JP3938970B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はディーゼルエンジンに使用される蓄圧式燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明による蓄圧式燃料噴射装置と対比すべき従来のこの種の燃料噴射装置が英国特許第2291934号明細書に記載されている。この燃料噴射装置においては、噴口を開閉するノズルニードル(以下これを単に「ニードル」という。)と、それに機械的に接続されたピストンロッドが、リターンスプリング(以下これを単に「スプリング」という。)によって常時は噴口を閉じる方向に、つまり下方向に付勢されていると共に、ピストンロッドの上端に形成されたピストン頭部が挿入されるシリンダ状のハウジング部材には、ピストン頭部の上面に制御された燃料油圧を作用させるために制御室と呼ばれる空間が形成されていて、制御室に作用する油圧もまたピストンロッドとニードルを押し下げる方向の力を発生する。この制御室にある燃料の油圧は、制御室がそれに付設されたソレノイド式の油圧制御弁の作動によって高圧の燃料通路と連通したときに高圧となり、それと反対にドレイン通路に連通したときに低圧となる。
【0003】
油圧制御弁の作動によって制御室にある燃料油圧が高圧となったときは、その油圧による押し下げ力とスプリングの付勢力の合力によってピストン頭部を含むピストンロッドが押し下げられるので、それと連動するニードルは噴口を閉じて燃料噴射を停止する。それと反対に、ピストン頭部を含むピストンロッドの下側となるスプリング室には常時高圧の燃料の油圧が加えられていて、前述の合力よりも小さい潜在的な押し上げ力を発生しているので、油圧制御弁の切り換え作動によって制御室の油圧が低下したときは、その油圧による押し下げ力が減少するために、ピストンロッドの下側に作用している燃料油圧による潜在的な押し上げ力がスプリングの押し下げ力に打ち勝ってピストンロッドを上昇させる。それによってニードルが噴口を開いて燃料の噴射が開始される。
【0004】
前述の燃料噴射装置においては、ピストンロッドの下端部とニードルの上端部との間の接続構造についての新たな提案がなされているが、加工の際に生じる避けることができない誤差によってピストンロッドとニードルの中心軸線が一致しないで、それらの間に半径方向の所謂「軸ずれ」を生じた場合には、記載されたような自由度のない接続構造によっては軸ずれを吸収することができないから、ニードルとそれを摺動可能に受け入れているノズルボディの長い穴との間の摺動面や、ピストン頭部とそれを受け入れているハウジング部材に形成されたシリンダとの間のような摺動部分に偏った荷重が作用し、摺動面に異常摩耗を生じて、可動部分が円滑に作動しなくなる恐れがある。
【0005】
また、前述の従来の燃料噴射装置においては、噴口の先端まで伸びるニードルから、それと一体的に連結されたピストンロッドの概ね全長までも収容し得る程の長いノズルボディを一体のものとして形成しているが、このような構造では、噴口の内部においてニードルの先端と接触して開閉される噴口のシート部が、ニードルとそれに連結された長いピストンロッドを受け入れるためにノズルボディに形成された細くて長い穴の底に形成されているために、ノズルボディの上端の開口部から下端のシート部までの距離(深さ)が非常に大きくなって、シート部の加工がきわめて難しくなるという問題がある。
【0006】
更に、前述の従来の燃料噴射装置においては、最大噴射量を規制するニードルの最大リフト量は、ピストン頭部の上面が制御室の上面を形成するプレートに衝突する位置によって決まるが、このような構成では、高圧の燃料油圧を受けたときに細くて長いピストンロッドが弾性変形をして、その長さが変化するために、ピストンロッドに作用する燃料油圧の大きさによって最大リフト量が大幅に変化して、一定であるべき最大噴射量がピストンロッドの長さの変化に伴って変化することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような従来技術における諸問題に鑑み、新規な手段によってピストンロッドとニードルの間の軸ずれを吸収することができると共に、作用する油圧の大小に関係なく一定の最大リフト量と最大噴射量を得ることができるような、更には噴口のシート部の加工が容易になるような、改良された蓄圧式燃料噴射装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された蓄圧式燃料噴射装置を提供する。
