては、計数装置15側の下部タンク9Lの貯留球が下部タンク9Rの貯留球よりも優先的に循環して使用され、それでも間に合わない場合や下部タンク9Lの貯留量が下限貯留量未満となった場合には、下部タンク9Rの貯留球が循環使用されることになる。さらに両下部タンク9L、9Rが下限貯留量以下となった場合には、他の遊技機設置島1’の上部タンク3’からパチンコ球が供給されることになる。
【0068】
すなわち、島コントローラ421は、上部タンク3の上限貯留量検出センサ204及び下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がないと判定したとき、まず下部タンク9Lの貯留量検出センサ410a〜410fからの検出信号の入力状況に基づき貯留量を把握し、貯留量が下限貯留量未満でなければミニリフト210Lを駆動して下部タンク9Lの貯留球を優先的に循環使用させる。そして、下部タンク9Lの貯留量が下限貯留量未満となった場合には下部タンク9Rの貯留量検出センサ411a〜411eからの検出信号の入力状況に基づき貯留量を把握し、貯留量が下限貯留量未満でなければミニリフト211Rを駆動して下部タンク9Rの貯留球を循環使用させる。そして、下部タンク9L、9Rそれぞれの貯留量が下限貯留量未満となった場合には、他の遊技機設置島1’に対してパチンコ球の補給を要求し、上部タンク3’からパチンコ球を補給させる。
【0069】
なお、島コントローラ421によるこのような揚送要求に基づいて行われた揚送処理は、上部タンク3の上限貯留量検出センサ204及び下限貯留量検出センサ205双方の検出信号の入力があるまで行われるようになっている。
【0070】
しかしながら、このように島コントローラ421が上部タンク3の上限貯留量検出センサ204及び下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がないと判定し、ミニリフト210L、210Rや球受用シャッタ402等を駆動してパチンコ球を補給する制御を行ったにもかかわらず、例えばミニリフト210L、210R及び揚送装置325の揚送経路や清浄装置50の清浄領域、あるいは、その他の循環経路途中において球詰まりが発生した場合には、各種装置が正常に駆動されているにも関わらず、パチンコ球の循環が滞って、上部タンク3の下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がない状態が長時間継続することになる。すなわち、補給の要求を行ったにも関わらず、上部タンク3の貯留量が増加せず、貯留量が下限貯留量未満である状態が長時間継続すると、パチンコ機2へパチンコ球を補給出来なくなり、遊技が中断されてしまうことになる。
【0071】
そこで、本実施例における島コントローラ421は、上部タンク3の下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がなくなったとき、内部に設けられたタイマによるタイマカウントを開始し、タイマカウント開始から所定期間(例えば15分)において下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力があるか否か、すなわち、所定貯留量である下限貯留量に達したか否かの判定を継続的に行い、その期間において下限貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がないと判定した場合、すなわち、貯留量が下限貯留量未満である状態が前記15分間継続したと判定した場合、貯留量が下限貯留量未満であることが前記15分間継続した旨を示すエラー信号を外部、例えば管理コンピュータ430や表示装置417に出力し、これら管理コンピュータ430や表示装置417において、上部タンク3に対するパチンコ球の補給要求に対してなされた揚送処理中に何らかの不具合が発生している可能性がある旨が報知されるようになっている。
【0072】
なお、このような上部タンク3に対するパチンコ球の補給要求に対してなされた揚送処理のエラー報知処理内容は、後述する下部タンク9L、9Rにおける補給要求に対する球送受処理のエラー報知処理内容とほぼ同一のため、ここでの詳細な説明は省略することとする。
【0073】
次に、本実施例における遊技機設置島管理システムの構成について、図10〜図17に基づいて説明する。
【0074】
以下、本実施例においては、図10や図13に示されるように、図示しない遊技場内に例えばNo.1〜No.9の9つの遊技機設置島1、1’が配設されており、これら各遊技機設置島1、1’における下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留状況を管理することが出来るようになっている。
【0075】
図10に示されるように、No.1〜No.9の遊技機設置島1、1’は、形態(長手方向の長さ寸法)の異なる2種類の遊技機設置島にて構成されており、No.1〜No.7の遊技機設置島1、1’の遊技機設置島に対して、No.8、No.9の遊技機設置島1’は全長が短寸の遊技機設置島となっている。但し、これら全長の異なるNo.1〜No.9の遊技機設置島1、1’は、全長寸法の違いに応じて下部タンク9L、9R等の形態(容量や長さ等)や前記貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411eの配設位置や数量等が異なるだけで、他の構成部位等に関しては全て遊技機設置島1(図1〜図9参照)とほぼ同様に構成されているため、各遊技機設置島1’における詳細な説明は省略することとする。なお、前述した遊技機設置島1はNo.2の識別番号が付与されているものとして以下説明していく。
【0076】
No.1〜No.7の遊技機設置島1、1’においては、図7及び図10に示されるように、下部タンク9Lには6個の貯留量検出センサ410a〜410fが下部タンク9Lの長手方向及び高さ方向に対してそれぞれ異なる所定箇所に複数配設されているとともに、下部タンク9Rには5個の貯留量検出センサ411a〜411eが下部タンク9Rの長手方向及び高さ方向に対してそれぞれ異なる所定箇所に複数配設されている。
【0077】
一方、No.8、No.9の遊技機設置島1’においては、図10に示されるように、下部タンク9L、9Rの大きさ(主に長手方向の長さ)がNo.1〜No.7の遊技機設置島1、1’の下部タンク9L、9Rよりも小さいため、下部タンク9Lには5個の貯留量検出センサ410a〜410eが下部タンク9Lの長手方向及び高さ方向に対してそれぞれ異なる所定箇所に複数配設されているとともに、下部タンク9Rには4個の貯留量検出センサ411a〜411dが下部タンク9Rの長手方向及び高さ方向に対してそれぞれ異なる所定箇所に複数配設されている。
【0078】
このように遊技場に配設された複数の遊技機設置島1、1’は、全長寸法の異なる2種類の遊技機設置島1、1’にて構成され、これに応じて下部タンク9L、9Rの形態(容量)等も異なることから、配設される貯留量検出センサの数量や配設位置もNo.1〜No.7の遊技機設置島1、1’とNo.8、No.9の遊技機設置島1’とで異なるのである。
【0079】
