JP3941929B2 - スライド方式及び固定方式兼用シャープペンシル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願は所謂ノック方式を使用したシャープペンシルにおいて、芯の先端に位置しているガイドパイプ及びこれと一体をなすスライドドラムが、芯の使用に生ずる磨耗に伴って、順次スライドして後退することができるスライド式と、芯が口金の先端において固定されているガイドパイプから突出している状態にある固定方式の双方を兼用し得るシャープペンシルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ノック方式を使用したシャープペンシルにおいては、芯を押圧把持し、かつ芯と一体となって移動し、前側における移動に伴って周囲の締めリングによる押圧から解放された段階にて、芯に対する前記押圧把持を解放する芯咬止チャック、該芯咬止チャックに対しノックからの前方への移動を選択し、かつスプリングによる後方への移動を伝達するチャックパイプを具備しており、これによって前方の移動は、ノック→チャックパイプ→芯咬止チャック→芯と伝達され、他方、芯咬止チャック、チャックパイプ、ノックの後方への移動は、シャープペンシル本体内に設けられたスプリングによって実現されている。
【0003】
そして、芯の先端における位置、即ちガイドパイプからの突出長さを適当に設定するためには、一方では芯の先端に指を押し当て、他方では前記ノックを前方向に押すことによって、芯咬止チャックを締めリングの周囲からの押圧から解放し、更には、芯に対する該チャックの締め付けを解放することによって、一方の指先による保持の位置に先端の芯を留めることが行われている。
【0004】
シャープペンシルにおいては、通常前記固定方式が採用されているが、当該固定方式においては、ガイドパイプの芯が突出しているために、使用状態如何によっては芯が折れるというアクシデントが生じ易いという欠点を免れることができない。
【0005】
これに対し、スライド方式においては、図4に示すように、スライドドラム11と一体をなしているガイドパイプ9が、芯1の先端を保護した状態にて、芯1の先端の磨耗に伴って順次後方に移動しているので、芯1の先端の屈折などのアクシデントを避け、安全に保護するうえで好都合である。
【0006】
しかしながら、スライド方式に基づいて、製図などに際し、定規、物差しなどに芯1の先端を当接しながらラインを引く場合には、先端におけるガイドパイプ9の存在によって正確なラインを描くことが困難となるという致命的な欠陥を免れることができない。
【0007】
しかるに、従来スライド方式と固定方式の双方にも適用することが可能であり、当該適用によって、双方の長所を発揮し得るようなシャープペンシルがこれまで開示されていたが、この構造が極めて複雑であり、しかも生産コストも高価であって、実際の使用及び生産には不適切であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような従来技術の状況に鑑み、比較的簡単な構成でありながらスライド方式と固定方式とを兼用し得るシャープペンシルの構成を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の構成は、芯を押圧把持し、かつ芯と一体となって移動し、前側への移動に伴って周囲の締めリングによる締め付けから解放された段階にて、芯に対する前記押圧把持を解放する芯咬止チャック、該芯咬止チャックに対しノックによる前方への移動を伝達し、かつスプリングによる後方への移動を伝達するチャックパイプを具備しており、先端において芯の挿脱に関与するガイドパイプの後部が、シャープペンシルの口金と固着しておらず、かつゴムパッキングを介して芯とスライド可能な程度に押圧しながら接触しているスライドドラムによって固着され、当該固着に基づき、ガイドパイプ及びスライドドラムが芯の先端が使用に伴って後退した場合に、芯と共に後方にスライド可能であるシャープペンシルにおいて、シャープペンシルの先端部外側を形成している口金の内側面と螺合するか、又は締めリングの前方への移動を阻止するリングストッパ、若しくはシャープペンシルの内側筒状部の内の外側筒状部との接合部から前側に突出している部分の外表面と螺合することによって前後方向に移動可能であることによって、スライドドラムの後方への移動距離を調整し得るだけでなく、移動自体を阻止し得るスライドドラムストッパを設け、該スライドドラムストッパはその周囲に回転鍔を有しており、口金又は外側筒状部においてユーザーが該回転鍔に対し、手指によって接触することが可能な程度の大きさを有する1個又は複数個の隙間を設けることによるスライド方式及び固定方式兼用シャープペンシルからなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記解決手段からも明らかなように、本発明は、ガイドパイプ9がスライドドラム11に固着されているスライド方式をベースとしており、かつ前後方向に移動可能なスライドドラムストッパ7によってスライドドラム11の後退する端部の位置を調整しながらスライド方式として使用可能とすると共に、必要に応じては、スライドドラム11の後方への移動自体を阻止し、後退不可能な状態とすることによって、固定方式として使用することも実現し得る点に基本的特徴を有している。
【0011】
図1、図2、図3に示す各実施形態は、上記スライドドラムストッパ7を設けた基本構成を示している。
【0012】
具体的に説明するに、図1は、スライドドラムストッパ7がシャープペンシルの先端側に位置している口金8の内側面と螺合した実施形態を示しており、図2は、スライドドラムストッパ7が締めリング3の周囲に位置し、かつ締めリング3の前側の移動を位置しているリングストッパ4の外表面と螺合している実施形態を示しており、図3は、スライドドラムストッパ7が内側筒状部5の内、外側筒状部6本体の接合部から前側に突出している部分の外側表面を螺合している実施形態を示している。
【0013】
このような螺合によって、スライドドラムストッパ7が前後方向に移動することを実現するために、スライドドラムストッパ7はその外側周囲に回転鍔71を有しており、当該回転鍔71は、口金8又は外側筒状部6に設けた1個又は複数個の隙間12を介してユーザーの手指との接触によって回転することができる。
【0014】
上記隙間12は、スライドドラムストッパ7が前後方向に移動し得る前後方向幅と隙間12の前後方向幅が同程度であることが望ましいが、隙間12を設ける部位とスライドドラムストッパ7が螺合する部位とは必ずしも対応関係となっている訳ではない。
【0015】
即ち、例えば図1においては、スライドドラムストッパ7が口金8と螺合し、かつ隙間12が口金8に設けられているが、図1に示す実施形態においては、必ずしも隙間12を設ける部位が口金8に限定されている訳ではなく、例えばスライドドラムストッパ7を後方に長く延長すると共に、隙間12を外側筒状部6に設けるような設計も十分可能である。
【0016】
以上の実施形態に基づく本発明においては、スライドドラム11の後方への移動距離は、スライドドラムストッパ7の前後方向の位置の調整によって、スライドドラム11の後方への移動距離を調整するだけではなく、スライドドラム11の後方への移動自体を阻止すると共にスライドドラム11が口金8に当接し、かつガイドパイプ9の後方への移動が不可能な状態となることによって、シャープイペンシルをスライド式から固定式に転換することをも実現している。
尚、図1、図2、図3に示すように、スライドドラムストッパ7の先端に、内側突出部72を設け、スライドドラム11との当接を実現する場合が多いが、内側突出部72を設けることは、必ずしも不可欠な要件に該当する訳ではない(スライドドラムストッパ7の径がスライドドラム11の径とオーバーラップしている場合には、前記当接を実現することができるから。)。
【0017】
このように、本発明においては、前後方向移動可能なスライドドラムストッパ7の存在を介してスライド方式と固定方式との双方を兼用することが可能となる。
【0018】
そして、スライドドラム11及びガイドパイプ9の後方への移動距離を調整しながらスライド方式として使用する場合には、芯1の先端の磨耗に伴う移動距離もまた調整することが可能となるが、芯1をノックによってガイドパイプ9の先端よりも更に突出させた状態とすることによって固定方式と同じような状態にて使用したうえで、芯1が磨耗し、その先端がガイドパイプ9の先端と一致した状態に至ってからスライド方式として使用するような使用方法も可能となる。
【0019】
【実施例】
スライドドラムストッパ7は、図1、2、3に示す各螺合によってその位置を保持することができる。
但し、螺合する相互のネジの間における僅かな隙間によってスライドドラムストッパ7が微動すること(ガタつくこと)があり、このような微動は、ユーザーにとって使用上不快であるばかりか、スライドドラムストッパ7の前後方向の位置を微調整することが困難な場合がある。
