JP3938103B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体寿命検知方法を用いたプロセスカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター、レーザービームプリンター等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
またプロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであるか、又は帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものであるか、更に少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成装置において、電子写真感光体(一般には感光ドラムが多い)の寿命を検知するためには、以下の方法があった。
【0005】
従来例1:プリント(複写)枚数を積算する方法
最も簡便な方法は、プリント(複写)するサイズが異なる場合であっても、例えば、A4サイズとA3サイズの場合も同じ1枚とカウントしてしまうので寿命検知の精度が良くないという欠点があった。又、1ジョブ当りに何枚プリントするかによって1枚当りのドラム回転時間が異なるので寿命検知の精度が良くなかった。
【0006】
従来例2:帯電量を表面電位センサで検出する方法
この方法は、特開平4−51259号公報の従来技術に開示されている。実際に感光ドラムの帯電電位の低下或いは潜像コントラストの減少を直接表面電位センサにより検知できるので、従来例1に比較して出力画像の状態を反映させた精度の良い寿命検知が可能である。
【0007】
しかしながら、表面電位センサ及びその出力を処理する電気回路等が必要となり、コストが高くなる。又、長手方向については、センサ位置に対応したドラム上の情報しか判断材料が無いので、部分的な不良に対して弱く、又、センサのばらつき、経時変化等の不安定さも考えると必ずしも正確な寿命検知方法とは言いきれない。
【0008】
上記従来例1の問題点を解決し、検知精度を上げる方法として以下の方法がある。
【0009】
特開平5−188674号公報には、プリント(複写)枚数を積算する代わりに感光ドラムの回転数を積算する方法が開示されている。同様な内容で感光ドラムの回転時間を積算する方法もある。どちらも、プリント枚数を積算する場合に比べて、1回のプリントに対して紙サイズに対応して、紙サイズが大きければ回転数が多くなり、紙サイズが小さければ回転数が少なくなるので紙サイズの違いによる寿命検知の誤差が小さくなる。又、1ジョブ当りのプリント枚数に拘わらず直接ドラムの回転数(回転時間)を積算するので、寿命検知の精度は良いというメリットがある。
【0010】
この方法をさらに発展させた方法もある。即ち、特開平4−98265号公報には、転写チャージャーが作動したときのみのドラム回転数を積算することにより、実際の画像形成が行われているときのドラム回転数が積算されているので、より正確な寿命検知が可能であることが開示されている。
【0011】
又、特開平6−180518号公報によれば、帯電が実行されている間のドラム回転数とクリーニング部材が当接している間のドラム回転数とをそれぞれ積算して、それぞれの設定値(寿命)に対して寿命の判断を行うことが開示されている。
【0012】
一方、プロセスカートリッジの交換タイミングをユーザに事前に知らせる方法として、以下のものもある。
【0013】
特開平5−333626号公報によれば、先ず、プロセスカートリッジをクリーナーと像担持体より構成し、このプロセスカートリッジに記憶素子を設ける。加えて、像担持体の寿命に基づく交換表示動作は、プリント枚数を積算して、像担持体の保証寿命が来たら、使用不可とするために装置を停止させるものであり、保証寿命までの間に、交換時期がせまっていることを表示して準備を促すことと、更に続けて使用すると装置を停止させるときが近付いていることを促す表示をする。
【0014】
又、トナー収納部内の容量に基づく交換表示動作は、トナー補給用の駆動モーターのオン時間を積算していき、諸々のバラツキを配慮した最悪条件で最も早くくると思われる積算時間で装置を停止させる。この場合も装置を停止させるまでの間に積算時間のある値で交換を促す表示と、又、更に進んだ積算時間で装置を停止させるときが近付いていることを促す表示を出す。又、像担持体寿命に基づく動作とトナー収納部容量に基づく動作は、通常は、プリント枚数が優先されるように設定されているが万が一、像密度が異常に多くて、トナー補給が頻繁に行われて像担持体の保証枚数より早く満杯になってしまいそうな時に、後者の作用が機能するようになっている。
【0015】
加えて、プロセスカートリッジの交換時に、記憶素子に画像形成装置の一次帯電器の通算通電時間を画像形成装置内に装備したCPUより一括して書き込むと共に、その後の一次帯電器の通算時間を書き込み保存するようにして、使用済みのプロセスカートリッジの記憶素子を回収、解析することにより、この使用済みのプロセスカートリッジを用いていた画像形成装置の現在における像担持体(感光ドラム)の回転数やコロトロンの放電時間等の通算の量が正確に把握でき、プロセスカートリッジ交換のインターバルで、画像形成装置に対する情報収集を行うことができるとしている。
【0016】
具体的には、プロセスカートリッジ交換時における画像形成装置の像担持体の作動サイクル数、オゾンフィルタの交換時期、像担持体の磨耗データ予測等を把握することができる。しかしながら、この公報においての像担持体の寿命判断はあくまで、プリント枚数によっているので、上述したように、寿命予測の精度は良くない点に変わりはない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
