JP3944503B2 - 感熱孔版印刷原紙用薄葉紙およびその製造方法 - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用薄葉紙およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、サーマルヘッドやキセノンフラッシュランプなどの直接あるいは間接伝熱手段による加熱により穿孔製版される感熱孔版印刷用原紙の多孔性支持体として用いられる薄葉紙に関するものである。
感熱孔版印刷用原紙に用いられる多孔性薄葉紙としては数多く知られている。例えば楮、三椏、マニラ麻などの天然繊維から抄造したいわゆる和紙(特許文献1)、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、ナイロンなどの再生あるいは合成繊維(化学繊維)を紙状に抄造したもの(特許文献2〜5)、あるいは上記天然繊維と化学繊維とを混合して抄造した混抄紙(特許文献6〜10)等が提案されている。
しかし、上記天然繊維からなる薄葉紙は、繊維の太さが不均一且つ一般的に太い。また塊状異物、結束繊維の混入が避けられなかった。これら異物の存在は、印刷インクの透過を阻害し画像に欠点や欠落部を生じる。その上、天然繊維100%の薄葉紙は、保存中湿度の影響を受け伸縮、シワを発生し易く、特に夏場の製品保管面で問題があった。
また、再生繊維を紙状に抄造したものは、極細繊維が得がたいため、本願発明の目指す均一な孔径分布をした薄葉紙が得られない。合成繊維100%使いの素材は、均一な太さの極細繊維は得られるものの、何れも疎水性のため水中分散性に劣る。その結果、数本の繊維が離解せず束のまま薄葉紙中に組み込まれること多く画像鮮明性を損なう。さらに合成繊維100%紙自身の剛性の低さや発生する静電気のため、自動印刷機での原紙製版時あるいは印刷ドラムへの装着時に工程トラブルを引き起こし易い欠点があった。
また、天然繊維と化学繊維とからなる混抄紙は、素材繊維の均一性では改善が認められるものの、繊維同志の親和結合力が弱いため繊維交絡部での固定が充分なされず、紙力強度、寸法安定性が不足する。また繊維間の親和結合力が弱いことは、構成繊維の脱落も引き起こし易く、後工程での熱可塑性樹脂フィルムのラミネート加工時や印刷時に脱落繊維による画像鮮明性低下が不可避であった。
これらの試みの他、薄葉紙の代わりに多孔質の樹脂層を用いることで感熱孔版印刷用原紙の孔径分布を均一にしようという提案もなされている(特許文献11)。しかし樹脂層だけでは原紙の表面強度が不足し印刷枚数に制限を受ける。
また天然繊維100%紙の欠点改善のため、薄葉紙表面をビスコース処理したものも提案されている(特許文献12)。しかしこの方法は、薄葉紙の目開きをビスコースで塞ぐことになり印刷画像濃度の均一性を低下させる問題があった。
従来の原紙を用いた印刷物の画像濃度均一性あるいは鮮明性が充分でない理由は種々考えられるが、その大きな要因の一つとして孔版印刷独特の“白抜け”(印刷物の黒ベタ部に白い欠点の発生すること)という現象が挙げられる。これは以下の場合に発生するものと考えられる;原紙のフィルム部が本来、溶融穿孔されて開孔する筈であるのに、原紙表面の平滑性が低いため、サーマルヘッド等の接触が阻害され、全数開孔しない場合;フィルムが穿孔されてもインクの通過する通路に支持体を構成する繊維が未分散のまま横たわって流れを妨害する場合。また従来の和紙の如く、開孔面積のバラツキが大きい場合にも画像濃度は不均一になる。従って、最も好ましい感熱孔版印刷原紙用薄葉紙として、表面平滑性に優れ、均一な孔径分布、さらにインク通過性保持のための高い通気度を持つものが待望されていた。
特公昭41−7623号公報 特公昭60−38193号公報 特公昭63−59394号公報 特開平2−67197号公報 特公平6−43151号公報 特公昭48−8217号公報 特開昭60−217197号公報 特開昭61−254396号公報 特開平3−193445号公報 特平2001−315457号公報 特開平3−240596号公報 特公昭46−35707号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解決し、画像濃度均一性および鮮明性に優れた印刷物を得る事のできる感熱孔版印刷原紙用薄葉紙およびその製造方法を提供することにある。
具体的には、本発明は以下の事項(1)〜(3)を達成することによって、白抜けを有効に防止し、結果として画像濃度均一性および鮮明性に優れた印刷物を得る事のできる感熱孔版印刷原紙用薄葉紙およびその製造方法を提供することを目的とする;
(1)繊維の分散性を向上し開孔径の均一化を図る;
