JP4362693B2 - トナーカートリッジ寿命管理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、トナーカートリッジの寿命管理を行う際に、トナー残量の表示を安価で、しかもユーザに見やすい構成としたトナーカートリッジ寿命管理装置および方法と画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使用して画像を形成する画像形成装置においては、トナー補給などのメンテナンスや画質の維持などの理由で、トナーの消費量または残量を確認し、トナーカートリッジの寿命を管理する必要がある。本件出願人は、簡単な構成で精度よくトナーの消費量を求めることのできるトナー消費量検出方法および装置をすでに開示している(特許文献1参照)。
【0003】
この検出方法および装置においては、印刷ドットの値とトナー消費量の関係が非線形で、しかも当該印刷ドットに隣接する印刷ドットの状態によっても変化することに鑑み、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドット、中間値ドットの3つのパターンに分け、これらのパターン毎にその形成個数を計数し、それらの計数値に基づいてトナーの消費量を求めている。
【0004】
このような画像形成装置においては、画像形成が繰り返されることにより、トナーカートリッジに充填されているトナーが消費されて徐々に減少する。トナーカートリッジに充填されているトナー量があるレベル(所定値)よりも少なくなると、「トナーカートリッジを交換して下さい」などのメッセージが画像形成装置の表示部に表示され、ユーザに注意を促している。
【0005】
ユーザとしては、資源を有効に利用するとの観点からも、トナー残量を正確に把握して適性な時期にトナーカートリッジの交換を行いたいという要請がある。前記特許文献1に記載の発明においては、印刷ドット列の配列パターンを3種類に分けて、1頁単位あるジョブ期間におけるトナー消費量を、前記印刷ドット列の配列パターンに基づいて求めることが開示されている。しかしながら、トナーカートリッジ内に収納されているトナー残量がどれだけになっていて、トナーカートリッジの交換はどの時点で行うのかを判断する構成については記載されていない。
【0006】
これに対して、特許文献2には大容量カートリッジと小容量カートリッジのそれぞれについて、個別にトナー残量を表示する技術が開示されている。すなわち、特許文献2には大容量カートリッジに対応したトナー残量表示用のゲージ43と、小容量カートリッジに対応したトナー残量表示用のゲージ44を設けることが記載されている。この例では、トナー残量は絶対値(アナログ値)で表示している。このため、ユーザはトナー残量の現在値を視覚により判断することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−174929号公報
【特許文献2】
特開2001−83846号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、特許文献2に記載されている技術は、大容量カートリッジと小容量カートリッジのそれぞれに個別にトナー残量を表示するゲージを設けている。このため、トナー残量の表示機構のコストが高くなるという問題があった。また、小容量カートリッジは大容量カートリッジよりもトナー残量が縮小されて表示されたり、色が変えられて表示される。または、ゲージの変化幅が相違するなどのように、両者の表示の形態が変わるためユーザにとっても読みとりにくいという問題があった。
【0009】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トナーカートリッジの寿命管理を行う際に、トナー残量の表示を安価で、しかもユーザに見やすい構成とした、トナーカートリッジ寿命管理装置および方法と画像形成装置の提供を目的とする。
【0010】
この発明のトナーカートリッジ寿命管理装置は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットと、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナーの量を求めるトナーカウンタと、前記トナーカートリッジに充填された各色のトナー残量が所定値に到達したときに当該トナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段と、トナー残量を表示する表示手段とを備えたトナーカートリッジ寿命管理装置において、
前記ロータリー現像ユニットには、同色でトナー容量が異なる複数のトナーカートリッジを交換して装着可能であり、前記表示手段には、前記トナー容量が異なる複数のトナーカートリッジのトナー残量を同一の目盛りで表示すると共に、トナー残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示し、かつ、トナー残量のエンド値は同一の数値で判定することを特徴とする。このように、異なる容量の複数のトナーカートリッジについてトナー残量を同一目盛りで表示しているので、トナー残量機構の構成を安価で、しかもユーザに見やすい構成とすることができる。また、トナー残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示している。このため、新規にトナーカートリッジを装着してからトナー残量がニアエンド値に到達するまではトナーカートリッジのトナー容量に拘わらずユーザは混乱なくトナー残量を把握することができる。さらに、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジについて同一の数値で判定されるので、ユーザはトナー容量の大小に拘わらず該当のトナーカートリッジがエンド値に到達したことを明確に認識できる。したがって、画像形成を続行することによってトナー残量不足による画像のかすれなどの画像劣化の発生を防止することができる。なお、トナー残量が所定値に到達したか否かによりトナーカートリッジの交換時期を精度良く判定するので、適正なトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0011】
また、本発明の画像形成装置は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットと、記録媒体に画像形成を行う際の現像ローラ駆動時間をカウントする手段と、現像ローラ駆動時間の残量が所定値に到達したときに当該トナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段と、現像ローラ駆動時間の残量を表示する表示手段とを備えたトナーカートリッジ寿命管理装置において、
前記ロータリー現像ユニットには、同色で異なるトナー容量の複数のトナーカートリッジを交換して装着可能であり、前記表示手段には、前記トナー容量が異なる複数のトナーカートリッジについて現像ローラ駆動時間の残量を同一の目盛りで表示すると共に、現像ローラ駆動時間の残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示し、かつ、現像ローラ駆動時間の残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で判定することを特徴とする。このように、トナー容量が異なる複数のトナーカートリッジにおける現像ローラ駆動時間の残量を同一目盛りで表示しているので、現像ローラ駆動時間の残量の表示機構を安価で、しかもユーザに見やすい構成とすることができる。また、現像ローラ駆動時間の残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示しているので、新規にトナーカートリッジを装着してから現像ローラ駆動時間の残量がニアエンド値に到達するまでは、トナーカートリッジの現像ローラ駆動時間の大きさ(最大値)に拘わらずユーザは混乱なく現像ローラ駆動時間の残量を把握することができる。さらに、現像ローラ駆動時間の残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジについて同一の数値で判定されるので、ユーザはトナー容量の大小に拘わらず該当のトナーカートリッジがエンド値に到達したことを明確に認識できる。したがって、画像形成を続行することによって現像ローラ駆動時間の残量不足による画像のかすれなどの画像劣化の発生を防止することができる。なお、現像ローラ駆動時間の残量が所定値に到達したか否かによりトナーカートリッジの交換時期を精度良く判定するので、適正なトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0012】
