JP3937330B2 - 部分メッキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺帯状体の表面に連続して部分メッキを施す電気メッキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼、銅等からなるコイル状の薄板あるいは金属箔(以下、長尺帯状体という)、及び予め打抜き加工したこれら長尺帯状体の表面に、所定の間隔をおいて金、銀、ニッケルあるいはこれらの金属を含む合金を部分的に連続してメッキを施す方法については、従来から種々の方法及び装置が提案されている。
【0003】
これらの従来技術のうち、長尺帯状体をメッキ液に浸漬した回転ドラムの周面上に所定の形状の透孔を穿設したマスキングベルトとともに同調して同期的(以下、同調という)に送り出すことにより、長尺帯状体に部分メッキを連続的に施す方法(いわゆるドラムベルト方式)及びその装置については既に多数の技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開昭59−13090号公報には、長尺帯状体と所望のパターンの透孔が穿設されたマスキングベルトとを回転ドラムの周面上で同調するように送り出し、さらにマスキングベルトの外側からテンションベルトでこれら長尺帯状体とマスキングベルトとを回転ドラムの周面に押圧しつつ連続的に移動させ、回転ドラムの外側からメッキ液を長尺帯状体に接触させることにより部分メッキを行なう方法が開示されている。また、同公報には長尺帯状体送出スプロケットホイールとマスキングベルト送出スプロケットホイールとによって、回転ドラム上で長尺帯状体とマスキングベルトとを同調して位置合せすることが記載されている。
【0005】
特公昭60−20476号公報の第8図には、長尺帯状体の切欠部と協同するピックアップピンを有するローラと、マスキングベルトの切欠部と協同する突出部を有するローラとを対向して組合せた状態で配置し、これら2個のローラにより長尺帯状体とマスキングベルトとの同調を行って回転ドラムに送出す機構が開示されている。
【0006】
また、長尺帯状体とマスキングベルトとの相対位置を自動的に調節する技術も提案されている。例えば、特開平5−255887号公報には、一定の張力に保持されている長尺帯状体とマスキングベルトとに穿設されているガイド孔の位置を近接センサーで検出して目標位置との偏差を求め、この偏差に基づいてマスキングベルトまたは長尺帯状体を減速または加速させることにより、マスキングベルトと長尺帯状体の相対位置を修正する選択電気メッキ方法が開示されている。
【0007】
さらに特開平10−183390号公報には、長尺帯状体とマスキングテープに穿設されているガイド孔をセンサで検出して対応する両ガイド孔が一致するように長尺帯状体とマスキングテープとの相対的送り速度を調節するパターンめっき方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭59−13090号公報に開示されている連続部分メッキ方法は、長尺帯状体とマスキングベルトを各々別個のスプロケットホィールで送り出して、メッキ液に浸漬された回転ドラムの周面上で長尺帯状体とマスキングベルトとを密着させるとともに、マスキングベルトの透孔との位置合わせの同調を行なうものである。しかし、長尺帯状体とマスキングベルトとを各々別個のスプロケットホィールで送り出す方式であるために、両者の正確な同調には困難性がある。
【0009】
特公昭60−20476号公報に開示されている部分メッキ方法は、互いに対向して配置された2個のローラの間に、長尺帯状体とマスキングベルトとを導いて、長尺帯状体とマスキングベルトの透孔との同調を計るとともに、両者を密着させてメッキ液に浸漬されている回転ドラムの周面上に導く方法である。しかし、長尺帯状体及びマスキングベルトは、上記2個のローラの周面上に突設したピックアップピンや突出部により案内されるが、ローラの周面上にはこれら密着した長尺帯状体とマスキングベルトの位置ずれを防止するための溝部を設ける等の対策は開示されていない。従って、ローラ上で密着した長尺帯状体とマスキングベルトとがこのローラの周面上を移動するときに位置ずれを起こす可能性がある。
【0010】
