JP3938493B2 - 走査光学系ビーム測定装置及びビーム測定方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、複写機、プリンター等に使用されている走査型書込み系ユニットにおける走査ビームを測定するための走査光学系ビーム測定装置および同ビーム測定方法に関するもので、CCDを搭載した主走査ステージをステップ送りすることなく速度変動を抑え、所望の走査ビームを確実に測定し、かつ当該測定の所要時間を飛躍的に短縮することができるものであり、LEDアレイ等の光源列の検査にも応用することができるものである。
【0002】
【従来技術】
複写機やプリンタ等で用いられている書込み光学系から照射されている光ビームの検査において、PDによって検知された同期信号を基にLDの発光タイミングおよびCCD等に代表される受光デバイスの撮像タイミングを決定し、ビームプロファイルを取得する方法が実施されている。この場合、受光デバイスの暗電流等による誤差成分を除去するため、事前にシャッターを閉じた状態で撮像することによって各画素毎の暗電流成分テーブルを作成し、測定値から差し引くことも行われている。また、この結果からピークの1/e2や1/e、もしくは1/2以上の光量分布を有する領域が光ビームの有効径として扱われ、強度分布(プロファイル)を2次元もしくは3次元表示する等の方法によってビーム情報を視覚的に認識する方法も行われている。
近年では画像形成時間短縮のため、複数のLDを用いて一回の走査で複数の走査ラインを書き込む方法や、解像度を向上させるために小ビーム化・狭ピッチ化するための技術開発も日々進んでいる。これら画像形成装置の高精度化に伴い検査装置に要求される性能も年々高まり、また、画像形成装置の良否をより少ない工程で判定する検査装置の実現が求められている。
これら検査装置に要求される重要な要素の1つは、より実機に近い状態で走査ビームを測定・検査できる機能である。例えば、静止しているビームに比して走査ビームでは主走査方向の径が長くなる一方、一つの画素に着目した場合、電荷蓄積時間が短縮、即ち電荷蓄積量が減少するため、副走査方向のビーム径が小さくなる現象も起きている。このように、ビームが走査している状態での形状を高精度かつ短時間に測定し、検査することが可能な走査ビーム測定装置および方法が求められている。
このような要求に関連する従来技術として、書込みユニットから照射された光ビームをラインセンサを用いて受光し、ビーム径、ビーム位置、光量を算出し、この測定を主走査方向に光センサのサイズに応じた距離だけ移動させ、一旦停止させた後にビーム測定する光ビーム測定装置が、特開平11−223551号公報に記載されており、特開平8−262350号公報には複数の像高に撮像デバイスを固定し走査ビームを測定する方法が記載されている。
また、走査ビーム測定時に撮像デバイスの速度変動を検出し、検出された速度変動に基づいて、測定された走査ビームのビーム径や光量のデータを補正する走査光学系検査装置が特願2000−128022号明細書に記載されている。
【0003】
【従来技術の問題点】
レーザービームプリンタや複写機等において、画質向上や印刷時間短縮のため、ビームの小径化による高解像度化、ポリゴンの回転速度向上、マルチビーム化等が行われており、これら画像形成装置の中心部分である書込み光学系の検査装置に要求される性能も年々向上しており、実機に近い状態で測定するということも重要な要素の1つである。1つの撮像デバイスをステップ送りする、いわゆるステップアンドリピート方式で複数もしくは全ての像高でビームプロファイルを測定する方法や、複数の像高に撮像デバイスを固定する方法が用いられている。
【0004】
ところで、書込みユニットから照射された光ビームをラインセンサを用いて受光し、ビーム径、ビーム位置、光量を算出し、この測定を主走査方向に光センサのサイズに応じた距離だけ移動させ、一旦停止させた後にビーム測定する光ビーム測定装置、すなわち、特開平11−223551号公報に記載されている光ビーム測定装置は、例えばA4サイズで600dpiの書込みユニットにおける全ドットを測定する場合、数百回もステップ送りする必要があり、各ステップ毎に整定時間を確保するため、多大な時間を要してしまう。まして高精度で測定するために拡大レンズを用いた場合、1回の測定で数ドットのみが測定できるにすぎないから、測定時間はますます増大してしまう。
【0005】
また、特開平8−262350号公報に記載されているように、複数の像高に撮像デバイスを固定し走査ビームを測定する方法を用いた場合でも、数像高におけるビーム径、位置、光量およびおおよその走査線傾きを測定できるに留まり、わずか数像高のみでのビーム測定では書込みユニットの検査としての信頼性は必ずしも高くない。また、複数の撮像デバイスを設置することからコスト高になることも避けられない。
また、上記特願2000−128022号明細書に記載されたものにおいては、撮像デバイスの速度変動を検出し、測定されたデータに対して補正処理を行っているが、上記のように高精度にビーム測定を行うために高倍率の拡大レンズを用いた場合、撮像デバイスにビームが照射されないままで測定が行われる可能性がある。
【0006】
【この発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、従来技術の上記問題を解消するため、走査光学系ビーム測定装置について、CCDを搭載した主走査ステージをステップ送りすることなく速度変動を抑え、一定速度で駆動しながら走査ビームを測定することで、所望の走査ビームを確実且つ短時間に測定できるようにすることをその目的とするものであり、そのための課題は次のとおりである。
【0007】
