JP3945245B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転するディスクに摩擦材を押し付けて制動作用を行うディスクブレーキに関するもので、特に自動車等の車両に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
図30は、特開昭62−251533号公報に記載されたディスクブレーキであり、一端面が摩擦材に対向するピストン5を備え、このピストン5の他端面に傾斜面5zを形成し、傾斜面5zに当接する球体50を液圧作動式の駆動手段9によりピストン5の軸に対して垂直方向に移動させることにより、駆動手段9の作動力の作用方向を傾斜面5zで変換してピストン5を摩擦材3側に移動させるようになっている。そして、傾斜面5zの傾斜角θを45°未満に設定することにより駆動手段9の作動力よりも大きな摩擦材押し付け力が得られ、従って液圧をピストン5に直接作用させる周知のディスクブレーキに比して、より低い液圧(すなわち、小さい作動力)で同等の摩擦材押し付け力を得ることができる。
【0003】
また、図31は、特開昭62−127533号公報に記載されたブレーキ装置であり、ピストン5の傾斜面5zとブロック60の傾斜面60aとの間に、くさび構造体61およびローラ62を配置し、駆動手段としての電気モータ63によりモータ軸64を介して制御軸65を所定方向に回転させると、くさび構造体61およびローラ62が2つの傾斜面5z、60aを相対的に隔離させる方向に変位し、それによりピストン5が摩擦材3側に移動するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の公報に記載のディスクブレーキは、以下の理由によりピストン5が円滑に作動しにくいという問題がある。
【0005】
(a) ピストン5の傾斜面5zはピストン5の軸に対して垂直ではないため、ブレーキ作動時に球体50からピストン5に伝達される力の分力によりピストン5がシリンダ穴2aの壁面に押し付けられ、ピストン5とシリンダ穴2aとの摺動抵抗が大きくなってしまい、ピストン5が円滑に作動しにくいという問題が生じる。
【0006】
(b) 図30はブレーキ非作動時の状態を示しており、ブレーキ作動時には球体50が図30の右方へ移動し、ピストン5の傾斜面5zと球体50との接触点は移動する。そして、ピストン5の傾斜面5zと球体50は一点で接触し、またその接触点は殆どの場合ピストン5の軸からずれているため、球体50からピストン5に伝達される力によりピストン5にモーメントが働き、そのモーメントによってピストン5がシリンダ穴2aの壁面に押し付けられ、ピストン5とシリンダ穴2との摺動抵抗が大きくなってしまい、ピストン5が円滑に作動しにくいという問題が生じる。
【0007】
一方、後者の公報に記載のブレーキ装置は、以下の理由によりピストン5が円滑に作動しにくいという問題がある。
【0008】
(c) 図31はブレーキ非作動時の状態を示しており、ブレーキ作動時にはくさび構造体61およびローラ62が図31の下方へ移動し、ピストン5の傾斜面5zとローラ62との接触点は移動する。そして、ピストン5の傾斜面5zとローラ62との接触点は殆どの場合ピストン5の軸からずれているため、ローラ62からピストン5に伝達される力によりピストン5にモーメントが働き、そのモーメントによってピストン5がシリンダ穴2aの壁面に押し付けられ、ピストン5とシリンダ穴2との摺動抵抗が大きくなってしまい、ピストン5が円滑に作動しにくいという問題が生じる。
【0009】
(d) ピストン5の変位に伴ってモータ軸64に対し制御軸65が角度的に移動するため、換言すると制御軸65が揺動するため、仮にローラ62を複数対設けたとしても、ピストン5の傾斜面5zに対して複数のローラ62を同時に接触させることができない。従って、その接触点の面圧が極めて高くなって耐久性確保が困難であると共に、ピストン5の傾斜面5zに複数のローラ62を同時に接触させることができないことが関連して上記(c)の問題が生じる。
【0010】
本発明は上記点に鑑みて、駆動手段の作動力の作用方向を変換してピストンを摩擦材側に移動させるようにしたディスクブレーキにおいて、ピストンの円滑な作動を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、回転するディスク(1)と、ディスク(1)に押し付けられてディスク(1)を制動する摩擦材(3)と、摩擦材(3)に一端面が対向すると共に、摩擦材(3)をディスク(1)に押し付ける向きに移動可能なピストン(5)と、ピストン(5)が摺動自在に挿入されるシリンダ穴(2a)とを備えるディスクブレーキにおいて、ピストン(5)の他端面(5a)に沿って移動可能で、移動方向に沿ってピストン(5)の軸方向の厚さが変化するように形成されたくさび部材(8)と、くさび部材(8)の反ピストン側に配置されたガイド部材(10)と、くさび部材(8)を駆動する駆動手段(9)とを備え、ピストン(5)の他端面(5a)をピストン(5)の軸に対して垂直にし、ガイド部材(10)のくさび部材側端面(10a)をピストン(5)の他端面(5a)に対して傾斜させ、くさび部材(8)の移動に伴ってピストン(5)が移動されるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
これによると、ピストンの他端面をピストンの軸に対して垂直にしているため、くさび部材の移動時にピストンに伝達される力の作用方向がピストンの軸と平行になり、従ってピストンをシリンダ穴の壁面に押し付けるような分力がなく、ピストンを円滑に作動させることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明では、回転するディスク(1)と、ディスク(1)に押し付けられてディスク(1)を制動する摩擦材(3)と、摩擦材(3)に一端面が対向すると共に、摩擦材(3)をディスク(1)に押し付ける向きに移動可能なピストン(5)と、ピストン(5)が摺動自在に挿入されるシリンダ穴(2a)とを備えるディスクブレーキにおいて、ピストン(5)の他端面(5a)に沿って移動可能で、移動方向に沿ってピストン(5)の軸方向の厚さが変化するように形成されたくさび部材(30)と、くさび部材(30)を駆動する駆動手段(9)とを備え、くさび部材(30)は、ピストン(5)の軸の延長線上を支点として回転すると共に、くさび部材(30)のピストン側端面(30d)が支点を曲率中心とする円弧状に形成され、ピストン(5)の他端面(5a)は、くさび部材(30)のピストン側端面(30d)と同一の曲率の円弧状で、かつピストン(5)の軸を中心にして対称形状に形成され、くさび部材(30)の移動に伴ってピストン(5)が移動されるように構成されていることを特徴とする。
【0014】
