JP3943486B2 - タイヤ金型の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ金型を鋳造によって作製する製造方法に関し、特に、タイヤ金型の意匠面における骨部を厚さ方向に貫通する空気抜き孔としてのクロスベントホールを形成するためのタイヤ金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ金型は、タイヤ形状を幅方向に沿って2分割する2ピースモールドと、円周方向に沿って7〜13個に分割するセクショナルモールドの2種類に大別される。これらのタイヤ金型においては、複雑な形状、例えば、鋭い角のある凹ブロック形状やサイプブレード(薄肉凸形状)を多数有していることから機械加工で対処することが難しく、鋳造によって作製されるのが一般的である。
【0003】
鋳造は、鋳型を成形しておき、この鋳型に鋳造金属の溶湯を流し込んで成形するが、鋳型は、材料として石膏を用いた石膏鋳造法または耐火材(セラミック)を用いたセラミックモールド法によって作製されている。
【0004】
石膏鋳造法で用いられる石膏からなる鋳型は、それ自体が崩壊性であると共に、アンダーカット形状への対応性が高く、しかも鋳型の組み立て加工が容易であるところから、多くのタイヤ金型が石膏鋳造法によって成形されている。その反面、鋳込み温度が1000℃程度までの合金しか鋳造できないため、鋳造金属としてアルミニウム合金が使用される。しかしながら、アルミニウム合金によって成形されたタイヤ金型は、強度が小さいため耐久性が小さく、メンテナンスも頻繁に行う必要がある。
【0005】
セラミックモールド法としては、ショウプロセスが公知である。このショウプロセスは、エチルシリケートをバインダーとし、このバインダーにジルコン等の耐火材(セラミック)粉末を混練したものを材料とするものである。そして、模型またはバックアップ鋳型に混練物を充填して生鋳型を成形した後、バーナー等を用いた直火の急速加熱によって一次焼成を行うことによりアルコール分を蒸発させて割れを防止し、その後、高温での二次焼成を行って鋳型とすることにより作製される。このような処理を行うことにより、鋳型の硬化が促進されるため、迅速に鋳型を作製することができる。
【0006】
このように作製された鋳型は、鉄系合金やニッケル系合金等のように鋳込み温度が高い金属の鋳造に用いることができる。そして、これらの合金の鋳造によって作製されたタイヤ金型は、剛性が大きく、耐久性があり、メンテナンスも簡単となるメリットがある(非特許文献1参照)。
【0007】
以上のような方法によって得られた鋳型を用いて作製されたタイヤ金型において、ゴムからなるグリーンタイヤを押し付ける際に、空気溜まりを外部に排出する必要がある。この空気排出は、タイヤ金型の意匠面から背面にかけてベントホールを貫通させたり、分割金型の間にスリットを形成することにより行っている。ベントホールは、例えば、直径0.6〜2.0mm程度となるように形成されるものである。
【0008】
これに対し、タイヤ金型の意匠面には、タイヤの走行面に凹凸を形成するための骨部が多数形成されており、骨部によって囲まれている間仕切り空間の間で空気を逃がす必要があり、このためのクロスベントホールが厚さ方向に骨部を貫通するように形成される。このクロスベントホールは、直径0.6〜2.0mm程度となるように形成されるものである。
【0009】
この場合、ベントホールやスリットは、タイヤ金型への加工工具を用いた機械加工によって簡単に形成することができるが、クロスベントホールでは、孔開け時に加工工具が骨部と干渉するため、機械加工での形成が困難となっており、従来では鋳抜きによって対応している。
【0010】
図45〜図47は、石膏鋳造法において鋳抜きによってクロスベントホールを形成する手順を示す。クロスベントホールの形成には、クロスベントホールに相応した外形形状のベントピン100が用いられるものであり、ベントピン100としては石膏又は鋼材等の金属によって成形される。この場合、鋳抜きは、アルミ合金鋳物に対して行うものである。
【0011】
図45に示すように、ベントピン100を石膏鋳型110における鋳込みの対応部分にセットする。すなわち、タイヤ金型の骨部を形成するために石膏鋳型110に形成されている溝部111を横断するようにベントピン100をセットする。このセットにおいては、図45(b)で示すように、溝部111にセット用凹部112を形成しておき、このセット用凹部112にベントピン100を設置し、設置後に石膏等の生鋳型材料をセット用凹部112に充填して埋めることにより行う。
【0012】
その後においては、乾燥した後、石膏鋳型110に対して鋳造を行う。鋳造は、図46に示すように、石膏鋳型110に対してアルミニウム合金120の溶湯を流し込むことにより行い、これにより、ベントピン100を鋳物の骨部121に鋳包ませる。
【0013】
図47はその後の処理を示し、ベントピン100が石膏の場合には、高圧水洗浄等によって石膏鋳型110を除去すると同時にベントピン100を除去する。これにより図47(a)で示すように、骨部131を有したタイヤ金型130が型抜きされ、骨部131の厚さ方向にクロスベントホール132が貫通した状態となって得られる。一方、ベントピン100が鋼材の場合には、高圧水洗浄によって除去して骨部131を有するタイヤ金型130を得た後、図47(b)で示すように、ベントピン100を骨部131から抜き取り、厚さ方向に貫通するクロスベントホール132を骨部131に形成する。
