JP3945805B2 - レーザ加工方法、液晶表示装置の製造方法、レーザ加工装置、半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

レーザ加工方法、液晶表示装置の製造方法、レーザ加工装置、半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ加工方法及びその装置、a−Si膜を多結晶化するプロセスを有する半導体デバイス製造方法、さらには上記マスクを用いた露光装置及びディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程には、液晶ディスプレイ装置のガラス基板上に薄膜(a−Si膜)を形成し、この薄膜を多結晶化(多結晶シリコン膜:多結晶Si膜)するプロセスがある。この多結晶化する方法としては、固相成長法又はエキシマレーザアニール法などが用いられる。このうち固相成長法は、ガラス基板上に形成されたa−Si膜を高温でアニールすることにより多結晶Si膜を得るものであるが、高温プロセスであることからガラス基板に高価な石英ガラスを用いる必要がある。
一方、エキシマレーザアニール法は、エキシマレーザというパルス幅20ns程度の短パルスレーザをa−Si膜に照射して多結晶Si膜を得るもので、低温プロセスであることから、この方法により近年において量産化が実現している。
p−SiTFT液晶ディスプレイにおいては、その高性能化を実現するために、多結晶Si膜の結晶粒径をさらに大きくしたいという要求が強まっている。具体的には、現状の方法において結晶粒径は約0.5μm前後であるが、これを数μm以上にしたいという要求が強まっている。
その理由を説明すると、半導体デバイスの性能を左右するファクタとして移動度という数値がある。この移動度は、電子の移動速度を表わすもので、結晶粒径が小さく、電子の通り道に結晶粒界が多い場合には、その移動度が低下し、半導体デバイスの高性能化は望めなくなる。このような事から多結晶Si膜の結晶粒径の拡大が要求されている。
【0003】
このような結晶粒径の拡大する方法としては、例えば特開昭56−137546号公報に記載されているような屋根型のレーザビーム等を用いてワーク上を走査する方法や、特表2000−505241公報に記載されているようなスーパーラテラル成長と呼ばれる方法がある。これらの方法は、Si薄膜の移動すなわちガラス基板の移動に同期させて順次ライン又は屋根型パターンのレーザビームをSi薄膜上に照射するものである。この方法により多結晶Si膜の結晶粒径が拡大されることを我々も検証したが、Si薄膜上にレーザビームを間隔を持って順次照射するために、レーザビームを照射する毎にガラス基板を移動することになり、その移動距離が0.1μmから1.0μm程度の間であることが必要である。このため、大型のガラス基板、例えば300mm×400mmのガラス基板上のSi薄膜を多結晶Si膜にする場合には、ガラス基板を0.1μmから1.0μm程度の間隔で移動させなければならず、大型のガラス基板全体に多結晶Si膜を生成するにはスループットが数時間となり非実現的なものである。
そこで、高速化の方法として例えば特願平9−217213号公報に記載されている技術がある。この方法は、図33に示すようにレーザ光の照射領域内になるところのマスク上に複数の繰り返しパターン1を形成し、これらパターン1のピッチ分だけガラス基板を移動してレーザ光の照射領域に結晶を成長(結晶成長領域2)させてその照射領域全体を多結晶化すると共に、次に照射領域分だけガラス基板をステップ移動させてガラス基板全体を処理するものである。
【0004】
又、上記マスクに形成される繰り返しパターンのピッチを狭くし、ガラス基板の移動なしにレーザ光の照射領域部分をパターンに沿って結晶成長させる方法もある。例えば、パターン幅2μmでピッチμmの繰り返しパターンが形成されたマスクを用い、長さ2μmでその幅0.3μmの結晶で埋め尽くされることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の結晶粒径の拡大する方法では、スループットが数時間となり非実現的なもで生産性の低いものであるばかりでなく、図36に示すようにレーザ光のビーム幅が例えば5μm以上に設定すると、そのレーザ光の照射領域における中央部の熱勾配が少なくなり、照射領域の両端部の境界部は大粒径化するものの、中央部が微結晶化してしまい、例えばこのSi結晶化した上に形成するトランジスタの性能の向上を妨げるSi結晶膜となってしまう。
又、後者の高速化する方法では、基板搬送系としてのガラス基板をステップ移動させるときの停止、再スタート時の減速、加速時間の影響が大きく、実際の量産ラインでのスループットには達せず、さらに高速処理が必要となる。
さらに、マスクに形成される繰り返しパターン1のピッチを狭くする方法では、実際には、隣同士のパターンからの熱影響を受け、Si膜の横方向(膜厚方向と垂直)の成長速度が低下することで、図34に示すようにレーザ光の照射領域の一部、例えば照射領域の中間部分が微結晶化(微結晶領域3)し、さらに繰り返しパターン1のピッチを狭くすると、図35に示すようにレーザ光の照射領域の全面が微結晶化して電子の移動度が低下するものとなってしまう。
【0006】
そこで本発明は、高いスループットで、多結晶Si膜を生成するレーザ加工方法を提供することを目的とする。
又、本発明は、高いスループットで、多結晶Si膜を生成できるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
又、本発明は、高いスループットで、多結晶Si膜を生成するプロセスを有する半導体デバイス製造方法を提供することを目的とする。
又、本発明は、均一かつ大粒径の多結晶Si膜が生成された高性能のディスプレイ装置を提供すること等を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載による本発明は、複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法である。
なお、本発明において「開口部」とは光を透過させる部分のことをいう。従って、本発明における「マスク」は遮光部と開口部とを備えており、例えば位相シフトマスクを含む。
また、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光は、隣接する前記開口部をそれぞれ透過したものであることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
【0008】
また、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第2工程の後にさらにパルスレーザ光を照射する第3工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、前記第2工程における前記照射領域と、前記第3工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とする前記レーザ加工方法である。
また、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第3工程の後にさらにパルスレーザ光を照射する第4工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、前記第3工程における前記照射領域と、前記第4工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とする前記レーザ加工方法である。
【0009】
また、前記被加工物は、基板上に形成された膜であることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
また、前記被加工物は、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜であり、前記パルスレーザ光の照射により、このアモルファスシリコン膜の少なくとも一部をポリシリコン膜に変質させることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
また、前記開口部は、平行に形成されたライン形状をしていることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
前記マスクと前記被加工物とは、一定方向に等速で相対移動させることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
前記マスクと前記被加工物とを一定方向に等速で相対移動させながら前記パルスレーザ光の出射を行なうことを特徴とする前記記載のレーザ加工方法である。
前記マスクと前記被加工物とが、相対的に等距離移動するごとに、パルスレーザを出射することを特徴とする前記レーザ加工方法である。
複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程において照射された照射領域の間に、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法である。
【0010】
前記第2工程の後に、前記第1工程においてパルスレーザ光で同時に照射された複数の照射領域の間に、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複するように、さらにパルスレーザ光を照射する第3工程を少なくとも備えるとともに、前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とする前記レーザ加工方法である。
前記第1工程、第2工程、第3工程でそれぞれ出射されたパルスレーザ光は、連続したタイミングで出射されたレーザ光であることを特徴とする前記レーザ加工方法である。
複数の開口部を備えるマスクと被加工物とを相対的に移動させながら、このマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部を透過した複数のパルスレーザ光を前記加工物に同時に照射して、この被加工物の加工を行なうレーザ加工方法において、異なるタイミングで出射され、異なる開口部を透過したパルスレーザ光による前記被加工物表面における照射領域が隣接または一部で重複するように、前記パルスレーザ光の照射タイミング又は前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度の少なくとも一方が調整されていることを特徴とするレーザ加工方法である。
【0011】
離間して形成された複数の開口部を有するマスク越しにレーザ光を照射して、前記開口部に対応して互いに離間したレーザ光を基板表面に照射するレーザ加工方法において、前記基板と前記マスクとを相対的に移動させながら前記レーザ光を所定のタイミングで複数回照射することにより、異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過した少なくとも2つのレーザ光の基板表面における照射領域が、少なくとも一部で重なるようにしたことを特徴とするレーザ加工方法である。
基板上に形成されたアモルファスシリコン膜に対して、照射領域をずらしながらパルスレーザ光を複数回照射して、このアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変質させるレーザ加工方法において、異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過したパルスレーザ光により照射される照射領域が隣接または一部で重なるように、前記マスクと前記アモルファスシリコン膜とを相対的に移動させながら、前記マスク越しにパルスレーザ光を複数回照射して前記変質を行なうことを特徴とするレーザ加工方法である。