また、本発明は、前記トナーカートリッジに充填されたトナー量に対応して設定されたトナーカウンタカウント値の初期値を予め記憶手段に記憶しておき、前記初期値からトナーカウンタカウント値を減算してトナー残量を演算することを特徴とする。このように、固定された初期値からトナー消費量をその都度減算しているので、現時点でのトナー残量を正確に把握することができる。
【0013】
また、本発明は、前記現像ローラ駆動時間の初期値と最大値を記憶する記憶手段を設けると共に、前記初期値に現像ローラ駆動時間を累積して加算し、前記最大値から累積の現像ローラ駆動時間を減算して、現像ローラ駆動時間の残量を求める演算手段を設けることを特徴とする。このように、固定された初期値に現像ローラ駆動時間をその都度累積し最大値から減算しているので、現時点での現像ローラ駆動時間の残量を正確に把握することができる。
【0014】
また、本発明は、前記記憶手段をトナーカートリッジに設けたことを特徴とする。このため、ユーザが大容量カートリッジを使用して記録媒体に画像形成を行なった後に小容量カートリッジに入れ替えて画像形成を行い、再度大容量カートリッジを入れ替えた場合に対応できる。すなわち、前記記憶手段は、前記小容量カートリッジの交換前の大容量カートリッジに対応したトナー残量を記憶している。このように、容量の異なるトナーカートリッジを寿命到達前に途中で入れ替えた場合でも精度良く寿命管理を行うことができる。
【0015】
また、本発明は、前記所定値は、トナー残量または現像ローラ駆動時間が多い順に設定される、ニアエンド値、エンド値、エンドエンド値のいずれかとすることを特徴とする。このように、トナーカートリッジの交換時期を判定するためのトナー残量所定値を、トナー残量に応じて3段階に設定している。このため、トナーカートリッジの交換時期をきめ細かに判定し報知することができるので、ユーザに対する利便性が向上する。
【0016】
また、前記所定値は、ブラック(黒)のニアエンド値が他色よりも小さな値に設定されていることを特徴とする。画像形成においては、各色でシート(記録媒体)に画像形成する際に、印字部領域の大きさ、非画像領域へのトナー付着量(オフセット)などの特性の関係で、黒色が他色よりもトナー消費量が多くなることから、トナー残量は各色で同じにはならない。このように、ブラック(黒)のニアエンド値を他色のニアエンド値よりも小さな値に設定しているので、同量のシートに画像形成する際に、実情に合わせてニアエンド値に到達するまでにブラック(黒)のトナー消費量を大きくすることができる。
【0017】
また、前記所定値は、記録媒体に形成される画像の割合の画占率により異なる値としたことを特徴とする。トナー消費量は、シートの画像形成領域の大きさ(画占率)により定められる。すなわち、トナー消費量はシートに形成された全体の画像量により異なるが、画占率が異なる種々の画像形成に対応したトナーカートリッジ寿命管理を行うことができる。
【0018】
前記トナーカートリッジは、多数の記録媒体に画像を形成する大容量トナーカートリッジと、少数の記録媒体に画像を形成する小容量トナーカートリッジの複数のトナーカートリッジを交換して使用するものであって、前記所定値は、複数のトナーカートリッジで同色に対してそれぞれ異なる値に設定したことを特徴とする。このため、大容量トナーカートリッジまたは小容量トナーカートリッジのいずれを使用する場合でも、適切なトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0019】
また、本発明のトナーカートリッジ寿命管理方法は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットにより、記録媒体に画像形成を行うことでトナーが消費され、前記トナーカートリッジに充填された各色のトナー残量が所定値に到達したときに、当該トナーカートリッジの交換時期と判定すると共に、トナー残量を表示するトナーカートリッジ寿命管理方法であって、
トナー消費に伴うトナーカウンタカウント値を取得する段階と、予め記憶手段に記憶されているトナーカートリッジに充填されたトナーの初期値を読み出す段階と、前記初期値から累積のトナー消費量を減算してトナー残量を求める段階と、同色で異なる容量の複数のトナーカートリッジを交換して装着して画像形成する際に、前記表示手段には、前記異なる容量の複数のトナーカートリッジについてトナー残量を同一の目盛りで表示すると共に、トナー残量のニアエンド値を同一割合で表示する段階と、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジについて同一の数値で判定する段階とからなることを特徴とする。このように、表示手段には、異なる容量の複数のトナーカートリッジについてトナー残量を同一の目盛りで表示し、ニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジで同一割合で表示し、かつ、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で判定しているので、内部処理が簡単に行える。また、正確に累積のトナー消費量が求められ、精度の良いトナーカートリッジ寿命管理を行うことができる。
【0020】
また、本発明のトナーカートリッジ寿命管理方法は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットにより記録媒体に画像形成を行い、累積の現像ローラ駆動時間をカウントし、現像ローラ駆動時間の残量が所定値に到達したときに、当該トナーカートリッジの交換時期と判定すると共に、現像ローラ駆動時間の残量を表示するトナーカートリッジ寿命管理方法であって、
現像ローラ駆動時間を取得する段階と、予め記憶手段に記憶されている現像ローラ駆動時間の初期値と最大値を読み出す段階と、前記初期値に現像ローラ駆動時間を累積して加算し、前記最大値から累積加算値を減算し現像ローラ駆動時間の残量を求める段階と、同色でトナー容量が異なる複数のトナーカートリッジを交換して装着して画像形成する際に、前記表示手段には、前記トナー容量が異なる複数のトナーカートリッジについて現像ローラ駆動時間の残量を同一の目盛りで表示すると共に、現像ローラ駆動時間の残量のニアエンド値を同一割合で表示する段階と、現像ローラ駆動時間の残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジについて同一の数値で判定する段階とからなることを特徴とする。このように、表示手段には、異なる容量の複数のトナーカートリッジを使用する際に、現像ローラ駆動時間の残量を同一の目盛りで表示し、ニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示し、かつ、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で判定しているので、内部処理が簡単に行える。また、正確に累積のトナー消費量が求められ、精度の良いトナーカートリッジ寿命管理を行うことができる。
【0021】
また、前記所定値はトナー残量のニアエンド値であって、前記トナー消費量が前記所定値に到達した場合に、その旨を報知する段階を含むことを特徴とする。このため、ユーザはトナー残量がニアエンド値に到達したことを的確に把握することができトナーカートリッジ交換の準備をすることができる。
【0022】
