JP3938720B2 - ダイバーシティ受信機用コネクタユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイバーシティ受信機用コネクタユニットに関し、更に詳しくは、複数本のアンテナケーブルとプリント回路基板とを電気的に接続する中継的な役割を担うものであって、アンテナケーブルの端末部が接続されるケーブル端子を複数配設してなるケーブル側コネクタと、ケーブル端子とプリント回路基板間の電気信号を伝送する内導体端子とこの内導体端子を電磁的に遮蔽する外導体端子と両端子間を絶縁状態で保持する誘電体とを備えたシールド端子をハウジング内に複数配設してなる基板側コネクタとからなるダイバーシティ受信機用コネクタユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の普及に伴い、自動車のように移動によって電波の受信状態が刻々と変化する環境においても常に良好な受信状態が得られる受信装置が求められてきている。このように受信状態に変化を伴う車載用等の受信装置においては、一般に、複数のアンテナを設けることによって複数の電波を同時に受けてより強い電波を受信したアンテナを選択し使用可能とするダイバーシティ受信の方法が採用されている。
【0003】
このようなダイバーシティ受信用として、アンテナと受信装置との間を電気的に接続する接続装置(ダイバーシティ受信機用コネクタ)は、例えば、特開平8−264233号公報に示されているものが知られている。この公報に示されているダイバーシティ受信機用コネクタは、電波を受信するメインとサブの2つのアンテナと受信機を構成する集積回路を備えたプリント回路基板とをつなぐ中継的な役割を果たすコネクタであって、それぞれのアンテナのホット側端子との接続部を担うメインホット切片とサブホット切片とを備えている。これらのアンテナのコネクタへの接続は、各アンテナのホット側端子を対応するメイン又はサブホット切片を個々に組み付けることによってなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようなダイバーシティ受信機用のコネクタは、複数本のアンテナをそれぞれ別々にコネクタに組み付ける構造であるため、接続されるアンテナの極数が多くなればなるほど組付工程は増加し、組付作業の効率化を妨げる要因となっていた。また、このような複数のケーブルが接続されるいわゆる多極型のコネクタは、通常、複数本のアンテナケーブルがプリント回路基板面に対して横方向に並列されるように、アンテナケーブルとの接続部がプリント回路基板に対して横方向に配設された状態でプリント回路基板上に設置される。したがって、コネクタがプリント回路基板面に占める専有面積が大きく、その専有面積分だけプリント回路基板上に信号パターンや電子素子等を配設させるスペースを別に設けなければならず、プリント回路基板の小型化を妨げるという問題もあった。
【0005】
本発明の解決しようとする課題は、複数の電波を同時に受信(ダイバーシティ受信)可能な複数本のアンテナケーブルとダイバーシティ受信機を構成する集積回路を備えたプリント回路基板との接続を簡易的に行うことができ、かつ、プリント回路基板の小型化をも図ることが可能なダイバーシティ受信機用コネクタユニットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、請求項1に記載のように、複数本のアンテナケーブルとプリント基板とを接続するダイバーシティ受信機用コネクタユニットであって、前記アンテナケーブルの端末部が接続されるケーブル端子をケーブル側ハウジング内に複数配設してなるケーブル側コネクタと、前記ケーブル端子に接続されるケーブル側接続部とプリント回路基板に接続される基板側接続部とからなり前記ケーブル側接続部と前記基板側接続部とが略直角の関係にある内導体端子と、この内導体端子を覆う外導体端子と、前記両端子を絶縁保持する誘電体とを備えたシールド端子を、前記ケーブル側接続部がプリント回路基板面に対して略平行に配向されると共に前記基板側接続部がプリント回路基板とその基板面に対して略垂直に配向された状態で接続されるように、プリント回路基板面に対して略垂直な方向に、隔壁を介して基板側ハウジング内に複数配設してなり、この基板側ハウジングの一端部に前記ケーブル側コネクタを嵌合装着可能とする嵌合部が設けられている基板側コネクタとからなることを要旨とする。
【0007】
このように、アンテナケーブルの端末部が接続されるケーブル端子がケーブル側ハウジングに複数配設された状態で基板側コネクタに接続されれば、上述の従来型のコネクタの如くアンテナケーブルを1つずつ基板側のコネクタに組み付ける必要がなく、アンテナケーブルとプリント回路基板との間の接続を一回の工程で、かつ容易に、行うことができる。
【0008】
また、このように構成されておれば、1つには、シールド端子をプリント回路基板面に対して横方向に配設させてなる従来型のコネクタと比べて、プリント基板面に対する専有面積が削減され、その削減可能なスペースに信号パターンや電子素子等を配設させることによってプリント回路基板の小型化を図ることが可能となる。また1つには、プリント回路基板面に対する専有面積が削減された分だけプリント基板面上に配設される配線回路の専有面積を増大させることが可能となる。
【0009】