【課題1】(請求項1の発明に対応)
プリンタや複写機等の画像形成装置において、画質向上のため書込みビームの小径化、ビーム間距離の狭ピッチ化が進んでいる。これに伴い、走査ビームの測定・検査装置に要求される仕様も年々高くなり、実機と同じ状態で全てのビームプロファイルを測定する必要性が生じてきている。
従来のビーム測定装置ではCCD等の撮像デバイスと同じもしくはそれよりも小さい幅でCCDを搭載したステージをステップ送りして走査ビームを測定する、いわゆるステップアンドリピート方式での測定が行われていた。この方式では、各ステップ毎に整定時間だけ待機する必要があるため測定時間を増大し、また、起動および静止時に測定装置が振動してしまうという問題があった。
そこで、この発明の課題1は、撮像デバイスを速度制御し定速で走査しながらビーム測定することで、上述のような振動の発生を回避し、また整定時間だけ待機する必要がなく、したがって測定時間を短縮することができる走査光学系ビーム測定装置を提供することである。
【0008】
【課題2】(請求項2の発明に対応)
走査ビームプロファイルの測定において、例えば点灯パターンや高精度に測定するために用いる対物レンズの拡大倍率によって、受光デバイスに入射するビームの数等が異なってくる。その結果、受光デバイスを走査させる速度も異なってくる。
そこで、この発明の課題2は、請求項1の走査光学系ビーム測定装置について、上記のように走査速度を可変とすることで、点灯パターンや対物レンズ等測定環境の変化に柔軟に対応可能にすることである。
【0009】
【課題3】(請求項3の発明に対応)
書込みユニットにおける走査幅は300mm以上あり、この距離を走査させる機構ではヨーイングおよびピッチング、真直度等の影響のため、リニアスケール等の位置検出デバイスによって検出されるステージ位置と走査ビーム結像位置には誤差が生じてしまう。そのため、リニアスケールからの位置信号に基づいて速度を定速になるよう制御した場合でも、結像位置での速度は一定にはならず、速度ムラが生じてしまう。その結果、位置同期精度が悪化し、例えば所望のビームがCCDに入射されず、測定できない等の問題が生じてしまう。この現象は高精度にビームを測定するために高倍率の対物レンズを用いた時に顕著になる。位置検出デバイスを結像位置に設置できれば良いが、その場合は駆動機構も同じ場所に設置することになり、対物レンズと撮像デバイスの重量を考慮すると、共振が発生してしまうことが予想される。
そこで、この発明の課題3は、請求項1の走査光学系ビーム測定装置について、予め測定した位置誤差をテーブル化し、結像位置で撮像デバイスが定速で駆動するよう実測定時にこのテーブルを参照しながら速度制御することによって、上述のような不具合なく走査ビームを測定可能にすることである。
【0010】
【課題4】(請求項4の発明に対応)
ステージを定速で駆動する際、摩擦や粘性等の抵抗力による外乱のため速度変動が生じてしまうことが考えられる。ステージを定速駆動した際の駆動電流を力に換算した値がこれら定常外乱にほぼ等しくなる。
そこでこの発明の課題4は、請求項1乃至請求項3の走査光学系ビーム測定装置について、測定前に予めプリスキャンを行いこの外乱の大きさを測定して保存しておき、実測定時に外乱に相当する力を像高に応じてフィードフォーワード制御してやることで、定常外乱の影響も除去し、速度変動なく駆動(定速駆動)して走査ビーム測定できるようにすることである。
【0011】
【課題5】(請求項5の発明に対応)
この発明の課題5は、摩擦等による外乱力に経時変化が生じた場合でも請求項4の発明におけると同様な速度制御が可能な走査光学系ビーム測定装置を提供することである。
【0012】
【課題6】(請求項6の発明に対応)
この発明の課題6は、請求項4、請求項5の走査光学系ビーム測定装置について、実測定時にステージを定速駆動させた時の駆動電流に基づいて外乱の大きさを算出することで、常にフィードフォワード量を最新の値に更新することを可能にすることである。
【0013】
【課題7】(請求項7の発明に対応)
プリンタや複写機等の画像形成装置において、画質向上のための書込みビームの小径化、ビーム間距離の狭ピッチ化が進んでいる。それに伴い、走査ビームの測定・検査装置に要求される使用も年々高いものとなり、実機と同じ状態で全てのビームプロファイルを測定する必要性が生じている。
従来のビーム測定装置ではCCD等の撮像デバイスと同じもしくはそれよりも小さい幅でCCDを搭載したステージをステップ送りして走査ビームを測定する、いわゆるステップアンドリピート方式での測定が行われていた。この方式では、各ステップ毎に整定時間だけ待機する必要があるため測定時間が増大したり、起動および静止時に測定装置が振動してしまう問題があった。
そこでこの発明の課題7は、撮像デバイスを速度制御し定速で走査しながらビーム測定することで、上述のような振動を発生することなく、また整定時間だけ待機する必要がなく、測定時間を短縮することが可能な走査光学系ビーム測定方法を提供することである。
【0014】
【課題8】(請求項8の発明に対応)
走査ビームプロファイルの測定において、例えば点灯パターンによってビーム径等を算出するための画像処理時間が異なってくるから、撮像デバイスを走査させる速度が異なってくる。
そこでこの発明の課題8は、請求項7の走査光学系ビーム測定方法について、上記のように走査速度を可変とすることで、点灯パターン等測定環境の変化に対して柔軟に対応可能にすることである。
【0015】
【課題9】(請求項9の発明に対応)
