JP3945271B2 - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種流体圧力制御等に好適に用いられるソレノイドバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のソレノイドバルブとしては、たとえば、図11に示すようなソレノイドバルブが提案されている。図11は従来技術に係るソレノイドバルブの概略構成断面図である。
【0003】
ソレノイドバルブ200は、ソレノイド部200Aとバルブ部200Bとから構成される。
【0004】
ここで、バルブ部200Bは、図示の例では、スプールのストロークに応じて弁の開口面積を変化させて、流体の流入量や流出量を制御できるスプールバルブタイプを示している。
【0005】
ソレノイド部200Aは、概略、通電により磁界を発生する略円筒状のコイル203と、コイル203により発生した磁界によってセンターポスト202に磁気的に吸引されるプランジャ201と、プランジャ201の駆動をバルブ部200B(具体的にはスプール)に伝達するためにプランジャ201に連結されたロッド204と、を備えている。
【0006】
また、プランジャ201がセンターポスト202から離間しやすくするためのシム205を備えている。
【0007】
ここで、プランジャ201は、通常状態、すなわちコイル203に通電していない状態では、センターポスト202から離間する方向に位置する構成となっている。
【0008】
なお、一般的にはスプリング等の付勢部材によって、プランジャ201をセンターポスト202から離間する方向に付勢するように構成されている。図示の例では、スプールをソレノイド部200A方向に付勢するスプリングを設けることによって、プランジャはスプールを介してセンターポスト202から離間されるように構成されている。
【0009】
そして、コイル203に通電することによって、コイル203は磁界を発生して、磁路が形成され、プランジャ201はセンターポスト202に磁気的に吸引される。
【0010】
従って、コイル203に通電する電流の大きさによって、磁気力を制御することができ、これによりプランジャ201の移動量を制御することでスプールのストローク量を制御でき、これにより流体の流量を制御し、油圧制御などの各種流体圧力制御等を行うことができるというものである。
【0011】
ここで、従来技術に係るソレノイドバルブ200において、ソレノイド内部の可動部品であるプランジャ201とロッド204との結合方法においては、一方の部品を変形して、他方に食い込ませ固定する方法、いわゆるカシメにより行われていた。
【0012】
また、図12に示すようにプランジャの先端にシムを結合する場合もあり、プランジャ201にロッド204及びシム205を固定する場合には、プランジャ201にロッド204を貫通させ、プランジャ201とロッド204に設けた段の間にシム205を挟み込むと同時に、プランジャ201のもう一方の端部206において、ロッド204とプランジャ201をカシメにより固定する方法がとられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合において、カシメによりプランジャ201とロッド204を結合するには、少なくとも一方のプランジャ端面をカシメのためのスペースとして確保する必要があり、以下に示すような機能を追加することができないという欠点がある。
【0014】
(1)応答性の向上を目的として可動部を軽量化するために、プランジャ201の端部に穴207をあける場合(図13)。
【0015】
(2)プランジャ201の両端にシム205を設ける必要がある場合(図14)。
【0016】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、カシメを行うことなくプランジャとロッドとを結合させて応答性を向上させたソレノイドバルブを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
励磁されたコイルによりセンターポストに磁気吸引されるプランジャと、
前記プランジャの駆動をバルブ部に伝達するために該プランジャに連結されたロッドと、
前記プランジャの両端部から該プランジャと前記ロッドとの間に圧入して設けられ、該プランジャと該ロッドとを結合するとともに、該プランジャと前記センターポストとの間に隙間を形成させる1組のシムと、
を備えたソレノイドバルブであって、
前記プランジャと前記ロッドとの間に圧入される前記シムの圧入方向に該シムが圧入された場合に、該ロッドと該シムとの間及び、該シムと該プランジャとの間の結合状態が締まりばめとなるように、該ロッドと該シムとの接触部及び、該シムと該プランジャとの接触部において、該プランジャと該ロッドと該シムとのうち少なくともいずれかに傾斜面を設けたことを特徴とする。
【0018】
従って、カシメによっては得ることのできないプランジャ,ロッド,シムの結合構造を得ることができるので、ソレノイドの制御特性及び設計の自由度の向上を図ることが可能となる。