(2)天然繊維と高い親和力を有する合成繊維を採用することで表面平滑性を改良し、熱可塑性フィルムのサーマルヘッド等による穿孔性向上を図る;
(3)水中分散性のよい合成繊維を用いることにより結束繊維、塊状異物を減少させ、インク通過性向上を図る。
本発明者等は上記課題について鋭意検討を重ねた結果、天然繊維に対し、スルホネート基含有ポリエステル繊維を混合すると、感熱孔版印刷原紙用薄葉紙として極めて好ましい性質を示すことを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、少なくとも天然繊維およびスルホネート基含有ポリエステル繊維が配合されてなる感熱孔版印刷原紙用薄葉紙に関する。
本発明はまた、天然繊維およびスルホネート基含有ポリエステル繊維を水中に均一分散させた後、抄造し、乾燥することを特徴とする上記感熱孔版印刷原紙用薄葉紙の製造方法に関する。
本発明においては、天然繊維と合成繊維からなる感熱孔版印刷原紙用薄葉紙において、合成繊維としてスルホネート基含有ポリエステル繊維が使用される。そのため、合成繊維の水中分散性が向上するので、繊維全体の均一分散性が改善され、薄葉紙の開孔径バラツキが小さくなる。また薄葉紙において天然繊維と合成繊維との結合親和力が働くので、表面平滑性が改良され、熱可塑性フィルムのサーマルヘッド等による穿孔性が向上する。また繊維全体の均一分散性が改善されるので、結束繊維、塊状異物が減少し、薄葉紙のインク通過性が向上する。それらの結果、白抜けを有効に防止できるため、印刷物の画像濃度均一性および鮮明性が向上する。
開口径バラツキの低減は、薄葉紙強度の向上にも寄与する。
均一な薄葉紙を得るためには、一般に、より細い繊維が好んで使用されるが、従来の細い合成繊維は配合時に折れ曲がって塊状異物等の発生原因になる傾向があった。しかしながら、本発明では合成繊維と水、天然繊維との親和性が向上し、繊維全体の均一分散性が向上するので、極細合成繊維を使用しても、塊状異物等の発生を有効に抑制できる。
本発明の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙は、天然繊維およびスルホネート基含有ポリエステル繊維が配合されてなる混抄系湿式不織布である。
本発明において天然繊維としては、例えば、楮、三椏、亜麻、ジュート麻、黄麻、雁皮およびケナフ等の靭皮繊維、ならびにマニラ麻、サイザル麻、エクアドル麻およびニュージランド麻等の葉脈繊維からなる群から選択される1種類または2種類以上の繊維が使用可能である。これらの繊維のなかでも、印刷時の白抜けをより有効に防止する観点から、楮、三椏、亜麻、ジュート麻およびケナフ等の靭皮繊維、ならびにマニラ麻、サイザル麻およびエクアドル麻等の葉脈繊維からなる群から選択される1種類または2種類以上の繊維を使用することが好ましい。より好ましくは、サイザル麻、マニラ麻、エクアドル麻およびケナフからなる群から選択される1種類または2種類以上の繊維を使用する。N−BKP等の木材繊維パルプは、インク通過性を低下させる傾向があるので、通常、薄葉紙の製造には用いられないが、本発明の目的を達成できれば、例えば孔径調整材等として用いても差支えない。
天然繊維は、アルカリ蒸解/水洗/ビーター等による叩解という従来公知の加工方法でパルプ化した後、使用することが好ましい。
スルホネート基含有ポリエステル繊維は、スルホネート基またはスルホネート基含有基を側鎖として有するポリエステルからなる繊維である。本発明においてそのようなスルホネート基含有ポリエステル繊維は、スルホネート基という強力な電子吸引性の官能基を導入されているため、ポリエステル繊維の水中分散性が向上するだけでなく、分子内に活性水素原子を持つ天然繊維(セルロース)と極めて強力な相互親和性を示す。よって、本発明の目的を有効に達成できる。ポリエステル繊維がスルホネート基を含有しないと、水との親和性に劣るため、水中で単繊維まで離解せず数本づつ束になったり折れ曲がったりしていわゆる結束繊維や塊状異物になり易い。結束繊維とか塊状異物はまた薄葉紙の表面平滑性を低下させたり、印刷インク通過性を妨げるので、印刷物の白抜け発生や画像濃度均一性を損なう問題がある。
ポリエステル繊維がスルホネート基を含有することによって、薄葉紙が、後加工でよく用いられるウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、メラミン樹脂等の接着樹脂と優れた親和性を示すようになる。