複数の開口部が形成されたマスクにパルスレーザ光を照射し、複数の前記開口部をそれぞれ透過する前記パルスレーザ光を被加工物の複数箇所に同時に照射するレーザ加工方法において、前記マスクと前記被加工物を相対的に移動させながら前記パルスレーザ光を複数回照射し、前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度と前記パルスレーザ光の照射タイミングとの関係は、前記被加工物上における互いに隣接する各レーザ照射領域が、異なるタイミングで出射され、前記マスク上で互いに異なる位置に形成された前記開口部を透過した前記パルスレーザの照射により形成されるように設定されており、かつ、前記互いに隣接する各レーザ照射領域の境界部は少なくとも互いに接触することを特徴とするレーザ加工方法である。
【0012】
複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を、アモルファスシリコン膜を有する被加工物に照射する第1工程と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程においてパルスレーザ光で照射された複数の照射領域のうち、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に、少なくとも一方の前記照射領域に隣接または一部重複するように、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを備え、前記少なくとも一対の照射領域の間のアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に改質させるレーザ加工方法であって、前記第2工程において、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に照射される前記パルスレーザ光が透過した前記開口部と、この照射領域に隣接する前記第1工程において照射されたパルスレーザ光が透過した前記開口部とが異なる開口部となるように、前記被加工物と前記マスクとを相対的に移動させながらパルスレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法である。
また、複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程においてパルスレーザ光で同時に照射された複数の照射領域のうち、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、前記隣接する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法である。
【0013】
等ピッチで形成される開口パターンを備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口パターンに対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射するレーザ加工方法において、各開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域のピッチがPであるとすると、同じ開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間隔がPよりも小さく、かつ、この照射領域が、前のタイミングで出射され隣接する開口パターンを通過した前記パルスレーザ光により照射される照射領域と隣接または重複するように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながら前記パルスレーザを複数回照射することを特徴とするレーザ加工方法である。
また、等ピッチで形成される開口パターンを備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口パターンに対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する工程を備えるレーザ加工方法において、前記分割された複数のパルスレーザ光により照射される照射領域のピッチがPであり、各照射領域のピッチ方向の幅がWであるとすると、同じ開口部を透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間隔がP-W以上P以下となるように前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながら前記パルスレーザを複数回照射することを特徴とするレーザ加工方法である。
【0014】
透光基板上に成膜を行なう工程と、この膜にパルスレーザ光を照射してレーザ加工を施すことにより前記膜を変質させる工程とを備える液晶表示装置の製造方法において、
前記レーザ加工は、請求項1乃至請求項21のいずれか記載のレーザ加工方法を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射するレーザ加工装置において、前記パルスレーザを出力するレーザ装置と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させる移動部と、前記移動部を制御して前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させ、これとともに前記レーザ装置を制御して前記パルスレーザを複数回出射させる制御部とを具備し、前記制御部は、前回以前のタイミングで前記被加工物に照射された複数の照射領域と、今回のタイミングで前記被加工物に照射された複数の照射領域とが隣接または一部が重複し、かつ、前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、相異なる前記開口部を透過したものとなるように制御を行なうことを特徴とするレーザ加工装置である。
【0015】
また、複数の開口部を備えるマスクと被加工物とを相対的に移動させる移動部と、このマスク越しにパルスレーザ光を照射するためのレーザ装置とを備え、前記マスクの開口部を透過した複数のパルスレーザ光を前記被加工物に同時に照射して、この被加工物の加工を行なうレーザ加工装置において、異なるタイミングで出射され、異なる開口部を透過したパルスレーザ光による前記被加工物表面における照射領域が隣接または一部で重複するように、前記パルスレーザ光の照射タイミング又は前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度の少なくとも一方が調整されていることを特徴とするレーザ加工装置である。
また、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜に対して、パルスレーザ光をずらしながら複数回照射して、このアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変質させるレーザ加工装置において、異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過したパルスレーザ光により照射される照射領域が隣接または一部で重なるように、前記マスクと前記アモルファスシリコン膜とを相対的に移動させながら、前記マスク越しにパルスレーザ光を複数回照射するように構成されていることを特徴とするレーザ加工装置である。
【0016】
また、複数の開口部が形成されたマスクにパルスレーザを照射し、複数の前記開口部をそれぞれ透過する前記パルスレーザを被加工部の複数箇所に同時に照射するレーザ加工装置において、前記パルスレーザを出力するレーザ装置と、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させる移動部と、前記移動部を制御して前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させ、これとともに前記レーザ装置を制御して前記パルスレーザを複数回出射させる制御部とを具備し、前記制御部は、互いに隣接する前記各レーザ照射領域に対して複数の前記開口部のうち異なる前記開口部を透過した前記パルスレーザを照射し、かつ前記互いに隣接する各レーザ照射領域の境界部が少なくとも接触するように前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動制御するように構成されていることを特徴とするレーザ加工装置である。
また、基板上に薄膜を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エッチング処理、前記レジストの除去を行なって半導体デバイスを製造する半導体デバイス製造方法において、 一方向に所定距離毎に移動したときのそれぞれ通過したレーザ光の前記薄膜上の各照射領域が互いに重ならない領域を有し、かつ前記照射領域が連続するような各箇所に複数のパターン開口部が形成され、かつこれらパターン開口部の幅及びピッチが前記薄膜に前記レーザ光を照射したときに熱勾配が現われる値に形成されたマスクを用い、 このマスクと前記基板とを相互に連続して移動し、これら移動に同期して前記レーザ光を前記マスクを通して前記薄膜に照射し、前記薄膜に多結晶化した部分を連続して形成することを特徴とする半導体デバイス製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1)以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はa−Si膜を多結晶化するプロセスを有するp−SiTFT液晶ディスプレイの製造に適用されるレーザ加工装置の構成図である。パルスレーザ光を出力するレーザ装置としてエキシマレーザ10が設けられている。このエキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzで、かつa−Si膜の膜厚にも影響されるがa−Si膜上での照射点(加工点)でのエネルギ密度が200〜500J/cm2程度のパルスレーザ光を出力するものである。
このエキシマレーザ10から出力されるパルスレーザ光の光路上には、バリアブルアッテネータ11と、照明光学系12と、マスク13と、ミラー14とが配置され、このミラー14の反射光路上に投影レンズ15が配置されている。このうち照明光学系12は、ホモジナイザ及びパルスレーザ光のビーム整形の機能を有するもので、コリメートレンズ16と、アレイレンズ群17と、フィールドレンズ18となどからなっている。フィールドレンズ18は、アレイレンズ群17との組み合わせでマスク13上に均一なビームを形成するためのもので、このフィールドレンズ18とアレイレンズ群17とでホモジナイザが形成される。投影レンズ15は、マスク13に形成されているマスクパターンを転写するためのものである。
【0019】
マスク13は、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動したときの当該マスク13に形成されたパターン開口部をそれぞれ通過したパルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互いに重ならず、かつパルスレーザ光を複数ショット照射したときの照射領域が連続するような各箇所に複数のパターン開口部が形成され、かつこれらパターン開口部の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成されたものである。