【0014】
【非特許文献1】
「鋳型造型法概説」社団法人鋳造技術普及協会、昭和56年11月25日
(P164〜166)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図45〜図47に示す鋳抜きは、鋳造金属としてアルミニウム合金が用いられる石膏鋳造法では有効であるが、鋳造金属として鉄系合金やニッケル系合金が用いられるセラミックモールド法では困難となっている。これは、次の理由のためである。
【0016】
(1)母型(ゴム型)から脱型したままで生鋳型を大気中に放置しておくと、生鋳型からアルコール分が蒸発して短時間で鋳型にクラックが発生して崩壊するため、生鋳型にベントピンを設置したり、セット用凹部への生鋳型材料を充填する作業が難しい。この場合、生鋳型を脱型後にすぐに一次焼成することにより、割れのクラックの発生を抑えることができるが、一次焼成後の鋳型にベントピンをセットするには、鋳型が冷却するまで待機する必要があり、長時間を要する問題がある。
【0017】
(2)ベントピンとして鋼材等の非崩壊性材料を用いた場合、鋳造時の鋳造金属の鋳包みの際の高熱により、溶損したり、鋳造されるタイヤ金型に融着してベントピンを抜き取ることができなくなる。また、これらの損傷がない場合においても、鋳造時の高熱によってベントピンの強度が大幅に低下し、鋳造されたタイヤ金型からベントピンを抜き取る際にベントピンが欠損し易く、欠損によってベントピンがタイヤ金型の骨部に残存し、結果として鋳抜くことができなくなる。
【0018】
(3)鋳型のセット用凹部にベントピンを設置した後に、セット用凹部に充填する生鋳型材料の硬化が遅いため、長時間を要している。
【0019】
以上のことから、セラミックモールド法に対しては、耐火物を用いた鋳型にベントピンを設置してタイヤ金型にクロスベントホールを形成することが困難であり、このためセラミックモールド法によってタイヤ金型を鋳造した後、このタイヤ金型に対して機械加工によってクロスベントホールを孔開けする必要があるが、この場合には、上述したように孔開け時に加工工具が骨部と干渉することがあるところから必要とする全ての骨部にクロスベントホールを形成することができない問題を有している。
【0020】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、セラミックモールド法によって鋳造されるタイヤ金型であっても、機械加工によることなくクロスベントホールを鋳造により確実に形成することが可能なタイヤ金型の製造方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のタイヤ金型の製造方法は、鋳型への鋳造によって成形されるタイヤ金型の意匠面の骨部を厚さ方向に貫通する空気抜き孔としてのクロスベントホールを形成する方法であって、前記骨部に相応した凹部及びクロスベントホールに相応した凸部を有した割鋳型を成形し、この割鋳型を前記鋳型の母型における前記骨部の対応部位にセットした後、母型に鋳型材料を充填して鋳型を成形し、この鋳型を用いた鋳造を行ってタイヤ金型を作製した後、タイヤ金型から前記割鋳型を除去することを特徴とする。
【0030】
この発明では、割鋳型を母型にセットした状態で鋳型を成形することにより割鋳型が一体化した鋳型とし、この一体化鋳型によってタイヤ金型を鋳造し、その後、タイヤ金型から割鋳型を除去することにより、割鋳型の凹部によって骨部が形成されると共に割鋳型の凸部によってクロスベントホールを形成される。
【0031】
この発明においても、鋳造によってタイヤ金型を成形する際にクロスベントホールを同時に形成することができ、機械加工によってクロスベントホールを形成する必要がなくなると共に、鋳型に設置するベントピンを用いる必要がなく、ベントピンを用いることに起因した問題が一切生じることがない。これに加えて、この発明では、母型に対して割鋳型を自由にセットすることができるため、クロスベントホールを有した骨部をタイヤ金型に自由に形成することができ、設計の自由度が増大する。また、アンダーカット形状の骨部であっても、アンダーカット形状に合わせて割鋳型を成形することによって成形が可能となる。
【0032】
請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤ金型の製造方法であって、鉄系またはニッケル系合金によって鋳造されることを特徴とする。
【0033】
この発明では、請求項1の発明の作用に加えて、鉄系合金またはニッケル系合金によってタイヤ金型を鋳造するため、大きな強度を有した耐久性のあるタイヤ金型を製造することができる。
【0034】
請求項3の発明は、請求項1に記載のタイヤ金型の製造方法であって、バインダが混合された耐火材によって前記鋳型が成形されていることを特徴とする。
【0035】
この発明では、請求項1の発明の作用に加えて、セラミックモールド法であっても、クロスベントホールを有した骨部をタイヤ金型に形成することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0037】