本明細書中、スルホネート基は、スルホン酸基およびそのアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩の形態を有する基を包含する概念で使用するものとする。実用の観点から好ましいスルホネート基は、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属との塩の形態を有するスルホン酸基である。
本発明において、スルホネート基含有ポリエステル繊維は、ジオール成分、ジカルボン酸成分およびオキシカルボン酸成分からなる群から選択される1種類以上の成分の縮重合体からなり、該縮重合体を構成する成分のうちの少なくとも1種類の成分としてスルホネート基を有するものを使用したものである。すなわち、当該ポリエステル繊維を構成するジオール成分、ジカルボン酸成分または/およびオキシカルボン酸成分のうちの少なくとも1種類の成分として、スルホネート基を含有するものを使用することによって、ポリエステル繊維にスルホネート基を導入することができる。
スルホネート基を含有しないジカルボン酸成分(スルホネート基フリージカルボン酸成分)の具体例として、例えば、テレフタル酸、ナフタレン−ジ−カルボン酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジ(カルボキシジフェニル)、4、4’−ジ(カルボキシジフェニル)エーテル、4、4’−ジ(カルボキシジフェニル)スルホン、及びそれらの低級アルキルエステルあるいは置換誘導体、例えば低級アルキル置換体、ハロゲン置換体等を挙げることができる。低級アルキルとして、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる(以下、低級アルキルは同様の意味内容を有するものとする。)。
スルホネート基を含有しないジオール成分(スルホネート基フリージオール成分)の具体例として、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンあるいはそれらの置換誘導体、例えば低級アルキル置換体、ハロゲン置換体等が挙げられる。
スルホネート基を含有しないオキシカルボン酸成分(スルホネート基フリーオキシカルボン酸成分)の具体例として、例えば、p−オキシ安息香酸、p(2−ヒドロエトキシ)安息香酸、6(ヒドロエトキシ)ナフタレン−2−カルボン酸あるいはそれらの低級アルキルエステル、低級アルキル置換体、ハロゲン置換体等が挙げられる。
スルホネート基含有ジカルボン酸成分としては、前記スルホネート基フリージカルボン酸成分として例示した化合物のカルボキシル基活性水素原子以外のいずれかの水素原子をスルホネート基で置換したものが挙げられる。好ましい具体例として、例えば、3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、1,8−ジ(カルボメトキシ)ナフタレン−3−スルホン酸ナトリウム、2,5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、2,6−ジ(カルボメトキシ)ナフタレン−4,8−ジ(スルホン酸ナトリウム)あるいはそれらの低級アルキルエステル、低級アルキル置換体、ハロゲン置換体等が挙げられる。
スルホネート基含有ジオール成分としては、前記スルホネート基フリージオール成分として例示した化合物の水酸基活性水素原子以外のいずれかの水素原子をスルホネート基で置換したものが挙げられる。好ましい具体例として、例えば、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸リチウム、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
スルホネート基含有オキシカルボン酸成分としては、前記スルホネート基フリーオキシカルボン酸成分として例示した化合物のカルボキシル基活性水素原子および水酸基活性水素原子以外のいずれかの水素原子をスルホネート基で置換したものが挙げられる。好ましい具体例として、例えば、4−ヒドロキシ−3−カリウムスルホ安息香酸等が挙げられる。
なかでも、原料入手の容易さ、縮重合、紡糸工程の安定性、得られた製品の品質を加味して判断すると、スルホネート基含有ポリエステル繊維の特に好ましい具体例として、スルホネート基含有ポリ(エチレンテレフタレート)繊維、スルホネート基含有ポリ(エチレン−2,6−ジナフタレート)繊維、スルホネート基含有ポリ(ブチレンテレフタレート)繊維、スルホネート基含有ポリ(プロピレンテレフタレート)繊維等を挙げることができる。
本発明においてスルホネート基含有ポリエステル繊維は、上述した理由から、上記成分の中でも、スルホネート基フリージオール成分、スルホネート基フリージカルボン酸成分およびスルホネート基含有ジカルボン酸成分の縮重合体からなっていることが好ましい。より好ましくは、エチレングリコール、テレフタル酸および3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウムの縮重合体からなっている。