近年、一次帯電装置においては、従来用いられてきたコロナ帯電装置に代わり、接触帯電装置が広く用いられるようになってきている。接触帯電装置は従来のコロナ帯電装置に比べて低い印加バイアスで済むこと、オゾンの発生が非常に少ないこと、帯電装置を構成する部品が少なくて済み、安価に提供できるなどの点でメリットが大きい。
【0018】
その接触帯電装置は、その使用部材の形状により、ブラシ帯電装置とローラ帯電装置に大きく2つに分けられる。ブラシ帯電装置は、ブラシの刷毛目、長期にわたって感光体と当接された場合の毛の倒れ等に問題がある。
【0019】
一方、ローラ帯電装置においては、均一な帯電を得るためのローラの抵抗調節が必要なこと、ローラを構成するゴムからのブリードによるドラム汚染を防止しなければならないこと、均一な帯電を得るためにローラの形状、表面性等に厳しい制約があることなどの難しい問題がある。
【0020】
又、帯電部材に印加する電圧には、DCバイアスのみ印加されるもの(以下、DC帯電という)、DCバイアスにACバイアスを重畳したもの(以下、AC帯電という)がある。一般に、AC帯電はDC帯電に比べて均一帯電が可能であるという特徴がある。
【0021】
更に、AC帯電には、帯電部材としてローラを用い印加バイアスを放電開始電圧の2倍以上のAC電圧にDC電圧を重畳するもの(特開昭63−149669号公報、特開平1−267667号公報)、帯電部材として導電性ブラシを用い印加バイアスを放電開始電圧の2倍以下のAC電圧にDC電圧を重畳するもの(特開平6−130732号公報)等がある。
【0022】
接触帯電のメリットとして、オゾンの発生量が少ない、帯電装置を構成する部品が少なくて済み、安価に提供できることは既に述べたが、反面コロナ帯電に比べて感光ドラムに与えるダメージが大きく、特にOPCドラムにおいてはその傾向が顕著である。
【0023】
又、同じ接触帯電方法においても、感光ドラムに与えるダメージは、印加電圧によって異なり印加電圧が大きいほどダメージが大きく、DC電圧のみを印加した場合でもバイアス印加無しでOPCドラムを回転させた場合に比べ増加し、又、AC電圧を印加すると更にそのダメージ(特にOPCドラムの削れ量)はDC電圧のみを印加した場合の数倍程度に及ぶことが判明した。
【0024】
特に、放電開始電圧の2倍以上のAC電圧を印加するとこの現象は顕著であるが、放電開始電圧の2倍以下のAC電圧であってもやはりDC電圧のみに比べて数倍程度のダメージはある。
【0025】
又、AC電圧の周波数を大きくした場合にもOPCドラムのダメージが増加する傾向にある。
【0026】
よって、帯電手段としてAC電圧とDC電圧を併用し、又、画像形成中に複数の帯電条件を備えた接触帯電を用いた画像形成装置において感光ドラムの寿命を検知しようとした場合、従来のドラム回転数を用いる寿命検知の方法では、正確な感光ドラムの寿命予測が困難になり、寿命がきていて画像不良が発生していても警告がでなかったり、まだ寿命が来ていないときに警告を出してしまう不都合が生じる恐れがある。
【0027】
従って、本発明の主な目的は、感光体の正確な寿命検知を行なうための感光体寿命検知方法を用いたプロセスカートリッジを備えた画像形成装置を提供することである。
【0028】
本発明の他の目的は、電子写真感光体の寿命による交換時期が近いことを正確に検知するための感光体寿命検知方法を用いたプロセスカートリッジを備えた画像形成装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る電子写真感光体の寿命検知方法を用いたプロセスカートリッジを備えた画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジと、前記画像形成装置本体と、を有する画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジは、感光体と、前記感光体に接触して帯電する接触帯電手段と、記憶素子とを有し、
前記記憶素子は、前記帯電手段にAC電圧とDC電圧が印加される積算時間と、前記帯電手段にDC電圧なしのAC電圧が印加される積算時間と、からなるAC電圧印加積算時間に関する情報と、少なくとも前記帯電手段に前記DC電圧のみが印加される積算時間に関する情報と、前記感光体の回転中に前記帯電手段に電圧が印加されていない積算時間に関する情報との一方、を記憶しており、
前記記憶素子に記憶されている前記情報と前記各情報に重みをつける係数とを用いて前記感光体の寿命に関する指数を演算する手段と、この指数に応じて前記感光体の交換を警告あるいは報知する手段と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0036】
一実施態様によると、前記帯電手段に印加されるAC電圧について、電圧値又は電流値又は周波数が変化させられた複数の電圧印加条件があるとき、前記記憶素子は、前記複数の電圧印加条件毎の電圧印加時間の情報を記憶する。
【0047】
第2の本発明によると、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジと、前記画像形成装置本体と、を有する画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジは、感光体と、前記感光体に接触して帯電する接触帯電手段と、記憶素子とを有し、
前記記憶素子は、前記帯電手段にAC電圧とDC電圧が印加される時間と、前記帯電手段にDC電圧なしのAC電圧が印加される時間と、からなるAC電圧印加時間の情報と、少なくとも前記帯電手段に前記DC電圧のみが印加される時間に関する情報と、前記感光体の回転中に前記帯電手段に電圧が印加されていない時間に関する情報との一方と、前記各情報に重みを付ける係数とを用いて演算された前記感光体の寿命に関する指数の積算値の情報を記憶し、