[第1実施形態]
図1〜図5は、本発明の第1実施形態であり、図1はクロスベントチップを示し、図2は鋳型へのクロスベントチップの固定状態を、図3は鋳型への鋳造を、図4は成形された骨部を、図5は成形されたタイヤ金型の部分を示す。
【0038】
クロスベントチップ1は、後述するタイヤ金型2の骨部3の一部を構成するブロック状に形成される。すなわち、クロスベントチップ1はタイヤ金型2の骨部3の厚さと略同じ幅となるように形成されている。このクロスベントチップ1は、タイヤ金型2の鋳造に用いる鋳造金属と概略同一の金属によって図1に示すブロック状に形成されるものであり、この実施形態では、鋼材等の鉄系合金あるいはニッケル合金によって形成されている。
【0039】
かかるクロスベントチップ1には、骨部3に形成するクロスベントホール4が厚さ方向に貫通するように形成されている。この場合、クロスベントホール4はクロスベントチップ1の厚さ方向における一側から他側に向かって径が漸増するテーパ状となるように形成されるものである。
【0040】
図2に示すように、鋳型5にはクロスベントチップ1が固定される。鋳型5は、セラミックモールド法によって作製されるものであり、従って、エチルシリケート(エチルシリケート40等)、コロイダルシリカ等をバインダーとし、このバインダーに耐火材粉末を混練した鋳型材料が用いられている。この鋳型(セラミック鋳型)5には、タイヤ金型2の骨部3に対応した溝部6が形成されており、クロスベントチップ1は、この溝部6に嵌め込まれた状態で固定される。かかる固定においては、クロスベントホール4が溝部6内に位置するように行い、これによりクロスベントホール4は鋳型5によって封鎖された状態となる。
【0041】
クロスベントチップ1の固定に際しては、鋳型材料であるエチルシリケートやコロイダルシリカを用いて接着しても良い。なお、鋳型5としては、母型(ゴム型)から脱型した直後の生鋳型あるいはこの生鋳型を一次焼成したものが用いられる。
【0042】
このようにしてクロスベントチップ1を固定した鋳型5に対し、焼成を行った後、鋳造金属による鋳造を行う。鋳造金属としては、クロスベントチップ1と概略同じ材料である鋼材等の鉄系合金、ニッケル合金が用いられる。この鋳造金属の溶湯を鋳型5に流し込む。この流し込みにより、図3に示すように溝部6に鋳造金属8が入り込むと共に、鋳型5の成形面に鋳造金属8が充填される。これにより、溝部6に固定されているクロスベントチップ1は、骨部3に鋳包まれて骨部3と一体化する。
【0043】
鋳造金属の流し込みの後、鋳造金属の凝固及び冷却を行い、その後、鋳型5を除去する。鋳型5の除去は、サンドブラストやアルカリ溶液による洗浄によって行われる。
【0044】
この鋳型5の除去により、図4及び図5に示すように、意匠面7を有したタイヤ金型2が形成される。タイヤ金型2の意匠面7には、クロスベントチップ1が鋳包まれた骨部3が突出状に形成されているが、クロスベントチップ1には空気抜き孔としてのクロスベントホール4が貫通するように予め形成されているため、クロスベントホール4が厚さ方向に貫通した骨部3を成形することができる。
【0045】
このような実施形態では、クロスベントホール4が形成されたクロスベントチップ1をタイヤ金型2の骨部3に鋳包むことにより、クロスベントチップ1が骨部3の一部を構成するため、鋳造によるタイヤ金型2の成形と同時にクロスベントホール4を骨部3の厚さ方向に貫通状に形成することができる。従って、機械加工によってクロスベントホール4を形成する必要がなくなると共に、鋳型5に設置するベントピン100を用いる必要がないため、ベントピン100を用いることに起因した問題が生じることがなくなる。また、この実施形態では、クロスベントチップ1が骨部3に鋳包まれることにより、クロスベントチップ1の全体が骨部3の内部に設けられるため、クロスベントチップ1が骨部3から抜けにくいメリットがある。
【0046】
図6は、この実施形態の変形々態を示す。この形態では、骨部3に鋳包まれるクロスベントチップ1として骨部3の高さと同じ長さのものが用いられている。また、骨部3の頂部が円弧状となっていることから、クロスベントチップ1も頂部が同じ円弧状となるように成形されている。このような形態では、クロスベントチップ1を鋳型5の溝部6の全体に嵌め込んで鋳造するため、クロスベントチップ1が位置ずれしたり、溝部6内に落ち込むことがなく、骨部3を高精度に成形することができる。
【0047】
[第2実施形態]
図7〜図12は、本発明の第2実施形態であり、図7及び図8はクロスベントチップ、図9は鋳型へのクロスベントチップの固定状態、図10は鋳型への鋳造状態、図11は成形された骨部、図12は成形されたタイヤ金型の部分をそれぞれ示す。
【0048】
この実施形態においても、第1実施形態と同様に、クロスベントチップ1にはクロスベントホール4が厚さ方向に貫通している。また、クロスベントチップ1はタイヤ金型2の骨部3の厚さと略同じ幅となるように形成されることにより、タイヤ金型2の骨部3の一部を構成するブロック状となっている。さらに、クロスベントチップ1は、鋼材等の鉄系合金あるいはニッケル合金などのタイヤ金型2の鋳造に用いる鋳造金属と概略同一の金属によって形成されている。
【0049】