具体的にマスク13は、図2に示すように複数の平行な線状(ライン状)に形成されたパターン開口部(以下、ラインパターンと称する)19が、当該マスクを複数の領域、例えば第1乃至第4のマスク領域M1〜M4に分割したときの各マスク領域M1〜M4の相互間で互いに重なり合わない箇所で、かつこれらラインパターン19の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値に設定されている。
例えば、これらラインパターン19は、各マスク領域M1〜M4にそれぞれ原点Z1〜Z4を設けたとき、これら原点Z1〜Z4からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M1〜M4内に形成されている。そのうえ、各マスク領域M1〜M4間は、ピッチMpの等間隔に形成されている。
【0020】
XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1を載置し、このガラス基板1をXYZ方向に移動可能に構成されたもので、例えばガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度でX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で−X方向に連続して移動するような、レーザビームがガラス基板1上をラスタスキャンするようにガラス基板1を移動させるものとなっている。なお、このXYZチルトステージ20は、例えば搬送速度200〜500mm/s程度でガラス基板1を移動させるものとなっている。
なお、フォーカス変位計21は、ガラス基板1上のa−Si膜上にマスクパターンが結像するようにa−Si膜との変位を測定し、それをXYZチルトステージ20側にフィードバックしてガラス基板1をZ方向に上下動させて結像をとるようにしている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程では、ガラス基板1上にa−Si膜の薄膜を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エッチング処理、レジストの除去を行なうというフォト・リゾグラフィ・プロセスがあり、このプロセス中におけるガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)するプロセスがある。
【0021】
このガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通ってマスク13に照射され、このマスク13に形成されたマスクパターンを通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板(透光性基板)1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化される。
【0022】
図3は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示すもので、マスク13の第1乃至第4のマスク領域M1〜M4に形成された各ラインパターン19を通過したパルスレーザ光がa−Si膜上に照射される。
次に、図4は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域を示すものである。ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接したところとなる(より厳密にいうと、
マスクに形成された8つのラインパターンに対応して8つの領域が1ショットで照射されることになるが、1ショット目で照射された8つの照射領域のうち、6つの照射領域が2ショット目で照射された8つの照射領域のうちの6つの照射領域と隣接する。以降の説明でも隣接とは同様の意味で用いる)。しかも、隣接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過したラインパターンは相異なっている。
例えば、図4において太線で囲まれた部分の領域に着目すると、1ショット目の照射領域は、図2において第1のマスク領域M1に形成されたラインパターンを透過したパルスレーザ光により照射された領域である一方、この照射領域に隣接する2ショット目の照射領域は、第2のマスク領域M2に形成されたラインパターンを透過したパルスレーザ光により照射された領域である。
【0023】
次に、図5は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接したところとなる。図5において太線で囲まれた部分に着目すると、1ショット目のパルスレーザ光により照射された領域と2ショット目のパルスレーザ光により照射された領域は隣接し、2ショット目のパルスレーザ光により照射された領域と3ショット目のパルスレーザ光により照射された領域とは隣接する。しかも、この3ショット目のパルスレーザ光により照射された照射領域は、第3のマスク領域M3に形成されたラインパターンを透過したパルスレーザ光により照射された領域である。従って、隣接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過したラインパターンは相異なったものである。
これ以降、上記同様に、図6は4ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域を示し、図7は5ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域を示す。
このようにパルスレーザ光をマスク13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることにより、4ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により図3乃至図7において太線で囲まれた領域内のほぼ全面にパルスレーザ光が照射される。この領域内において紙面右から左へとパルスレーザ光が順次照射されるから、この方向に結晶が成長し、多結晶化(ポリシリコン化)を促進することが可能となる。
【0024】
5ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により図7において点線で囲まれた部分のほぼ全面にパルスレーザ光が照射される。
以降同様にガラス基板1をマスク13に対して相対移動させながらパルスレーザ光の照射を行なうことにより、ガラス基板1上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜のほぼ全面が多結晶化される。
このように上記第1の実施の形態においては、第1乃至第4のマスク領域M1〜M4の相互間で互いに重なり合わない箇所で、かつその幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値となるように設定されたラインパターン19が形成されたマスク13を用い、エキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させるので、XYZチルトステージ20の動作を停止することなく、ガラス基板1上のa−Si膜を大結晶粒径の多結晶Si膜に生成することが可能となる。
従来技術においては、いわゆるステップアンドリピート方式で多結晶化を行なっていたため高速化を行なうことが困難であったが、本発明では、隣接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した開口部が、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうものであるあから、多結晶Si膜の生成を高速処理できる。また、大結晶粒径の多結晶Si膜の生成により電子の移動度を高めることができ、例えばこのSi結晶化した上に形成するトランジスタの性能を向上させ、p−SiTFT液晶ディスプレイの性能をも向上できる。
【0025】
又、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)する生産性を高めることができ、高いスループットを得ることができる。
なお、ガラス基板1全面のa−Si膜を多結晶化するのに、XYZチルトステージ20によりガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向に移動し、再び−X方向に連続して移動させるとき、多結晶化の作用が一時停止させることになるが、方向を変えるときにはステージ20の加減速を余儀なくされるためこの部分の多結晶化は必ずしも好適に行なうことはできない。
なお、本実施の形態においては照射領域が隣接するようにパルスレーザ光を照射したが、照射領域の一部が重複するように(すなわち、nを自然数とするとnショット目の照射領域とn+1ショット目の照射領域の一部が重複するように)パルスレーザ光を照射しても良い。この場合であっても熱勾配が生じる場合もあるので多結晶化(ポリシリコン化)を行なうことが可能となる。
また、本実施例においては各マスク領域M1乃至M4に開口部が2つ設けられていたが、各マスク領域に開口部を1つ設けても良い。この場合は、図2の各領域において紙面右側のラインパターン(開口部)19を残すとともに、ピッチMpを半分にすれば良い。そうしておいて隣接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が隣接する開口部を透過したものとなるようにすれば、同様に多結晶化を行なうことが可能となる。また、各マスク領域を3つ以上にすることも可能である。
【0026】
また、パルスレーザ光の繰り返し周波数が一定であるように制御すると、一定の搬送速度で被加工物たるガラス基板を移動させることにより好適な多結晶化を行なうことが可能となる。この場合、方向転換等に伴う加減速時を除き一定速度で被加工物を移動させれば良いので制御が簡単になるという効果を奏する。
もっとも、被加工物が相対的に等距離移動するごとにパルスレーザを照射する構成としても良い。例えば、ステージの移動距離を測定するためのレーザ干渉計を配設し、ステージが等距離移動するごとにパルスレーザ光を出射させる構成とすることも可能である。
なお、本実施の形態におけるレーザ加工方法を別の観点から表現すると、1ショット目の照射により、8つの開口部に対応して分割された8つのパルスレーザ光を被加工物に照射した後、マスクと被加工物とを相対的に移動させて、1ショット目の照射領域の間に2ショット目、3ショット目、4ショット目のパルスレーザ光を照射するということもできる。また、本実施の形態において同じタイミングで照射された照射領域間には、3ショット分のパルスレーザ光が照射されているが、その他のショット数であってもよい。
【0027】