さらにこの場合に、請求項に記載のように、プリント回路基板面を基準にして基板側コネクタの基板側ハウジングの最下層に配設されるシールド端子が、ケーブル側接続部と基板側接続部とが略直線上の関係にある内導体端子を備えており、基板側接続部がプリント回路基板面とその基板面に対して略平行に配向された状態で接続される場合には、略直角型のシールド端子と異なりプリント回路基板面に対して垂直方向(縦方向)に延設される部分を有しないので、基板側ハウジング内のシールド端子の配設スペースがシールド端子の全長方向(横方向)及び垂直方向(縦方向)に対して短縮可能となる。これにより、基板側コネクタ全体として小型化されることとなり、プリント回路基板に対する専有面積を更に小さくすることができる。
【0010】
また、上記の縦型の基板側コネクタからなるダイバーシティ受信機用コネクタユニットにおいて、請求項に記載のように、ケーブル側ハウジングの外端面であって前記ケーブル端子の配設方向の延長上には前記基板側コネクタからの抜脱を防止するロック部が設けられると共に、前記基板側ハウジングの嵌合部には前記ロック部を係合する係合部が設けられていれば、車載時等の振動によっても基板側コネクタからケーブル側コネクタが抜け落ちることがなくコネクタ間の接続が安定に保持されるが、このようなコネクタの抜脱手段を設けたとしても、ケーブル側コネクタ、基板側コネクタ共にプリント回路基板面に対して略垂直な方向(縦方向)にサイズが拡張するだけであるので、基板側コネクタのプリント回路基板に対する専有面積を増大させることなくプリント回路基板上に組み付けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットについて、図1〜図14を用いて詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットを構成する基板側コネクタ1を、図1に分解斜視図として示す。以下、本実施の形態の説明においては、後述するケーブル側コネクタ100との接続側を「前側」とし、図1に示す向きによって上下左右の関係を表している。本実施の形態に係る基板側コネクタ1は、それぞれ大きさの異なる略直角型のシールド端子10,20を基板側ハウジング30内に上下に配設させてなるものである。各シールド端子10,20の一端側が図1中には図示しないアンテナケーブル50が接続されたケーブル側コネクタ100に接続され、他端側が同じく図1中には図示しないプリント回路基板40に接続される。シールド端子10,20は、ケーブル側コネクタ100及びプリント回路基板40との間の電気信号の受け渡す直接的な役割を担う内導体端子11,21と、内導体端子11,21を電磁的に遮蔽する外導体端子13,23と、内導体端子11,21と外導体端子13,23との間を絶縁状態で保持する誘電体12,22とから構成される。以下に、基板側コネクタ1の構成をなす各部材について詳細に説明する。
【0013】
内導体端子11,21は、導電性材料により形成されており、一端側が後述するアンテナケーブル50が接続されるケーブル端子60に接続されると共に、他端側が後述するプリント回路基板40に接続され、アンテナケーブル50とプリント回路基板40との間の電気信号を直接的に受け渡す役割を担う。この内導体端子11,21は、略直角の関係にあるケーブル側接続部11a,21aと基板側接続部11b,21bとからなる。ケーブル側接続部11a,21aはケーブル端子60を構成するメス型の内導体端子61と嵌合接続され(図7参照)、基板側接続部11b,21bは後述するプリント回路基板40のスルーホール41aに嵌め込まれて基板面上の信号パターン42とハンダ接続される(図6参照)。
【0014】
誘電体12,22は、絶縁性の樹脂材料等により形成されており、内導体端子11,21と後述する外導体端子13,23とを絶縁状態に保持する役割を担う。この誘電体12,22は、図4に示すように、一端側を開放する収容部12a,22aを備え、この開放部から内導体端子11,21が挿入される。また、この収容部12a,22aから前後方向に貫通する挿通孔12b,22bが設けられ、内導体端子11,21の嵌合タブ11a,21aが挿入される。また、この誘電体12,22の上面中央には、前後に段差のある溝部12c,22cが凹状に設けられている。
【0015】
外導体端子13,23は、導電性材料からなる板材を折り曲げ加工して形成されており、誘電体12,22の周囲を覆うと共に内導体端子11,21を電磁的に遮蔽する役割を担う。この外導体端子13,23は、図4に示すように、前後方向に延設される嵌合部13a,23aと、この嵌合部13a,23aの後部から下方に延設される基板組付部13b,23bとを備えたものである。
【0016】
嵌合部13a,23aの先端の開口部には、後述するケーブル側コネクタ100のメス型のケーブル端子60が嵌め込まれる。また、この嵌合部13a,23aの上下及び左右壁面には、ケーブル端子60の外周面に弾性接触可能とする接触部13c,23cが内側に突設されている。また、嵌合部13a,23aの後部上面中央には、係止部13d,23dが内側に突設されている。この係止部13d,23dは、誘電体12,22の溝部12c,22cの段差部に係合することで誘電体12,22を係止する機能を有する。また、この係止部13d,23dの左右両側位置には、後述する基板側ハウジング30内に外導体端子13,23を係止するためのスタビライザ13e,23eが外側に向けて形成されている(図1参照)。また、スタビライザ13e,23eの下方には左右一対のランス13f,23fが外側に突設されており、後述する基板側ハウジング30のランス係合部32b,33bに嵌合される。
【0017】
また、嵌合部13a,23aの後端上部には、嵌合部13a,23a及び基板組付部13b,23bの後端開放部を閉塞する折曲げ片13g,23gが設けられている。この折曲げ片13g,23gと嵌合部13a,23aの上面との結合部には、左右両端縁から切り込みが形成され、折り曲げ作業の容易化を図っている。また、この折曲げ片13g,23gの後端部には、外向きに延設され、且つ、下方に折り曲げられてなる係合片13h,23hが設けられている。さらに、この係合片13h,23hには、基板組付部13b,23bの左右外面に接触する係合突部13i,23iが内側に設けられている。
