JP3936868B2 - 液晶層配向制御用突起の製造方法 - Google Patents

液晶層配向制御用突起の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶層配向制御用突起の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
VA(Vertical Alignment)モード(垂直配向型液晶表示モード)の液晶表示装置の視野角は、TN(Twisted Nenatic)モードの液晶表示装置の視野角よりも改善されたものであるが、このVAモードの液晶表示装置の視野角を更に大幅に改善する技術として、マルチドメイン化したMVA(Multi-domain Vertical Alignment)モードが特開平11−258606号公報等に提案されている。
【0003】
このマルチドメイン化は、液晶表示装置の1画素を複数の領域に分割・区分し、各領域毎に液晶分子の配向を異なったものにし、視野角の広い液晶表示装置とする技術である。フォトリソグラフィ技術によってカラーフィルタ上に液晶層配向制御用突起を形成する場合には、通常、コストの関係からプロキシミティー露光が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プロキシミティー露光を用いた場合、フォトマスクの自重での撓みや、ガラス基板の厚みのバラツキによって、プロキシミティー露光のギャップ(露光される基板と露光するフォトマスクの距離)が基板面内で変化する。したがって、基板表面内における突起線幅が変化し、液晶表示装置の表示品質は悪化する。本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、液晶層配向制御用突起の寸法の基板表面内均一性を向上可能な液晶層配向制御用突起の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を解決するため、本発明に係る液晶層配向制御用突起の製造方法は、基板表面上にポジ型フォトレジストを塗布し、ポジ型フォトレジストにフォトマスクを介して所定の露光量でプロキシミティー露光を施した後、現像処理を行うことにより、ポジ型フォトレジストをパターニングし、基板表面上にポジ型フォトレジストからなる液晶層配向制御用突起を複数形成する液晶層配向制御用突起の製造方法において、上記所定の露光量は、現像処理時のポジ型フォトレジストの完全溶解露光量(現像後のレジストの厚みがなくなる露光量)の1倍より大きく3倍未満に設定されることを特徴とする。
【0006】
この場合、ポジ型フォトレジストを完全溶解露光量の1倍以下で露光した場合よりも、また、3倍以上で露光した場合よりも、突起寸法の面内均一性を向上させることができる。このような基板はカラーフィルタを構成することができ、カラー液晶表示装置に適用することができる。
【0007】
好適なポジ型フォトレジストは、ジアジ化光活性化合物及びクレゾールノボラック樹脂を含み、この場合には、基板面内で突起寸法の最大値と最小値の差を最大値の30%未満にすることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に係る液晶層配向制御用突起の製造方法について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0009】
まず、液晶層配向制御用突起を備えた液晶表示装置の概略構成について説明する。
【0010】
図1はMVAモード液晶表示装置の断面の一部分を拡大し模式的に示す説明図である。MVAモードの液晶表示装置は、複数の突起TS1が設けられたTFT(薄膜トランジスタ)基板TSと、複数の突起CF1が設けられたカラーフィルタ基板CFとの間に液晶層(液晶分子)LCが挟持されたものである。
【0011】
基板TS,CFの対向表面は平行であり、以下、この対向表面を基板表面とする。また、突起TS1,CF1が形成された後には、突起TS1,CF1の表面を含めて基板表面が構成され、突起TS1,CF1上に特定の膜が形成されている場合には、これが基板表面を構成する。
【0012】