本実施例における管理コンピュータ430においては、これら各下部タンク9L、9Rに配設し、実際に下部タンク9L、9Rにおける貯留量の検出に使用する貯留量検出センサの数量を、各遊技機設置島1、1’ごとに、かつ、左右の下部タンク9L、9Rごとにそれぞれ個別に設定出来るようになっている。
【0080】
図11には、管理コンピュータ430の表示器434に、下部タンク9L、9Rに配設して使用する貯留量検出センサ410、411の数量を設定する際の貯留量検出センサ設定画面が表示された状態の一例が示されている。この図においては、島No.2(遊技機設置島1)における下部タンク9L(02L)に配設する貯留量検出センサ410の数量を設定する状態が示されている。
【0081】
具体的には、設定する島No.を入力するフィールド450と、下部タンクNo.を入力するフィールド451と、センサ数量を入力するフィールド452と、これらフィールド450〜452に入力した数値を設定するための設定ボタン453と、別メニューに戻るためのメニューボタン454が表示されるようになっており、設定した数値は画面下部に一覧表示され、設定状況を確認出来るようになっている。
【0082】
なお、フィールド451に入力する下部タンクNo.01L〜09Lは、各遊技機設置島1、1’(島No.01〜09)における下部タンク9Lに対応しており、また、下部タンクNo.01R〜09Rは、各遊技機設置島1、1’(島No.01〜09)における下部タンク9Rに対応している。
【0083】
また、フィールド451〜452はコントロールボックスとなっており、各フィールドの右側の矢印を選択することで入力可能な数値一覧がプルダウン表示され、適宜数値を選択することで数値が入力されるようになっている。
【0084】
管理コンピュータ430における記憶部433には、図12に示されるように、各下部タンク9L、9R(下部タンクNo.01〜09)それぞれに配設して使用する貯留量検出センサの数量ごとに、貯留量検出センサ410、411が検出する検出パターン並びに該検出パターンに対応する貯留量が予め定められた貯留量テーブルが、各下部タンク9L、9R(下部タンクNo.01〜09)ごとに記憶されている。
【0085】
図12には、下部タンクNo.02Lに配設する貯留量検出センサの数量ごとに、貯留量検出センサ410が検出する検出パターン並びに該検出パターンに対応する貯留量が定められた貯留量テーブルが一例として示されている。この貯留量テーブルにおける検出センサNo.1は貯留量検出センサ410aに対応し、検出センサNo.2は貯留量検出センサ410bに対応し、検出センサNo.3は貯留量検出センサ410cに対応し、検出センサNo.4は貯留量検出センサ410dに対応し、検出センサNo.5は貯留量検出センサ410eに対応し、検出センサNo.6は貯留量検出センサ410fに対応している。なお、特に図示はしないが、検出センサNo.は1から12まで設定可能とされており、すなわち、最大で12個の貯留量検出センサ410を設定出来るようになっている。
【0086】
検出センサNo.の欄には、センサ数量それぞれに応じた貯留量検出センサ410の検出パターンが示されており、これら各検出パターンごとに下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量(%)が定められている。
【0087】
具体的には、例えば下部タンク9L(下部タンクNo.02)に6個の貯留量検出センサ410a〜410fを配設して使用するために設定した場合を一例として説明すると、貯留量検出センサ410a(検出センサNo.1)のみが検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は10%となり、貯留量検出センサ410a、410b(検出センサNo.1、2)が検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は15%となり、貯留量検出センサ410a、410b、410c(検出センサNo.1、2、3)が検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は20%となり、貯留量検出センサ410a、410b、410c、410d(検出センサNo.1、2、3、4)が検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は30%となり、貯留量検出センサ410a、410b、410c、410d、410e(検出センサNo.1、2、3、4、5)が検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は45%となり、貯留量検出センサ410a、410b、410c、410d、410e、410f(検出センサNo.1、2、3、4、5、6)が検出している場合の下部タンク9Lの貯留量は50%ということになる。
【0088】
なお、言うまでもなく、下部タンク9Lに複数の貯留量検出センサ410a〜410fは、このような貯留量テーブルに各検出パターンごとに予め登録された貯留量(%)と、実際にパチンコ球を検出したときの貯留量と、が対応するように、下部タンク9Lにおける長手方向の位置または高さ位置がそれぞれ異なる複数箇所にそれぞれ配設される。
【0089】
よって管理コンピュータ430の制御部431は、図11の画面において例えば島No.2(遊技機設置島1)の下部タンクNo.2L(下部タンク9L)において、6個の検出センサNo.1〜6(貯留量検出センサ410a〜410f)を配設して使用するための設定がなされた場合、島No.2(遊技機設置島1)の島コントローラ421から出力される検出センサNo.1〜6(貯留量検出センサ410a〜410f)の検出信号の入力状況に基づく検出パターンと、貯留量テーブルに登録されている検出パターンと、を比較することで、下部タンクNo.2L(下部タンク9L)におけるパチンコ球の貯留量を決定するようになっている。
【0090】
なお、下部タンクNo.02L以外の下部タンク9L、9Rに関しても、それぞれに対応した貯留量テーブルが記憶部433に記憶されているため、図11に示されるセンサ数量設定画面にてそれぞれ簡単に設定出来るようになっているとともに、制御部431は、各下部タンク9L、9Rからの検出パターンと、当該下部タンク9L、9Rに対応する貯留量テーブルに登録されている検出パターンと、を比較することで、下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量をそれぞれ決定する。
【0091】
また、管理コンピュータ430の制御部431は、各遊技機設置島1、1’(島No.01〜09)にそれぞれ2個づつ配設される下部タンク9L、9Rにおける貯留量を、上記したように貯留量テーブル並びに実際の検出結果に基づいて決定し、決定した貯留量をそれぞれ以下に説明するようにパーセンテージにて報知するとともに、さらに各遊技機設置島1、1’それぞれの下部タンク9L、9Rの合計の貯留量をパーセンテージにて報知することが出来るようになっているため、本実施例における貯留量テーブルにおいては、各下部タンクの貯留量を最大で50%として登録されているが、各下部タンクごとの最大貯留量を100%として登録しておいてもよい。
【0092】