スルホネート基の含有割合は、本発明の目的が達成される限り特に制限されるものではなく、例えば、ポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数に対して0.05〜5.0個数%であり、好ましくは0.25〜2.50個数%である。ポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数とは、当該繊維を構成するポリエステルを最小のモノマー単位まで分解したときのモノマー総数を意味し、すなわちポリエステルを構成する上記したジカルボン酸成分、ジオール成分およびオキシカルボン酸成分等の構成モノマー成分の総数に対するスルホネート基の含有割合が上記範囲内であればよい。スルホネート基含有割合が少なすぎると、天然繊維あるいは接着樹脂等との親和力発現が充分でない。当該含有割合が多すぎると、ポリマー溶融粘度が上り過ぎるため、縮重合反応、繊維化が困難になり易い。
スルホネート基含有ポリエステル繊維を構成するポリマーの固有粘度[η]は、繊維を形成できる限り特に制限されるものではないが、該ポリマーは、例えば、[η]=0.30〜0.60、特に0.32〜0.54であることが好ましい。
本発明において天然繊維とスルホネート基含有ポリエステル繊維との配合比率は、本発明の目的を達成できる限り特に制限されないが、重量基準(天然繊維:スルホネート基含有ポリエステル繊維)で95:5〜5:95、特に80:20〜20:80が好ましい。スルホネート基含有ポリエステル繊維が少なすぎると、スルホネート基効果の発現が不十分で印刷時の濃淡ムラあるいは白抜けが発生し易いし、一方で多すぎると薄葉紙の腰が弱くなったり、乾燥雰囲気下で静電気が発生し易くなるので好ましくない。
本発明においては、ポリエステル繊維として、スルホネート基含有ポリエステル繊維以外に、スルホネート基を含有しないポリエステル繊維(以下、スルホネート基フリーポリエステル繊維という)を使用してもよい。
スルホネート基含有ポリエステル繊維は、例えば、前記したスルホネート基フリージオール成分、スルホネート基フリージカルボン酸成分およびスルホネート基フリーオキシカルボン酸成分からなる群から選択される1種類以上の成分の縮重合体からなっていればよい。
スルホネート基フリーポリエステル繊維を構成するポリマーの固有粘度[η]は、繊維を形成できる限り特に制限されるものではないが、該ポリマーは、[η]=0.30〜0.60、特に0.35〜0.56であることが好ましい。
スルホネート基フリーポリエステル繊維の配合量は、全ポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数に対するスルホネート基の含有割合が前記範囲内となるような範囲であればよい。
スルホネート基含有ポリエステル繊維およびスルホネート基フリーポリエステル繊維(以下、まとめて単にポリエステル繊維という)の平均繊度は、0.01〜0.50dtexが好ましく、より好ましくは0.05〜0.30dtexである。ポリエステル繊維が太すぎると、薄葉紙の平均気孔径が大きくなり過ぎ、印刷の濃淡ムラ、裏写り(枚葉印刷時、インク通過量の多い部分でその上に重ねられた次の用紙の裏面にインクが付着して汚染する現象)の原因になり好ましくない。一方でポリエステル繊維が細すぎると、現時点、繊維の製造歩留まり悪く実用的でない。
またポリエステル繊維の平均繊維長は特に制限されず、通常は1〜10mm、好ましくは2〜5mmである。繊維長が短すぎると、天然繊維との混抄効果を発現させ難いし、長すぎるとポリエステル繊維の分散・混合性が低下するので望ましくない。
ポリエステル繊維の断面形状は、丸断面の外、三角断面、十字断面、T字断面、中空糸等の異型断面も使用可であるが、繊維製造時の歩留り、薄葉紙のインク通過性から、丸断面形状が最も実用的である。ただ、異型断面糸は、極細繊維生産工程上、好都合な面もあり、本発明薄葉紙の印刷適性を損なわない範囲で使用しても差し支えない。
本発明の薄葉紙は、本発明の目的を達成できる限り、前記した繊維以外にも、他の繊維が配合されてよい。他の繊維として、例えば、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、ポリオレフィン繊維等を挙げることができる。
本発明の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙は湿式法により製造可能であり、すなわち所定の天然繊維およびスルホネート基含有ポリエステル繊維等を水中に均一分散させた後、抄造し、乾燥させる。