基板TS,CFの絵素領域毎に電圧が印加されると、電圧に応じて液晶層LCを構成する液晶分子の配向方向が変化する。同図は電圧印加時における液晶分子を模式的に示しており、その配向方向は基板表面に対して傾斜している。 液晶層LC内の液晶分子は電圧印加時においては接触面に垂直な方向に沿って配向する。液晶分子は突起TS1,CF1や突起TS1,CF1上に形成された膜に接触するので、突起TS1,CF1は液晶分子の配向方向を制御することとなる。
【0013】
カラーフィルタ基板CFにおける突起形成前の基板表面に垂直な面内において、突起CF1は当該表面に対して傾斜した角度を有し且つ互いに所定角度を成す2表面を有しており、この2表面に接触する液晶層LC内の液晶分子の配向方向は、2表面の境界を境に異なっている。すなわち、1つの突起CF1に対して液晶層LCを構成する液晶分子が2分割されている。
【0014】
同様に、TFT基板TSにおける突起形成前の基板表面に垂直な面内において、突起TS1は当該表面に対して傾斜した角度を有し且つ互いに所定角度を成す2表面を有しており、この2表面に接触する液晶層LC内の液晶分子の配向方向は、2表面の境界を境に異なっている。すなわち、1つの突起TS1に対して液晶層LCを構成する液晶分子が2分割されている。
【0015】
突起群TS1と突起群CF1は、突起形成前の基板表面に垂直な方向の延長線上に相手方の突起が位置しないように、互い違いに配置されており、且つ、突起TS1の2表面の一方が突起CF1の2表面の一方に対向し、液晶層LCを構成する液晶分子がこれらの表面間を接続するように配向している。
【0016】
液晶表示装置の動作時においては、基板TS,CFの絵素領域毎に所定の電圧が印加されるが、非電圧印加時には、液晶層LCを構成する殆どの液晶分子は突起形成前の基板表面に対して垂直に配向する。電圧印加時には、突起TS1,CF1の傾斜部(2表面)に接触する液晶分子が傾斜をするので、両基板TS,CF間の液晶分子の配向方向は、隣接するA領域とB領域で互いに異なることとなる。なお、突起TS1,CF1はドーム状とすることもでき、突起表面に液晶層LCの垂直配向を促進する垂直配向膜を形成することもできる。
【0017】
次に、カラーフィルタ基板CFの詳細な構造について説明する。
【0018】
図2はカラーフィルタ基板CFの断面図である。透明基板(ガラス)6上には遮光層としてのブラックマスク(ブラックマトリクス)5が格子状に堆積されており、格子状の遮光層5の開口内には光学フィルターとしての着色樹脂領域R,G,Bが設けられている。換言すれば、遮光層5は絵素間の非表示領域に形成されており、着色樹脂領域R,G,Bの透過光を分離している。遮光層5の配置により、これを組み合せてなる液晶表示装置(液晶ディスプレイ)のコントラストの向上や、光による液晶表示装置の駆動素子の誤動作を防止することができる。遮光層5としては、Cr、Mn、Al、Ni、Tiなどの金属とその酸化物、窒化物及び/又は炭化物を積層してなる多層膜や、樹脂中に遮光剤を分散させた樹脂膜が用いられる。
【0019】
遮光層5及び着色樹脂領域R,G,B上には液晶を駆動するための透明電極3が全面に形成されている。なお、図中では透明電極3は機能的に必要な部分、すなわち、着色樹脂領域R,G,B上のみに示す。なお、着色樹脂領域R,G,Bは、液晶層中に表示不良の原因となる不純物を溶出しなければ、いかなる材質のものであっても良い。具体的な材質としては、任意の光のみを透過するように膜厚制御された無機膜や、染色、染料分散あるいは顔料分散された樹脂などがある。この樹脂の種類には、特に制限は無いが、アクリル、ポリビニルアルコール、ポリイミドなどを使用することができる。なお、製造プロセスの簡便さや耐候性などの面から、着色樹脂領域R,G,Bには、顔料分散された樹脂膜を用いることが好ましい。
【0020】
ここで、透明電極3上には、ポジ型レジストからなるドーム状の複数の配向制御用突起CF1が設けられる。配向制御用突起CF1は着色樹脂領域R,G,B上に位置している。なお、配向制御用突起CF1がドーム状であっても、液晶分子を2分割する表面を有することには変わりない。
【0021】
次に上記カラーフィルタCFが設けられる液晶表示表示装置の機能について説明する。
【0022】
図3は液晶表示装置の断面拡大図である。カラーフィルタ基板CFとTFT基板TSの基板表面上には、互い違いに突起CF1,TS1が形成されており、その上に垂直配向膜VFが設けられている。使用している液晶はネガ型である。
【0023】