また、さらに本実施の形態に係るレーザ加工方法において別の表現をする。本実施の形態においてラインパターン(開口パターン)は等ピッチMpで形成されているから、照射領域も等ピッチで形成される。例えば、図4において示されるように照射領域はピッチPである。そして各照射領域のピッチ方向の幅をWとすると、1ショット目と2ショット目との同じ開口パターンを透過した照射領域の距離はP-Wとなる(すなわち、Pよりも小さい)とともに、1ショット目で第1のマスク領域M1に形成された開口パターンを透過した照射領域と、2ショット目で第2のマスク領域M2に形成された開口パターンを透過した照射領域とが隣接する。すなわち、同じ開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間隔がPよりも小さく、かつ、この照射領域が、前のタイミングで出射され隣接する開口パターンを通過したパルスレーザ光により照射される照射領域と隣接するようにパルスレーザ光を照射するものである、ということもできる。
(2)次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第2の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したものである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して説明する。
【0028】
図8はかかるレーザ加工装置に用いるマスク30の構成図である。このマスク30は、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動したときの当該マスク30に形成された複数の多角形のパターン開口部(以下、4角形パターン)31をそれぞれ通過したパルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互いに重ならない縦横方向(XY方向)で、かつパルスレーザ光を複数ショット照射したときの照射領域が連続するような各箇所に複数形成され、かつこれら4角形パターン31の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成されたものである。
具体的にマスク30は、複数の4角形パターン31が、当該マスク30を複数の領域、例えば第1乃至第4のマスク領域M11〜M14に分割したときの各マスク領域M11〜M14の相互間で互いに重なり合わないXYの両方向の箇所で、かつこれら4角形パターン31の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値となるように設定されている。例えば、これら4角形パターン31は、各マスク領域M11〜M14にそれぞれ原点Z11〜Z14を設けたとき、これら原点Z11〜Z14からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M11〜M14内に形成されている。そのうえ、各マスク領域M11〜M14間は、ピッチMpの等間隔に形成されている。
【0029】
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成されたa−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通ってマスク30に照射され、このマスク30に形成された4角形パターン31を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク30を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化される。
【0030】
図9は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結晶化された領域を示すもので、マスク30の第1乃至第4のマスク領域M11〜M14に形成された各4角形パターン31を通過したパルスレーザ光がa−Si膜上に照射される。
次に、図10は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結晶化された領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接したところとなる。
なお、図10における太線内に注目すれば、1ショット目のパルスレーザ光により照射領域Aに隣接して2ショット目のパルスレーザ光により領域Bが照射される。
次に、図11は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接したところとなる。ここでも、太線内に着目すれば、2ショット目のパルスレーザ光により照射された領域Bに隣接して3ショット目のパルスレーザ光により領域Cが照射される。
【0031】
これ以降、上記同様に、図12は4ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示し、図13は5ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示す。
このようにパルスレーザ光をマスク30を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることにより、4ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により例えば第1のマスク領域M11内が全面照射され、当該光照射領域全面のa−Si膜が多結晶化される。
5ショット目以降も同様にパルスレーザ光の照射を繰り返すことにより、ガラス基板1上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜のほぼ全面が多結晶化される。
このように上記第2の実施の形態においては、複数の4角形パターン31が各マスク領域M11〜M14の相互間で互いに重なり合わない縦横方向で、かつこれら4角形パターン31の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値、例えばa−Si膜上に照射される光照射領域のビーム幅がおよそ5μm以内でそのピッチがおよそ5μm以上となるように設定されたマスク30を用い、エキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク30を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させるので、上記第1の実施の形態と同様に、XYZチルトステージ20の動作を停止することなく、ガラス基板1上のa−Si膜を連続して均一かつ大結晶粒径の多結晶Si膜に生成できる。これにより、多結晶Si膜の生成を高速処理でき、かつ大結晶粒径の多結晶Si膜の生成により電子の移動度を高めることができ、例えばこのSi結晶化した上に形成するトランジスタの性能を向上させ、p−SiTFT液晶ディスプレイの性能をも向上できる。
【0032】
又、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)する生産性を高めることができ、高いスループットを得ることができる。
なお、このマスク30を用いて、4ショットのパルスレーザ光の照射で微結晶領域がどうしても生じる場合には、4角形パターン31の大きさをそのままで、そのピッチを4角形パターンサイズの2倍以上に設定してもよい。この場合、少なくとも未照射領域を埋めるためにパルスレーザ光の照射を6ショット以上必要となり、マスク30上の領域も6分割する。
なお、本実施の形態は第1の実施の形態と同様に種々変形可能である。例えば、照射領域が隣接ではなく、一部重複するようにしても良い。
(3)次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第3の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したものである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して説明する。
図14はかかるレーザ加工装置に用いるマスク40の構成図である。このマスク40は、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動したときの当該マスク40に形成された複数の点状のパターン開口部(以下、点状パターンと称する)41及び複数のリング状のパターン開口部(以下、4角形リングパターンと称する)42をそれぞれ通過したパルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互いに重ならない縦横方向(XY方向)で、かつパルスレーザ光を複数ショット照射したときの照射領域が連続するような各箇所に複数形成され、かつこれら点状パターン41及び4角形リングパターン42の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成されたものである。
【0033】
具体的にマスク40は、例えば第1乃至第3のマスク領域M21〜M23に分割したときの各マスク領域M21〜M23の相互間で互いに重なり合わないXYの両方向の箇所で、かつ各点状パターン41及び4角形リングパターン42の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値になるように設定されている。例えば、各点状パターン41は、マスク領域M21内にそれぞれ原点Z21から等ピッチに形成され、かつ4角形リングパターン42は、各マスク領域M22〜M23の各原点Z22〜Z23からそれぞれ各点状パターン41と同ピッチ間隔で形成されている。ただし、各マスク領域M22〜M23同士の各4角形リングパターン42は、そのリング径が相互に重ならないように形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成されたa−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通ってマスク領域M21、M22、M23に形成された各パターン41、42を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
【0034】
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク40の各パターン41,42を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化される。
図15は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときに点状パターン41を透過したパルスレーザ光により照射された領域を示す図である。図16,17も同じ領域に着目して説明を行なう。
次に、図16は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の外周に隣接したところとなる。
【0035】
このときも各光照射領域では、隣同士のパターン42からの熱影響を受けることはなく、多結晶化される。
次に、図17は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたとき照射領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の外周に隣接したところとなる。
これ以降、上記同様に、図15乃至図17に示すパルスレーザ光のa−Si膜上への照射が繰り返され、a−Si膜が連続して多結晶化される。なお、ガラス基板1は、XYZチルトステージ20の動作により連続してX方向に移動しているので、4ショット目以降のパルスレーザ光を照射することにより、順次未照射領域に光が照射される点は、第1または第2の実施の形態と同様である。
このようにパルスレーザ光をマスク40を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることにより、多結晶化を行なうことが可能となる。