これによると、ピストンの他端側の円弧状の面はピストンの軸を中心にして対称形状であるため、ピストンをシリンダ穴の壁面に押し付ける向きの分力が、ピストンの軸を中心にして一方側と他方側とで等しくなり、従ってピストンをシリンダ穴の壁面に押し付ける力がキャンセルされ、ピストンを円滑に作動させることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明では、回転するディスク(1)と、ディスク(1)に押し付けられてディスク(1)を制動する摩擦材(3)と、摩擦材(3)に一端面が対向すると共に、摩擦材(3)をディスク(1)に押し付ける向きに移動可能なピストン(5)と、ピストン(5)が摺動自在に挿入されるシリンダ穴(2a)とを備えるディスクブレーキにおいて、シリンダ穴(2a)とピストン(5)とが摺動する部位に配置された軸受(40)と、ピストン(5)の他端面(5a)に沿って移動可能で、移動方向に沿ってピストン(5)の軸方向の厚さが変化するように形成されたくさび部材(8、30)と、くさび部材(8、30)を駆動する駆動手段(9)とを備え、くさび部材(8、30)の移動に伴ってピストン(5)が移動されるように構成されていることを特徴とする。
【0016】
これによると、シリンダ穴とピストンとが摺動する部位に配置された軸受により、シリンダ穴とピストンとの摺動抵抗を小さくできるため、ピストンを円滑に作動させることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明では、回転するディスク(1)と、ディスク(1)に押し付けられてディスク(1)を制動する摩擦材(3)と、摩擦材(3)に一端面が対向すると共に、摩擦材(3)をディスク(1)に押し付ける向きに移動可能なピストン(5)と、ピストン(5)が摺動自在に挿入されるシリンダ穴(2a)とを備えるディスクブレーキにおいて、ピストン(5)の他端面(5a)に沿って移動可能で、移動方向に沿ってピストン(5)の軸方向の厚さが変化するように形成されたくさび部材(8)と、ピストン(5)とくさび部材(8、30)との間に配置されると共に、くさび部材(8、30)の移動に伴って転動するころ(14a、20a、32a)を有する転がり軸受(14、20、32)と、くさび部材(8、30)を駆動する駆動手段(9)とを備え、くさび部材(8、30)の移動に伴ってころ(14a、20a、32a)が転動すると共にピストン(5)が移動されるように構成されていることを特徴とする。
【0018】
これによると、ピストンとくさび部材との間にころを有する転がり軸受を配置したことにより、くさび部材の移動時にピストンに伝達される力が各ころに分散され、ピストンの他端面にほぼ均一に力を作用させることができるため、ピストンをシリンダ穴の壁面に押し付けるようなモーメントが減少し、ピストンを円滑に作動させることができる。
【0019】
ところで、図30に示す従来のディスクブレーキは、ピストン5の傾斜面5zと球体50は一点で点接触し、またロッド51と球体50も一点で点接触するため、その接触点に荷重が集中して応力が過大となる。同様に、図31に示す従来のブレーキ装置においても、ピストン5の傾斜面5zに対して1つのローラ62のみが接触するため、その接触点に荷重が集中して応力が過大となる。従って、集中荷重により傾斜面5zに圧痕ができたり、さらにはその圧痕により球体50やローラ62の転動が円滑に行われないなどの不具合が発生する。
【0020】
また、図30に示す従来のディスクブレーキは、ピストン5の傾斜面5zに対して球体50が転動する想定であるが、球体50はそれを保持するロッド51の球座52内で回転するため、球体50と球座52との間に摺動抵抗が発生し、力の損失となる。
【0021】
これに対し、請求項4の発明によれば、ピストンおよびくさび部材ところとは複数の箇所で接触し、しかも線接触となるため、応力が分散されて圧痕の発生やころの転動不良が防止される。また、ころはくさび部材の移動に伴って転動するため、ピストンおよびくさび部材ところとの間に摺動抵抗は発生しない。
【0022】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし3の発明において、くさび部材(8、30)の移動に伴って転動するころ(14a、20a、32a)を有する転がり軸受(14、20、32)が、ピストン(5)とくさび部材(8、30)との間に配置されていることを特徴とする。
【0023】
これによると、請求項4の発明と同様の効果を得ることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5の発明において、くさび部材(8、30)の移動に伴って転動するころ(15a、21a、33a)を有する転がり軸受(15、21、33)が、くさび部材(8、30)の反ピストン側に配置されていることを特徴とする。
【0025】
これによると、くさび部材とガイド部材との間の摺動を無くして、くさび部材をスムーズに移動させることができる。
【0026】
請求項7に記載の発明のように、転がり軸受(14、15、20、21、32、33)は、ころ(14a、15a、20a、21a、32a、33a)を複数本有することが望ましい。
【0027】
請求項8に記載の発明のように、閉ループの軌道に沿ってころ(20a、21a、33a)が循環する転がり軸受(20、21、33)を用いることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明では、円筒状または円柱状の軸受(70、71)を少なくとも3個備え、軸受(70、71)は、くさび部材(8)またはピストン(5)およびガイド部材(10)に保持され、軸受(70、71)の外周面がくさび部材(8)またはピストン(5)およびガイド部材(10)に接していることを特徴とする。
【0029】
これによると、軸受を設けているため、くさび部材とピストンおよびガイド部材との間の摺動を無くして、くさび部材をスムーズに移動させることができる。また、少なくとも3個の円筒状または円柱状の軸受を適宜に配置することにより、ピストンおよびガイド部材に対してくさび部材が傾くのを防止することができる。
【0030】
請求項10に記載の発明では、くさび部材(8)に保持されて外周面がピストン(5)の他端面(5a)に接触する円筒状または円柱状の第1軸受(70A)と、くさび部材(8)に保持されて外周面がガイド部材(10)のくさび部材側端面(10a)に接触する円筒状または円柱状の第2軸受(70B)とを備え、第1軸受(70A)の外周面と第2軸受(70B)の外周面とが接触していることを特徴とする。
【0031】
これによると、第1軸受と第2軸受により、くさび部材とピストンおよびガイド部材との間の摺動を無くして、くさび部材をスムーズに移動させることができる。
【0032】
ところで、第1軸受の外周面と第2軸受の外周面とが接触していない場合は、ピストンから第1軸受に作用する力は、くさび部材において第1軸受が保持された部位に全て作用し、ガイド部材から第2軸受に作用する力は、くさび部材において第2軸受が保持された部位に全て作用する。
【0033】
これに対し、請求項10の発明のように、第1軸受の外周面と第2軸受の外周面とを接触させた場合、ピストンから第1軸受に作用する力とガイド部材から第2軸受に作用する力とが互いに打ち消されるため、くさび部材において各軸受が保持された部位に作用する力が小さくなり、従って、各軸受がスムーズに作動可能であると共に、各軸受の耐久性を向上させることができる。
【0034】
請求項11に記載の発明では、ピストン(5)とくさび部材(8)との間に配置されると共に、くさび部材(8)の移動に伴って転動するころ(14a)を有する転がり軸受(14)と、くさび部材(8)の変位を転がり軸受(14)に伝達して、転がり軸受(14)をくさび部材(8)の移動方向に変位させる変位伝達手段(80、81、82、83)とを備えることを特徴とする。