【0019】
前記シムには、軸方向に貫通している切り欠き状部が設けられていることも好適である。
【0020】
従って、プランジャ内部をソレノイド作動時の作動流体の逃げ道として利用することができる。ここで、切り欠き状部としては作動流体の逃げ道となればよく、その形状は限定されるものではないが、切り欠きや貫通孔であるとよい。
【0021】
さらに、シムの外周部を切り欠きとすれば、これにより形成される凸部をプランジャの内径部に食い込ませることができるので、シムとプランジャとの結合強度の向上を図ることができる。
【0022】
また、シムが接触する相手部材に対する接触面にまで、切り欠きを設けることにより、相手部材との接触面積を減少させることができ、これにより作動流体の影響(例えば相手部材との粘着)を抑制することができ、プランジャの作動が良好となり応答性を向上させることができる。
【0023】
また、従来ではシムが相手部材に接近する動作が行われた場合に、シムと相手部材との間に介在している作動流体がシムの動作を緩衝させてしまい(ダンパ作用)、良好な制御特性が保てない虞があったが、作動流体の逃げ道となる切り欠き状部を設けて常に作動流体の流れを作り出すことにより、シムが緩衝されることはなく、良好な制御特性を得ることができる。
【0024】
そして、切り欠き状部を、シムが接触する相手部材に対する接触面にまで設けることにより、シムが相手部材に接近する動作が行われた場合に、シムと相手部材との間に介在している作動流体の流れを効率良く作り出す(作動流体が緩衝作用を起こすことなく、シムと相手部材との間から排除される)ことができ、また、シムと相手部材とが接触した状態から離間する場合でも接触面積が減少しているので、粘着の影響が抑制され良好な制御特性を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0026】
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブについて説明する。図1は本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブの概略構成断面図である。
【0027】
ソレノイドバルブ100は、ソレノイド部100Aとバルブ部100Bとから構成される。
【0028】
ソレノイド部100Aは、概略、通電により磁界を発生する略円筒状のコイル3と、コイル3への通電によって発生した磁界により磁気回路が形成されることでセンターポスト2に磁気的に吸引されるプランジャ1と、プランジャ1の駆動をバルブ部100Bの弁体としてのスプール7に伝達するためにプランジャ1に連結されたロッド4と、を備えている。
【0029】
また、プランジャ1の両端側には、プランジャ1の軸受となるシム5,6が設けられており、センターポスト2側のシム5においては、プランジャ1をセンターポスト2から離間しやすくしている。
【0030】
バルブ部100Bは、図示の例ではスプールバルブの場合を示しており、バルブスリーブ8の内部にスプール7が往復動自在に備えられており、このスプール7のストロークに応じてバルブスリーブ8に形成した弁の開口面積が変化するため、ソレノイドによりスプール7のストローク量を制御することによって流体の流入量や流出量を制御できる構成となっている。
【0031】
次に、ソレノイドバルブ100の動作について説明する。
【0032】
プランジャ1は、通常状態、すなわちコイル3に通電していない状態では、センターポスト2から離間する方向に位置する構成となっており、すなわち、本実施の形態では、上述のようにスプール7を、リターンスプリング9によってソレノイド部100A方向に付勢することによって、プランジャ1はセンターポスト2から離間される。
【0033】
そして、コイル3に通電することによって、磁路が形成されて、プランジャ1はセンターポスト2に磁気的に吸引される。
【0034】
従って、コイル3に通電する電流の大きさによって、磁気力を制御することができ、これによりリターンスプリング9による付勢力とのバランス制御によりプランジャ1の移動量を制御することでスプール7のストローク量を制御でき、これにより流体の流量を制御し、油圧制御などの各種流体圧力制御等を行うことができるというものである。
【0035】
次に、本実施の形態の特徴的な構成について説明する。本実施の形態においては、シム5,6とプランジャ1とロッド4との結合部において特徴を有するものである。
【0036】
図2(a)は、シム5,6とプランジャ1とロッド4との結合状態を示す図であり、同図(b)は(a)のC部拡大図、同図(c)は他の実施形態を示す、(a)のC部拡大図である。
【0037】
本実施の形態において、プランジャ1の両端に設けられたシム5,6により、プランジャ1とロッド4とは結合されている。ここで、シム5,6は、外周にプランジャ内径と圧入となるような傾斜面としてのテーパ面5a,6aを有し、内径寸法はロッド4と中間ばめとなる貫通孔5bをもつ略円筒形状をなしている。
【0038】
そして、プランジャ1は、シム5,6が圧入される貫通孔1aを有する略円筒形状をなしている。
【0039】
また、ロッド4には、シム5,6との接触部において、1つ以上の溝4aが加工されている。溝4aは、ロッド4とシム5,6との結合を強化するためのものであり、溝に限るものではなく、表面を粗く加工したものであってもよい。
【0040】
以下に、シム5,6とプランジャ1とロッド4との結合(組み付け)方法について説明する。図3は、シム5,6とプランジャ1とロッド4との結合方法を説明するための図である。
【0041】
まず、図3(a)に示すように、1組のシム5,6のうち一方のシム5をロッド4に挿通させて、ロッド4の溝4aの位置に位置させる。この状態では、シム5とロッド4とは中間ばめの状態である。
【0042】
そして、図3(b)に示すように、矢印Aの方向に移動させて、他方のシム6が結合される溝が設けられている側のロッド端部から、プランジャ1に挿通させていく。
【0043】
そして、シム5が組まれたロッド4がプランジャ1に挿通された状態から、シム5とロッド4との位置関係を保持したまま、シム5をプランジャ1に圧入する。
【0044】
ここで、シム5に設けられたテーパ面5aは、図2(b)で示したように圧入方向(矢印A,他方のシム6が設けられる側)に向かって、縮径となるような傾斜面となっている。
【0045】
したがって、圧入深さが大きくなるに従い、シム5は径方向に圧縮され、また、シム5の内径も縮小するためにロッド4とシム5との間は締まりばめの関係となる。さらに、ロッド4表面に設けられた溝4aの凸部がシム5の内径に食い込むこととなり、結合が強化されるものである。
【0046】
次に、もう一方のプランジャ1の端部にシム6を圧入する(図3(c))。シム6に設けられたテーパ面6aは、圧入方向(矢印B,一方のシム5が設けられる側)に向かって、縮径となるような傾斜面となっているので、シム5と同様に、圧入深さが大きくなるとともにロッド4とシム6との間は締まりばめとなる。
【0047】
ここで、図2(c)に示すように、シム5の軸方向に略平行な外周面に対してプランジャ1の内径部の軸方向端部が傾斜面1b(圧入方向に向かって内径が縮径となる)となるようにしても同様である。
【0048】
このように結合されることにより、図に示す矢印Aの向き(組み付け時にシム5が圧入される方向)に力が加えられた場合にはシム5が、矢印Bの向き(組み付け時にシム5が圧入される方向)に力が加えられた場合にはシム6が力を受けるので、圧入部の抜け荷重以下の外力に確実に耐えることができる。
【0049】
ここで、ロッド4とシム5,6との結合は同等ではない。最初に圧入される部分では、圧入作業時にロッド,シム間の位置ずれは起こらないのに対し、後から圧入される部分では、圧入方向へのずれが発生する。このため、同等の圧入荷重では最初に圧入される側の結合力が強くなる。各位置での結合力はロッド,シム、シム,プランジャ間の各クリアランス、テーパ角度、圧入深さ等で最適な条件を選択することができる。
【0050】
図4は本発明の他の実施形態を示す概略図である。図4に示す実施形態では、ロッドに傾斜面を設けたものである。
【0051】
すなわち、図4に示すシムとプランジャとロッドとの結合状態において、ロッド14に他の部位よりも径が大きい大径部14aを設け、大径部14aの両端に傾斜面としてのテーパ面14b,14cを設けている。
【0052】
シム15,16は内外周とも略均一の径をなす略円筒形状であり、プランジャ11はシム15,16が挿通される貫通孔11aを有する略円筒形状をなしている。ここで、シム15,16とプランジャ11との嵌め合いは、中間ばめに設定されている。
【0053】
シム15,16とプランジャ11とロッド14との結合(組み付け)方法については、図3で説明したものと同様であるが、ロッド14にテーパを設けているので、シムの圧入時においては、ロッド14とプランジャ11との位置関係を保持したまま、シム15,16を両側から(または片側ずつ)シムをロッド14のテーパ面14b(14c)に圧入していく。
【0054】
圧入動作(作業)が進むにつれて、シム15,16の外径が拡大するため、シム15,16とプランジャ11との間は、締りばめとなり結合されることとなる。ここで、プランジャ11においてシム15,16の接触部に例えば溝11bを設けることにより、シム15,16とプランジャ11との結合を強固にすることができる。
【0055】
なお、圧入により締まりばめとすることができればよいので、ロッドとシムとの接触部及び、シムとプランジャとの接触部において、プランジャとロッドとシムとのうち少なくともいずれかに傾斜面が設けられていればよい。
【0056】
図5は、切り欠き21aが設けられたシム21を示す概略図である。切り欠き21aは、軸方向に切り欠かれており、プランジャの両側の室を連通させるものである。
【0057】
ソレノイドバルブ100においては、上述したシムに代わってシム21を設けることにより、プランジャ内部をソレノイド作動時の作動流体の逃げ道として利用することができるので、作動流体の流れを常に作り出すことができ、作動流体の移動(流れ)が阻害されたり、作動流体によりシムとセンターポストが粘着してしまうようなことはなく、ソレノイドの応答性を向上させることができる。