従って、ガラス基板1上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
【0036】
このように上記第3の実施の形態によれば、複数の点状パターン41及び複数の4角形リングパターン42を形成したマスク40を用いても、上記第1及び第2の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
(4)次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第4の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したものである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して説明する。
図18はかかるレーザ加工装置に用いるマスク50の構成図である。このマスク50は、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動したときの当該マスク50に形成された複数の多角形状のパターン開口部(以下、4角形パターンと称する)51をそれぞれ縦横方向(XY方向)形成し、かつこれら4角形パターン51の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成されたものである。
具体的にマスク50は、例えば第1乃至第3のマスク領域M31〜M33に分割したときの各マスク領域M31〜M33のXYの両方向の箇所で、かつ4角形パターン51の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値になるように設定されている。例えば、4角形パターン51は、各マスク領域M31〜M33の各原点Z31〜Z33から中心が等距離となるようにそれぞれ等ピッチ間隔で形成されている。
【0037】
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成されたa−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通って、マスク50のマスク領域M31、M32、M33に形成された4角形パターン51を通って分割した状態でミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1を一定の搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
すなわち、エキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク50の第1乃至第3のマスク領域M31〜M33を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を3ショット毎にX方向に移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化される。
【0038】
図19は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの、第1のマスク領域M31を透過したパルスレーザ光により照射された領域を示すもので、マスク50の第1のマスク領域M31に形成された各4角形パターン51を通過したパルスレーザ光がa−Si膜上に照射される。なお、これら光照射領域の中央部分は、熱勾配が少ないために微結晶化Lされる可能性もある。以下、この領域に着目して説明を行なう。
次に、図20は2ショット目のパルスレーザ光が照射されたときの照射領域K2を示すもので、2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の内周側に隣接したところとなる。なお、1ショット目のパルスレーザ光により照射された領域K1の内周側に隣接して2ショット目のパルスレーザ光により多結晶化された領域K2が生成される。
次に、図21は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結晶化された領域K3を示すもので、3ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の内周側に隣接したところとなる。ここでも2ショット目のパルスレーザ光が照射された領域K2の内側に隣接して3ショット目のパルスレーザ光により領域K3が照射される。
【0039】
これ以降、上記同様に、図19乃至図21に示すパルスレーザ光のa−Si膜上への照射が繰り返され、a−Si膜が連続して多結晶化される。
なお、ガラス基板1は、XYZチルトステージ20の動作により連続的に移動しているので、第1乃至第3の実施の形態の場合と同様に順次シリコン膜上の未照射領域が埋められる。
しかも、それを等速で行なうことができるから、ステップアンドリピートタイプの従来技術の場合と比較して高速処理が可能となる。
このように上記第4実施の形態によれば、複数の4角形パターン51を形成したマスク50を用いても、上記第1乃至第3の実施の形態と同様な効果を奏することが可能となる。本実施の形態も他の実施の形態と同様に種々変形可能である。
(5)次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第5の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したものである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して説明する。
図22はかかるレーザ加工装置に用いるマスク60の構成図である。このマスク60は、ガラス基板1上のa−Si膜にパルスレーザ光を照射して多結晶化するときの結晶の成長方向に応じた方向に複数のパターン開口部(以下、ラインパターンと称する)61をX方向に形成したものである。
【0040】
具体的にマスク60は、複数のラインパターン61が、当該マスクを複数の領域、例えば第1乃至第4のマスク領域M41〜M44に分割したときの各マスク領域M41〜M44の相互間で互いに重なり合わない箇所で、かつこれらラインパターン61の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値に設定されている。例えば、これらラインパターン61は、各マスク領域M41〜M44にそれぞれ原点Z41〜Z44を設けたとき、これら原点Z41〜Z44からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M41〜M41に形成されている。そのうえ、各マスク領域M41〜M41間は、ピッチMpの等間隔に形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通って、マスク60に照射され、第1乃至第4のマスク領域M41〜M41に形成されたラインパターン61を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
【0041】
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返しに同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク60の各ラインパターン61を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は、上記第1乃至第4の実施の形態の作用と同様に、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このときの多結晶の成長方向は、図23に示すようにガラス基板1(ワーク)の移動方向に対して垂直方向になる。すなわち、ラインパターン61を通ってa−Si膜上に照射される光照射領域は、ライン状となるので、当該光照射領域の狭いほうの幅方向の熱勾配が大きくため、この幅方向(上記ガラス基板1の移動方向に対して垂直方向)に結晶が成長する。
【0042】
なお、例えば上記図1に示すマスク13を用いた場合には、このマスク13による光照射領域の狭いほうの幅方向すなわちガラス基板1の移動方向(X方向)に結晶が成長する。
このように上記第5の実施の形態によれば、X方向に複数のラインパターン61が形成されたマスク60を用い、ガラス基板1を連続してX方向に移動させるので、ガラス基板1上のa−Si膜は、その全面がX方向(ガラス基板1の移動方向)に多結晶化できる。従って、当該マスク60又は上記図1に示すマスク13を用いれば、ガラス基板1上に形成する多結晶化の成長方向を制御できる。
なお、この第5の実施の形態や続く第6の実施の形態も他の実施の形態と種々変形可能である。
(6)次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第6の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したものである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して説明する。
図24はかかるレーザ加工装置に用いるマスク70の構成図である。このマスク70は、ガラス基板1上のa−Si膜にパルスレーザ光を照射して多結晶化するときの結晶の成長方向に応じた方向に複数のパターン開口部(以下、ラインパターンと称する)71を斜め方向、例えばX方向に対して45°の方向に形成したものである。
【0043】
具体的にマスク7は、複数のラインパターン7が、当該マスクを複数の領域、例えば第1乃至第4のマスク領域M51〜M54分割したときの各マスク領域M51〜M54の相互間で互いに重なり合わない箇所にX方向に対して45°の方向で、かつこれらラインパターン71の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値に設定されている。例えば、これらラインパターン71は、各マスク領域M51〜M54にそれぞれ原点Z51〜Z54を設けたとき、これら原点Z51〜Z54からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M51〜M54に形成されている。そのうえ、各マスク領域M51〜M54間は、ピッチMpの等間隔に形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系12を通って、マスク70に照射され、第1乃至第4のマスク領域M51〜M54に形成されたラインパターン71を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
【0044】
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパルスレーザ光の繰り返しに同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク70の各ラインパターン71を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は、上記第1乃至第4の実施の形態の作用と同様に、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このときの多結晶の成長方向は、図25に示すようにX方向に対して45°の方向になる。すなわち、ラインパターン71を通ってa−Si膜上に照射される光照射領域は、X方向に対して45°の方向でライン状となるので、当該光照射領域の狭いほうの幅方向の熱勾配が大きくため、この幅方向(X方向に対して45°の方向)に結晶が成長する。