管理コンピュータ430の制御部431は、各遊技機設置島1、1’(島No.01〜09)それぞれの下部タンク9L、9Rにおける貯留量を、例えば図13に示されるような貯留状況確認画面上にて表示させることが可能に構成されている。図13には、所定時点における島No.01〜09ごとの遊技機設置島1、1’における下部タンク9L、9Rそれぞれのパチンコ球の貯留量、並びに2つの下部タンク9L、9Rのパチンコ球の合計の貯留量が表示された状況の一例が示されている。
【0093】
このように制御部431は、前述したように各遊技機設置島1、1’における島コントローラ421と接続されており、各島コントローラ421からは各遊技機設置島1、1’における下部タンク9L、9Rの貯留量を示す貯留量情報(貯留量検出センサ410、411からの検出信号)が出力されるようになっているため、これら受信した貯留量情報に基づいて、各遊技機設置島1、1’における下部タンク9L、9Rごとの貯留量を個別に決定し、図のように互いに比較可能な態様にて個別に表示(報知)することが出来るように構成されている。
【0094】
よって、複数の遊技機設置島1、1’それぞれの下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留状況を漏れなく把握することが出来るばかりか、1つの管理コンピュータ430にて集中した態様で貯留状況を管理することが出来るとともに、それぞれの下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量を比較することが出来るため、各遊技機設置島1、1’の下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留状況を簡単に把握することが出来る。
【0095】
さらに、複数の遊技機設置島1、1’それぞれの下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留状況を比較可能な報知態様にて報知することにより、各遊技機設置島1、1’の配置位置関係を考慮しながら貯留状況を把握することが出来るため、複数の遊技機設置島1、1’間において、球送受用樋400、401及び球受用シャッタ402を介して行われる球の送受(受け渡し)制御方法の検討等を行うことが可能となる。
【0096】
また、これら各遊技機設置島1、1’における下部タンク9L、9Rの貯留状況を、例えば図13に示される貯留状況確認画面上に表示されるグラフ表示ボタン455を選択することで、例えば図14に示されるような貯留状況確認画面に示されるように棒グラフ等にて表示(報知)することも出来る。
【0097】
さらに、これら遊技機設置島1、1’のうちのいずれかの下部タンク9L、9Rの貯留量の推移状況を、例えば図示しないメニュー画面にて選択した貯留量推移状況確認画面上(図15参照)において表示されるフィールド456において、確認したい島No.を入力し(ここでは島No.2が選択されている)、表示ボタン457を選択することで、例えば貯留状況確認画面の下部において、島No.2における下部タンク9L、9Rにおける貯留量の推移状況が、例えば折れ線グラフ等にて時系列で表示(報知)することも出来る。
【0098】
このように制御部431は、貯留量検出センサ410、411による検出結果並びに貯留量テーブルに基づいて決定した貯留量に基づいて、下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量の推移状態を示す貯留量推移画像情報を生成することが出来、このように生成した貯留量推移画像情報に基づいて、図15に示されるような貯留量推移画像を表示可能であることから、貯留量の推移状況を容易に把握することが出来、下部タンク9L、9Rへのパチンコ球の供給方法の検討等を行うことが出来る。また、特に図示はしないが、複数の遊技機設置島1’における貯留量の推移状況を示す折れ線データを1つの画面に重合して表示するようにすれば、他の遊技機設置島1’における貯留量の推移状況との関係を容易に比較することも出来る。
【0099】
以上説明してきたように、本発明の遊技島管理システムにあっては、複数の遊技機設置島1、1’と通信可能に接続され、各遊技機設置島の稼働状況を管理する管理コンピュータ430にて設定した貯留量検出センサ410、411の数量並びに貯留量検出センサ410、411による検出結果に基づいて、管理コンピュータ430により下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量が決定され、該決定された貯留量が図13〜図15に示されるように特定可能に報知されることになるため、例えば遊技機設置島1、1’の形態に応じて下部タンク9L、9Rの貯留容量や貯留量検出センサ410、411の配設数量、配設状況等が変わることがあっても、下部タンク9L、9Rの貯留容量や貯留量検出センサ410、411の配設数量、配設状況に合致した正確な貯留量の決定がなされるようになり、これにより、遊技機設置島におけるパチンコ球の貯留状況を正確に把握して管理することが出来る。
【0100】
詳しくは、遊技機設置島を提供するメーカーが様々な遊技場に遊技機設置島を構築する際等において、遊技場の床面積の広さやレイアウト等が異なることにより、それぞれの遊技場において形態(全長寸法等)が異なる遊技機設置島を提供する場合や、あるいは1つの遊技場において形態(全長寸法等)が異なる複数種の遊技機設置島を提供する場合において、それぞれの下部タンク9L、9Rの形態(容量等)に応じて貯留量検出センサ410、411の配設数量、配設状況が変わることがあっても、下部タンク9L、9Rの貯留容量や貯留量検出センサ410、411の配設数量、配設状況に合致した正確な貯留量の決定がなされるようになり、これにより、遊技機設置島におけるパチンコ球の貯留状況を正確に把握して管理することが出来る。
【0101】
次に、前述したように下部タンク9L、9Rにおける貯留量が、前記下限貯留量未満となって、他の遊技機設置島1、1’からパチンコ球を補給してもらうための補給要求がなされた際において、球詰まり等の何らかの不具合が発生した可能性がある旨を報知するためのエラー報知処理内容について、以下説明する。
【0102】
本実施例における島コントローラ421は、下部タンク9Rの下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がなくなったとき、内部に設けられたタイマによるタイマカウントを開始し、タイマカウント開始から所定期間(例えば15分)において下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力があるか否か、すなわち、所定貯留量である下限貯留量に達したか否かの判定を継続的に行い、その期間において下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がないと判定した場合、すなわち、貯留量が下限貯留量未満である状態が前記15分間継続したと判定した場合、貯留量が下限貯留量未満であることが前記15分間継続した旨を示すエラー信号を外部(管理コンピュータ430)に出力するようになっている。
【0103】
ここで、報知手段としての島コントローラ421が行うエラー報知処理内容を、図16のフローチャートに基づいて説明する。