【0035】
これによると、くさび部材の移動に伴って転がり軸受を確実に追従移動させて、くさび部材と転がり軸受の所定の位置関係を維持することができるため、転がり軸受とピストンの所定の位置関係も維持され、従って、くさび部材から転がり軸受を介してピストンの所定部位に力を伝達してピストンを円滑に作動させることができる。
【0036】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。まず、本発明の実施形態を説明するに先立って、本発明の基本的な構成を示す参考例について説明する。
(第1参考例
図1は第1参考例になるディスクブレーキを自動車等の車両に用いた例を示す断面図、図2は図1のくさび部材8周辺の構成を示す図1のA−A線に沿う断面図、図3は図1のくさび部材8および転がり軸受14、15の拡大図である。
【0038】
図1および図2において、ディスク1はディスク軸aを中心に図示しない車輪と一体的に回転するもので、冷却用の空気通路穴1aを有する。ディスク1の外周部近傍には、断面形状が略コの字状のキャリパ2がディスク1の外周部を跨ぐようにして配置され、このキャリパ2はディスク軸a方向に移動可能にして車体に取り付けられている。
【0039】
キャリパ2に組み付けられた第1摩擦材3と第2摩擦材4は、ディスク1におけるディスク軸a方向両端面に対向して配置され、両摩擦材3、4のうち第1摩擦材3はディスク軸a方向に移動可能にしてキャリパ2に保持されている。そして、両摩擦材3、4をディスク1に押し付けて制動作用を行うようになっている。
【0040】
キャリパ2において第1摩擦材3が配置されている側にはシリンダ穴2aが形成され、このシリンダ穴2aには円筒状のピストン5が摺動自在に挿入されている。このピストン5は、ピストン軸b方向両端面がピストン軸bに対して垂直に形成され、その一端面が第1摩擦材3に対向している。そして、ピストン5は、ピストン軸bがディスク軸aと平行になるようにして組み付けられており、ピストン軸b方向に移動可能である。
【0041】
シリンダ穴2aの環状の溝には弾性シールリング6が挿入され、この弾性シールリング6の内周面がピストン5の外周面に密着している。また、シリンダ穴2aとピストン5との間にはダストシール7が組み付けられている。
【0042】
ピストン5の他端面5a(以下、くさび部材側端面という)側に配置された板状のくさび部材8は、液圧にて作動する形式の駆動手段9によって駆動されて、ピストン5の他端面5aに沿って(すなわち、ピストン軸bに対して略垂直方向に)移動するようになっている。なお、くさび部材8の移動を可能にするためにキャリパ2にはシリンダ穴2aと外部とを連通する2つの開口部2bが形成されており、くさび部材8の一部が開口部2b内に位置している。また、くさび部材8は、ピストン軸b方向の厚さがくさび部材8の移動方向に沿って変化しており、具体的には、駆動手段9側の端部から他端側(図1の上方)に向かって所定の拡がり角度θ1(図3参照)で連続的に厚さが減少している。
【0043】
くさび部材8の反ピストン側には板状のガイド部材10が配置され、このガイド部材10のくさび部材側端面10aは、ピストン5の他端面5aに対して傾斜角θ2だけ傾斜している。なお、この傾斜角θ2はくさび部材8の拡がり角度θ1と等しく設定されている。また、ガイド部材10は抜け止め用のストッパ11にて位置決めされてキャリパ2に固定されている。
【0044】
ガイド部材10とシリンダ穴2aの底部との間にはスペーサ12が配置され、また、このスペーサ12にはピストン5側に向かってくさび部材8の側面まで延びる2つの突起部12a(図2参照)が形成されている。なお、スペーサ12は回り止め用のピン13(図2参照)にてキャリパ2に固定されている。
【0045】
ピストン5のくさび部材側端面5aとくさび部材8のピストン側端面8aとの間には、くさび部材8の移動に伴って転動するころを有する第1転がり軸受14が配置され、また、くさび部材8のガイド部材側端面8bとガイド部材10のくさび部材側端面10aとの間にも、くさび部材8の移動に伴って転動するころを有する第2転がり軸受15が配置されている。第1、第2転がり軸受14、15は、図3に示すように、円筒状または円柱状の複数のころ14a、15aを保持器14b、15bにて回転自在に保持した周知の形式のものである。
【0046】
さらに、くさび部材8とスペーサ12の2つの突起部12aとの間にもくさび部材8の移動に伴って転動するころを有する第3転がり軸受16が配置されており、この転がり軸受16も、図3に示す第1、第2転がり軸受14、15と同じ構成である。
【0047】
なお、図1のように組み付けられた状態では、ピストン5のくさび部材側端面5aとくさび部材8のピストン側端面8aが平行になっており、一方、くさび部材8のガイド部材側端面8bとガイド部材10のくさび部材側端面10aも平行になっている。
【0048】
次に、上記構成になるディスクブレーキの作動を説明する。
【0049】
図示しないブレーキペダルの操作により発生したマスタシリンダ圧が駆動手段9に伝達されると、駆動手段9の推力によりくさび部材8が図1の上方に向かって押し出され、このくさび部材8の移動に伴って、各転がり軸受14〜16のころが転動しつつ、各転がり軸受14〜16がくさび部材8に追従して移動する。
【0050】
そして、くさび部材8のピストン軸b方向の厚さがくさび部材8の移動方向に沿って変化しているため、くさび部材8が図1の上方に向かって押し出されるのに伴ってピストン5とガイド部材10との間隔が増大する。
【0051】
この際、くさび部材8のガイド部材側端面8bおよびガイド部材10のくさび部材側端面10aが傾斜しているため、駆動手段9の推力がその向きに対して90°変換された力となって第2転がり軸受15を介してガイド部材10に作用し、これによりガイド部材10が反ピストン側に押される。ただし、ガイド部材10はキャリパ2に固定されていて、ガイド部材10とキャリパ2とはピストン軸b方向に相対移動できないので、ガイド部材10に作用する力の反力によりピストン5が押され、これによりピストン5がディスク1側に向かって移動して第1摩擦材3がディスク1に押し付けられる。
【0052】
また、第1摩擦材3がディスク1に当接すると、ガイド部材10に作用する力によって、第2摩擦材4がディスク1に近づく向きにキャリパ2全体が移動され、これにより第2摩擦材4がディスク1に押し付けられる。
【0053】
このように両摩擦材3、4をディスク1に押し付けることによってディスク1を制動し、ひいては車両を制動する。
【0054】
参考例では、ピストン5のくさび部材側端面5aをピストン軸bに対して垂直にしているため、くさび部材8の移動時に第1転がり軸受14を介してピストン5に伝達される力の作用方向がピストン軸bと平行になり、従ってピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるような分力がなく、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0055】