特開平5−255887号公報および特開平10−183390号公報に開示されている部分メッキ方法は、長尺帯状体とマスキングベルトとに穿設されているガイド孔をセンサにより検出して互いの位置ずれの偏差を求め、この偏差量から長尺帯状体またはマスキングベルトの加速あるいは減速の制御を行なうものである。しかし、これらの部分メッキ方法は、長尺帯状体及びマスキングベルトの送出し速度を制御するためのセンサーや制御装置を必要とするため、メッキライン全体の設備が複雑になり高価なメッキ装置になるという欠点がある。
【0011】
本発明は、上記した従来のマスキングベルトの透孔と長尺帯状体に部分メッキを施す領域との位置合わせを改良した同調(同期)機構を備えた部分メッキ装置であり、その目的とするところは、従来のドラムベルト方式のメッキ装置の長尺帯状体の供給側に、新たにこの同調機構を構成する1個の同調ローラを採用することにより、長尺帯状体とマスキングベルトとの同調が極めて簡単に実現できる電気部分メッキ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長尺帯状体に、所定の間隔で透孔を有し前記長尺帯状体の幅より大としたマスキングベルトを密着させて電解メッキ液に浸漬した回転ドラムの周面上に導くことにより前記長尺帯状体に部分メッキを施すための電気メッキ装置であって、メッキ前の前記長尺帯状体の供給側に設置されるとともに、前記長尺帯状体の長手方向に穿設されたガイド孔と嵌合するガイドピンと、前記マスキングベルトの長手方向に穿設されたガイド孔と嵌合するガイドピンとがそれぞれ周面上に所定の間隔をいて突設された1個の同調ローラと、前記メッキ前の長尺帯状体を前記同調ローラの周面上に導くための帯状体方向変換ローラと、前記同調ローラの周面に導かれた前記長尺帯状体上に前記マスキングベルトを導くためのマスキングベルト方向変換ローラとを備えている部分メッキ装置である。
【0013】
さらに本発明の部分メッキ装置において、前記同調ローラは、その周面の円周面上に前記マスキングベルトが嵌入する第1の溝部を有するとともに、前記第1の溝部の端部近傍の円周面上には前記マスキングベルトのガイド孔と嵌合するガイドピンが所定の間隔をおいて突設され、前記第1の溝部内の円周面上には前記長尺帯状体が嵌入する第2の溝部を有し、前記第2の溝部の端部近傍の円周面上には前記長尺帯状体のガイド孔と嵌合するガイドピンが所定の間隔をおいて突設されている構成とした部分メッキ装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の部分メッキ装置の実施形態例を示すものである。図1において、1はメッキ槽、2は電解メッキ液である。メッキ槽1内には、メッキ液2を噴出させるためのメッキ液供給ノズル3が設けられている。4は矢印A方向に駆動装置(図示せず)により回転する合成樹脂製の回転ドラムであり、その一部はメッキ液2に浸漬した状態で設置されている。なお、メッキ液2は、例えば金メッキを施す場合は金イオンを含有する電解メッキ液、銀メッキを施す場合には銀イオンを含有する電解メッキ液を使用する。また、図1には示していないが、メッキ槽1の下方部にはメッキ液を蓄えたタンクが設置され、メッキ槽1とこのタンク間をメッキ液供給ノズル3等を介してメッキ液2が循環するようになっている。
【0015】
5は被メッキ材であり、例えばステンレス鋼等からなる長尺帯状体である。この長尺帯状体5は矢印B方向に移動する。また、長尺帯状体5は、図示していない巻き出しリールから送出され、下地メッキ処理等の前処理工程を経由して図1に示す部分メッキ装置に導かれる。部分メッキ装置に対して、メッキ前の長尺帯状体5を供給する供給側であって、回転ドラム4の上方部には、帯状体方向変換ローラ6、同調ローラ7、位置決めローラ8が設置されている。また、部分メッキを施した長尺帯状体5を搬出する搬出側であって、回転ドラム4の上方部には、搬出ローラ9が配設されている。図示していないが、部分メッキを施した長尺帯状体5は、洗浄工程、乾燥工程等の後処理工程を経由して巻取りリールに巻き取られる。
【0016】
10は無端マスキングベルトであり、マスキングベルト方向変換ローラ11、同調ローラ7、位置決めローラ8、回転ドラム4、送りローラ12、13、14、15、16を経由して矢印C方向に循環移動する。なお、送りローラ14、15は、エアーダンパー17、18の作動により矢印D方向に移動可能に設置され、無端マスキングベルト10に適切な張力が付与されるようになっている。なお、無端マスキングベルト10は、軟質であって伸縮性が小さく、かつ電解メッキ液2に対する耐食性が高い合成樹脂等からなる材料を使用するとよい。
【0017】