【0104】
まず、下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がoffになったか否か、すなわち、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満であるか否かの判定を行い(Sa1)、下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がoffであると判定した場合、前述したように供給手段としての球受用シャッタ402の開放を要求して、他の遊技機設置島1’からのパチンコ球の補給処理を行うとともに、内部に設けられた第1タイマカウンタをリセットし(Sa2)、タイマカウントを開始する(Sa3)。
【0105】
次いで、Sa3のステップにおけるタイマカウントの開始から15分が経過するまでの間、以下のSa8〜Sa12の処理を行う。具体的には、Sa4のステップにおいて15分が経過してないと判定した場合には、下限貯留量検出センサ411aがonであるか否か、すなわち、下部タンク9Rの貯留量が前記下限貯留量に達したか否かの判定を繰り返し行い(Sa8)、Sa8のステップにおいて下限貯留量に達したと判定した場合には、内部に設けられた第2タイマのタイマカウンタをリセットし(Sa9)、タイマカウントを開始する(Sa10)。
【0106】
そして、Sa10のステップにおけるタイマカウント開始から所定期間(例えば30秒)が経過したか否かを判定し(Sa11)、30秒が経過していないと判定した場合には、下限貯留量検出センサ411aがoffであるか否か、すなわち、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満であるか否かの判定を繰り返し行い(Sa12)、下限貯留量検出センサ411aがoffである、すなわち、第2タイマによるカウント開始から30秒が経過する前に下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満となったと判定した場合は、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量に完全に達していないものとみなしてSa4のステップに戻る。
【0107】
また、Sa11のステップにおいて30秒が経過したと判定した場合、すなわち、Sa8のステップにおいて下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量に達した状態が30秒間継続したと判定した場合、前記補給処理により下部タンク9Rにパチンコ球が正常に補給されたものとしてSa1のステップに戻る。
【0108】
また、Sa4のステップにおいて15分が経過したと判定した場合、すなわち、Sa1のステップにおいて下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満であることが所定期間である15分継続したと判定された場合、この下限貯留量未満であることが前記15分間継続した旨、すなわち、遊技機設置島1内において何らかの不具合が発生している可能性がある旨を示すエラー信号を管理コンピュータ430及び表示装置417に出力してエラー報知処理を行う(Sa5)。その後、例えば当該エラー報知に基づいて店員等による点検等が行われて不具合が解消され、もしくは不具合がないことが確認され、当該エラー報知をリセットする操作(例えば管理コンピュータ430等を用いたリセット操作等)が行われたか否かを判定し(Sa6)、エラー報知リセット操作が行われたと判定した場合には前記エラー報知を解除し(Sa7)、Sa1のステップに戻る。
【0109】
なお、Sa1のステップにおいて下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がoffであると判定したときに行った補給処理に基づいて開放した球受用シャッタ402は、下限貯留量検出センサ411aを含めた全ての貯留量検出センサ411a〜411eからの検出信号の入力があるまで開放状態が継続する。
【0110】
また、前記エラー信号は、遊技機設置島1内部の表示装置417及び外部の管理コンピュータ430に出力されることになり、これら表示装置417及び管理コンピュータ430にて、下限貯留量未満である状態が前記15分間継続した旨、すなわち、遊技機設置島1内において何らかの不具合が発生している可能性がある旨が後述するように報知されることになる。
【0111】
なお、ここでは島コントローラ421が行うエラー報知処理内容を、下部タンク9Rにおけるエラー報知処理を一例として説明したが、下部タンク9Lや上部タンク3、揚送タンク200aL、200aR等においても、下限貯留量検出手段としての下限貯留量検出センサ205や下限貯留量検出センサ203L、203Rの検出状況に基づいて、下部タンク9Rと同様のエラー報知処理が行われるようになっており、それぞれのタンクにおける貯留量が下限貯留量未満である状態が所定時間以上継続したときに、前述したように揚送途中等において何らかのエラーが発生している可能性がある旨を示すエラー信号が表示装置417及び外部の管理コンピュータ430に出力され、エラー報知が行われるようになっている。
【0112】
具体的には、例えば上部タンク3の貯留量が下限貯留量未満であるとき、すなわち、島コントローラ421が貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がないと判定し、前記ミニリフト210L、210Rを下限貯留量検出センサ202L、202R及び上限貯留量検出センサ203L、203Rからの検出信号の入力状況に応じて揚送処理を行ったときから所定時間(例えば15分)が経過するまでの間において上部タンク3の貯留量検出センサ205からの検出信号の入力がない、すなわち、上部タンク3の貯留量が下限貯留量未満である状態が前記所定時間継続したと判定したときに、前述したように下部タンク9L、9Rから清浄装置50、揚送装置325を介して上部タンク3までの揚送経路の途中で球詰まり等が発生し、もしくはミニリフト210L、210Rや清浄装置50、揚送装置325等が故障するなどしてパチンコ球の循環に何らかの不具合が発生している可能性がある旨を示すエラー信号が管理コンピュータ430に出力されてエラー報知が行われるようになっている。
【0113】
また、揚送タンク200aL、200aRにおいては、ミニリフト210L、210Rを駆動する要求を行っているにもかかわらず、下限貯留量検出センサ203L、203Rからの検出信号の入力がない状態が所定時間継続した場合に、ミニリフト200aL、200aRにおける揚送に何らかの不具合が発生している可能性がある旨を示すエラー信号が管理コンピュータ430に出力されてエラー報知が行われるようになっている。
【0114】
図17には、管理コンピュータ430の表示器434の画面上に、下部タンク9Rが下限貯留量未満である状態が前記15分間継続した旨が、循環エラーとして表示されている状態が示されている。この画面上部には、遊技場内に設置された複数の遊技機設置島(No.01〜09)のうちのいずれの遊技機設置島にて前記エラーが発生している可能性があるかが識別可能に表示されており、さらに、画面下部に表示された遊技機設置島の概略図にて、上部タンク3、下部タンク9L、9R、揚送タンク200aL、200aRいずれのタンクにおけるエラーであるかが識別可能に表示されるようになっている。