図3(a)に示すように、非電圧印加時には、垂直配向膜VFのため、液晶層LCの液晶分子は基板表面に対して垂直に配向する。この場合、垂直配向膜VFにラビング処理を施さなくてもよい。突起CF1部分の液晶分子も、その斜面に垂直に配向しようとするので、突起の部分の液晶分子は傾斜する。しかし、非電圧印加時には、突起CF1部分を除く殆どの部分では、液晶分子は基板表面に対してほぼ垂直に配向するため、良好な黒表示が得られる。
【0024】
図3(b)に示すように、電圧印加時には、液晶層LC内の電極面に沿った等電位分布は、突起CF1,TS1のない部分では基板表面に平行(電界は基板表面に垂直)であるが、突起CF1,TS1の周辺部では湾曲するように傾斜する。電圧を印加すると、液晶分子は電界の強度に応じて傾斜するが、電界は基板表面に垂直な向きであるため、ラビングによって傾斜方向を規定していない場合には、電界に対して傾斜する方位は360°の全ての方向があり得る。
【0025】
図3(a)のように、予め傾斜している液晶分子があると、その周囲の液晶分子もその方向に沿って傾斜するので、ラビング処理を施さなくても突起CF1,TS1の表面に接する液晶分子の方位で、突起間隙部の液晶分子の傾斜する方向まで規定する事ができる。突起CF1,TS1の部分では電界は突起の斜面に平行になる方向に傾いており(すなわち、等電位線は斜面に垂直となる方向であり)、電圧が印加されるとネガ型液晶分子は電界に垂直な方向に傾く。
【0026】
図3(c)に示すように、この垂直な方向は、突起CF1,TS1に起因して、予め傾斜している液晶分子の配向方向と一致しており、より安定方向に液晶分子は配向することになるため、突起CF1,TS1周辺の液晶分子の配向方向が揃うこととなる。このように、突起CF1,TS1が形成されていると、その傾斜と突起CF1,TS1近くの斜め電界の両方の効果によって、配向方向が安定する。なお、更に強い電圧が印加されると、液晶分子は基板にほぼ平行になる。
【0027】
以上のように、突起CF1,TS1は、電圧を印加した時の液晶分子の配向する方位を決定するトリガの役割を果たしている。
【0028】
すなわち、非電圧印加時には、突起CF1,TS1近傍の液晶のみが、突起CF1,TS1の斜面に垂直に配向し、突起CF1,TS1から離れた液晶分子は電極に垂直に配向している。電圧を印加すると、液晶分子の配向方向は傾くが、どちらの方向に傾くかは電極に垂直な軸に対して360度の方向を取り得る。突起CF1,TS1近傍の液晶は、非電圧印加時にも配向しており、これをトリガとして突起CF1,TS1の間の液晶がそれに沿うように配向する。このようにして、同じ方向に配向するドメインが形成される。
【0029】
なお、液晶分子は突起CF1,TS1に近いほど高速に配向する。したがって、それぞれの突起群CF1,TS1の間隔が狭い領域は、透過率の変化が早く(応答速度が速く)、突起間隔が広い領域では透過率の変化が遅い(応答速度が遅い)、すなわち、この突起間隔の変化が応答速度の不均一性の原因となり、表示品質を低下させる。
【0030】
また、突起CF1,TS1は着色樹脂領域R,G,B上に存在するため、突起CF1,TS1が透明ではない場合には、その突起線幅の変化によって、透過率も変化する。
【0031】
配向制御用突起CF1,TS1は液晶層LCの配向方向を制御するので、パネルの視野角を拡大できるが、以下の製造方法を用いた場合、突起間隔の面内変化が小さいため、応答速度の変化が小さく良好な表示品位を得ることができる。
【0032】
図4は、配向制御用突起CF1を備えたカラーフィルタの製造方法を説明するための説明図である。
【0033】
図4(a)に示すように、まず、透明基板6を用意し、透明基板6上にフォトリソグラフィ技術を用いて格子状の遮光層5を形成する。次に、遮光層5の開口内に、赤、緑、青に着色したフォトレジストを順次フォトリソグラフィ技術を用いて形成し、着色樹脂領域R,G,Bを形成する。さらに、透明電極3を堆積する。
【0034】
図4(b)に示すように、次に、透明電極3上にポジ型フォトレジストからなる樹脂層2を塗布し、フォトマスク7を介して突起形成予定領域に露光光を照射する。
【0035】
図4(c)に示すように、しかる後、露光が行われた樹脂層2を現像処理し、ベーキングを行うことによって、その角部が丸まった縦断面ドーム状の配向制御用突起CF1が形成される。配向制御用突起CF1の配設箇所は着色樹脂領域R,G,B上に設定される。なお、TFT基板TSにおける突起TS1の製造方法は、突起CF1の製造方法と同一である。