また、本発明の画像形成装置は、前記請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のトナーカートリッジ寿命管理装置と、静電潜像を担持可能に構成された像担持体とを備え、前記ロータリー現像ユニットは、前記複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリー現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリー現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする。このため、ロータリー現像ユニットを用いて複数色のトナーで記録媒体に画像形成を行う画像形成装置において、トナー残量または現像ローラ駆動時間の残量をユーザにみやすく表示させることができる。また、画像形成の実態に即して精度良くトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0023】
また、本発明の画像形成装置は、前記像担持体に形成されたトナー像を、中間転写部材に転写することを特徴とする。このため、中間転写部材を用いる画像形成装置において、トナー残量または現像ローラ駆動時間の残量をユーザにみやすく表示させることができる。また、精度良くトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図8は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す縦断側面図である。また、図9は図8の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像の形成や、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像の形成を行う。
【0025】
本発明の画像形成装置では、ユーザからの画像形成要求に応じて、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられる。この際に、メインコントローラ11からエンジンコントローラ10に指令信号が送信される。この指令信号に応じてエンジンコントローラ10がエンジン部EGの各部を制御して、シートS(記録媒体)に画像信号に対応する画像を形成する。
【0026】
このエンジン部EGでは、「像担持体」として機能する感光体2が図8の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部5がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3は帯電制御部103から帯電バイアスが印加されており、感光体2の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。
【0027】
そして、この帯電ユニット3によって帯電された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、露光制御部102から与えられる制御指令に応じて光ビームLを感光体2上に露光して、画像信号に対応する静電潜像を形成する。露光ユニット6には、レンズ、ミラーなどの適宜の光学素子が設けられている。
【0028】
ホストコンピュータなどの外部装置より、インターフェース112を介してメインコントローラ11のCPU111に画像信号が与えられると、エンジンコントローラ10のCPU101が露光制御部102に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。この制御信号に応じて露光ユニット6から光ビームLが感光体2上に照射されて、画像信号に対応する静電潜像が感光体2上に形成される。
【0029】
こうして、感光体2上に形成された静電潜像は、ロータリー現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、ロータリー現像ユニット4は、軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、図示を省略する回転駆動部が設けられている。ロータリー現像ユニット4には、各色用の現像器が設けられており、各現像器には現像ローラが取付けられている。
【0030】
また、支持フレーム40に対して着脱自在に構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵する、イエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている(本明細書においては、前記各色用現像器4Y、4C、4M、4Kをトナーカートリッジということがある)。
【0031】
このロータリー現像ユニット4は、図9に示すように、現像器制御部104により制御されている。そして、この現像器制御部104からの制御指令に基づいて、ロータリー現像ユニット4が回転駆動される。また、これらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体2と対向する所定の現像位置に位置決めされて、選択された色のトナーを感光体2の表面に付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0032】
この現像位置では、当該位置に位置決めされた現像器(図8の例ではイエロー用現像器4Y)に設けられた現像ローラ44が感光体2と当接して、または所定のギャップを隔てて対向配置されている。この現像ローラ44は、その表面に摩擦帯電されたトナーを担持するトナー担持体として機能している。そして、現像ローラ44が回転することによって順次、その表面に静電潜像が形成されている感光体2との対向位置に、トナーが搬送される。
【0033】
ここで、現像器制御部104から直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスが現像ローラ44に印加される。このような現像バイアスによって、現像ローラ44上に担持されたトナーは、感光体2の表面各部にその表面電位に応じて部分的に付着し、こうして感光体2上の静電潜像が当該トナー色のトナー像として顕像化される。
【0034】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。
【0035】
さらに、中間転写ベルト71を挟んでローラ73と対向する位置には、該ベルト71表面に対して図示を省略した電磁クラッチにより、当接・離間移動可能に構成された二次転写ローラ78が設けられている。カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成する。
【0036】
そして、カセット8から取り出されて中間転写ベルト71と二次転写ローラ78との間の二次転写領域TR2に搬送されてくるシートS上に、カラー画像を二次転写する。また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部に搬送される。
【0037】
なお、中間転写ベルト71へトナー像を一次転写した後の感光体2は、図示を省略した除電手段によりその表面電位がリセットされる。さらに、感光体2の表面に残留したトナーがクリーニング部5により除去された後、帯電ユニット3により次の帯電を受ける。クリーニング部5により除去されたトナーは、図示を省略したトナータンクに回収される。
【0038】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76、濃度センサ60および垂直同期センサ77が配置されている。これらのうち、クリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。クリーナ76のブレードで除去されたトナーは、転写廃トナータンクに回収される。
【0039】
垂直同期センサ77は、中間転写ベルト(中間転写部材)71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。さらに、濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、濃度制御処理において、中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の光学濃度を測定する。