【0115】
また、特に図示はしないが、遊技機設置島1の適所に設けられた表示装置417においては、前記エラーが発生した旨が、各遊技機設置島1、1’ごとに、かつ、各装置ごとに例えばランプの点灯により報知される。
【0116】
なお、このようなエラー報知は、管理コンピュータ430のような画像表示器等による画像表示や、表示装置417のようなランプ表示等、エラーの発生が認識可能であればその表示態様は任意であり、例えば表示装置417の点灯態様(発光色や点滅等)を替えることで、報知箇所やエラー内容を識別自在としてもよい。さらに、このような報知を、例えばスピーカ等の音出力手段によりエラー音等の出力にて報知するようにしてもよい。また、言うまでもなく各遊技機設置島に配設される表示装置417を管理コンピュータ430のような画像表示器として詳細な報知を行うことが出来るようにしてもよいし、これらエラー報知を管理コンピュータ430あるいは表示装置417のいずれかのみにて報知するようにしてもよい。
【0117】
このように、複数の遊技機設置島1、1’が接続される管理コンピュータ430の表示器434の画面上に、例えばいずれかの遊技機設置島1、1’の下部タンク9L、9R、あるいは上部タンク3や揚送タンク200aL、200aR等において、下限貯留量未満である状態が所定時間継続した旨が表示されることにより、循環等のエラーが発生している可能性がある旨が報知されるため、例えば遊技場の店員等は、エラーが発生している遊技機設置島の場所及びエラー発生箇所を確認した上で、エラーの発生原因を迅速に調べることが出来る。
【0118】
以上説明したように、例えば下部タンク9Rに設けられた下限貯留量検出センサ411aにより検出された貯留量が、該下限貯留量検出センサ411aによる検出後から所定期間である15分間において所定貯留量に達しなかったこと、すなわち、島コントローラ421が下限貯留量検出センサ411aによる検出結果に基づいて、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満であると判定してから15分間において、下部タンク9Rの貯留量が所定貯留量である下限貯留量に達しなかったと判定した場合には、球受用シャッタ402を開放して他の遊技機設置島1’からパチンコ球を補給する補給処理を実施しているにもかかわらず、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満である状態が15分間継続した旨を示すエラー信号が管理コンピュータ430や表示装置417に出力され、該管理コンピュータにより何らかのエラーが発生している可能性がある旨が管理コンピュータ430や表示装置417等により報知されるため、このような何らかの問題が生じている可能性があることを例えば遊技場の店員等が早期のうちに認識して対処することが出来、これにより、実際に問題が発生している場合には問題が深刻化する前に未然に防止出来るため、パチンコ機2へのパチンコ球の供給等が滞って遊技客に迷惑をかけたり、遊技機設置島1、1’を閉鎖することでパチンコ機2の稼働率が著しく低下して遊技場が多大な損害を被ることを回避出来る。
【0119】
さらに本実施例においては、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満となったときから15分が経過するまでの間において、下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力があっても、該検出信号の入力がある状態が30秒間継続しない限り、前記15分が経過するまでの間に貯留量が前記下限貯留量に達しているものとして判定しないため、例えば15分間が経過するまでの間に貯留量が一時的に下限貯留量に達したことにより第1タイマによるタイマカウントがリセットされることが回避される。すなわち、15分が経過するまでの間に貯留量が一時的に下限貯留量に達して第1タイマカウントがリセットされた後に実際にはすぐに下限貯留量未満となり、前記エラー報知処理が遅れるといったことが効果的に回避される。
【0120】
なお、このようなエラー報知は、本実施例においては下部タンク9Rの下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がなくなった状態が所定期間である15分間継続したときに行われるようになっていたが、前記所定期間の設定は任意に変更可能であり、例えば本実施例にあっては、下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がなくなったときから島コントローラ421が他の上部タンク3’からの補給を要求し、さらに要求後においてパチンコ球が補給されるまでの循環時間等を考慮した時間であるため、循環経路等の形態等に応じて前記所定期間を適宜設定変更することが好ましい。
【0121】
また、本実施例においては下部タンク9Rの下限貯留量検出センサ411aからの検出信号の入力がなくなったときから15分が経過するまでの間において貯留量が下限貯留量に達することがあっても、その状態が前記30秒間継続しない場合には前記下限貯留量に達したものと判定しないようになっているが、前記30秒の時間設定は任意に変更可能である。なお、言うまでもなく本発明にあっては、前記所定期間である15分が経過するまでの間において貯留量が下限貯留量に達した時点で下限貯留量に達したものと判定するようにしてもよい。
【0122】
また、下部タンク9Rへの補給要求後において、実際に適宜量のパチンコ球が下部タンク9Rに補給されたか否かを判定することになるため、例えば球送受用樋400、401やオーバーフロー樋12、オーバーフロー管18等、下部タンク9Rへのパチンコ球の補給に関わる供給手段に何らかの要因で故障することによりパチンコ球の循環が滞る場合はもちろん、各装置間における循環経路の途中での球詰まり等の要因により循環が滞る場合においても不具合が発生している可能性があることを、問題が深刻化する前に未然に発見することが可能となる。なお、これら球受用シャッタ402自体の駆動(開放)に異常が発生した旨は、前記エラー報知処理とは別の報知処理にて報知するようにしてもよい。
【0123】
また、本実施例においては、前記所定期間である15分が経過するまでの間において下限貯留量に達していないと判定した場合、すなわち、下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満である状態が15分間継続した場合にエラー報知を行うようになっていたが、例えば下部タンク9Rの貯留量が下限貯留量未満となり、前記揚送処理を行った時点から所定時間(例えば15分)経過後における貯留量が前記下限貯留量に達しているか否かを判定し、その時点で達していなかったらエラー報知を行うようにしてもよい。
【0124】
以上説明したエラー報知処理は、言うまでもなく他の下部タンク9Lや、他の遊技機設置島1’における下部タンク9L、9R等においても適用可能であり、適用した際には下部タンク9Rの場合と同様の作用・効果が得られるとともに、これら以外の貯留領域においても適用可能である。
