JP3943719B2 - カラー撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラー撮像装置、特に固体撮像素子等によって撮影された画像を電子的に記録する電子的カラー撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮影レンズ等の撮影光学系によって光学的に撮影された被写体像を撮像素子等の撮像手段によって光電変換し、この光電変換された電気信号としての画像信号を電子的に記録するようにした電子カメラ等の電子的撮像装置(以下、電子カメラという)が広く普及している。
【0003】
従来、かかる電子カメラにおいては、例えばAGC(オートゲインコントロール)回路を設け、CCDにより光電変換されて出力される画像信号の出力レベルを調整したり、AWB(オートホワイトバランス)回路等を設けて色バランスの補正処理、色再現性を改善するための色補正処理、カメラの撮像特性を負の分光特性を有する理想撮像特性に近付けるためのマスキング処理、輪郭信号(エッジ信号)出力のノイズ成分を抑圧してS/N比を向上させるコアリング処理等の様々な信号処理が行われている。
【0004】
次に、従来の電子カメラの構成例を図7のブロック構成図に基づいて説明する。この構成例の電子カメラは、撮影レンズやこれを駆動する駆動モータ及び駆動機構等からなる撮影光学系1と、この撮影光学系1により結像される光学的な被写体像を光電変換し、該被写体像の画像信号を生成するCCD等のカラー固体撮像素子(以下、単にCCDという)2と、このCCD2の出力信号から画像信号成分を抽出するCDS回路(相関二重サンプリング回路)3と、このCDS回路3の出力信号レベルを所定のゲイン値に調整するためのAGC回路等を含む増幅器4と、この増幅器4から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器5と、上記CCD2の白点キズ等の欠陥等に起因する画像欠陥を補間補正する画素欠陥補正回路6と、上記CCD2の白点キズの位置情報等が予め記録されたメモリ等の欠陥補正用ROM25と、上記画素欠陥補正回路6によって画像欠陥が補正済みの画像信号をR0 信号、G0 信号、B0 信号の三原色の各色信号に分離する色分離回路8と、画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整回路(WB)27と、色再現性を改善するための色補正を行う色補正回路28と、色信号のガンマ(γ)補正処理を施す色γ補正回路26と、R,G,Bの各色信号を輝度信号YLと二つの色差信号(R−Y信号及びB−Y信号)に変換して色相や色の飽和度等を調整する色差マトリクス回路10とを備えている。
【0005】
更に、上記画素欠陥補正回路6から出力される画像信号のγ補正処理を施すγ補正回路26と、このγ補正回路26によりγ補正処理が施された画像信号から輝度信号(Y信号)のみを抽出し生成するY信号生成部12と、上記Y信号から低周波成分を除去して輪郭信号(以下、エッジ信号という)を抽出するハイパスフィルタ(HPF)部13と、該HPF部13により生成されたエッジ信号のノイズ成分を抑圧又は除去し、S/N比を改善するコアリング処理を施すコアリング部14と、このコアリング部14によってコアリング処理が施されたY信号に対して所定の係数を掛け合わせエッジ強調処理を施すエッジ強調度積算器15と、このエッジ強調度積算器15から出力されるエッジ強調処理済みのY信号を上記色差マトリクス回路10から出力される輝度信号YLに加算して、輝度信号YHを出力する加算器11と、画像信号を表示可能な形態に処理する信号処理回路を含む液晶ディスプレイ(LCD)19と、画像信号を一時的に記憶するメモリ等からなるDRAM16と、画像信号に圧縮処理及び伸長処理を施す圧縮伸長回路17と、画像信号を保存するメモリカード等の記録媒体18と、撮影時にAF動作を開始させると共に、露光動作を開始させるトリガー信号を発生させ得るトリガースイッチ等、複数のスイッチからなる操作部21と、上記CCD2の駆動パルス等の同期信号を発生させるタイミングジェネレータ(TG)23及びシグナルジェネレータ(SG)24等によって構成されており、そして、上記各構成部材は、CPU20に電気的に接続されていて、CPU20によって統括的に制御されるようになっている。
【0006】