書込みユニットにおける走査幅は300mm以上であり、この距離を走査させる機構ではヨーイングおよびピッチングの影響のため、リニアスケール等によって検出されるステージ位置と走査ビーム結像位置に誤差が生じてしまう。そのため、リニアスケールからの位置信号に基づいて速度を定速になるよう制御した場合でも、結像位置での速度は一定にはならず、速度ムラが生じてしまう。その結果、位置同期精度が悪化し、例えば所望のビームがCCDに入射されず、測定できない等の問題が生じてしまう。この現象は高精度にビームを測定するために高倍率の対物レンズを用いた時に顕著になる。
そこでこの発明の課題9は、請求項7の走査光学系ビーム測定方法について、予め測定した位置誤差をテーブル化し、結像位置で撮像デバイスを定速で駆動するよう、実測定時にこのテーブルを参照しながら速度制御することによって、上述の不具合なしに走査ビームを測定できるようにすることである。
【0016】
【課題10】(請求項10の発明に対応)
ステージを定速で駆動する際、摩擦や粘性等の抵抗力による外乱のため速度変動が生じてしまうことが考えられる。ステージを定速駆動した際の駆動電流を力に換算した値がこれら定常外乱にほぼ等しくなる。
そこでこの発明の課題10は、請求項7乃至請求項9の走査光学系ビーム測定方法について、測定前に予めプリスキャンを行い、この外乱の大きさを測定して保存しておき、実測定時に外乱に相当する力を像高に応じてフィードフォワード制御してやることで、定常外乱の影響も除去し、速度変動なく駆動して走査ビーム測定を行えるようにすることである。
【0017】
【課題11】(請求項11の発明に対応)
この発明の課題11は、摩擦力等の外乱力に経時変化が生じた場合でも請求項10の走査光学系ビーム測定方法におけると同様な速度制御を可能にすることである。
【0018】
【課題12】(請求項12の発明に対応)
この発明の課題12は、請求項10又は請求項11の走査光学系ビーム測定方法について、実測定時にステージを定速駆動させた時の駆動電流に基づいて外乱の大きさを算出することで、常にフィードフォワード量を最新の値に更新することを可能にすることである。
【0019】
【課題解決のために講じた手段】
上記課題を解決するための本発明の手段は次のとおりである。
【解決手段1】(請求項1に対応)
解決手段1は上記課題1の解決手段であって、走査光学系を有する画像形成装置の走査ビームを測定するための走査光学系ビーム測定装置を前提として、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)走査ビームを検出する光検出手段と、光検出手段を保持し且つ主走査方向に駆動する主走査駆動手段と、当該主走査駆動手段の位置を検出する位置検出手段と、当該走査ビームの同期検知手段と、当該同期検知手段から出力される同期信号に基づいて当該光検出手段の露光タイミングを制御する手段と、当該走査ビームの形状や位置、ビーム間距離等のビームプロファイルを算出する画像演算手段とを有すること、(ロ)上記主走査駆動手段が、上記光検出手段を速度制御手段によって定速で走査するものであること。
【作用】
上記事項(イ)により、主走査駆動手段が光検出手段を主走査方向の所望の位置に移動させ、同期検知手段が走査ビームの走査タイミングを検知し、走査ビームを撮像できるよう露光タイミング制御手段がトリガ信号を出力し、このトリガ信号に基づいて光検出手段が走査ビームを撮像し、得られた画像情報に基づいて画像演算手段がビーム径・ビーム位置を算出する。
また、上記事項(ロ)により、走査ビームの各測定点で停止することなく、また、撮像時に光検出手段が所望の位置(一定間隔)にあるよう光検出手段を移動させる。
【0020】
【解決手段2】(請求項2に対応)
解決手段2は上記課題2の解決手段であって、上記解決手段1において、上記速度制御手段が目標速度を調整自在な手段であることである。
【作用】
走査ビームが光検出手段に確実に照射されるよう、走査ビームの点灯パターンや対物レンズの拡大倍率等に応じて光検出手段の走査速度を変更(調整)する。
【0021】
【解決手段3】(請求項3に対応)
解決手段3は上記課題3の解決手段であって、解決手段1または解決手段2について次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)予め測定された上記光検出手段の位置に対応する走査ビームの結像位置の情報を記憶する位置記憶手段と、上記位置検出手段によって検出される当該光検出手段の現在位置情報に基づいて上記位置記憶手段を参照し目標速度補正量を出力する手段とを有すること、
(ロ)上記速度制御手段が、上記目標速度補正量に基づいて上記主走査駆動手段への目標速度を補正して速度制御する手段であること。
【0022】
【解決手段4】(請求項4に対応)
解決手段4は上記課題4の解決手段であって、解決手段1乃至解決手段3のいずれかについての次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)上記主走査駆動手段が、上記走査ビーム測定前に一定速度でプリスキャンを行う手段であって、上記プリスキャン時の駆動電流情報に基づいて外乱量を算出する外乱量演算手段と、当該外乱量演算手段によって算出された外乱量を記憶する外乱量記憶手段と、上記位置検出手段によって検出される、上記光検出手段の位置情報に基づいて、上記外乱量記憶手段を参照し外乱補正量を出力する手段とを有すること、
(ロ)上記速度制御手段が、上記外乱補正量をフィードフォワードして主走査駆動手段の駆動速度を制御する手段であること。
【作用】
走査ビーム測定前にステージを定速駆動でプリスキャンした時の駆動電流情報に基づいて外乱量を算出・記憶し、走査ビーム測定時にステージ位置から対応する外乱補正量を算出し、算出された外乱補正量に基づいて上記速度制御手段が主走査ステージを駆動する。
【0023】