【0125】
また、本実施例においては、図17にて説明したような貯留エラー報知は、前述したように下部タンク9Rへのパチンコ球の補給に何らかの問題が発生した可能性がある場合にのみ行われるものではなく、例えば下部タンク9L、9Rに対してパチンコ球が補給される際において、貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411eから出力され、島コントローラ421に入力される検出信号の入力パターンが、図12に基づいて説明した貯留量テーブルに登録された複数の検出パターンとは異なる検出パターンであった場合においても行われるようになっている。
【0126】
具体的には、例えば配設された6個の貯留量検出センサ410a〜410fのうちの4個の貯留量検出センサからの検出信号が入力されたときにおいて、入力された検出信号が貯留量検出センサ410a(No.1)、410b(No.2)、410d(No.4)、410e(No.5)からの検出信号であった場合、これら4個の貯留量検出センサ410a(No.1)、410b(No.2)、410d(No.4)、410e(No.5)による検出パターンは、前記貯留量テーブルに登録された検出パターンにはないため、島コントローラ421は、下部タンク9Lにおけるパチンコ球の貯留量を決定することなく、下部タンク9Lにおけるパチンコ球の貯留において何らかの不具合、例えば下部樋10Lにおいて球詰まり等が発生している可能性がある旨を示すエラー信号を管理コンピュータ430に出力し、該エラー信号を受信した制御部431は、該エラー信号に基づいて、問題の発生箇所を特定し、図17に示されるようにエラーが発生した旨を表示(報知)する。
【0127】
よって、通常では起こり得ない検出状況、例えば遊技者がパチンコ機2で遊技を行う際に使用する遊技価値が記録される記録媒体であるICカード等や、埃やゴミ等の異物が下部タンク9L内に混入し、これら異物により前記貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜410eによる検出が阻害された場合や、前記貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜410e自体に故障が発生した場合や、下部タンク9L、9Rにおいて球詰まりが発生した場合等、何らかの不具合が発生している可能性があることを、遊技場の店員等が早期のうちに発見してこのような不具合に対処することが出来るばかりか、実際に問題が発生している場合には問題が深刻化する前に早急に対処することが出来るため、パチンコ機2へのパチンコ球の供給等が滞って遊技客に迷惑をかけたり、遊技機設置島1、1’を閉鎖することでパチンコ機2の稼働率が著しく低下して、遊技場が多大な損害を被ることを回避出来る。
【0128】
なお、本実施例においては、下部タンク9L、9Rに配設し、パチンコ球の検出に実際に使用する貯留量検出センサ410、411の配設数量の設定や、設定された数量の貯留量検出センサ410、411の検出状況と、貯留量テーブルに登録された検出パターンごとに対応して予め定められた貯留量と、に基づく貯留量の決定を、複数の遊技機設置島1、1’における貯留状況を管理する管理コンピュータ430にて行うようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば貯留量検出センサ410、411の配設数量の設定や貯留量の決定を、各遊技機設置島1、1’に配設される島コントローラ421等にて行うようにしてもよい。
【0129】
(変形例)
上記実施例における管理コンピュータ430の制御部431は、下部タンク9L、9Rに配設してパチンコ球の検出に実際に使用する貯留量検出センサ410、411の配設数量を設定可能であり、該設定した数量の貯留量検出センサ410、411によるパチンコ球の検出結果と、貯留量テーブルに登録された検出パターンごとに対応して予め定められた貯留量と、を比較することにより、下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量を決定するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば下部タンク9L(9R)における貯留量が満杯、すなわち、上限貯留量に達している状態を100%とし、これを貯留量検出センサ410、411の設定数量で均等に除算することにより、各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411それぞれがパチンコ球を検出した際の貯留量として決定するようにしてもよい。
【0130】
すなわち、この場合における貯留量テーブルにおける各検出パターンそれぞれに対応する貯留量は、貯留量検出センサ410、411の設定数量にて一義的に決定されることになる。
【0131】
また、上記実施例においては、貯留量テーブルに登録された検出パターンごとに対応する貯留量は、予め定められた所定の数値に決定されていたが、貯留量検出センサ410、411の設定数量を設定変更可能とするだけでなく、例えば貯留量検出センサ410、411の検出パターンごとに対応する貯留量をそれぞれ設定変更可能とするようにしてもよい。
【0132】
図18には、センサ数量設定画面の変形例が示されている。この画面上には、前述したように上限貯留量に達している状態を100%とし、これを貯留量検出センサ410、411の設定数量で均等に除算することにより、各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411それぞれがパチンコ球を検出した際の貯留量として決定する方法を用いる際の簡易設定を選択するためのチェックボックス458と、貯留量検出センサ410、411の検出パターンごとに対応する貯留量をそれぞれ設定変更可能である詳細設定を選択するためのチェックボックス459が表示されており、いずれかの設定方法を選択出来るようになっている。
【0133】
前記簡易設定を選択した場合には、フィールド460にて貯留量検出センサ410、411の数量を入力すれば、貯留量検出センサ410、411の検出パターンに対応する貯留量が算出され、これにより各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411それぞれがパチンコ球を検出した際の貯留量として決定されることになる。
【0134】
また、前記詳細設定を選択した場合には、設定する貯留量検出センサ410、411の数量を、各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411に対応して設けられる左側のチェックボックス461をチェックすることで設定されるとともに、設定した各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411に対応して設けられる右側のフィールド463それぞれに、各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411に対応する貯留量(%)を、プルダウン表示される複数の貯留量(%)のうちから選択して設定することで、各検出センサNo.の貯留量検出センサ410、411それぞれがパチンコ球を検出した際の貯留量として決定されることになる。