また、ピストン5のくさび部材側端面5aとくさび部材8のピストン側端面8aとの間には、くさび部材8の移動に伴って転動するころ14aを有する第1転がり軸受14を配置しているため、くさび部材8の移動時に第1転がり軸受14を介してピストン5に伝達される力が各ころ14aに分散され、従ってピストン5のくさび部材側端面5aにほぼ均一に力を作用させることができるため、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるようなモーメントが減少し、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0056】
そして、上記のように、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるような分力がないことと、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるようなモーメントが減少することとが相俟って、ピストン5とシリンダ穴2aとの摺動抵抗が著しく低減され、ピストン5の極めて円滑な作動が実現される。
【0057】
また、ピストン5のくさび部材側端面5aとくさび部材8のピストン側端面8aとの間、およびくさび部材8のガイド部材側端面8bとガイド部材10のくさび部材側端面10aとの間に、くさび部材8の移動に伴って転動するころを有する第1、第2転がり軸受14、15を配置しているため、各面5a、8a、8b、10aところ14a、15aは複数の箇所で接触し、しかも線接触となる。従って、応力が分散されて圧痕の発生やころ14a、15aの転動不良が防止される。また、第1、第2転がり軸受14、15の各ころ14a、15aはくさび部材8の移動に伴って転動するため、各面5a、8a、8b、10aところ14a、15aとの間に摺動抵抗は発生しない。
【0058】
また、くさび部材8の拡がり角度θ1およびガイド部材10の傾斜角θ2を45°未満に設定することにより、駆動手段9の推力よりも大きな摩擦材押し付け力が得られるため、液圧をピストンに直接作用させる周知のディスクブレーキに比して、より低い液圧で同等の摩擦材押し付け力を得ることができる。従って、液圧をピストンに直接作用させる周知のディスクブレーキにおいて用いられる倍力装置を廃止することができる。
【0059】
(第2参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を、閉ループの軌道に沿ってころが循環する形式の第1、第2転がり軸受20、21に変更したものである。なお、図4は本参考例になるディスクブレーキの断面図、図5は図4の第1、第2転がり軸受20、21を示す図4のB−B線に沿う断面図である。
【0060】
まず、第1、第2転がり軸受20、21の構成を説明する。円筒状または円柱状の複数のころ20a、21aは、その軸方向両端に円柱状の突起部20b、21bが形成されている。ころ20a、21aは板状の軌道台20c、21cの周囲に配置され、軌道台20c、21cに組み付けられた2つの側板20d、21dが突起部20b、21bに係合することによりころ20a、21aの抜けが防止されるようになっている。
【0061】
上記構成になる第1転がり軸受20は、ピストン5とくさび部材8との間に配置されると共に、ピストン5の凹部5bに一部が埋設されてピストン5に固定されている。なお、凹部5bの底部を形成するピストン5のくさび部材側端面5aは、ピストン軸bに対して垂直に形成されている。そして、第1転がり軸受20は、複数のころ20aがくさび部材8と接触し、それらの複数の接触点を結んだ線がピストン軸bに対して垂直になるようにして、ピストン5に組み付けられている。
【0062】
一方、第2転がり軸受21は、くさび部材8とガイド部材10との間に配置されると共に、ガイド部材10の凹部10bに一部が埋設されてガイド部材10に固定されている。また、第2転がり軸受21は、複数のころ21aがくさび部材8と接触し、それらの複数の接触点を結んだ線がピストン軸bと垂直な線に対して傾くようにして、ピストン5に組み付けられている。ただし、その傾斜角はくさび部材8の拡がり角度θ1と等しく設定されている。
【0063】
上記構成において、駆動手段9によりくさび部材8が駆動されると、くさび部材8の移動に伴ってころ20a、21aが転動すると共に、ころ20a、21aは軌道台20c、21cと側板20d、21dとによって規定される閉ループの軌道に沿って軌道台20c、21cの周囲を循環する。
【0064】
そして、第1参考例と同様に、くさび部材8が図4の上方に向かって押し出されるのに伴って、ガイド部材10に作用する力の反力によりピストン5が押され、これによりピストン5がディスク1側に向かって移動して第1摩擦材3がディスク1に押し付けられる。
【0065】
また、第1摩擦材3がディスク1に当接すると、ガイド部材10に作用する力によって、第2摩擦材4がディスク1に近づく向きにキャリパ2全体が移動され、これにより第2摩擦材4がディスク1に押し付けられる。
【0066】
参考例では、第1転がり軸受20の複数のころ20aとくさび部材8との各接触点を結んだ線がピストン軸bに対して垂直になるようにしているため、くさび部材8の移動時にピストン5に伝達される力の作用方向がピストン軸bと平行になり、従ってピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるような分力がなく、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0067】
また、ピストン5に伝達される力が各ころ20aに分散され、従ってピストン5にほぼ均一に力を作用させることができるため、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるようなモーメントが減少し、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0068】
実施形態
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、第1参考例のくさび部材8を、回転運動するくさび部材30に変更したものである。なお、図6は本実施形態になるディスクブレーキの断面図である。
【0069】
図6において、くさび部材30は、ピストン軸bの延長線上に位置する支持軸30aを支点として回転するようになっており、支持軸30aから延びるアーム30bの端部に円弧状のくさび部30cが配置されている。そして、くさび部材30はキャリパ2に対してピストン軸b方向に相対移動可能になっている。
【0070】
くさび部材30の支持軸30aには、電気モータおよび減速機からなる駆動手段9が接続されており、この駆動手段9によりくさび部材30が駆動される。
【0071】
くさび部30cのピストン側端面30dは、ピストン軸bの延長線上に位置する支持軸30aを曲率中心とする円弧状に形成されている。また、くさび部30cの反ピストン側端面30eも円弧状に形成されている。ただし、反ピストン側端面30eの曲率中心はピストン軸bの延長線からずれており、これによりくさび部材30の図6において時計回り方向への回転に伴ってくさび部30cのピストン軸b方向の厚さが連続的に増加するようになっている。
【0072】
ピストン5のくさび部材側端面5aは円弧状に形成されており、その円弧形状は、くさび部30cのピストン側端面30dと同一の曲率で、かつピストン軸bを中心にして対称(換言すると、ピストン軸bの延長線上を曲率中心とする)である。
【0073】