前記記憶素子に記憶されている前記指数の積算値の情報に応じて前記感光体の交換を警告あるいは報知する手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に即して更に詳しく説明する。
【0049】
実施例1
本発明の実施例1について、図1〜図4を参照して説明する。図1に、本実施例の画像形成装置である、レーザー光を用いて露光を行うプリンター(LBP)が示される。
【0050】
本実施例のプリンターは、感光ドラムである電子写真感光体1、帯電ローラ2、現像装置7、及びクリーニング装置14のプロセス手段が組み込まれているプロセスカートリッジ17、転写ローラ13、定着装置15、光学系としてレーザースキャナ4、ミラー6等が配設されている。尚プロセスカートリッジ17は、装置本体に対して装着ガイド手段80により交換自在に装着されている。
【0051】
このプリンターの画像形成工程を以下に示す。
【0052】
感光体1は、外径が30mmであり、アルミニウム製の導電性基体1bの表面に光導電性の感光層1aを積層して構成し、図中矢印A方向に100mm/secの周速をもって回転駆動される。
【0053】
又、感光体1は、帯電ローラ2により負極性の均一帯電を受け、次いで、レーザースキャナ4により出力される、ビデオコントローラ(不図示)から送られれる画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応したレーザー露光5により、600dpiの解像度をもって走査露光がなされ、画像形成装置本体に設置されているミラー6を介して、表面に静電潜像が形成される。
【0054】
感光体1の静電潜像は、現像装置7内の現像スリーブ11上に担持されたトナー8により反転現像され、トナー像として顕像化される。
【0055】
該トナー像は転写ローラ13によって転写紙P上に転写される。そして、トナー像の転写を受けた転写紙Pは、感光体1から分離されて搬送手段70を介して定着装置15へ導入され、そこでトナー像の定着を受けた後、画像形成装置本体から排出される。転写工程を経た後の感光体1は、残トナーをクリーニング装置14にてクリーニングされ再度帯電工程に供される。
【0056】
ところで、現像装置7は、非接触現像方式を採用したものでトナー8を担持してこれを感光体1へと搬送する回動可能に支持されたトナー担持体である現像スリーブ11と現像スリーブ11内に固定された磁界発生手段10と、トナー収容室3とを有している。
【0057】
現像スリーブ11は、ACバイアス及びDCバイアスが印加できる電源16と接続されており、本実施例では、ピーク間電圧1200Vの矩形波に−500VのDC成分が供給されると現像スリーブ11上に薄層に塗布されたトナー8は、感光体1との対向部において感光体1上に現像される。
【0058】
本実施例において、トナー8は、磁性一成分トナーを使用しており、トナー収容室3に収容されている。
【0059】
帯電ローラ2は、芯金2aの上にスポンジ層2bと表層2cとが巻装された2層構成になっている。芯金2aは直径6mm、ローラの外径は12mmであり、ローラ長は約220mmである。また、芯金2aの両端は、図示矢印cの方向にそれぞれ500gfずつ加圧されており、感光体1に1.5mm程度のニップをもって接している。
【0060】
帯電ローラ2は、駆動されておらず、感光体1に対して従動回転する構成とされている。
【0061】
また、帯電ローラ2は芯金2aを介して一次バイアス印加電源12に接続されており、本実施例においては感光体回転中、バイアス印加条件1として画像形成領域を含む一部分でACバイアス(ピーク間電圧1600V、周波数1000Hz、正弦波)にDCバイアス−700Vを重畳したバイアスを印加し、感光体1表面を約−680Vに均一帯電する。又、感光体回転中その他の部分において、バイアス印加条件2として−1250Vのみを印加し、感光体1表面を約−680Vに帯電する部分と、バイアス印加条件3としてバイアスを印加しない部分とが存在する(図3参照)。
【0062】
ここで本実施例においては、バイアス印加条件1;画像領域において均一な良好画像を得るため、又、プリント終了時に表面電位を除電するためにACバイアスを用いる、バイアス印加条件2;特に均一表面電位は必要としないが現像器からのトナーの不必要な現像の防止、転写部材のクリーニング等のための一定の表面電位が必要であり、感光ドラムのダメージの少ないDCバイアスのみを用いる、バイアス印加条件3;特に一定の表面電位を必要としないためバイアスは印加しない、という目的により切り替えられている。
【0063】
バイアス印加条件2と同じ目的において、ACバイアスの電圧値(又は電流値)を下げる、周波数を落す等の方法もあり、同様に有効である。
【0064】
次に、本発明の特徴部である電子写真感光体の寿命検知方法について説明する。図3にプリント動作シーケンス、図4に感光体の寿命検知方法に関するフローチャートを示す。
【0065】
図1において、感光体1は感光体回転指示部22により回転動作を制御されており、接触帯電部材である帯電ローラ2には、一次バイアス印加電源12より適宜、ACバイアス、DCバイアスが一次AC電圧出力指示部21と一次DC電圧出力指示部20により独立に制御され印加される。一次AC電圧出力指示部21、一次DC電圧出力指示部20及び感光体回転指示部22はバイアス印加時間検出部23に連結されており、プリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3が検出される。
【0066】