上記した帯状体方向変換ローラ6、同調ローラ7、位置決めローラ8、マスキングベルト方向変換ローラ11は、本発明を構成する同調装置となる。
【0018】
図2に示すように、長尺帯状体5には予め長手方向の両端部に所定のピッチP1でガイド孔19a、19bが穿設されているとともに、所定の間隔で打ち抜き加工部20がプレス加工等により施されている。なお、本発明の実施にあたっては、必ずしも長尺帯状体5に打ち抜き加工部20を有していなくてもよい。
【0019】
図3に示すように、無端マスキングベルト10には、予め長手方向の両端部に所定のピッチP2でガイド孔21a、21bが穿設されているとともに、所定の形状の透孔22a、22bが所定の間隔で穿設されている。この透孔22a、22bは、長尺帯状体5の表面の所望する領域S1、S2等に部分メッキを施すための孔である。なお、本発明においては、無端マスキングベルト10の幅(W2)は、長尺帯状体5の幅(W1)より大きくする。また、無端マスキングベルト10の両端部に穿設しているガイド孔21a、21bのピッチP2は、長尺帯状体5の両端部に穿設されているガイド孔19a、19bのピッチP1と同一にする。
【0020】
続いて、同調ローラ7の構成を図4、図5に基づいて説明する。同調ローラ7の外周面には、その全円周にわたって第1の溝部23を設ける。この第1の溝部23は、この溝部23内に無端マスキングベルト10を嵌め込ませながら送り出すための溝である。そして、この溝部23の円周面上の両端部近傍にはガイドピン24a、24bを円周方向に所定の間隔をおいて多数個突設する。ガイドピン24a、24bは、それぞれ無端マスキングベルト10の両端部に穿設したガイド孔21a、21bに嵌合して、無端マスキングベルト10を送り出すためのガイドピンである。従って、ガイドピン24a、24bの円周面上の間隔は、無端マスキングベルト10に穿設しているガイド孔21a及び21bのピッチP2と同一にする。また、ガイドピン24a、24bの突出高さは、無端マスキングベルト10の厚さとほぼ同一にし、その先端部の断面形状はU字状のR部を設けるようにする。さらに、第1の溝部23の幅は、無端マスキングベルト10の幅とほぼ同一にし、同じく第1の溝部23の面取り部を除いた深さh1は無端マスキングベルト10の厚さとほぼ同一にする。
【0021】
第1の溝部23内の円周面上には、その周面上の全周にわたって第2の溝部25を設ける。この第2の溝部25は、長尺帯状体5を案内するための溝である。第2の溝部25の位置は、必ずしも第1の溝部23の中央部に設ける必要はない。第2の溝部25の円周面上の両端部近傍には、ガイドピン26a、26bを円周方向に所定の間隔をおいて多数個突設する。ガイドピン26a、26bは、長尺帯状体5の両端部に穿設したガイド孔19a、19bに嵌合させるためのガイドピンである。従って、ガイドピン26a、26bの円周面上の間隔は、長尺帯状体5に穿設しているガイド孔19a、19bのピッチP1と同一にする。また、第2の溝部25の幅は、長尺帯状体5の幅とほぼ同一にし、溝部25の深さは長尺帯状体5の厚さとほぼ同一にする。また、ガイドピン26a、26bの突出高さは長尺帯状体5の厚さとほぼ同一にし、図5に示すように、同調ローラ7の円周面上において長尺帯状体5と無端マスキングベルトとが密着するようにする。
【0022】
なお、第1の溝部23、第2の溝部25へのガイドピン24a、24b、26a、26bの取付けは、次の方法により行なうことができる。すなわち、第1の溝部23、第2の溝部25の周面上に各ガイドピン24a、24b、26a、26bが嵌まり込む孔を設け、これらの孔にガイドピン24a、24b、26a、26bをろう付けするか、あるいはネジ締結等により固定する手段を適宜採用することができる。
【0023】
なお、本発明の同調装置を構成する帯状体方向変換ローラ6の設置位置は、同調ローラ7の上方部の適切な位置にして、長尺帯状体5を同調ローラ7の第2の溝部25の円周上の長い距離にわたって確実に嵌め込んで送り出すようにする。また、マスキングベルト方向変換ローラ11の設置位置は、図1に示すように同調ローラ7の左上側になるようにして、同調ローラ7の第1の溝部23に嵌まり込んだ無端マスキングベルト10は、そのガイド孔21a、21bの数個がガイドピン24a、24bと嵌合するようにする。すなわち、長尺帯状体5と無端マスキングベルト10とは、同調ローラ7の周面上に異なる位置に、かつその導く角度が異なるように案内することにより、無端マスキングベルト10が同調ローラ7の周面と係合している長さは、長尺帯状体5が同調ローラ7と係合している長さより大幅に少なくする。これにより、無端マスキングベルト10の不必要な延びが防止できるとともに、同調ローラ7の周面上において無端マスキングベルト10の透孔22a、22bを長尺帯状体5の部分メッキを施す領域に精度良く位置合わせを行なうことが可能になる。