【解決手段5】(請求項5に対応)
解決手段5は上記課題5の解決手段であって、解決手段4において、上記プリスキャンを一定期間毎に行い、上記外乱量記憶手段に保存された情報を更新することである。
【0024】
【解決手段6】(請求項6に対応)
解決手段6は上記課題6の解決手段であって、解決手段4において、上記外乱量演算手段が、上記ビームプロファイルを測定する毎に駆動電流情報に基づいて外乱量を演算する手段であり、算出された外乱情報に基づいて上記外乱量記憶手段に保存された情報を更新することである。
【0025】
【解決手段7】(請求項7に対応)
解決手段7は上記課題7の解決手段であって、走査光学系を有する画像形成装置の走査ビームを測定するための走査光学系ビーム測定方法を前提として、光検出手段を定速で駆動制御する第1の工程と、上記光検出手段が目標位置まで移動したか否かを判断する第2の工程と、定速で移動したまま同期検知手段から出力される同期信号と前記第2の工程によって検出される位置信号をトリガーにして走査ビームを測定し、画像演算手段により該走査ビームのビーム径やビーム位置、光量を算出する第3の工程を有することである。
【作用】
第1の工程において主走査ステージ(光検出手段)を主走査方向に一定速度で駆動制御して移動させ、第2の工程において主走査ステージが主走査方向の所望の位置にあるか否かを判断し、第3の工程において光検出手段が走査ビームを撮像し、且つ、得られた画像情報に基づいて画像演算手段がビーム径・ビーム位置を算出する。
【0026】
【解決手段8】(請求項8に対応)
解決手段8は上記課題8の解決手段であって、解決手段7において、上記第1の工程が、目標速度を可変調整可能な工程であることである。
【作用】
走査ビームが光検出手段に確実に照射されるよう、走査ビームの点灯パターンや対物レンズの拡大倍率等に応じて主走査ステージの走査速度を変更(調整)する。
【0027】
【解決手段9】(請求項9に対応)
解決手段9は上記課題9の解決手段であって、解決手段7又は解決手段8において、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)走査ビーム結像位置に対する上記光検出手段の位置情報との対応関係を予め検出する第4の工程と、検出された位置情報を記憶保存手段に格納する第5の工程と、上記光検出手段の位置情報に基づいて上記位置記憶手段を参照して目標速度補正量を算出する第6の工程とを有すること、
(ロ)上記第1の工程が、上記6の工程から出力される目標速度補正情報に基づいて上記光検出手段の移動速度を制御する工程であること。
【作用】
第4の工程において走査ビーム結像位置と光検出手段の位置情報の対応関係を測定し、得られた対応関係を第5の工程において記憶し、第6の工程において主走査ステージを定速で駆動するための目標速度補正量を算出し、算出された補正量に基づいて主走査ステージを定速駆動する。
【0028】
【解決手段10】(請求項10に対応)
解決手段10は上記課題10の解決手段であって、解決手段7乃至解決手段9のいずれかにおいて、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)走査ビーム測定前に一定速度で主走査方向にプリスキャンする第7の工程と、走査時の駆動電流情報に基づいて外乱量を算出し、記憶する第8の工程とを有すること、
(ロ)上記第1の工程が、上記第8の工程によって算出して記憶された外乱量をフィードフォワード制御して、上記光検出手段の移動速度を制御する工程であること。
【作用】
第7の工程において走査ビーム測定前に主走査ステージを定速駆動でプリスキャンし、第8の工程において外乱量を算出・記憶し、算出された外乱補正量に基づいて主走査ステージを定速駆動する。
【0029】
【解決手段11】(請求項11に対応)
解決手段11は上記課題11の解決手段であって、解決手段10において、上記第7の工程及び第8の工程を一定期間毎に行い、上記外乱量情報を更新することである。
【0030】
【解決手段12】(請求項12に対応)
解決手段12は上記課題12の解決手段であって、解決手段10において、上記第8の工程が、上記光検出手段を走査してビームプロファイルを測定する毎に駆動電流情報に基づいて外乱量を算出し、且つ算出された外乱情報に基づいて上記外乱量情報を更新する工程であることである。
【0031】
【実施の形態】
次いで、図面を参照して、この発明の実施形態を説明する。
(1)解決手段1の実施形態
この実施例は、第1図に示すように、LD1から照射された走査ビーム2が回転多面鏡3によって偏向され、レンズ群4を通過して像面に結像する書込みユニット10を検査するための装置であって、同期検知用PD5からの信号に基づき、所望の位置に所望の強度のビームが照射されるようLDの変調タイミングをLDコントローラ7で制御し、ホストPC13を用いてLDの点灯パターンや結像面上に配置された2次元エリア型CCDカメラ6の露光タイミングを制御する。また、リニアスケール23によって検出される主走査ステージ8の位置情報に基づき、リニアモータ22をコントローラ(DSP)9を用いて駆動する。
なお、この実施例は、CCDカメラ6によって測定されたビーム画像からビーム径や位置、ビーム間距離等のビーム情報を、ホストPC13を用いて画像処理して算出する走査光学系ビーム測定装置であり、また、この場合は高精度にビーム測定を行うため、対物レンズ20を用いて走査ビームを拡大している。
【0032】