【0036】
突起製造方法について、詳説すれば、突起CF1は、それぞれプロキシミティー露光を用いたフォトリソグラフィ技術を用いて形成されるが、プロキシミティー露光においては、フォトマスク7を下方から支持し、フォトマスク7と樹脂層2とを近接させる。この樹脂層2が露光及び現像処理によってパターニングされることで突起CF1となる。
【0037】
フォトマスク7は、その自重で僅かに撓んでおり、また、露光対象の基板厚みはばらついているので、プロキシミティー露光時のギャップ(露光される基板と露光するフォトマスクの距離)が基板面内で変化する。したがって、基板表面内の突起線幅の均一性が低下する傾向がある。
【0038】
本実施形態に係る突起製造方法においては、基板表面上にポジ型フォトレジスト(樹脂層2)を塗布し、樹脂層2にフォトマスクを介して所定の露光量Eでプロキシミティー露光を施した後、現像処理し、150℃以上の温度でベーキングを行うことによって、角部の丸まった縦断面ドーム状の突起が形成され、基板表面上に樹脂層2からなる液晶層配向制御用突起CF1(TS1)を複数形成する。
【0039】
基板表面内の突起寸法の均一性を向上させるため、露光量Eは、現像処理時のポジ型フォトレジストの完全溶解露光量E0(現像後のレジストの厚みがなくなる露光量)の1倍より大きく3倍未満に設定される。この場合、ポジ型フォトレジストを完全溶解露光量の1倍で露光した場合よりも、また、3倍以上で露光した場合よりも、突起CF1(TS1)の寸法の面内均一性を向上させることができる。基板表面内の突起寸法の均一性を向上の観点から、露光量Eは完全溶解露光量E0の1.2倍より大きく2.5倍未満が更に好ましい。
【0040】
本例では、基板TSはTFT基板を、基板CFはカラーフィルタを構成しており、これらは、カラー液晶表示装置に適用されている。
【0041】
本例に用いられる好適なポジ型フォトレジストは、ジアジ化光活性化合物及びクレゾールノボラック樹脂を含み、この場合には、基板面内で突起線幅の最大値と最小値の差を最大値の30%未満にすることが可能となる。
【0042】
ポジ型フォトレジストとしては特開2001−109144号公報に記載のものなどが挙げられる。
【0043】
すなわち、ジアジ化光活性化合物としては、例えば、キノンジアジド基含有化合物が挙げられる。キノンジアジド基含有化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾフェノンとナフトキノン−TS−ジアジド−5−スルホン酸又はナフトキノン−TS−ジアジド−4−スルホン酸との完全エステル化合物や部分エステル化合物などを挙げることができ、他のキノンジアジド基含有化合物、例えばオルソベンゾキノンジアジド、オルソナフトキノンジアジド、オルソアントラキノンジアジド又はオルソナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類などのこれら核置換誘導体、更にはオルソナフトキノンスルホニルクロリドと水酸基又はアミノ基を持つ化合物、例えばフェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトール、カルビノール、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−CF−ジメチルエーテル、没食子酸、水酸基を一部残してエステル化又はエーテル化された没食子酸、アニリン、p−アミノジフェニルアミンなどとの反応生成物なども用いてもよい。これらは、単独で用いてもよいし2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】
アルカリ可溶性ノボラック型樹脂として、フェノール類とアルデヒド類との反応生成物が挙げられる。ここで、フェノール類としては、o−、m−又はp−クレゾールなどの芳香族ヒドロキシ化合物が挙げられる。また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアルデヒドなどが挙げられる。
【0045】