【0024】
続いて、図1に示す部分メッキ装置の動作について説明する。まず、図1に示すように、部分メッキを施す長尺帯状体5を帯状体方向変換ローラ6、同調ローラ7、位置決めローラ8、回転ドラム4、搬出ローラ9を経由するように配置する。このとき、長尺帯状体5の両端部に穿設したガイド孔19a、19bを同調ローラ7の周面に突設したガイドピン26a、26bに嵌合させる。なお、長尺帯状体5にはメッキライン上に設置されている張力付与手段(図示せず)により適切な張力を付与する。
【0025】
次に、図1に示すように、無端マスキングベルト10をマスキングベルト方向変換ローラ11、同調ローラ7、位置決めローラ8、回転ドラム4、送りローラ12、13、14、15、16を経由するように配置する。このとき、無端マスキングベルト10の両端部に穿設したガイド孔21a、21bを同調ローラ7の周面に突設したガイドピン24a、24bに嵌合させる。そして、エアダンパー17、18を作動して送りローラ14、15の位置を微調整することにより、無端マスキングベルト10に適切な張力を付与する。この微調整により、同調ローラ7の周面上において、無端マスキングベルト10の透孔22a、22bを長尺帯状体5に部分メッキを施す領域S1、S2に位置合わせを行なうことができる。
【0026】
次に、メッキ槽1にメッキ液2を充填し、回転ドラム4の周面の約半分がメッキ液2に浸漬されるようにする。続いて、長尺帯状体5がメッキライン全体を所定の速度Vで進行するように駆動装置を作動させるとともに、回転ドラム4も駆動装置を作動させてこの速度Vに同期して矢印A方向に回転させる。すなわち、回転ドラム4の周速度は長尺帯状体5の進行速度Vと同一になるようにする。以上の操作により、無端マスキングベルト10も長尺帯状体5と同期して循環移動を開始し、長尺帯状体5への部分メッキが施されるようになる。なお、メッキ槽1のメッキ液2内には陽極(図示せず)を設置し、長尺帯状体5は陰極とし、メッキ液供給ノズル3からは適量のメッキ液が継続して供給されるようにする。
【0027】
部分メッキを行なう前の長尺帯状体5は、本発明を構成する同調装置の帯状体方向変換ローラ6を経由して同調ローラ7に導かれる。同調ローラ7に導かれた長尺帯状体5は、その周面に設けられた第2の溝部25に嵌まり込むとともに、その両端部に穿設されたガイド孔19a、19bが第2の溝部25の両端部の近傍に突設しているガイドピン26a、26bと嵌合した状態で同調ローラ7の周面に沿って進行する。
【0028】
一方、無端マスキングベルト10は、マスキングベルト方向変換ローラ11を経由して同調ローラ7に導かれる。すなわち、メッキ前の長尺帯状体5と無端マスキングベルト10とは同調ローラ7の周面上の異なる位置に異なる角度で導かれる。同調ローラ7に導かれた無端マスキングベルト10は、直ちにその周面に設けられた第1の溝部23に嵌まり込むとともに、その両端部に穿設されたガイド孔21a、21bが第1の溝部23の両端部の近傍に突設しているガイドピン24a、24bと嵌合した状態で同調ローラ7の周面に沿って進行しながら、図5に示すように、同調ローラ7の周面上で長尺帯状体5と密着する。このとき、無端マスキングベルト10のガイド孔21a、21bは、その数個がガイドピン24a、24bと嵌合するようにする。このガイドピン24a、24bの数個の嵌合により、長尺帯状体5の部分メッキを施す領域に、無端マスキングベルト10の透孔22a、22bを精度良く位置合わせ、すなわち同調させることができる。
【0029】
同調ローラ7の周面上で密着した長尺帯状体5と無端マスキングベルト10は、密着状態を維持したまま位置決めローラ8を経由してメッキ槽1に設置されている回転ドラム4の周面に導かれる。このとき、位置決めローラ8により密着した長尺帯状体5と無端マスキングベルト10とに、無端マスキングベルト10方向から若干の押圧力を付与する。
【0030】