課題の項で述べたように、このような書込みユニット10におけるビームプロファイルを測定する場合、ステップ送りで全ドットを測定しようとすると多大な時間を要してしまう。そこで、第2図に示すように、ステージPの特性に基づいて周波数整形やPID制御等の方法を用いて速度コントローラCを設計し、これにより、CCDカメラを搭載した主走査ステージ8を一定速度で走査しながら測定することによって、ステップ送りする方式による場合に比べて短時間で、しかも不要な振動を発生させることなしに走査ビームの測定を行うことが可能となる。
【0033】
この装置における各種信号のタイミングを第3図に示している。同期検知PDの出力の立ち上り信号(時刻t1)に同期し、所望の位置にビームが照射されるようLD制御信号のHigh,LowでLDを変調制御する。予め設定したパターンでこの変調制御を繰り返した後にLDは一旦消灯されるが、次の偏向面によって走査されたビームが同期検知PDにビームが照射されるように、所定の書込み領域を通過後のタイミング(時刻t6)で再び点灯される。この動作を繰り返すことによって、ポリゴンの各偏向面によってビームが走査される。また、CCDカメラに注目してみると、先の同期検知PDの出力の立ち上がり信号およびリニアスケールによって検出される位置信号をトリガにして一定時間後のt2にCCDに蓄えられている電荷をリセットするよう、CCDリセット信号が立ち下がる。その後、LDが点灯するよりも一定時間前(時刻t3)にCCD露光信号の立ち上がりをトリガとして露光を開始し、走査領域でのビーム走査が終了する時刻t4の一定時間後(時刻t5)にCCD露光信号の立ち下がりで露光を終了するようタイミング制御する。この間に光電変換された光情報をメモリもしくは画像演算部(この場合はホストPC13)等に転送することによって、これら走査ビームの測定を行う。また、各測定間に移動させる距離はCCDカメラの撮像幅だけ移動させてもよいし、例えば端部の1ドットが重なる距離だけ移動させ、2回撮像したドットを基準にして画面を繋ぎ合わせることでもよい。
【0034】
(2)解決手段2の実施形態
上記のように、定速で主走査ステージ8を駆動(移動)させながら走査ビーム2を測定する場合、点灯パターンや対物レンズの倍率によって受光デバイスに入射されるビーム数やその移動距離も変化する。
そこで、第1図において、コントローラ9における主走査ステージ目標速度をホストPC13から指示することによって、異なる書込みユニットを測定する場合や、同じ書込みユニットでも点灯パターンや対物レンズ倍率が変わった場合でも柔軟に対応して、上記のような短時間での走査ビーム測定が可能となる。
【0035】
(3)解決手段3の実施形態
例えば第4図に示すように、主走査ステージ8を移動自在に支持するガイド機構の精度に起因してヨーイングやピッチング、真直度等のため走査ビームの結像位置f(ここでは高精度に測定するために対物レンズを用いているので、このレンズ位置)と主走査ステージ8の位置pを検出するためのリニアスケールとは一致せず、誤差dが生じてしまう。この誤差dは像高に依存して変化する。この誤差dが0になる構成、例えばボールネジやリニアモータ等の駆動デバイスから力が伝達される場所およびリニアスケール23が結像面近傍となる構成にした場合は、ステージの重心と力伝達部が離れているために振動が発生し、その挙動を制御するのが困難となってしまう。リニアスケール23のみを結像位置fの近傍に設置し、リニアモータ22をステージ重心に設置した場合でも、位置検出部への駆動力の伝達に遅れが生じてしまうため制御が難しくなる。そのため第1図に示すように、リニアスケール23およびリニアモータ22を重心付近とする構成を用いるのが一般的であるが、この場合は、上記のようにリニアスケール23の検出位置と結像面での位置との間に誤差が発生してしまう。この状態で上記のような速度制御を行った場合、リニアスケール23近傍では定速であっても、結像面では速度変動が生じてしまい、所望の測定が行えない。
なお、結像位置fは、光学的距離測定装置m(図4)によって極めて高精度で測定される。この結像位置fの測定位置とリニアスケール23による主走査ステージ8の位置pとの差が上記誤差dになる。
【0036】
そこで、第5図に示すように、主走査ステージを駆動して、予めリニアスケール位置に対する対物レンズ20の位置(結像位置)の誤差を測定し、補正テーブルとしてメモリに保存しておく。そして、コントローラ9で制御して主走査ステージ8の定速駆動するとき、この補正テーブルを参照して現在位置に応じた目標速度を算出する。具体的には、例えば像高0の位置からリニアスケール位置で1000μm進んだ時でも結像面では950μmしか進まないとき、この像高でステージを1000μm/secで駆動したい場合は、この間の目標速度を1050μm/secとすればよい。このようにして目標速度を逐次変えていく(補正する)ことで、結像面での定速性を実現することができ、上記のような走査ビーム測定が可能となる。
【0037】
(4)解決手段4の実施形態
ところで、ステージを定速駆動する場合は、ガイドの摩擦力やケーブルの抵抗力などが外乱となって速度変動を生じる原因となる。これを補正することができれば、速度変動をさらに抑え、ステージを一定速度で駆動することができるようになる。そこで例えば、第6図に示すように、走査ビーム測定時と同じ速度でプリスキャンし、この時の駆動電流値i[A]を摩擦量演算手段30に入力する。この電流値i[A]にモータのトルク定数Kt[N/A]を乗算した値i×Kt[N]がステージにかかる外乱の大きさに等しいので、この演算結果をメモリ31に保存する。ここでは電流値を用いているコントローラ(DSP)9から出力されるのは電圧であるので、この電圧値Vおよび電流アンプの変換定数を乗じた値が電流値と推定される。そして走査ビーム測定時には、第7図に示すようにリニアスケールによって検出される現在位置に応じた外乱分をメモリ31(図6)の補正テーブル(図7)から読み出し、トルク定数の逆数等のゲインKを乗じた値をフィードフォワードして速度制御することによって、上記のような外乱の影響を相殺(あるいは補償)し、速度変動なく定速でステージを駆動しながら解決手段1の実施形態乃至解決手段3の実施形態に記載したような走査ビーム測定を行うことが可能となる。