【0058】
また、切り欠きが設けられたことにより形成されるシム外周の凸部21bがプランジャ内径部に食い込むことにより、結合強度(回りトルク)が向上する。さらに、シムと接触する相手側との接触面積が減少することにより、プランジャの作動が容易となり応答性が向上する等の効果を得ることができる。
【0059】
また、従来では、プランジャ1の作動により、プランジャ1がセンターポスト2に吸引された場合に、プランジャ1とセンターポスト2との隙間が微小になると、シム近傍の作動流体の流れが絞られ規制されて、作動流体がダンパとして働いてしまい、ソレノイドの応答性を悪化させる可能性があったが、シム21により、作動流体の流れを常に作り出すことができるので、従来のような作動流体がダンパとして働く虞もなくなり、ソレノイドの応答性を向上させることができる。また、プランジャ1の作動により、プランジャ1がセンターポスト2に吸引され続けた場合でも、作動流体は常に流れ続けているので、作動流体が溜まってソレノイドが発熱したり、環境温度の変化により作動流体が劣化してプランジャとシムが固着することもない。
【0060】
図6〜8は、シムに切り欠きを設けた他の実施形態を示すものである。
【0061】
図6は、フランジ22aを有するシム22を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【0062】
シム22は、フランジ22aと円筒部22bとからなり、フランジ22aと円筒部22bの外周とを連通するスリット状の切り欠き22cが設けられているものである。
【0063】
図7は、フランジ23aを有するシム23を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【0064】
シム23は、フランジ23aと円筒部23bとからなり、フランジ23aのセンターポスト2側に向く表面部23dと円筒部23bの内周とを連通するスリット状の切り欠き23c,23eが設けられているものである。図7に示すシム23において、切り欠き23cは表面部23dにおいて放射線状に設けられている。
【0065】
シム23においては、内周側に作動流体を流す場合に用いられ、また、内周側に凸部が形成されるので、ロッドとの結合を強化することができる。
【0066】
図8は、フランジ24aを有するシム24を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【0067】
図8に示すシム24も、フランジ24aと円筒部24bとからなり、シム22同様にシム外周に設けられた切り欠き24cから流体を流すものである。
【0068】
ここで、シム22,23,24は、それぞれの円筒部22b,23b,24bがプランジャに圧入されるものである。また、切り欠きを内周及び外周の両方に設けてもよい。これにより、作動流体の流れを作り出すとともに、ロッド及びプランジャとの結合をより強化することができる。
【0069】
これまで述べてきたシムは、プランジャに結合したものであったが、図6〜8を用いて説明した切り欠きを有するシム22,23,24は、センターポストに嵌着される場合においても、適用することができ、また、ロッドを支持する軸受けとしても適用することができる。その一例として、シム22がセンターポストに嵌着された状態を図9を用いて説明する。
【0070】
シムは、センターポスト32とプランジャ31との間に生じている残留磁気による吸着防止用として、プランジャ31をセンターポスト32から離間しやすくするために設けられるが、従来では、ソレノイドON時に、シムとプランジャが接触して室30が密閉されてしまうと、作動流体の移動(流れ)が阻害されるため、また、作動流体によりシムとプランジャ自体が粘着してしまうため、ソレノイドの応答性が悪くなってしまう可能性があった。
【0071】
そこで、シム22を適用することで、ソレノイドON時においても、シムの油路(切り欠き22c)により室30が密閉状態となることはなく、また、シム22とプランジャ31とが面全体で接触するようなことはなく粘着することがなくなるので、ソレノイドの応答性の向上を図ることができるものである。
【0072】
また、従来では、プランジャ31の作動により、プランジャ31がセンターポスト32に吸引された場合に、プランジャ31とセンターポスト32との隙間が微小になると、シム近傍の作動流体の流れが絞られ規制されて、作動流体がダンパとして働いてしまい、ソレノイドの応答性を悪化させる可能性があった。
【0073】
シム22の適用により、図9(b)に示すように、作動流体の流れ(矢印D)を常に作り出すことができるので、従来のように作動流体がダンパとして働く虞もなくなり、ソレノイドの応答性を向上させることができる。また、プランジャ31の作動により、プランジャ31がセンターポスト32に吸引され続けた場合でも、作動流体は常に流れ続けているので、作動流体が溜まってソレノイドが発熱したり、環境温度の変化により作動流体が劣化してプランジャとシムや軸受けが固着することもない。
