JP3942082B2 - 片面コイル式電磁溶接機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接電流を流すコイルと押さえ板との間に被溶接物である金属薄板を重ねて置き、金属薄板を電磁力によって溶接する片面コイル式電磁溶接機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来困難とされたアルミニウムの溶接が可能であり、また、アルミニウムと鉄のような異種金属の溶接も可能な特開平11−192562のような金属薄板の電磁溶接法が本願発明者の1名により考えられ、実用化が進められている。この特開平11−192562の金属薄板の電磁溶接法は、溶接しようとする金属薄板を重ねて平板状コイルの間におき、平板状コイルに大電流を流して溶接するものである。平板状コイルの少なくとも上下のいずれかには電流が集中して流れる集中部が設けられており、上下の平板状コイル間に重ねて挟まれた被溶接物である金属薄板は集中部に対向する位置で溶接される。平板状コイルに大電流を流すためには直流高圧電源装置によってコンデンサを充電し、コンデンサに蓄えられた電荷をスイッチを通して瞬間的に平板状コイルに放電するようにしている。
【0003】
こうした電磁溶接法では被溶接物を平板状コイルの間に挟み込むものであって被溶接物の両面に置かれる平板状コイルを接続する導体が必要であり、挟み込むことのできる被溶接物の寸法、形状が制限されるという問題があった。また、被溶接物を平板状コイルの間に挟み込むに際し、被溶接物の両面に置かれる平板状コイルが固定されていては被溶接物の装着、取り外しが面倒であるという問題があった。
【0004】
こうした問題を解決するために平板状コイルを上下に分割し、下コイルを機台に固定して上コイルを開閉動自在あるいは昇降動自在とした電磁溶接機が考えられている。上コイルを開閉動自在あるいは昇降動自在とすることにより被溶接物の装着、取り外しは容易になるが、開閉動あるいは昇降動するようにした上コイルに大電流を流すための可動式あるいは着脱式の給電機構が必要になり、上下のコイルを正確に位置決めするためのガイド、支持具等が必要になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、被溶接物の装着、取り外しが容易で被溶接物の寸法、形状が制限されることが少ない片面コイル式電磁溶接機を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するためになされた本発明の片面コイル式電磁溶接機は、コイルと押さえ板との間に被溶接物である金属薄板を重ねて置き、コイルに大電流を流して金属薄板を溶接する片面コイル式電磁溶接機であって、コイルを機台に固定し、押さえ板を絶縁物で構成するとともに昇降動自在としたことを特徴とするものである。このコイルは上部平板状コイルと下部平板状コイルとを絶縁材を介して重ね合わせた2枚構成とし、その上部平板状コイルと下部平板状コイルとをその前端部で電気的に接続するとともに、上部平板状コイルに電流集中部を設け下部平板状コイルの電流集中部に対向する部分に透孔を設けたものとすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の片面コイル式電磁溶接機の実施形態について、図を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の片面コイル式電磁溶接機の外観を示すものであって、箱型の機台1上にコイル2が絶縁材3により絶縁して固定してある。コイル2は図2乃至図6に示すように上部平板状コイル4と下部平板状コイル5から構成してあり、上部平板状コイル4と下部平板状コイル5の間には絶縁材6を挿入して前端で接続してある。
【0008】
上部平板状コイル4には図5に示すように幅の狭い電流集中部7が、下部平板状コイル5の電流集中部7に対向する部分には図6に示すように透孔8がそれぞれ設けてある。透孔8の長さは電流集中部7の長さより10mm乃至20mm長くし、幅は電流集中部7の中心線からそれぞれ20mm以上広くするのが好ましい。ただし、透孔8の幅は、下部平板状コイル5の幅の3分の1を超えないものとすることが好ましい。9、9は電流集中部7を機械的に補強、支持する絶縁支持材であり、10は透孔8を充填し補強する絶縁支持材である。絶縁支持材9、10としては、ガラス繊維で強化したエポキシ樹脂を使用することができる。
【0009】
コイル2の上面には押さえ板11が対向して設けてあり、該押さえ板11は押さえ板固定板12に固定してある。押さえ板固定板12は機台1の上方に設けた昇降装置13により昇降される昇降桿14の下端に取り付けてあり、押さえ板11は昇降動自在に支持されることになる。押さえ板11は強度と耐熱性のある絶縁物で構成し、押さえ面はコイル2と同等の面積とすることが好ましい。また、押さえ板11の厚さは押さえ板固定板12等の押さえ板11の上部が磁性体の場合には100mm以上、非磁性体の場合には50mm程度とすることが好ましい。
【0010】