ポリエステル繊維は、所定の成分を縮重合させた後、得られたポリマーの紡糸、および糸条の延伸等の工程を経ることによって製造される。これらの工程処理は何ら特別の方法を必要とせず、スルホネート基含有ポリエステル繊維の製造に際し、所定の成分、特にスルホネート基含有成分を使用すること以外、従来公知の方法と同様の方法が採用される。以下、各工程について簡単に説明する。
本発明に係る縮重合反応は、従来公知のいずれの方法も利用できる。例えば、テレフタル酸の如きジカルボン酸と3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きスルホネート基含有化合物の所定量をとり、さらにエチレングリコールの如きジオール成分の過剰を加え、加熱反応させることでジカルボン酸とジオールの基本結合単位を生成させる。過剰のエチレングリコールを追い出した後、高減圧下、縮重合反応を進め所要のポリマーを得る。このポリマーをその融点以上の温度で加熱溶融し紡糸口金を通して大気中に押し出す。
得られた未延伸糸の極細化には延伸工程が必要である。延伸方法は公知のいずれの方法も利用できるが、通常フロー延伸(1段目)とネック延伸(2段目)の組合せが多く用いられる。
第1段のフロー延伸は通常70〜100℃の温水浴中、3倍以上、場合によっては20倍以上にする事も可能である。第2段のネック延伸は、極細繊維の最終デニ−ル調整と物性安定化のため行うもので、通常のポリエステル繊維の延伸方法を採用することができる。すなわち、60〜80℃の温水浴中、2.5〜4.5倍程度に延伸するのが好ましい。この第2段延伸は、第1段延伸に比べて延伸温度が低いため、連続操業する場合、第1段延伸と第2段延伸との間で冷却ロールや冷水等により繊維を冷却すると、より品質の安定した極細繊維を得ることができる。
天然繊維は、一般にアルカリ蒸解、水洗した後ビーター、ディスク・リファイナー等で軽く叩解することにより所要の濾水度に調整される。好ましい濾水度は天然繊維の種類により多少異なるが一般にはショッパー濾水度で12〜30°SR、好ましくは14〜25°SRの範囲に入るよう叩解度を調整することが望ましい。このように叩解された天然繊維をパルパーあるいはミキシングタンクにとり、十分に離解させる。
繊維の分散は、乾燥状態の各繊維を水中に一括して添加・混合することによって達成してもよいし、または乾燥状態の各繊維を予め水中に分散させておき、各分散液を混合することによって達成してもよい。一般に、湿式法で薄葉紙を製造する場合、化学繊維類は水中分散性に劣るため別ラインで充分離解した後、天然繊維と混合させるのが普通である。しかしながら、本発明のスルホネート基含有ポリエステル繊維の場合、水中分散性、天然繊維との親和性が極めて良好なため、直接天然繊維浴槽に投入することが可能で、工程短縮化に大きく寄与する。本発明において使用されるスルホネート基含有ポリエステル繊維はスルホネート基を有し、水中への分散速度が速いので、自身が均一に分散するだけでなく、他の繊維の分散を促進し、特に天然繊維との均一分散を極めて容易に実現する。その推進力はスルホネート基の強力な電子吸引力に基づくものと考えられる。スルホネート基に基づく作用は、本発明の薄葉紙と汎用接着樹脂との間にも観察される。すなわち、本発明の薄葉紙はスルホネート基の存在によって、後述の接着樹脂との結合親和性が向上し、剥離され難い。さらには、それに伴って接着樹脂の使用量を有効に低減可能である。このことは単に接着樹脂節約によるコスト低減に留まらず、薄葉紙細孔への樹脂詰まりを抑制し、結果として空気通過性および印刷鮮明性の向上に寄与する。
混合繊維分散液は、必要により、湿潤紙力増強剤等の内添薬品が添加され、次の抄造工程に送られる。湿潤紙力増強剤としてはポリアミド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、グリオキザール変性ポリアクリルアミド、ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン等がよく知られているが、特に代表的なものとして、ポリアミド樹脂或いはメラミン樹脂を挙げることができる。
抄造および乾燥は、円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機あるいは傾斜短網抄紙機等従来公知のいずれの設備、方法でも実施できる。
このようにして得られた薄葉紙は、オンラインまたはオフラインでウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等を少量だけ含浸塗工し、乾燥させて仕上げることもできる。