この実施形態のクロスベントチップ1におけるクロスベントホール4には、図8に示すように、充填材10が充填されることによりクロスベントホール4が埋められている。これにより、後述する鋳造金属の溶湯がクロスベントホール4に流れ込むことを阻止することが可能となっている。
【0050】
充填材10としては、鋳型5と略同じ材料が用いられる。この実施形態では、鋳型5として第1実施形態と同様のセラミック鋳型を用いるものであり、このためエチルシリケートまたはコロイダルシリカ等のバインダーに耐火材粉末が混練された材料が使用されている。かかる充填材10は、クロスベントホール4への充填の後、乾燥させて鋳型5に組み込まれる。
【0051】
図9は、鋳型5にクロスベントチップ1を固定した状態を示す。この固定は、第1実施形態と同様に、タイヤ金型2の骨部3に対応するように形成された溝部6に嵌め込むことにより行われ、第1実施形態と同様にエチルシリケートやコロイダルシリカを用いた接着が行われる。
【0052】
図10は、鋳型5に対して、鋼材等の鉄系合金またはニッケル合金からなる鋳造金属8を溶湯状態で注ぎ込んで鋳造する状態を示す。注ぎ込まれた鋳造金属8は、鋳型5の溝部6内に入り込み、これにより、クロスベントチップ1の鋳包みが行われる。このとき、クロスベントホール4が充填材10によって封鎖されているため、クロスベントホール4内に鋳造金属8が入り込むことがない。
【0053】
注ぎ込まれた鋳造金属8が凝固、冷却した後、鋳型5をサンドブラストまたはアルカリ溶液洗浄によって除去することにより、図11及び図12に示すタイヤ金型2が脱型される。この鋳型5の除去においては、充填材10が鋳型5と同時に除去されるため、クロスベントホール4が開口状態となり、クロスベントホール4が厚さ方向に貫通した骨部3をタイヤ金型2の意匠面7上に形成することができる。
【0054】
このような実施形態では、第1実施形態と同様に、クロスベントチップ1が骨部3の一部を構成するため、鋳造によるタイヤ金型2の成形と同時にクロスベントホール4を骨部3の厚さ方向に貫通状に形成することができ、機械加工によってクロスベントホール4を形成する必要がなくなると共に、鋳型5に設置するベントピン100を用いる必要がないため、ベントピンを用いることに起因した問題が生じることがない。
【0055】
これに加えて、この実施形態では、タイヤ金型2の鋳造時にクロスベントホール4が封鎖されているため、クロスベントホール4に鋳造金属8の溶湯が入り込むことがない。このため、クロスベントホール4を確実に形成することができる。また、クロスベントホール4内に充填する充填材10として、鋳型5と略同じ材料を用いるため、クロスベントチップ1を鋳型5に固定する際の接着に用いるエチルシリケートやコロイダルシリカとの馴染みが良く、強固に接着することができるメリットがある。
【0056】
[第3実施形態]
この第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態におけるクロスベントチップ1に対し接触部を形成するものであり、図13〜図15はこの実施形態におけるそれぞれの形態を示す。
【0057】
図13のクロスベントチップ1は、全体がL字形に形成されることにより、板状の本体部11の一端側(上端側)に接触部12が一体的に連設している。本体部11はクロスベントホール4が厚さ方向に貫通しており、接触部12はこの本体部11を鋳型5の溝部6に嵌合して固定する際に、図13(b)に示すように、鋳型5の成形面13と接触するように作用する。
【0058】
図14のクロスベントチップ1は、クロスベントホール4が厚さ方向に貫通した本体部1の一端部から接触部12がL字形となって連設した形状となっており、接触部12の自由端面が鋳型5の成形面13と接触するようになっている。
【0059】
図15のクロスベントチップ1は、全体がT字形に形成されることにより、クロスベントホール4が貫通した本体部1の一端部から接触部12が幅方向両側に延びている。この接触部12が鋳型5の成形面13と接触した状態で、本体部11が鋳型5の溝部6に嵌合する。
【0060】
以上の形態では、いずれも接触部12を鋳型5の成形面13と接触させることにより、成形面13を基準にしてクロスベントチップ1を鋳型5の溝部6に配置することができるため、溝部6に対してクロスベントチップ1を高精度にセットすることができる。また、接触部12によって鋳造金属8との接触面積が増大するため、クロスベントチップ1の鋳包み強度も向上する。
【0061】
[第4実施形態]
図16〜図22は、本発明の第4実施形態であり、図16は作製されたタイヤ金型、図17は母型、図18は割鋳型、図19は割鋳型の母型へのセット、図20は鋳型の作製状態、図21は作製された鋳型、図22は鋳造状態をそれぞれ示す。
【0062】
この実施形態では、図16に示すタイヤ金型2を製造するものであり、タイヤ金型2の意匠面7には、厚さ方向に貫通したクロスベントホール4を有する骨部3及びクロスベントホール4のない骨部9が所定位置に形成されている。
【0063】
このタイヤ金型2を製造するため、鋳型5の原型となる母型20に対しては、図17に示すように、クロスベントホール4を有する骨部5を切除しておく。なお、このような母型20としては、マスターモデル上で対応しても良く、ゴム型の際に骨部5を削除しても良い。この実施形態では、破線で示すように骨部5を切除し、骨部9に相当する骨部21を有したゴム型を母型として用いている。このゴム型20に対しては、図18に示す割鋳型25を用いる。