【0135】
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0136】
本発明の請求項1は、
複数の遊技機(パチンコ機2)が設置可能であり、前記遊技機の遊技のために使用される遊技媒体(パチンコ球)を貯留する貯留領域(上部タンク3、下部タンク9L、9R、貯留タンク200L、200R(揚送タンク200aL、200aR))と、該貯留領域の複数箇所に配設され、該貯留領域に貯留された遊技媒体を検出する貯留遊技媒体検出手段(貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411e)とを備える遊技機設置島(1)と、
該遊技機設置島の稼働状況を管理する管理手段(管理コンピュータ430)と、
から構成される遊技機設置島システムにおいて、
前記管理手段は、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段を個々に識別するための識別情報(検出センサNo.1〜6)を設定し、
該設定された識別情報の組合せと当該組合せに対応する貯留量との対応付けが複数登録された記憶手段(記憶部433に記憶された貯留量テーブル)と、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段のうち、遊技媒体を検出した貯留遊技媒体検出手段の識別情報を特定する識別情報特定手段(島コントローラ421から出力される貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411eからの検出信号の入力状況に基づいて検出パターンを特定する処理)と、
該識別情報特定手段により特定された識別情報の組合せが前記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段(検出信号の入力状況に基づく検出パターンと貯留量テーブルに登録されている検出パターンとを比較する処理)と、
該判定手段により登録されていると判定されたときに、前記識別情報特定手段による特定結果と前記記憶手段の記憶内容とに基づいて、前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を決定する貯留量決定手段(検出信号の入力状況に基づく検出パターンに対応する貯留量を決定する処理)と、
該貯留量決定手段により決定された貯留量を特定可能に報知するとともに、前記判定手段により登録されていないと判定されたときに、エラー報知を行う報知手段(島コントローラ421、管理コンピュータ430、表示装置417)と、
を備える。
【0137】
本発明の請求項2は、
前記遊技機設置島(1、1’)を複数備え、
前記管理手段(管理コンピュータ430)は、前記複数の遊技機設置島それぞれの稼働状況を管理し、
前記報知手段(島コントローラ421、管理コンピュータ430、表示装置417)は、前記複数の遊技機設置島ごとに前記貯留領域における遊技媒体(パチンコ球)の貯留量を個別に報知する。
【0138】
本発明の請求項3は、前記報知手段(島コントローラ421、管理コンピュータ430、表示装置417)は、前記複数の遊技機設置島(1、1’)それぞれの前記貯留領域(下部タンク9L、9R)における遊技媒体(パチンコ球)の貯留量を比較可能な態様にて報知する。
【0140】
本発明の請求項4は、前記複数の貯留遊技媒体検出手段(貯留量検出センサ410a〜410f、411a〜411e)は、前記貯留領域(下部タンク9L、9R)内の遊技媒体(パチンコ球)の貯留量が所定の下限貯留量未満であることを検出する下限貯留遊技媒体検出手段(貯留量検出センサ410a、411a)を含み、
前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが検出されたことに基づいて、前記貯留領域に遊技媒体を供給する供給手段(球受用シャッタ402)を備え、
前記報知手段(島コントローラ421、管理コンピュータ430、表示装置417)は、前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが所定時間(例えば15分)継続して検出されたとき、前記貯留領域内の遊技媒体の貯留量が前記所定の下限貯留量未満であることが継続している旨を報知する。
【0141】
本発明の請求項5は、前記管理手段(管理コンピュータ430)は、前記貯留量決定手段(管理コンピュータ430)による決定内容に基づいて、前記貯留領域(下部タンク9L、9R)における遊技媒体(パチンコ球)の貯留量の推移状態を示す貯留量推移画像情報を生成する貯留量推移画像情報生成手段(制御部431)を備え、
前記報知手段(島コントローラ421、管理コンピュータ430、表示装置417)は、前記貯留量推移画像情報生成手段により生成された前記貯留量推移画像情報に基づいて貯留量推移画像(折れ線グラフ)を表示可能な表示手段である。
【0142】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0143】
例えば、上記実施例における管理コンピュータ430は、各下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量を、下部タンクの容量に対する貯留量率(%)として報知するように構成されていたが、例えば下部タンク9L、9Rにおけるパチンコ球の貯留量を、例えばパチンコ球数等にて報知するようにしてもよい。
【0144】
また、本実施例においては、パチンコ機2の遊技のために使用される遊技媒体を貯留する貯留領域として、遊技機設置島1、1’の下部に配設される下部タンク9L、9Rを一例に説明してきたが、本発明においては、貯留領域の配置位置は前記下部タンク9L、9Rのように、遊技機設置島1、1’の下部に配設されるものに限定されるものではなく、例えば遊技機設置島1、1’の上部に配設される上部タンク3や、特に図示はしないが、前記遊技機設置島1の上部に配設されるオーバーフロー樋12から下部タンク9L、9Rに貯留する途中においてパチンコ球を貯留可能であって、前記オーバーフロー樋12の長手方向に沿うように配設される中継タンク等の貯留領域においても適用可能である。
【0145】
また、本発明請求項中に記載の「遊技媒体」は、上記実施例における球状のパチンコ球に対応しているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば遊技機としてのスロットマシン等に使用されるメダル等であってもよい。
【0146】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【0147】
(a)請求項1の発明によれば、遊技媒体を検出した貯留遊技媒体検出手段の識別情報の組合せが記憶手段に登録されていれば、識別情報特定手段による特定結果と記憶手段の記憶内容に基づいて貯留領域における遊技媒体の貯留量が決定され、該決定された貯留量が特定可能に報知されることになるため、遊技機設置島における遊技媒体の貯留状況を正確に把握して管理することが出来るばかりか、通常では起こり得ない検出状況、すなわち、貯留領域において球詰まり等の何らかの不具合が発生している可能性があることを早期に発見できるため、問題が深刻化する前に早急に対処することが出来る。