【0040】
図9に示すように、各現像器(トナーカートリッジ)4Y、4C、4M、4Kには、該現像器の製造ロットや使用履歴、内蔵トナーの残量などに関するデータを記憶する「記憶素子」であるメモリ91〜94がそれぞれ設けられている。さらに、各現像器4Y、4C、4M、4Kには、コネクタ49Y、49C、49M、49Kがそれぞれ設けられている。
【0041】
そして、必要に応じて、これらのコネクタ49Y、49C、49M、49Kが選択的に本体側に設けられたコネクタ108と接続される。このため、インターフェース105を介して、エンジンコントローラ10のCPU101と各メモリ91〜94との間でデータの送受を行って、該現像器(トナーカートリッジ)に関する消耗品管理等の各種情報の管理を行っている。なお、この実施形態では本体側コネクタ108と各現像器側のコネクタ49K等とが機械的に嵌合することで相互にデータ送受を行っているが、例えば無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受を行うようにしてもよい。
【0042】
また、各現像器4Y、4C、4M、4Kに固有のデータを記憶するメモリ91〜94は、電源オフ状態や該現像器が本体から取り外された状態でもそのデータを保存できる不揮発性メモリであることが望ましい。このような不揮発性メモリとしては、例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ(FRAM)、EEPROMなどを用いることができる。
【0043】
また、図8では記載を省略しているが、この画像形成装置では図9に示すように表示部12が設けられている。そして、必要に応じCPU111から与えられる制御指令に応じて所定のメッセージを表示することで、必要な情報をユーザに対し報知する。例えば、装置の故障や紙詰まり等の異常が発生したときにはその旨をユーザに知らせるメッセージを表示する。また、いずれかの現像器内のトナー残量が所定値以下、例えば後述するニアエンド値まで低下したときには、当該現像器の交換を促すメッセージを表示する。
【0044】
この表示部12としては、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を用いることができるが、これ以外に、必要に応じて点灯あるいは点滅する警告ランプを用いてもよい。さらに、メッセージを表示することで視覚によりユーザに報知する以外に、予め録音された音声メッセージやブザー等の音声による警報装置を用いたり、これらを適宜組み合わせて使用してもよい。
【0045】
ローラ11には、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するために、画像メモリ113が設けられている。符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。RAM107は、不揮発性のFRAM(Ferroelectric Ramdom Access Memory:強誘電体メモリ)を用いても良い。
【0046】
次に、上記のように構成された画像形成装置において、各現像器(トナーカートリッジ)4Y、4M、4C、4Kそれぞれについて、トナー残量の求めかたを説明する。この種の画像形成装置においては、同じ装置(ロータリー現像ユニット)に、トナー収容量が多い大容量のトナーカートリッジと、トナー収容量が少ない小容量のトナーカートリッジの2種類の異なる容量のトナーカートリッジを交換して装着できる機種が開発されている。このような場合には、大容量または小容量のトナーカートリッジのトナー収容量に応じてその寿命が相違する。
【0047】
図4は、本発明によるトナーカートリッジ寿命管理の基本的原理を示す特性図である。図4において、横軸にはトナーカウンタカウント値を設定する。また、縦軸には、現像ローラ駆動時間(累積値sec)を設定する。横軸のトナーカウンタカウント値は、一例として、A4用紙換算で6000枚の画像形成用大容量トナーカートリッジは、初期値(トナー満杯量)、すなわち最大値を13000万に設定する。
【0048】
また、同一装置に装着されるA4用紙換算で2000枚の画像形成用小容量トナーカートリッジにおいては、トナーカウンタのカウント値は最大値を500万に設定する。本発明においては、このような大容量トナーカートリッジまたは小容量トナーカートリッジのいずれを使用する場合でも、適切なトナーカートリッジの寿命管理を行い、ユーザがみやすい構成としたトナー残量の表示を行なうことができる。
【0049】
縦軸の現像ローラ駆動時間は、前記大容量トナーカートリッジは、例えば最大値を12000secに設定する。また、小容量トナーカートリッジにおいては、現像ローラ駆動時間は例えば最大値を4000secに設定する。トナーカートリッジの寿命は、横軸に設定されたトナーカウンタカウント値と、縦軸に設定された現像ローラ駆動時間のいずれかのパラメータが、規定値に達したかどうかで判定される。すなわち、トナーカートリッジの寿命判定は、トナーカウンタカウント値と現像ローラ駆動時間のいずれかが、予め規定されている所定値に到達したかどうかの論理和の判定により行われる。
【0050】
本発明においては、このようなトナーカートリッジの寿命判定の際に、トナー残量(または現像ローラ駆動時間の残量、以下トナー残量の例で説明する)に応じて大小3段階のレベルを設定する。すなわち、トナー残量が多い順序に(1)ニアエンドのレベル、(2)エンドのレベル、(3)エンドエンドのレベルを設定する。初期値から、トナーの残量が減少して(1)ニアエンドのレベルに達すると、「トナー残量が少なくなりました」、または「トナーカートリッジの交換時期が近づきました」などの警告を表示部に表示する。
【0051】
また、トナーの残量が(1)ニアエンドのレベルからさらに低下して、(2)エンドのレベルに達すると「トナーカートリッジを交換して下さい」などのオペレーションコール(オペコール)を表示部に表示する。前記オペコールをシート1枚に画像形成する毎に表示して、連続した画像形成ができなくする機能を付与することもできる。
【0052】
更にトナーの残量が減少して、(3)エンドエンドのレベルに達した場合には、表示部のオペコールは前記エンドの場合と同様に「トナーカートリッジを交換して下さい」のメッセージが表示される。また、シートには画像形成が出来なくなるように制御される。このように、本発明の図4の例では、トナーカートリッジの交換時期をトナー残量に応じて3段階のレベルで設定している。このため、ユーザは段階的にトナーカートリッジの交換時期を認識できるので、使い勝手が良くユーザの利便性を向上させることができる。
【0053】
図4において、破線Rはニアエンドのレベル、一点鎖線Sはエンドのレベル、実線Tはエンドエンドのレベルを示している。横軸のトナーカウンタカウント値は、最大値A3、ニアエンドA2、エンドA1の数値に設定されている。また、縦軸の現像ローラ駆動時間は、最大値B3、エンドB2、ニアエンドB1の数値に設定されている。
【0054】
トナーカウンタカウント値は、画像が形成される記録紙(シート)の枚数と、シートの画像形成領域の大きさ(画占率)により規定される。すなわち、シートに形成された全体の画像量によりトナーカウンタカウント値は変動する。図4において、Uは画占率1%、Vは画占率5%、Wは画占率20%の特性を示している。なお、特性Uは1ジョブあたりA4シート4枚の画像形成を行い、他のV、Wの特性では1ジョブあたりA4シート1枚の画像形成を行うものとする。図4から、画占率が高いほどトナーカウンタカウント値が増大していき、トナー残量が少なくなることがわかる
【0055】
図4の例では、ニアエンドA2に達するのは、画占率1%の特性Uではシート6400枚(Ua)、画占率5%の特性Vではシート4800枚(Va)、画占率20%の特性Wではシート1200枚(Wa)である。また、エンドA1に達するのは、画占率1%の特性Uではシート8000枚(Ub)、画占率5%の特性Vではシート6000枚(Vb)、画占率20%の特性Wではシート1500枚(Wb)である。さらに、エンドエンド値に達するのは、特性Uではシート9090枚(Uc)、特性Vではシート6800枚(Vc)、特性Wではシート1700枚(Wc)である。