【0009】
本発明の蓄圧式燃料噴射装置の全てに適用される請求項1に記載された手段によれば、ピストンロッドとニードルが径方向に遊隙を生じる連結手段によって連結されるので、製作誤差などによってピストンロッドとニードルとの間に軸ずれが生じても、ピストンロッド又はニードルの表面と、それらを摺動可能に支持するボディ側の穴の表面からなる摺動面に偏荷重が作用しない。従って、摺動面に異常な摩耗が生じたり摺動が困難になって作動不良となる恐れがなくなる。
また連結手段が、ピストンロッドの他端部及びニードルの一端部と、それらの部分を同時に径方向の遊隙を残してクランプするコネクタとからなっており、コネクタにピストンロッドの他端部及びニードルの一端部と係合して径方向の摺動を許すスリットを設けることができるので、いずれにしても両端部の間の径方向の相対的な摺動が容易になり、軸ずれの吸収が円滑に行われる。
【0010】
請求項2に記載された手段によれば、ボディが、直列に連結されて一体化される少なくとも2個以上の部分から構成され、特に請求項3に記載された手段においては、ニードルの長さと実質的に同じ長さを有するノズルボディが、ボディを構成する2個以上の部分の1つとなるので、ノズルボディの先端に形成される噴口のシート部の加工が容易になる。
【0011】
請求項4に記載された手段によれば、ニードルの一端寄りの位置に形成された肩部が、ニードルを貫通させるボディの一部に形成された小径部分に接触して停止することにより、最大リフト量が規制されるように構成されるので、最大リフト量の規制位置がニードルの先端から比較的近い位置に設けられることになる。従って、長いピストンロッドの弾性変形を考慮する必要がなくなり、短いニードルの弾性変形のみによる最大リフト量の変化は微小であるから、燃料油圧の変化による最大リフト量及び最大燃料噴射量の変動がなくなり、作動が安定なものとなる。
【0012】
請求項5及び6に記載された手段によれば、連結手段が、ピストンロッドの他端部及びニードルの一端部と、それらの部分を同時に径方向の遊隙を残してクランプするコネクタとからなっており、それらの端部が、相互に衝合されて径方向に相対的に摺動可能な端面をそれぞれ具えていることができ、更に、それらの端部をフランジ状に形成することができるので、両端部の間の径方向の相対的な摺動が容易になり、軸ずれの吸収が円滑に行われる。
【0013】
請求項7及び8に記載された手段においては、連結手段が、ニードルの一端部或いはピストンロッドの他端部の一方と、他方に一体的に形成されたコネクタ部とから構成されるので、連結手段の構成が比較的に簡単になる。また、連結手段が、ピストンロッドの他端部又はニードルの一端部と、その部分を径方向の遊隙を残してクランプするコネクタ部とからなっていて、コネクタ部にピストンロッドの他端部又はニードルの一端部と係合して径方向の摺動を許すスリットを設けているので、両端部間の径方向の相対的な摺動が容易になり、軸ずれの吸収が円滑に行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態の全体構成を図1の(a)に示す。また、その要部に使用される主要な部品を拡大して(b)に示すと共に、図1に示した構成のうちの要部の周辺のみを拡大して図2に示している。
【0015】
第1実施形態の燃料噴射装置1は、先端に燃料を噴射するための噴口2を有すると共に、その噴口2を開閉するニードル3を受け入れている中空の比較的短い(ニードル3と同程度)ボディの第1部分4(即ち、ノズルボディ)を備えている。4aは、その第1部分4を貫通するように形成されてニードル3の大径部分3bを摺動自在に受け入れる穴を示す。5は第1部分4と隣接するボディの第2部分であって、図2に拡大して示されているようにリング状の形状を有し、ニードル3の第1段の小径部分3aに対応してニードル3の大径部分3bよりも小径の穴5aを有する。従って、ボディの第2部分5はニードル3の最大リフト量を決定するストッパとしての作用をすることになる。