次に、このように構成されている電子カメラにおいて、撮影時に行われる動作の概要について説明する。上記CCD2によって得られた画像信号は、CDS回路3において画像信号成分が抽出され、AMP4において出力信号レベルが所定のゲイン値に調整された後、A/D変換器5においてデジタル信号に変換される。このデジタル信号に変換された画像信号は、画素欠陥補正回路6に入力され、ここで欠陥補正用ROM25に予め記録されている白点キズの位置情報等に基づいて欠陥画素の位置が判別され、これに対して所定の補正量による画像欠陥補正処理が施される。
【0007】
その後、画像信号は上記色分離回路8に出力される主信号と、上記γ補正回路26に出力される副信号とに分岐される。ここで、上記主信号に対しては、上記色分離回路8以降の各回路において、ホワイトバランスの調整や色再現性を改善するための色補正処理等の信号処理が施される。一方、上記副信号に対しては、まず上記γ補正回路26によってγ補正処理が施された後、Y信号生成部12において、輝度信号(Y信号)のみが抽出されて生成される。このY信号は上記HPF部13に入力され、これを受けてHPF部13は、上記Y信号からエッジ信号を生成して、これを上記コアリング部14に出力する。このコアリング部14において、上記エッジ信号に対して所定のコアリング処理を施した後、これを上記エッジ強調度積算器15へ出力する。そして、このエッジ強調度積算器15においてエッジ強調処理がなされた後、このエッジ強調処理済みのY信号は、上記加算器11において上記主信号の輝度信号YLに加算され、上記LCD19に出力されて、画像の再生表示処理がなされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構成の電子カメラにおいて、高輝度信号が入力された場合、CCDあるいはA/D変換器の特性により高輝度部分にクリップがかかってしまう。このクリップがかかった映像信号を後段のホワイトバランス調整回路でゲインを調整してホワイトバランス調整を行うと、ゲインを下げられた信号のクリップがかかった高輝度部分の出力が低下し、高輝度領域で各色のバランスがずれてしまう。
【0009】
すなわち、例えば図8に示すように、G,B成分に比べてR成分のレベルが高レベルとなる特性をもつCCDあるいは光源で白色の被写体を撮像した場合に、R0 ,G0 ,B0 信号の高輝度領域がCCDの特性あるいはA/D変換器でクリップがかかり、図示のような入出力特性となる。このようにクリップがかかった信号に対して、後段のホワイトバランス調整回路でR0 信号のゲインを下げてホワイトバランス調整を行うと、図9に示すように、RW 信号のクリップされたレベルが下がり、RW 信号のクリップされたレベル以上の高輝度入力のとき、GW ,BW 信号レベルとRW 信号レベルとに差が生じ、シアン色の色づき(偽色)が発生する。また、光源によりホワイトバランス調整時におけるゲイン値が変化するため、高輝度部がより着色してしまうことがある。ここで、通常の電子カメラにおいては、G0 信号を基準にAEレベルなどを設定する場合が多いため、R0 信号のゲインを下げている。
【0010】
また、通常電子カメラにおいては、上記従来例でみられるように、色補正回路が設けられていて、(3×3)のマトリクス係数を掛け合わせて色再現性をよくする手法がとられている。すなわち、RW ,GW ,BW 信号に対して、次式数1で示すようなマトリクス処理を行い、補正したRM ,GM ,BM 信号を形成している。
【0011】
【数1】
Figure 0003943719
【0012】
ここで、RM 信号に注目すると、次式で表される。
M =αr ・RW +βr ・GW +γr ・BW
通常、RW 信号の補正では、R成分を強調するようにマトリクス係数は、αr +βr +γr =1のとき、αr >1,βr <0,γr <0のように設定される。このようにして補正RM 信号を設定された場合、RW 信号が図9で示したと同様に高輝度領域でクリップされると、RM 信号のβr ・GW ,γr ・BW 成分が下がるために、マトリクス補正された補正RM 信号は、図10に示すような入出力特性となる。
【0013】
したがって、マトリクス補正を行ったRM 信号に対してホワイトバランス調整回路を通してゲイン調整によるホワイトバランス調整を行うとすると、図11に示すように高輝度領域においてはRM 信号とGW ,BW 信号との差が更に大きくなり、色づきが一層大きくなる。