【0148】
(b)請求項2の発明によれば、複数の遊技機設置島それぞれの貯留領域における遊技媒体の貯留量の状況を漏れなく把握することが出来るばかりか、集中した態様で貯留量の報知状況を管理することが出来る。
【0149】
(c)請求項3の発明によれば、複数の遊技機設置島それぞれの貯留領域における遊技媒体の貯留量を比較することが出来るため、各遊技機設置島の貯留領域における遊技媒体の貯留状況を簡単に把握することが出来る。
【0151】
(d)請求項4の発明によれば、下限貯留遊技媒体検出手段により所定の下限貯留量未満であることが検出されたときから所定時間経過後における貯留領域内の遊技媒体の貯留量が前記所定の下限貯留量未満であることが検出されたとき、貯留領域内の遊技媒体の貯留量が所定の下限貯留量未満であることが継続している旨が報知されることで、供給手段による貯留領域への遊技媒体の供給や遊技媒体の循環等に何らかの問題が生じている可能性があることを例えば遊技場の店員等が早期のうちに認識して対処することが出来るため、遊技機への遊技媒体の供給等が滞って遊技客に迷惑をかけたり、遊技機設置島を閉鎖することで遊技機の稼働率が著しく低下して遊技場が多大な損害を被ることを回避出来る。
【0152】
(e)請求項5の発明によれば、貯留量の推移状況を容易に把握することが出来るため、貯留領域への遊技媒体の供給方法の検討等を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての遊技機設置島台の内部構造を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の遊技機設置島の要部の内部構造を示す平面図である。
【図4】貯留タンク、揚送タンク、ミニリフトの構成を示す斜視図である。
【図5】(a)は遊技機設置島間における球の送受構造を示す概略平面図であり、(b)は(a)の要部拡大概略図である。
【図6】図1の遊技機設置島に適用された清浄装置を示す断面図である。
【図7】図1の遊技機設置島の構成を示す概略図である。
【図8】同じく図1の遊技機設置島の構成を示すブロック図である。
【図9】(a)は通常時におけるパチンコ球の循環状況を示す概略図であり、(b)は上部タンクへの補給要求時におけるパチンコ球の循環状況を示す概略図であり、同じく(c)は上部タンクへの補給要求時において、他の遊技島に対してパチンコ球の補給要求を行った際の循環状況を示す概略図である。
【図10】遊技場に設置された2種類の遊技機設置島の下部タンクにおける貯留量検出センサの配設状況を示す概略図である。
【図11】センサ数量設定画面を示す概略図である。
【図12】貯留量テーブルを示す概略図である。
【図13】複数の遊技機設置島における貯留状況確認画面を示す概略図である。
【図14】同じく複数の遊技機設置島における貯留状況確認画面を示す概略図である。
【図15】遊技機設置島における貯留量推移状況確認画面を示す概略図である。
【図16】エラー報知処理内容を示すフローチャートである。
【図17】貯留エラー報知画面を示す概略図である。
【図18】本発明の変形例としてのセンサ数量設定画面を示す概略図である。
【符号の説明】
1 遊技機設置島
2 パチンコ機
3 上部タンク
9L、9R 下部タンク
325 揚送装置
410a〜410f 貯留量検出センサ
411a〜411e 貯留量検出センサ
420 球受用シャッタ
421 島コントローラ
430 管理コンピュータ
431 制御部
Claims (5)
- 複数の遊技機が設置可能であり、前記遊技機の遊技のために使用される遊技媒体を貯留する貯留領域と、該貯留領域の複数箇所に配設され、該貯留領域に貯留された遊技媒体を検出する貯留遊技媒体検出手段とを備える遊技機設置島と、
該遊技機設置島の稼働状況を管理する管理手段と、
から構成される遊技機設置島システムにおいて、
前記管理手段は、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段を個々に識別するための識別情報を設定し、
該設定された識別情報の組合せと当該組合せに対応する貯留量との対応付けが複数登録された記憶手段と、
前記複数の貯留遊技媒体検出手段のうち、遊技媒体を検出した貯留遊技媒体検出手段の識別情報を特定する識別情報特定手段と、
該識別情報特定手段により特定された識別情報の組合せが前記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により登録されていると判定されたときに、前記識別情報特定手段による特定結果と前記記憶手段の記憶内容とに基づいて、前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を決定する貯留量決定手段と、
該貯留量決定手段により決定された貯留量を特定可能に報知するとともに、前記判定手段により登録されていないと判定されたときに、エラー報知を行う報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技機設置島システム。 - 前記遊技機設置島を複数備え、
前記管理手段は、前記複数の遊技機設置島それぞれの稼働状況を管理し、
前記報知手段は、前記複数の遊技機設置島ごとに前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を個別に報知する
請求項1に記載の遊技機設置島システム。 - 前記報知手段は、前記複数の遊技機設置島それぞれの前記貯留領域における遊技媒体の貯留量を比較可能な態様にて報知する
請求項2に記載の遊技機設置島システム。 - 前記複数の貯留遊技媒体検出手段は、前記貯留領域内の遊技媒体の貯留量が所定の下限貯留量未満であることを検出する下限貯留遊技媒体検出手段を含み、
前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが検出されたことに基づいて、前記貯留領域に遊技媒体を供給する供給手段を備え、
前記報知手段は、前記下限貯留遊技媒体検出手段により前記所定の下限貯留量未満であることが所定時間継続して検出されたとき、前記貯留領域内の遊技媒体の貯留量が前記所定の下限貯留量未満であることが継続している旨を報知する
請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機設置島システム。 - 前記管理手段は、前記貯留量決定手段による決定内容に基づいて、前記貯留領域における遊技媒体の貯留量の推移状態を示す貯留量推移画像情報を生成する貯留量推移画像情報生成手段を備え、
前記報知手段は、前記貯留量推移画像情報生成手段により生成された前記貯留量推移画像情報に基づいて貯留量推移画像を表示可能な表示手段である
請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機設置島システム。
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