機台1の後側にはコンデンサ15が設けてあり、該コンデンサ15の接地側極は下部平板状コイル5の後端に接続してある。また、コンデンサ15の他極は放電ギャップスイッチを構成する1対の放電電極16、16を経由して、上部平板状コイル4の後端に接続してある。なお、放電電極16、16には放電ギャップスイッチを構成するために図示しないトリガー電極が付設してある。
【0011】
前記のように構成した片面コイル式電磁溶接機の押さえ板11を昇降装置13を作動させて上昇させ、上部平板状コイル2の電流集中部7上に被溶接物の溶接すべき部分を載せ、押さえ板11を降下させると、被溶接物の溶接すべき部分は電流集中部7と押さえ板11に挟まれることになる。被溶接物を電流集中部7と押さえ板11で挟む際に、被溶接物の両面を絶縁シートで挟んでおくことは従来の電磁溶接を行なう場合と同様である。
【0012】
コンデンサ15を図示しない直流高圧電源装置により充電し、充電完了後図示しない制御装置からトリガー電極に電圧を与えると、放電電極16、16の間で放電が始まって放電ギャップスイッチが導通し、コンデンサ15の電荷は放電電極16、16を通って上部平板状コイル4から下部平板状コイル5へと流れる。電流集中部7に流れる電流により電流集中部7には電磁力が発生するが、透孔8が設けてあるので下部平板状コイル5の発生する磁束の影響を受けることがなく、電流集中部7の発生する電磁力により電流集中部7と押さえ板11との間に挟まれた被溶接物が溶接される。
【0013】
押さえ板11の背後に存在する磁性体は電磁力により被溶接物に働く押し付け力を減ずることになるが、被溶接物と押さえ板11の背後の磁性体を100mm以上離すことにより影響を無視できる程度にすることができる。溶接時には電流集中部7にも大きな力が加わるが、電流集中部7は側面を絶縁支持材9、9に、下面を絶縁支持材10によってそれぞれ支持されており、変形を抑制することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、機台上に取り付けられているのはコイルのみであるので、押さえ板を上昇させた状態ではコイルの上面は完全に開放され、被溶接物の装着、取り外しが容易である利点がある。また、被溶接物を挟んだ時にコイルと昇降動する押さえ板とを連結する必要もないので、被溶接物の寸法、形状が制限されることが殆どない利点がある。さらに、移動するコイルがなく、これに給電する必要もないことから大電流の可動式あるいは着脱式の給電機構を必要とせず、電磁溶接機の構造が簡単になる利点がある。したがって、実用に供し得る片面コイル式電磁溶接機を提供するものとして業界に寄与するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す側面図である。
【図2】コイルの平面図である。
【図3】図2のA−A部における縦断面図である。
【図4】図2のB−B部における縦断面図である。
【図5】上部平板状コイルの平面図である。
【図6】下部平板状コイルの平面図である。
【符号の説明】
1 機台
2 コイル
3 絶縁材
4 上部平板状コイル
5 下部平板状コイル
6 絶縁材
7 電流集中部
8 透孔
9、10 絶縁支持材
11 押さえ板
12 押さえ板固定板
13 昇降装置
14 昇降桿
15 コンデンサ
16 放電電極
Claims (2)
- コイルと押さえ板との間に被溶接物である金属薄板を重ねて置き、コイルに大電流を流して金属薄板を溶接する片面コイル式電磁溶接機であって、コイルを機台に固定し、押さえ板を絶縁物で構成するとともに昇降動自在としたことを特徴とする片面コイル式電磁溶接機。
- コイルは上部平板状コイルと下部平板状コイルとを絶縁材を介して重ね合わせた2枚構成とし、その上部平板状コイルと下部平板状コイルとをその前端部で電気的に接続するとともに、上部平板状コイルに電流集中部を設け下部平板状コイルの電流集中部に対向する部分に透孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の片面コイル式電磁溶接機。
Priority Applications (1)
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JP2002085316A JP3942082B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 片面コイル式電磁溶接機 |
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Family Applications (1)
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JP2002085316A Expired - Fee Related JP3942082B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 片面コイル式電磁溶接機 |
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2002
- 2002-03-26 JP JP2002085316A patent/JP3942082B2/ja not_active Expired - Fee Related
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