【0018】
また、基板組付部13b,23bの左右壁面には、係合孔13j,23jが形成されており、折曲げ片13g,23gを基板組付部13b,23b側に折り曲げたときに、折曲げ片13g,23gの係合突部13i,23iが係合されるようになっている。さらに、基板組付部13b,23bの下端には、左右一対からなる接地用タブ13k,23kが、前後に位置をずらして下方に突出して設けられており、後述するプリント回路基板40のスルーホール41bに嵌め込まれた状態でプリント回路基板40のグランドパターン43に接続される(図6参照)。
【0019】
基板側ハウジング30は、絶縁性の樹脂材料等から形成されており、上述の内導体端子11,21、誘電体12,22、及び外導体端子13,23とを組み付けてなるシールド端子10,20を互いに絶縁保持する役割を担う。この基板側ハウジング30には、図1〜図3に示すように、隔壁31を介して上下2つの収容部32,33が前後方向に貫通して設けられており、これらの収容部32,33に、シールド端子10,20がそれぞれ嵌合収容される。なお、下段側の収容部32には小さい方のシールド端子10が嵌合され、上段の収容部33には大きい方のシールド端子20が嵌合される。各収容部32,33の左右壁面には後端側から嵌合溝32a,33aが形成されており、外導体端子13,23のスタビライザ13e,23eが嵌合される。また、各収容部32,33の左右壁面にはランス係合部32b,33bが凹状に設けられており、外導体端子13,23のランス13f,23fが嵌合される。また、ランス係合部32b,33bの延長上にある各収容部32,33の左右壁面端縁には導入溝32c,33cが設けられており、ランス13f,23fの導入を容易化させる。
【0020】
また、収容部32,33の前方には、前面が開口された嵌合部34が設けられており、後述するケーブル側コネクタ100が嵌合収容される。この嵌合部34の前方上端縁にはストッパ34aが突設されており、後述するケーブル側コネクタ100を抜脱不能に係止可能とする。また、基板側ハウジング30後方の左右外壁面には上下方向に貫通するネジ取付孔35aを備えた取付部35が突設されており、後述する組付ネジSをネジ取付孔35aに挿通させてプリント回路基板40にネジ留めすることによって基板側ハウジング30がプリント回路基板上に固定保持される。
【0021】
次に、上記構成部材からなる基板側コネクタ1の組付工程について、図4〜図6を参照して説明する。まず、図4を参照して、シールド端子10,20の組付工程について説明する。なお、基板側ハウジング30内に配設される2つのシールド端子10,20は、大きさが異なるがともに同じ構造を有しているので、ここでは下段側の収容部32に配設されるシールド端子10の組付工程についてのみ説明することとし、もう一方のシールド端子20については対応する部材の符号を図4中にかっこ書きとして表示している。
【0022】
まず、内導体端子11を誘電体12の後方から収容部12aへと押し込み、嵌合タブ11aを挿通部12bへと挿通させる(図4(a)参照)。基板側接続部11bが収容部12aの内壁に当接するまで押し込むと、ケーブル側接続部11aと基板側接続部11bのそれぞれの先端が誘電体12から突出して、内導体端子11の組み付けが完了する(図4(b)参照)。
【0023】
次に、この内導体端子11と誘電体12とからなる組付体を、外導体端子13の後方から挿入する(図4(b)参照)。なおこのとき、外導体端子13の折曲げ片13gは水平方向に維持され、嵌合部13a及び基板組付部13bの後面が開放されている。組付体を外導体端子13の所定位置まで押し込むと、誘電体12の前方の突出部が嵌合部13aに嵌め込まれると共に、嵌合部13aの係止部13dが溝部12cの段差部に係合され誘電体12の抜脱が阻止される(図4(c)参照)。次いで、折曲げ片13gを誘電体12の後面側に折り曲げると、係合片13hの係合突部13iが基板組付部13bの係合孔13jに係合され、誘電体12がさらに抜け止めされる。以上の工程により、シールド端子10の組み付けが完了する。
【0024】
次に、図5(a)〜(c)に示すように、シールド端子10,20を基板側ハウジング30の収容部32,33へと押し込む。シールド端子10,20は、下段側、上段側の順に収容される。このとき、各シールド端子10,20のスタビライザ13e,23eが収容部32,33の嵌合溝32a,33aに嵌入されると共に、ランス13f,23fがランス係合部32b,33bに嵌合されることによって、シールド端子10,20がその先端部を収容部32,33の前方へと突出させた状態で抜脱不能に係止される。このようにして、基板側コネクタ1が組み付けが完了する。
【0025】
こうして得られた基板側コネクタ1をプリント回路基板40に組み付けする工程について、図6を参照して説明する。まず、基板側ハウジング30の下端から突出する各内導体端子11,21の基板側接続部11b,21bと外導体端子13,23の接地用タブ13k,23kとをプリント回路基板40のスルーホール41a,41bに挿通させる。このとき、基板側ハウジング30の取付部35のネジ取付孔35aがプリント回路基板40上に形成されるネジ穴44と相重なる。次いで、組付ネジSをネジ取付孔34aとネジ穴44に挿通させプリント回路基板40にネジ留めすることによって、基板側コネクタ1がプリント回路基板40上に固定保持される。次いで、スルーホール41a,41bに挿通された基板側接続部11b,21b及び接地用タブ13k,23kをプリント回路基板40の表裏両面側からハンダ付けすることによって、基板側接続部11b,21bが信号パターン42に接続されると共に、接地用タブ13k,23kがグランドパターン43に接続される。これにより、基板側コネクタ1とプリント回路基板40との間で電気信号の受け渡しが可能となる。