【0014】
従来、このような問題点を解消するため、例えば特許第2557620号公報には、図9に示したホワイトバランス調整を施した後の色づき(偽色)の原因となっているGW ,BW 信号に対して、図12に示すようにクリップをかけて、高輝度領域においても、RW 信号とGW ′,BW ′信号の差を小さくして、色づきを少なくしてやり、そして、その場合のGW ,BW 信号に対するクリップレベルは被写体の色温度情報により制御してやるようにした手法が開示されている。すなわち、R信号とG,B信号との差が少ない光源のときは色づき(偽色)の発生は本来少ないから、GW ,BW 信号に対するクリップレベルは上げてやり、クリップされる信号量を少なくしてダイナミックレンジを損なわないようにし、R信号とG,B信号との差が大きく色づきが大きい場合には、GW ,BW 信号に対するクリップレベルを下げて色づきを低減してやる手法である。
【0015】
しかしながら、上記公報開示の手法においては、次に述べるような問題点がある。すなわち、G,B信号に対するクリップレベルを、被写体の色温度に対応させ、G,B信号のダイナミックレンジを損なわないように色づきが許容されるレベルに設定した状態において、色マトリクス補正を行うと、図13に示すように、色マトリクス係数により、補正RM 信号の出力が低下する領域aの傾斜が変化し、それにより高輝度領域のRM 信号とクリップされたGM ′,BM ′信号との差が変化し、色づきが許容される範囲を越えてしまう状態が生じる。色補正マトリクスは、CCDのカラーフィルタの分光感度のずれや被写体の色温度の変化によって変化させることがあり、一定のものではないので、上記のように予定していたクリップレベルでは、色づきが許容範囲内のものでなくなってしまうことがある。
【0016】
また、上記公報開示の手法は、ホワイトバランスの係数、すなわち色温度によってG,B信号のクリップレベルを設定するものであるが、もともと色のついていない被写体(白色)を想定してクリップレベルを設定しておいた場合、シアン色の信号、すなわちR0 信号レベルが小さくG0 ,B0 信号レベルが大きい信号が入力された場合、G0 ,B0 信号にはホワイトレベル調整回路を通ったのち設定されたクリップレベルでクリップがかけられ、クリップがかけられたGW ′,BW ′信号のダイナミックレンジが狭くなり、シアン色が薄くなってしまうという欠点がある。
【0017】
本発明は、従来の撮像装置における上記問題点を解消するためになされたもので、クリップ手段を設けた場合において、クリップ処理を受ける色信号だけの被写体を撮像する場合においても、ダイナミックレンジが制限されず、また色マトリクス補正が行われても高輝度入力に対する色づき(偽色)が許容範囲からずれることがないようにしたカラー撮像装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項に係る発明は、撮像手段と、該撮像手段により形成された複数の色信号の利得を調整することによりホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整手段と、色信号を補正する色補正手段とを有するカラー撮像装置において、前記ホワイトバランス調整手段によるホワイトバランス調整前又は調整後の一つの色信号のレベル及び前記色補正手段の色補正係数に応じて、前記ホワイトバランス調整手段によるホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップレベルを設定するクリップレベル設定手段と、該クリップレベル設定手段で設定されたクリップレベルでホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップ処理を行うクリップ手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0019】