本発明の薄葉紙は、坪量および繊度が同程度の従来の単純な天然繊維/ポリエステル繊維の混抄系薄葉紙と比較して、強度および通気度が共に高く、他方、平均気孔径が小さいので、保持する孔径が比較的均一である。孔径バラツキが大きくなると、インクの流れが大きな孔に集中してしまう。そのため、有効通過面積が狭くなり、目詰まりを引き起こしやすくなり、印刷時に白抜けが発生する。
本発明の薄葉紙の坪量は、5〜15g/m、特に7〜12g/mが好ましい。坪量が5g/m未満の場合、薄葉紙の腰が弱く、取り扱いが困難な上に繊維の脱落が発生し易くなるため印刷鮮明性を損なう。坪量が15g/mを越えるとインク通過性を妨げ印刷鮮明性に欠ける上に印刷速度も低下するので好ましくない。
本発明の薄葉紙の平均気孔径は、150μm以下、特に20〜150μmに入るのが好ましい。特に好ましいのは、30〜100μmである。平均気孔径が20μm未満の場合、インクの通過が妨げられるし、150μmを越えると孔径バラツキが目立つので好ましくない。
本発明の薄葉紙の通気度は、150cc/cm/sec以上、特に200〜300cc/cm/secが好ましい。一般に、印刷濃度の濃淡ムラ抑制の目的で薄葉紙の気孔径を小さくすると通気度も下がり、結果として画像鮮明性に欠ける問題があった。しかるに本発明においてスルホネート基含有ポリエステル繊維を使用すると、均一分散、均一混合され易いことから、平均気孔径が小さいにも拘らず、予期以上の高い通気度を示し、インク通過性良好な薄葉紙を得ることができる。本発明においては、気孔径が小さくなっても逆に孔数が増え、所望のインク通過面積を確保できるものと考えられる。
本発明の薄葉紙を用いた感熱孔版印刷原紙は、図1に示すように、薄葉紙1を熱可塑性樹脂フィルム2に貼合してなるものであり、1が本発明の薄葉紙である。印刷時において感熱孔版印刷原紙10はフィルム2の所定の部位が熱を付与されて穿孔され、インク3がフィルム表面から当該孔4および薄葉紙1を通過して薄葉紙側の記録材5に到達し、記録材上に画像が形成される。
熱可塑性樹脂フィルムの具体例として、例えば、結晶性ポリエステル、非晶性ポリエステル、結晶性ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン又はそれらの共重合体、ポリフッ化ビニリデンおよびそれらの共重合体等の延伸フィルムを挙げることができる。フィルムの厚みは、通常0.5〜5.0μm好ましくは0.8〜2.5μmが広く用いられる。フィルムの厚みが5.0μmを越えるとフィルム穿孔に多大の熱エネルギーを要するばかりでなく、穿孔性が悪化するため画像の解像度、鮮明度の低下を招くので望ましくない。他方0.5μmを下廻るとフィルム成型時にピンホール等が生じ易く原紙としての性質が損なわれ望ましくない。フィルムの製造には、テンター法、インフレーション法等従来公知の技術が適用できる。
薄葉紙を熱可塑性樹脂フィルムに貼合するに際しては、フィルムの穿孔性を妨げない条件で接着剤等が使用される。好ましい接着剤は、比較的低い軟化点のものがよい。例えば比較的低分子量のポリ酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとアクリル酸エステルあるいはエチレンとの共重合体、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニリデンと塩化ビニルあるいはアクリロニトリルとの共重合体樹脂、塩化ビニル樹脂、SBR、NBR等の合成ゴム等が例示できる。
貼合は、接着剤を溶媒に溶かしてラミネートするか、ホットメルト型、エマルジョンラテックス型、UV硬化型、粉末型等の各種接着剤を用い、通常公知の方法で実行すればよい。接着樹脂量としては薄葉紙の坪量に対して5〜60(重量)%が好ましい。
貼合方法はフィルム側に塗布して薄葉紙と積層する方法、薄葉紙側に塗布してフィルムと積層する方法、又は両者に塗布した後積層する方法の何れの方法も選択可能である。
以下実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、以下の実施例で得られた薄葉紙の紙質試験及び印刷試験は次の方法で行った。また、実施例において「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「重量部」、「重量%」を意味する。
<坪量>
JIS P 8124(1998)に準拠して測定した。[単位:g/m
<厚さと密度>
JIS P 8118(1991)に準拠して測定した。[単位:mm(厚さ)、g/cm(密度)]
<引張強度>
JIS P 8113(1998)に準拠して測定した。[単位:kgf/15mm]