【0026】
次に、ケーブル側コネクタ100とを接続する工程について、図7を参照して説明する。このケーブル側コネクタ100は、アンテナケーブル50の芯線51と接続されるメス型の内導体端子111と、内導体端子111を覆う外導体端子113と、両端子間111,113を絶縁保持する誘電体112とを備えるケーブル端子110をケーブル側ハウジング120内に配設させてなるものである。以下に、ケーブル側コネクタ100の構成について簡単に説明する。
【0027】
内導体端子111は、導電性部材から形成されており、アンテナケーブル50とオス型の内導体端子11,21とを電気的に接続する中継的な役割を担う。この内導体端子111は、一端側に弾性接触片111aが設けられ、オス型の内導体端子11,21のケーブル側接続部11a,21aを弾性接触可能としている。また、他端側には対からなる芯線バレル111bが設けられており、後述するアンテナケーブル50の芯線51の周面にかしめ接続される。
【0028】
誘電体112は、絶縁性の樹脂材料等から形成されており、内導体端子111と後述する外導体端子113とを絶縁保持する役割を担う。この誘電体112は、内導体端子111を収容する収容部112aと、一端側に後述する外導体端子113の嵌合部113aに係止されるフランジ部112bとを備えている。
【0029】
外導体端子113は、導電性部材を折り曲げ加工して形成されており、誘電体112の周囲を覆うと共に、内導体端子111を電磁的に遮蔽する役割を担う。この外導体端子113は、誘電体112の周囲を覆う嵌合部113aを備え、前方(シールド端子10,20接続側)が開口されている。この嵌合部113aの後部左右側面には、スタビライザ113bが左右外側に向けて形成されている。また、この開口部の他端側には、対からなる編組バレル113cが設けられており、後述するアンテナケーブル50の編組線53の周面にかしめ接続される。
【0030】
ケーブル側ハウジング120は、絶縁性の樹脂材料等から形成されており、前述の内導体端子111、誘電体112、及び外導体端子113とを組み付けてなるケーブル端子110を互いに絶縁保持する役割を担う。このケーブル側ハウジング120には、収容部121が上下に並設されており、ケーブル端子110が嵌合収容される。また、収容部121の両側壁面には、外導体端子113のスタビライザ113bを嵌合する嵌合溝121aが設けられている。また、図7では図示されていないが、収容部121の前方には、前面が開口された覆い部122が設けられており、基板側コネクタ1のシールド端子10,20の突出する先端を収容可能とする(図8参照)。
【0031】
また、このケーブル側ハウジング120は、上記収容部121に挿入されたケーブル端子110を抜脱不能に係止するためにリテーナ130が装着可能となっており、ケーブル側ハウジング120の一側壁面には、このリテーナ130を挿入する差込溝123が収容部121と連通状に形成されている。また、ケーブル側ハウジング120の上面前部(基板側コネクタ1との接続側)には弾性変形可能なロック部124が後方に向けて延設されている。このロック部124の中央には基板側コネクタ1のストッパ34aを嵌入するための嵌入溝124aが長手方向に沿って形成され、さらに、この嵌入溝134aの途中位置にはストッパ34aを係合するためのロック用突起124bが突設されている。
【0032】
上記ケーブル側ハウジング120の差込溝123へと装着されるリテーナ130は絶縁性の樹脂材料等により形成されており、基板130aに対して垂直方向に係合部130bが複数立設されてなるものである。各係合部130bは、リテーナ130を装着した際に、各ケーブル端子110のスタビライザ113bの後端側に装着され、スタビライザ113bの後方への移動を係止する役割を担う。
【0033】
次に、上記構成部材からなるケーブル側コネクタ100の組付工程について説明する。初めに、ケーブル端子110の組付工程について説明する。まず、アンテナケーブル50の芯線51の周面に内導体端111の芯線バレル111bをかしめてアンテナケーブル50と内導体端子111とを接続する。なお、アンテナケーブル50は、予め芯線51と、芯線51を中心に同心円上に被覆される絶縁内被52、編組線53、及び絶縁外被をそれぞれ階層的に露出させ、さらに、露出させた編組線53を絶縁外被54側へと折り返した状態としておく(図7中の上段側のアンテナケーブル50を参照)。一方で、誘電体112をそのフランジ部112bが嵌合部113aの前方端縁に当接するまで、嵌合部113a内へと押し込み、内導体端子111と外導体端子113とを組み付けておく(図7中の上段側のケーブル端子110を参照)。
【0034】
次に、アンテナケーブル50が接続された内導体端子111を誘電体112の収容部112a内へと押し込み、内導体端子111の先端を収容部112aの奥側の壁面に当接させる。次いで、アンテナケーブル50の折り返した編組線53の周面に編組バレル113cをかしめることにより、ケーブル端子110の組付作業が完了する(図7中の下段側のケーブル端子110を参照)。
【0035】