ピストン5とくさび部30cとの間には、円筒状または円柱状の複数のころ32aを有する円弧状の第1転がり軸受32が配置されている。また、くさび部30cとシリンダ穴2aの底部との間には、円筒状または円柱状の複数のころ33aを有する第2転がり軸受33が配置されている。この第2転がり軸受33は閉ループの軌道に沿ってころ33aが循環するもので、くさび部30c側が円弧状になっている。
【0074】
上記構成において、駆動手段9によりくさび部材30が駆動されると、ころ32a、33aを転動させつつくさび部材30が回転する。そして、くさび部材30の図6において時計回り方向への回転に伴ってくさび部30cのピストン軸b方向の厚さが増加するため、くさび部材30の図6において時計回り方向への回転に伴って第2転がり軸受33が反ピストン側に押される。ただし、第2転がり軸受33はキャリパ2に固定されていて移動できないので、反力によりくさび部材30がピストン5側に移動し、これによりピストン5がディスク1側に向かって移動して第1摩擦材3がディスク1に押し付けられる。
【0075】
また、第1摩擦材3がディスク1に当接すると、ガイド部材10に作用する力によって、第2摩擦材4がディスク1に近づく向きにキャリパ2全体が移動され、これにより第2摩擦材4がディスク1に押し付けられる。
【0076】
本実施形態では、ピストン5のくさび部材側端面5aがピストン軸bを中心にして対称形状であるため、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付ける向きの分力が、ピストン軸bを中心にして一方側と他方側とで等しくなり、従ってピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付ける力がキャンセルされ、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0077】
第3参考例
参考例は、第1参考例のピストン5にすべり軸受40を設けたものである。なお、図7は本参考例になるディスクブレーキの断面図、図8は図7のピストン5を示す図7のC−C線に沿う断面図である。
【0078】
参考例のピストン5はそのくさび部材側端面5aがピストン軸bと垂直な線に対して傾斜している。この場合、ピストン5に伝達される力の分力によりピストン5がシリンダ穴2aの壁面に押し付けられる。
【0079】
そこで、本参考例では、ピストン5の外周部において上記分力によりピストン5がシリンダ穴2aの壁面に押し付けられる部位に半円筒状のすべり軸受40を設け、これによりピストン5とシリンダ穴2aとの摺動抵抗を小さくして、ピストン5を円滑に作動させるようにしている。
【0080】
なお、すべり軸受40は円筒状であってもよい。また、すべり軸受40をシリンダ穴2aに設けてもよい。
【0081】
第4参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、ピストン5およびガイド部材10にラジアル軸受70を保持させたものである。なお、図9は本参考例の要部を示す模式的な図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0082】
図9において、ラジアル軸受70は、円筒状の内輪と円筒状の外輪との間に玉またはころの転動体が配置された周知のもので、ピストン5に2個保持されると共に、ガイド部材10に1個保持されている。
【0083】
ピストン5に保持されたラジアル軸受70は、その内輪がピストン5に固定され、その外輪がくさび部材8のピストン側端面8aに接触している。また、ガイド部材10に装着されたラジアル軸受70は、その内輪がガイド部材10に固定され、その外輪がくさび部材8のガイド部材側端面8bに接触している。
【0084】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って各ラジアル軸受70の外輪が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。また、少なくとも3個のラジアル軸受70を適宜に配置することにより、ピストン5およびガイド部材10に対してくさび部材8が傾くのを防止することができる。
【0085】
なお、ラジアル軸受70は、ピストン5およびガイド部材10にそれぞれ2個以上装着してもよい。
【0086】
第5参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、ピストン5およびガイド部材10に円柱状の軸受71を保持させたものである。なお、図10は本参考例の要部を示す模式的な図、図11は図10のD−D線に沿う断面図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0087】
図10および図11において、軸受71は、大径円柱部71aと小径円柱部71bとが形成されており、ピストン5に2個保持されると共に、ガイド部材10に1個保持されている。
【0088】
ピストン5に保持された軸受71は、ピストン5に固定されたラジアル軸受72に小径円柱部71bが挿入されて支持されると共に、大径円柱部71aがくさび部材8のピストン側端面8aに接触している。また、ガイド部材10に保持された軸受71は、ガイド部材10に固定されたラジアル軸受72に小径円柱部71bが挿入されて支持されると共に、大径円柱部71aがくさび部材8のガイド部材側端面8bに接触している。
【0089】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って軸受71が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。また、少なくとも3個の軸受71を適宜に配置することにより、ピストン5およびガイド部材10に対してくさび部材8が傾くのを防止することができる。
【0090】
なお、軸受71は、ピストン5およびガイド部材10にそれぞれ2個以上装着してもよい。
【0091】
第6参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、くさび部材8にラジアル軸受70を保持させたものである。なお、図12は本参考例の要部を示す模式的な図、図13は図12のE−E線に沿う断面図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0092】
図12および図13において、ラジアル軸受70は、円筒状の内輪と円筒状の外輪との間に玉またはころの転動体が配置された周知のもので、ラジアル軸受70はくさび部材8に3個保持され、そのうちの2個のラジアル軸受70の外輪がピストン5のくさび部材側端面5a(図1参照)に接触し、残りの1個のラジアル軸受70の外輪がガイド部材10のくさび部材側端面10a(図1参照)に接触するようになっている。
【0093】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って各ラジアル軸受70の外輪が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。また、少なくとも3個のラジアル軸受70を適宜に配置することにより、ピストン5およびガイド部材10に対してくさび部材8が傾くのを防止することができる。
【0094】