【0056】
このように、図4の例では画占率1%の特性Uにおいては、ニアエンドA2とエンドA1間では6400枚(Ua)と8000枚(Ub)で、20%の差が存在している。また、エンドA1とエンドエンド間では、8000枚(Ub)と9090枚(Uc)で1090枚の差が存在している。さらに、画占率5%の特性Vにおいては、ニアエンドA2とエンドA1間では4800枚(Va)と6000枚(Vb)で、20%の差が存在している。また、エンドA1とエンドエンド間では、6000枚(Vb)と6800枚(Vc)で800枚の差が存在している。
【0057】
また、縦軸の現像ローラ駆動時間は、前記各特性U、V、W毎に最大値(エンドエンド値)B3、エンド値B2、ニアエンド値B1が設定されている。例えば、特性Uのエンドエンド値B3は12000secである。各特性U、V、W毎にエンドエンド値に対応して適宜のニアエンド値、エンド値が設定されている。この現像ローラ駆動時間によるトナーカートリッジ寿命判定においては、画占率が小さいシートほど寿命が短くなる傾向があることがわかる。
【0058】
すなわち、トナーカウンタカウント値と、現像ローラ駆動時間は、同じ画占率ではトナーカートリッジの寿命は相反する特性を有している。このことは、画占率が小さい場合であっても現像ローラの回転によりトナーカートリッジ内に充填されたトナーは劣化が促進されるので、トナー消費量は少ないにも拘わらず現像ローラ駆動時間からみた寿命が進行することを示している。
【0059】
前記のように、トナーカートリッジの寿命判定は、トナーカウンタカウント値、または、現像ローラ駆動時間が所定レベルに達したかどうかにより行うことができる。本発明においては、トナーカートリッジの寿命判定をする際に、大容量用のトナーカートリッジを用いた場合でも、また、小容量のトナーカートリッジを用いた場合のいずれの場合でも、トナー残量の表示をユーザがみやすい構成としている。以下、本発明の表示部の構成について説明する。
【0060】
図5は、トナーカウンタカウント値と、トナー残量との関係を示す特性図である。横軸には、トナーカウンタカウント値を設定し、縦軸にはトナー残量(g)を設定している。この場合においても、前記大容量トナーカートリッジの場合と小容量トナーカートリッジの場合では特性が相違する。図5は、例えば大容量トナーカートリッジの特性を示すものであり、A4サイズのシートに5%の画占率で画像形成する場合を対象としている。
【0061】
図5の例では、トナー残量として標準値と、この標準値の±12.5%の数値を設定している。特性Yが標準値、特性Xが標準値の+12.5%、特性Zが標準値のー12.5%のトナー残量を示している。図5において、トナー量の初期値C4は例えば225gとする。また、トナー残量の標準エンド値C2は54g、特性Xのエンド値C3は79g、特性Zのエンド値C1は30gとしている。
【0062】
横軸には、図4と同様の最大値A3、ニアエンド値A2、エンド値A1が設定されている。標準特性Yのニアエンド値Yaは、この例では83gである。この実施形態においては、トナー残量のニアエンド値を判定する際のトナーカウンタカウント値を各色毎にどのように設定するか、画像形成の実情に即して設定している。
【0063】
図6は、トナー残量のニアエンド値を設定するトナーカウンタカウント値のテーブルの例を示す説明図である。このようなテーブルは、例えば図9のメモリ(FRAM)107に格納される。図6において、「種類」の欄はトナーカートリッジの容量を示すもので、例えばPaは大容量トナーカートリッジ、Pbは小容量トナーカートリッジである。「色」の欄は、前記イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の区別を設定している。「カウント値」の欄は、各色の前記トナー残量のニアエンド値が設定されている。
【0064】
図6の例では、トナーカートリッジPaのY、C、M各色のトナー残量のニアエンド値はそれぞれa1で等しく設定されており、Kのトナー残量のニアエンド値はa2である。また、トナーカートリッジPbのY、C、M各色のトナー残量のニアエンド値はa3でそれぞれ等しく設定されている。a1とa2の大小関係は、a1>a2である。なお、a3はa2よりも小さい数値で設定される。
【0065】
本発明においては、図8に示したようなロータリ現像ユニット4を用いる画像形成装置により、各色でシート(記録媒体)に画像形成する際に、各色毎の特性を考慮して前記トナー残量のニアエンド値を設定している。すなわち、この特性には、印字部領域の大きさ、非画像領域へのトナー付着量(オフセット)などが含まれる。
【0066】
前記のような特性を考慮すると、同数のシートに画像形成する際にブラック(K)のトナー消費量が多くなることから、トナー残量は各色で同じにはならない。このため、図6の例では、ブラック(K)のトナー残量のニアエンド値を他の色よりも少ない数値に設定して、すなわち、寿命カウント値を他色よりも大きく設定して、トナー消費量の実態に合わせている。
【0067】
このように、本発明においては、ブラック(K)のニアエンド値を他色のニアエンド値とは異なる値に設定している。このため、シートに画像形成すことにより、各色のトナー消費量が増大していく際に、その実情に適合した精度の高いトナーカートリッジ寿命管理を行うことが可能となる。
【0068】
図1は、本発明の実施形態を示す説明図である。図1は、横軸にトナーカウント値を示し、縦軸にトナー残量表示(%)を示している。図1(a)は大容量トナーカートリッジに対応し、図1(b)は小容量トナーカートリッジに対応している。図1(a)において、D4はトナーカウント値の最大値(初期値)で、この場合のトナー残量表示は100%である。
【0069】
D3はトナーカウント値のニアエンド値、D2はトナーカウント値のエンド値、D1はトナーカウント値のエンドエンド値である。図1(a)の例では、ニアエンド値D3はトナー残量表示で20%としている。このように、本発明の実施形態においては、トナー消費に伴うトナー残量表示を絶対値(アナログの数字)ではなく、初期値(100%)に対する割合(%)で表示している。
【0070】
図1(b)の例では、E4がトナーカウント値の初期値、E3はトナーカウント値のニアエンド値、E2はトナーカウント値のエンド値、E1はトナーカウント値のエンドエンド値である。図1(b)の例においても、トナーカウント値のニアエンド値E3はトナー残量表示で20%としている。すなわち、本発明の実施形態においては、大容量トナーカートリッジを用いた場合も、また、小容量トナーカートリッジを用いた場合も、いずれの場合でも同一の目盛りでトナー残量表示を行なうものである。
【0071】
このため、トナー容量が異なるトナーカートリッジを用いた画像形成装置におけるトナー残量表示機構の構成が簡単となる。また、トナー容量が異なるトナーカートリッジ毎に、トナー残量を表示するための別々の演算をする必要がないので演算処理が簡単に行える。さらに、ユーザもトナー容量が異なるトナーカートリッジのトナー残量を読み取る際に誤読などの恐れがなくなり、利便性が向上する。なお、後述するように、本発明においてはトナー容量が異なるトナーカートリッジを使用した際に、トナー残量を同一の目盛りで表示すると共に、ニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジで同一割合で表示し、かつ、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で表示している。このため、トナー容量が異なるトナーカートリッジ毎に演算処理を変更する必要がないので内部処理を迅速に行うことができる。
【0072】
図2は、本発明の他の実施形態を示す説明図である。図2は横軸に累積の現像ローラ駆動時間(sec)を示し、縦軸に現像ローラ駆動時間の残量表示(%)を示している。図2(a)は大容量トナーカートリッジに対応し、図2(b)は小容量トナーカートリッジに対応している。図2(a)において、F4は現像ローラ駆動時間の残量の初期値、F3はそのニアエンド値、F2はエンド値、E1はエンドエンド値である。図2(a)の例でも、ニアエンド値F3は現像ローラ駆動時間の残量表示を20(%)としている。