ここで、図3のプリント動作シーケンスに示すように、t1は一次AC電圧出力指示部21からの印加時間情報Tac(t1=Tac=Tac1+Tac2)、t2は一次DC電圧出力指示部20からの印加時間情報Tdcから一次AC電圧を重畳している時間Tacdcを引いたもの(t2=Tdc−Tacdc)、t3は感光体回転指示部22からの感光体回転時間情報Tdrからt1、t2を引いたもの(t1=Tdr−(t1+t2))として求められる。
【0067】
上記のように、バイアス印加時間検出部23にて各バイアス印加条件での印加時間t1、t2、t3が検出される(ステップ1(S1))。
【0068】
プリント動作の1ジョブが終了後、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3は感光体ダメージ演算部24に引き渡され、感光体ダメージ指数Dが次の式▲1▼により演算される(S2)。
【0069】
D=k1×t1+k2×t2+k3×t3 ・・・ ▲1▼
上式にて、各係数は、k1=1、k2=0.3、k3=0.1である。
【0070】
感光体ダメージ積算記憶部25は記憶している感光体ダメージ積算値Sに1ジョブ間の感光体ダメージ指数Dを加算して、感光体ダメージ積算値Sを更新する(Snew=Sold+D、S3)。この作業は、プリント動作の1ジョブ毎に繰り返される。1ジョブが終了し、感光体ダメージ積算記憶部25に記憶している積算値Sの更新が終了すると、比較部26は、感光体寿命情報記憶部27から予め設定された寿命情報Rを読み込み、更新された感光体ダメージ積算値Sとの大小関係を比較する(S4、S6)。
【0071】
その結果、更新された積算値Sが寿命情報Rよりも大きい場合には警告部(表示部)28に信号を送り、寿命であることを警告あるいは表示する(S5)。
【0072】
ステップ4(S4)にて、感光体ダメージ積算値Sが警告(寿命)情報より小さい場合には、特に警告等を表示せず、通常動作に戻る(S7)。
【0073】
図3のシーケンスに示すように、感光体回転時間、一次DC印加時間、一次AC印加時間、又は、転写バイアス印加時間はそれぞれ異なっている。
【0074】
本発明者等が、シーケンス中のそれぞれの状態における感光体1へのダメージ、特にドラム削れに着目して検討した結果、バイアスが印加されていない状態でのドラム削れを1とした場合、一次DCバイアスが印加された状態でのドラム削れは2〜3、一次ACバイアスが印加された状態でのドラム削れは8〜10と大きな差があることが判明した。この結果は、感光体としてポリカーボ樹脂をメインバインダーとした表層を持つOPC感光体を用い、感光体クリーニングとしてブレードクリーニングを用いた系にて検討した結果得られた。
【0075】
以上の検討結果より、感光体1の寿命がドラム削れによって支配的に決定されると考えられると、各バイアス印加条件毎の印加時間にそれぞれ係数をかけ、合計した演算値を積算してドラム削れ量を推測し、寿命を判断することで精度良い寿命検知が可能となる。
【0076】
従来提案されている方法では、ドラム回転時間とドラム削れ量がほぼ比例するコロナ帯電を用いたものであったので、ドラム回転数あるいはドラム回転時間を積算することで、精度良い寿命検知が可能であったが、上述してきたように、帯電手段として接触帯電を用い、且つACバイアスを印加した系においては、ドラム回転時間とドラム削れ量は比例せず精度良い寿命検知とはならない。
【0077】
又、転写バイアスを印加している時間を積算することで、ある程度AC印加している時間を推測することが可能であるが、図3のシーケンスに示すとおり、ACバイアスは画像領域より多めの時間印加されており、又、プリント動作終了時にも印加されているため、ほぼ画像領域にのみ印加されている転写バイアスの印加時間Ttrとは差があり、この差が寿命検知に対して精度を落してしまうことになる。
【0078】
本実施例においては、バイアス印加時間検出部23によりプリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3を検出し、感光体ダメージ演算部24により感光体ダメージ指数Dを前出の式▲1▼、及び各係数を用いて演算し、感光体ダメージ積算値Sを最新の積算値で更新することにより、感光体1のドラム削れ量を推定し、正確な寿命検知が可能となる。
【0079】
本実施例においては、接触帯電部材としてスポンジ帯電ローラを用いたが、ソリッドゴムのローラであってもよく、又、ローラ形状に限定されるものでもなく、ブレード形状、ブラシ形状、ブラシローラ等であってもかまわない。
【0080】
又、本実施例においては、感光体ダメージの演算係数は、
k1=1、k2=0.3、k3=0.1
としたが、感光体材料、バイアス印加条件の組み合わせ、クリーニング方式等により変化するものなので、各系において、最適値を適宜選択すればよい。又、シーケンスにおいて特に感光ドラムの削れに大きく影響を及ぼさない(演算係数knがk1に対して著しく小さい、印加時間tnがt1に対して著しく小さい等)バイアス印加条件の項は、必要とされる精度を落さない程度で省略してもよい。
【0081】
本実施例においては、感光体と帯電ローラ、現像装置、クリーニング装置を一体化したプロセスカートリッジを用いた例について述べているが、感光体単品を消耗品として交換するような画像形成装置においても同様な効果があることは言うまでもない。
【0082】
実施例2
以下に本発明の実施例2を、図5及び前出の図1に基づいて説明する。
【0083】
本実施例においては、図1の感光体寿命情報記憶部27において、感光体寿命を判定するための情報を2段階に設定している。即ち、ユーザに感光体寿命が近づいたので、交換の準備をするように促すことを指示するための警告情報Yと、真の感光体寿命である寿命情報Rとの2段階に設定している。当然ながら、警告情報Y<感光体寿命Rなる関係である。
【0084】