次に、上記工程により組み付けられたケーブル端子110をケーブル側ハウジング120内へと収容する工程について、図7及び図8を参照して説明する。まず、各ケーブル端子110を、ケーブル側ハウジング120の収容部121の収容口121cから挿入する。外導体端子113のスタビライザ113bを収容部121の嵌入溝121aに嵌め入れて、ケーブル端子110を差込溝123を横切りつつ嵌入溝121aに沿って奥行き方向に押し込む。スタビライザ113bが嵌入溝121aの端縁まで到達すると、ケーブル端子110がその先端を収容部121から突出させた状態で係止される(図8参照)。このとき、スタビライザ113bは前方側の収容部121内に完全に収まっており、差込溝123にはリテーナ130が装着可能な状態となっている。
【0036】
次に、リテーナ130を差込溝123へと嵌め入る。スタビライザ113bの後端はリテーナ130の係合部130bと当接しており、これによって各ケーブル端子110の抜脱が阻止される(図8参照)。以上の工程により、ケーブル側コネクタ100の組付作業が完了する。
【0037】
基板側コネクタ1とケーブル側コネクタ100とを接続するに際しては、図8に示すように、基板側コネクタ1側の内導体端子11,21のケーブル側接続部11a,21aを、ケーブル側コネクタ100側のメス型の内導体端子111に嵌合接続することにより、基板側コネクタ1とケーブル側コネクタ100との間で電気信号の受け渡しが可能となる。また、ケーブル側コネクタ100のケーブル側ハウジング120の上面に延設されるロック部124のロック用突起124aに基板側ハウジング30のストッパ34aを係合することにより、ケーブル側コネクタ100が抜脱不能に係止される。以上の工程により本実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットが得られる。
【0038】
本実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、複数本(この場合2本)のアンテナケーブル50がケーブル端子110を介して一括に接続されたケーブル側コネクタ100を他端側がプリント回路基板40に接続される基板側コネクタ1に組み付けてなるものであり、アンテナケーブル50を基板側コネクタ1に組み付ける作業としては、ケーブル側コネクタ100を基板側コネクタ1の嵌合部34に嵌め込むだけであり、わずか一回の工程で済む。したがって、複数本のアンテナケーブルをその接続端子を介して1つずつ基板側のコネクタに取り付けていた従来型のコネクタに比べて、その接続作業は極めて簡略かつ容易である。
【0039】
また、本実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットを構成する基板側コネクタ1は、略直角型構造を有するシールド端子10,20をプリント回路基板面から垂直方向(縦方向)に基板側ハウジング30内に配設させてなるものであり、シールド端子をプリント回路基板面に対して横方向に配設させてなる場合と比べて、プリント回路基板面に対する専有面積が小さくなる。このため、1つには、専有面積の縮小分だけプリント回路基板の小型化を図ること可能であり、また1つには、プリント回路基板面上に配設される配線回路(信号パターン)の配線量の増大化を図ることが可能である。
【0040】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットについて説明する。このダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、基板側コネクタ2に特徴を有するものであり、ケーブル側コネクタについては説明を省略している。本実施の形態に係る基板側コネクタ2は、図9に示すように、基板側ハウジング80の下段側の収容部82に略直線型のシールド端子60を配設し、上段側の収容部83に略直角型のシールド端子70を配設させたところに特徴を有する。各シールド端子60,70は共に、内導体端子61,71、誘電体62,72、及び外導体端子63,73から構成される。以下に、各構成部材について説明する。ここで、基板側ハウジング80の上段側の収容部83に配設されるシールド端子70については、第1の実施の形態で説明したシールド端子10,20と同じ構成であるので説明は省略し、下段側の収容部82に配設されるシールド端子60についてのみ説明する。なお、以下に示す本実施の形態の説明においても、図示しないケーブル側コネクタとの接続側を「前側」とし、図9に示す向きによって上下左右の関係を表している。
【0041】
内導体端子61は、図示しないケーブルアンテナのケーブル端子に接続されるケーブル側接続部61aと、後述するプリント回路基板40に接続される基板側接続部61bとを備え、両接続部61a,61bが略直線状に形成されてなるものである。
【0042】
誘電体62は、後端側を開放する収容部62aを備え、この収容部62aに内導体端子61が挿入される。また、この収容部62aから前方に向けて挿通孔62bが延設され、内導体端子61のケーブル側接続部61aが挿入される(図11参照)。また、誘電体62の上面及び下面の中央端部には溝部62c,62dが前後に相対して凹状に設けられている。
【0043】