【0073】
すなわち、本発明の実施形態では、トナーカウント値、および現像ローラ駆動時間のいずれのパラメータを用いた場合でも、トナー残量のニアエンド値の表示は20%で同じ割合としている。このため、ユーザに対して前記パラメータが相違することにより、ニアエンド値に対応するトナー残量表示の割合が変わることによる混乱を避けることができる。
【0074】
図2(b)において、G4は現像ローラ駆動時間の残量の初期値、G3はそのニアエンド値、G2はエンド値、G1はエンドエンド値である。図2(b)の例でも、ニアエンド値G3はトナー残量表示を20(%)としている。したがって、現像ローラ駆動時間をパラメータとしてトナー残量を表示する場合においても、トナー容量が大小異なるトナーカートリッジを用いた際に、同一の目盛りでトナー残量表示を行なっている。
【0075】
図3は、本発明の実施形態を示す説明図である。図3において、20は外部コンピュータ(ホストコンピュータ)でメインコントローラ11に画像データを送信する。メインコントローラ11には表示部12が接続されており、各種メッセージなどの表示を行なうと共に、図1、図2で説明したようにトナー残量を初期値に対する%(割合)で表示する。すなわち、表示部12はトナー残量や現像ローラ駆動時間の残量表示手段として機能している。
【0076】
エンジンコントローラ10には、CPU101とFRAM107が設けられている。また、トナーカートリッジ4にはメモリ(図9のメモリ91〜94)が設けられている。このメモリには、各色毎に大容量カートリッジと小容量カートリッジのそれぞれについて付設されており、トナーカウンタカウント値の初期値と現像ローラ駆動時間の初期値と最大値(残量の初期値に相当する)、および現在のトナー残量と現像ローラ駆動時間の残量が記憶されている。
【0077】
ユーザは、先に大容量カートリッジを使用して記録媒体に画像形成を行なった後に、小容量カートリッジに入れ替えて画像形成を行い、再度大容量カートリッジを入れ替えて画像形成を行なう場合がある。このような場合でも、大容量カートリッジに対応したトナー残量(現像ローラ駆動時間の残量)は、前記小容量カートリッジと交換する前の値がメモリ(記憶手段)に保存されている。したがって、容量の異なるトナーカートリッジを寿命到達前に途中で入れ替えた場合でも、トナー残量(現像ローラ駆動時間の残量)を正確に把握できる。このため、トナーカートリッジの寿命管理を精度良く行うことができる。
【0078】
なお、トナーカートリッジのメモリには、例えば大容量トナーカートリッジのトナーカウンタカウント値の初期値を1300万とした場合に、1300万をそのまま記憶させるものではない。メモリ資源の節約のため、例えば、1300万を216で除算した結果(208)を適宜丸めた数字150などをトナーカウンタカウント値の初期値として設定する。
【0079】
後述するようにエンジンコントローラ10のCPU101は、トナー消費量を演算して初期値から減算し現在のトナー残量情報を更新する。または、累積の現像ローラ駆動時間を初期値に加算して最大値から減算し、現在の現像ローラ駆動時間の残量情報を更新する。このような更新されたトナー残量または現像ローラ駆動時間の残量情報はFRAM107に記憶されると共に、トナーカートリッジ4のメモリにも記憶される。この残量情報の更新処理は各色毎に行われ、FRAM107およびトナーカートリッジ4のメモリには、常に最新のトナー残量または現像ローラ駆動時間の残量が記憶される。
【0080】
メインコントローラ11には、図9で説明したようにCPU111が設けられており、CPU111にはドットカウンタと画像処理部が設けられている。トナー消費量をカウントするトナーカウンタは、図10で説明するようにエンジンコントローラ10のCPU101にソフトウエアまたはハードウエアで構成されている。
【0081】
外部コンピュータ20から与えられた画像データがメインコントローラ11の画像処理部に入力されると、画像処理部は露光信号を構成してドットカウンタに入力する。露光信号により、ドットカウンタは各色、各頁毎の画素数をカウントしてカウント値をCPU101に送信する。エンジンコントローラ10のCPU101は、メモリ(FRAM)107から、各色毎のトナーカートリッジに充填されているトナー量の初期値と係数を読み出す。
【0082】
係数は、画像形成の際の重み付け係数などであり、詳細な説明は後述する。CPU101は、カウント値に係数を付与した演算結果すなわちトナー消費量を求める。このように、エンジンコントローラ10のCPU101は、ドットカウンタから送信されてきた各色、各頁毎のカウント値と、メモリ(FRAM)107から読み出した係数に基づいてドットカウント値、すなわち、トナーカウンタカウント値(トナー消費量)を算出する。
【0083】
そして、旧トナー残量からトナー消費量を減算して新トナー残量を求め、この結果をメモリ(FRAM)107に記憶させる。また、トナー残量の情報はメインコントローラ11にも送信される。なお、図示を省略しているが、エンジンコントローラ10のCPU101には、現像ローラが動作しているときにその駆動時間について計時するタイマの信号が入力される。前記現像ローラ駆動時間は、ジョブ毎に累積されてメモリ(FRAM)107に記憶される。
【0084】
また、FRAM107には、現像ローラ駆動時間の初期値(0)と最大値が記憶されており、これらの初期値(0)および最大値の記憶手段として機能している。CPU101は、前記のようにタイマまたはプログラムタイマで計時したトナーカートリッジ駆動時間をカウンタ210(図10)に送信し、累積のトナーカートリッジ駆動時間をカウントする。演算回路206は、カウンタ210でカウントされたトナーカートリッジの現像ローラ駆動時間の累積値を取得する。この現像ローラ駆動時間の累積値はCPU101に送信される。CPU101は、FRAM107から読み出した現像ローラ駆動時間の初期値に累積値を加算する。また、FRAM107から読み出した最大値から前記の累積加算値を減算し、現像ローラ駆動時間の残量を演算する。得られた現像ローラ駆動時間の残量をメモリ(FRAM)107に記憶させる。すなわち、CPU101は、現像ローラ駆動時間の残量を求める演算手段として機能している。
【0085】
したがって、メモリ(FRAM)107には、現像ローラ駆動時間が初期値から順次累積されて記憶されている。CPU101は現在の累積駆動時間からその残量を求めてトナーカートリッジの寿命判定を行なう。そして、当該駆動時間が前記ニアエンド値に到達するとカートリッジ交換の時期が近い旨のメッセージを表示部に表示している。
【0086】
次に、本発明の実施形態におけるトナー残量(現像ローラ駆動時間の残量、以下駆動時間残量と略記)表示の具体例について説明する。前記のように、エンジンコントローラ10のCPU101は、トナーカウンタカウント値、または現像ローラ駆動時間からトナー残量または現像ローラ駆動時間の残量を求める。したがって、CPU101は、トナー残量(駆動時間残量)がエンドエンド値(0%)から初期値(100%)までの割合の情報を保有する。ニアエンド値は、図1、図2で説明したように、例えば20%の割合とする。
【0087】
ニアエンド値とエンドエンド値の間には、エンド値Hが設定される。メインコントローラ11には、前記のようにエンジンコントローラ10からトナー残量(駆動時間残量)の情報が送信される。この情報に基づいて表示部12にトナー残量(駆動時間残量)を表示する。この際に、表示部ではトナー残量(駆動時間残量)を初期値100%に対する割合(%)で表示するが、エンド値を0%に対応させる。
【0088】
すなわち、エンジンコントローラ10におけるトナー残量(駆動時間残量)の情報(v)は、初期値に対してエンドエンド値を0%に設定している。これに対して、メインコントローラ11においては、トナー残量(駆動時間残量)の情報(u)は、エンド値を0%に設定している。表示部においては、トナー残量(駆動時間残量)がエンド値に到達すると、「トナーカートリッジを交換して下さい」とメッセージを表示するが、このメッセージはトナー残量(駆動時間残量)がエンドエンド値に到達しても変化しない。なお、(u)、(v)では、簡単のため、トナー残量の表示例のみを示している。ユーザとしては、トナー残量(駆動時間残量)がエンド値に到達したことを報知されれば、トナーカートリッジを交換しなければならないことが理解される。このため、あえてエンド値よりもトナー残量(駆動時間残量)が少ないエンドエンド値までの表示を必要としないのであるから、実情に合わせた表示をしているともいえる。