このようなクリップレベル設定手段を設けることにより、高輝度領域において発生する偽色レベルを低減することができると共に、クリップ手段でクリップ処理を受ける色信号だけ撮像手段により形成される被写体を撮像する場合においても、該色信号のダイナミックレンジが制限され低彩度の画像信号となるのを有効に阻止することができ、更に色補正手段における色補正係数が変更された場合においても、高輝度領域において発生する偽色レベルを一定範囲に保持することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、実施の形態について説明する。まず、実施の形態の説明に先立ち、本発明に関連する参照例について説明する。図1は、本発明に係る撮像装置に関連する参照例の要部を示すブロック構成図で、図7に示した従来例と同一の構成部材には同一符号を付して示しており、これらの要部以外の構成は、図7に示した従来例の構成と同一である。図1において、8は画像信号を3原色の色信号R0 ,G0 ,B0 に分離する色分離回路、27は画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整回路、28は色再現性を改善するための色補正を行う色補正回路で、これらは従来のものと同様の構成のものである。本参照例においては、新たにクリップレベル設定回路31とホワイトクリップ回路32とを備えており、クリップレベル設定回路31は、本参照例においては、G,B成分に比べてR成分のレベルが高レベルとなる特性をもつCCDあいは光源を想定して、色分離回路8から出力される各画素のR0 信号のレベルによって、G0 ,B0 信号に対するクリップレベルを設定し、ホワイトクリップ回路32を制御するように構成されており、またホワイトクリップ回路32は、ホワイトバランス調整回路27でホワイトバランス調整が施されたGW ( G0 ),BW ( B0 )信号に対して、クリップレベル設定回路31で設定されたクリップレベルでクリップを行うようになっている。
【0021】
次に、上記クリップレベル設定動作及びホワイトクリップ回路における処理動作について説明する。クリップレベル設定回路31は上述のように、各画素のR0 信号のレベルによって、G0 ,B0 信号のクリップレベルを設定し、ホワイトクリップ回路32を制御するものであるが、例えば、図2に示すように、R0 信号のレベルが所定の基準レベルr0 まではダイナミックレンジと同等の高いクリップレベルk1 となっており、レベルr0 を越えると傾きmで低下し所定の低クリップレベルk0 に落ち付くようなクリップレベルKを設定するものである。なお、基準レベルr0 は、R0 信号が飽和(R0 =1)する直前のレベルに設定する。基準レベルr0 を飽和時点とすると、急激にクリップがかかり、そのスレッシュ付近の画像がまだらになってしまう恐れがあるので、傾きmをもたせて変化させるようにしている。また、基準レベルr0 で切り換えられる低クリップレベルk0 は、許容されるべき色づき範囲(偽色許容範囲)によって設定される。
【0022】
このようにクリップレベル設定回路31で設定されたクリップレベルkで制御されるホワイトクリップ回路32では、図3に示すような処理が行われる。すなわち、白色被写体による入力信号の場合、色分離回路8からのR0 ,G0 ,B0 信号がホワイトバランス調整回路27でホワイトバランス調整され、図示のような入出力特性のRW ,GW ,BW 信号となり、次いでGW ,BW 信号に対してホワイトクリップ回路32において、クリップレベルKによりクリップ処理が行われると、GW ,BW 信号には高輝度領域において低クリップレベルk0 によりクリップがかかり、GW ′,BW ′信号となる。これにより高輝度領域においても色づき(偽色)の少ない信号が得られる。このように白色被写体による入力信号の場合は、図12で示した従来の方式と同様な結果が得られる。
【0023】
次に、白色被写体ではなく、例えば赤成分の少ないシアン色被写体の場合には、R0 信号レベルが小さく、所定の基準レベルr0 より小さい場合には、クリップレベル設定回路31において設定されるクリップレベルKは高レベルk1 に設定されることになるので、ホワイトクリップ回路32においては、図4に示すように、GW ,BW 信号に対してはクリップがかからず、したがってシアン入力時にはGW ,BW 信号のダイナミックレンジが低下せず、シアン色が薄くなるような現象が生じることは回避される。なお、図4においてはシアン色の入力時について説明したが、G又はB信号に対しても同様な結果が得られる。
【0024】