図1において、感光体1は感光体回転指示部25により回転動作を制御されており、接触帯電部材である帯電ローラ2には、一次バイアス印加電源12より適宜ACバイアス、DCバイアスが一次AC電圧出力指示部21と一次DC出力指示部20により独立して制御され印加される。
【0085】
一次AC電圧出力指示部21、一次DC電圧出力指示部20、及び感光体回転指示部22はバイアス印加時間検出部23に連結されており、プリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3が検出される(S11)。
【0086】
プリント動作の1ジョブが終了後、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3は感光体ダメージ演算部24に引き渡され、感光体ダメージ指数Dが実施例1にて示した次の式▲1▼、
D=k1×t1+k2×t2+k3×t3 ・・・ ▲1▼
(上式にて、各係数は、k1=、k2=0.3、k3=0.1である。)
により演算される。
【0087】
感光体ダメージ積算記憶部25は記憶している感光体ダメージ積算値Sに1ジョブ間の感光体ダメージ指数Dを加算して、感光体ダメージ積算値Sを更新する(Snew=Sold+D、S13)。
【0088】
この作業は、プリント動作の1ジョブ毎に繰り返される。1ジョブが終了し、感光体ダメージ積算記憶部25に記憶している積算値Sの更新が終了すると、比較部26は、感光体寿命記憶部27から予め設定された警告情報Y及び寿命情報Rを読み込み(S16)、感光体ダメージ積算記憶部25からは、更新された積算値Sを読み込む。
【0089】
先ず、積算値Sと警告情報Yとを比較し(S14)、その結果、更新された積算値Sが警告情報Yより小さい場合は、通常のプリントシーケンスに戻し、感光体1の寿命情報は表示しない(S17)。
【0090】
積算値Sと警告情報Yとを比較した結果が、S≧Yであれば、積算値Sと寿命情報Rとを比較する(S15)。S<Rであれば、警告部(表示部)にユーザに感光体寿命が近づいたので、通常動作は継続しつつ交換の準備をするように促すように指示する(S18)。
【0091】
S≧Rであれば、感光体寿命警告部(表示部)28にユーザに感光体の寿命であることを伝え、感光体の交換をするように促すように指示すると共にプリント動作を阻止する(S19)。感光体1が新しく交換されたことが確認されたら、再びプリント動作を許可する。
【0092】
本実施例においては、感光体寿命を判定するための情報を警告情報と寿命情報の2段階に設定しているが、それ以上細かく設定して、詳細な感光体の寿命情報をユーザに提示してもよいことは言うまでもない。
【0093】
上記により、ユーザーが感光体の寿命が近くなって交換する時期が近いことを感知できて、予め新しい感光体を準備して寿命になったときに直ちに交換でき、又、感光体が寿命になったときには、装置を停止するので、寿命になった後にプリントを行なうことによる本体のダメージを防止することができる。
【0094】
実施例3
以下に、本発明の実施例3を図6及び図7に基づいて説明する。画像形成装置の概略構成は、実施例1と同様であるので、変更点のみについて説明する。
【0095】
実施例1においては、プロセスカートリッジは、電子写真感光体1、帯電ローラ2、現像装置3、及びクリーニング装置14を一体化したものであったが、本実施例においては、電子写真感光体1、帯電ローラ2、及びクリーニング装置を一体化したドラムユニット(プロセスカートリッジ)29を一体化し、装置本体に対して装着ガイド手段80により交換自在とされており、現像装置7は別ユニットとしている。ドラムユニット29内には、記憶手段である記憶素子30を搭載し、又、ドラムユニット29の容器には、画像形成装置に装着された際に本体の制御部と通信可能なように接続端子(不図示)が設けられている。
【0096】
画像形成工程は、実施例1と同じであるので省略する。
【0097】
図6においては、感光体1は感光体回転指示部22により回転動作を制御されており、接触帯電部材である帯電ローラ2には、一次バイアス印加電源12より適宜ACバイアス、DCバイアスが一次AC電圧出力指示部21と一次DC電圧出力指示部20により独立に制御され印加される。
【0098】
一次AC電圧出力指示部21、一次DC電圧出力指示部20及び感光体回転指示部22はバイアス印加時間検出部23に連結されており、プリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3が検出される(S21)。
【0099】
プリント動作の1ジョブが終了後、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3は感光体ダメージ演算部24に引き渡され、感光体ダメージ指数Dが次の式▲1▼、
D=k1×t1+k2×t2+k3×t3 ・・・ ▲1▼
(ここで、上記各係数は、k1=、k2=0.3、k3=0.1である。)
により演算される。
【0100】
又、感光体ダメージ演算部24はドラムユニット29内の記憶素子30に連結されており、1ジョブ毎に記憶素子30から感光体ダメージ積算値Sを読み込んで感光体ダメージ積算値Sを更新する(S22)。
【0101】
この作業は、プリント動作の1ジョブが終了し、ドラムユニット29の記憶素子30に記憶している積算値Sの更新が終了すると(S23)、比較部26は、ドラムユニット29の記憶素子30から、更新された積算値S及び予め設定され記憶されている寿命情報Rを読み込み、両者の大小関係を比較する(S24)。その結果、更新された積算値Sが寿命情報Rよりも大きい場合(S≧R)には警告部(表示部)28に信号を送り寿命であることを警告あるいは表示し、本体のプリント行為を禁止する(S25)。
【0102】
積算値Sが寿命情報Rより小さい場合(S<R)には、特に警告表示をせず通常動作に戻る(S26)。