【0020】
実施例においては、図1、2、3に示すように、回転鍔71と内側筒状部5における外側筒状部6との接合部の前方に位置している前側壁部との間に押圧バネを介在させ、前記微動状態を防止している。
【0021】
このような押圧バネの介在によって、ユーザーは微動を伴わずに快適かつ正確なスライドドラムストッパ7の前後方向移動を行うことが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
以上の構成による本発明においては、ユーザーはガイドパイプの口金の先端部からの突出状態を調整しながら、スライド方式として使用すると共に、スライドドラムの後退への移動を阻止し、口金内に固定することによって固定方式としても使用することが可能となる。
【0023】
そのため、本発明のシャープペンシルにおいては、通常の筆記の段階では、スライド方式を採用して芯の先端の折れなどによる障害を避けると共に、製図などの正確なラインを引く場合には、固定方式を採用することも可能となる。
【0024】
このように、本発明は、高価な生産コストを伴わないような簡単な構成でありながら、シャープペンシルの多角的な使用を実現している本発明は、従来技術と全く異なった画期的な発想に由来しており、その価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す側断面図であって、スライドドラムストッパが口金の内側面に螺合している実施形態を示す。
【図2】本発明の実施態様を示す側断面図であって、スライドドラムストッパがリングストッパの外側面と螺合している実施形態を示す。
【図3】本発明の実施態様を示す側断面図であって、スライドドラムストッパが内側筒状部の内側筒状部との接合部から前側に突出した部分の外側面に螺合している実施形態を示す。
【図4】従来技術によるスライド方式の実施形態を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 芯
2 芯咬止チャック
3 締めリング
4 リングストッパ
5 内側筒状部
6 外側筒状部
7 スライドドラムストッパ
71 回転鍔
72 内側突出部
8 口金
9 ガイドパイプ
10 ゴムパッキング
11 スライドドラム
12 隙間
13 スプリング
Claims (2)
- 芯を押圧把持し、かつ芯と一体となって移動し、前側への移動に伴って周囲の締めリングによる締め付けから解放された段階にて、芯に対する前記押圧把持を解放する芯咬止チャック、該芯咬止チャックに対しノックによる前方への移動を伝達し、かつスプリングによる後方への移動を伝達するチャックパイプを具備しており、先端において芯の挿脱に関与するガイドパイプの後部が、シャープペンシルの口金と固着しておらず、かつゴムパッキングを介して芯とスライド可能な程度に押圧しながら接触しているスライドドラムによって固着され、当該固着に基づき、ガイドパイプ及びスライドドラムが芯の先端が使用に伴って後退した場合に、芯と共に後方にスライド可能であるシャープペンシルにおいて、シャープペンシルの先端部外側を形成している口金の内側面と螺合するか、又は締めリングの前方への移動を阻止するリングストッパ、若しくはシャープペンシルの内側筒状部の内の外側筒状部との接合部から前側に突出している部分の外表面と螺合することによって前後方向に移動可能であることによって、スライドドラムの後方への移動距離を調整し得るだけでなく、移動自体を阻止し得るスライドドラムストッパを設け、該スライドドラムストッパはその周囲に回転鍔を有しており、口金又は外側筒状部においてユーザーが該回転鍔に対し、手指によって接触することが可能な程度の大きさを有する1個又は複数個の隙間を設けることによるスライド方式及び固定方式兼用シャープペンシル。
- 回転鍔と内側筒状部の前側壁部との間に圧縮バネを介在させたことを特徴とするスライド方式及び固定方式兼用シャープペンシル。
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JP2002102061A JP3941929B2 (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | スライド方式及び固定方式兼用シャープペンシル |
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