【0016】
6はボディの第3部分であって、第2部分5と隣接している中空の筒状のものであるが、その穴6aは後述のコネクタを摺動自在に受け入れるための内面を有する。7は第3部分6に隣接しているボディの第4部分であって、中空となっている内部空間の一部にスプリング室7aを形成する他、後述の多くの部分の構成や支持のために役立っている。そして、ボディの第1部分4から第4部分7まで直列に接続される4つの部分は、それらに被せられた中空のユニオンナット8によって締めつけられて一体化される。なお、この実施形態ではボディを直列に4つの部分に分割しているが、必ずしも4分割する必要はない。しかし、少なくとも直列に2分割する必要はある。
【0017】
ボディの第4部分7には、スプリング室7aの上部にそれに連通するようにシリンダ状の穴7bが形成されており、その穴7bによってピストンロッド9の大径部分9aとピストン頭部9bを摺動自在に受け入れている。その結果、ピストン頭部9bの頂面と穴7bの上部とによって制御室10が形成される。また、ボディの第4部分7には高圧の燃料を受け入れる入口通路(高圧通路)11がピストン頭部9bの下の穴7b内へ連通している。なお、図示していないが、入口通路11は同じ機関の他の気筒のための燃料噴射装置と共通の蓄圧容器に連通しており、蓄圧容器は比較的大きな容積を有していて、燃料噴射ポンプによって高圧に加圧された燃料を貯溜している。
【0018】
公知の事項であるから詳細な説明は省略するが、制御室10の燃料油圧を制御してピストンロッド9とニードル3を上下方向に移動させることにより燃料噴射を開始或いは停止させるために、ボディの第4部分7の上部には油圧制御弁12が設けられる。図1に示す第1実施形態における油圧制御弁12はソレノイド駆動式で、ソレノイドによって上下に駆動される弁棒12aの下端が、弁プレート13に形成された弁ポート13aを開閉するようになっている。弁ポート13aの下側の通路は、弁プレート14に形成された通路を介して制御室10に連通していると共に、オリフィス14aを介して入口通路11にも常時連通している。また、弁ポート13aの上側の通路はドレイン側に通じる低圧通路15に常時連通している。従って、油圧制御弁12は所謂2方弁であって、弁棒12aによる弁ポート13aの開閉によって、制御室10の燃料油圧が入口通路11の油圧に近いか又は同じ高圧、或いは低圧通路15の油圧に近いか又は同じ低圧に変化する。
【0019】
前述のように、ボディの第3部分6に形成された穴6aには、図1(b)や図2に拡大して示されているような形状のコネクタ16が摺動自在に挿入されている。コネクタ16はニードル3の上端とピストンロッド9の下端を、径方向に自由に相対的に移動することができるように、しかし軸方向には相対的に移動することができないように接続するもので、図1(b)に明示したような一側方に開いた内部空間16aと、上下からそれに通じるスリット16b,16cを具えている。コネクタ16は概ね三角柱の形状を有し、外部の平面16dと穴6aの内面との間に高圧の燃料が通過する通路を形成することができる。
【0020】
コネクタ16の内部空間16aはニードル3の上端に形成されたフランジ3cと、ピストンロッド9の下端に形成されたフランジ9cとを同時に受け入れて、それらのフランジ3c,9cを上下方向には実質的に自由度がないように、しかし径方向には相互に自由に移動することができるようにクランプする。そのためにニードル3側においては、第1段の小径部分3aとフランジ3cとの間に、コネクタ16のスリット16cの幅よりも十分に細い第2段の小径部分3dが形成されていると共に、ピストンロッド9側においても、フランジ9cに接続する部分にコネクタ16のスリット16bの幅よりも十分に細い小径部分9dが形成されている。
【0021】
従って、ニードル3とコネクタ16との間、及び、ピストンロッド9とコネクタ16との間にはそれぞれ径方向の遊隙が初めから与えられており、その遊隙の最小値δは、ニードル3及びピストンロッド9のフランジ及び小径部分と、コネクタ16の内部空間及びスリットの径方向寸法を図2の中に示したようにD1 ,D2 ,d1 ,d2 としたときに、
δ=(D1 −d1 )/2=(D2 −d2 )/2