【0064】
割鋳型25は、クロスベントホール4を有した骨部3に対応するものであり、2つの部分鋳型26、27を突き合わせることにより構成される。この突き合わせの際には、部分鋳型26、27の間に凹部28及び突起部29を形成する形状となっている。凹部28は骨部3に対応し、突起部29はクロスベントホール4に対応するものである。
【0065】
部分鋳型26、27からなる割鋳型25は、セラミックモールド法に適応可能な材料が用いられるものであり、このためエチルシリケート、コロイダルシリカ等のバインダーに耐火物粉末が混練された材料が使用される。エチルシリケートを用いた場合の割鋳型25は、図18に示す形状に成形した後、直火で一次焼成するか、アルコールに浸した状態で保管し、コロイダルシリカを用いた場合の割鋳型は、特に雰囲気制御を行う必要がないため、大気中等で保管する。また、突き合わせた部分鋳型26、27相互の接着には、エチルシリケートまたはコロイダルシリカが使用される。
【0066】
以上の割鋳型25を、図19に示すようにゴム型における骨部3(図16及び図17参照)との対応位置に設置する。その後、ゴム型20に対して鋳型材料30を注ぎ込む。
【0067】
図20は、ゴム型20に対して、鋳型材料30を注ぎ込んだ状態を示す。鋳型材料30としては、セラミックモールド法に適応可能な材料が使用される。このため、鋳型材料30としては、割鋳型25と概略同じ材料が用いられる。この場合、ゴム型20に注ぎ込んだ鋳型材料30から割鋳型25が浮き上がらないセット状態とする必要がある。このため、割鋳型25を耐火材粉末によって高密度として、鋳型材料30に対する割鋳型25の比重を大きくするか、セットされた割鋳型25に錘を載置し、鋳型材料30の硬化開始時に錘を除去する等の適宜の処理を行う。
【0068】
鋳型材料30をゴム型20に注ぎ込むことにより、ゴム型20上の割鋳型25は鋳型材料30に包まれる。そして、ゴム型20に注ぎ込まれた鋳型材料30が硬化した後、ゴム型20から脱型することにより、鋳型31が得られる。この鋳型材料31においては、図21に示すように割鋳型25が内部に固定された状態となっている。
【0069】
次に、この鋳型31に対し、図22に示すように鋼材等の鉄系合金またはニッケル系合金からなる鋳造金属8を溶湯状態で注ぎ込んで鋳造する。この鋳造では、割鋳型25の凹部28に溶湯が入り込む。この状態で鋳造金属8を凝固、冷却し、その後、サンドブラストやアルカリ溶液洗浄等により鋳型31を除去する。この除去に際しては、割鋳型25も同時に除去され、これにより図16に示すタイヤ金型2を作製することができる。
【0070】
このような実施形態においても、鋳造によってタイヤ金型2を成形する際に骨部3に対してクロスベントホール4を同時に形成することができ、機械加工によってクロスベントホールを形成する必要がなくなる。これに加えて、この実施形態では、割鋳型25がゴム型20と別体となっているため、割鋳型25をゴム型20に自由にセットすることができ、設計の自由度が増大する。
【0071】
[第5実施形態]
図23〜図30は、本発明の第5実施形態であり、図23は作製されたタイヤ金型、図24は母型、図25は割鋳型、図26は割鋳型の母型へのセット、図27は鋳型の作製状態、図28は作製された鋳型、図29は鋳造状態、図30は作製された骨部をそれぞれ示す。
【0072】
この実施形態では、図23に示すタイヤ金型2を製造するものであり、タイヤ金型2の意匠面7には、クロスベントホールのない骨部9と、クロスベントホールを有する骨部40とが形成される。骨部40は図30に示すように、意匠面7から立ち上がる断面Y字形となっている。すなわち、骨部40は意匠面7から起立する根元部41と、根元部41の先端から2つに分岐する分岐部42、43とを有した形状となっている。クロスベントホール4は根元部41及び2つの分岐部42,43のそれぞれに対して厚さ方向に貫通するように設けられる。
【0073】
この実施形態のゴム型20においても、図24に示すように、骨部40を切除した形状とする。
【0074】
この実施形態の割鋳型45は、図25に示すように、3つの部分鋳型46、47、48を突き合わせることにより構成される。部分鋳型46、47、48を突き合わせた場合においては、これらの間に形成された凹部49が骨部40に対応する。また、クロスベントホール4に対応する複数の突起部50がそれぞれの部分鋳型46、47、48に形成されている。かかる部分鋳型46、47、48は、第4実施形態と同様に、エチルシリケート、コロイダルシリカ等のバインダーに耐火材粉末を混練した材料が用いられ、突き合わせ状態の接着にはエチルシリケート、コロイダルシリカが用いられる。この突き合わせによって組み付けられた割鋳型45は、図26に示すように、骨部40との対応した位置になるようにゴム型20にセットされる。
【0075】
割鋳型45をセットしたゴム型20に対し、図27に示すように、割鋳型45と同じ材料からなる鋳型材料30を注ぎ込む。鋳型材料30をゴム型20に注ぎ込むことにより、ゴム型20上の割鋳型45は鋳型材料30に包まれ、この鋳型材料30が硬化した後、ゴム型20から脱型することにより、図28に示す鋳型31が得られる。この鋳型材料31においては、割鋳型45が内部に固定された状態となっている。