外導体端子63は、一方向に延設され両端が開口された嵌合部63aからなり、前面の開口部には、図示しないケーブル側コネクタを構成するメス型のケーブル端子が嵌め込まれる。この嵌合部63aの前側の上下及び左右壁面には、メス型のケーブル端子の外周面に弾性接触可能とする接触部63bが内側に突設されている。また、これら接触部63b後方の上下面には、係止部63c,63dが内側に突設されている。この係止部63c,63dは、互いに逆向きとなるように切り起こされており、誘電体62の溝部62c,62dにそれぞれ係合することで誘電体62を係止する機能を担う。また、嵌合部63aの上面後端には、スタビライザ63eが外側に向けて形成されている。また、スタビライザ63eの下方の左右壁面には、ランス63fが外側に突設されており、後述する基板側ハウジング80のランス係合部81bに嵌合される。さらに、嵌合部63aの後端縁には、対からなる接地用タブ63kが後方に向けて延設されている。この接地用タブ63kは、シールド端子60として組み付けられる内導体端子60の基板側接続部61bと略同一の高さ位置となるように延設されており、後述するプリント回路基板40のグランドパターン43に接続される(図12参照)。
【0044】
基板側ハウジング80は、隔壁81を介して上下2つの収容部82,83がそれぞれ前後方向に延設されており、上述のシールド端子60,70がそれぞれ収容される。また、下段側の収容部82の後方ならびに上段側の収容部83の後部は切り欠かれた状態で開放されており、この開放部に向けて下段側のシールド端子60に備えられる内導体端子61の基板側接続部61bが後方に突出されると共に、上段側のシールド端子70に備えられる内導体端子71の基板側接続部71bが下方に突出される。また、収容部82,83の両側壁面には、外導体端子63,73のスタビライザ63e,73eを嵌合する嵌合溝82a,83aが形成されている(図10参照)。また、各収容部82,83の左右壁面にはランス係合部82b,83bが凹状に設けられており、外導体端子63,73のランス63f,73fが嵌合される。
【0045】
また、収容部82,83の前方には、前面が開口された嵌合部84が形成されており、図示しないケーブル側コネクタを収容可能とする。この嵌合部84の前方上端縁にはストッパ84aが突設されており、ケーブル側コネクタを抜脱不能に係止する。また、基板側ハウジング80の後端側の外側壁面には取付部85が突設されており、この取付部34には上下方向に貫通するネジ取付孔85aが設けられている。このネジ取付孔85aには後述する組付ネジSが挿通され、プリント回路基板40にネジ留めされることにより、基板側ハウジング80がプリント回路基板40上に固定保持される。
【0046】
以下に、上記構成部材からなる基板側コネクタ2の組付工程について説明する。まず、図9を参照して、基板側ハウジング80の下段側に収容される略直線型のシールド端子60の組付作業について説明する。なお、上述したように、上段側に収容される略直角型のシールド端子70については第1の実施の形態に係るシールド端子10,20と同じ構造を有しているので説明は省略する。
【0047】
まず、内導体端子61を誘電体62の後方から収容部62aへと挿入し、ケーブル側接続部61aを挿通孔62bへと貫挿させる。内導体端子61が収容部62aの内壁に当接するまで押し込むと、ケーブル側接続部61aと基板側接続部61bが共に前後方向に突出する。次に、この組付体を外導体端子63の後方より嵌合部63aの所定位置まで押し込むと、嵌合部63a上面の係止部63cが誘電体62上面の溝部62c端縁に当接すると共に、嵌合部63a下面の係止部63dが誘電体62下面の溝部62dへと係合され、組付体が嵌合部63a内に抜脱不能に係止される。以上の工程により、シールド端子60の組み付けが完了する。
【0048】
次に、上記工程により組み付けられたシールド端子60,70を基板側ハウジング80の収容部82,83へと収容する。収容は、下段側、上段側の順に行う。このとき、各シールド端子60,70のスタビライザ63e,73eが嵌合溝82a,83aに嵌入されると共に、ランス63f,73fがランス係合部82b,83bに嵌合されることによって、シールド端子60,70がその先端部を収容部82,83の前方へと突出させた状態で抜脱不能に係止される(図11参照)。このようにして基板側コネクタ2が組み付けられる。
【0049】
次に、上記工程により得られた基板側コネクタ2をプリント回路基板40に組み付ける工程を、図12〜図14を参照して説明する。組み付けに際しては、図13(a)に示すように、基板側コネクタ2の後方側を上方に傾けながら突設する下段側のシールド端子60の基板側接続部61b及び接地用タブ63k(図13では図示されないが、紙面に垂直な方向に配設されている)と上段側のシールド端子70の基板側接続部71b及び接地用タブ73kとの間にプリント回路基板40を挟み込むようにして、基板側コネクタ2をプリント回路基板40の切込み部40a内に嵌め入れる。
【0050】
次いで、その状態から基板側コネクタ2を水平位置に戻すと、上段側のシールド端子70の基板側接続部71b及び接地用タブ73kがプリント回路基板40上のスルーホール41a,41bに嵌め込まれると共に、下段側のシールド端子60の基板側接続部61b及び接地用タブ63kがプリント回路基板40の下面側の信号パターン42c及びグランドパターン43と当接する(図13(b)及び図14参照)。このとき、取付部85のネジ取付孔85aとプリント回路基板40のネジ穴44が相重なった状態で基板取付部85の上端がプリント回路基板40の下面と当接している。次に、組付ネジSをネジ取付孔85aとネジ穴44とに挿通させプリント回路基板40にネジ留めすることによって、基板側コネクタ2がプリント回路基板40に固定保持される(図14参照)。
【0051】
最後に、各シールド端子60,70の基板側接続部61b,71bと接地用タブ63k,73kをプリント回路基板40にハンダ付けして、基板側接続部61b,71bが信号パターン42a,42cと電気的に接続され、接地用タブ63k,73kがグランドパターン43に接続される。なお、下面側の信号パターン42cはスルーホール41cを介して上面側の信号パターン41bと電気的に接続されており、下段側のシールド端子60とプリント回路基板40の上面側の信号パターン42bとの間で電気信号の受け渡しが可能となる(図11参照)。以上の工程により、基板側コネクタ2のプリント回路基板40への組み付け作業が完了する。