【0103】
本実施例では、ドラムユニット29に記憶素子30を設けたことにより、ユニット毎に記憶されている感光体ダメージ指数が異なるので、ユニットの判別が容易にできる。即ち、新品のユニットに交換した際、誤ってユーザが古いユニットを装着しても、特別に識別手段を設けることなく判断できるので、ユーザの交換ミスを防止でき、誤って寿命を越えたドラムユニットを使用し、不良画像を出力するなどの不具合を防止できる。
【0104】
又、感光ドラムの寿命に関する情報Rをドラムユニット29の記憶素子30に予め記憶させることにより、寿命の異なるドラムユニットを装着した場合においてもそれぞれの寿命に応じて、適切に寿命を検知し警告等を行うことができる。
【0105】
実施例4
次に、本発明の実施例4について図8及び図9により説明する。画像形成装置の概略構成は、実施例1と同じであるので、変更点のみについて説明する。
【0106】
本実施例は、実施例3と同様に、電子写真感光体1、帯電ローラ2、及びクリーニング装置14を一体化してドラムユニット(プロセスカートリッジ)29とし、現像装置7は別ユニットとし、ドラムユニット29内には、記憶素子30を搭載した例である。又、ドラムユニット29の容器には、画像形成装置本体に装着された際に本体の制御部と通信可能なように接続端子(不図示)が設けられていることも同様である。
【0107】
本実施例の特徴部は、実施例1〜3の感光体の寿命検知方法が、プリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3を検知し、感光体ダメージ演算部により感光体ダメージ指数を演算した後、本体の感光体ダメージ積算記憶部又はドラムユニットの記憶素子に感光体ダメージ積算値を記憶していたのに対し、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3そのものを各積算値S1、S2、S3に積算記憶し、任意のタイミングにおいて積算値S1、S2、S3を読み出し、感光体ダメージ演算部において係数k1、k2、k3を用いてトータルの感光体ダメージ指数Dを式▲2▼、
D=k1×S1+k2×S2+k3×S3 ・・・ ▲2▼
により求める点、更には、係数k1、k2、k3の値を、各バイアス印加条件の印加時間の積算値S1、S2、S3の比率により可変とする点である。
【0108】
図8及び図9のフローチャートに基づき、本発明の特徴部分である感光体の寿命検知方法について説明する。
【0109】
図8において、感光体1は感光体回転指示部22により回転動作を制御されており、接触帯電部材である帯電ローラ2には、一次バイアス印加電源12より適宜ACバイアス、DCバイアスが一次AC電圧出力指示部21と一次DC電圧出力指示部20により独立に制御され印加される。
【0110】
一次AC電圧出力指示部21、一次DC出力指示部20及び感光体回転指示部22はバイアス印加時間検出部23に連結されており、プリント動作の1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3が検出される(S31)。
【0111】
プリント動作の1ジョブが終了後、各バイアス印加条件の印加条件t1、t2、t3は感光体ダメージ演算部24に引き渡され、感光体ダメージ演算部24は連結されているドラムユニット29内の記憶素子30から、記憶している感光体各バイアス印加条件の印加時間の積算値S1、S2、S3を読み込み、その値に1ジョブ間の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3を加算して、記憶素子30に記憶している各バイアス印加条件の印加時間の積算値S1、S2、S3を更新する(S32、S33)。
【0112】
その後、更新された各バイアス印加条件の印加時間の積算値S1、S2、S3を用いて、感光体ダメージ指数Dが式▲2▼、
D=k1×S1+k2×S2+k3×S3 ・・・ ▲2▼
により演算される(S34)。
【0113】
このとき係数k1、k2、k3の値は各バイアス印加条件の印加時間の積算値S1、S2、S3の比率によって適宜調整される。本実施例では、感光体ドラム削れに対する影響度の最も大きいバイアス印加条件1(正弦波、周波数1000Hz、ピーク間電圧1600VのACバイアスにDCバイアス−700Vを重畳したバイアス)の印加時間の積算値S1に注目し、感光ドラム回転時間(S1+S2+S3)に対するバイアス印加時間条件1の印加時間積算値S1の割合ρを演算し、割合ρにより、
k1=1、k2=0.5×ρ、k3=0.2×ρ
としている。
【0114】
感光体ダメージ指数の演算が終了すると、比較部26は、ドラムユニット29の記憶素子30から、予め設定され記憶されている寿命情報Rを読み込み、演算された感光体ダメージ指数Dと大小関係を比較する(S35)。
【0115】
その結果、演算された感光体ダメージ指数Dが寿命情報Rより大きい場合(D≧R)には警告部(表示部)28に信号を送り寿命であることを警告あるいは表示する(S36)。
【0116】
感光体ダメージ指数Dが寿命情報Rより小さい場合には、特に警告等の表示をせず、通常動作に戻る(S37)。
【0117】
本実施例のようにバイアス印加条件1の印加時間積算値S1の感光ドラム回転時間(S1+S2+S3)に対する割合により、バイアス印加条件2、3の印加時間積算値S2、S3に関する係数k2、k3を変化させた理由は、次のような実験結果に基づいている。
【0118】
即ち、実施例1にて述べたように、ACバイアス印加、DCバイアス印加のみの印加、バイアス印加無し等のバイアス印加条件の違いにより感光ドラムのダメージ(主に削れ量)に違いがある。特に、ACバイアス印加時の感光ドラムの削れ量は、その他の場合に比べ多くなることが実験により確認された。
【0119】