【0089】
ここで、トナー残量(駆動時間残量)のエンド値の表示について、さらに説明する。前記のように、表示部12には、トナーカートリッジのトナー容量に拘わらず、トナー残量(駆動時間残量)を同一の目盛りで表示すると共に、トナー残量(駆動時間残量)のニアエンド値を同一割合、例えば20%で表示している。このように、新規にトナーカートリッジを装着してからトナー残量(駆動時間残量)がニアエンド値に到達するまでは、トナーカートリッジのトナー容量(現像ローラ駆動時間の最大値)に拘わらず同一割合で表示しているので、ユーザは混乱なくトナー残量(駆動時間残量)を把握することができる。
【0090】
また、トナー容量または現像ローラ駆動時間の最大値を100%としたときに、エンド値については、0%の割合で表示している。しかしながら、エンジンコントローラにおいては、前記のように0%の割合はエンドエンド値を設定している。したがって、ニアエンド値とエンドエンド値との間にあるエンド値Hは、エンジンコントローラからみた場合には、その割合は最大値に対してある大きさ(例えば10%)を持つことになる。
【0091】
本発明においては、エンド値がエンジンコントローラとメインコントローラで異なる情報を保有することになるとユーザが混乱するので、トナー残量(駆動時間残量)のエンド値は、前記複数のトナーカートリッジで同一の数値でメインコントローラに報知することにしている。すなわち、エンド値Hは、トナーカートリッジの大小の種類に拘わらず有意の数値に設定し、エンジンコントローラでエンド値Hを判定したときにメインコントローラに報知する。エンド値Hの数値は、例えばトナー残量であれば小容量トナーカートリッジの初期値500万の10%程度、50万程度に設定する。
【0092】
このように、トナー残量(駆動時間残量)のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジで同一割合で表示しているので、ユーザは混乱なくトナー残量を把握することができる。また、トナー残量(駆動時間残量)のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で表示しているので、ユーザはトナー容量の大小に拘わらず該当のトナーカートリッジがエンド値に到達したことを明確に認識できる。このため、画像形成を続行してトナー(現像ローラ駆動時間)の残量不足による画像のかすれなどの画像劣化を防止することができる。
【0093】
図3において、前記のようにして、メモリ107に新しいトナー残量(駆動時間残量)が記憶されると、CPU101は更新されたトナー残量(駆動時間残量)とニアエンド値と比較し、トナー残量(駆動時間残量)がニアエンド値に到達している場合には、トナーカートリッジの寿命が近づいていることを報知する信号を出力する。すなわち、CPU101はトナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段として機能している。
【0094】
図7は、本発明の実施形態において、トナー残量または現像ローラ駆動時間の残量に基づいてトナーカートリッジの寿命判定処理を行う例を示すフローチャートである。寿命管理は、トナーカートリッジの大小の容量毎、色毎に行なう。図7では、トナー残量に基づくトナーカートリッジの寿命判定処理について説明する。図7において、電源オンとして(ステップS1)、トナー残量の状態を判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果がエンドエンドであれば、エンドエンドに状態遷移する(ステップS3)。ここで、状態遷移とは、ある状態からある状態への移り変わりの態様を指すものとする。
【0095】
ステップS2の判定結果がニアエンドであれば、ニアエンドに状態遷移する(ステップS4)。ステップS2の判定結果がニアエンド未達であれば、ニアエンド未達に状態遷移する(ステップS5)。ニアエンド未達状態において、仮に誤動作でトナーニアエンド(警告)の信号が形成されても、「トナーカートリッジの交換が間近です」などのメッセージ表示の信号形成は停止される。また、トナーエンドの際のトナーカートリッジ交換のオペコール報知の信号形成を停止する。
【0096】
なお、ニアエンド未達状態においては、トナー消費量と現像ローラ駆動時間をカウントしてFRAMに記憶させる。ニアエンド未達状態からニアエンドに状態遷移するとニアエンドの動作を行なう。この場合には、電源オン時の状態遷移と区別するために二重矢印線で表示している。ニアエンドの動作においては、「トナーカートリッジの交換が間近です」などのメッセージの表示は行なうが、トナーカートリッジ交換のオペコールは報知を停止する。
【0097】
また、ニアエンドの状態では、トナー消費量と現像ローラ駆動時間をカウントしてFRAMに記憶させる。なお、ニアエンドの状態からエンドエンドに状態遷移すると、トナーエンドエンドの動作を行なう。この場合には、トナーニアエンドに基づくメッセージ信号の形成を停止させ、トナーカートリッジ交換の信号形成を行なう。このように、図7においては、トナーカートリッジのトナー残量がニアエンド未達、ニアエンド、エンドエンドのそれぞれの状態にある場合には、当該状態であることを示すフラグが立てられる。したがって、フラグが立てられ状態に対応する信号形成のみを有効とする。それ以外の状態で有効な命令は、受け付けないように処理している。
【0098】
次に、ニアエンド未達、ニアエンド、エンドエンドのそれぞれの状態にある場合に、トナーカートリッジを新品に交換した場合の処理について説明する。この場合には、当該トナーカートリッジの初期値からトナー残量を減算した余命値をリセットし、初期値の更新などのトナーカートリッジ交換に伴う必要な処理を行う。その後、ステップS1の電源オンによるトナーカートリッジ寿命判定を行なう。
【0099】
次に、トナーカウンタの構成と動作について説明する。図10はトナーカウンタの構成を示すブロック図である。この装置においては、図9に示されているROM106記憶されたプログラムに基づいて、CPU101が所定の演算を行うことによりトナー消費量を求めている。すなわち、トナーカウンタとしての全ての構成をCPU101のソフトウェア上で実現しているが、ハードウェアにより構成することも可能である。
【0100】
前記ハードウェアで場合した場合の回路構成例を示すのが図10である。ここでは、図10に示すハードウェア構成のトナーカウンタ200をモデルとして本発明にかかるトナーカウンタの動作原理を説明する。図10の回路をソフトウェアにより実現する場合にも、ハードウェアの場合と同様の原理に基づきトナー消費量を求めることが可能である。
【0101】
このトナーカウンタ200では、CPU101から露光制御部102に与えられるものと同一の制御信号、すなわち、外部装置から与えられた画像信号に基づいて、各トナー色毎の階調値に展開された信号が入力される。比較回路201はその制御信号に基づき、階調値が所定の閾値以上の印刷ドットに対応する信号のみを通過させ、判別回路202に入力する。判別回路202は、比較回路201の出力信号に基づき印刷ドットの配列状態を判別する「パターン判別手段」としての機能を有している。
【0102】
すなわち、判別回路202は、印刷ドット列を構成するドット数を検知して、閾値以上のドット、4連続ドット、孤立ドット、の3パターンに分類し、そのパターンに応じてカウンタ203〜205のいずれかに「1」を出力する。ここで、孤立ドットは、ある閾値以上の画素の両隣の画素が閾値未満のものである。これらのカウンタ203、204および205は、それぞれ閾値以上のドット、4連続ドット、孤立ドット、の各パターンに対応して設けられたものである。各カウンタ203〜205は、判別回路202から随時出力される信号をカウントすることによって、当該パターンの印刷ドット列の形成回数を計数する「カウント手段」としての機能を有している。