第7参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、くさび部材8に円柱状の軸受71を保持させたものである。なお、図14は本参考例の要部を示す模式的な図、図15は図14のF−F線に沿う断面図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0095】
図14および図15において、くさび部材8に3個保持された軸受71は、大径円柱部71aと小径円柱部71bとが形成されており、くさび部材8に固定されたラジアル軸受72に小径円柱部71bが挿入されて支持されている。そして、2個の軸受71の大径円柱部71aがピストン5のくさび部材側端面5a(図1参照)に接触し、残りの1個の軸受71の大径円柱部71aがガイド部材10のくさび部材側端面10a(図1参照)に接触するようになっている。
【0096】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って軸受71が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。また、少なくとも3個の軸受71を適宜に配置することにより、ピストン5およびガイド部材10に対してくさび部材8が傾くのを防止することができる。
【0097】
第8参考例
参考例は、第2参考例の第1、第2転がり軸受20、21の配置等を変更したものである。なお、図16は本参考例の要部を示す模式的な図であり、図示しない部位は第2参考例と同一構成である。
【0098】
参考例の第1、第2転がり軸受20、21の単体の構成は、第2参考例の第1、第2転がり軸受20、21(図4、図5参照)と同一である。但し、本参考例では、第1転がり軸受20は、ピストン5とくさび部材8との間に配置されると共に、くさび部材8の凹部8cに一部が埋設されてくさび部材8に固定されている。また、第2転がり軸受21は、くさび部材8とガイド部材10との間に配置されると共に、くさび部材8の凹部8cに一部が埋設されてくさび部材8に固定されている。
【0099】
そして、くさび部材8の移動に伴ってころ20a、21aが転動すると共に、ころ20a、21aは軌道台20c、21c(図5参照)と側板20d、21d(図5参照)とによって規定される閉ループの軌道に沿って軌道台20c、21cの周囲を循環する。
【0100】
参考例では、くさび部材8の移動時に第1転がり軸受20を介してピストン5に伝達される力が各ころ20aに分散され、ピストン5にほぼ均一に力を作用させることができるため、ピストン5をシリンダ穴2aの壁面に押し付けるようなモーメントが減少し、ピストン5を円滑に作動させることができる。
【0101】
第9参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、くさび部材8にラジアル軸受70A、70Bを保持させたものである。なお、図17は本参考例の要部を示す模式的な図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0102】
図17において、ラジアル軸受70A、70Bは、円筒状の内輪と円筒状の外輪との間に玉またはころの転動体が配置された周知のもので、くさび部材8に4個保持され、そのうちの2個の第1ラジアル軸受70Aの外輪がピストン5のくさび部材側端面5a(図1参照)に接触し、残りの2個の第2ラジアル軸受70Bの外輪がガイド部材10のくさび部材側端面10a(図1参照)に接触するようになっている。また、第1ラジアル軸受70Aの外輪と第2ラジアル軸受70Bの外輪とが接触するようになっている。
【0103】
さらに、図中左側の各ラジアル軸受70A、70Bの外径よりも、図中右側の各ラジアル軸受70A、70Bの外径が大きくなっており、この外径差により、くさび部材8の拡がり角度θ1(図3参照)相当の厚み変化を持たせている。
【0104】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って各ラジアル軸受70A、70Bの外輪が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。
【0105】
ところで、第1ラジアル軸受70Aの外輪と第2ラジアル軸受70Bの外輪とが接触していない場合は、ピストン5から第1ラジアル軸受70Aに作用する力は、くさび部材8において第1ラジアル軸受70Aが保持された部位に全て作用し、ガイド部材10から第2ラジアル軸受70Bに作用する力は、くさび部材8において第2ラジアル軸受70Bが保持された部位に全て作用する。
【0106】
これに対し、本参考例のように、第1ラジアル軸受70Aの外輪と第2ラジアル軸受70B外輪とを接触させた場合、ピストン5から第1ラジアル軸受70Aに作用する力とガイド部材10から第2ラジアル軸受70Bに作用する力とが互いに打ち消されるため、くさび部材8において各ラジアル軸受70A、70Bが保持された部位に作用する力が小さくなり、従って、各ラジアル軸受70A、70Bがスムーズに作動可能であると共に、各ラジアル軸受70A、70Bの耐久性を向上させることができる。
【0107】
なお、本参考例では、それぞれの外輪同士が接触する第1ラジアル軸受70Aと第2ラジアル軸受70Bとの組み合わせを2組設けたが、それらの組み合わせを1組のみ設けてもよい。
【0108】
第10参考例
参考例は、第1参考例の第1、第2転がり軸受14、15を廃止し、くさび部材8にラジアル軸受70A、70Bを保持させたものである。なお、図18は本参考例の要部を示す模式的な図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0109】
図18において、ラジアル軸受70A、70Bは、円筒状の内輪と円筒状の外輪との間に玉またはころの転動体が配置された周知のもので、くさび部材8に5個保持され、そのうちの2個の第1ラジアル軸受70Aの外輪がピストン5のくさび部材側端面5aに接触し、残りの3個の第2ラジアル軸受70Bの外輪がガイド部材10のくさび部材側端面10aに接触するようになっている。また、1個の第1ラジアル軸受70Aの外輪と2個の第2ラジアル軸受70Bの外輪とが接触するようになっている。
【0110】
さらに、第1ラジアル軸受70Aと第2ラジアル軸受70Bとのピストン軸b方向のピッチが、図中右側程大きくなっており、このピッチ差により、くさび部材8の拡がり角度θ1(図3参照)相当の厚み変化を持たせている。
【0111】
参考例では、くさび部材8の移動に伴って各ラジアル軸受70A、70Bの外輪が回転するため、くさび部材8とピストン5およびガイド部材10との間の摺動を無くして、くさび部材8をスムーズに移動させることができる。
【0112】
また、第1ラジアル軸受70Aの外輪と第2ラジアル軸受70B外輪とを接触させているため、ピストン5から第1ラジアル軸受70Aに作用する力とガイド部材10から第2ラジアル軸受70Bに作用する力とが互いに打ち消され、くさび部材8において各ラジアル軸受70A、70Bが保持された部位に作用する力が小さくなり、従って、各ラジアル軸受70A、70Bがスムーズに作動可能であると共に、各ラジアル軸受70A、70Bの耐久性を向上させることができる。
【0113】
第11参考例