となるように決められている。
また、この遊隙δは、加工上必ず存在する(避けることができない)ニードル3の上端とピストンロッド9の下端との間の径方向の軸ずれ量yよりも大きくなるように設定する。
【0022】
なお、図中17はスプリング17であって、ボディの第4部分7内に形成されたスプリング室7aに装填されて、コネクタ16を介してニードル3とピストンロッド9を常に下方へ付勢している。また、入口通路11の高圧の燃料がニードル3の先端付近まで大きな抵抗を受けないで流れることができるように、ピストンロッド9の大径部分9aやニードル3の大径部分3bには、平面や、場合によっては図示しない縦溝等が形成される。
【0023】
以上の説明から明らかなように、従来のものに比べて第1実施形態の燃料噴射装置1は次のような3つの構成上及び作用効果上の特徴を有する。
(1)径方向の遊隙δをもたらす特殊なコネクタ16を設けたことによって、ニードル3の上端とピストンロッド9の下端が径方向に相対的に、且つ自由に移動することができるので、ニードル3及びピストンロッド9が、それらを受け入れているボディの摺動部分に対して作動時に偏荷重を及ぼすことがなくなり、作動不良や異常摩耗を起こす恐れがなくなる。
【0024】
(2)ボディを相互に直列に連結される4つの部分4〜7に分割したことによって、少なくともボディの第1部分(ノズルボディ)4の長さが短くなるので、第1部分4の先端に形成される噴口2の内側のシート部に対する研磨加工等による表面仕上げが容易になる。その他、ボディの第2部分5から第4部分7についても、それぞれ個々の部分の長さが短くなるため、いずれも加工が容易になることは言うまでもない。
【0025】
(3)ボディの第2部分5に形成した穴5aの内径をニードル3の大径部分3bの外径よりも大きくしたことによって、ニードル3が上昇したときの最大リフト量が、ニードル3の大径部分3bの肩部3eとボディの第2部分5との抵触によって規制されることになるから、従来のものに比べて、噴口2のシート部の位置から、最大リフト量の規制位置であるボディの第2部分5の下面までの距離が短くなり、それに対応するニードル3の部分の長さが短くなるために、ニードル3やピストンロッド9の軸方向の弾性変形による最大リフト量の変化が少なくなって、最大噴射量が一定になり、ニードル3の作動が安定化する。
【0026】
図3に本発明の蓄圧式燃料噴射装置の第2実施形態を示す。前述の第1実施形態におけるソレノイド式の油圧制御弁12が2方弁であるのに対して、第2実施形態の燃料噴射装置25におけるソレノイド式の油圧制御弁18は3方弁となっている点だけが異なるが、その他の点は同じであるから、第1実施形態の場合と均等の構成要素には同じ参照符号を付している。
【0027】
第2実施形態の場合は、油圧制御弁18がソレノイド式の3方弁であるため、ソレノイドによって駆動されるニードル状で中空の弁体19の先端は、プレート20のオリフィス20aを介して制御室10に常時通じている弁室21と,低圧通路15との間を開閉する。中空の弁体19の内部には上部において固定されたもう1つのニードル22が挿入されており、中空の弁体19が上昇して弁室21と低圧通路15の間を連通させたときに、弁体19の内部に形成されているシート部19aがニードル22の先端と接触して、高圧燃料の入口通路11と弁室21との間を遮断するようになっている。
【0028】
従って、中空の弁体19がソレノイドの作動によって上方向又は下方向に移動することにより、弁室21が低圧通路15又は高圧燃料の通路11のいずれかに切り換えられて連通するので、制御室10の油圧が低くなったり高くなったりする。その結果、中空の弁体19が上昇して弁室21と制御室10の油圧が低くなったときは、ピストンロッド9とコネクタ16によって連結されたニードル3が押し上げられるので、ニードル3の先端が噴口2を開放し、燃料噴射が開始される。また、中空の弁体19が下降して弁室21と制御室10の油圧が高くなったときは、ピストンロッド9とニードル3は押し下げられてニードル3の先端が噴口2を閉塞するので燃料噴射が停止する。
【0029】