なお、上記参照例においては、基準とする赤信号は色分離回路8から出力されるR0 信号を用いたものを示したが、ホワイトバランス調整回路27においてホワイトバランス調整されたRW 信号を用い、そのレベルによってGW ,BW 信号のクリップレベルを設定するようにしてもよい。また、本参照例においては、赤成分が大きい撮像信号を想定して、R信号のレベルによってG,B信号に対するクリップレベルを設定するようにしたものを示したが、緑あるいは青成分が大きい撮像信号の場合は、G又はB信号のレベルによって他の色信号に対するクリップレベルを設定するように構成する。
【0025】
上記参照例のように構成することにより、白色被写体の入力時にはホワイトバランス調整後の高輝度領域の色づき(偽色)を低減することができると共に、シアン色等の入力時には、そのダイナミックレンジを低下させずに入力色を低減させないようにすることが可能となる。しかしながら、上記のような条件のみで設定したクリップレベルを用いた場合には、色再現性を改善する色補正回路28において、マトリクス係数を変更させたとき、例えば赤信号の飽和レベルに変動を来たし、結果として色づきレベル範囲が変わってしまうという問題点がある。次に、この点を改善した本発明に係る第1の実施の形態について説明する。この実施の形態は、色補正回路28において、マトリクス係数に変更が加えられた場合においても、色づきレベル範囲を一定になるように構成するものである。
【0026】
図5は、第の実施の形態の主要部を示すブロック構成図である。この実施の形態においては、クリップレベル設定回路31′は、参照例と同様に赤信号R0 のレベルを用いて緑、青信号のクリップレベルを設定するものであるが、参照例のクリップレベル設定回路31とは異なり、色分離回路8から出力されるR0 信号のみならず、CPU20からホワイトバランス調整回路27へ入力されるホワイトバランス調整係数Wr ,及び同じくCPU20から色補正回路へ入力されるマトリクス係数αr を用いて、ホワイトバランス調整回路27でホワイトバランス調整されたGW ( G0 ),BW ( B0 )信号に対するクリップレベルを設定するものである。
【0027】
クリップレベル設定回路31′で設定されるクリップレベルは、基本的には図2に示したものと同様に、R0 信号の所定レベルr0 でクリップレベルを高クリップレベルk1 から低クリップレベルk0 ′に切り換えるようにしたクリップレベルK′を用いるものであるが、次に、低クリップレベルk0 ′の設定について説明する。色補正回路28においては、数2で示される(3×3)マトリクス係数が掛け合わされて色補正が行われる。
【0028】
【数2】
Figure 0003943719
【0029】
ここで、色補正後のRM 信号は、αr +βr +γr =1とすると、次式(1)で表される。
M =αr ・RW +βr ・GW ′+γr ・BW ′ ・・・・・・・・・(1)
ここで、ホワイトバランス調整回路27におけるホワイトバランス調整係数G/Rを、Wr =RW /R0 とし、(1)式を代入すると、次式(2)が得られる。
M =αr ・Wr ・R0 +βr ・GW ′+γr ・BW ′ ・・・・・ (2)
ここで、低クリップレベルをk0 ′とし、R0 信号が飽和(R0 =1)となる領域では、次式(3)が成立する。
M =αr ・Wr +βr ・k0 ′+γr ・k0 ′ ・・・・・・・・・(3)
また、αr +βr +γr =1であるから、(3)式は次式(4)のように表される。
M =αr ・Wr +(1−αr )・k0 ′ ・・・・・・・・・・・・(4)
また、許容される色づき範囲、すなわち偽色許容レベル範囲Cは、次式(5)で表される。
C=k0 ′−RM ・・・・・・・・・・(5)
上記(5)式を(4)式へ代入して整理すると、k0 ′に関し次式(6)が得られる。
0 ′=Wr +C/αr ・・・・・・・(6)
【0030】
上記(6)式で示されるように、クリップレベルk0 ′を設定することにより、色補正回路のマトリクス係数(この実施の形態においてはαr )が変更されても、ダイナミックレンジを損なうことなく、許容される色づき範囲(偽色許容レベル範囲)Cを一定に保つことができる。
【0031】
図6は、このようにして設定したクリップレベルでGW ,BW 信号をクリップした場合における入出力特性を示す図で、ホワイトクリップ回路でクリップされたGW ′,BW ′信号は、マトリクス係数を考慮したクリップレベルk0 ′でクリップされているため、色補正回路で補正されたRM 信号の高輝度レベルは変動しない。したがって、マトリクス係数が変更されても、許容される色づき範囲Cを一定に保つことができる。