<通気度>
薄葉紙から200mm×500mmの試験片を採取し、JIS L 1096(1999)に準拠して測定した。[単位:cc/cm/sec]
<表面平滑度>
JIS P 8119(1976)ベック平滑度試験方法に準拠して測定した。[単位:秒]
<平均気孔径>
POROUS MATERIALS,INC.製“Perm Porometer“を使用しJIS K 3832(1990、バブルポイント法)に準拠して測定した。[単位:μm]
<固有粘度[η]>
1,1,1,2テトラクロルエタン/フェノ−ル(1:1)混合溶媒に、細粉化したポリマーを0.5g/dl(=100ml)になるよう投入し、40℃×2時間恒温保持し、溶解した。上記混合溶媒とこの溶液の粘度とをそれぞれオストワルド粘度計で30℃恒温槽内で測定し得られた相対粘度から、常法により、C(濃度)→0に外挿して固有粘度を求めた。[単位:dl/g]
<白抜け>
感熱孔版原紙の中央部を150mm×200mmの寸法に切り抜いて、その開口部に、各実施例の薄葉紙を貼り付けて、理想科学工業(株)製RISO−GRAPHGR275デジタル印刷機で黒ベタ印刷を行った。開口部はフィルムが無いので、直接の黒ベタ印刷となり、薄葉紙中に一定面積以上の非繊維成分があれば、その部分だけ白く点状に抜けた印刷物が得られる。この得られた黒ベタ印刷物について白抜け状態を目視判定した。
○;黒ベタ部での白抜けが無いもの;
△;○と×の中間程度で実用上使用可レベルのもの;
×;黒ベタ部での白抜けが目立つもの。
(ポリエステル繊維Aの製造)
テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールの常圧エステル交換反応の際、3,5ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウムもジカルボン酸、グリコール総数に対し、1.5個数%添加反応させることでエステル基本結合単量体を得た。これを高真空下280℃迄徐々に昇温加熱し、固有粘度[η]=0.45の共重合体を得た。
この共重合体を紡糸温度270℃で孔数840の紡糸口金(丸断面)から紡糸速度900m/minの条件で溶融紡糸し、単糸5.0dtexの未延伸糸を得た。この未延伸糸を500本集束(トウ)し、第1段延伸浴温度88℃、供給速度14m/min、15倍にフロー延伸した。ついで、冷却ロ−ルを用いて該トウを40℃に冷却した後、70℃の温水中で1.6倍にネック延伸した。得られたポリエステル繊維Aの平均繊度は0.22dtexであり平均繊維長3mmにカットして用いた。
(ポリエステル繊維aの製造)
ポリエチレンテレフタレート([η]=0.50)を用いたこと以外、ポリエステル繊維Aの製造方法と同様の方法により、ポリエステル繊維aを得た。ポリエステル繊維aの平均繊度は0.22dtexであり、平均繊維長3mmにカットして用いた。
(ポリエステル繊維Bの製造)
3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、テレフタル酸ジメチル及びエチレングリコールの最終モル比が2.5:47.5:50として得られた共重合ポリエステル([η]=0.42)を用いたこと及びネック延伸倍率(第2段目)を3.1倍にしたこと以外、ポリエステル繊維Aの製造方法と同様の方法によりポリエステル繊維Bを得た。ポリエステル繊維Bの平均繊度は0.11dtexであり、平均繊維長3mmにカットして用いた。
(ポリエステル繊維bの製造)
ポリエチレンテレフタレート([η]=0.50)を用いたこと以外、ポリエステル繊維Bの製造方法と同様の方法によりポリエステル繊維bを得た。ポリエステル繊維bの平均繊度は0.11dtexであり、平均繊維長3mmにカットして用いた。
(実施例1〜5、比較例1〜3)
マニラ麻をアルカリ蒸解/水洗した後、水で濃度3%に希釈した。これをビーターでショッパーろ水度18°SR(JIS P 8121準拠)に叩解した。この叩解パルプに、表1に記載のポリエステル繊維を、表1に記載の比率で添加し、パルパーにより60分間混合した。さらに湿潤紙力安定剤としてエポキシ化ポリアミド樹脂(住友化学工業(株)製;スミレーズレジン650)をマニラ麻パルプに対し2%となるよう水溶液にして添加、均一に混合した。これを紙料として傾斜短網抄紙機による湿式法で、坪量約15g/mの薄葉紙を作成した。
Figure 0003944503
表1から、実施例1〜5のスルホネート基含有ポリエステル繊維を含む薄葉紙は、当該繊維を含まない比較例1〜3の薄葉紙と比較して、引張強度が高く、取り扱いが容易になる。また、表面平滑度に優れるため、サーマルヘッド等との接触がスムーズになり、フィルム穿孔バラツキが抑制される。また本実施例の通気度の高さおよび平均気孔径の細さから、比較例と比較して、小さな孔が多数開いている事を示唆しており、白抜け防止に役立っていることも推測される。