【0076】
この鋳型31に対し、図29に示すように鋼材等の鉄系合金またはニッケル系合金からなる鋳造金属8を溶湯状態で注ぎ込んで鋳造する。この鋳造では、割鋳型45の凹部49に溶湯が入り込み、この状態で鋳造金属8を凝固、冷却し、その後、サンドブラストやアルカリ溶液洗浄等により鋳型31を除去する。この除去に際しては、割鋳型45も同時に除去され、これにより図23に示すタイヤ金型2を作製することができる。
【0077】
このような実施形態においては、第4実施形態と同様に、割鋳型45をゴム型20に自由にセットすることができるため、骨部40の形成位置の自由度が増大する。これに加えて、骨部40がアンダーカット形状であっても、これに対応するように割鋳型45を形成することにより、その作製が可能となる作用を有している。
【0078】
なお、この実施形態の手法は、石膏鋳造法に対しても用いられることが可能であるが、石膏鋳造法によって成形されるアルミニウム合金からなるタイヤ金型では、アルミニウム合金が低強度のため、図30に示すようなアンダーカット形状の骨部40の強度がさらに小さくなり、タイヤ成形の繰り返しによって骨部40が早期に破損する問題が発生するものとなっている。
【0079】
【実施例】
以下の実施例では、図31〜図33に示す基本形状のタイヤ金型2を作製するものであり、その寸法は図31及び図32に記入してある。寸法の単位はmmである。以下にタイヤ金型2の製作工程で使用する材質を記載する。
【0080】
(1)マスターモデルの材質:合成木材(商品名「ケミウッド」)
(2)ゴム型の材質:石膏からなる裏打ち材が設けられた厚さ10mmのシリコーンゴム(商品名「TSE350」、東芝シリコーン製)
(3)鋳型の材質:バインダーとしてエチルシリケート40を用い、このバインダー1リットルに対し、耐火材粉末5.0kgを混練し、硬化剤を混ぜて自己硬化特性を付与した。
【0081】
(4)鋳造金属:球状の黒鉛鋳鉄(JIS規格品番「FCD600」)を用いた。この金属は、C:3.2〜3.5重量%、Si:2.0〜2.4重量%、Mn:<0.50重量%、Fe:残部の組成となっている。
【0082】
まず、タイヤ形状(タイヤ金型の反転形状)を各部位で10〜15/1000の割合で寸法拡大したマスターモデルを合成木材からNC加工し、これをシリコーンゴムで形状反転してゴム型を作製し、その後、ゴム型から上記配合比の鋳型を反転作製した。この鋳型を直火で一次焼成した後、電気路内で850℃で5時間かけて二次焼成し、200℃まで冷却した後、上記鋳造金属を1150〜1200℃で鋳造することにより、図31〜図32に示すピース状のタイヤ金型2を作製した。このピース状のタイヤ金型2を機械加工してリング状に組み立てることにより、タイヤを製造するタイヤ金型とした。
【0083】
[第1実施例]
図34〜図38は、第1実施例を示す。この実施例では、図31及び図32の基本形状に対し、図34〜図36に示すように、厚さ1.6mm、高さ10mmの骨部3が付け加えられている。この骨部3には、図36に示すように、一端の開口部が直径1.0mm、他端の開口部が直径1.6mmのクロスベントホール4が厚さ方向に貫通するものである。この実施例では、図37に示す形状及び寸法のクロスベントチップ1を用いるものである。
【0084】
クロスベントチップ1のクロスベントホール4の開口面には、ボロンナイトライド系の離型剤を塗布した後、セラミック鋳型5の溝部6の接触面に対し、コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスC」、日産化学製)を塗布した。
【0085】
マスターモデルで溝部6のプロファイル面上に対して、クロスベントチップ1を配置する位置にケガキ線を入れておき、ゴム型の反転で得られたセラミック鋳型5を直火で約2分間、一次焼成した後、鋳型5の表面に転写されたケガキ線を目安にクロスベントチップ1を溝部6に嵌め込み固定した。このとき、コロイダルシリカが速やかにゲル化したため、簡単に嵌め込み固定を行うことができた。
クロスベントチップ1の溝部6の深さ方向への位置決めは、クロスベントチップ1に形成されている段差と、鋳型5の意匠面7を一致させて行った。
【0086】
以上のようにして、60ピース分のセラミック鋳型5を作製し、電気炉内で二次焼成を行った。60ピース分のセラミック鋳型5に対し、合計で120個のクロスベントチップ1を埋設した。このようにして、作製したセラミック鋳型5を用いてFCD600からなる鋳造金属を鋳造して、図34〜図36に示すピース状のタイヤ金型2を作製した。
【0087】
以上のようにして作製したピース状のタイヤ金型2の120個のクロスベントホールにおいては、32個が鋳造金属の溶湯が入り込んで目詰まり状態であったが、ピンによって簡単に取り除くことができた。これは、ベントチップに対して塗布した離型剤が有効に作用しているものであると思われる。また、クロスベントホールの骨部に対する位置精度は、意匠面7から1.2mmが設計位置であるのに対し、±0.3mmであり、位置不良とはなっていなかった。
【0088】
[第2実施例]