【0032】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、高輝度領域において発生する偽色レベルを低減することができると共に、色補正手段における色補正係数が変更された場合においても、高輝度領域において発生する偽色レベルを一定範囲に保持することができ、更にクリップ手段でクリップ処理を受ける色信号だけ撮像手段により形成される被写体を撮像する場合においても、該色信号のダイナミックレンジが制限され低彩度の画像信号となるのを有効に阻止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカラー撮像装置に関連する参照例の要部を示すブロック構成図である。
【図2】 図1に示した参照例におけるクリップレベル設定回路において設定されるクリップレベルを示す図である。
【図3】 図1に示した参照例において、白色被写体の撮像時における入力信号のクリップ態様を示す図である。
【図4】 図1に示した参照例において、シアン色入力時における入力信号のクリップ態様を示す図である。
【図5】 本発明に係るカラー撮像装置の第の実施の形態の要部を示すブロック構成図である。
【図6】 図5に示した第の実施の形態において、白色被写体の撮像時における入力信号のクリップ態様を示す図である。
【図7】 従来の電子カメラの構成例を示すブロック構成図である。
【図8】 図7に示した従来の電子カメラにおいて、白色被写体の撮像時における入射光量と色信号の出力との関係を示す特性図である。
【図9】 図7に示した従来の電子カメラにおいて、白色被写体の撮像時における入射光量とホワイトバランス調整後の色信号の出力との関係を示す特性図である。
【図10】 一般的な電子カメラにおいて、白色被写体の撮像時における入射光量と色補正処理を行った色信号の出力との関係を示す特性図である。
【図11】 図10に示した色補正処理を行った信号に対して更にホワイトバランス調整を施した後の色信号の出力と入射光量との関係を示す特性図である。
【図12】 従来のホワイトバランス調整後における偽色発生の低減手法を説明するための入射光量と色信号の出力との関係を示す特性図である。
【図13】 図12に示した従来の偽色発生の低減手法の問題点を説明するための説明図である。
【図14】 図12に示した従来の偽色発生の低減手法の他の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 撮影光学系
2 CCD
3 CDS回路
4 増幅器
5 A/D変換器
6 画素欠陥補正回路
8 色分離回路
10 色差マトリクス回路
11 加算器
12 Y信号生成器
13 ハイパスフィルタ
14 コアリング部
15 エッジ強調度積算器
16 DRAM
17 圧縮伸長回路
18 記録媒体
19 LCD
20 CPU
21 操作部
23 タイミングジェネレータ
24 シグナルジェネレータ
25 欠陥補正用ROM
26 γ補正回路
27 ホワイトバランス調整回路
28 色補正回路
29 色γ補正回路
31,31′ クリップレベル設定回路
32 ホワイトクリップ回路

Claims (1)

  1. 撮像手段と、該撮像手段により形成された複数の色信号の利得を調整することによりホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整手段と、色信号を補正する色補正手段とを有するカラー撮像装置において、前記ホワイトバランス調整手段によるホワイトバランス調整前又は調整後の一つの色信号のレベル及び前記色補正手段の色補正係数に応じて、前記ホワイトバランス調整手段によるホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップレベルを設定するクリップレベル設定手段と、該クリップレベル設定手段で設定されたクリップレベルでホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップ処理を行うクリップ手段とを備えていることを特徴とするカラー撮像装置。
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