JP3946384B2 - 鉄道車両の走行停止判定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両が走行しているか停止しているかを判定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両の停止あるいは走行を判定する方法として、従来は、鉄道車両の速度を検出して、車両が走行しているか停止しているかを判定していた。
この速度を検出する方法として、例えば、先頭車両からの走行信号を、通信手段を介して判定装置まで導くようにしたものがある。
また、別な方法としては、車両に装備された速度発電機のパルス信号を検出し、このパルス信号に基づいて車両が走行しているかあるいは停止しているかを判定するものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように通信手段を用いる方法および速度発電機を用いる方法のいずれの場合にも、配線や通信環境を整備しなければならず、その分、コストがかさむという問題があった。
【0005】
この発明の目的は、加速度センサーの加速度信号を用いて、車両の走行停止を判定できる走行停止判定方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、加速度センサーからの信号の波形のピーク TO ピーク値を加速度変化量として検出し、その加速度変化量がしきい値の範囲内にある回数をカウントするとともに、その回数が設定回数だけ連続したとき車両の停止パターンとし、それ以外を走行パターンとした点に特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に示した第1実施例のグラフは、車両の走行停止を判定する論理を示したものである。
このグラフからも明らかなように、先ず、しきい値A1,A2を設定する。そして、加速度センサーの出力信号fが、設定時間Tの間、しきい値A1,A2の範囲内にあったかどうかを判定する。
【0009】
例えば、ポイントP1で、出力信号fが、しきい値A1,A2の外から、その範囲内に入ったとする。この状況になったら、そこから図示していないタイマーをセットして設定時間T1のカウントを開始する。そして、出力信号fが上記しきい値A1、A2内にある時間がT1の間継続したら、車両に加速度が、ほとんど加わっていないものとして、停車中と判定する。
しかし、図示のポイントP2のように、時間T1を経過する前に、しきい値A2を超えてしまった場合には、タイマーをオフにする。そして、図示のポイントP3のように加速度センサーの出力値fが、再びしきい値A1,A2内に入ったときに、タイマーを再スタートさせ設定時間T2を計る。
【0010】
そして、図1は、出力信号fが、上記ポイントP3から時間T2の間、しきい値A1,A2内に入っている状況を示している。この図1のように、出力信号fが、時間T2の間、しきい値A1,A2内にあることを確認した場合も、車両に加速度が、ほとんど加わっていないものとして、停車中と判定する。
なお、走行あるいは停止を判定するにあたっては、上下方向の加速度データを用いてもよいし、左右方向の加速度データを用いてもよい。すなわち、制御の目的によって、加速度センサーの取り付け方向が、車両に対して上下方向であったり左右方向であったりするが、いずれの取り付け方向であっても、走行停止の判定を行うことができる。
【0011】
図2は、この発明の減衰力調整装置の実施例を示すもので、車両1の前側台車と後側台車のそれぞれに、加速度センサー2,3と可変減衰ダンパ4,5とを設けいる。また、これら加速度センサー2,3の出力信号に応じて、可変減衰ダンパ4,5のソレノイドに対する励磁電流を調整するコントローラ6を設けている。
このコントローラ6が加速度センサー2,3からの出力信号に基づいて、車両の走行停止を判定する方法は、図1に示した原理と同じである。
【0012】
そして、加速度センサー2,3の出力信号fが、一定時間Tの間、継続してしきい値A1,A2内にあれば、車両1が停止中と判定してコントローラ6が動作し、可変減衰ダンパ4,5のソレノイド電源をカットする。
なお、上記しきい値および設定時間は、線路の状況などの走行環境に応じて異なる。したがって、実際には、しきい値および設定時間を、車両の走行環境に応じて経験的に決めることになる。
【0013】
次に図2に示した実施例の作用を説明する。
車両1が走行中には、加速度センサー2,3が信号fを出力する。この出力信号fが、前記したように一定時間Tの間、しきい値A1、A2内にあれば、車両停車中と判断してコントローラ6が動作し、可変減衰ダンパ4,5のソレノイド電源をカットする。
【0014】
また、加速度センサー2,3の出力信号fが、時間Tの範囲内でしきい値A1,A2を超えたときには、コントローラ6は車両が走行中であると判定する。そして、車両が走行中であると判定すれば、コントローラ6は、加速度センサー2,3の出力信号fに応じて、可変減衰ダンパ4,5のソレノイドに対する励磁電流を制御し、最適な減衰力が得られるようにする。
【0015】
なお、通常は、車両の前側台車と後側台車のそれぞれに、加速度センサーを設けるが、これを利用して走行停止の誤判定の防止もできる。すなわち、前側台車と後側台車の両方の加速度をモニタリングしておき、この2つの信号が異なった値となっている場合には、いずれか一方の加速度センサーが異常であると判断できる。