この実施例では、第1実施例と同様な方法によって、60個のピース状のタイヤ金型2を作製した。この場合、1リットルのエチルシリケート40に対し、パターンモールド4kgを混練したスラリーを作製し、このスラリーをスポイトによりクロスベントホール内に充填し、その後、大気中で乾燥させた工程を付加した。
【0089】
以上のようにして作製したピース状のタイヤ金型2における全てのクロスベントホール4は、溶湯によって目詰まりしていなかった。また、クロスベントホールの骨部に対する位置精度は、意匠面7から1.2mmが設計位置であるのに対し、±0.2mmとなっていた。従って、第1実施例よりも、目詰まり及び位置精度が向上したピース状のタイヤ金型2を作製することが可能となった。
【0090】
[第3実施例]
図39は、第3実施例に用いるクロスベントチップ1の形状及び寸法を示す。このクロスベントチップ1は、ステンレス鋼(SUS304)を材料として作製したものであり、全体がT字形に成形されることにより、本体部11の一端部に接触部12が一体的に形成された図15と同様な構造となっている。図40は、この実施例のクロスベントチップ1をセラミック鋳型5にセットした状態を示し、本体部11を溝部6に差し込んで鋳型の成形面13に接触部12を接触させて固定した。
【0091】
この実施例においても、実施例2と同様な方法でピース状のタイヤ金型2を60個作製した。このピース状のタイヤ金型2における全てのクロスベントホール4は、溶湯によって目詰まりしていなかった。また、クロスベントホールの骨部に対する位置精度は、意匠面7から1.2mmが設計位置であるのに対し、+0及び−0.2mmの範囲であった。従って、第2実施例よりも、クロスベントピースの位置精度が向上したピース状のタイヤ金型2を作製することが可能となった。
【0092】
[第4実施例]
図41〜図44は、第4実施例を示す。この実施例では、図31及び図32の基本形状に対し、図41〜図43に示すように、第4実施形態で説明したY字形断面の骨部40を付け加えるものである。骨部40は、根元部41の厚さが2.0mm、高さが10mmとなっており、根元部41及び分岐部42、43にそれぞれクロスベントホール4が貫通状に形成されるものである。その形成位置は、図41に寸法と共に示し、形状及び寸法は図43に示してある。
【0093】
図44は、この実施例に用いる割鋳型45であり、3つの部分鋳型46、47、48を突き合わせることにより構成されている。この割鋳型45は、別途作製した合成木材(ケミウッド)からなるマスターモデルからゴム型(材料は商品名「TSE350」)を反転して作製し、これに1リットルのエチルシリケート40に対して、耐火材(パターンモールド)6kg及び硬化剤を加えて混練したスラリーを流し込み、自発硬化させることにより作製した。ゴム型から脱型した後、直ちに直火で一次焼成し、放冷した後、部分鋳型を突き合わせ、エチルシリケート40を接着剤として接合し、図44(b)に示す割鋳型45とした。
【0094】
この割鋳型45をタイヤ金型成形用のゴム型の該当位置にセットした後、鋳型材料を流し込んで包ませた。その後は、第1実施例と同様な工程を行ってピース状のタイヤ金型2を20個作製した。
【0095】
このようにして作製されたピース状のタイヤ金型2は、図41〜図43に示すアンダーカット形状の骨部40が100%の歩留まりで形成されていた。この場合、骨部40はタイヤ金型2の1ピースにつき、6箇所に形成され、これにより20ピースのタイヤ金型では合計120箇所のクロスベントホール4が作製されている。このうち、48箇所のクロスベントホール4は鋳放し状態で貫通しており、残りの72箇所には、厚さ0.02〜0.08mmの鋳造バリが差し込んでいたが、この鋳造バリに対しては、ニードル状の工具で開口した後、粒度#300の珪砂を主としたサンドブラスト処理を行うことにより、簡単に除去することができ、容易に開口させることができた。
【0098】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、機械加工によってクロスベントホールを形成する必要がなくなると共に、鋳型に設置するベントピンを用いる必要がなく、ベントピンを用いることに起因した問題が生じることがなくなる。また、クロスベントホールを有した骨部をタイヤ金型に自由に形成することができ、設計の自由度が増大すると共に、アンダーカット形状の骨部であっても、成形することが可能となる。
【0099】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、大きな強度を有した耐久性のあるタイヤ金型を製造することができる。
【0100】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、セラミックモールド法であっても、クロスベントホールを有した骨部をタイヤ金型に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のクロスベントチップを示し、(a)は正面図、(b)はA−A線断面図である。
【図2】ベントチップを鋳型にセットした状態を示し、(a)は平面図、(b)はB−B線断面図である。
【図3】ベントチップをセットした鋳型に対して鋳造金属を注ぎ込んだ状態を示す断面図である。
【図4】図3によって鋳造されたタイヤ金型の部分断面図である。
【図5】図3によって製造されたタイヤ金型の斜視図である。