また、フォトレジストは同公報に示されるような他の組成物を含んでいてもよい。例えば、フォトレジスト溶液を基板上に塗布するとき及び得られたフォトレジスト膜を乾燥する際に発生する放射状むらを抑制したり、スピンコートにより基板上に形成されたフォトレジスト膜に発生する滴下跡むらを抑制するフッ素系界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含むフッ化脂肪族ポリマーエステルを含有させてもよい。
【0046】
また、フォトレジストは、各成分を適当なフォトレジスト溶剤に溶解することによって調製する。既知のフォトレジスト溶剤には、例えば、エーテルエステル、例えばエチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;アニソール;エーテルアルコール、例えばエチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル;カルボン酸エステル、例えば酢酸エチル、酢酸ブチルおよび酢酸アミル;ラクトン、例えばブチロラクトン;環式ケトン、例えばシクロヘキサノン;2−ヘプタノン;二塩基酸のカルボン酸エステル、例えばシュウ酸ジエチルおよびマロン酸ジエチル;グリコールのジカルボン酸エステル、例えばエチレングリコール二酢酸エステルおよびプロピレングリコール二酢酸エステル;ならびにヒドロキシカルボン酸エステル、例えばエチル=2−ヒドロキシプロピオン酸エステル(乳酸エチル)およびエチル=3−ヒドロキシプロピオン酸エステルがある。溶剤は、単独でまたは互いに添加混合して使用してもよいし、1種以上の成分にとっては非溶剤となるものをさらに混合することもできる。
【0047】
上記カラーフィルタを用いた液晶表示装置は、液晶の電気光学応答を用いることにより、画像や文字の表示を行うものであって、情報処理などに用いられる。具体的には、パソコン、ワードプロセッサー、ナビゲーションシステム、液晶テレビ、ビデオなどの表示画面や、液晶プロジェクターなどに用いられる。
【0048】
透明基板6上には偏光板が設けられ、カラーフィルタ基板CFには、配向膜が樹脂の塗布及び必要によって施されるラビング処理によって形成され、この上に配向膜が形成されたTFT基板TSが取付けられる。カラーフィルタとTFT基板との間にはスペーサ及びカラーフィルタの外周部に位置する外枠が設けられており、これらによって規定される空間内に液晶が充填される。
【0049】
なお、TFT基板TSは、カラーフィルタ側から透明基板(ガラス)及び偏光板を順次設けてなり、透明基板上には、液晶の偏光方向をスイッチングによって可変するための薄膜トランジスタ(TFT)が絵素に対応して設けられている。
【0050】
TFT基板TSの背面に配置されるバックライトによってTFT基板を照明すると、この照明光はTFTによる液晶のスイッチングによって、画素毎にTFT基板TSを通過し、カラーフィルタに入射する。カラーフィルタには画素に対応して着色樹脂領域R,G,Bが設けられているので、カラーフィルタからは画素毎に発光色が制御された画像が出力される。なお、TFT基板の代わりに、メタル・インシュレーター・メタル(MIM)、バリスタ、ダイオードなどのアクティブ素子を有する電子素子基板を用いてもよい。カラーフィルタは印刷や電着などの方法によって形成してもよい。
【0051】
以上、説明したように、上記カラーフィルタにおいては、配向制御用突起が液晶の配向を制御しパネルの視野角を拡大できるとともに、上記製造方法によれば、突起間隔の変化が小さいため、応答速度の面内変化が小さく、表示不良の発生が少ないMVAモードの液晶表示装置が実現可能となる。
【0052】
【実施例】
(実施例1)
(完全溶解露光量の測定)
先ず、突起形成用フォトレジスト(樹脂層2)の完全溶解露光量の測定を行った。透明電極3上の全面にポジ型フォトレジストからなる樹脂層2(シプレイ製S1805)をスピナーで塗布した。フォトマスク7を介して、露光量を1〜100mJ/cm2(波長365nm)と変化させ露光光を照射した。シプレイ製S1805は、ジアジ化光活性化合物、クレゾールノボラック樹脂、フッ素系界面活性剤(フッ化脂肪族ポリマーエステル)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有するものである。
【0053】