【0045】
このように上記第6の実施の形態によれば、X方向に対して45°の方向に複数のラインパターン71が形成されたマスク70を用い、ガラス基板1を連続してX方向に移動させるので、ガラス基板1上のa−Si膜は、その全面がX方向に対して45°の方向に多結晶化できる。従って、当該マスク71、上記図22に示すマスク60、又は上記図1に示すマスク13を用いれば、ガラス基板1上に形成する多結晶化の成長方向を制御できる。なお、この第6の実施の形態においても上記第5と同様な効果を奏することができることは言うまでもない。
(7)次に、本発明の第7の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第7の実施の形態は、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置を適用してp−SiTFT液晶ディスプレイを製造する方法を説明するものである。
図26は製造過程のTFT液晶ディスプレイの一例を示す構成図である。このTFT液晶ディスプレイ80は、複数の画素部81と、これら画素部81のそれぞれの周辺に形成された各画素部81のドライバ82及びケードアレイやD/Aコンバータ等からなる周辺回路83とからなっている。
【0046】
このようなTFT液晶ディスプレイ80を製造する場合、当該TFT液晶ディスプレイ80のガラス基板上にa−Si膜が形成され、このa−Si膜における複数の画素部81と、ドライバ82及び周辺回路83とに相当する領域に多結晶Si膜が形成される。特にドライバ82及び周辺回路83に相当する領域は、例えば直接メモリやCPUを搭載することが予測されるので、その膜質の特質を向上させることが要求されている。
しかるに、複数の画素部81に相当する領域に多結晶Si膜を形成するには、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置、例えば第1の実施の形態を適用し、エキシマレーザ10から繰り返し出力されるパルスレーザ光を図2に示す複数のラインパターン19が形成されたマスク13に照射し、、このマスク13のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15などを通して画素部81に相当するa−Si膜上に照射し、かつXYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再び−X方向に連続して移動させる。これにより、画素部81上におけるa−Si膜の未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的に画素部81上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
【0047】
又、複数のドライバ82及び周辺回路83に相当する領域に多結晶Si膜を形成するには、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置、例えば第1の実施の形態を適用し、上記同様に、マスク13のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15などを通してドライバ82及び周辺回路83に相当するa−Si膜上に照射する。なお、パルスレーザ光の光照射領域を投影レンズ15のフィールド83として示している。
これと共に、XYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で、例えばガラス基板1をドライバ82及び周辺回路83の長手方向に沿った方向、例えばY方向(又はX方向)に連続して移動する。このようにパルスレーザ光の照射位置を走査することにより最終的にドライバ82及び周辺回路83上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
一方、図27は製造過程の別のTFT液晶ディスプレイの一例を示す構成図である。このTFT液晶ディスプレイ90は、複数の画素部91と、これら画素部91のそれぞれの周辺に形成された複数のドライバ92及びケードアレイやD/Aコンバータ等からなる周辺回路93とからなっている。これらドライバ92及び周辺回路93は、そのサイズが投影レンズ15のフィールド83の領域よりも小さく形成されている。
【0048】
このようなTFT液晶ディスプレイ90の画素部91に相当する領域に多結晶Si膜を形成するには、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置、例えば第1の実施の形態を適用し、エキシマレーザ10から繰り返し出力されるパルスレーザ光を図2に示す複数のラインパターン19が形成されたマスク13に照射し、このマスク13のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15などを通して画素部91に相当するa−Si膜上に照射し、かつXYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再び−X方向に連続して移動させる。これにより、画素部91上におけるa−Si膜の未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的に画素部91上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
又、複数のドライバ92及び周辺回路93に相当する領域に多結晶Si膜を形成するには、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置、例えば第1の実施の形態を適用し、上記同様に、マスク13のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15などを通してドライバ92及び周辺回路93に相当するa−Si膜上に照射する。
【0049】
これと共に、XYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度でドライバ92及び周辺回路93に相当する領域がカバーされる距離だけ移動する。これにより、それぞれのドライバ92及び周辺回路93上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このように上記第7の実施の形態によれば、TFT液晶ディスプレイにおける複数の画素部81、91と、そのドライバ82、92及び周辺回路83、93に相当する領域を多結晶化でき、特に例えば直接メモリやCPUを搭載することが予測されるドライバ82、92及び周辺回路83、93に相当する領域の膜質の特質を向上させることができる。
さらに、図27に示すTFT液晶ディスプレイ90では、ドライバ92及び周辺回路93のサイズを投影レンズ15のフィールド83の領域よりも小さく形成したので、パルスレーザ光を照射するときのオーバラップを小さくでき、多結晶Si膜の性能を向上させることができる。
なお、上記第7の実施の形態では、複数の画素部81、91と、そのドライバ82、92及び周辺回路83、93に相当する全領域を多結晶化しているが、これに限らず、例えばドライバ82、92及び周辺回路83、93の領域内におけるCPUやメモリなどの半導体素子を作成する領域のみを多結晶化するようにしてもよい。
【0050】
(8)次に、本発明の第8の実施の形態について図面を参照して説明する。
図28はステッパ等の露光装置の概略構成図である。レーザ装置100は、被処理体101を露光処理するためのレーザ光を出力するものである。このレーザ装置100から出力されるレーザ光の光路上には、照明光学系102と、ミラー103とが配置され、このミラー103の反射光路上にマスク104と、結像レンズ系105とが配置されている。このうち照明光学系102は、レーザ装置100から出力されたレーザ光を整形及び均一化するものである。
マスク104は、当該マスク104が一方向に所定距離毎に移動したときのそれぞれ通過したレーザ光の被処理体101における各照射領域が互いに重ならないように複数のパターン開口部が形成されたもので、これらパターン開口部の幅及びピッチが例えば液晶ディスプレイのガラス基板である被処理体101への露光処理に応じた値に設定されている。例えば、このマスク104は、上記図2に示すマスク13、上記図8に示すマスク30、上記図14に示すマスク40、上記図18に示すマスク50、上記図22に示すマスク60、又は上記図24に示すマスク70が適用できる。
【0051】
XYZステージ106は、被処理体101を載置し、この被処理体101をXY方向及びZ方向に移動させるものである。
次に、上記の如く構成された装置の作用をマスク104に上記図2に示すマスク13を適用した場合について説明する。
例えば、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程では、ガラス基板上にa−Si膜の薄膜を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エッチング処理、レジストの除去が行われる。当該第8の実施の形態の露光装置は、かかるプロセスの露光処理に用いられる。
レーザ装置100から出力された1ショット目のレーザ光は、照明光学系102により整形及び均一化され、ミラー103で反射し、マスク104に照射される。そして、レーザ光は、マスク104のラインパターン19を通過し、投影レンズ系105により液晶ディスプレイのガラス基板である被処理体101上に照射される。
図29は1ショット目のレーザ光によるライン状の露光領域及びそのときの露光強度を示している。被処理体101には、その表面にレジスト膜が塗布されており、そのレジスト露光閾値よりも高い露光強度の露光領域において露光処理が行なわれる。
【0052】
次に、XYZステージ106は、被処理体101をマスク104のラインパターン19のピッチの半分に相当する距離だけ移動させる。この移動方向は、マスク104のラインパターン19の長手方向に対して垂直方向である。
次に、レーザ装置100から2ショット目のレーザ光が出力されると、このレーザ光は、照明光学系102により整形及び均一化され、ミラー103で反射し、マスク104のラインパターン19を通過し、投影レンズ系105により液晶ディスプレイのガラス基板である被処理体101上に照射される。
図30は2ショット目のレーザ光によるライン状の露光領域及びそのときの露光強度を示している。被処理体101には、レジスト露光閾値よりも高い露光強度の露光領域において露光処理が行なわれる。これら露光領域は、1回目の露光処理の各露光領域の間に行われる。
この結果、被処理体101上のレジストは、2回の露光処理により図31に示すようなライン状のパターンが転写される。
ところで、マスクに形成された複数のラインパターンによりレジスト露光処理を行なった場合、これらラインパターンの間隔が狭くなると、投影レンズ系105による解像限界付近によってラインパターンを分解できなくなり、図32に示すように露光強度が連続してレジスト露光閾値よりも高くなってしまい、ラインパターンの露光領域を呈しなくなる。このため、被処理体101上のレジストは、広いパターンで露光されてしまう。
【0053】