【図6】第1実施形態の変形々態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態のクロスベントチップを示し、(a)は正面図、(b)はC−C線断面図である。
【図8】第2実施形態のクロスベントチップに充填剤を充填した状態を示し、(a)は正面図、(b)はD−D線断面図である。
【図9】ベントチップを鋳型にセットした状態を示し、(a)は平面図、(b)はE−E線断面図である。
【図10】ベントチップをセットした鋳型に対して鋳造金属を注ぎ込んだ状態を示す断面図である。
【図11】図10によって鋳造されたタイヤ金型の部分断面図である。
【図12】図10によって製造されたタイヤ金型の斜視図である。
【図13】(a)は第3実施形態の第1例のベントチップの斜視図、(b)は鋳型へのセット状態を示す断面図である。
【図14】(a)は第3実施形態の第2例のベントチップの斜視図、(b)は鋳型へのセット状態を示す断面図である。
【図15】(a)は第3実施形態の第3例のベントチップの斜視図、(b)は鋳型へのセット状態を示す断面図である。
【図16】本発明の第4実施形態によって製造されるタイヤ金型の断面図である。
【図17】第4実施形態に用いるゴム型の断面図である。
【図18】第4実施形態の割鋳型を示し、(a)は突き合わせ前の断面図、(b)は突き合わせ状態の断面図である。
【図19】割鋳型をゴム型にセットした状態を示す断面図である。
【図20】ゴム型に鋳型を充填した状態を示す断面図である。
【図21】第4実施形態によって作製された鋳型の断面図である。
【図22】第4実施形態の鋳型に鋳造金属を注ぎ込んだ状態を示す断面図である。
【図23】本発明の第5実施形態によって製造されるタイヤ金型の断面図である。
【図24】第5実施形態に用いるゴム型の断面図である。
【図25】第5実施形態の割鋳型を示し、(a)は突き合わせ前の断面図、(b)は突き合わせ状態の断面図である。
【図26】割鋳型をゴム型にセットした状態を示す断面図である。
【図27】ゴム型に鋳型を充填した状態を示す断面図である。
【図28】第4実施形態によって作製された鋳型の断面図である。
【図29】第4実施形態の鋳型に鋳造金属を注ぎ込んだ状態を示す断面図である。
【図30】第4実施形態で作製される骨部の拡大断面図である。
【図31】本発明の実施例によって作製されるピース状のタイヤ金型の斜視図である。
【図32】ピース状のタイヤ金型の断面図である。
【図33】(a)は図32の右からの断面図、(b)は底面図である。
【図34】第1実施例で作製するピース状のタイヤ金型の断面図である。
【図35】図34の右側からの断面図である。
【図36】(a)は図34におけるG−G線断面図、(b)はそのH−H線断面図である。
【図37】(a)は第1実施例に用いるクロスベントピースの正面図、(b)はそのJ−J線断面図である。
【図38】(a)は第1実施例のクロスベントピースを鋳型にセットした状態を示す平面図、(b)はそのK−K線断面図、(c)は(a)の正面図である。
【図39】(a)は第3実施例に用いるクロスベントピースの正面図、(b)はそのL−L線断面図である。
【図40】(a)は第3実施例のクロスベントピースを鋳型にセットした状態を示す平面図、(b)はそのM−M線断面図、(c)は(a)の正面図である。
【図41】(a)は第4実施例で作製するピース状のタイヤ金型の断面図、(b)はその右側からの断面図である。
【図42】図41の部分拡大断面図である。
【図43】第4実施例によって作製される骨部の拡大断面図である。
【図44】(a)は第4実施例で用いる割鋳型の分解断面図、(b)は組み付け状態の断面図である。
【図45】(a)は従来より用いられているベントピンのセット状態の平面図、(b)はそのP−P線断面図である。
【図46】図45の状態に対し、鋳造金属を流し込んだ状態を示す断面図である。
【図47】(a)及び(b)は、ベントピンを取り除く方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 クロスベントチップ
2 タイヤ金型
3 40 骨部
4 クロスベントホール
5 鋳型
7 意匠面
10 充填材
12 接触部
25 45 割鋳型
Claims (3)
- 鋳型への鋳造によって成形されるタイヤ金型の意匠面の骨部を厚さ方向に貫通する空気抜き孔としてのクロスベントホールを形成する方法であって、
前記骨部に相応した凹部及びクロスベントホールに相応した凸部を有した割鋳型を成形し、この割鋳型を前記鋳型の母型における前記骨部の対応部位にセットした後、母型に鋳型材料を充填して鋳型を成形し、この鋳型を用いた鋳造を行ってタイヤ金型を作製した後、タイヤ金型から前記割鋳型を除去することを特徴とするタイヤ金型の製造方法。 - 鉄系またはニッケル系合金によって鋳造されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ金型の製造方法。
- バインダーが混合された耐火材によって前記鋳型が成形されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ金型の製造方法。
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