参考例は、第1参考例の第1転がり軸受14を、くさび部材8の移動に伴って確実に追従移動させるようにしたものである。なお、図19は本参考例の要部を示す模式的な図、図20は図19の歯車80の斜視図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0114】
図19および図20において、ピストン5とくさび部材8との間に配置された第1転がり軸受14は、円筒状または円柱状の複数のころ14aを保持器14bにて回転自在に保持したものである。また、ころ14aよりも外径が大きい歯車80が、保持器14bに回転自在に保持されている。ピストン5のくさび部材側端面5aには、歯車80と噛み合う歯部5cが形成され、くさび部材8のピストン側端面8aには、歯車80と噛み合う歯部8dが形成されている。なお、歯車80が変位伝達手段を構成する。
【0115】
そして、くさび部材8が移動すると、歯部5c、8dと噛み合った歯車80が回転する。歯車80が回転することにより、第1転がり軸受14はくさび部材8の移動量の半分だけくさび部材8と同じ向きに移動する。
【0116】
このように、歯部5c、8dと歯車80とによってくさび部材8の変位を第1転がり軸受14に伝達することにより、くさび部材8の移動に伴って第1転がり軸受14を確実に追従移動させて、くさび部材8と第1転がり軸受14の所定の位置関係を維持することができる。従って、第1転がり軸受14とピストン5の所定の位置関係も維持されるため、くさび部材8から第1転がり軸受14を介してピストン5の所定部位に力を伝達してピストン5を円滑に作動させることができる。
【0117】
なお、第2転がり軸受15の保持器15b(図1、図3参照)に歯車80を回転自在に保持し、くさび部材8のガイド部材側端面8b(図1参照)およびガイド部材10のくさび部材側端面10a(図1参照)に、歯車80と噛み合う歯部をそれぞれ形成して、くさび部材8の移動に伴って第2転がり軸受15を追従移動させるようにしてもよい。
【0118】
第12参考例
参考例は、第11参考例の歯車80の形状を変更したものである。図21に示すように、変位伝達手段としての本参考例の歯車80は、歯車部80aと円柱部80bとからなり、円柱部80bが保持器14bにて回転自在に保持され、歯車部80aが保持器14bから突出すると共に歯部5c、8d(図19参照)と噛み合うようになっている。
【0119】
そして、くさび部材8が移動すると、歯車部80aと歯部5c、8dとの噛み合いにより歯車80が回転する。歯車80が回転することにより、第1転がり軸受14はくさび部材8の移動量の半分だけくさび部材8と同じ向きに移動する。
【0120】
第13参考例
参考例は、第1参考例の第1転がり軸受14を、くさび部材8の移動に伴って確実に追従移動させるようにしたものである。なお、図22は本参考例の要部を示す図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0121】
図22に示すように、本参考例では、第1転がり軸受14のころ14aに環状の溝141aを形成し、この溝141aに変位伝達手段としてのリング81を装着している。リング81は、ピストン5のくさび部材側端面5a(図1参照)およびくさび部材8のピストン側端面8a(図1参照)に接触するようになっている。ここで、リング81の材質としては、くさび部材8との間の摩擦係数が高いもの、例えばゴムが選定されている。
【0122】
そして、リング81とくさび部材8とは摩擦係数が高いため、リング81とくさび部材8間の滑りは殆ど発生せず、従って、くさび部材8の変位がリング81を介してころ14aに確実に伝達されて、ころ14aが確実に回転する。これにより、第1転がり軸受14はくさび部材8の移動量の半分だけくさび部材8と同じ向きに移動する。
【0123】
なお、第1転がり軸受14の複数のころ14aのうち、1つのみにリング81を装着してもよいし、あるいは複数のころ14aの一部または全部にリング81を装着してもよい。また、第2転がり軸受15のころ15aにリング81を装着してもよい。
【0124】
第14参考例
参考例は、第13参考例の変形例である。図23に示すように、ピストン5のくさび部材側端面5aおよびくさび部材8のピストン側端面8aに、くさび部材8の移動方向に延びる溝5d、8eをそれぞれ形成し、変位伝達手段としてのリング81の外周側をそれらの溝5d、8eに係合させることにより、ころ14aがその軸方向にずれることを防止するようにしたものである。
【0125】
第15参考例
参考例は、第13参考例の変形例である。図24に示すように、ピストン5のくさび部材側端面5aおよびくさび部材8のピストン側端面8aに、ころ14a側に向かって突出すると共にくさび部材8の移動方向に延びる突起部5e、8fをそれぞれ形成し、それらの突起部5e、8fをころ14aの溝141aに係合させることにより、ころ14aがその軸方向にずれることを防止するようにしたものである。
【0126】
第16参考例
参考例は、第13参考例の変形例である。図25に示すように、ピストン5のくさび部材側端面5aおよびくさび部材8のピストン側端面8aに、変位伝達手段としてのシート82をそれぞれ焼き付け等により装着している。各シート82は第1転がり軸受14のころ14aに接触するようになっており、シート82の材質としては、ころ14aとの間の摩擦係数が高いもの、例えばゴムが選定されている。
【0127】
そして、シート82ところ14aとは摩擦係数が高いため、シート82ところ14a間の滑りは殆ど発生せず、従って、くさび部材8の変位がシート82を介してころ14aに確実に伝達されて、ころ14aが確実に回転する。
【0128】
第17参考例
参考例は、第13参考例の変形例である。なお、図26は本参考例の要部を示す断面図、図27は図26のG−G線に沿う断面図である。
【0129】
図26および図27において、ピストン5のくさび部材側端面5aおよびくさび部材8のピストン側端面8aに、くさび部材8の移動方向に延びる溝5d、8eをそれぞれ形成し、それらの溝5d、8eに変位伝達手段としてのシート82をそれぞれ焼き付け等により装着し、シート82の一部をころ14の溝141aに係合させている。シート82の材質としては、ころ14aとの間の摩擦係数が高いもの、例えばゴムが選定されている。
【0130】
そして、シート82ところ14aとは摩擦係数が高いため、シート82ところ14a間の滑りは殆ど発生せず、従って、くさび部材8の変位がシート82を介してころ14aに確実に伝達されて、ころ14aが確実に回転する。また、シート82の一部をころ14の溝141aに係合させているため、ころ14aがその軸方向にずれることを防止できる。
【0131】
第18参考例
参考例は、第1参考例の第1転がり軸受14を、くさび部材8の移動に伴って確実に追従移動させるようにしたものである。なお、図28は本参考例の要部を示す模式的な図、図29は図28のころ14aおよびリンク83の分解斜視図であり、図示しない部位は第1参考例と同一構成である。
【0132】
図28および図29において、ピストン5とくさび部材8との間に配置された第1転がり軸受14は、円柱状の複数のころ14aを保持器14bにて回転自在に保持したものである。そして、複数のころ14aのうちの1つは、大径円柱部141bと小径円柱部141cが形成されており、大径円柱部141bが保持器14bにて回転自在に保持され、小径円柱部141cが保持器14bから突出するようになっている。