【0038】
(5)解決手段5の実施形態
以上のような摩擦力等による外乱は、繰り返し駆動しているうちに経時変化を起こす。そのため一度測定した補正用のデータを用いているとずれが生じ、速度変動が大きくなってしまう。そこで例えば、解決手段4の実施形態におけるプリスキャンを一定期間毎、例えば毎日一回、あるいは月に一回等、使用環境に合わせて適宜行って補正データを更新する。このデータ更新方法として、例えばメモリに上書きする方法も可能であるるが、例えば第8図に示すように、装置に加算平均演算手段32を付加し、それまでのデータと加算平均して改めてメモリ31に上書きすることによって測定ノイズの影響を低減することも可能となり、上述のような経時変化が起きても速度変動なくステージを定速駆動して、走査ビームを測定することができる。
【0039】
(6)解決手段6の実施形態
第8図に示す構成において、主走査ステージ8を定速で駆動しながら走査ビームを測定した時の駆動電流値から解決手段4の実施形態、解決手段5の実施形態で述べたように外乱の大きさを演算し、算出された値をメモリに上書し、あるいは加算平均して補正テーブルを更新することで、常に補正データを取得して更新することができるので、解決手段4の実施形態、解決手段5の実施形態におけるようなプリスキャンをあらためて行う必要はない。
【0040】
(7)解決手段7の実施形態
解決手段1の実施形態に記載にしたように、走査ビームを測定する際にステップアンドリピート方式でステージを駆動すると、全走査幅におけるビーム測定を行いたい場合、移動および停止を数百回繰り返すことが必要になり、そのために多大な時間を要してしまう。そこで第9図に示すように、測定開始後、まず予め設定された目標速度を読み込み、この目標速度に従ってCCDカメラ等の受光デバイスを搭載したステージを主走査方向に定速で移動させ、測定位置近傍に到達した時にステージを駆動させた状態でビーム測定を行う。この測定データを転送して保存あるいは画像処理している間も主走査ステージは定速での移動を続けて次の測定点まで移動する。このようにステージを駆動し続けながら、走査ビームの測定を所望の全範囲で行ったときに測定終了となる。
【0041】
(8)解決手段8の実施形態
第9図において、目標速度を書き換え可能とすることで、対物レンズの倍率や走査ビームのLD点灯パターンが変わった場合でもこれに柔軟に対応可能な走査光学系ビーム測定方法となる。
【0042】
(9)解決手段9の実施形態
解決手段3の実施形態に記載したように、検出されたステージ位置と結像位置(対物レンズ位置)には誤差がある。そこで第10図のフローチャートに示すように、ビーム測定を行う前に対物レンズ位置とリニアスケール検出位置の対応関係(誤差)を所望の範囲内で測定し、目標速度補正テーブルに保存する。その後、測定を行う際にはこの目標速度補正テーブルを参照し、ステージ現在位置に応じた補正値を算出する。この補正値に基づいて逐次目標速度を設定することで上述のようなヨーイング等による位置誤差の影響を補償し、走査ビーム結像位置での定速性を確保することができ、解決手段7の実施形態に記載したように、定速駆動しながら走査ビームの測定を行うことが可能となる。
また、コントローラの性能によって目標速度を切り替える時に振動が発生してしまう場合は、目標位置(測定位置)から所定の距離以内では目標速度の切り替えを行わない方法を用いることも考えられる。
【0043】
(10)解決手段10の実施形態
解決手段4の実施形態に記載したように、ステージにはガイドやスケールとの接触による摩擦やケーブルからの反力などによる外乱を受けるため、速度変動が生じる。この外乱を予め測定し、その力分だけフィードフォワードして速度制御することで、速度変動をより一層抑えることができる。
そこで第11図のフローチャートに示すように、測定前にステージを一定速度でプリスキャンし、解決手段9の実施形態に記載したような位置誤差を測定して目標速度補正テーブルを作成すると同時に、駆動に要する電流値i[A]を取り出し、この値にトルク定数Kt[N/A]を乗じて算出される値i×Kt[N]を外乱力として外乱補正テーブルに保存する。もちろん、電流値iのみをテーブルに保存し、後で読み出す時にトルク定数を乗じても良い。
その後、走査ビーム測定時にはステージ位置情報に基づいてこの外乱補正テーブルを参照して外乱力を相殺するための力を算出し、この値に例えばトルク定数の逆数を乗じた値をフィードフォワードしてコントローラを与え、かつ目標速度補正テーブルを参照し、目標値を切り替える。以上の手順を踏むことによって、外乱の影響を除去し、対物レンズ位置において一定速度で主走査ステージを駆動することが可能となる。
【0044】
(11)解決手段11の実施形態
解決手段9の実施形態、解決手段10の実施形態に記載のような補正データ取得およびデータ更新は測定前に毎回行う必要はないが、装置の使用環境に合わせて一定期間毎に行うことによって、経時変化等の環境変動が生じた場合でもその影響はなく、所望の動作・測定を行うことが可能となる。
【0045】
(12)解決手段12の実施形態