【0074】
これまで述べてきたシムのように、作動流体を介して2つの部材が密着する場合において、密着する面に例えば切り欠きを設けることにより面接触しない構造とすることで、作動流体による粘着の影響を抑制することができる。密着する面とはシムに限らず、他の一例として、バルブスリーブ43の端部43aに密着するスプール先端部42aにスリット42bを設けたソレノイドバルブを図10を用いて説明する。
【0075】
スプール42の先端部42aがバルブスリーブ43の端部43aに密着した状態から、ソレノイド部41の動作及びスプリング44によりスプール先端部42aが端部43aから離間する場合に、スリット42bを設けたことによりスプール先端部42aと端部43aとが粘着してしまうことはなく、スムーズにスプール先端部42aが端部43aから離間することができ、すなわち、ソレノイドの応答性の向上を図ることができる。
【0076】
スプリング44が設けられている室40が密閉室である場合には、スプール先端部42aからソレノイド部41側に連通する油路42cを設けることにより、室40が密閉されることを防ぐことができ、作動流体の流れを常に作り出すことができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カシメによっては得ることのできないプランジャ,ロッド,シムの結合構造を得ることができるので、ソレノイドの制御特性及び設計の自由度の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブの概略構成断面図である。
【図2】(a)は、シムとプランジャとロッドとの結合状態を示す図であり、(b)は(a)のC部拡大図、(c)は他の実施形態を示すC部拡大図である。
【図3】シムとプランジャとロッドとの結合方法を説明するための図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す概略図である。
【図5】切り欠きが設けられたシムを示す概略図である。
【図6】シムに切り欠きを設けた他の実施形態を示す図である。
【図7】シムに切り欠きを設けた他の実施形態を示す図である。
【図8】シムに切り欠きを設けた他の実施形態を示す図である。
【図9】シムがセンターポストに嵌着された状態を示す模式図である。
【図10】他の実施形態のソレノイドバルブを示す図である。
【図11】従来技術に係るソレノイドバルブを示す模式図である。
【図12】従来技術を説明するための模式図である。
【図13】従来技術を説明するための模式図である。
【図14】従来技術を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 プランジャ
1a 貫通孔
1b 傾斜面
2 センターポスト
3 コイル
4 ロッド
4a 溝
5,6 シム
5a,6a テーパ面
5b 貫通孔
7 スプール
8 バルブスリーブ
9 リターンスプリング
11 プランジャ
11a 貫通孔
11b 溝
14 ロッド
14a 大径部
14b,14c テーパ面
15,16 シム
21,22,23,24 シム
21a,22c,23c,23e,24c 切り欠き
21b 凸部
22a,23a,24a フランジ
22b,23b,24b 円筒部
23d 表面部
30,40 室
31 プランジャ
32 センターポスト
41 ソレノイド部
42 スプール
42a スプール先端部
42b スリット
42c 油路
43 バルブスリーブ
43a 端部
44 スプリング
100 ソレノイドバルブ
100A ソレノイド部
100B バルブ部

Claims (2)

  1. 励磁されたコイルによりセンターポストに磁気吸引されるプランジャと、
    前記プランジャの駆動をバルブ部に伝達するために該プランジャに連結されたロッドと、
    前記プランジャの両端部から該プランジャと前記ロッドとの間に圧入して設けられ、該プランジャと該ロッドとを結合するとともに、該プランジャと前記センターポストとの間に隙間を形成させる1組のシムと、
    を備えたソレノイドバルブであって、
    前記プランジャと前記ロッドとの間に圧入される前記シムの圧入方向に該シムが圧入された場合に、該ロッドと該シムとの間及び、該シムと該プランジャとの間の結合状態が締まりばめとなるように、該ロッドと該シムとの接触部及び、該シムと該プランジャとの接触部において、該プランジャと該ロッドと該シムとのうち少なくともいずれかに傾斜面を設けたことを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 前記シムには、軸方向に貫通している切り欠き状部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバルブ。
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