【0103】
例えば、比較回路201に入力された制御信号が、孤立ドットに対応したものであったときには、比較回路201からの出力信号に基づいて判別回路202は当該印刷ドットが孤立ドットであることを判別する。そして、カウンタ205に対して「1」を出力する一方、他のカウンタ203、204に対しては「0」を出力する。このような処理により、孤立ドットの形成回数を示すカウンタ205のカウント値のみを1つ増加させる。
【0104】
しかしながら、この際に他のカウンタ203、204のカウント値は変化しない。同様に、比較回路201に入力された制御信号が4連続ドットに対応したものである場合には、対応したカウンタ204のカウント値が1つずつ増加してゆく。このようにして、各パターン毎の印刷ドットの形成回数が個別にカウントされる。
【0105】
これらのカウント値C1、C2およびC3は、演算回路206に入力される。この演算回路206には、カウント値C1、C2およびC3以外に、CPU101から与えられるオフセット値Noと、係数テーブル207からの出力とが入力される。また、演算回路206からの出力は、CPU101および係数テーブル207に入力されている。この係数テーブル207には、「重み付け係数」Kx、K1、K2、K3(下記(1)式)の候補となる複数組の数値が予め記憶されており、演算回路206の出力値に応じてそのうちの1組が選択される。
【0106】
そして、演算回路206は、各カウンタ203〜205から出力されるそれぞれのカウント値C1、C2、C3と、係数テーブル207から選択されて出力される重み付け係数K1、K2、K3とを乗じるとともにそれらの和を求める。更に、その和と係数Kxとの積に、CPU101から与えられるオフセット値Noを加算する。このような演算によって、(1)式に定義するトナー消費量が求められる。(トナー消費量)=Kx・(K1・C1+K2・C2+K3・C3)+No…(1)ただし、Kxは各色により異なる色依存係数である。
【0107】
カウンタ210は、タイマまたはプログラムタイマで計時した現像ローラ駆動時間をカウントする。カウントされた結果はカウンタ210から演算回路206に入力され、累積の現像ローラ駆動時間が演算される。演算回路206で演算された累積の現像ローラ駆動時間はCPU101に入力される。CPU101は、FRAM107から読み出した初期値に累積の現像ローラ駆動時間を加算する。また、FRAM107から読み出した最大値から累積加算された現像ローラ駆動時間を減算して残量を演算する。このように、CPU101は現像ローラ駆動時間の残量の演算手段として機能している。
【0108】
なお、この実施形態においては、上記トナーカウンタ200の「カウント手段」、「係数設定手段」等に相当する機能を全てソフトウェアで実現していることは上記したとおりである。このような構成によって、トナー消費量を算出するための特別なハードウェアを追加する必要はなく、装置が簡単な構成となるので装置の低コスト化を図ることができる。
【0109】
以上説明したように、本発明によれば、ロータリー現像ユニットを用いて複数色のトナーで同量の記録媒体に画像形成を行う画像形成装置において、画像形成の実態に即して精度良くトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。また、中間転写部材を用いる画像形成装置においても、精度良くトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0110】
上記した実施形態は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーを用いてフルカラー画像を形成可能に構成された画像形成装置を対象としている。本発明は、使用するトナー色およびその色数はこれに限定されるものでなく任意であり、例えばブラックトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置に対しても本発明を適用することが可能である。また、単一のハードウェア構成により複数の現像器のトナー消費量をそれぞれ個別に求めることができる。
【0111】
さらに、上記実施形態では、装置外部からの画像信号に基づき画像形成動作を実行するプリンタに本発明を適用しているが、ユーザの画像形成要求、例えばコピーボタンの押動に応じて装置内部で画像信号を作成し、その画像信号に基づき画像形成動作を実行する複写機や、通信回線を介して与えられた画像信号に基づき画像形成動作を実行するファクシミリ装置に対しても本発明を適用可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】 この発明の一実施形態を示す説明図である。
【図3】 この発明の一実施形態を示す説明図である。
【図4】 トナーカートリッジの寿命管理を行う例を示す特性図である。
【図5】 トナーカートリッジの寿命管理を行う例を示す特性図である。
【図6】 カウント値を設定するテーブルの例を示す説明図である。
【図7】 本発明の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 画像形成装置の一例を示す縦断側面図である。
【図9】 図8の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】 図9を部分的に拡大して示すブロック図である。
【符号の説明】
2…感光体(像担持体)、4C、4K、4M、4Y…現像器(トナーカートリッジ)、44…現像ローラ(トナー担持体)、10…エンジンコントローラ、11…メインコントローラ、101…エンジンコントローラのCPU、107…メモリ(FRAM)、111…メインコントローラのCPU、120…カウンタ、200…トナーカウンタ、202…判別回路(パターン判別手段)、203〜205…カウンタ(カウント手段)、206…演算回路
Claims (2)
- 複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットと、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナーの量を求めるトナーカウンタと、前記トナーカートリッジに充填された各色のトナー残量が所定値に到達したときに当該トナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段と、トナー残量を表示する表示手段とを備えたトナーカートリッジ寿命管理装置において、
前記ロータリー現像ユニットには、同色で異なるトナー容量の複数のトナーカートリッジを交換して装着可能であり、前記表示手段には、前記複数のトナーカートリッジのトナー残量を同一の目盛りで表示すると共に、トナー残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示し、かつ、トナー残量のエンド値は前記複数のトナーカートリッジで同一の数値で判定することを特徴とする、トナーカートリッジ寿命管理装置。 - 複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットと、記録媒体に画像形成を行なう際の現像ローラ駆動時間をカウントする手段と、現像ローラ駆動時間の残量が所定値に到達したときに当該トナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段と、現像ローラ駆動時間の残量を表示する表示手段とを備えたトナーカートリッジ寿命管理装置において、
前記ロータリー現像ユニットには、同色で異なるトナー容量の複数のトナーカートリッジを交換して装着可能であり、前記表示手段には、前記複数のトナーカートリッジについて現像ローラ駆動時間の残量を同一の目盛りで表示すると共に、現像ローラ駆動時間の残量のニアエンド値を前記複数のトナーカートリッジについて同一割合で表示し、かつ、現像ローラ駆動時間の残量のエンド値は同一の数値で判定することを特徴とする、トナーカートリッジ寿命管理装置。
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