(実施例6〜10)
実施例1〜5において使用したマニラ麻パルプ(ろ水度18°SR)に、表2に記載のポリエステル繊維を、表2に記載の比率で添加し、パルパーにより60分間混合した。表2におけるポリエステル繊維Bとポリエステル繊維bとの混合比率は、全ポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数に対するスルホネート基含有割合が表2に記載の値になるような比率である。更に、前出のエポキシ化ポリアミド樹脂(スミレーズレジン650)をマニラ麻パルプに対し2%となるように添加した後、傾斜短網抄紙機で抄造した。室温調湿後、約10g/mの薄葉紙を得た。
Figure 0003944503
表2から、ポリエステル繊維のスルホネート塩基含有量が0.05個数%付近から孔径を細かくする作用等を発現することが確認された。
(実施例11〜13、比較例4〜6)
天然繊維として、サイザル麻を実施例1〜5のマニラ麻と全く同じ手法で蒸解し、パルプ化した。水洗後、水を加え紙料濃度3%に希釈し、ビーターでショッパーろ水度21°SRに叩解調整することで供試サイザル麻パルプを作成した。このパルプに、表3に記載のポリエステル繊維を、表3に記載の比率で添加し、パルパーにより60分間混合した。次いで、前出のスミレーズレジン650をサイザル麻パルプに対し2%になるよう添加した。その紙料から傾斜短網抄紙機により湿式法で薄葉紙を作成した。
この薄葉紙に含浸塗工機で水系エマルジョン型のウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製;エラストロン)を固形物ベースで1g/mになるよう含浸塗工し、80℃、15分間熱風循環型乾燥機で乾燥/熱処理を同時に行った。得られた樹脂加工薄葉紙(含浸紙)の結果を表3に記す。
Figure 0003944503
実施例11〜13と比較例4〜6の対比から、スルホネート基含有ポリエステル繊維のウレタン樹脂親和性が明確になった。すなわち、比較例4〜6の引張強度(タテ)が樹脂加工で20%前後しか増えないのに対し、実施例11〜13の同方向強度は、50%近く向上することが確認された。
本発明の薄葉紙を用いた感熱孔版印刷原紙の使用方法を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1:薄葉紙、2:フィルム、3:インク、4:孔、5:記録材、10:感熱孔版印刷原紙。

Claims (5)

  1. 少なくとも天然繊維およびスルホネート基の含有割合がポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数に対して0.05〜5.0個数%であるスルホネート基含有ポリエステル繊維が配合されてなる感熱孔版印刷原紙用薄葉紙。
  2. 天然繊維とスルホネート基含有ポリエステル繊維との配合比率が天然繊維:スルホネート基含有ポリエステル繊維の重量比で95:5〜5:95である請求項1に記載の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙。
  3. 前記スルホネート基含有ポリエステル繊維の平均繊度が0.01〜0.50dtex、繊維長が1〜10mmであり、前記薄葉紙の坪量が5〜15g/m、平均気孔径が150μm以下、通気度が150cc/cm/sec以上である請求項1または2に記載の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙。
  4. スルホネート基含有ポリエステル繊維が、ジオール成分、ジカルボン酸成分およびオキシカルボン酸成分からなる群から選択される1種類以上の成分の縮重合体からなり、該縮重合体を構成する成分のうちの少なくとも1種類がスルホネート基を有する請求項1〜のいずれかに記載の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙。
  5. 天然繊維およびスルホネート基の含有割合がポリエステル繊維における構成モノマー成分の総数に対して0.05〜5.0個数%であるスルホネート基含有ポリエステル繊維を水中に均一分散させた後、抄造し、乾燥することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の感熱孔版印刷原紙用薄葉紙の製造方法。
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