【0052】
なお、本実施の形態では、プリント回路基板40に切込み部40aを形成し、この切込み部40aに基板側コネクタ2を嵌め込むことによって、基板側コネクタ2とプリント回路基板40との組み付けを行っている。こうすることにより、基板側コネクタ2はプリント回路基板40からはみ出すことなく基板上に組み付けることができるので、回路基板の収容スペースを縮小したい場合などには有用である。しかし、本実施の形態に係る基板側コネクタ2をプリント回路基板40に組み付ける手段としては上述のものに限られない。例えば、プリント回路基板40には切込み部40aは設けずに、プリント回路基板40の端縁部に基板側コネクタ2をそのまま取り付けるようにすることも可能である。但し、その場合には、基板側コネクタ2をプリント回路基板40にネジ止めするための基板取付部85の位置を適宜変更することが必要となる。このように構成すれば、切り欠き部40aが不要となる分だけ配線回路(信号パターン)の配線スペースが確保されることとなるので、プリント回路基板40の小型化、若しくは、プリント回路基板40上の信号パターン等の配線スペースの増大化を図ることができる。
【0053】
また、基板側ハウジング80の下段側の収容部81に収容されるシールド端子60に備えられる内導体端子61は、基板側接続部61bがプリント回路基板40の下面側の信号パターン42bに当接することによりプリント回路基板40との接続が図られているが、その接続はプリント回路基板40の上面側においてなされるものであっても構わない。
【0054】
本実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、上述の第1の実施の形態と同様に、複数本のアンテナケーブルをケーブル側コネクタに一括して接続し、これを基板側コネクタ2に組み付けてなるものであるため、アンテナケーブルの基板側コネクタ2への取付作業が簡略化され、極めて容易に行うことが可能である。また、本実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットの特徴としては、基板側ハウジング80の下段側の収容部81に略直線型構造を有するシールド端子60を配設させてなるものであるため、略直角型のシールド端子のようにプリント回路基板40側に延設する部分(基板組付部)がなく、収容部81の大きさがシールド端子60の全長方向及び高さ方向に短縮され、基板側コネクタの更なる小型化が図られる。これにより、配設されるシールド端子が全て略直角型構造である場合と比べて、基板側コネクタ2のプリント回路基板40に対する専有面積が縮小されることとなり、より一層のプリント回路基板40の小型化、若しくは、プリント回路基板40上の信号パターンや電子素子等を配設させるスペースの増大化を図ることができる。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0056】
例えば、上記実施の形態では、2本のアンテナケーブルとプリント回路基板とを繋ぐ2極型のダイバーシティ受信機用コネクタユニットについて示しているが、3極以上のケーブル端子及びシールド端子を備えたものであっても良いことはいうまでもない。また、上記実施の形態では、基板側コネクタのプリント回路基板面に対する専有面積を小さくする目的でシールド端子をプリント回路基板面に対して略垂直方向(縦方向)に配設させた基板側コネクタについてのみ示しているが、これに限られず、シールド端子をプリント回路基板面に対して横方向に複数配設させてなる横型の基板側コネクタであっても構わない。また、上記実施の形態では、アンテナケーブルに接続されるケーブル端子及び基板側コネクタに配設されるシールド端子共に角筒形状のものについて示しているが、これら端子は円筒形状等その他の形状を有するものであっても良い。さらに、上記実施の形態では、略直角型のシールド端子を構成する内導体端子は、プリント回路基板上に形成されるスルーホールに挿通してプリント回路基板の表裏両面でハンダ付けするスルーホール型の形状としているが、プリント回路基板の表面側のみでハンダ付けする表面実装型の形状を有するものであっても良い。
【0057】
【発明の効果】
本発明に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、複数の電波を同時に受信する複数本のアンテナケーブルをダイバーシティ受信機を構成する集積回路を備えたプリント回路基板に接続するに際して、複数本のアンテナケーブルのそれぞれの端末部に接続されたケーブル端子をケーブル側ハウジング内に一括して配設してなるケーブル側コネクタを、ケーブル端子と同数のシールド端子を配設してなる基板側コネクタの嵌合部に取り付けることを特徴とするものである。これにより、複数本のアンテナケーブルは予めケーブル側コネクタに一括に組み付けられた状態で基板側コネクタに接続されるので、アンテナケーブルとプリント回路基板と接続する際の接続作業としては一回で済み、複数本のアンテナケーブルを1つずつ接続端子を介して基板側のコネクタに接続してなる従来型のダイバーシティ受信機用コネクタユニットと比べて、その接続作業は極めて簡素かつ容易であり、作業効率の大幅な向上が図られるという本発明特有の効果がある。
【0058】