これに対して本発明の第8の実施の形態であれば、ラインパターンの露光領域が狭くなっても、これら露光領域を分解して露光処理でき、今まで不可能であったライン状のパターンを精密かつ高分解能で転写できる。例えば、各照射領域が互いに完全に重ならない野ではなく、一部において重複部分を有するように(すなわち、各照射領域が互いに重ならない領域を有するように)マスクを形成し、レーザ加工を施し、露光を行なってもよい。この場合でも本発明の効果を得ることができる。
なお、本発明は、上記第1乃至第8の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、高いスループットで多結晶Si膜を生成することが可能となる。
又、本発明によれば、高いスループットで、多結晶Si膜を生成するプロセスを有する半導体デバイス製造方法の提供が可能となる。
又、本発明によれば、均一かつ大粒径の多結晶Si膜が生成された高性能のディスプレイ装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図3】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。
【図4】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。
【図5】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。
【図6】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における4ショット目の照射領域を示す図。
【図7】本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における5ショット目の照射領域を示す図。
【図8】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図9】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。
【図10】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。
【図11】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。
【図12】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における4ショット目の照射領域を示す図。
【図13】本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における5ショット目の照射領域を示す図。
【図14】本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図15】本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。
【図16】本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。
【図17】本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。
【図18】本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図19】本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。
【図20】本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。
【図21】本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。
【図22】本発明に係わるレーザ加工装置の第5の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図23】本発明に係わるレーザ加工装置の第5の実施の形態におけるマスクを用いたときの多結晶の成長方向を示す図。
【図24】本発明に係わるレーザ加工装置の第6の実施の形態におけるマスクの構成図。
【図25】本発明に係わるレーザ加工装置の第6の実施の形態におけるマスクを用いたときの多結晶の成長方向を示す図。
【図26】本発明に係わるレーザ加工装置を適用したTFT液晶ディスプレイの製造方法である第7の実施の形態を説明するための図。
【図27】本発明に係わるレーザ加工装置を適用した別のTFT液晶ディスプレイの製造方法である第7の実施の形態を説明するための図。
【図28】本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態を示す構成図。
【図29】本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における1回目の露光処理を示す摸式図。
【図30】本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における2回目の露光処理を示す摸式図。
【図31】本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における転写結果を示す模式図。
【図32】従来の露光装置による転写作用を示す模式図。
【図33】従来のSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。
【図34】従来の繰り返しパターンのピッチを狭くしてSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。
【図35】従来の繰り返しパターンのピッチをさらに狭くしてSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。
【図36】従来のレーザ光のビーム幅と微結晶生成との関係を示す模式図。
【符号の説明】
1:ガラス基板、
10:エキシマレーザ
11:バリアブルアッテネータ
12:照明光学系
13:マスク
14:ミラー
15:投影レンズ
16:コリメートレンズ
17:アレイレンズ群
18:フィールドレンズ
19:パターン開口部(ラインパターン)
20:XYZチルトステージ
21:フォーカス変位計
30:マスク
31:パターン開口部(4角形パターン)
40:マスク
41:パターン開口部(点状パターン)
42:パターン開口部(4角形リングパターン)
60:マスク
61:パターン開口部(ラインパターン)
70:マスク
71:パターン開口部(ラインパターン)
80,90:TFT液晶ディスプレイ
81,91:画素部
82,92:ドライバ
83,93:周辺回路
100:レーザ装置
101:被処理体
102:照明光学系
103:ミラー
104:マスク
105:結像レンズ系
106:XYZステージ

Claims (27)

  1. 複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、
    前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光は、隣接する前記開口部をそれぞれ透過したものであることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第2工程の後にさらにパルスレーザ光を照射する第3工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、
    前記第2工程における前記照射領域と、前記第3工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  4. 前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第3工程の後にさらにパルスレーザ光を照射する第4工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、
    前記第3工程における前記照射領域と、前記第4工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、隣接または一部が重複する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過した前記開口部は、相異なる開口部となるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とする請求項3記載のレーザ加工方法。
  5. 前記被加工物は、基板上に形成された膜であることを特徴とする請求項1乃至4記載のレーザ加工方法。
  6. 前記被加工物は、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜であり、前記パルスレーザ光の照射により、このアモルファスシリコン膜の少なくとも一部をポリシリコン膜に変質させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のレーザ加工方法。
  7. 前記開口部は、平行に形成されたライン形状をしていることを特徴とする請求項1、請求項3または請求項4のいずれか記載のレーザ加工方法。
  8. 前記マスクと前記被加工物とは、一定方向に等速で相対移動させることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  9. 前記マスクと前記被加工物とを一定方向に等速で相対移動させながら前記パルスレーザ光の出射を行なうことを特徴とする請求項1、請求項3または請求項4のいずれか記載のレーザ加工方法。
  10. 前記マスクと前記被加工物とが、相対的に等距離移動するごとに、パルスレーザを出射することを特徴とする請求項1、請求項3または請求項4のいずれか記載のレーザ加工方法。
  11. 複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程において照射された照射領域の間に、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、
    前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法。
  12. 前記第2工程の後に、前記第1工程においてパルスレーザ光で同時に照射された複数の照射領域の間に、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複するように、さらにパルスレーザ光を照射する第3工程を少なくとも備えるとともに、
    前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうこと
    を特徴とする請求項10記載のレーザ加工方法。
  13. 前記第1工程、第2工程、第3工程でそれぞれ出射されたパルスレーザ光は、連続したタイミングで出射されたレーザ光であることを特徴とする請求項3または請求項11記載のレーザ加工方法。
  14. 複数の開口部を備えるマスクと被加工物とを相対的に移動させながら、このマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部を透過した複数のパルスレーザ光を前記加工物に同時に照射して、この被加工物の加工を行なうレーザ加工方法において、
    異なるタイミングで出射され、異なる開口部を透過したパルスレーザ光による前記被加工物表面における照射領域が隣接または一部で重複するように、前記パルスレーザ光の照射タイミング又は前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度の少なくとも一方が調整されていることを特徴とするレーザ加工方法。