このように、第2実施形態においては油圧制御弁18としてソレノイド式の3方弁を使用しているが、第1実施形態の場合と同様に、ピストンロッド9の下端とニードル3の先端が径方向に自由度(遊隙δ)を有するコネクタ16によって接続されていると共に、同様なボディの構成を有するので、第1実施形態に関連して述べた構成及び作用効果上の3つの特徴は、やはり第2実施形態の特徴でもある。
【0030】
図4に本発明の第3実施形態としての蓄圧式燃料噴射装置26の要部のみを示す。図4を第1実施形態に関する図2と対比すれば明らかになるように、第3実施形態の構成上の特徴は、第1実施形態におけるコネクタ16のような独立した部品を使用しないで、ピストンロッド9の下端にコネクタ部23を一体的に形成した点にある。コネクタ部23の形状や構造は前述のコネクタ16と実質的に同様なものであってよいので、23aはその内部空間を、23cはそのスリットを示している。
【0031】
第3実施形態の場合も遊隙の最小値δは、
δ=(D1 −d1 )/2=(D2 −d2 )/2
であって、遊隙δはピストンロッド9とニードル3との軸ずれ量yに対して
δ>y
の関係にあることが必要である。
なお、第3実施形態の作用及び効果は、第1実施形態のそれと実質的に同じであるから、説明を省略する。
【0032】
図5は本発明の第4実施形態としての蓄圧式燃料噴射装置27の要部のみを示したもので、この場合は第3実施形態と異なってコネクタ部24がニードル3の上端に一体的に形成されているが、その他の点は第3実施形態や第1実施形態と同様であるから、詳細な説明は省略する。なお、24aはコネクタ部24の内部空間を、24bは同じくスリットを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は燃料噴射装置全体の縦断面図、(b)は要部の部品を示す斜視図である。
【図2】図1(a)の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】第2実施形態の燃料噴射装置全体の縦断面図である。
【図4】第3実施形態の燃料噴射装置の要部のみを拡大して示す縦断面図である。
【図5】第4実施形態の燃料噴射装置の要部のみを拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…第1実施形態の燃料噴射装置
3…ニードル
3b…大径部分
3e…肩部
4…ボディの第1部分(ノズルボディ)
5…ボディの第2部分
5a…穴
9…ピストンロッド
9b…ピストン頭部
10…制御室
11…高圧燃料の入口通路(高圧通路)
12…ソレノイド式の油圧制御弁(2方弁)
15…低圧通路
16…コネクタ
16b,16c…スリット
18…ソレノイド式の油圧制御弁(3方弁)
19…中空の弁体
21…弁室
22…固定のニードル
23,24…コネクタ部
25…第2実施形態の燃料噴射装置
26…第3実施形態の燃料噴射装置
27…第4実施形態の燃料噴射装置
Claims (8)
- 一連のボディと、前記ボディの内部に形成されて高圧の燃料を貯溜している蓄圧容器に連通している高圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成されて低圧側に連通している低圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成され前記高圧通路又は低圧通路との間で燃料を移動させることによって内部の圧力が高圧又は低圧となる制御室と、前記制御室内の油圧の高さを制御する油圧制御弁と、一端のピストン頭部において前記制御室の油圧を受けて前記ボディ内で摺動して移動し得るピストンロッドと、前記ピストンロッドと別体に形成されて一端において前記ピストンロッドの他端に連結されると共に前記ボディ内で摺動して移動することにより他端において噴口を開閉し得るニードルとよりなる蓄圧式燃料噴射装置であって、
前記ピストンロッドの他端と前記ニードルの一端が連結手段によって連結されていて、
前記連結手段が、前記ピストンロッドの他端部及び前記ニードルの一端部と、それらの部分を同時に径方向の遊隙を残してクランプするコネクタとからなっており、かつ