第12図のフローチャートに示すように、解決手段9の実施形態の記載における位置誤差を考慮した目標速度補正テーブルを作成した後、走査ビームを測定するために主走査ステージを定速で駆動してその駆動電流もしくは駆動電圧から摩擦等による外乱力を算出し、補正テーブルを上書きし、あるいは加算平均して外乱補正テーブルを更新する。この外乱補正テーブルおよび目標速度補正テーブルを逐次参照しながら目標速度の切り替えや外乱のフィードフォワードを行いながら速度制御することによって、経時変化等の環境変動に対しても、あらためてプリスキャン等の余分な工程を行うことを必要とせずに所望の動作を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】
この発明の効果について、各請求項に係る発明毎にそれぞれ特有の効果を整理すれば次のとおりである。
(1)請求項1に係る発明の効果
走査ビームプロファイル測定において、主走査ステージを定速度で連続駆動するものであるから、主走査ステージの移動における振動の発生を抑圧して、当該振動に起因する測定誤差を低減でき、また整定時間だけ待機する必要がないため測定時間を短縮することができる。
【0047】
(2)請求項2に係る発明の効果
主走査ステージの駆動の目標制御速度を、点灯パターンや拡大倍率の変化等、測定環境の変化に応じて、その速度制御手段によって制御するから、上記の測定環境に変化に柔軟に対応して、請求項1に係る発明の効果を奏することができる。
【0048】
(3)請求項3に係る発明の効果
ヨーイングやピッチング等によって生じる位置誤差が存在する場合でも、光検出手段の位置の移動速度が、プレスキャンして予め用意した補正データによって補正されて定速になるので、ヨーイングやピッチング等によって生じる位置誤差に起因する走査ビーム結像位置(対物レンズ位置)の移動速度の変動による測定誤差が解消される。
【0049】
(4)請求項4に係る発明の効果
主ステージ移動のガイドの摩擦力等による外乱があっても、光検出手段の位置の移動速度が、予め用意した補正データによって補正されて定速になるので、摩擦力等による外乱の影響を無くして、主走査駆動システムの速度変動をより小さくすることができる。
【0050】
(5)請求項5に係る発明の効果
上記プリスキャンを一定期間毎に行って、外乱量記憶手段に記憶した外乱に対する補正量を更新するので、定常外乱に経時変化が生じた場合でも、外乱量記憶手段に記憶した外乱量によって補正することにより、主走査駆動システムの速度変動を小さくすることができる。
【0051】
(6)請求項6に係る発明の効果
外乱に変動があった場合でも、常に外乱補正量が更新されるから、あらためてプリスキャンすることなしに、主走査駆動システムの速度変動を低減することができる。
【0052】
(7)請求項7に係る発明の効果
走査ビームプロファイル測定において、主走査ステージを定速度で連続駆動するから、主走査ステージの移動における振動の発生が抑圧され、当該振動に起因する測定誤差が低減され、また整定時間だけ待機する必要がないため測定時間が短縮される。
【0053】
(8)請求項8に係る発明の効果
主走査ステージの駆動の目標制御速度が、点灯パターンや拡大倍率の変化等、測定環境の変化に応じて、その速度制御手段によって制御されるから、上記の測定環境の変化に柔軟に対応することができ、これによって、請求項7に係る発明の効果を奏することができる。
【0054】
(9)請求項9に係る発明の効果
ヨーイングやピッチング等によって生じる位置誤差が存在する場合でも、光検出手段の位置が、予め用意した補正データによってその移動速度が補正されて定速になるので、ヨーイングやピッチング等によって生じる位置誤差に起因する走査ビーム結像位置(対物レンズ位置)の移動速度の変動による測定誤差が生じることはない。
【0055】
(10)請求項10に係る発明の効果
主ステージ移動のガイドの摩擦力等による外乱があっても、光検出手段の位置の移動速度が、予め用意した補正データによって補正されて定速になるので、摩擦力等による外乱の影響は無く、主走査駆動システムの速度変動は著しく低減される。
【0056】
(11)請求項11に係る発明の効果
上記プリスキャンを一定期間毎に行って、外乱量記憶手段に記憶した外乱に対する補正量を更新するので、定常外乱に経時変化が生じた場合でも、外乱量記憶手段に記憶した外乱量によって補正され、その結果、主走査駆動システムの速度変動は小さく抑制される。
【0057】
(12)請求項12に係る発明の効果
外乱に変動があった場合でも、常に外乱補正量が更新されるから、あらためてプリスキャンしなくても、主走査駆動システムの速度変動は低減される。
【図面の簡単な説明】
【第1図】は、請求項1に係る本発明の走査光学系ビーム測定装置を模式的に示す全体図である。
【第2図】は、図1の走査光学系ビーム測定装置における主走査ステージの定速度駆動制御系のブロック図である。
【第3図】は、本発明の走査光学系ビーム測定装置における各種信号のタイミングを示す図である。
【第4図】は、主走査ビームの結像位置と主走査ステージの位置を示す拡大平面図である。
【第5図】は、リニアスケール位置に対する対物レンズ位置の誤差の補正テーブルである。
【第6図】は、請求項4に係る発明の走査光学系ビーム測定装置を模式的に示す全体図である。
【第7図】は、図6の走査光学系ビーム測定装置における主走査ステージの定速度駆動制御系のブロック図である。
【第8図】は、請求項6に係る発明の走査光学系ビーム測定装置を模式的に示す全体図である。
【第9図】は、請求項7に係る発明による走査ビーム測定のフローチャートである。
【第10図】は、請求項9に係る発明による走査ビーム測定のフローチャートである。
【第11図】は、請求項10の発明のフローチャートである。
【第12図】は、請求項12の発明のフローチャートである。
【符号の説明】
1:LD
2:走査ビーム
3:回転多面鏡
4:レンズ群
5:主走査同期検知用PD
6:2次元エリア型CCDカメラ
8:主走査ステージ