【0016】
図3、4に示した第2実施例は、ある時間Tの範囲内における加速度信号のピークTOピーク値を基に、車両の走行/停止を判断する方法である。
この方法によれば、特に次のような場合に効果を有する。
例えば、車両が左右いずれかに傾いた状態で停車しているときを考えた場合、加速度信号は、傾いた方向の重力の影響を受けて、その方向にオフセットされてしまう場合がある(加速度信号ドリフトが生じる)。このような場合に、第1実施例で示した方法で走行/停止を判断しようとすると、本来の加速度信号に、このオフセット分が加算されることとなるため、実際には停車しているにもかかわらず、加速度信号がしきい値を超えてしまう場合があり、走行と誤判断してしまう。これは、第1実施例における方法が信号の0点を基準に加速度の大きさを求め、この大きさを基に判断していることに起因する。
これに対して、第2実施例の方法では、加速度信号の0点を基準とせずに、ピークTOピークの値の大きさを基に判断しているので、0点がオフセットされても、この影響を受けることなく、的確に走行/停止を判断することができる。
【0017】
以下、図3に示したフローチャートをもとに第2実施例について説明する。
先ず、ステップ1では、ある時間Tの範囲内における加速度信号のピークTOピーク値(以下、加速度変化量Gppとする)を求める。
加速度変化量Gppは、次のように算出する。
【0018】
次に、ステップ2においてGppと予め設定しておいたしきい値Gsとを比較する。
なお、このGsは車両が走行している時に発生するであろう加速度信号の大きさを経験則的に定めたものである。従って、Gsは車両により、又、路線によってそれぞれ異なる。GppとGsとの比較の結果、GppがGsよりも小さければ、ステップ3でカウントが1つずつ加算され、GppがGsよりも大きければ、ステップ6においてカウントをリセットする。
ステップ4では、カウント数がN回に達したか否かを判断しており、カウント数がN回に達した場合には、ステップ5で車両は停車中であると判断し、そうでない場合には車両は走行中と判断し、再びステップ1へ戻る。
【0019】
上記のように加速度変化量Gppがしきい値Gs以内にあるかどうかをステップ2で判定するとともに、N回連続してしきい値Gs以内にあるという判定をしたとき、ステップ7に移行して停車中と判定する。そして、連続N回をカウントする前に、一度でも加速度変化量Gppがしきい値Gsを超えたら、ステップ6に移行して上記カウントをゼロにし、走行中と判定する。
【0020】
上記の判定状況を時間との関係で示したのが図4である。
なお、図4では、説明のためN=3回としている。
図4では、第1段階でGppがしきい値Gsを超えているので、カウントは0のままである。第2段階ではGppがしきい値Gsより小さいため、カウントは1となる。しかしながら第3段階では再びGppがGsを超えているのでカウントが0にクリアされる。また、第4段階でもGppがGsよりも大きいのでカウントは0のままである。
【0021】
すなわち、GppがGsより小さい状態が3回以上連続しない限り、車両は停車しているとは判断しない。図4でいえば、第5段階から第7段階がそれにあたり、この間でGpp<Gsが3回連続しているので、ここで始めて停車と判断する。
このように、ある回数以上Gpp<Gsが連続しない限り停車と判断しないようにしたのは、車両が走行中であっても(例えば直線走行中)加速度変化量が小さい場合があり、このような状態を停車と誤判断しないようにするためである。
以上のように、加速度信号の変化量を判断の基準としたので、加速度信号ドリフトが発生したとしても的確に走行/停車を判断することができる。
【0022】
なお、この第2実施例においても、図2に示した装置を用いること、前記したとおりである。したがって、コントローラ6が、走行または停車の信号を出力して、可変減衰ダンパ4,5の減衰力を制御すること、第1実施例と同様である。
【0023】
【発明の効果】
この発明によれば、車両の振動抑制制御などのほかの制御に使用する加速度センサーの出力信号を利用して車両の走行停止を判定できる。したがって、新たに走行停止判定用のセンサーやコントローラを設けたり、通信のための配線等を設けた複雑なシステムを構成したりする必要がなく、その分、コストも抑えられる。
【0024】
しかも、この発明では、走行/停止の判断基準パラメータを加速度信号そのものの値ではなく、信号のピークTOピーク値である信号の変化量としたので、たとえ加速度信号の中点がオフセットした場合であっても、車両の走行/停止を的確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の車両の走行停止を判定する論理を示したグラフである。
【図2】 減衰力調整装置の説明図である。
【図3】 第2実施例の車両の走行停止を判定する論理を示したフローチャートである。
【図4】 第2実施例の車両の走行停止を判定する論理を示したグラフである。
Claims (1)
- 加速度センサーからの信号の波形のピーク TO ピーク値を加速度変化量として検出し、その加速度変化量がしきい値の範囲内にある回数をカウントするとともに、その回数が設定回数だけ連続したとき車両の停止パターンとし、それ以外を走行パターンとする鉄道車両の走行停止判定方法。
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