次に、これを現像処理(水酸化カリウム(KOH)の0.5%水溶液で70秒間)し、しかる後、ベーキング(200℃の温度で20分間)を行った。その後、露光が当たった部分と当たらなかった部分の膜厚の差を触診式膜厚測定器で測定しながら、完全溶解露光量E0を決定した。完全溶解露光量E0は50mJ/cm2であった。
【0054】
(カラーフィルタの作製)
▲1▼配向制御用突起付きカラーフィルタを製造した。基板サイズは600×720mmのものを用いた。上述のように、透明基板6を用意し、透明基板6上にフォトリソグラフィ技術を用いてクロム、マンガン及び又はチタン等の金属と、当該金属の酸化物、窒化物及び/又は炭化物を積層してなる格子状の遮光層5を形成した。
【0055】
▲2▼次に、遮光層5の開口内に、赤、緑、青に着色したフォトレジストを順次フォトリソグラフィ技術を用いて形成し、着色樹脂領域R,G,Bを形成した。さらに、この上に透明電極3を堆積した。
【0056】
▲3▼次に、透明電極3上の全面に上記の完全溶解露光量を測定したフォトレジストからなる樹脂層2(シプレイ製S1805)をスピナーで塗布した。フォトマスク7を介して、プロキシミティ露光時のフォトマスク7からのギャップを100μmに設定し、樹脂層2に露光光を露光量70mJ/cm2(=E0×1.4)で照射した。
【0057】
▲4▼次に、これを現像処理(水酸化カリウム(KOH)の0.5%水溶液で70秒間)し、しかる後、ベーキング(200℃の温度で20分間)することによって、ドーム状形状の配向制御用突起CF1を形成した。
【0058】
この配向制御用突起CF1の線幅を測長機(SOKKIA製UMIC800)を用いて基板面で測定した。基板面内で突起線幅の最大値と最小値の差は1.5μm、平均値は約10μmであった。
【0059】
なお、このカラーフィルタをTFT基板に取付けてなる液晶表示装置の画像は非常に鮮明であった。
【0060】
(実施例2)
上記▲3▼の工程で露光光を露光量100mJ/cm2(=E0×2)で照射し、配向制御用突起CF1を形成した。基板面内で突起線幅の最大値と最小値の差は2μmであった。
【0061】
(比較例)
上記▲3▼の工程で露光光を露光量150mJ/cm2(=E0×3)で照射し、配向制御用突起CF1を形成した。基板面内で突起寸法の最大値と最小値の差は3μmであった。上記▲3▼の工程で露光光を露光量50mJ/cm2(=E0×1)で照射した場合、良好なパターンは得られなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明に係る液晶層配向制御用突起の製造方法によれば、液晶層配向制御用突起の寸法の基板表面内均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MVAモード液晶表示装置の模式図である。
【図2】配向制御用突起付きカラーフィルタの断面図である。
【図3】配向制御用突起付きカラーフィルタを用いたMVA表示装置である。
【図4】配向制御用突起の製造方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
3…透明電極、5…遮光層、6…透明基板、7…フォトマスク、7…遮光層、CF…カラーフィルタ基板、CF1,TS1…液晶層配向制御用突起、LC…液晶層、R,G,B…着色樹脂領域、VF…垂直配向膜。

Claims (3)

  1. 基板表面上にポジ型フォトレジストを塗布し、前記ポジ型フォトレジストにフォトマスクを介して所定の露光量でプロキシミティー露光を施した後、現像処理を行うことにより、前記ポジ型フォトレジストをパターニングし、前記基板表面上に前記ポジ型フォトレジストからなる液晶層配向制御用突起を複数形成する液晶層配向制御用突起の製造方法において、
    前記所定の露光量は、前記現像処理時の前記ポジ型フォトレジストの完全溶解露光量の1倍より大きく3倍未満に設定されることを特徴とする液晶層配向制御用突起の製造方法。
  2. 前記基板はカラーフィルタを構成することを特徴とする請求項1に記載の液晶層配向制御用突起の製造方法。
  3. 前記ポジ型フォトレジストは、ジアジ化光活性化合物及びクレゾールノボラック樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶層配向制御用突起の製造方法。
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