更に本発明者等は、感光ドラムの回転時間中のACバイアスの印加時間の程度により、それ以外のバイアス印加条件時の感光ドラムの削れ量にも影響があると考え、感光ドラムの回転時間中のACバイアスの印加時間割合を50%→70%と変えて単位時間当りの感光ドラムの削れ量を測定する実験をした。
【0120】
その結果、ACバイアスの印加時間割合が大きい程、その他のバイアス印加条件時の感光ドラムの削れ量を1としてDCバイアスのみの印加時で0.20→0.4程度、バイアス印加無し時において0.1→0.15程度と増加していることが判明した。この実験も実施例1同様に、感光体1としてポリカーボ樹脂をメインバインダーとした表層を持つOPC感光体を用い、感光体クリーニングとしてブレードクリーニングを用いた系にて行った。
【0121】
以上の結果に基づき、本実施例において感光ドラムのダメージ指数の演算係数k1、k2、k3を、感光ドラム回転時間(S1+S2+S3)に対するバイアス印加条件1の印加時間積算値S1の割合ρにより簡易的に
k1=1、k2=0.5×ρ、k3=0.2×ρ
と設定した。
【0122】
感光ドラムの寿命が短い(例えば通紙可能枚数1万枚程度)場合、実施例1〜3のように感光ドラムのダメージ指数の演算係数k1、k2、k3を定数としても従来方式に対し、十分精度を上げることができるが、感光ドラムの寿命が長い(例えば通紙可能枚数5万枚程度)場合、耐久枚数の増加に比例して誤差も大きくなるため本実施例のように演算係数を変化させた方がより精度を上げることができる。
【0123】
本実施例のように、ドラムユニット29に記憶素子30を設け、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3そのものを各積算値S1、S2、S3に積算して記憶素子30に記憶し、任意のタイミングにおいて積算値S1、S2、S3を読み出し、感光体ダメージ演算部24において積算値S1、S2、S3の比率により決まる係数k1、k2、k3を用いてトータルの感光体ダメージ指数Dを求める方式を用いることにより、感光体の寿命を精度よく推測することができる。
【0124】
その上、使用後のドラムユニット29を回収することにより実際の市場の使用状況に関する情報を多く収集することができ、そのデータに基づき演算係数を微調整する等を行い、更なる高精度化を図ることができる。
【0125】
但し、感光体の寿命を精度良く推測するという目的に関しては、各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3の積算値S1、S2、S3は画像形成装置本体に記憶してもよく、又、実施例1〜3のように1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3を検知し、感光体ダメージ演算部により感光体ダメージ指数を演算した後、本体の感光体ダメージ積算記憶部又はドラムユニットの記憶素子に感光体ダメージ積算値を記憶する方式において、1ジョブ毎に感光体ダメージ指数を演算する際に、1ジョブ中の各バイアス印加条件の印加時間t1、t2、t3の比率から係数k1、k2、k3を変化させ、1ジョブでの感光体ダメージ指数を求めても、同様に効果がある。
【0126】
また、本実施例においては、感光体ダメージの演算係数の簡易的な式により、係数を、k1=1、k2=0.5×ρ、k3=0.2×ρ
としたが、感光体材料、バイアス印加条件の組み合わせ、クリーニング方式等により変化するものなので、各系において最適値及び可変方法を適宜選択すればよい。
【0127】
更に、環境変動、耐久変動等による帯電部材の抵抗変動、感光ドラム削れによる感光ドラムの容量変動により、ACバイアスの電圧値、電流値を変化し、感光ドラムが受けるダメージ量も変化するような場合、ACバイアスの電圧値又は電流値を検知する手段を設け、それによりACバイアス印加時の演算係数を変化させる方法も効果的である。
【0128】
実施例5
実施例1〜4においては、図1、図6、図8にそれぞれ示したモノカラーレーザビームプリンタに本発明を適用した場合について説明したが、実施例5においては、本発明を図10及び図11に示す、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーレーザビームプリンタに適用する。
【0129】
図10において、感光ドラム71は、不図示の駆動手段によって図時矢印方向に駆動され、ローラー帯電器72により所定の電位に均一に帯電される。次いで、イエローの画像模様に従った信号が入力された露光装置73により、レーザ光が感光ドラム71に照射され、感光ドラム71上に潜像が形成される。
【0130】
更に感光ドラム71が矢印方向に進むと支持体75に支持された現像装置74a、74b、74c、74dのうち、例えばイエロートナーが収容された現像装置74aが感光ドラム71に対向するように支持体5が回転され、上記の潜像は現像装置74aによって可視化される。次いで、現像されたトナー像は中間転写体である中間転写ベルト66上に転写される。
【0131】
中間転写ベルト66は3本の支持ローラー61、62、63上に張設され、不図示の駆動源に連結された支持ローラー62が回転することにより、図中矢印方向に移動する。又、中間転写ベルト66の内側の感光ドラム対向部には、一次転写ローラ64が設けられ、不図示の高圧電源から所定のバイアスが印加され、感光ドラム71上のトナーは中間転写ベルト66上に転写される。
【0132】
以上の工程を更に例えばマゼンタ、シアン、黒の順に現像装置74b、74c、74dにより実施することによって中間転写ベルト66上に4色のトナー像が形成される。
【0133】
この4色のトナー像は、中間転写ベルト66の移動と同期をとって給紙装置76から搬送手段77を介して搬送された転写紙上に、2次転写ローラー65により一括転写される。更に、転写紙は、加熱・加圧定着装置78によって溶融固着されカラー画像が得られる。