前記コネクタが、前記ボディ内に形成された穴の中で前記ピストンロッド及び前記ニードルの移動に伴って摺動することができるように支持されていて、前記ピストンロッドの他端部及び前記ニードルの一端部と係合すると共に、それらに径方向の摺動を許すスリットを具えていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。 - 前記ボディが、直列に連結されて一体化される少なくとも2個以上の部分から構成されていることを特徴とする請求項1に記載された蓄圧式燃料噴射装置。
- 前記ニードルの長さと実質的に同じ長さを有するノズルボディが、前記ボディを構成する2個以上の部分の1つとなっていることを特徴とする、請求項2に記載された蓄圧式燃料噴射装置。
- 前記ニードルの前記一端寄りの位置に形成された肩部が、前記ニードルを貫通させる前記ボディの一部に形成された小径部分に接触して停止することにより、最大リフト量が規制されるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載された蓄圧式燃料噴射装置。
- 前記ピストンロッドの他端部及び前記ニードルの一端部が、相互に衝合されて径方向に相対的に摺動可能な端面をそれぞれ具えていることを特徴とする、請求項1に記載された蓄圧式燃料噴射装置。
- 前記ピストンロッドの他端部及び前記ニードルの一端部が、それぞれフランジ状に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載された蓄圧式燃料噴射装置。
- 一連のボディと、前記ボディの内部に形成されて高圧の燃料を貯溜している蓄圧容器に連通している高圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成されて低圧側に連通している低圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成され前記高圧通路又は低圧通路との間で燃料を移動させることによって内部の圧力が高圧又は低圧となる制御室と、前記制御室内の油圧の高さを制御する油圧制御弁と、一端のピストン頭部において前記制御室の油圧を受けて前記ボディ内で摺動して移動し得るピストンロッドと、前記ピストンロッドと別体に形成されて一端において前記ピストンロッドの他端に連結されると共に前記ボディ内で摺動して移動することにより他端において噴口を開閉し得るニードルとよりなる蓄圧式燃料噴射装置であって、
前記ピストンロッドの他端と前記ニードルの一端が連結手段によって連結されていて、
前記連結手段が、前記ニードルの一端部と、前記ピストンロッドの他端部に形成されて前記ニードルの一端部に径方向の遊隙を残して係合するコネクタ部とからなっており、
前記コネクタ部が、前記ニードルの一端部と係合すると共に、それに径方向の摺動を許すスリットを具えていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。 - 一連のボディと、前記ボディの内部に形成されて高圧の燃料を貯溜している蓄圧容器に連通している高圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成されて低圧側に連通している低圧通路と、同じく前記ボディの内部に形成され前記高圧通路又は低圧通路との間で燃料を移動させることによって内部の圧力が高圧又は低圧となる制御室と、前 記制御室内の油圧の高さを制御する油圧制御弁と、一端のピストン頭部において前記制御室の油圧を受けて前記ボディ内で摺動して移動し得るピストンロッドと、前記ピストンロッドと別体に形成されて一端において前記ピストンロッドの他端に連結されると共に前記ボディ内で摺動して移動することにより他端において噴口を開閉し得るニードルとよりなる蓄圧式燃料噴射装置であって、
前記ピストンロッドの他端と前記ニードルの一端が連結手段によって連結されていて、
前記連結手段が、前記ピストンロッドの他端部と、前記ニードルの一端部に形成されて前記ピストンロッドの他端部に径方向の遊隙を残して係合するコネクタ部とからなっており、
前記コネクタ部が、前記ピストンロッドの他端部と係合すると共に、それに径方向の摺動を許すスリットを具えていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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