【0133】
変位伝達手段としてのリンク83は、長手方向中央部に丸穴83aが形成され、長手方向両端側にそれぞれ長穴83bが形成されている。このリンク83の丸穴83aにころ14aの小径円柱部141cが挿入され、リンク83の長穴83bにそれぞれピン5f、8gが挿入されている。このピン5fはピストン5に設けられ、ピン8gはくさび部材8に設けられている。
【0134】
そして、くさび部材8が移動すると、リンク83がピン5fを支点として回転し、リンク83の丸穴83aに係合しているころ14aを介して第1転がり軸受14がくさび部材8と同方向に移動される。このように、リンク83によってくさび部材8の変位を第1転がり軸受14に伝達することにより、くさび部材8の移動に伴って第1転がり軸受14を確実に追従移動させて、くさび部材8と第1転がり軸受14の所定の位置関係を維持することができる。
【0135】
(他の実施形態)
上記一実施形態で用いる駆動手段9は、液圧にて作動する形式の駆動手段であってもよいし、電気モータおよび減速機からなる駆動手段であってもよい。
【0136】
また、一実施形態では、ピストン5のくさび部材側端面5aをピストン軸bを中心にして対称形状にしたが、ピストン5のくさび部材側端面5aがピストン軸bを中心にして対称形状でない場合は、第3参考例のようにすべり軸受40をピストン5またはシリンダ穴2aに設けることにより、ピストン5とシリンダ穴2aとの摺動抵抗を小さくしてピストン5を円滑に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例におけるディスクブレーキを示す断面図である。
【図2】 図1のくさび部材8周辺の構成を示す図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】 図1のくさび部材8および転がり軸受14、15の拡大図である。
【図4】 第2参考例におけるディスクブレーキを示す断面図である。
【図5】 図4の第1、第2転がり軸受20、21を示す図4のB−B線に沿う断面図である。
【図6】 本発明の一施形態におけるディスクブレーキを示す断面図である。
【図7】 第3参考例におけるディスクブレーキを示す断面図である。
【図8】 図7のピストン5を示す図7のC−C線に沿う断面図である。
【図9】 第4参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図10】 第5参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図11】 図10のD−D線に沿う断面図である。
【図12】 第6参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図13】 図12のE−E線に沿う断面図である。
【図14】 第7参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図15】 図14のF−F線に沿う断面図である。
【図16】 第8参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図17】 第9参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図18】 第10参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図19】 第11参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図20】 図19の歯車80の斜視図である。
【図21】 第12参考例におけるディスクブレーキの要部を示す斜視図である。
【図22】 第13参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図23】 第14参考例におけるディスクブレーキの要部を示す断面図である。
【図24】 第15参考例におけるディスクブレーキの要部を示す断面図である。
【図25】 第16参考例におけるディスクブレーキの要部を示す断面図である。
【図26】 第17参考例におけるディスクブレーキの要部を示す断面図である。
【図27】 図26のG−G線に沿う断面図である。
【図28】 第18参考例におけるディスクブレーキの要部を示す図である。
【図29】 図28のころ14aおよびリンク83の分解斜視図である。
【図30】 従来のディスクブレーキを一部破断で示す図である。
【図31】 他の従来のディスクブレーキを一部破断で示す図である。
【符号の説明】
1…ディスク、2a…シリンダ穴、3…摩擦材、5…ピストン、5a…ピストンの他端面、8…くさび部材、9…駆動手段、10…ガイド部材、10a…ガイド部材のくさび部材側端面。

Claims (5)

  1. 回転するディスク(1)と、前記ディスク(1)に押し付けられて前記ディスク(1)を制動する摩擦材(3)と、前記摩擦材(3)に一端面が対向すると共に、前記摩擦材(3)を前記ディスク(1)に押し付ける向きに移動可能なピストン(5)と、前記ピストン(5)が摺動自在に挿入されるシリンダ穴(2a)とを備えるディスクブレーキにおいて、
    前記ピストン(5)の他端面(5a)に沿って移動可能で、移動方向に沿って前記ピストン(5)の軸方向の厚さが変化するように形成されたくさび部材(30)と、
    前記くさび部材(30)を駆動する駆動手段(9)とを備え、
    前記くさび部材(30)は、前記ピストン(5)の軸の延長線上を支点として回転すると共に、前記くさび部材(30)のピストン側端面(30d)が前記支点を曲率中心とする円弧状に形成され、
    前記ピストン(5)の他端面(5a)は、前記くさび部材(30)のピストン側端面(30d)と同一の曲率の円弧状で、かつ前記ピストン(5)の軸を中心にして対称形状に形成され、
    前記くさび部材(30)の移動に伴って前記ピストン(5)が移動されるように構成されていることを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 前記くさび部材(8、30)の移動に伴って転動するころ(14a、20a、32a)を有する転がり軸受(14、20、32)が、前記ピストン(5)と前記くさび部材(8、30)との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 前記くさび部材(8、30)の移動に伴って転動するころ(15a、21a、33a)を有する転がり軸受(15、21、33)が、前記くさび部材(8、30)の反ピストン側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ。
  4. 前記転がり軸受(14、15、20、21、32、33)は、前記ころ(14a、15a、20a、21a、32a、33a)を複数本有することを特徴とする請求項2または3に記載のディスクブレーキ。
  5. 前記転がり軸受(20、21、33)は、閉ループの軌道に沿ってころ(20a、21a、33a)が循環することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載のディスクブレーキ。
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