メッキ槽1では、回転ドラム4のほぼ下半分はメッキ液2に浸漬している。そして、互いに密着した状態の長尺帯状体5と無端マスキングベルト10は回転ドラム4の周面上に導かれる。回転ドラム4の周面上に導かれた長尺帯状体5は、無端マスキングベルト10の透孔22a、22bを通してメッキ液2に触れるので、長尺帯状体5の所望する領域S1、S2に部分メッキを連続して施すことができるようになる。部分メッキを施された長尺帯状体5は搬出ローラ9を経由して次工程に進行する。一方、無端マスキングベルト10は、送りローラ12により長尺帯状体5と離反して送りローラ13、14、15、16、マスキングベルト方向変換ローラ11、同調ローラ7、位置決めローラ8を介して循環移動する。
【0031】
なお、上記した本発明の実施の形態において、マスキングベルトはエンドレスの無端マスキングベルト10を例にして説明したが、本発明においては、長尺のマスキングベルト又はマスキングテープを使用することも可能である。また、予め打ち抜き加工部を設けた長尺帯状体に部分メッキを施す例について説明したが、本発明は、長尺帯状体に部分メッキを施した後に、打ち抜き加工を施すようなメッキ方法にも適用できる。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明した本発明は次のような効果を有している。
1)1個の同調ローラの周面上でメッキ前の長尺帯状体とマスキングベルトの透孔とを同調させるとともに密着させ、この密着した長尺帯状体とマスキングベルトとをメッキ液に浸漬されている回転ドラムの周面上に導くので、長尺帯状体に精度の高い部分メッキを施すことができる。従って、長尺帯状体の必要とする部分のみに、精度良く貴金属である金、銀等の部分メッキを施すことができ、メッキ工程のコスト低減に大きく貢献することができる。
2)本発明は、従来から採用されているドラムベルト方式のめっき装置において、長尺帯状体の供給側の一部を改造するのみで良い。特に、メッキ槽に浸漬させる高価な回転ドラムを改造又は新設する必要がないため、その設備投資額を少額に押さえることができる効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した部分メッキ装置の概要を示す全体図である。
【図2】 本発明が適用できる長尺帯状体を示す正面図である。
【図3】 本発明が適用できるマスキングベルトを示す正面図である。
【図4】 図1に示す同調ローラの側面図である。
【図5】 同調ローラの周面上で長尺帯状体と無端マスキングベルトとを送り出しているときの状態を説明するための図であって、図4のL−L線断面の部分拡大図である。
【符号の説明】
1:メッキ槽 2:メッキ液
3:メッキ液供給ノズル 4:回転ドラム
5:長尺帯状体 6:帯状体方向変換ローラ
7:同調ローラ 8:位置決めローラ
9:搬出ローラ 10:無端マスキングベルト
11:マスキングベルト方向変換ローラ
12〜16:送りローラ 17:エアーダンパー
18:エアーダンパー 19a、19b:ガイド孔
20:打ち抜き加工部 21a、21b:ガイド孔
22a、22b:透孔 23:第1の溝部
24a、24b:ガイドピン 25:第2の溝部
26a、26b:ガイドピン

Claims (2)

  1. 長尺帯状体に、所定の間隔で透孔を有し前記長尺帯状体の幅より大としたマスキングベルトを密着させて電解メッキ液に浸漬した回転ドラムの周面上に導くことにより前記長尺帯状体に部分メッキを施すための電気メッキ装置であって、メッキ前の前記長尺帯状体の供給側に設置されるとともに、前記長尺帯状体の長手方向に穿設されたガイド孔と嵌合するガイドピンと、前記マスキングベルトの長手方向に穿設されたガイド孔と嵌合するガイドピンとがそれぞれ周面上に所定の間隔をおいて突設された1個の同調ローラと、前記メッキ前の長尺帯状体を前記同調ローラの周面上に導くための帯状体方向変換ローラと、前記同調ローラの周面に導かれた前記長尺帯状体上に前記マスキングベルトを導くためのマスキングベルト方向変換ローラとからなる同調装置を備えていることを特徴とする部分メッキ装置。
  2. 前記同調ローラは、その周面の円周面上に前記マスキングベルトが嵌入する第1の溝部を有するとともに、前記第1の溝部の端部近傍の円周面上には前記マスキングベルトのガイド孔と嵌合するガイドピンが所定の間隔を置いて突設され、前記第1の溝部内の円周面上には前記長尺帯状体が嵌入する第2の溝部を有し、前記第2の溝部の端部近傍の円周面上には前記長尺帯状体のガイド孔と嵌合するガイドピンが所定の間隔をおいて突設されていることを特徴とする請求項1に記載の部分メッキ装置。
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