また、本発明に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットを構成する基板側コネクタは、ケーブル側コネクタとプリント回路基板との間の電気信号の受け渡しを担うシールド端子が基板側ハウジングを介してプリント回路基板面から垂直方向(縦方向)に複数配設させてなることを特徴としているので、シールド端子を横方向に複数配設させた従来型のコネクタと比べて、プリント回路基板に対する専有面積が小さくなる。このようにプリント回路基板に対する専有面積が縮小されれば、1つには、縮小した専有面積分だけプリント回路基板の小型化を図ることが可能となり、これを組み込んでなる電子機器等の小型化を図ることができるという効果がある。また1つには、専有面積が縮小された分だけプリント回路基板上の信号パターンや電子素子等の配設スペースをより多く確保することができるので、電子部品やIC等の実装量を増やすなどして電気信号の更なる高速化に適応可能なプリント回路基板を提供することができるという効果がある。
0059
さらに、本発明に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットは、基板側コネクタにおいて、ケーブル側接続部と基板側接続部とを有する内導体端子と、この内導体端子を覆う外導体端子と、前記両端子を絶縁保持する誘電体とを備えたシールド端子を、プリント回路基板面に対して略垂直な方向に、隔壁を介して基板側ハウジング内に複数配設することを特徴とするので、基板側ハウジング内に配設されたシールド端子同士を互いに絶縁した状態で保持するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットを構成する基板側コネクタの分解斜視図である。
【図2】図1に示す基板側ハウジングの正面図である。
【図3】図1に示す基板側ハウジングの(a)横断面図、(b)断面斜視図である。
【図4】図1に示すシールド端子の組付工程を示した横断面図である。
【図5】図1に示すシールド端子を基板側ハウジングの収容部に収容する工程を示した断面斜視図である。
【図6】図1に示す基板側コネクタをプリント回路基板に組み付ける状態を示した斜視図である。
【図7】図6に示す基板側コネクタに接続されるケーブル側コネクタの分解斜視図である。
【図8】図6に示すケーブル側コネクタと基板側コネクタとの接続状態を示した横断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るダイバーシティ受信機用コネクタユニットを構成する基板側コネクタの分解斜視図である。
【図10】図9に示す基板側ハウジングの横断面図である。
【図11】図10に示す基板側ハウジングにシールド端子を収容した状態を示した横断面図である。
【図12】図9に示す基板側コネクタをプリント回路基板に組み付ける状態を示した斜視図である。
【図13】図9に示す基板側コネクタをプリント回路基板に組み付ける工程を示した平面図である。
【図14】図9に示す基板側コネクタをプリント回路基板に組み付けた状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1,2 基板側コネクタ
10,20,60,70 シールド端子
11,21,61,71 内導体端子
11a,21a,61a,71a ケーブル側接続部
11b,21b,61b,71b 基板側接続部
12,22,62,72 誘電体
13,23,63,73 外導体端子
30,80 基板側ハウジング
31,81 隔壁
32,82 収容部(下段側)
33,83 収容部(上段側)
40 プリント回路基板
50 アンテナケーブル
100 ケーブル側コネクタ
110 ケーブル端子

Claims (3)

  1. 複数本のアンテナケーブルとプリント基板とを接続するダイバーシティ受信機用コネクタユニットであって、
    前記アンテナケーブルの端末部が接続されるケーブル端子をケーブル側ハウジング内に複数配設してなるケーブル側コネクタと、
    前記ケーブル端子に接続されるケーブル側接続部とプリント回路基板に接続される基板側接続部とからなり前記ケーブル側接続部と前記基板側接続部とが略直角の関係にある内導体端子と、この内導体端子を覆う外導体端子と、前記両端子を絶縁保持する誘電体とを備えたシールド端子を、前記ケーブル側接続部がプリント回路基板面に対して略平行に配向されると共に前記基板側接続部がプリント回路基板とその基板面に対して略垂直に配向された状態で接続されるように、プリント回路基板面に対して略垂直な方向に、隔壁を介して基板側ハウジング内に複数配設してなり、この基板側ハウジングの一端部に前記ケーブル側コネクタを嵌合装着可能とする嵌合部が設けられている基板側コネクタとからなることを特徴とするダイバーシティ受信機用コネクタユニット。
  2. 請求項に記載のダイバーシティ受信機用コネクタユニットにおいて、前記プリント回路基板面を基準にして前記基板側コネクタの基板側ハウジングの最下層に配設されるシールド端子は、前記ケーブル側接続部と前記基板側接続部とが略直線上の関係にある内導体端子を備えており、前記基板側接続部がプリント回路基板面とその基板面に対して略平行に配向された状態で接続されていることを特徴とするダイバーシティ受信機用コネクタユニット。
  3. 請求項1又は2に記載のダイバーシティ受信機用コネクタユニットにおいて、前記ケーブル側ハウジングの外端面であって前記ケーブル端子の配設方向の延長上には前記基板側コネクタからの抜脱を防止するロック部が設けられると共に、前記基板側ハウジングの嵌合部には前記ロック部を係合する係合部が設けられていることを特徴とするダイバーシティ受信機用コネクタユニット。
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