【0134】
感光ドラム71上の転写残トナーはブレード手段を備えたクリーニング装置79によって清掃される。
【0135】
又、本実施例においては、帯電ローラー72、感光ドラム71、及びクリーニング装置79が一体のプロセスカートリッジ90として、図11に示すような外観を有するように構成され、装置本体に対して装着ガイド手段80により脱着自在とされている。更に、上記の実施例のカートリッジメモリ部4と同様に機能する記憶手段84を備えている。
【0136】
尚、4色の各現像器74a〜74dもプロセスカートリッジと同様に、装置本体と脱着可能な構成とされている。これらの構成により、従来サービスマンが行なっていた上記部材の交換、メンテナンスをユーザが簡単に行なうことができる。
【0137】
上記のような構成のフルカラー画像形成装置に、実施例1、2、3及び4にて説明した本発明を適用することにより、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0138】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、電子写真感光体の正確な寿命検知を行なうことができ、装置本体の作動を停止できることにより、寿命後のプリントによる本体ダメージを防止でき、又、電子写真感光体の寿命による交換時期が近いことを正確に検知できる電子写真感光体の寿命検知方法を用いたプロセスカートリッジを備えた画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジを示す構成図である。
【図3】実施例1の画像形成のタイミングチャートを示す図である。
【図4】実施例1の寿命検知のフローチャートである。
【図5】実施例2の画像形成装置の寿命検知のフローチャートである。
【図6】実施例3の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図7】実施例3の画像形成装置の寿命検知フローチャートである。
【図8】実施例4の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図9】実施例4の画像形成装置の寿命検知フローチャートである。
【図10】実施例5の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図11】実施例5の画像形成装置に装着されたプロセスカートリッジの外観図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(電子写真感光体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
7、75 現像装置(現像手段)
10 現像スリーブ
14 クリーニング手段
17、29、90 プロセスカートリッジ
23 バイアス印加時間検出部(検出手段)
24 感光体ダメージ演算部(演算手段)
25 感光体ダメージ積算記憶部(積算手段)
26 比較部(比較手段)
28 警告部(表示部・警告手段・報知手段)
30、84 記憶素子(記憶手段)
70、77 搬送手段
80 装着手段
Claims (3)
- 画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジと、前記画像形成装置本体と、を有する画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジは、感光体と、前記感光体に接触して帯電する接触帯電手段と、記憶素子とを有し、
前記記憶素子は、前記帯電手段にAC電圧とDC電圧が印加される積算時間と、前記帯電手段にDC電圧なしのAC電圧が印加される積算時間と、からなるAC電圧印加積算時間に関する情報と、少なくとも前記帯電手段に前記DC電圧のみが印加される積算時間に関する情報と、前記感光体の回転中に前記帯電手段に電圧が印加されていない積算時間に関する情報との一方、を記憶しており、
前記記憶素子に記憶されている前記情報と前記各情報に重みをつける係数とを用いて前記感光体の寿命に関する指数を演算する手段と、この指数に応じて前記感光体の交換を警告あるいは報知する手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記帯電手段に印加されるAC電圧について、電圧値又は電流値又は周波数が変化させられた複数の電圧印加条件があるとき、前記記憶素子は、前記複数の電圧印加条件毎の電圧印加時間の情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジと、前記画像形成装置本体と、を有する画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジは、感光体と、前記感光体に接触して帯電する接触帯電手段と、記憶素子とを有し、
前記記憶素子は、前記帯電手段にAC電圧とDC電圧が印加される時間と、前記帯電手段にDC電圧なしのAC電圧が印加される時間と、からなるAC電圧印加時間の情報と、少なくとも前記帯電手段に前記DC電圧のみが印加される時間に関する情報と、前記感光体の回転中に前記帯電手段に電圧が印加されていない時間に関する情報との一方と、前記各情報に重みを付ける係数とを用いて演算された前記感光体の寿命に関する指数の積算値の情報を記憶し、
前記記憶素子に記憶されている前記指数の積算値の情報に応じて前記感光体の交換を警告あるいは報知する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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