9:コントローラ(DSP)
10:書き込みユニット
13:ホストPC
20:対物レンズ
21:リニアガイド
22:リニアモータ
23:リニアスケール
30:外乱演算手段
31:メモリ
32:加算演算手段
Claims (12)
- 走査光学系を有する画像形成装置の走査ビームを測定するための走査光学系ビーム測定装置において、
走査ビームを検出する光検出手段と、光検出手段を保持し且つ主走査方向に駆動する主走査駆動手段と、該主走査駆動手段の位置を検出する位置検出手段と、該走査ビームの同期検知手段と、該同期検知手段から出力される同期信号に基づいて該光検出手段の露光タイミングを制御する手段と、該走査ビームの形状や位置、ビーム間距離等のビームプロファイルを算出する画像演算手段とを有し、
上記主走査駆動手段が、上記光検出手段を速度制御手段によって定速で走査するものであることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 請求項1において、
上記速度制御手段が目標速度を調整自在な手段であることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 請求項1又は請求項2において、
予め測定された該光検出手段の位置に対応する走査ビームの結像位置の情報を記憶する位置記憶手段と、上記位置検出手段によって検出される該光検出手段の現在位置情報に基づいて上記位置記憶手段を参照し目標速度補正量を出力する手段とを有し、
上記速度制御手段が、上記目標速度補正量に基づいて上記主走査駆動手段への目標速度を補正して速度制御する手段であることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、
上記速度制御手段が、上記走査ビーム測定前に一定速度でプリスキャンを行う手段であって、上記プリスキャン時の駆動電流情報に基づいて外乱量を算出する外乱量演算手段と、当該外乱量演算手段によって算出された外乱量を記憶する外乱量記憶手段と、上記位置検出手段によって検出される、上記光検出手段の位置情報に基づいて、上記外乱量記憶手段を参照し外乱補正量を出力する手段とを有し、
上記速度制御手段が、上記外乱補正量をフィードフォワードして主走査駆動手段の駆動速度を制御する手段であることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 請求項4において、
上記プリスキャンを一定期間毎に行い、上記外乱量記憶手段に保存された情報を更新することを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 請求項4において、
上記外乱量演算手段が、上記ビームプロファイルを測定する毎に駆動電流情報に基づいて外乱量を演算する手段であり、算出された外乱情報に基づいて上記外乱量記憶手段に保存された情報を更新することを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。 - 走査光学系を有する画像形成装置の走査ビームを測定するための走査光学系ビーム測定方法において、
上記光検出手段を定速で駆動制御する第1の工程と、上記光検出手段が目標位置まで移動したか否かを判断する第2の工程と、定速で移動したまま同期検知手段から出力される同期信号と前記第2の工程によって検出される位置信号をトリガーにして走査ビームを測定し、画像演算手段により該走査ビームのビーム径やビーム位置、光量を算出する第3の工程を有することを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。 - 請求項7において、
上記第1の工程が、上記目標速度を可変調整可能な工程であることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。 - 請求項7又は請求項8において、
走査ビーム結像位置に対する上記光検出手段の位置情報との対応関係を予め検出する第4の工程と、検出された位置情報を記憶保存手段に格納する第5の工程と、上記光検出手段の位置情報に基づいて上記位置記憶手段を参照して目標速度補正量を算出する第6の工程とを有し、
上記第1の工程が、上記第6の工程から出力される目標速度補正情報に基づいて上記光検出手段の移動速度を制御する工程であることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。 - 請求項7乃至請求項9のいずれかにおいて、
走査ビーム測定前に一定速度で主走査方向にプリスキャンする第7の工程と、走査時の駆動電流情報に基づいて外乱量を算出し、記憶する第8の工程とを有し、
上記第1の工程が、上記第8の工程によって算出して記憶された外乱量をフィードフォワード制御して、上記光検出手段の移動速度を制御する工程であることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。 - 請求項10において、
上記第7の工程及び第8の工程を一定期間毎に行い、上記外乱量情報を逐次更新することを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。 - 請求項10において、
上記第8の工程が、上記光検出手段を走査してビームプロファイルを測定する毎に駆動電流情報に基づいて外乱量を算出し、且つ算出された外乱情報に基づいて上記外乱量情報を更新する工程であることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。
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