  15. 離間して形成された複数の開口部を有するマスク越しにレーザ光を照射して、前記開口部に対応して互いに離間したレーザ光を基板表面に照射するレーザ加工方法において、
    前記基板と前記マスクとを相対的に移動させながら前記レーザ光を所定のタイミングで複数回照射することにより異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過した少なくとも2つのレーザ光の基板表面における照射領域が、少なくとも一部で重なるようにしたことを特徴とするレーザ加工方法。
  16. 基板上に形成されたアモルファスシリコン膜に対して、離間して形成された複数の開口部を有するマスクを介して、照射領域をずらしながらパルスレーザ光を複数回照射して、このアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変質させるレーザ加工方法において、
    異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過したパルスレーザ光による照射領域が隣接または一部で重なるように、前記マスクと前記アモルファスシリコン膜とを相対的に移動させながら変質させることを特徴とするレーザ加工方法。
  17. 複数の開口部が形成されたマスクにパルスレーザ光を照射し、複数の前記開口部をそれぞれ透過する前記パルスレーザ光を被加工物の複数箇所に同時に照射するレーザ加工方法において、
    前記マスクと前記被加工物を相対的に移動させながら前記パルスレーザ光を複数回照射し、
    前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度と前記パルスレーザ光の照射タイミングとの関係は、前記被加工物上における互いに隣接する各レーザ照射領域が、異なるタイミングで出射され、前記マスク上で互いに異なる位置に形成された前記開口部を透過した前記パルスレーザの照射により形成されるように設定されており、かつ、前記互いに隣接する各レーザ照射領域の境界部は少なくとも互いに接触することを特徴とするレーザ加工方法。
  18. 複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を、アモルファスシリコン膜を有する被加工物に照射する第1工程と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程においてパルスレーザ光で照射された複数の照射領域のうち、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に、少なくとも一方の前記照射領域に隣接または一部重複するように、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを備え、前記少なくとも一対の照射領域の間のアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に改質させるレーザ加工方法であって、
    前記第2工程において、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に照射される前記パルスレーザ光が透過した前記開口部と、この照射領域に隣接する前記第1工程において照射されたパルスレーザ光が透過した前記開口部とが異なる開口部となるように、前記被加工物と前記マスクとを相対的に移動させながらパルスレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法。
  19. 複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する第1工程と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させて、前記第1工程においてパルスレーザ光で同時に照射された複数の照射領域のうち、隣接する少なくとも一対の照射領域の間に、さらにパルスレーザ光を照射する第2工程とを少なくとも備えるレーザ加工方法であって、
    前記第1工程における前記照射領域と、前記第2工程における前記照射領域とは互いに隣接または一部が重複し、かつ、
    前記隣接する照射領域を照射したパルスレーザ光は、異なる前記開口部を透過したものとなるように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうことを特徴とするレーザ加工方法。
  20. 等ピッチで形成される開口パターンを備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口パターンに対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射するレーザ加工方法において、
    各開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域のピッチがPであるとすると、同じ開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間隔がPよりも小さく、かつ、この照射領域が、前のタイミングで出射され隣接する開口パターンを通過した前記パルスレーザ光により照射される照射領域と隣接または重複するように、前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながら前記パルスレーザを複数回照射することを特徴とするレーザ加工方法。
  21. 等ピッチで形成される開口パターンを備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口パターンに対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射する工程を備えるレーザ加工方法において、
    前記分割された複数のパルスレーザ光により照射される照射領域のピッチがPであり、各照射領域のピッチ方向の幅がWであるとすると、同じ開口部を透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間隔がP-W以上P以下となるように前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させながら前記パルスレーザを複数回照射することを特徴とするレーザ加工方法。
  22. 透光基板上に成膜を行なう工程と、この膜にパルスレーザ光を照射してレーザ加工を施すことにより前記膜を変質させる工程とを備える液晶表示装置の製造方法において、
    前記レーザ加工は、請求項1乃至請求項21のいずれか記載のレーザ加工方法を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  23. 複数の開口部を備えるマスク越しにパルスレーザ光を照射することにより、前記マスクの開口部に対応して分割された複数のパルスレーザ光を被加工物に照射するレーザ加工装置において、
    前記パルスレーザを出力するレーザ装置と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させる移動部と、
    前記移動部を制御して前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させ、これとともに前記レーザ装置を制御して前記パルスレーザを複数回出射させる制御部とを具備し、
    前記制御部は、前回以前のタイミングで前記被加工物に照射された複数の照射領域と、
    今回のタイミングで前記被加工物に照射された複数の照射領域とが隣接または一部が重複し、かつ、
    前記隣接または重複する照射領域を照射したパルスレーザ光は、相異なる前記開口部を透過したものとなるように制御を行なうこと
    を特徴とするレーザ加工装置。
  24. 複数の開口部を備えるマスクと被加工物とを相対的に移動させる移動部と、
    このマスク越しにパルスレーザ光を照射するためのレーザ装置とを備え、前記マスクの開口部を透過した複数のパルスレーザ光を前記被加工物に同時に照射して、この被加工物の加工を行なうレーザ加工装置において、
    異なるタイミングで出射され、異なる開口部を透過したパルスレーザ光による前記被加工物表面における照射領域が隣接または一部で重複するように、前記パルスレーザ光の照射タイミング又は前記マスクと前記被加工物との相対的な移動速度の少なくとも一方が調整されている
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  25. 基板上に形成されたアモルファスシリコン膜に対して、離間して形成された複数の開口部を有するマスクを介して、パルスレーザ光を相対的にずらしながら複数回照射して、このアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変質させるレーザ加工装置において、
    異なるタイミングで照射され、かつ、異なる前記開口部を透過したパルスレーザ光により照射される照射領域が隣接または一部で重なるように、前記マスクと前記アモルファスシリコン膜とを相対的に移動させながら、前記マスク越しにパルスレーザ光を複数回照射するように構成されていること
    を特徴とするレーザ加工装置。
  26. 複数の開口部が形成されたマスクにパルスレーザを照射し、複数の前記開口部をそれぞれ透過する前記パルスレーザを被加工部の複数箇所に同時に照射するレーザ加工装置において、
    前記パルスレーザを出力するレーザ装置と、
    前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させる移動部と、
    前記移動部を制御して前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動させ、これとともに前記レーザ装置を制御して前記パルスレーザを複数回出射させる制御部とを具備し、
    前記制御部は、互いに隣接する前記各レーザ照射領域に対して複数の前記開口部のうち異なる前記開口部を透過した前記パルスレーザを照射し、かつ前記互いに隣接する各レーザ照射領域の境界部が少なくとも接触するように前記マスクと前記被加工物とを相対的に移動制御するように構成されていることを特徴とするレーザ加工装置。
  27. 基板上に薄膜を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エッチング処理、前記レジストの除去を行なって半導体デバイスを製造する半導体デバイス製造方法において、
    一方向に所定距離毎に移動したときのそれぞれ通過したレーザ光の前記薄膜上の各照射領域が互いに重ならない領域を有し、かつ前記照射領域が連続するような各箇所に複数のパターン開口部が形成され、かつこれらパターン開口部の幅及びピッチが前記薄膜に前記レーザ光を照射したときに熱勾配が現われる値に形成されたマスクを用い、
    このマスクと前記基板とを相互に連続して移動し、これら移動に同期して前記レーザ光を前記マスクを通して前記薄膜に照射し、前記薄膜に多結晶化した部分を連続して形成することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
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